JPH10124132A - ロボット制御装置及びロボット - Google Patents

ロボット制御装置及びロボット

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Publication number
JPH10124132A
JPH10124132A JP27835096A JP27835096A JPH10124132A JP H10124132 A JPH10124132 A JP H10124132A JP 27835096 A JP27835096 A JP 27835096A JP 27835096 A JP27835096 A JP 27835096A JP H10124132 A JPH10124132 A JP H10124132A
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JP
Japan
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robot
acceleration
deceleration
work
hand
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Withdrawn
Application number
JP27835096A
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English (en)
Inventor
Yoshiko Iriyama
佳子 入山
Junichi Ikeda
純一 池田
Wataru Nagao
亘 永尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10124132A publication Critical patent/JPH10124132A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加減速時間を短縮し、又、可動部分とストッ
パとの衝突を回避して、ワークを適切に搬送しつつ、安
全性の向上、タクトタイムの短縮等を図る。 【解決手段】 ロボット20が設置された搬送室1を中
心としてロードロック室6、プロセス処理室7、8、9
が放射状に配置されており、クラスタ装置制御盤10及
びティーチングペンダント11から入力された操作コマ
ンド等に基づくロボット制御盤12からの指令信号によ
ってロボット20を制御する。このときの指令信号を、
記憶装置に記憶した複数の加減速パターンから選択され
たものに基づいて出力し、又、特異点では所定の制限を
設けて算出、出力する。そして、かかる加減速パターン
の選択設定等における制限を、ロボット20の動作範
囲、動作状態等に応じて設定し、所望の動作状態を維持
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロボット制御装置
及びロボットに係り、特に、真空中で半導体用ウェハー
や液晶用ガラス等を搬送するロボットに用いて好適なロ
ボット制御装置及びロボットに関する。
【0002】
【従来の技術】真空中で半導体用ウェハーや液晶用ガラ
ス等に種々の処理を施す工程では、ワークであるウェハ
ーやガラス等が搬入/搬出されるロードロック室と、ワ
ークに各種のプロセス処理を施すプロセス処理室と、ワ
ークを搬送するロボットを有する搬送室とを具備した装
置が用いられる。この装置は、搬送室を中心としてロー
ドロック室とプロセス処理室とが放射状に配置されたク
ラスタ構成となっており(以下、このような装置を「ク
ラスタ装置」という)、又、搬送室のロボットは、鉛直
軸回りに回転自在なアーム、手首部等からなり、手首部
の先端側にワークを載置するハンド部を有している。そ
して、所定の制御演算処理に基づいてロボットを制御す
る制御装置が設けられており、該制御装置によって、ロ
ードロック室からのワークの搬出、プロセス処理室内へ
のワークの設置等のロボットの各動作が制御される。
【0003】従来、このような構成のクラスタ装置にお
いては、制御装置が予め定められた1つの加減速パター
ンに従ってロボットを制御する制御演算処理を行い、こ
れにより、所定位置までの移動やワークの搬送等のロボ
ットの各動作を制御することとしていた。尚、ここにい
う加減速パターンとは、ロボットの可動部分(アーム、
手首部等)をその最高移動速度まで加速(減速)させる
ときの加速度(減速度)制限値の変化のさせ方であり、
時間経過と共に変化する加速度波形等によって表され
る。
【0004】すなわち、従来のクラスタ装置では、ワー
ク搬送中であるかワーク搬送中でない単なる移動中であ
るかを問わず、常に予め定められた1通りの加減速パタ
ーンに従ってロボットを制御することとしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記ロボッ
トによって搬送されるワークは、その自重によってハン
ド部上に載っているだけであり、ハンド部とワークとの
間の摩擦力によって搬送される。従って、ワーク搬送中
にあっては、ロボットの動作をあまり急激に加減速させ
ると、ワークがハンド上で滑り、ワークを所定の位置ま
で搬送できなくなる。更に、極端な場合ではワークがハ
ンドから脱落するおそれもある。
【0006】このようなことから、予め定める加減速パ
ターンとしては、ワークがハンド部上で滑ることのない
程度に緩やかに加減速させるものとしなければならな
い。しかし、そのように加減速パターンを設定する際
に、必要以上に緩やかな加減速パターンを設定すると、
ワーク搬送中の最大移動速度に達するまでの時間が長く
なり、タクトタイムの長期化を招く。
【0007】一方、ワーク搬送中でないときにあって
は、搬送中と同様の加減速パターンに従ってロボットを
動作させるので、ロボットの最大移動速度を変更したと
しても、最大移動速度に達するまでの時間が長く、タク
トタイムは長期化することとなる。
【0008】このように、従来のクラスタ装置における
ロボット制御では、ロボットの各動作における加減速時
間を短縮することが困難であり、タクトタイムが長期化
して生産効率が低下するという問題点を有していた。
【0009】又、加減速パターンが1通りに定められ、
細かく設定することができないということから、ワーク
を搬送してプロセス処理室内へ挿入する際に落下させた
り、アームをロードロック室やプロセス処理室の入口に
衝突させたりするおそれもあるという問題点を有してい
た。
【0010】更に、停電等で瞬間的にアーム駆動装置へ
の電源供給が断たれた場合、アームは動作中の慣性でそ
のまま回転運動を続け、安全のために設けられたストッ
パに衝突し、ワークを落下させることがあったため、U
PS(Uninterruptibe PowerSupply)等を必要としてい
た。
【0011】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、真空中でワークを搬送するロボットの加減速態
様を適宜変更して加減速時間を短縮することができ、
又、ロボットの可動部分とストッパとの距離又は回転角
度に応じた適度な減速によりストッパとの衝突を避ける
ことができ、ワークを適切に搬送しつつ、タクトタイム
を短縮して生産効率の向上を図ることができると共に、
電源の供給が断たれたときのストッパとの衝突を回避し
て安全性の向上を図ることができるロボット制御装置を
提供することを目的とする。
【0012】又、本発明は、停電等の不測の事態が発生
して電源の供給が断たれ、外部からの制御が不能になっ
た場合にあっても、可動部分が適度な減速度によって減
速し、不測の事態に適切に対処し得るロボットを提供す
ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
ワークを保持するハンド部を所定の方向へ所定の変位量
だけ移動させる可動部分と、前記可動部分の動作範囲を
制限するストッパとを有し、真空中で前記ハンド部を移
動させてワークを搬送するロボットを制御するロボット
制御装置において、前記可動部分が前記ストッパへ到達
するまでの動作量に応じて前記可動部分の動作速度の制
限値を求め、前記ストッパへ向かう方向へ動作するとき
の前記可動部分の速度が求めた制限値より小となるよう
に前記ロボットを動作させる指令信号を算出する演算手
段を有することを特徴としている。
【0014】請求項2記載の発明は、請求項1記載のロ
ボット制御装置において、前記ハンド部の移動又は前記
可動部分の動作における加減速態様を少なくとも2つ以
上記憶した記憶手段を有し、前記演算手段は、前記ロボ
ットの状態に応じて、前記2つ以上の加減速態様のうち
のいずれかを選択して前記記憶手段から読み出し、その
読み出した加減速態様に基づいて前記指令信号を算出す
ることを特徴としている。
【0015】請求項3記載の発明は、ワークを保持する
ハンド部を所定の方向へ所定の変位量だけ移動させる可
動部分と、前記可動部分を動作させるモータとを有し、
真空中で前記ハンド部を移動させてワークを搬送するロ
ボットにおいて、前記モータに設けられ、電源の供給が
遮断されたときに生ずる制動力による前記ハンド部の減
速度を調整する減速度調整手段を有することを特徴とし
ている。
【0016】請求項4記載の発明は、請求項3記載のロ
ボットにおいて、前記減速度調整手段は、前記モータの
出力軸に設けられ、電源の供給が遮断されたときに生ず
る前記モータの逆起電力と前記可動部分の摺動抵抗とに
よる制動力による前記ハンド部の減速度の大きさを、前
記ハンド部とワークとの間の摩擦係数と重力加速度との
積の値より小さくする慣性モーメントを発生させるフラ
イホイールであることを特徴としている。
【0017】請求項5記載の発明は、請求項3記載のロ
ボットにおいて、前記減速度調整手段は、前記モータの
電源供給線に接続され、電源の供給が遮断されたときに
生ずる前記モータの逆起電力による制動力の大きさを調
整する回生抵抗であることを特徴としている。
【0018】
【発明の実施の形態】
<構成> (1)全体構成 以下に図面を参照して本発明の実施の形態について説明
する。図1は本発明によるロボット制御装置を適用した
ロボットを有するクラスタ装置の全体構成を示す図であ
る。尚、本クラスタ装置は、クラスタ構成による半導体
製造装置であり、半導体用ウェハーに種々の処理を施す
ものである。
【0019】図において、1はロボット20が設置され
た搬送室であり、内面直径DTの円弧状壁部と、それぞ
れの円弧状壁部の端部間に設けられたゲート弁2、3、
4、5とによって囲まれている。本クラスタ装置は、こ
の搬送室1を中心にゲート弁2、3、4、5を介してロ
ードロック室6、プロセス処理室7、8、9が放射状に
配置されたクラスタ構成となっている。尚、ロボット2
0の構成の詳細については後述する。
【0020】ゲート弁2、3、4、5は、開閉により、
それぞれロードロック室6、プロセス処理室7、8、9
と、搬送室1との間を連通/閉塞させる開閉弁である。
ロードロック室6は、ワークであるウェハーの搬入/搬
出を行うチャンバであり、内面直径DPの略円柱状壁に
よって囲まれている。プロセス処理室7、8、9は、そ
れぞれワーク(ウェハー)にプロセス処理を施すチャン
バであり、これらのチャンバも内面直径DPの略円柱状
壁によって囲まれている。
【0021】ここで、搬送室1、ロードロック室6、プ
ロセス処理室7、8及び9には、それぞれ独自の排気装
置が設けられており(図示略)、各室での工程において
必要とされる圧力に応じて10-2〜10-8torr程度の真
空状態に排気される。
【0022】尚、各室の内面直径DT、DPを小さくする
ことにより、クラスタ装置全体の設置面積を縮小するこ
とができ、真空排気時間の短縮、排気設備の小型化及び
運転動力の削減等を図ることができる。又、図1では搬
送室1を中心として4方向にチャンバが配置された構成
例を示したが、これ以外にも例えば6方向にチャンバが
配置された構成等も良く使用される。更に、各チャンバ
の配置は必ずしも等角度ピッチに限らず、各装置の処理
工程に応じてレイアウトされる。
【0023】10はロボット20の動作やその制御態様
等についての操作コマンドを送信すると共に、動作の完
了やロボットステイタス等についての信号を受けるクラ
スタ装置制御盤である。11は、教示データを入力する
ティーチングペンダントである。12は、クラスタ装置
制御盤10及びティーチングペンダント11から操作コ
マンドや教示データを受け、それらに基づいてロボット
20の動作、姿勢を制御するロボット制御盤である。
尚、これらクラスタ装置制御盤10、ティーチングペン
ダント11及びロボット制御盤12の間における信号の
授受や、それによるロボット20の制御の形態について
は、後述の制御系や動作等の説明において詳述する。
【0024】(2)ロボット20の構成及び動作原理 次に、上記搬送室1に設置されたロボット20の構成の
詳細について説明する。図2はロボット20の外観構成
を示す図であり、上段が鉛直上方からみた上側平面図、
下段が側面図である。
【0025】図において、21は搬送室1の床面F中央
に固定されたフランジであり、このフランジ21によっ
て、ロボット20全体が床面Fに固定設置されている。
尚、図示は省略するが、フランジ21と床面Fとの間に
はシール用のOリングが設けられており、搬送室1の真
空領域と床面F下部の大気領域との間の差圧がシールさ
れている。
【0026】22は基端側がフランジ21にベアリング
を介して支持された第1アームであり、回転軸A1を中
心として回転するようになっている。ここに、回転軸A
1の位置は、フランジ21の中心、すなわち、搬送室1
の中心にある。又、第1アーム22の先端側には、関節
軸A2が固定されて取り付けられている。23は第1ア
ーム22の先端側にベアリングを介して支持された第2
アームであり、前記関節軸A2を中心として回転するよ
うになっている。この第2アーム23の先端側には、手
首軸A3が固定されて取り付けられている。
【0027】24は第2アーム23の先端側にベアリン
グを介して支持されたロボット手首であり、前記手首軸
A3を中心として回転するようになっている。25はワ
ークが載置されるハンドであり、ロボット手首24に固
定されている。
【0028】ここで、ハンド25に載置されるワーク
は、自重でハンド25上に載っているだけであり、ハン
ド25との間の摩擦力によって保持されて搬送される。
このため、ハンド25の材質は、摩擦係数μが大きくか
つ経時的変化の少ないものとなっている。
【0029】尚、このようなハンドの例としては、摩擦
係数の大きいゴムによって形成されたものや、シリコン
ゴムの小片をワーク載置位置に設けたもの等がある。但
し、ワークやプロセス処理室が高温となる場合にあって
は、ゴムは劣化するので使用できない。つまり、ハンド
25については、実行されるプロセス処理に応じて使用
できる材質が規定され、それに応じて摩擦係数μの値も
変化する。本実施形態では、かかるハンド25の材質
(摩擦係数)に応じてロボット20の動作における加減
速制限を設定する(後述)。
【0030】二点鎖線で示した26は、ハンド25上に
載置されたワークを表しており、符合26Xがワーク2
6の中心位置を表している。尚、上記回転軸A1、関節
軸A2、手首軸A3、ワーク中心位置26Xの間は、図
示のようにすべて等しい距離Lとなっている。
【0031】一方、27はフランジ21下部の大気中に
設けられたベースであり、内部に第1アーム22、第2
アーム23の駆動用モータと減速機(図示略)を収納し
ている。
【0032】ここで、回転軸A1を基準とした円筒座標
系(R,θ)を導入し、ベース27に収納されたモータ
及び減速機による駆動力の伝達機構について説明する。
この円筒座標系(R,θ)では、図3に示すように、回
転軸A1の位置を原点Oとしてロボット手首24の位置
を手首軸A3の座標で表すものとし、原点Oからロボッ
ト手首24までの距離をR、原点Oから上記ロードロッ
ク室6の中心へ向かう方向を基準(0°)としたときの
ロボット手首24へ向かう方向の角度をθとする。
【0033】ベース27に収納されたモータと減速機に
は、上記θ方向駆動用のモータ及び減速機と、上記R方
向駆動用のモータ及び減速機とがあり、θ方向駆動用モ
ータの出力軸は、その回転速度を1/100〜1/20
0に減速するθ方向駆動用減速機を介してθ方向駆動軸
に結合されている。ここに、θ方向駆動軸は、回転軸A
1に沿って設けられた軸であり、フランジ21内に設け
られた磁性流体シールを介してフランジ21上側の真空
中に導入され(後述)、第1アーム22を駆動するよう
になっている。
【0034】一方、R方向駆動用のモータ及び減速機
は、上記θ方向駆動軸上に設けられており、R方向駆動
用モータの出力軸は、その回転速度を1/100〜1/
200に減速するR方向駆動用減速機を介してR方向駆
動軸に結合されている。このR方向駆動軸も、フランジ
21内に設けられた磁性流体シールを介して真空中に導
入されている。そして、このような構成により、R方向
駆動軸自体の回転角度を図示のφで表すこととすると、
真空中のアームへ伝達されるR方向駆動軸の回転角度が
θ+φとなる。尚、R方向駆動用モータについては、停
電時の減速度を制限するため、出力軸にフライホイール
を設けることとするが、このフライホイールの詳細につ
いては後述する。
【0035】次に、上記θ方向駆動軸及びR方向駆動軸
の回転角度を第1アーム22、第2アーム23及びロボ
ット手首24にて伝達する機構について、図4を参照し
て説明する。図4は、第1アーム22、第2アーム23
及びロボット手首24内に設けられたプーリとベルトを
模式的に示した図である。
【0036】図において、第1プーリ30、第2プーリ
31及び第1ベルト32は、第1アーム22内に収納さ
れて設けられている。第1プーリ30は、上記フランジ
21内の磁性流体シールを介してθ方向駆動軸に結合さ
れており、中心が回転軸A1と一致し、直径は2Dとな
っている。第2プーリ31は、回転軸A2を中心として
回転する直径Dのプーリであり、第2アーム23の基端
側に結合されている。そして、第1ベルト32が、第1
プーリ30と第1アーム22の相対角度(θ+φ)−
θ、すなわち、R方向駆動軸の回転角度φを第2プーリ
31へ2倍にして伝達するようになっている。
【0037】このような構成により、第1アーム22と
第2アーム23の相対角度(図中φ A2)は、R方向駆動
軸回転角度φの2倍となる。そして、ロボット手首24
の中心である手首軸A3の位置(R,θ)は、R方向駆
動軸の回転角度φの変化に伴って直線上(R座標軸上)
を移動することになる。
【0038】一方、第3プーリ33、第4プーリ34及
び第2ベルト35は、第2アーム23内に収納されて設
けられている。第3プーリ33は、第1アーム22の先
端側に固定されている。この第3プーリ33は、中心が
関節軸A2と一致しており、直径はdとなっている。第
4プーリ34は、直径2dのプーリであり、ロボット手
首24に固定され、手首軸A3を中心として回転する。
そして、第2ベルト35が、第2アーム23と第3プー
リ33の相対角度φA2(2φ)を第4プーリ34へ1/
2倍にして伝達するようになっている。
【0039】このような構成により、ロボット手首24
及びハンド25の方向は、常に回転角度θの方向とな
る。すなわち、ロボット手首24の位置が常にθ方向の
R座標軸上となり、ワーク中心位置26Xは手首軸A3
からR方向へ距離Lの位置となるのである。これによ
り、ロボット20の動作範囲内においてワーク26を
(R,θ)座標に従って搬送することができる。この様
子を図5に示す。
【0040】図5においては、矢印先端がワーク中心位
置26Xを示しており、各矢印先端位置は、図中左側か
ら順にφ=−30°、−0°、30°、60°、90°
のときのワーク中心位置26Xに対応する。又、この図
ではθ方向回転角度が0°の場合を示してあるが、ロボ
ット手首24が上述のように常に回転角度θの方向を向
くように構成されているので、回転角度φを一定として
回転角度θを変化させると、ワーク中心位置26Xは、
当該回転角度φに応じたRを半径とする円周上を移動す
る。図においては、各回転角度φの値に応じたRを半径
とする円周を一点鎖線で示す。
【0041】ここで、R方向の後退端は、搬送室1の直
径DTによって制限されるものであるが、図ではワーク
中心位置26Xが原点O上にあるとき、すなわち、φ=
−30°で第1アーム22と第2アーム23と手首24
及びハンド25とが正三角形を作るときをR方向の後退
端として示してある。一方、R方向の前進端は、φ=9
0°のときであり、このときには、第1アーム22、第
2アーム23、手首24及びハンド25が一直線とな
り、ワーク中心位置26Xが原点Oから距離3Lの位置
となる。
【0042】(3)制御系の構成 次に、本クラスタ装置におけるロボット20の制御系に
ついて、図6を参照して説明する。図6はロボット20
の制御ブロック図であり、図中の各ブロックは、それぞ
れ上記図1のクラスタ装置制御盤10、ティーチングペ
ンダント11、ロボット制御盤12、ロボット20に対
応する。
【0043】図6に示すように、クラスタ装置制御盤1
0は、ロボット制御盤12内の制御CPUと信号の授受
を行い、ロボット20の動作やその制御態様等について
の操作コマンドを送信すると共に、必要に応じてロボッ
ト20の動作状態についての情報を受ける。又、ティー
チングペンダント11は、操作者が入力した作業手順、
停止点等の教示データをロボット制御盤12内のCPU
へ送信する。
【0044】ロボット制御盤12は、制御CPU、θ軸
サーボアンプ、R軸サーボアンプ及び電源制御系からな
る。これらのうち、制御CPUは、ロボット20の制御
に必要な制御演算装置と記憶装置とを内蔵しており、更
に、クラスタ装置制御盤10等との間の通信制御機能を
具備している。
【0045】ここで、制御演算装置は、座標変換及び逆
座標変換や、加速度、速度及び位置を正確に制御するサ
ーボ制御演算等の各種演算処理を行う演算装置からな
り、記憶装置は、制御演算装置にて実行するプログラム
や、位置定義、加速度並びに速度の制限値(パターン)
等を記憶している。そして、ティーチングペンダント1
1から入力された教示データを制御演算装置にて教示プ
ログラムに整理し、記憶装置で記憶する。又、ロボット
20の動作中においては、制御演算装置は、必要に応じ
て記憶装置から停止位置、加減速パターン等を読み出
し、一定の単位時間(サンプリングタイム)毎に回転角
度θ及びφの目標値を算出すると共に、これらの目標値
とθ軸サーボアンプ及びR軸サーボアンプを介して入力
された回転角度θ及びφの角度フィードバック値(後
述)とに基づいて角速度指令値を算出し、θ軸サーボア
ンプ及びR軸サーボアンプへ出力する。
【0046】θ軸サーボアンプ、R軸サーボアンプは、
それぞれ、電源制御系を介して供給される電源から、上
記θ方向駆動用モータ、R方向駆動用モータの駆動電流
を生成して出力する。この駆動電流は、θ軸サーボアン
プ、R軸サーボアンプにおいて、ロボット20側から受
けた角度フィードバック値からθ方向駆動用モータ、R
方向駆動用モータの回転角速度を算出し、その算出した
回転角速度と上記制御演算装置から受けた角速度指令値
とに基づいてサーボ制御を行うことによって生成され
る。
【0047】そして、ロボット20では、上記駆動電流
によってθ方向駆動用モータ、R方向駆動用モータが駆
動される。又、各モータには位置(回転角度)検出器と
してエンコーダが付設されており、それらエンコーダに
よって、回転角度θ、φの値が角度フィードバック値と
してフィードバックされる。
【0048】本クラスタ装置においては、このような制
御系により、操作コマンド及び教示データ等に基づいて
θ方向駆動用モータ及びR方向駆動用モータがサーボ制
御され、ロボット20の動作、姿勢が制御される。
【0049】<動作> (1)搬送動作全般の概要 次に、本クラスタ装置におけるロボット20の動作につ
いて説明する。まず、本発明の具体的制御形態による動
作説明の前に、ロボット20によるワークの搬送動作全
般について、ロードロック室6からプロセス処理室7へ
ウェハー(ワーク)を搬送する場合(図1参照)を例と
してその概要を述べておくことにする。尚、上記円筒座
標系においては、ロードロック室6中心の座標は(3
L,0)、プロセス処理室7中心の座標は(3L,9
0)である。又、以下においては、ハンド25上にウェ
ハーがあるかないかに拘らず、ワーク中心位置26Xに
相当する位置の座標をW(RW,θW)で表すこととす
る。
【0050】ロボット20によるウェハーの搬送動作は
以下の〜の手順で行われる。 RW=0へ移動する。これは、ロボット20をR方向
についてのみ動作させる、すなわち、R方向駆動軸のみ
を回転させ、φ=−30°とすることを意味する。これ
により、ワーク中心位置26Xは原点Oへ移動するが、
θWは初期状態のまま変化していないので、ハンド25
が向いている方向は不定である。
【0051】W(RW,θW)=(0,0)へ移動す
る。これは、ロボット20をθ方向についてのみ動作さ
せる、すなわち、θ方向駆動軸のみを回転させ、θW=
0°とすることを意味する。これにより、ワーク中心位
置26Xが原点Oにある状態でハンド25がロードロッ
ク室6の方を向く。
【0052】W(RW,θW)=(3L,0)へ移動す
る。R方向駆動軸のみを回転させてφ=90°とし、R
W=3Lとする。これにより、ロボット20がゲート弁
2の開口部からロードロック室6内へ入り、ワーク中心
位置26Xがロードロック室6の中心へ移動する。
【0053】ウェハーを受け取る。ロードロック室6
内においてロボット20がウェハーを受け取る。このと
き、ウェハーの中心位置がワーク中心位置26Xと一致
するようにしてウェハーが授与される。
【0054】W(RW,θW)=(0,0)へ移動す
る。上記W(RW,θW)=(3L,0)の状態からR方
向駆動軸のみを回転させてφ=−30°とし、RW=0
とする。これにより、ワーク中心位置26X(載置され
たウェハーの中心位置)は原点Oへ移動するが、ハンド
25はロードロック室6の方を向いたままである。
【0055】W(RW,θW)=(0,90)へ移動す
る。ワーク中心位置26Xが原点Oにある状態でθ方向
駆動軸のみを回転させてθW=90°とする。これによ
り、ハンド25がプロセス処理室7の方を向く。
【0056】W(RW,θW)=(3L,90)へ移動
する。R方向駆動軸のみを回転させてφ=90°とし、
RW=3Lとする。これにより、ロボット20がゲート
弁3の開口部からプロセス処理室7内へ入り、ウェハー
の中心位置がプロセス処理室7の中心へ移動する。
【0057】ウェハーを渡す。プロセス処理室7内に
ロボット20がウェハーを載置する。
【0058】W(RW,θW)=(0,90)へ移動す
る。上記W(RW,θW)=(3L,90)の状態からR
方向駆動軸のみを回転させてφ=−30°とし、RW=
0とする。これにより、ワーク中心位置26Xが原点O
へ移動する。尚、ハンド25はプロセス処理室7の方を
向いたままである。
【0059】以上述べた搬送動作においては、ロボット
20はR方向とθ方向について同時に動作することがな
い。又、θ方向について動作するときには、RW=0、
すなわち、R方向については後退端に位置し、ワーク中
心位置26Xが回転軸A1上にある。このため、θ方向
について回転する動作においては、ワークの慣性モーメ
ントが最小になる。
【0060】ここで、ロボット手首24が、ハンド25
とワーク26との間の摩擦係数μによって許容される範
囲(ワーク26の位置ずれや脱落が生じない範囲)を超
えるμG(G=9.8m/s2;重力加速度)以上の加
速度で動作すると、ワークを適切に搬送できなくなる。
従って、上述のようにθ方向動作においてワークの慣性
モーメントが最小となるロボット20の構成は、真空中
で吸着手段がなく、ハンドとワークとの間の摩擦力でし
かワークを搬送することができないロボットにおいて極
めて有効な構成となっている。
【0061】(2)加減速パターン選択設定による制御 次に、ロボット20の状態に応じて、加減速パターンを
選択して設定する制御による動作について説明する。
【0062】教示手順 初めに、加減速パターンを選択設定する場合の教示手順
について、図7を参照して説明する。尚、以下に述べる
教示は、クラスタ装置10からの操作コマンドの入力又
はティーチングペンダント11からの教示データの入力
によって行うものであり、入力された教示データは上記
制御CPUにて処理される。
【0063】まず、チャンバの数を入力する(ステップ
S1)。本クラスタ装置では、ロードロック室6、プロ
セス処理室7、8及び9があるので、チャンバ数は4と
なる。尚、この入力されたチャンバ数により、各チャン
バに対しては順に1〜4のチャンバ番号が付される。
【0064】次いで、ステップS2において、各チャン
バへロボット20を移動させるときの加減速パターンに
ついて、ディフォルトパターンを設定する。このディフ
ォルトパターンは、上記制御CPUの記憶装置に予め複
数の加減速パターンを記憶しておき、それらのうちのい
ずれかを選択して設定する。
【0065】ここで、記憶装置に記憶しておく加減速パ
ターンとしては、ロボット20の動作能力や動作態様、
ハンド25の材質、ワークの種類等種々の条件による制
限に応じて様々なものが考えられ、又、それらをどのよ
うに選択するかについても様々な観点からの基準があ
る。更に、予め記憶した複数の加減速パターンの中に適
切なものがない場合には、所定の制御演算処理によって
目標位置の絶対座標等から加減速を制限することもでき
る。
【0066】このようなことから、ここでは、一例とし
て図8に示した(a)、(b)、(c)及び(d)の4
つの加減速パターンを記憶しておくこととし、加減速パ
ターンとその選択基準について概念的に説明することに
する。そして、これら複数の加減速パターンを決定する
際の制限や、適切な加減速パターンがない場合の制御演
算処理については後述することにする。
【0067】図8の加減速パターンは、ロボット20の
加減速動作における加速度の大きさを時間経過と共に示
したものであり、(a)及び(b)が急な加速、(c)
及び(d)が緩やかな加速をする場合のものとなってい
る。又、(b)は(a)よりも初期及び終期の加速が急
なものとなっており、(c)は初期の加速があまり緩や
かでなく、終期の加速がかなり緩やかなものとなってお
り、(d)は初期及び終期の加速が双方とも同じように
緩やかなものとなっている。尚、減速度については、上
記加速度パターンに従った加速度の方向を逆転したもの
と考えればよい。
【0068】図7のステップS2では、これら加減速パ
ターンのうちの(a)をディフォルトパターンとして設
定し、ワーク搬送中でないときの加減速を迅速に行って
タクトタイムの短縮を図る。
【0069】次に、ステップS3へ進み、各チャンバ内
でウェハーを受取/載置する作業位置を教示する。この
作業位置は、ロードロック室6の中心位置(3L,
0)、プロセス処理室7の中心位置(3L,90)プロ
セス処理室8の中心位置(3L,180)プロセス処理
室9の中心位置(3L,−90)であり、これらの座標
を指定するデータを入力して教示を行うのである。
【0070】続いて、作業手順をチャンバ番号によって
入力し、ロボット20を各チャンバへどのような順序で
移動させるかを教示する(ステップS4)。このとき、
入力した各チャンバ番号に対応した各チャンバ間の移動
において、ハンド25上にウェハーを載置しているか否
か(以下、「ウェハー有/無」と表記する)を教示する
(ステップS5)。例えば、ステップS4において、作業
手順をチャンバ番号で”1、2”の順で入力した場合
は、ロボット20をロードロック室6からプロセス処理
室7へと移動させる動作を教示したことになるので、ス
テップS5では”ウェハー有”と教示する教示データを
入力する。そして、このように”ウェハー有”と教示さ
れた場合には、ステップS6からステップS7以降の処理
へと進む。
【0071】ステップS7では、ディフォルトパターン
(a)がウェハー有の状態における加減速パターンとし
て適当か否かを判断する。すなわち、ディフォルトパタ
ーン(a)による加速度がハンド25とウェハーとの間
の摩擦力によって許容される範囲の加速度であるか否か
等を判断するのである。この判断により、ディフォルト
パターンが不適当とされた場合にはステップS8へ進
む。
【0072】ステップS8では、ディフォルトパターン
(a)が不適当となる作業位置、すなわち、加減速パタ
ーンを変更すべき位置を入力する。次いで、ステップS
9で当該位置からの加減速パターンを設定する。ここで
設定する加減速パターンは、上記(b)、(c)及び
(d)のうちからいずれか適当なものを選択し、その選
択した加減速パターンを特定するデータ((b)、
(c)若しくは(d)の記号等)を入力することによっ
て設定する。
【0073】一方、ステップS5で”ウェハー無”と教
示された場合及びステップS7でディフォルトパターン
が適当と判断された場合には、上記ステップS8、S9の
加減速パターン変更等は行わない。従って、当該チャン
バ間移動においては、ディフォルトパターン(a)に従
った加減速動作によって、ロボット20を動作させるこ
とになる。
【0074】このようにして、作業手順の入力、ウェハ
ー有/無の教示、加減速パターンの設定変更等を行う。
そして、これらステップS4〜S9における処理を、操作
者が終了信号を入力するまで繰り返し行い、全作業工程
に必要な教示データをすべて入力する。
【0075】次に、終了信号が入力されると、ステップ
S10へ進み、制御CPUがステップS1〜S9で入力され
た教示データを整理して教示プログラムを作成する。そ
の後、ステップS11へ進み、制御CPUは、該教示プロ
グラムを記憶装置に記憶する。
【0076】制御動作 次に、上記教示手順によって作成された教示プログラム
に基づく制御動作について、図9を参照して説明する。
図9は、一定の単位時間毎に繰り返し行われる処理を示
したもので、ここにいう単位時間とは、上記角度フィー
ドバック値の信号と角速度指令値の信号の授受が行われ
るサンプリングタイムTsがこれに当たる。本クラスタ
装置においては、ロボット制御盤12の制御CPUによ
り、サンプリングタイムTs毎に図9に示す処理がなさ
れる。
【0077】又、図9に示す処理は、手首軸A3の目標
位置により、θ方向駆動軸及びφ方向駆動軸の回転角度
を制御するものである。ここに、手首軸A3の位置A3
(R,θ)は、図3等からもわかるようにA3(R,
θ)=(2Lsinφ,θ)と表せる。尚、以下において
は、サンプリングタイムTsを基準時間単位(1)とし
た時間カウンタをtc、教示点(上記作業手順に従った
移動位置)のカウンタをi、教示点をPiで表すものと
する。又、θ方向駆動軸の回転角度θ、R方向駆動軸の
回転角度φ、R方向の座標Rについては、それぞれ、フ
ィードバック値をθf、φf、Rf、目標値をθr、φr、
Rrで表すものとする。
【0078】図9においては、まず、ロボット20側か
らロボット制御盤12へθ方向駆動軸、R方向駆動軸の
角度フィードバック信号が供給され、制御CPUが各軸
の角度フィードバック値θf、φfを取り込む(ステップ
S20)。
【0079】次いで、時間を管理するため、時間カウン
タtcを1インクリメントする(ステップS21)。そし
て、この時間カウンタtcの値により、手首軸A3の目
標位置A3r(Rr,θr)が教示点Pi上に到達したか否
かを判断する(ステップS22)。この判断は、時間カウ
ンタtcと、教示点Pi-1〜Pi間の総カウント数Nとを
比較することによって行う。ここに、総カウント数N
は、教示点間の移動時間TをサンプリングタイムTsで
割った値であり、教示データに基づいて教示点間を分割
する中間点(目標位置)の総数に対応する。このとき、
tc>Nとなっていたとすると、手首軸A3の目標位置
A3r(Rr,θr)が教示点Pi上に到達していると判断
され、ステップS23へ進む。
【0080】ステップS23では、次の教示点Piと、該
教示点Piへの移動に際しての加減速パターンとを読み
込む。尚、このとき教示点カウンタiは1インクリメン
トされている。ここで、読み込まれる加減速パターン
は、上記教示手順によって選択設定されたものである。
従って、以下の処理においては、次の教示点への移動が
ウェハー無の場合には加減速を迅速に行う加減速パター
ン(a)、ウェハー有の場合には加減速パターン(a)
〜(d)のうちのいずれか適当なものが使用されること
になる。
【0081】そして、ステップS24では、現在の目標位
置A3r(Rr,θr)、すなわち、教示点Pi-1と教示点
Piとの間の補間式を、前記読み込んだ加減速パターン
に基づいて決定する。この補間式は、通常、時間tの多
項式で表され、時間カウンタtcの値に応じた時間によ
って、教示点Pi-1とPiとの間の目標位置を算出できる
ようになっている。またこのとき、教示点Pi-1とPiと
の間の移動時間Tも求める。
【0082】次いで、求めた移動時間Tをサンプリング
タイムTsで割って移動時間Tに対応する総カウント数
Nを求め(ステップS25)、tc=0として時間カウン
タtcをクリアしてから(ステップS26)、ステップS2
7へ進む。尚、手首軸A3の目標位置A3r(Rr,θr)
が教示点Pi上に到達しておらず、tc≦Nであった場合
は、上記ステップS23〜S26の処理を行わずにステップ
S27へ進む。
【0083】ステップS27では、時間カウンタtcの値
に対応した時間と上述の多項式により、次の目標位置A
3r(Rr,θr)を求める。尚、tc≦Nであった場合に
おいては、現在移動中の教示点間について既に求められ
ている多項式により、次の目標位置A3r(Rr,θr)を
求める。
【0084】続いて、求めた目標位置A3r(Rr,θr)
に基づいて、θ方向駆動軸、R方向駆動軸の目標回転角
度θr、φrを求める(ステップS28)。そして、これら
目標回転角度θr及びφrと、角度フィードバック値θf
及びφfとにより、手首軸A3を目標位置A3r(Rr,θ
r)へ移動させるための角速度指令値θr′及びφr′を
決定する(ステップS29)。
【0085】制御CPUは、このようにして適切な加減
速パターンに基づいて角速度指令値θr′、φr′を決定
し、これらに応じた角速度指令信号をθ軸サーボアン
プ、R軸サーボアンプへ出力する(ステップS30)。こ
れにより、θ軸サーボアンプ、R軸サーボアンプから、
それぞれ、当該角速度指令値θr′、φr′と角速度フィ
ードバック値θf′、φf′とに基づいたθ方向駆動用モ
ータ、R方向駆動用モータの駆動電流が供給され、ロボ
ット20の動作が制御される。
【0086】(3)特異点近傍の加減速制御 次に、ロボット20の動作軌跡における特異点を考慮し
た加減速の制御について説明する。ここに、特異点と
は、R方向駆動軸の回転角度φが+90°及び−90°
のときの位置である。これは、手首軸A3のR座標が2
Lとなるとき、すなわち、第1アーム22と第2アーム
23が伸びきっているときであり、このようなときにR
方向の移動速度R′を一定に保とうとすると、R方向駆
動軸における角速度φ′が非常に大きくなり、R方向駆
動用モータを非常に速く駆動させなければならなくな
る。従って、特異点近傍に関しては、他の位置を移動さ
せるときと同様の加減速パターンを選択することは適切
でない。
【0087】そこで、かかる特異点近傍におけるR方向
駆動軸の角加速度φ″をなめらかに制限すべく、ここで
は、角速度φ′について、その制限値φ′maxをRmax
|R|の関数として設定して加減速を制限する手法につ
いて説明する。図10にかかる加減速制限を行う制御演
算手順を示す。
【0088】この図10に示した制御演算は、角速度制
限値φ′maxを φ′max=K(Rmax−|R|), ここに、Rmax=2
L、K=定数と設定するものであり、上記同様、サンプ
リングタイムTs毎にロボット制御盤12の制御CPU
により行われる。尚、角度フィードバック値の読み込
み、教示データに基づく補間式等の決定、総カウント数
Nの算出等は、上記加減速パターン選択設定による制御
動作と同様であるので、これらの制御動作については説
明を省略し、主として角速度制限の制御演算について説
明することにする。又、以下においては、サンプリング
タイムTs毎に算出される目標値のカウンタをkで表
す。
【0089】図10では、まず、ステップS40で手首軸
A3のR方向についての目標位置を上記同様に教示点間
の補間式から求め、これを仮の目標位置Rdum(k)と
する。そして、この仮の目標位置Rdum(k)により、
R方向駆動軸の仮の目標回転角度φdum(k)を算出す
る。
【0090】次いで、この仮の目標回転角度φdum
(k)から前回の目標回転角度φr(k−1)を減じた
値をサンプリングタイムTsで割り、仮の角速度指令値
φdum′(k)を求める(ステップS41)。そして、ス
テップS42において、この仮の角速度指令値の大きさ|
φdum′(k)|と、上式及び仮の目標位置Rdum(k)
から求められる角速度制限値φ′maxとを比較する。
【0091】ここで、仮の角速度指令値の大きさ|φdu
m′(k)|が角速度制限値φ′maxを超えている場合に
はステップS43へ進み、当該仮の角速度指令値φdum′
(k)と同符合(同方向)で、かつ、大きさが角速度制
限値φ′maxに等しい角速度(sign(φdum′(k))
φ′max)を、角速度指令値φr′(k)としてセットす
る。
【0092】次いで、ステップS44で目標回転角度φr
(k)を求める。この目標回転角度φr(k)は、角速
度指令値がサンプリングタイムTs当たりの回転角度変
位であることから、前回の目標回転角度φr(k−1)
に上記角速度指令値φr′(k)を加えることによって
求められる。そして、この求めた目標回転角度を用い、
Rr=2Lsinφr(k)より、R方向についての目標位
置Rrを算出し(ステップS45)、ステップS46へ進ん
で時間カウンタtcの値を補正する。
【0093】ここで、時間カウンタtcは、通常、1サ
ンプリングタイムTs毎に1インクリメントされる。こ
れは、サンプリングタイム毎に1づつインクリメントし
たtcの値と、教示データに基づく補間式によって求め
られるサンプリングタイム毎の目標位置とが対応してい
るからである。しかし、ステップS45で算出した目標位
置Rrは、上述のように角速度を制限して算出したもの
であり、教示データに基づく補間式から直接算出したも
のではない。このようなことから、実際の動作量に対応
する分だけ時間カウンタtcをインクリメントするため
の補正が必要となるのである。
【0094】ステップS46では、上記仮の目標位置Rdu
m(k)を求めるために1インクリメントしたtcの値を
tc−1に戻し、これに実際に目標としたR方向変位量
に対応した分の時間カウント値をインクリメントする。
この演算は、R方向の変位量Rdum(k)−Rr(k−
1)が時間カウント値1に対応することから、実際に目
標としたR方向の変位量Rr(k)−Rr(k−1)をR
dum(k)−Rr(k−1)で割った値を求め、これをイ
ンクリメントする時間カウント値としてtc−1に加え
ることによって行う。
【0095】尚、ステップS42において、仮の角速度指
令値の大きさ|φdum′(k)|が角速度制限値φ′max
を超えていない場合には、上記ステップS43〜S46の処
理を行うことなく、ステップS40で求めた仮の目標位置
Rdum(k)をそのまま目標位置Rr(k)とする(ステ
ップS47)。
【0096】以上述べたようにして角速度指令値が制限
された目標位置が算出され、R方向駆動用モータは、か
かる目標位置に基づいた角速度指令に従って駆動され
る。これにより、ロボット20は、R方向の特異点近傍
においてもスムーズに動作するようになる。
【0097】<制限設定等の具体的内容>次に、ワーク
を適切に搬送し、かつ、タクトタイムを最小限に短縮す
るための加速度制限設定と、ロボット20を実際に動作
させる上で必要となるその他の措置について、更に具体
的に説明する。
【0098】(1)座標変換式 まず初めに、(R,θ)座標における手首軸A3の位
置、速度及び加速度の変換式を示しておく。これらの式
は、図3〜図5を参照することにより、幾何学的に求め
られるものである。
【0099】位置: A3(R,θ)=(2Lsinφ,θ) (ここで、sinφ=R/2L) 速度: dR/dt=2Lcosφ(dφ/dt) dφ/dt=(dR/dt)/2Lcosφ 加速度: d2R/dt2 =2Lcosφ(d2φ/dt2)−2Lsinφ(dφ/dt)22φ/dt2 =(d2R/dt2+2Lsinφ(dφ/dt)2)/2Lcosφ =(d2R/dt2+sinφ(dR/dt)2/2Lcos2φ)/2Lcosφ
【0100】尚、ハンド25の先端位置(「Wf(RW
f,θ)」で表す。)は、ハンド25の長さをLfとし
て、 Wf(RWf,θ)=(2Lsinφ+Lf,θ) (ここで、sinφ=(RWf−Lf)/2L)となる。
【0101】(2)制限設定等の根拠とそれに応じた措
置 絶対座標での加速度制限 θ方向、R方向それぞれの動作においては、ワークが滑
らないように角加速度、加速度を制限する。ここで、R
方向については、手首軸A3の加速度がμGを超える
と、上述したようにワークを適切に搬送することができ
なくなる。これを上記<動作>の(2)、(3)の制御
では、R方向駆動軸の角速度指令値φr′を制限するこ
とによって補償していたが、手首軸A3の絶対座標にお
ける加速度a(d2R/dt2)を次式で示すように制限
することによっても補償することができる。 a < (μ−δ)G ここに、δは微振動や摩擦係数μの経時変化に対応する
ための余裕代である。
【0102】このような加速度制限は、次のようにして
実行することができる。まず、教示点間の移動開始前の
R方向駆動軸の角度フィードバック値φfにより、手首
軸A3のR座標値(2Lsinφf)を求める。そして、こ
のR座標値と、次に向かうべき教示点における手首軸A
3のR座標値とにより、上式に基づいて加速度を制限し
た絶対座標での時間−位置の関係(上記補間式に相当)
を決定し、この時間−位置関係に基づくサンプリングタ
イムTs毎の目標位置を逆座標変換して回転角度φを制
御する。尚、時間−位置の関係ではなく、絶対座標での
時間−速度又は時間−加速度の関係を決定して回転角度
φを制御することとしてもよい。
【0103】この場合、第1アーム22、第2アーム2
3等の振動を励起しないようにするため、加速度の変化
率も制限する。ここで、このような加速度制限を実行す
るためには、時間−位置の関係式(補間式)を時間につ
いて3次以上の高次式の組み合わせとすればよい。
【0104】ワーク無しのときの加速度制限 一方、上述したディフォルトパターンの設定のように、
ワーク無しのときに急加速して移動時間を短縮すること
については、加速を急にするほど移動時間を短縮するこ
とができるが、モータの発熱やモータドライバの過電流
を考慮しなければならない。すなわち、ワークが載置さ
れていないときの動作における加速度制限は、モータの
発熱を抑えることと、モータドライバの過電流を防止す
ることという2つの判断基準に基づいて設定する。
【0105】ここで、かかる判断基準は、ロボット20
のθ軸駆動用モータ等の物理的構成に依存するものであ
る。従って、ワーク無しのときの加減速制限について
は、作業動作中や作業工程の変更時等に特に設定を変更
する必要はない。但し、この加速度制限を設定して利用
する場合には、上記図7のステップS5でウェハーの有
無を教示したように、ロボット20の動作中においてワ
ークの有無を識別し得るようにする。
【0106】停電時の安全性確保のための措置 上記により、ワークがハンド25上で滑らないように
加速度を制限することができ、により、ワーク無しの
ときの移動時間を短縮することができるが、これら以外
の措置として、停電時の減速度を調節するための措置を
とり、安全性を確保する。
【0107】ワーク搬送中に停電になり、制御が不能に
なると、各軸のモータは慣性で回り続けようとする。そ
して、モータの逆起電力による制動力と、減速機等の可
動部の摺動抵抗による制動力とが作用し、やがて停止す
る。このとき、これら制動力による減速度に対しては、
サーボアンプからの制御を行うことができない。このよ
うなことから、停電発生時の減速度がハンド25とワー
ク26との間の摩擦力によって許容される範囲内となる
ように、可動部の摺動抵抗に応じて次のような構成要素
を付加する。
【0108】可動部の摺動抵抗が大きい場合には、モー
タの出力軸にフライホイールを付加する。これにより、
慣性モーメントを大きくし、必要以上の減速度が発生し
ないように調整する。具体的には、停電が発生したと
き、モータの逆起電及び可動部の摺動抵抗による制動力
によって減速度が生ずるが、この減速度の調整を、手首
軸A3の絶対座標における減速度−aを基準として考え
る。すなわち、停電時の手首軸の減速度−aの大きさa
が、上述の制限”a < (μ−δ)G”を満たすよう
に、フライホイールの大きさ、重量、取付位置等を決定
し、モータ出力軸に付加するのである。
【0109】一方、可動部の摺動抵抗が小さく、速やか
に停止するための減速度を発生させることができない場
合には、モータの電源供給線に回生抵抗を設け、サーボ
アンプ出力とモータとの間を回生抵抗を介して接続す
る。これにより、モータの逆起電力による制動力を増加
させて減速度を調整し、可及的速やかに停止するように
する。
【0110】動作範囲制限 ロボット20の動作範囲は、R方向については、ロボッ
ト20が搬送室1、ロードロック室6、プロセス処理室
7、8、9それぞれの内側壁と干渉しないようにするた
め、φ方向駆動軸に機械的ストッパを設けてこれら内側
壁に囲まれた範囲に制限する。一方、θ方向について
は、R方向駆動用モータ及びこれに付設されたエンコー
ダのケーブルを破断しないようにするため、θ方向駆動
軸に機械的ストッパを設けて制限する。
【0111】尚、これら機械的ストッパによって制限さ
れる動作範囲(以下、「メカストッパ範囲」という)
は、物理的に制限された動作範囲であり、ロボット20
の通常の動作においては、動作範囲がかかるメカストッ
パ範囲より狭く設定される。又、このように機械的スト
ッパを設けた場合には、停電発生時に各軸がストッパへ
衝突することを防止するための角速度制限も設定する。
【0112】次に、上記制限設定等の根拠とそれに応じ
た措置を踏まえ、θ方向、R方向の制限設定の具体例に
ついて述べる。 (3)θ方向の制限設定 図11にθ方向のメカストッパ範囲と動作範囲の設定例
を示す。この例は、θ方向駆動軸の回転角度が−200
°及び+200°となる位置に機械的ストッパを設ける
と共に、ロボット20の通常の動作におけるθ方向回転
角度を−190°〜+190°の範囲とするものであ
る。
【0113】一方、θ方向の角加速度及び角速度(以
下、それぞれα1、ω1とする)の制限設定については、
下記の条件下での例について説明する。 ワークは、寸法550mm×650mm×1.1m
m、比重3、重量1.18kg。 ワークの重心位置は回転軸A1上にある。 ハンド25とワークとの間の摩擦係数はμ、接触点の
半径は250mm。
【0114】及びより、慣性モーメントIは、 I=0.0713 … (i) 、及びより、ワークに伝えられるトルクTは、 T=1.18×9.8×0.25×μ=2.89×μ N・m … (ii) これらより、ワークが滑らない最大角加速度α1maxは、 α1max=T/I=40.5μ rad/s2 … (iii) となる。
【0115】ここで、μ=0.1とすると、上式(iii)
より、ワーク有りのときの安全角加速度(ワークが滑ら
ない角加速度)α1sは、4rad/s2である。そし
て、この安全角速度α1sで減速、すなわち、大きさ4r
ad/s2で減速したときに、減速開始から回転角度Δ
radで停止するための限界角速度ω1limは、ω1lim
√(2αsΔ)で表される。従って、例えば、回転角度
10°で停止させることにする場合の限界角速度は、ω
1lim=1.18rad/sとなる。
【0116】ところが、これを最大角速度とすると、1
80°の移動に約3s程要することになり、高速移動と
は呼べない状況になる。このため、ワーク搬送中の移動
について、停電が発生しても機械的ストッパに衝突しな
いように角速度制限を高く設定するためには、機械的ス
トッパへ近づく方向への移動における角速度制限値をθ
の値に応じて変化させる必要がある。
【0117】図12にかかる事情を考慮した角速度制限
の設定について示す。この図では、横軸を回転角度θ、
縦軸を角速度ω1とし、θ=190°(動作範囲の限
界)、ω1=0rad/sを原点Oとしてある。図中の
放物線ω1=√(2α1Δ)が、θの値に対する限界角速
度(安全角速度α1sの大きさで減速して停止し得る角速
度)ω1lim(θ)を表している。従って、この放物線以
下の角速度であれば、安全角速度α1s以下の大きさの減
速度により、オーバーシュートせずに機械的ストッパに
衝突させることなく停止させることができる。
【0118】しかしながら、制御技術上、上記放物線に
沿って正確に角速度ω1を制御することは困難であり、
そのための演算処理も複雑である。このため、実際のθ
方向の制御においては、例えば、図示の直線ω1=2.
0rad/sと、放物線上のω=2.9rad/sとな
る点と原点Oとを結んだ直線のように、放物線ω1=√
(2α1Δ)の下側に直線的な角速度制限を設定するこ
ととしてもよい。
【0119】一方、機械的ストッパから遠ざかるとき
(ω<0)は、当該機械的ストッパとの衝突の危険性が
ないので、上述のような放物線を考慮して角速度制限を
設定する必要はない。従って、例えば、図示の直線ω1
=−2.0のように、ワーク搬送中であることを考慮し
た小さめの角速度により、直線的な角速度制限を設定す
る。
【0120】このようにして、ワーク搬送中における動
作範囲限界付近での角速度制限を設定し、これら角速度
制限に囲まれた領域(図中のハッチング部分)内の角速
度でθ方向の動作を制御する。尚、反対側の動作範囲限
界(θ=−190°)付近での角速度制限も同様にして
設定し、θ方向の動作を制御する。
【0121】又、ワーク無しのときの制限は、角速度、
角加速度の制限を共に大きな値に設定して高速化を図
る。例えば、最大角速度を2.9rad/s、最大角加
速度を10rad/s2とする。
【0122】以上述べたように制限を設定することによ
り、最大角速度及び最大角加速度をワーク有りのときに
は小さく、ワーク無しのときには大きくし、停電発生時
の安全性を確保しつつ、θ方向移動の高速化を図ること
ができる。
【0123】(4)R方向の制限設定 次に、R方向の制限について、動作範囲及びメカストッ
パ範囲について説明する。例えば、図5をR方向の動作
範囲を示したものとして参照することとすると、図5
は、R方向の動作範囲を−L<R<2Lと設定したもの
であり、この場合、R方向駆動軸の回転角度φは、−3
0°<φ<90°と設定することになる。又、機械的ス
トッパはφ=−40°と100°の位置に設け、上記θ
方向同様、回転角度φのメカストッパ範囲を動作範囲±
10°に設定する。但し、後退端については、動作範囲
が広すぎる(後ろ過ぎる)と、θ方向へ移動したときに
第2アーム22の先端部が搬送室1の内側壁と接触す
る。このため、上述の例では後退端をφ=−30°と設
定することとしたが、アームの長さと搬送室の広さによ
っては、これより狭い範囲に設定して接触を回避する。
【0124】尚、このような設定に限らず、搬送室1を
極力縮小することとした場合には、例えば、回転角度φ
を−20°<φ<90°とし、機械的ストッパをφ=−
30°と100°の位置に設け、後退端側の動作範囲及
びメカストッパ範囲を狭める。又、ロードロック室6、
プロセス処理室7、8、9の奥行きが短い場合には、前
進端について、例えば、φ<70°、機械的ストッパ位
置をφ=80°とし、前進端側の動作範囲及びメカスト
ッパ範囲を狭める。
【0125】一方、ワーク搬送中におけるワークの脱落
防止のための制限については、ハンド25の絶対座標に
おけるR方向の加速度a(d2R/dt2)を制限する。
しかしながら、R方向の変位については、駆動機構の構
造により、駆動源となるR方向駆動軸の回転角度φとの
関係が非線形なものとなる。
【0126】例えば、L=500mm、ワーク有りのと
きの絶対座標におけるR方向の加速度aが0.1Gの場
合について、角加速度φ″(d2φ/dt2)を考える
と、後退端(φ=−30°)付近では、φ″=0.1×
9.8/(2×0.5×cos(−30°))=1.13
rad/s2、φ=0°付近では、φ″=0.98ra
d/s2となり、絶対座標では同一加速度でもφ方向の
角加速度は大幅に変化する。更に、前進端(φ=90
°)は特異点であり、R方向の速度(以下、vとする)
がほぼ0でもφ方向の角速度(以下、ω2とする)は非
常に大きな値となり、動作の実現が不可能となる。
【0127】このようなことと、R方向駆動軸のφ方向
の回転がθ方向駆動軸の制御に対して外乱として作用す
るのを防止するということから、前進端付近における制
限については、絶対座標におけるR方向の加速度制限及
び速度制限と、φ方向の角加速度制限及び角速度制限と
を併用する。以下に、R方向、φ方向それぞれについて
の制限設定とその具体例を示す。
【0128】絶対座標におけるR方向の加速度制限及
び速度制限 ワーク有りのときについては、絶対座標での加速度a
は、ハンド25とワークとの間の摩擦係数μにより、a
<(μ−δ)Gに制限する。ここで、加速度aの最大値
maxは、amax=μGであり、μ=0.1とするとa
max=0.1G=0.098m/s2となる。そして、後
退端又は前進端へ向かうときの絶対座標での速度vは、
該最大加速度amaxにより、最大速度vmax=√(2a
maxd)以下に制限される。ここに、dは向かっている
動作範囲端からの距離である。又、ワーク無しのときの
最大加速度は、R方向駆動用モータの許容する最大加速
度に設定する。
【0129】図13にかかる加速度制限下でのワーク有
りのときの速度制限を示す。この図は、R軸駆動用モー
タによる動作可能な最大/最小速度が±2.9m/sの
場合について、動作速度領域をハッチング部分にて表し
ている。尚、この図では、横軸をR方向変位、縦軸をR
方向移動速度vとしてある。
【0130】図示の速度制限においては、上記後退端及
び前進端付近での速度制限(v<v max)を、放物線v
=√(2amaxd)より下側の直線的な制限によって設
定すると共に、後退端及び前進端を離れた位置での速度
制限を、最大/最小速度を±2.0m/sとすることに
よって設定している。ここで、この最大/最小速度±
2.0m/sは、ワーク搬送中の速度vを、前記モータ
に依存する最大/最小速度±2.9m/sより小さい適
当な大きさに制限するために設定するものである。尚、
ワーク無しのときの制限は、最大/最小速度をR方向駆
動用モータの許容する最大/最小速度±2.9m/sと
することによって設定する。
【0131】このように、ワーク搬送中のハンド25自
体の加速度を、ハンド25とワークとの間の摩擦係数μ
と重力加速度Gとの積の値より小さく設定された制限値
によって制限することとすると、ハンド25の材質や状
態に応じて随時設定された制限値の範囲内でロボット2
0を動作させることができる。これにより、ロボット2
0に種々の形態のハンドを設けたそれぞれの場合におい
て、所望の動作状態を維持しつつ、ロボット20を動作
させることが可能となる。
【0132】φ方向の角加速度制限及び角速度制限 ワーク有りのときの角加速度α2については、摩擦係数
μに基づく制限は上記絶対座標における制限で設定する
ので、θ方向駆動軸の回転角度制御に影響しないように
するという観点からの最大角加速度α2maxを設定する。
そして、後退端又は前進端へ向かうときの角速度ω2
は、上記ω1同様、ワーク搬送中に停電が発生しても機
械的ストッパに衝突しないようにするため、該最大加速
度α2maxにより、最大角速度ω2max=√(2α2maxΔ)
以下に制限する。ここに、Δは向かっている動作範囲端
からのφ方向における角度である。又、ワーク無しのと
きの最大角加速度は、θ方向同様10rad/s2とす
ることもできるが、θ方向駆動軸が振られることを防止
するため、4rad/s2程度に低く設定する。
【0133】図14にかかる角加速度制限下でのワーク
有りのときの角速度制限を示す。この図では、横軸がφ
方向回転角度、縦軸がφ方向角速度ω2を示しており、
θ方向駆動軸に影響しない最大角加速度として上記α2
maxを2rad/s2と設定している。又、この図には、
図13に示した速度制限を座標変換し、破線により併せ
て示してある。
【0134】図示の角速度制限においては、上記後退端
及び前進端付近での角速度制限(ω2<ω2max)を放物
線ω=√(2α2maxΔ)より下側に設定すると共に、後
退端及び前進端を離れた位置での角速度制限を、最大/
最小角速度を±2.0rad/sとすることによって設
定している。又、上記速度制限のうち、後退端及び前進
端付近での速度制限(v<vmax)は、破線にて示した
放物線v=√(2amaxd)となり、後退端及び前進端
を離れた位置での速度制限は、同じく破線にて示した曲
線v=±2.0m/sとなる。このような制限設定の下
では、絶対座標での最大加速度amaxによる制限よりも
φ方向最大角加速度α2maxによる制限の方が厳しくな
る。尚、ワーク無しのときの制限は、最大/最小角速度
をR方向駆動用モータの許容する最大/最小角速度±
2.9rad/sとすることによって設定する。
【0135】そして、図中のハッチング部分が、これら
すべての制限に基づくR方向の動作速度範囲である。こ
の範囲は、後退端及び前進端付近においては、φ方向最
大角加速度α2maxによる制限が絶対座標での最大加速度
maxによる制限よりも優先され、後退端及び前進端を
離れた位置においては、±2.0rad/sの最大/最
小角速度による制限が±2.0m/sの最大/最小速度
による制限よりも優先されたものとなっている。
【0136】ここで、加速度制限、速度制限、角加速度
制限及び角速度制限は、それぞれ独自の理由に基づいて
設定されるものである。従って、これら4種類の制限の
いずれを優先するかについては、それぞれの設定理由と
なったアームの形状、モータ及び減速機の仕様等の各条
件の優先順位によって決定されるものであり、優先状態
を上述のように決定して動作速度範囲を図14のハッチ
ング部分とすることは一例に過ぎない。
【0137】以上述べた制限設定に基づき、ロボット2
0のθ方向、R方向それぞれの動作速度を制限する。そ
して、この制限された範囲内において、上記加速度パタ
ーンのような加減速態様を決定し、又、特異点近傍での
制限値を決定する。これにより、ロボット20を、その
動作能力や動作態様、ハンド25の材質、ワークの種類
等種々の条件に応じた最大限の加減速範囲で動作させる
ことができるので、所望の動作状態を維持しつつ、加減
速時間の短縮を図ることができる。又、停電時の安全性
をも確保することができることとなる。
【0138】(5)制限設定を含む操作コマンドの例 次に、上記クラスタ装置制御盤10からロボット制御盤
12へ送信される操作コマンドにおいて、上述したよう
な加速度及び速度等の制限を設定すると共に、設定した
制限をワークの有/無によって変更する命令セットの一
例について説明する。
【0139】命令セットの一例を図15に示す。命令セ
ットにおいては、ハンド25の材質、状態に応じたワー
ク有りのときの加速度制限値を設定するコマンドと、ロ
ボット20の各動作においてワークの有/無を識別させ
るコマンドとが必要となる。以下、図15の各命令につ
いて説明する。
【0140】サーボON/OFF サーボ制御の開始/終了を指示する。通常、クラスタ装
置稼働開始時にサーボONとし、定期整備、設備改造工
事、異常発生等により稼働を停止するまでサーボOFF
とはしない。
【0141】操作原点、ポイント定義 (R,θ)=(0,0)の操作原点(R方向は後退端、
θ方向はロードロック室6の方向)と、各プロセス処理
室でワークを授受する点をポイント番号を付して定義す
る。
【0142】加速度制限設定 絶対座標でのワーク有りのときの最大加速度、最大角加
速度を設定する。図中ALRaにはR方向の最大加速度
(amax)、ALTbにはθ方向の最大角加速度(α1
max)を設定する。
【0143】速度制限設定 絶対座標でのワーク有りのときの最大速度、最大角速度
を設定する。図中VLRaにはR方向の最大速度(v
max)、VLTbにはθ方向の最大角速度(ω1ma x)を
設定する。
【0144】ワーク有りのときの移動 移動すべき点を特定するデータにより、ワーク中心位置
26Xの移動を指示する。この移動の指示には、(イ)移
動すべき点をポイント番号によって指定するポイント指
定による指示、(ロ)絶対座標指定による指示、(ハ)相対座
標指定による指示の3通りがある。ここで、座標を指定
することとなる(ロ)及び(ハ)においては、R方向の移動で
あるか、θ方向の移動であるかを指定する。ロボット2
0は、(イ)のポイント指定での移動を指示されると、ゲ
ート弁2〜5との干渉を避けるため、上記搬送動作全般
の概要にて述べたように、(i)R方向後退端へ移動、(i
i)θ方向を指示された点のθ座標へ移動、(iii)R方向
を指示された点のR座標へ移動、の順で移動命令を実行
する。尚、このポイント指定による指示によれば、クラ
スタ装置制御盤10からの操作性を改善することができ
る。
【0145】ワーク無しのときの移動 上記同様、移動すべき点を特定するデータにより、ワ
ーク中心位置26Xに相当する位置の移動を指示する。
移動の指示も上記同様、(イ)ポイント指定、(ロ)絶対座標
指定、(ハ)相対座標指定による指示の3通りがあり、(ロ)
及び(ハ)では、R方向かθ方向を指定する。又、ポイン
ト指定での移動を指示されたときのロボット20の動作
も上記(i)〜(iii)と同様である。
【0146】ステイタスリード ロボット制御盤12に対し、ロボット20の動作状態の
送信を要求する。
【0147】これら〜のような命令セットにより、
加速度及び速度等の制限設定、ワークの有/無による制
限の変更及びこれらに基づくロボット20の動作指示を
行うことができる。これにより、上記<動作>でのロボ
ット20の制御において、上述した具体的な制限設定等
を取り入れた加減速態様の指定を行うことができる。
【0148】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、真
空中でワークを搬送するロボットを制御するに際し、可
動部分がストッパへ到達するまでの動作量に応じて動作
速度の制限値を求め、可動部分の速度が求めた制限値よ
り小となるようにロボットを動作させることとしたの
で、電源の供給が遮断されても可動部分がストッパへ衝
突しない速度となるよう、可動部分の加減速制御を行う
ことができる。これにより、ロボットの動作中に停電等
の不測の事態が発生し、ロボットの制御が不能となった
としても、可動部分がストッパへ衝突することを回避す
ることができ、より充実した安全性を確保することがで
きるという効果が得られる。
【0149】これに加えて、請求項2記載の発明によれ
ば、記憶手段に記憶した少なくとも2つ以上の加減速態
様のうちからロボットの状態に応じた加減速態様を選択
し、その選択した加減速態様に基づいてロボットを動作
させることとしたので、各動作に適した加減速態様を設
定することができる。これにより、ワーク搬送中以外に
あっては、ロボットに急加速、急減速による動作を行わ
せることもでき、上述したように安全性を確保しつつ、
タクトタイムの短縮、生産効率の向上等も図ることがで
きるという効果が得られる。
【0150】一方、ワーク搬送中にあっては、緩やかな
加減速態様によって動作させることができると共に、ワ
ーク搬送中における各動作の加減速態様を適宜変更する
ように設定することもできるので、ワークがハンド部上
で滑ることなく、より正確かつ精密に移動動作するよう
に加減速制御を行うことが可能となる。これにより、ワ
ークの位置ずれや脱落を回避してワークを適切に搬送す
ることができ、かつ、ロボットの周辺環境との干渉等を
防止することもでき、生産品質の向上と更なる安全性の
向上とを同時に図ることができる。
【0151】更に、請求項2記載の発明においては、ハ
ンド部の通常の移動動作及び特殊な移動動作それぞれに
ついての加減速態様を用意し、ロボットの動作の状態に
応じてそれら加減速態様のいずれかを選択するようにす
ることもでき、通常の動作に対応した加減速態様のみに
拘束されることなく、ロボットが実際に動作したときの
状態に応じた適切な加減速制御を行うことも可能とな
る。これにより、例えば、ハンド部の移動限界位置等の
特異点においてもロボットをなめらかに動作させること
ができ、ハンド部が移動し得る最大限の範囲を有効に利
用したロボットの動作が可能となる。従って、ロボット
を小型化し軽量化することも可能となり、これと同時に
ロボットの収納室、すなわち、搬送室を小型化すること
も可能となる。そして、このようなことから、ロボット
の各動作における各教示点への到達時間も短縮され、さ
らなるタクトタイムの短縮、生産効率の向上を図ること
ができると共に、真空排気時間の短縮、排気設備の小型
化等をも図ることができる。
【0152】又、請求項3記載の発明によれば、電源の
供給が遮断されたときの減速度を調整する減速度調整手
段をモータに設けたので、ワーク搬送中に停電等の不測
の事態が発生し、外部からのロボット制御が不能となっ
たとしても、モータにおいて減速度が調整され、ストッ
パへの衝突やワークの位置ずれ、脱落等を回避すること
ができる。
【0153】ここで、減速度調整手段として、請求項4
記載の発明にあっては、所定量の慣性モーメントを発生
させるフライホイールをモータの出力軸に設けることと
したので、特に、減速を抑制する場合に適しており、請
求項5記載の発明にあっては、モータの逆起電力による
制動力の大きさを調整する回生抵抗をモータの電源供給
線に接続することとしたので、特に、減速を促進する場
合に適している。
【0154】そして、これら請求項3〜5記載の発明に
よれば、ロボットの動作が一時的に停止しても、そのま
ま後の動作を何等の支障もなく実行することができ、不
測の事態による生産品質の低下を回避することができる
という効果が得られる。又、事後処理に長時間を要して
生産効率を低下させることも回避することができ、電源
の遮断による被害を最小限に抑えることができるという
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるロボット制御装置を適用したロ
ボットを有するクラスタ装置の全体構成を示す図であ
る。
【図2】 ロボット20の外観構成を示す図であり、上
段が鉛直上方からみた上側平面図、下段が側面図であ
る。
【図3】 回転軸A1を基準とした円筒座標系(R,
θ)を示す図である。
【図4】 第1アーム22、第2アーム23及びロボッ
ト手首24内に設けられたプーリとベルトを模式的に示
した図である。
【図5】 ワーク中心位置26Xの移動の様子を示す図
である。
【図6】 ロボット20の制御ブロック図である。
【図7】 ロボット20の動作における加減速パターン
を選択設定する場合の教示手順を示す図である。
【図8】 選択設定する各種加減速パターンの一例を示
す図である。
【図9】 教示プログラムに基づく制御動作において、
一定の単位時間毎に繰り返し行われる処理を示した図で
ある。
【図10】 ロボット20の動作軌跡における特異点を
考慮した加減速制御手順の一例を示す図である。
【図11】 θ方向のメカストッパ範囲と動作範囲の設
定例を示す図である。
【図12】 機械的ストッパへ近づく方向の角速度制限
値をθの値に応じて変化させた角速度制限の設定例を示
す図である。
【図13】 R方向についてのワーク有りのときの速度
制限の設定例を示す図である。
【図14】 φ方向についてのワーク有りのときの角速
度制限の設定例を、図13の速度制限と併せて示した図
である。
【図15】 操作コマンドにおいて、加速度及び速度の
制限設定等をする命令セットの一例を示す図である。
【符号の説明】
1 搬送室 6 ロードロック室 7、8、9 プロセス処理室 10 クラスタ装置制御盤 11 ティーチングペンダント 12 ロボット制御盤 20 ロボット 22 第1アーム 23 第2アーム 24 ロボット手首 25 ハンド 26 ワーク A1 回転軸 A2 関節軸 A3 手首軸

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークを保持するハンド部を所定の方向
    へ所定の変位量だけ移動させる可動部分と、前記可動部
    分の動作範囲を制限するストッパとを有し、真空中で前
    記ハンド部を移動させてワークを搬送するロボットを制
    御するロボット制御装置において、 前記可動部分が前記ストッパへ到達するまでの動作量に
    応じて前記可動部分の動作速度の制限値を求め、前記ス
    トッパへ向かう方向へ動作するときの前記可動部分の速
    度が求めた制限値より小となるように前記ロボットを動
    作させる指令信号を算出する演算手段を有することを特
    徴とするロボット制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のロボット制御装置におい
    て、 前記ハンド部の移動又は前記可動部分の動作における加
    減速態様を少なくとも2つ以上記憶した記憶手段を有
    し、 前記演算手段は、前記ロボットの状態に応じて、前記2
    つ以上の加減速態様のうちのいずれかを選択して前記記
    憶手段から読み出し、その読み出した加減速態様に基づ
    いて前記指令信号を算出することを特徴とするロボット
    制御装置。
  3. 【請求項3】 ワークを保持するハンド部を所定の方向
    へ所定の変位量だけ移動させる可動部分と、前記可動部
    分を動作させるモータとを有し、真空中で前記ハンド部
    を移動させてワークを搬送するロボットにおいて、 前記モータに設けられ、電源の供給が遮断されたときに
    生ずる制動力による前記ハンド部の減速度を調整する減
    速度調整手段を有することを特徴とするロボット。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のロボットにおいて、 前記減速度調整手段は、前記モータの出力軸に設けら
    れ、電源の供給が遮断されたときに生ずる前記モータの
    逆起電力と前記可動部分の摺動抵抗とによる制動力によ
    る前記ハンド部の減速度の大きさを、前記ハンド部とワ
    ークとの間の摩擦係数と重力加速度との積の値より小さ
    くする慣性モーメントを発生させるフライホイールであ
    ることを特徴とするロボット。
  5. 【請求項5】 請求項3記載のロボットにおいて、 前記減速度調整手段は、前記モータの電源供給線に接続
    され、電源の供給が遮断されたときに生ずる前記モータ
    の逆起電力による制動力の大きさを調整する回生抵抗で
    あることを特徴とするロボット。
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