JPH10124111A - ディジタル制御方式 - Google Patents

ディジタル制御方式

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JPH10124111A
JPH10124111A JP27605696A JP27605696A JPH10124111A JP H10124111 A JPH10124111 A JP H10124111A JP 27605696 A JP27605696 A JP 27605696A JP 27605696 A JP27605696 A JP 27605696A JP H10124111 A JPH10124111 A JP H10124111A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィードバック制御系において生じるオーバ
ーシュートやアンダーシュートを改善する。 【解決手段】 制御対象1の状態量14と、サーボ補償
器2の状態量17と、規範軌道発生機構5の状態量18
と、規範軌道15および制御量7の偏差16を基に軌道
追従型初期値設定機構4より前記サーボ補償器2の内部
の再設定を行う状態量19と安定な状態方程式で記述さ
れる補正信号発生外部モデル3の状態量20を設定す
る。設定後は前記補正信号発生外部モデル3の補正信号
12を前記サーボ補償器2の出力11に加えた信号を前
記制御対象1への入力13とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル制御方
式に属し、特にディジタルサーボ補償器による磁気ディ
スク装置のヘッド位置決めを制御するディジタル制御方
式、その他、線形近似可能な制御対象のディジタル制御
方式に属する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の磁気ディスク装置のヘッ
ド位置決めを制御するディジタル制御方式は、高速・高
精度な位置決めを目的として用いられている。
【0003】例えば、1993年7月、計測自動制御学
会論文集Vo129 No7 792〜799頁には、
磁気ディスク装置のヘッド位置決めにおけるモード切り
換え型サーボ系において、切り換え後の時間応答特性を
改善するために切り換え後の閉ループ系の状態量とこの
状態量の定常値との偏差を評価関数としこれを最小化す
るようにサーボ補償器の状態量を再設定する初期値補償
技術が記載されている。
【0004】また、特開平7−98948号公報には、
位置誤差信号に含まれる同期的・非同期的軸振れ成分で
ある周波数成分をFFTにより推定し適応フィルタで処
理した信号を主制御ループの制御信号に対してフィード
フォワード信号として加算することにより、ヘッド位置
決め制御を先の同期的・非同期的軸振れ成分に追従させ
る技術が開示されている。
【0005】さらに、特開平6−231553号公報に
は、二重サーボ系を持つ磁気ディスク装置のヘッド位置
決め制御装置において、ディスク偏心及び熱膨張に起因
するスピンドル回転同期外乱データを記憶し微動アクチ
ュエータへのフィードフォワード信号として加えること
により位置決め精度を向上させる技術が開示されてい
る。
【0006】この他、特開平5−258491号公報で
は、適応サーボ・システムによる磁気ディスク装置のア
クチュエータ制御において、補償フィルタ機構部のパラ
メータをトレーニング信号に基づいてリアルタイムで変
更することにより、パラメータの変動による整定時間の
悪化を補償する技術が開示されている。
【0007】図13は、従来の磁気ディスク装置におけ
るヘッド位置決め制御系を示している。図13におい
て、ヘッド位置決め制御系は、ヘッド位置決め機構部1
31と、速度あるいは推定速度を用いないヘッド位置決
めサーボ補償器132とを備えている。107は制御
量、110は目標値入力、111はサーボ補償器出力を
示している。ヘッド位置決めサーボ補償器である。
【0008】図14は、従来の磁気ディスク装置におけ
る速度推定機構を持つヘッド位置決め制御系を示してい
る。図14においては、図13のヘッド位置決め制御系
に示した構成のほかに、速度推定オブザーバなどによる
速度推定機構133を備えている。134は速度推定機
構133により測定したヘッド推定速度である。
【0009】図15は、磁気ディスク装置におけるヘッ
ド位置決め制御系に初期値設定法を適用した従来例を示
している。図15においては、図14のヘッド位置決め
制御系に示した構成のほかに、初期値設定機構149を
備えている。
【0010】150はヘッド位置決めサーボ補償器13
2の状態量再設定値、151はヘッド位置決めサーボ補
償器132の再設定前の状態量である。サーボ補償器1
32の内部状態量は内部状態量Xc(0)で示した。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しなしながら、従来技
術の第1の問題点は、例えば図13及び図14に示した
制御系をPID制御器のような低次元のヘッド位置決め
サーボ補償器32を用いて構成するとき、再設定可能な
状態量の数が少ないため、図15に示す評価関数最小化
による状態量再設定を行っても希望する時間応答波形を
得られないという問題がある。
【0012】第2の問題点は、フィードフォワードによ
る外乱成分の除去では、外乱成分は除去可能であるがノ
ミナルな制御系の応答特性を改善できないという問題が
ある。
【0013】その理由は、フィードフォワードにより補
正される量が外乱信号に起因する位置誤差であり、長サ
ンプリング時間のために十分帯域を確保できず高速シー
ク時にオーバーシュートやアンダーシュートが生じるフ
ィードバック制御系自体の目標値応答時間波形を改善す
る機能を持っていないためである。
【0014】第3の問題点は、パラメータのトレーニン
グ方式では、トレーニングによりフィードバック系に組
み込まれているヘッド位置決めサーボ補償器32のパラ
メータ自体が変化していくため、閉ループ系のランナウ
ト周波数特性と目標値応答波形が同時に変化してしまう
という問題がある。
【0015】それ故に本発明の課題は、線形時不変な低
次元サーボ補償器を用いた場合でも、着目した時刻以降
の制御量の時間波形をフィードバックループの周波数特
性を変えることなく改善することにより高速位置決めを
達成することができるディジタル制御方式を提供するこ
とにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、制御対
象の状態量を初期状態として出力を発生するサーボ補償
器と、安定な状態方程式で記述される補正信号発生外部
モデルと、該補正信号発生外部モデルおよび前記サーボ
補償器の状態量を設定する軌道追従型初期設定機構とを
含み、前記補正信号発生外部モデルの出力を前記サーボ
補償器の出力に加えて補正することにより制御量の応答
特性を変更することを特徴とするディジタル制御方式が
得られる。
【0017】また、本発明によれば、制御対象の状態量
を初期状態として出力を発生するサーボ補償器と、安定
な状態方程式で記述される補正信号発生外部モデルと、
該補正信号発生外部モデルおよび前記サーボ補償器の状
態量を設定する軌道追従型初期設定機構とを含み、前記
軌道追従型初期設定機構は任意に設定可能な状態量を初
期状態として制御量が追従すべき理想軌道である規範軌
道を発生する規範軌道発生機構を有し、前記制御対象の
状態量と前記サーボ補償器の状態量の一部または全部と
前記規範軌道発生機構の状態量に基づいて前記サーボ補
償器の残りの状態量と前記補正信号発生外部モデルの状
態量とを再設定することにより制御量の応答特性を変更
することを特徴とするディジタル制御方式が得られる。
【0018】また、本発明によれば、前記制御対象の状
態量の代わりに前記制御対象の状態推定値を用いたこと
を特徴とするディジタル制御方式が得られる。
【0019】また、本発明によれば、規範軌道と位置誤
差の偏差からなる評価関数を最小化するように状態量を
再設定する軌道追従型初期値設定機構により、再設定す
べき前記サーボ補償器の状態量と前記補正信号発生外部
モデルの状態量とを再設定することにより制御量の応答
特性を変更することを特徴とするディジタル制御方式が
得られる。
【0020】また、本発明によれば、再設定すべき前記
サーボ補償器の状態量と前記補正信号発生外部モデルの
状態量とを記憶手段に記憶された値を参照して再設定す
ることにより制御量の応答特性を変更することを特徴と
するディジタル制御方式が得られる。
【0021】また、本発明によれば、回転スピンドル上
に固定された少なくとも1枚の回転記録媒体と、該回転
記録媒体上のデータ面に対して読み書きを行う磁気ヘッ
ドと、前記記磁気ヘッドを駆動するアクチュエータと、
前記アクチュエータを駆動する増幅器と、前記記磁気ヘ
ッドの前記データ面に対する位置を検出する磁気ヘッド
位置検出手段と、前記磁気ヘッドの位置が目標位置に追
従するように前記増幅器を制御する前記サーボ補償器
と、前記サーボ補償器の出力を補正する安定な状態方程
式で記述される前記補正信号発生外部モデルとを備え、
前記補正信号発生モデルの出力を前記サーボ補償器の出
力に加えて補正することによりヘッド応答特性を変更す
ることを特徴とするディジタル制御方式が得られる。
【0022】さらに、本発明によれば、前記磁気ヘッド
位置とヘッド速度と前記サーボ補償器の状態量の一部ま
たは全部と前記規範軌道発生機構の状態量を基に前記軌
道追従型初期値設定機構によって、前記サーボ補償器の
再設定される状態量と前記補正信号発生外部モデルの状
態量とを再設定することにより前記磁気ヘッドの応答特
性を変更することを特徴とするディジタル制御方式が得
られる。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、本発明のディジタル制御方
式における初期値設定処理を行うサンプリング時刻での
制御系の第1の実施の形態について、図1を参照して説
明する。
【0024】図1を参照して、本発明のディジタル制御
方式は、サーボ補償器2の出力を補正することにより過
渡特性を改善するものであり、所定の時刻を初期時刻と
し、これ以降に新たに安定な状態方程式で記述される補
正信号発生外部モデル3と、初期時刻での外部モデルの
状態量およびサーボ補償器2の状態量の一部または全部
を最適に設定する軌道追従型初期値設定機構4とを有す
る。
【0025】軌道追従型初期値設定機構4は、規範軌道
発生機構5と初期値計算部6とを有している。サーボ補
償器2は、制御対象1の制御量7および制御量7以外の
観測可能な制御対象1からの出力量8で表される制御対
象1からの出力9と目標値入力10とを入力とし、再設
定されない状態量Xc1(0)と再設定される状態量X
c2(0)とを初期状態として、サーボ補償器出力11
を発生する。制御量7は制御対象1への入力13により
目標値入力10に追従する。
【0026】補正信号発生外部モデル3は安定な状態方
程式で記述される状態量Xot(0)を初期状態とし補
正信号発生外部モデル出力である補正信号12を発生す
る。また、規範軌道発生機構5は任意に設定可能な状態
量Xr(0)を初期状態として制御量7が追従すべき理
想軌道である規範軌道15を発生する。初期値計算部6
は、偏差量16と制御対象の状態量14とサーボ補償器
の初期値設定を行わない状態量17と規範軌道発生機構
5の状態量18を入力として、数式(1)で記述する評
価関数値Jを最小とするように状態量Xc2(0)の初
期値19と補正信号発生外部モデルの状態量Xot
(0)の初期値20を発生する。
【0027】
【数1】 図2は、初期値再設定を行った後のサンプリング時刻以
降の制御系を示している。初期値設定後は、初期値設定
以前の制御系に補正信号発生外部モデル3を付加して制
御系が構成される。制御量7はサーボ補償器出力11に
補正信号(発生外部モデル出力)12を加えた制御対象
1への入力13により目標値入力10に追従する。
【0028】続いて数式(1)式の最小解を導出する方
法について説明する。図2の制御系は、制御対象1の状
態方程式 数式(2),数式(3),数式(4)
【0029】
【数2】
【0030】
【数3】
【0031】
【数4】 と、サーボ補償器2の状態方程式 数式(5),数式
(6)
【0032】
【数5】
【0033】
【数6】 と、補正信号発生外部モデル3の状態方程式 数式
(7),数式(8)
【0034】
【数7】
【0035】
【数8】 より、 数式(9),数式(10)
【0036】
【数9】
【0037】
【数10】 と記述される。
【0038】なお、数式(7)式、数式(8)で記述さ
れる補正信号発生外部モデル3は、tが無限大で補正信
号12が零に収束する、いわゆる安定なシステムとす
る。また、閉ループ系の状態量は、制御対象1とサーボ
補償器2と外部モデル3との各々の状態量X(k)より
構成されるベクトルであり、数式(11)と記述する。
【0039】
【数11】 次に、規範軌道発生機構5の状態方程式を数式(1
2),数式(13)
【0040】
【数12】
【0041】
【数13】 と記述すると、図1の規範軌道発生機構4も含めた拡大
系の状態方程式は、数式(14),数式(15)と記述
される。
【0042】
【数14】
【0043】
【数15】 このとき、評価関数 数式(1)は数式(16)で記述
される。
【0044】
【数16】 この評価関数Jの値は、拡大系が安定、すなわち、安定
な閉ループ系と安定な補正信号発生外部モデルと安定な
規範軌道発生機構を用いた場合に数式(17)
【0045】
【数17】 で記述される離散時間リアプノフ方程式の解Pを用いて
数式(18)で記述できる。
【0046】
【数18】 それゆえ、初期値設定時の状態量Xc2(0)より数式
(19)として状態量Xc1(0)と状態量Xot
(0)を設定する。
【0047】
【数19】 次に、図1および図2の制御系の動作について、図3の
フローチャートをも参照して説明する。
【0048】まず、演算開始するにはサンプリング時刻
ごとに制御対象からの出力9を取り込む制御対象出力測
定の処理21を行う。続いて、補正信号12の補正信号
を制御系に加えるか否かかの補正量生成判定の処理22
を行い、補正信号12の補正信号をサーボ補償器出力1
1に加える場合には、初期状態を計算するかどうかの初
期値設定フラグONの処理23を実施する。
【0049】初期値設定を行う場合には、再設定すべき
補正信号発生外部モデル3とサーボ補償器2とに設定す
る初期状態量の計算処理である再設定すべき状態量初期
値計算の処理24を行い、補正信号発生外部モデル3の
状態量初期値20を初期状態として補正信号12の計算
処理として外部モデル演算実行の処理25を行う。ま
た、補正信号12を加えるが初期値設定を行わない場合
には、現在の状態量を基に外部モデル演算実行の処理2
5を行う。
【0050】補正信号12を加えない場合、あるいは、
補正信号12の補正信号の生成演算が終了した後、再設
定を行う状態量と再設定を行わない状態量を基にサーボ
補償器2のサーボ補償器演算実行の処理26を行う。最
後に制御対象1への入力13の制御対象入力生成のため
の処理計算の処理27で計算処理を行い演算終了とす
る。
【0051】次に、本発明のディジタル制御方式の第2
の実施の形態について図4を参照して説明する。なお、
図1と同じ部分には同じ符号を付して説明の一部を省略
する。
【0052】図4を参照して、第2の実施の形態におけ
るディジタル制御方式は、軌道追従型初期値設定機構4
と制御対象1の状態推定機構部28とが備えられてい
る。軌道追従型初期値設定機構4の入力として、図1に
示した制御対象1の状態量14の代わりに制御対象1の
状態推定機構部28によって推定される制御対象1の状
態推定値29が用いられている。
【0053】次に、本発明の第3の実施の形態について
図5を参照して説明する。なお、図1及び図4と同じ部
分には同じ符号を付して説明の一部を省略する。
【0054】図5を参照して、図4に示した軌道追従型
初期値設定機構4の代わりに記憶手段としてのテーブル
参照型初期値設定機構30を用いて制御系が構成されて
いる。状態量Xc1(0)と状態量Xot(0)は目標
値入力10と制御量7とに応じてテーブル参照型初期値
設定機構30に記憶した値を初期状態としてサーボ補償
器出力11と補正信号発生外部モデル出力12を発生す
る。
【0055】次に本発明のディジタル制御方式を磁気デ
ィスク装置に適用した実施の形態例を図6を参照して詳
細に説明する。
【0056】図6を参照して、磁気ディスク装置は、ヘ
ッド位置決め機構部31を備えている。ヘッド位置決め
機構部31は回転スピンドル(図示せず)上に固定され
た1枚もしくは複数1枚の回転記録媒体(図示せず)
と、この回転記録媒体上のデータ面に対して読み書きを
行う記録・再生用の磁気ヘッド46と、磁気ヘッド46
を駆動するアクチュエータ45と、アクチュエータ45
を駆動する増幅器(駆動アンプ)43と、磁気ヘッド4
6のデータ面に対する位置を検出するヘッド位置検出器
48とを有している。
【0057】さらに、磁気ディスク装置には、図1に示
したように、磁気ヘッド46の位置が目標位置に追従す
るように増幅器43を制御するディジタル方式のサーボ
補償器2と、サーボ補償器2の出力を補正する安定な状
態方程式で記述される補正信号発生外部モデル3とが備
えられている。
【0058】補正信号発生モデル3の出力はサーボ補償
器2の出力に加えて補正することにより磁気ヘッド46
の応答特性を変更する。即ち、磁気ヘッド46の位置と
ヘッド速度とサーボ補償器2の状態量の一部または全部
と規範軌道発生機構5の状態量を基に軌道追従型初期値
設定機構4によってサーボ補償器2の再設定される状態
量と補正信号発生外部モデル3の状態量とを再設定する
ことにより磁気ヘッド46の応答特性を変更する。
【0059】磁気ディスク装置のヘッド位置決め機構部
31では、制御対象1であるヘッド位置決め機構部31
への入力としてサーボ補償器出力11がヘッド位置決め
機構部31への入力信号増幅器43によって増幅され
る。磁気ヘッド46を駆動するアクチュエータ45は増
幅された入力信号によって増幅器43からアクチュエー
タ駆動信号44により駆動される。アクチュエータ45
に連設されている磁気ヘッド46は磁気ディスクのディ
スク面47上の目標トラックへと移動する。磁気ヘッド
46の位置はヘッド位置検出器48により検出され、検
出値を制御量7としてサーボ補償器2にフィードバック
する。
【0060】続いて、図7は、磁気ディスク装置のシー
ク動作に本発明を適用する際に構成される制御系を示す
説明図である。
【0061】図7の構成において、ヘッド位置決め機構
部31を磁気ヘッド46の位置と磁気ヘッド46の速度
を状態とする2次の状態方程式で近似し、速度推定オブ
ザーバなどによる速度推定機構33には2次の速度推定
オブザーバ、ヘッド位置決めサーボ補償器32にはPI
D制御器、補正信号発生外部モデル3には安定な3次の
状態方程式とする。このとき、数式(9)で記述される
図2に対応する補正信号外部モデル3を付加した制御系
は8次の状態方程式で記述される。
【0062】また、図1で構成される軌道追従型初期値
設定機構4の規範軌道発生機構5は安定な2次の状態方
程式とする。これより初期値設定計算を行う閉ループ系
の数式(14)は10次の状態方程式で記述される。本
実施の形態例では、磁気ヘッド46の位置と磁気ヘッド
46の速度推定機構33の速度推定値と規範軌道発生機
構5の状態量と速度推定機構33の状態量の計6個を再
設定を行わない状態量X1とし、PID制御器の積分器
の状態量と補正信号発生外部モデル3の状態量の計4個
を再設定を行う状態量X2とする。
【0063】次に本発明のディジタル制御方式を適用し
た場合の改善例を図面を参照して説明する。
【0064】本実施の形態例では、シーク動作時にヘッ
ドが目標位置から1シリンダ分手前に到達したときに図
7の構成により初期値設定を行い、それ以降のサンプリ
ング時刻では図2の構成をとる。
【0065】図8は本発明ディジタル制御方式を適用し
た後の目標値入力10と磁気ヘッド46の位置との差を
示す波形図である。初期値の再設定を行わない場合に
は、位置誤差[tracks]は磁気ヘッド46の位置
の時間応答波形40に示すように、オーバーシュートが
生じて整定までに時間が掛かる。
【0066】これに対して規範軌道の時間波形38で示
すような規範軌道15との偏差を数式(17)、数式
(18)により最小化するように状態量X2を再設定す
ると位置誤差は磁気ヘッド46の位置の時間応答波形3
9に示すように、オーバーシュートがなく整定の速い応
答に改善される。このとき補正信号発生外部モデル出力
12の信号としては、補正信号発生外部モデル3の状態
量初期値20として図9に示す発生外部モデル出力
[G](補正信号)12の時間[ms]波形41が発生
する。また、再設定される状態量再設定値19として設
定された積分器出力[V]は、図10に示す積分器の状
態信号の時間[ms]波形42の推移となる。
【0067】さらに、磁気ディスク装置のシーク動作へ
の本発明の実施の形態例に関しては、速度あるいは速度
推定値を用いない磁気ヘッド46のヘッド位置決めサー
ボ補償器35からなる図11の構成や、図12の構成に
示すように速度推定機構36が状態オブサーバの代わり
に例えば位置信号の差分方式などの構成をとる場合にで
も同様に適用可能である。
【0068】
【発明の効果】以上、実施の形態例で説明したように、
本発明のディジタル制御方式によると、サーボ補償器の
他に安定な状態方程式で記述される外部モデルの出力と
して得られる補正信号をフィードフォワード量としてサ
ーボ補償器出力に加えるため、低次元のサーボ補償器に
より構成される制御系に対しても閉ループ系の周波数特
性を変えずに目標値応答特性を改善できる。
【0069】また、状態再設定方式として初期値を設定
するサンプリング時刻での制御対象のばらついた状態量
に応じて評価関数を最小とする解が得られ、補正信号を
加えるときに離散時間値制御であるために生じる制御対
象の状態ばらつきによらず最適な状態量の設定を行え
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディジタル制御方式において初期値設
定処理を行うサンプリング時刻での制御系の第1の実施
の形態例を示すブロック図である。
【図2】本発明のディジタル制御方式において初期値設
定処理を行ったサンプリング時刻以降の制御系を示すブ
ロック図である。
【図3】本発明のディジタル制御方式において、各サン
プリングごとに行われる入力13の計算手順を示すフロ
ーチャートである。
【図4】本発明のディジタル制御方式において状態推定
機構を用いて初期値設定処理を行う形態におけるサンプ
リング時刻での制御系の第2の実施の形態例を示すブロ
ック図である。
【図5】再設定する状態量を記憶手段から参照して設定
する方式の場合に初期値設定を行うサンプリング時刻で
の制御系を示す第3の実施の形態例のブロック図であ
る。
【図6】本発明のディジタル制御方式を磁気ディスク装
置に適用した実施の形態例を示すブロック図である。
【図7】本発明のディジタル制御方式をヘッド位置決め
サーボ補償器で構成した磁気ディスク装置のサーボ系に
適用した実施の形態例を示すブロック図である。
【図8】磁気ディスク装置のヘッド位置決めに本発明を
適用したときの効果を示す波形図である。
【図9】図8に示す応答改善を得るために加えた外部モ
デル出力の時間波形の波形図である。
【図10】図9に示す応答改善を得るために再設定され
た積分器出力と時間との関係を示す波形図である。
【図11】速度もしくは速度推定値を用いないサーボ補
償器を用いて構成される磁気ディスク装置のサーボ系に
適用した実施の形態例を示すブロック図である。
【図12】本発明のディジタル制御方式を図11とは異
なる速度推定機構を用いた制御系に適用した実施の形態
例を示すブロック図である。
【図13】磁気ディスク装置におけるヘッド位置決め制
御系の従来例を示すブロック図である。
【図14】磁気ディスク装置における速度推定機構を持
つヘッド位置決め制御系の従来例を示すブロック図であ
る。
【図15】磁気ディスク装置におけるヘッド位置決め制
御系に初期値設定法を適用した従来例を示すブロック図
である。
【符号の説明】
1 制御対象 2 サーボ補償器 3 補正信号発生外部モデル 4 軌道追従型初期値設定機構 5 規範軌道発生機構 6 初期値計算部 7,107 制御量 8 制御量以外に観測可能な制御対象からの出力量 9 制御対象からの出力 10,110 目標値入力 11,111 サーボ補償器出力 12 補正信号 13 制御対象への入力 14 制御対象の状態量 15 規範軌道 16 規範軌道と制御量との偏差 30 テーブル参照型初期値設定機構 31,131 ヘッド位置決め機構部 32,132 ヘッド位置決めサーボ補償器 38 規範軌道の時間波形 43 ヘッド位置決め機構部への入力信号増幅器 44 アクチュエータ駆動信号 45 アクチュエータ 46 磁気ヘッド 47 ディスク面 48 ヘッド位置検出器 149 初期値設定機構 150 サーボ補償器の状態量再設定値 151 サーボ補償器の再設定前の状態量

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御対象の状態量を初期状態として出力
    を発生するサーボ補償器と、安定な状態方程式で記述さ
    れる補正信号発生外部モデルと、該補正信号発生外部モ
    デルおよび前記サーボ補償器の状態量を設定する軌道追
    従型初期設定機構とを含み、前記補正信号発生外部モデ
    ルの出力を前記サーボ補償器の出力に加えて補正するこ
    とにより制御量の応答特性を変更することを特徴とする
    ディジタル制御方式。
  2. 【請求項2】 制御対象の状態量を初期状態として出力
    を発生するサーボ補償器と、安定な状態方程式で記述さ
    れる補正信号発生外部モデルと、該補正信号発生外部モ
    デルおよび前記サーボ補償器の状態量を設定する軌道追
    従型初期設定機構とを含み、前記軌道追従型初期設定機
    構は任意に設定可能な状態量を初期状態として制御量が
    追従すべき理想軌道である規範軌道を発生する規範軌道
    発生機構を有し、前記制御対象の状態量と前記サーボ補
    償器の状態量の一部または全部と前記規範軌道発生機構
    の状態量に基づいて前記サーボ補償器の残りの状態量と
    前記補正信号発生外部モデルの状態量とを再設定するこ
    とにより制御量の応答特性を変更することを特徴とする
    ディジタル制御方式。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のディジタル制御
    方式において、前記制御対象の状態量の代わりに前記制
    御対象の状態推定値を用いたことを特徴とするディジタ
    ル制御方式。
  4. 【請求項4】 請求項1記載または請求項2記載のディ
    ジタル制御方式における状態再設定において、規範軌道
    と位置誤差の偏差からなる評価関数を最小化するように
    状態量を再設定する軌道追従型初期値設定機構により、
    再設定すべき前記サーボ補償器の状態量と前記補正信号
    発生外部モデルの状態量とを再設定することにより制御
    量の応答特性を変更することを特徴とするディジタル制
    御方式。
  5. 【請求項5】 請求項1記載または請求項2記載のディ
    ジタル制御方式における状態再設定において、再設定す
    べき前記サーボ補償器の状態量と前記補正信号発生外部
    モデルの状態量とを記憶手段に記憶された値を参照して
    再設定することにより制御量の応答特性を変更すること
    を特徴とするディジタル制御方式。
  6. 【請求項6】 請求項1記載または請求項2記載のディ
    ジタル制御方式において、回転スピンドル上に固定され
    た少なくとも1枚の回転記録媒体と、該回転記録媒体上
    のデータ面に対して読み書きを行う磁気ヘッドと、前記
    記磁気ヘッドを駆動するアクチュエータと、前記アクチ
    ュエータを駆動する増幅器と、前記記磁気ヘッドの前記
    データ面に対する位置を検出する磁気ヘッド位置検出手
    段と、前記磁気ヘッドの位置が目標位置に追従するよう
    に前記増幅器を制御する前記サーボ補償器と、前記サー
    ボ補償器の出力を補正する安定な状態方程式で記述され
    る前記補正信号発生外部モデルとを備え、前記補正信号
    発生モデルの出力を前記サーボ補償器の出力に加えて補
    正することによりヘッド応答特性を変更することを特徴
    とするディジタル制御方式。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のディジタル制御方式にお
    いて、前記磁気ヘッド位置とヘッド速度と前記サーボ補
    償器の状態量の一部または全部と前記規範軌道発生機構
    の状態量を基に前記軌道追従型初期値設定機構によっ
    て、前記サーボ補償器の再設定される状態量と前記補正
    信号発生外部モデルの状態量とを再設定することにより
    前記磁気ヘッドの応答特性を変更することを特徴とする
    ディジタル制御方式。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6690537B2 (en) 1998-10-29 2004-02-10 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Method and system for controlling the positioning of a read/write head of a data recording device
US7136258B2 (en) 2001-09-21 2006-11-14 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Rotational recording apparatus and control method
US7460331B2 (en) 2006-09-28 2008-12-02 Fujitsu Limited Seek control method, seek control device and medium storage device

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