JPH1012461A - ガス静止誘導電器 - Google Patents

ガス静止誘導電器

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Publication number
JPH1012461A
JPH1012461A JP8165763A JP16576396A JPH1012461A JP H1012461 A JPH1012461 A JP H1012461A JP 8165763 A JP8165763 A JP 8165763A JP 16576396 A JP16576396 A JP 16576396A JP H1012461 A JPH1012461 A JP H1012461A
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JP
Japan
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lead
tanks
gas
pipe
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Application number
JP8165763A
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English (en)
Inventor
Nobuo Urata
信夫 浦田
Masamitsu Echigo
正光 越後
Tsuneo Kobayashi
恒夫 小林
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 設置スペースを拡大せずに冷却器の運転台数
に応じた負荷での運転を可能とし、高所での組立作業を
削減すると共に製品高さ寸法を圧縮して設置容積を低減
する。 【解決手段】 3つの本体タンク1内には鉄心2と巻線
3からなる本体中身が絶縁冷却媒体4と共に収納され
る。本体中身と本体タンク1の内壁間にはガス止め部材
5が設けられる。本体タンク1の外部には冷却器6と送
風機7が設けられ、個別の連結配管8によって本体タン
ク1と接続される。タップ選択器用と切換開閉器用の付
属タンク9,10が、本体タンク1の列と直交方向に配
置される。3つの本体タンク1とタップ選択器用付属タ
ンク9の上部側面間は、リード接続ダクト21によって
順次連結される。リード接続ダクト21内には、高圧リ
ード、中圧リード、低圧リード、タップリードが収納さ
れる。3つの本体タンク1の下部側面間は、ガス連結配
管22によって順次連結される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁冷却媒体とし
てガスを用いたガス絶縁変圧器やガス絶縁リアクトルな
どのガス静止誘導電器に係り、特に、特別3相方式やそ
れ以上に分割された複数のタンクから1バンクを構成す
るガス静止誘導電器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、大容量のガス静止誘導電器
は、輸送制限等の理由で複数のタンクに分割されてお
り、タンク間がリードダクトで連結されて1バンクを構
成している。また、絶縁冷却媒体を冷却するために、タ
ンクの外部には、1つないし複数の冷却器と1つないし
複数の送風機とが設置され、連結配管を介してタンクと
接続されている。
【0003】このようなガス静止誘導電器の従来例を図
8(a)および(b)に示す。ここで、(a)は平面
図、(b)は側面図である。まず、図8(b)に示すよ
うに、本体タンク1の内部には、珪素鋼板を積層した鉄
心2と、この鉄心の脚に巻回された巻線3からなる本体
中身が、SF6 ガスなどの絶縁冷却媒体4と共に収納さ
れている。本体中身と本体タンク1の内壁間には、絶縁
冷却媒体4により本体中身を効率的に冷却できるよう
に、ガス止め部材5が設けられている。本体タンク1の
外部には、絶縁冷却媒体4を冷却するための冷却器6
と、絶縁冷却媒体4を強制的に循環させるための送風機
7とが設けられている。本体タンク1と、冷却器6およ
び送風機7との間は、連結配管8によって接続されてい
る。
【0004】そして、図8(a)に示すように、以上の
ような構成を有する本体タンク1が、3つ並べて配置さ
れており、各本体タンク1に対して、2つの冷却器6と
2つの送風機7が、個別の連結配管8によってそれぞれ
接続されている。なお、この図8(a)においては、1
つの本体タンク1に対して、冷却器6や送風機7を複数
配置しているが、静止誘導電器の損失や温度上昇の程度
によっては、単数で構成する場合もあり、さらには、冷
却器のみで送風機を備えていない場合もある。また、こ
の図8(a)においては、送風機7は、冷却器6と重な
る位置にあるため、図示されていない。
【0005】一方、図8(a)に示すように、複数の本
体タンク1を使用する場合には、これらの本体タンク1
の間を電気的に接続して1バンクの3相器として構成す
る必要がある。また、単相器と3相器のいずれにおいて
も、外部の系統と接続したり、中性点を外部に引き出し
たりするために、各本体タンク1をガス絶縁母線などで
電気的に接続する必要がある。
【0006】ここで、図8(a)および(b)のガス静
止誘導電器は、特別3相方式で、かつ、タップ切換器
が、タップ選択器と切換開閉器を個別に収納した2つの
付属タンクから構成された例を示している。すなわち、
図8(a)において、3つの本体タンク1の列の一端に
は、タップ選択器が収納されたタップ選択器用付属タン
ク9と、切換開閉器が収納された切換開閉器用付属タン
ク10とが、本体タンク1の列と直交する方向に並べて
配置されている。
【0007】そして、3つの本体タンク1とタップ選択
器用付属タンク9との間は、その上方の高所にタンクと
重なるようにして配置された共通のリードダクト11に
よって接続されている。すなわち、この共通のリードダ
クト11の内部には、巻線3とタップ選択器とを接続す
るタップリードと、巻線3を中圧および低圧の系統にそ
れぞれ接続するための中圧リードおよび低圧リードとが
併せて収納されている。
【0008】また、3つの本体タンク1には、その上方
の高所にタンクと重なるようにして配置された高圧線路
用ガス絶縁母線12が接続されており、この高圧線路用
ガス絶縁母線12の内部には、巻線3を高圧の系統に接
続するための高圧リードが収納されている。さらに、図
5に示すように、リードダクト11および高圧線路用ガ
ス絶縁母線12は設置面積の縮小化の観点から、いずれ
も、本体タンク1の上部に取り付けられている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ような構成を有する図8(a)および(b)の従来のガ
ス静止誘導電器においては、次のような問題点がある。
【0010】まず、各本体タンク1に対して冷却器6お
よび送風機7を個別の連結配管8によって接続している
ことから、各冷却器6毎に個別の冷却系統が構成されて
いる。そのため、複数台の冷却器6または送風機7のう
ちの1台でも故障した場合には、各本体タンク1に流出
入する絶縁冷却媒体4の流量にアンバランスを生じ、冷
却器6の運転台数に応じた負荷での運転が不可能とな
る。そのため、冷却器6と本体タンク1間の上下に共通
配管を設けるのが一般的であるが、設置スペースを拡大
することになるので得策ではない。
【0011】また、大径で長尺のリードダクト11が高
所に配置されているので、据え付け組立作業が大変困難
であると共に、内部のリード接続も高所作業となり、危
険を伴う。さらに、高圧線路用ガス絶縁母線12も同様
に高所に配置されているので、据え付け組立作業が大変
困難である。
【0012】本発明は、以上のような従来技術の問題点
を解決するために提案されたものであり、その目的は、
設置スペースを拡大せずに冷却器の運転台数に応じた負
荷での運転を可能とし、しかも、高所での組立作業を削
減すると共に製品高さ寸法を圧縮して設置容積を低減す
ることにより、コンパクトで運転効率および経済性に優
れたガス静止誘導電器を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】以上のような目的を達成
するために、本発明のガス静止誘導電器は、複数の本体
タンクの側面間を順次連結する上部配管と下部配管を設
け、巻線のリードの各々をこれらの配管に選択的に収納
することを特徴とするものである。そして、このような
特徴を有することにより、本体タンク間の空スペースを
利用してコンパクトに配置可能な上部配管と下部配管に
よって、複数の本体タンク間を電気的に接続可能であ
り、しかも、上下の共通のガス連結配管としての機能が
得られるものである。
【0014】請求項1記載の発明は、絶縁冷却媒体とし
てガスを収納した複数の本体タンクと、前記本体タンク
の各々の内部に収納された鉄心およびこの鉄心に巻回さ
れた巻線と、前記本体タンクの各々の外部にそれぞれ配
置された冷却器および送風機と、前記本体タンクの各々
と前記冷却器および送風機との間を個別に連通する配管
と、前記巻線のリードを収納して前記本体タンク間を電
気的に接続する配管とを備えたガス静止誘導電器におい
て、次のような構成を有することを特徴としている。
【0015】すなわち、請求項1記載の発明において
は、まず、複数の本体タンクの上部側面間を順次連結す
る上部配管と、複数の本体タンクの下部側面間を順次連
結する下部配管が設けられる。そして、巻線のリード
は、巻線を高圧の系統に接続する高圧リード、巻線を中
圧の系統に接続する中圧リード、巻線を低圧の系統に接
続する低圧リード、および巻線とタップ選択器とを接続
するタップリードを含み、これらのリードの各々は前記
上部配管と下部配管のいずれか一方に収納されている。
【0016】以上のような構成を有する請求項1記載の
発明においては、上部配管と下部配管が、上下の共通の
ガス連結配管としてそれぞれ機能すると共に、複数の本
体タンク間を電気的に接続するリード接続ダクトとして
機能する。この場合、上部配管と下部配管は、いずれ
も、特別の設置スペースを設ける必要なく、本体タンク
間の空スペースを利用した短い配管を、本体タンクの高
さ寸法の範囲内で配置して構成可能である。そのため、
設置スペースを拡大せずに冷却器の運転台数に応じた負
荷での運転が可能となり、しかも、高所での組立作業を
削減すると共に製品高さ寸法を圧縮して設置容積を低減
することができる。
【0017】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、上部配管が、その内部に前記高圧リード、
中圧リード、低圧リード、およびタップリードの全てを
収納していることを特徴としている。請求項3記載の発
明は、請求項1記載の発明において、下部配管が、その
内部に前記高圧リード、中圧リード、低圧リード、およ
びタップリードの全てを収納していることを特徴として
いる。
【0018】以上のような構成を有する請求項2、3記
載の各発明においては、上部配管と下部配管のいずれか
一方にリードを一括的に収納することにより、一方の配
管のみがリード接続ダクトとして機能する。すなわち、
請求項2記載の発明では、上部配管は上部の共通のガス
連結配管として機能すると共にリード接続ダクトとして
機能し、下部配管は下部の共通のガス連結配管としての
み機能する。逆に、請求項3記載の発明では、下部配管
は下部の共通のガス連結配管として機能すると共にリー
ド接続ダクトとして機能し、上部配管は上部の共通のガ
ス連結配管としてのみ機能する。このような請求項2、
3記載の各発明においては、請求項1記載の発明と同様
の作用が得られるが、特に、巻線のリードを一括的に収
納しているため、リードの配線・接続作業や保守点検作
業等を一括的に行うことができる。
【0019】請求項4記載の発明は、請求項1記載の発
明において、上部配管が、次のような第1系統の配管と
第2系統の配管とに分離されていることを特徴としてい
る。すなわち、第1系統の配管は、複数の本体タンクの
冷却器側の上部側面間を順次連結すると共にその内部に
高圧リードを収納する。また、第2系統の配管は、複数
の本体タンクの冷却器と反対側の上部側面間を順次連結
すると共にその内部に中圧リード、低圧リード、および
タップリードを収納する。
【0020】請求項5記載の発明は、請求項1記載の発
明において、下部配管が、次のような第1系統の配管と
第2系統の配管とに分離されていることを特徴としてい
る。すなわち、第1系統の配管は、複数の本体タンクの
冷却器側の下部側面間を順次連結すると共にその内部に
高圧リードを収納する。また、第2系統の配管は、複数
の本体タンクの冷却器と反対側の下部側面間を順次連結
すると共にその内部に中圧リード、低圧リード、および
タップリードを収納する。
【0021】以上のような構成を有する請求項4、5記
載の各発明においては、上部配管と下部配管のいずれか
一方を第1系統の配管と第2系統の配管に分離し、この
2つの系統の配管にリードを分けて収納することによ
り、この2つの系統の配管が、高圧用および中圧・低圧
・タップ用のリード接続ダクトとしてそれぞれ機能す
る。すなわち、請求項4記載の発明では、上部配管の2
つの系統の配管は、上部の共通のガス連結配管としてそ
れぞれ機能すると共に高圧用および中圧・低圧・タップ
用のリード接続ダクトとしてそれぞれ機能し、下部配管
は下部の共通のガス連結配管としてのみ機能する。逆
に、請求項5記載の発明では、下部配管の2つの系統の
配管は、下部の共通のガス連結配管としてそれぞれ機能
すると共に高圧用および中圧・低圧・タップ用のリード
接続ダクトとしてそれぞれ機能し、上部配管は上部の共
通のガス連結配管としてのみ機能する。このような請求
項4、5記載の各発明においては、請求項1記載の発明
と同様の作用が得られるが、特に、上部配管あるいは下
部配管を2つの系統の配管に分離し、巻線のリードを分
けて収納しているため、各系統の配管の径を縮小できる
と共に、収納したリードの種類に応じて外部の系統との
接続部等を自由に配置できる。
【0022】請求項6記載の発明は、請求項1記載の発
明において、上部配管と下部配管が、次のように構成さ
れていることを特徴としている。すなわち、上部配管
は、複数の本体タンクの冷却器側の上部側面間を順次連
結すると共にその内部に高圧リードを収納している。ま
た、下部配管は、複数の本体タンクの冷却器と反対側の
下部側面間を順次連結すると共にその内部に中圧リー
ド、低圧リード、およびタップリードを収納している。
【0023】請求項7記載の発明は、請求項1記載の発
明において、下部配管と上部配管が、次のように構成さ
れていることを特徴としている。すなわち、下部配管
は、複数の本体タンクの冷却器側の下部側面間を順次連
結すると共にその内部に高圧リードを収納している。ま
た、上部配管は、複数の本体タンクの冷却器と反対側の
上部側面間を順次連結すると共にその内部に中圧リー
ド、低圧リード、およびタップリードを収納している。
【0024】以上のような構成を有する請求項6、7記
載の各発明においては、上部配管と下部配管にリードを
分けて収納することにより、この2つの配管が、別系統
のリード接続ダクトとしてそれぞれ機能する。すなわ
ち、請求項6記載の発明では、上部配管は、上部の共通
のガス連結配管として機能すると共に高圧用のリード接
続ダクトとして機能し、下部配管は、下部の共通のガス
連結配管として機能すると共に中圧・低圧・タップ用の
リード接続ダクトとして機能する。逆に、請求項7記載
の発明では、下部配管は、下部の共通の連通配管として
機能すると共に高圧用のリード接続ダクトとして機能
し、上部配管は、上部の共通のガス連結配管として機能
すると共に中圧・低圧・タップ用のリード接続ダクトと
して機能する。このような請求項6、7記載の各発明に
おいては、請求項1記載の発明と同様の作用が得られる
が、特に、上部配管と下部配管に、巻線のリードを分け
て収納しているため、請求項4、5記載の各発明と同様
に、各配管の径を縮小できると共に、収納したリードの
種類に応じて配管を自由に配置できる。さらに、請求項
6、7記載の各発明によれば、請求項4、5記載の各発
明に比べて、ガス連結配管としてのみ機能する配管を省
略した分だけ、配管の数を削減できる。
【0025】請求項8記載の発明は、請求項1〜7記載
のいずれか一つの発明において、複数の本体タンクの各
々が、その高さ方向の中央部に本体タンクを上下に分割
するフランジ部を有することを特徴としている。
【0026】以上のような構成を有する請求項8記載の
発明によれば、請求項1記載の発明と同様の作用が得ら
れるが、特に、本体タンクの高さ方向の中央部にフラン
ジ部を設けて、上タンクと下タンクに分割できる構成と
しているため、本体タンクの組立作業が容易になる。す
なわち、本体タンクの下タンクに本体中身を収納した後
には、本体中身と下タンク内壁間にガス止め部材を取り
付ける作業を行うが、この作業を、下タンクの高さに応
じた低所で行うことができる。したがって、高所での組
立作業をより削減することができる。
【0027】請求項9記載の発明は、請求項1〜8記載
のいずれか一つの発明において、複数の本体タンクの側
面の中から選択された異なる位置に、高圧、中圧、低圧
の3相ガス絶縁母線がそれぞれ接続されていることを特
徴としている。
【0028】以上のような構成を有する請求項9記載の
発明によれば、請求項1記載の発明と同様の作用が得ら
れるが、特に、任意の本体タンクの側面に、高圧、中
圧、低圧の3相ガス絶縁母線を接続しているため、高所
での組立作業をさらに削減できる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下には、本発明によるガス静止
誘導電器の複数の実施の形態について図1〜図7を参照
して詳細に説明する。なお、図8に示した従来例と同一
部分には同一符号を付している。
【0030】[1.第1の実施の形態] [1−1.構成]図1(a)および(b)は、本発明の
第1の実施の形態として、請求項2、9に記載の各発明
を適用したガス静止誘導電器の一つの実施の形態を示す
図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【0031】まず、図1(b)に示すように、本体タン
ク1の内部には、珪素鋼板を積層した鉄心2と、この鉄
心の脚に巻回された巻線3からなる本体中身が、SF6
ガスなどの絶縁冷却媒体4と共に収納されている。本体
中身と本体タンク1の内壁間には、絶縁冷却媒体4によ
り本体中身を効率的に冷却できるように、ガス止め部材
5が設けられている。本体タンク1の外部には、絶縁冷
却媒体4を冷却するための冷却器6と、絶縁冷却媒体4
を強制的に循環させるための送風機7とが設けられてい
る。本体タンク1と、冷却器6および送風機7との間
は、連結配管8によって接続されている。
【0032】そして、図1(a)に示すように、以上の
ような構成を有する本体タンク1が、3つ並べて配置さ
れており、各本体タンク1に対して、2つの冷却器6と
2つの送風機7が、個別の連結配管8によってそれぞれ
接続されている。なお、この図1(b)においては、1
つの本体タンク1に対して、冷却器6や送風機7を複数
配置しているが、静止誘導電器の損失や温度上昇の程度
によっては、単数で構成する場合もあり、さらには、冷
却器のみで送風機を備えていない場合もある。また、こ
の図1(a)においては、送風機7は、冷却器6と重な
る位置にあるため、図示されていない。
【0033】一方、図1(a)に示すように、複数の本
体タンク1を使用する場合には、これらの本体タンク1
の間を電気的に接続して1バンクの3相器として構成す
る必要がある。また、単相器と3相器のいずれにおいて
も、外部の系統と接続したり、中性点を外部に引き出し
たりするために、各本体タンク1をガス絶縁母線などで
電気的に接続する必要がある。
【0034】ここで、図1(a)および(b)のガス静
止誘導電器は、特別3相方式で、かつ、タップ切換器
が、タップ選択器と切換開閉器を個別に収納した2つの
付属タンクから構成された例を示している。すなわち、
図1(a)において、3つの本体タンク1の列の一端に
は、タップ選択器が収納されたタップ選択器用付属タン
ク9と、切換開閉器が収納された切換開閉器用付属タン
ク10とが、本体タンク1の列と直交する方向に並べて
配置されている。
【0035】以上の構成は、図8に示した従来例と同様
であるが、本実施の形態においては、次に説明する通
り、3つの本体タンク1の上下の側面間を、短いリード
接続ダクト21と短いガス連結配管22とで順次連結し
ている点で特徴を有する。
【0036】まず、図1(a)および(b)に示すよう
に、3つの本体タンク1とタップ選択器用付属タンク9
において、隣接する各2つのタンク間における冷却器6
と反対側の上部側面には、タンク間を最短距離で連結す
る短いリード接続ダクト21が、タンク間の空スペース
を利用してそれぞれ配置されている。すなわち、3つの
本体タンク1とタップ選択器用付属タンク9の上部側面
間は、リード接続ダクト21によって順次連結されてい
る。図示していないが、このリード接続ダクト21の内
部には、巻線3とタップ選択器とを接続するタップリー
ドと、巻線3を高圧、中圧、低圧の系統にそれぞれ接続
するための高圧リード、中圧リード、および低圧リード
とが併せて収納されている。
【0037】次に、図1(a)および(b)に示すよう
に、3つの本体タンク1の隣接する各2つのタンク間に
おける冷却器6と反対側の下部側面には、タンク間を最
短距離で連結する短いガス連結配管22が、タンク間の
空スペースを利用してそれぞれ配置されている。すなわ
ち、図1(a)に示すように、ガス連結配管22は、リ
ード接続ダクト21の下方に重なるようにして配置され
ており、3つの本体タンク1の下部側面間は、このガス
連結配管22によって順次連結されている。なお、ガス
連結配管22の内部にはリードは収納されておらず、ガ
ス連結配管22は、絶縁冷却媒体の流路としてのみ使用
されるように構成されている。一方、本実施の形態にお
いては、高圧線路用、中圧線路用、低圧線路用の3相ガ
ス絶縁母線12〜14が、リード接続ダクト21の位置
に合わせて、3つの本体タンク1の冷却器6と反対側の
上部側面に、それぞれ接続されている。すなわち、付属
タンク9,10と反対側の端部の本体タンク1には、そ
の冷却器6と反対側の上部側面における、リード接続ダ
クト21の接続部から離れた位置に、高圧線路用ガス絶
縁母線12が接続されている。そして、中央の本体タン
ク1には、その冷却器6と反対側の上部側面における、
リード接続ダクト21の接続部間に、中圧線路用ガス絶
縁母線13が接続されている。さらに、付属タンク9,
10側の端部の本体タンク1には、その冷却器6と反対
側の上部側面における、リード接続ダクト21の接続部
間に、低圧線路用ガス絶縁母線14が接続されている。
【0038】[1−2.作用]以上のような構成を有す
る本実施の形態によれば、次のような作用が得られる。
まず、上部に配置されたリード接続ダクト21が、上部
の共通のガス連結配管として機能すると共に、下部に配
置されたガス連結配管22が、下部の共通のガス連結配
管として機能する。そのため、複数台の冷却器6または
送風機7のうちの1台が故障した場合でも、各本体タン
ク1に流出入する絶縁冷却媒体4の流量にアンパランス
を生じることがなく、常に冷却器6の運転台数に応じた
負荷での運転が可能である。また、リード接続ダクト2
1とガス連結配管22は、いずれも、タンク間の空スペ
ースを利用して、タンク間を最短距離で連結するように
して配置されているため、設置スペースを拡大すること
がない。
【0039】さらに、本実施の形態において、リード接
続ダクト21の内部には、巻線3とタップ選択器とを接
続するタップリードと、巻線を高圧、中圧、低圧の系統
に接続するためのリード線とが併せて収納されているた
め、このリード接続ダクト21によって、3つの本体タ
ンク1とタップ選択器用付属タンク9の電気的接続を行
うことができる。このリード接続ダクト21は、本体タ
ンク1の側面に配置されているため、図8の従来例のよ
うに、大径で長尺のリードダクト11や高圧線路用ガス
絶縁母線12を本体タンク1の上方の高所に配置した場
合に比べて、高所での組立作業を削減すると共に、製品
高さ寸法を圧縮して設置容積を低減することができる。
また、本実施の形態においては、任意の本体タンク1の
上部側面に、高圧線路用、中圧線路用、および低圧線路
用のガス絶縁母線12〜14をそれぞれ接続しているた
め、高所での組立作業をさらに削減できる。
【0040】特に、本実施の形態においては、巻線の高
圧リード、中圧リード、低圧リード、およびタップリー
ドを、リード接続ダクト21内のみに一括的に収納して
いるため、このリード接続ダクト21を分解するだけ
で、リードの配線・接続作業や保守点検作業等を一括的
に行うことができる。
【0041】[1−3.効果]以上説明したように、本
実施の形態においては、タンク間の空スペースを利用し
てタンクの高さ寸法の範囲内でコンパクトに配置したリ
ード接続ダクト21とガス連結配管22によって、上下
の共通のガス連結配管を構成できると共に、複数の本体
タンク1間を電気的に接続できるため、設置スペースを
拡大せずに冷却器の運転台数に応じた負荷での運転が可
能となり、しかも、高所での組立作業を削減すると共に
製品高さ寸法を圧縮して設置容積を低減することができ
る。
【0042】したがって、従来に比べて、コンパクトで
運転効率および経済性に優れたガス静止誘導電器を提供
することができる。また、任意の本体タンク1の上部側
面に、高圧線路用、中圧線路用、低圧線路用のガス絶縁
母線12〜14をそれぞれ接続しているため、高所での
組立作業がさらに削減されており、作業性および安全性
を向上できる。さらに、本実施の形態においては、巻線
3の全てのリードをリード接続ダクト21内に一括的に
収納しており、リードの配線・接続作業や保守点検作業
等を一括的に行うことができるため、作業性をより向上
することができる。
【0043】[2.第2の実施の形態] [2−1.構成]図2(a)および(b)は、本発明の
第2の実施の形態として、請求項3、9に記載の各発明
を適用したガス静止誘導電器の一つの実施の形態を示す
図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【0044】この図2(a)および(b)に示すよう
に、本実施の形態は、前記第1の実施の形態のリード接
続ダクト21とガス連結配管22の上下を逆転したもの
である。すなわち、図2(b)に示すように、本実施の
形態において、3つの本体タンク1と付属タンク9の下
部側面間は、リード接続ダクト21によって順次連結さ
れており、このリード接続ダクト21の内部に、タップ
リードと、高圧リード、中圧リード、および低圧リード
とが併せて収納されている。また、図2(a)に示すよ
うに、ガス連結配管22は、リード接続ダクト21の上
方に重なるようにして配置されており、3つの本体タン
ク1の上部側面間は、このガス連結配管22によって順
次連結されている。そして、ガス連結配管22の内部に
はリードは収納されておらず、ガス連結配管22は、絶
縁冷却媒体の流路としてのみ使用されるように構成され
ている。
【0045】一方、本実施の形態において、高圧線路
用、中圧線路用、低圧線路用の3相ガス絶縁母線12〜
14は、リード接続ダクト21の位置に合わせて、3つ
の本体タンク1の冷却器6と反対側の下部側面に、それ
ぞれ接続されている。なお、他の部分については、前記
第1の実施の形態と同様に構成されている。
【0046】[2−2.作用・効果]以上のような構成
を有する本実施の形態によれば、下部に配置されたリー
ド接続ダクト21が、下部の共通のガス連結配管として
機能すると共に、3つの本体タンク1と付属タンク9の
電気的接続を行い、上部に配置されたガス連結配管22
が、上部の共通のガス連結配管として機能する。すなわ
ち、本実施の形態は、前記第1の実施の形態のリード接
続ダクト21とガス連結配管22の上下を逆転したもの
であるため、リード接続ダクト21とガス連結配管22
の両方を併せて考えた場合には、第1の実施の形態と同
様の作用を得ることができる。したがって、本実施の形
態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を得ること
ができる。
【0047】[3.第3の実施の形態] [3−1.構成]図3(a)および(b)は、本発明の
第3の実施の形態として、請求項4、9に記載の各発明
を適用したガス静止誘導電器の一つの実施の形態を示す
図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【0048】この図3(a)および(b)に示すよう
に、本実施の形態は、前記第1の実施の形態のリード接
続ダクト21を、第1系統のリード接続ダクト23と、
第2系統のリード接続ダクト24に分離したものであ
る。
【0049】まず、図3(a)および(b)に示すよう
に、3つの本体タンク1において、隣接する各2つのタ
ンク間における冷却器6側の上部側面には、タンク間を
最短距離で連結する短い第1系統のリード接続ダクト2
3が、タンク間の空スペースを利用してそれぞれ配置さ
れている。また、3つの本体タンク1とタップ選択器が
収納された付属タンク9において、隣接する各2つのタ
ンク間における冷却器6と反対側の上部側面には、タン
ク間を最短距離で連結する短い第2系統のリード接続ダ
クト24が、タンク間の空スペースを利用してそれぞれ
配置されている。
【0050】すなわち、3つの本体タンク1の冷却器6
側の上部側面間は、第1系統のリード接続ダクト23に
よって順次連結されており、3つの本体タンク1と付属
タンク9の冷却器6と反対側の上部側面間は、第2系統
のリード接続ダクト24によって順次連結されている。
図示していないが、第1系統のリード接続ダクト23の
内部には、高圧リードが収納されており、第2系統のリ
ード接続ダクト24の内部には、中圧リード、低圧リー
ド、およびタップリードが併せて収納されている。
【0051】次に、図3(a)および(b)に示すよう
に、ガス連結配管22は、第2系統のリード接続ダクト
24の下方に重なるようにして配置されており、3つの
本体タンク1の下部側面間は、このガス連結配管22に
よって順次連結されている。そして、ガス連結配管22
の内部にはリードは収納されておらず、ガス連結配管2
2は、絶縁冷却媒体の流路としてのみ使用されるように
構成されている。
【0052】一方、本実施の形態において、高圧線路
用、中圧線路用、低圧線路用の3相ガス絶縁母線12〜
14の接続は、次のようにして行われている。すなわ
ち、付属タンク9,10側の端部の本体タンク1には、
その冷却器6側の上部側面における、第1系統のリード
接続ダクト23の接続部から離れた位置に、高圧線路用
ガス絶縁母線12が接続されている。また、この付属タ
ンク9,10側の端部の本体タンク1には、その冷却器
6と反対側の上部側面における、第2系統のリード接続
ダクト24の接続部間に、低圧線路用ガス絶縁母線14
が接続されている。そして、中央の本体タンク1には、
その冷却器6と反対側の上部側面における、第2系統の
リード接続ダクト24の接続部間に、中圧線路用ガス絶
縁母線13が接続されている。なお、他の部分について
は、前記第1の実施の形態と同様に構成されている。
【0053】[3−2.作用・効果]以上のような構成
を有する本実施の形態によれば、上部に配置された第1
系統と第2系統のリード接続ダクト23,24が、上部
の共通のガス連結配管としてそれぞれ機能すると共に、
3つの本体タンク1と付属タンク9の電気的接続を行
い、下部に配置されたガス連結配管22が、下部の共通
のガス連結配管として機能する。すなわち、本実施の形
態は、前記第1の実施の形態のリード接続ダクト21を
第1系統と第2系統のリード接続ダクト23,24に分
離したものであるため、これらのリード接続ダクト2
3,24とガス連結配管22の全体の機能を考えた場合
には、第1の実施の形態と同様の作用を得ることができ
る。したがって、本実施の形態によれば、第1の実施の
形態と同様の効果を得ることができる。
【0054】なお、本実施の形態においては、特に、巻
線のリードを分けて収納しているため、一括的に収納し
た場合に比べてリード接続ダクト23,24の径を縮小
できる。このような小径のリード接続ダクト23,24
を、本体タンク1の列の両側に分離して配置しているた
め、本体タンク1の側面の空スペースをより効率よく利
用して設置スペースをさらに縮小することができる。
【0055】[4.第4の実施の形態] [4−1.構成]図4(a)および(b)は、本発明の
第4の実施の形態として、請求項5、9に記載の各発明
を適用したガス静止誘導電器の一つの実施の形態を示す
図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【0056】この図4(a)および(b)に示すよう
に、本実施の形態は、前記第3の実施の形態のリード接
続ダクト23,24とガス連結配管22の上下を逆転し
たものである。すなわち、図4(b)に示すように、本
実施の形態において、3つの本体タンク1の冷却器6側
の下部側面間は、第1系統のリード接続ダクト23によ
って順次連結されており、3つの本体タンク1と付属タ
ンク9の冷却器6と反対側の下部側面間は、第2系統の
リード接続ダクト24によって順次連結されている。そ
して、第1系統のリード接続ダクト23の内部には、高
圧リードが収納されており、第2系統のリード接続ダク
ト24の内部には、中圧リード、低圧リード、およびタ
ップリードが併せて収納されている。また、図4(a)
に示すように、ガス連結配管22は、第2系統のリード
接続ダクト24の上方に重なるようにして配置されてお
り、3つの本体タンク1の上部側面間は、このガス連結
配管22によって順次連結されている。そして、ガス連
結配管22の内部にはリードは収納されておらず、ガス
連結配管22は、絶縁冷却媒体の流路としてのみ使用さ
れるように構成されている。
【0057】一方、本実施の形態において、高圧線路
用、中圧線路用、低圧線路用の3相ガス絶縁母線12〜
14の接続は、リード接続ダクト21の位置に合わせ
て、本体タンク1の下部側面で行われている。なお、他
の部分については、前記第1の実施の形態と同様に構成
されている。
【0058】[4−2.作用・効果]以上のような構成
を有する本実施の形態によれば、下部に配置された第1
系統と第2系統のリード接続ダクト23,24が、下部
の共通のガス連結配管としてそれぞれ機能すると共に、
3つの本体タンク1と付属タンク9の電気的接続を行
い、上部に配置されたガス連結配管22が、上部の共通
のガス連結配管として機能する。すなわち、本実施の形
態は、前記第3の実施の形態のリード接続ダクト23,
24とガス連結配管22の上下を逆転したものであるた
め、リード接続ダクト23,24とガス連結配管22の
全体を併せて考えた場合には、第3の実施の形態と同様
の作用を得ることができる。したがって、本実施の形態
によれば、第3の実施の形態と同様の効果を得ることが
できる。
【0059】[5.第5の実施の形態] [5−1.構成]図5は、本発明の第5の実施の形態と
して、請求項6に記載の発明を適用したガス静止誘導電
器の一つの実施の形態を示す側面図である。
【0060】この図5に示すように、本実施の形態は、
前記第3の実施の形態の第2系統のリード接続ダクト2
4を下方に配置して、ガス連結配管22を省略したもの
である。すなわち、図5に示すように、本実施の形態に
おいて、3つの本体タンク1の冷却器6側の上部側面間
は、第1系統のリード接続ダクト23によって順次連結
されており、3つの本体タンク1と付属タンク9の冷却
器6と反対側の下部側面間は、第2系統のリード接続ダ
クト24によって順次連結されている。そして、第1系
統のリード接続ダクト23の内部には、高圧リードが収
納されており、第2系統のリード接続ダクト24の内部
には、中圧リード、低圧リード、およびタップリードが
併せて収納されている。なお、他の部分については、前
記第1の実施の形態と同様に構成されている。
【0061】[5−2.作用・効果]以上のような構成
を有する本実施の形態によれば、上下に配置された第1
系統と第2系統のリード接続ダクト23,24が、上下
の共通のガス連結配管としてそれぞれ機能すると共に、
3つの本体タンク1と付属タンク9の電気的接続を行
う。すなわち、本実施の形態は、前記第3の実施の形態
の第2系統のリード接続ダクト24を下部に配置するこ
とにより、ガス連結配管22を省略したものであり、第
2系統のリード接続ダクト24が、第3の実施の形態の
ガス連結配管22の機能を兼ね備えたものとなってい
る。したがって、本実施の形態によれば、第3の実施の
形態と同様の効果を得ることができる。特に、本実施の
形態においては、第3の実施の形態よりもガス連結配管
22を省略した分だけ、配管の数が削減されており、構
成が簡略化されている。
【0062】[6.第6の実施の形態] [6−1.構成]図6は、本発明の第6の実施の形態と
して、請求項7に記載の発明を適用したガス静止誘導電
器の一つの実施の形態を示す側面図である。
【0063】この図6に示すように、本実施の形態は、
前記第5の実施の形態の第1系統と第2系統のリード接
続ダクト23,24の上下を逆転したものである。すな
わち、図6に示すように、本実施の形態において、3つ
の本体タンク1の冷却器6側の下部側面間は、第1系統
のリード接続ダクト23によって順次連結されており、
3つの本体タンク1と付属タンク9の冷却器6と反対側
の上部側面間は、第2系統のリード接続ダクト24によ
って順次連結されている。そして、第1系統のリード接
続ダクト23の内部には、高圧リードが収納されてお
り、第2系統のリード接続ダクト24の内部には、中圧
リード、低圧リード、およびタップリードが併せて収納
されている。なお、他の部分については、前記第1の実
施の形態と同様に構成されている。
【0064】[6−2.作用・効果]以上のような構成
を有する本実施の形態によれば、前記第5の実施の形態
とは逆に、下部と上部に配置された第1系統と第2系統
のリード接続ダクト23,24が、下部と上部の共通の
ガス連結配管としてそれぞれ機能すると共に、3つの本
体タンク1と付属タンク9の電気的接続を行う。すなわ
ち、本実施の形態は、前記第5の実施の形態の第1系統
と第2系統のリード接続ダクト23,24の上下を逆転
したものであるため、第1系統と第2系統のリード接続
ダクト23,24を併せて考えた場合には、第5の実施
の形態と同様の作用を得ることができる。したがって、
本実施の形態によれば、第5の実施の形態と同様の効果
を得ることができる。
【0065】[7.第7の実施の形態] [7−1.構成]図7は、本発明の第7の実施の形態と
して、請求項8に記載の発明を適用したガス静止誘導電
器の一つの実施の形態を示す側面図である。
【0066】この図7に示すように、本実施の形態は、
前記第4の実施の形態において、本体タンク1の高さ方
向の中央部に本体タンク1を上下に分割するフランジ部
31を設けたものである。すなわち、本体タンク1は、
高さ方向の中央部に設けたフランジ部31により、上タ
ンク32と下タンク33に分割できる構成となってい
る。なお、他の部分については、前記第4の実施の形態
と同様に構成されている。
【0067】[7−2.作用・効果]以上のような構成
を有する本実施の形態によれば、前記第4の実施の形態
の作用・効果に加えて、さらに次のような作用・効果が
得られる。すなわち、本体タンク1の高さ方向の中央部
にフランジ部31を設けて、上タンク32と下タンク3
3に分割できる構成としているため、本体タンク1の組
立作業が容易になる。すなわち、本体タンク1の下タン
ク33に本体中身を収納した後には、本体中身と下タン
ク33の内壁間にガス止め部材を取り付ける作業を行う
が、この作業を、下タンク33の高さに応じた低所で行
うことができる。また、上タンク32と下タンク33と
の接合部であるフランジ部の締結作業、例えば、ボルト
締め付け作業なども低所で行うことができる。したがっ
て、高所での組立作業をより削減することができ、作業
性と安全性をより向上することができる。
【0068】[8.他の実施の形態]なお、本発明は、
前記各実施の形態に限定されるものではなく、他にも多
種多様な形態を実施可能である。例えば、前記各実施の
形態においては、いずれも特別3相方式のガス静止誘導
電器に適用した場合について説明したが、本発明はそれ
以上に分割された複数のタンクから1バンクを構成する
場合にも、同様に適用可能であり、同様に優れた作用・
効果を得られるものである。なお、前記各実施の形態に
おいては、本体タンクの上部側面に3相ガス絶縁母線を
接続する構成について説明したが、本体タンクの下部側
面に接続する構成も同様に可能であり、同様に優れた作
用・効果を得られるものである。さらに、本発明におい
ては、高圧、中圧、低圧の複数の単相ガス絶縁母線を接
続する構成も可能であり、その場合にも同様に優れた作
用・効果を得られるものである。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複数の本体タンクの側面間を順次連結する上部配管と下
部配管を設け、巻線のリードの各々をこれらの配管に選
択的に収納することにより、設置スペースを拡大せずに
冷却器の運転台数に応じた負荷での運転が可能となり、
しかも、高所での組立作業を削減すると共に製品高さ寸
法を圧縮して設置容積を低減できるため、コンパクトで
運転効率および経済性に優れたガス静止誘導電器を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるガス静止誘導電器の第1の実施の
形態を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面
図。
【図2】本発明によるガス静止誘導電器の第2の実施の
形態を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面
図。
【図3】本発明によるガス静止誘導電器の第3の実施の
形態を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面
図。
【図4】本発明によるガス静止誘導電器の第4の実施の
形態を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面
図。
【図5】本発明によるガス静止誘導電器の第5の実施の
形態を示す側面図。
【図6】本発明によるガス静止誘導電器の第6の実施の
形態を示す側面図。
【図7】本発明によるガス静止誘導電器の第7の実施の
形態を示す側面図。
【図8】従来のガス静止誘導電器の一例を示す図であ
り、(a)は平面図、(b)は側面図。
【符号の説明】
1:本体タンク 2:鉄心 3:巻線 4:絶縁冷却媒体 5:ガス止め部材 6:冷却器 7:送風機 8:連結配管 9:タップ選択器用付属タンク 10:切換開閉器用付属タンク 11:リードダクト 12:高圧線路用ガス絶縁母線 13:中圧線路用ガス絶縁母線 14:低圧線路用ガス絶縁母線 21:リード接続ダクト 22:ガス連結配管 23:第1系統のリード接続ダクト 24:第2系統のリード接続ダクト 31:フランジ部 32:上タンク 33:下タンク

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁冷却媒体としてガスを収納した複数
    の本体タンクと、前記本体タンクの各々の内部に収納さ
    れた鉄心およびこの鉄心に巻回された巻線と、前記本体
    タンクの各々の外部にそれぞれ配置された冷却器および
    送風機と、前記本体タンクの各々と前記冷却器および送
    風機との間を個別に連通する配管と、前記巻線のリード
    を収納して前記本体タンク間を電気的に接続する配管と
    を備えたガス静止誘導電器において、 前記複数の本体タンクの上部側面間を順次連結する上部
    配管と、複数の本体タンクの下部側面間を順次連結する
    下部配管が設けられ、 前記巻線のリードは、高圧の系統に接続する高圧リー
    ド、巻線を中圧の系統に接続する中圧リード、巻線を低
    圧の系統に接続する低圧リード、および巻線とタップ選
    択器とを接続するタップリードを含み、これらのリード
    の各々は前記上部配管と下部配管のいずれか一方に収納
    されていることを特徴とするガス静止誘導電器。
  2. 【請求項2】 前記上部配管は、その内部に前記高圧リ
    ード、中圧リード、低圧リード、およびタップリードの
    全てを収納していることを特徴とする請求項1記載のガ
    ス静止誘導電器。
  3. 【請求項3】 前記下部配管は、その内部に前記高圧リ
    ード、中圧リード、低圧リード、およびタップリードの
    全てを収納していることを特徴とする請求項1記載のガ
    ス静止誘導電器。
  4. 【請求項4】 前記上部配管は、 前記複数の本体タンクの前記冷却器側の上部側面間を順
    次連結すると共にその内部に前記高圧リードを収納する
    第1系統の配管と、 前記複数の本体タンクの前記冷却器と反対側の上部側面
    間を順次連結すると共にその内部に前記中圧リード、低
    圧リード、およびタップリードを収納する第2系統の配
    管とに分離されていることを特徴とする請求項1記載の
    ガス静止誘導電器。
  5. 【請求項5】 前記下部配管は、 前記複数の本体タンクの前記冷却器側の下部側面間を順
    次連結すると共にその内部に前記高圧リードを収納する
    第1系統の配管と、 前記複数の本体タンクの前記冷却器と反対側の下部側面
    間を順次連結すると共にその内部に前記中圧リード、低
    圧リード、およびタップリードを収納する第2系統の配
    管とに分離されていることを特徴とする請求項1記載の
    ガス静止誘導電器。
  6. 【請求項6】 前記上部配管は、前記複数の本体タンク
    の前記冷却器側の上部側面間を順次連結すると共にその
    内部に前記高圧リードを収納しており、 前記下部配管は、前記複数の本体タンクの前記冷却器と
    反対側の下部側面間を順次連結すると共にその内部に前
    記中圧リード、低圧リード、およびタップリードを収納
    していることを特徴とする請求項1記載のガス静止誘導
    電器。
  7. 【請求項7】 前記下部配管は、前記複数の本体タンク
    の前記冷却器側の下部側面間を順次連結すると共にその
    内部に前記高圧リードを収納しており、 前記上部配管は、前記複数の本体タンクの前記冷却器と
    反対側の上部側面間を順次連結すると共にその内部に前
    記中圧リード、低圧リード、およびタップリードを収納
    していることを特徴とする請求項1記載のガス静止誘導
    電器。
  8. 【請求項8】 前記複数の本体タンクの各々は、その高
    さ方向の中央部に本体タンクを上下に分割するフランジ
    部を有することを特徴とする請求項1から請求項7まで
    のいずれか一つに記載のガス静止誘導電器。
  9. 【請求項9】 前記複数の本体タンクの側面の中から選
    択された異なる位置に、高圧、中圧、および低圧の3相
    ガス絶縁母線がそれぞれ接続されていることを特徴とす
    る請求項1から請求項8までのいずれか一つに記載のガ
    ス静止誘導電器。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010054134A (ja) * 2008-08-28 2010-03-11 Hitachi Building Systems Co Ltd 吸収式冷温水機
JP2010054133A (ja) * 2008-08-28 2010-03-11 Hitachi Building Systems Co Ltd 多段吸収型形吸収式冷温水機
JP2010054132A (ja) * 2008-08-28 2010-03-11 Hitachi Building Systems Co Ltd 吸収式冷温水機
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