JPH10123134A - 抗原特異的細胞性免疫応答の測定容器、測定キット及び測定方法 - Google Patents

抗原特異的細胞性免疫応答の測定容器、測定キット及び測定方法

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JPH10123134A
JPH10123134A JP28256196A JP28256196A JPH10123134A JP H10123134 A JPH10123134 A JP H10123134A JP 28256196 A JP28256196 A JP 28256196A JP 28256196 A JP28256196 A JP 28256196A JP H10123134 A JPH10123134 A JP H10123134A
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Koji Kobayashi
幸司 小林
Yuji Setoguchi
雄二 瀬戸口
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来よりも操作が簡単で危険性がなく、精度良
く抗原特異的細胞性免疫応答の測定ができる抗原特異的
細胞性免疫応答の測定容器、測定方法及び測定キットを
提供する。 【解決手段】 内部が減圧にされた容器内に、特定抗原
及び血液抗凝固剤(例、ヘパリンナトリウム)が血液と
接触可能な状態とされており、該特定抗原(例、ツベル
クリン)と血液細胞との反応によってリンパ球から産生
されるサイトカイン(例、インターロイキン−2、γ−
インターフェロン)量を測定するための抗原特異的細胞
性免疫応答の測定容器であって、上記サイトカインの測
定値に影響を与えないように、使用前の該容器中のエン
ドトキシン量が制限されたことを特徴とする上記測定容
器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗原特異的細胞性
免疫応答の測定容器、測定方法及び測定キットに関す
る。
【0002】
【従来の技術】抗原が体内に侵入したときに、2つの異
なる型の免疫応答が起こることはよく知られている。第
一の型は、体液性免疫と呼ばれ、抗原に対して特異的な
抗体が産生され、この抗体がエフェクターになる場合で
ある。例えば、バクテリアの侵入の場合では、抗体がバ
クテリアに結合し、白血球の食作用の亢進を促し、バク
テリア毒素を中和する。
【0003】第2の型は、細胞性免疫応答として知ら
れ、抗原に特異的な感作リンパ球が産生され、それ自身
が免疫応答のエフェクターとなる場合である。例えば、
代表的な例として、ツベルクリン型遅延型過敏症、Jone
s-Mote反応、接触性過敏症、同種移植免疫、腫瘍免疫、
結核菌、癩菌、サルモネラ、リステリアなどの細胞内寄
生性細菌の感染症やウィルス感染症がある。細胞性免疫
の生体内発現の局所における特徴は、リンパ球、マクロ
ファージなどの単核細胞の浸潤であり、これらの細胞が
その反応の主体であると考えられている。
【0004】また、ツベルクリン型遅延型過敏症や接触
性過敏症は4型アレルギーに分類され、抗原特異的な細
胞性免疫応答の代表とされているが、最近、喘息やアレ
ルギー性鼻炎などの1型アレルギー疾患と位置づけられ
てきた疾患においても、リンパ球やマクロファージから
産生されるサイトカイン、例えば、腫瘍壊死因子α(T
NFα)、インターロイキン−1β(IL−1β)、イ
ンターロイキン−5(IL−5)、インターロイキン−
8(IL−8)、γ−インターフェロン(γ−IN
F)、Granulocyte Macrophage Colony Stimulating Fa
ctor(GM−CSF)などが、顆粒球の局所集積や活性
化に関係し、炎症の維持に働いているという報告がなさ
れ(第24回日本臨床免疫学会総会・抄録集)、4型ア
レルギーと同様に抗原特異的な細胞性免疫応答による病
態であると理解されてきている。
【0005】上記のようにリンパ球は、抗原刺激に反応
して、炎症局所に集積し、インターロイキン、インター
フェロン、コロニー刺激因子、走化性因子、Macrophage
migration inhibiting factorなどの種々のサイトカイ
ンを分泌することによって、オートクリン及びパラクリ
ンに作用しあうことによって、細胞性免疫応答を発現し
ており、抗原特異的細胞性免疫応答を測定する上でリン
パ球機能を測定することは重要である。
【0006】従来、上記の抗原特異的細胞性免疫応答の
リンパ球機能のin vivo 測定は、ツベルクリン皮内反応
に代表されるように、ある抗原に対して細胞性免疫の成
立した個体の皮内に、その抗原を注射すると12時間か
ら発赤、硬結が現れ、24〜48時間に最高に達する反
応を測定する皮内テストがある。また、接触性過敏症の
成立を利用したDNCB(Dinitrochlorobenzene)皮膚貼付
試験などがある。これらの試験は、患者に抗原を注射し
たり、繰り返し投与が必要であり、患者に対する負担が
大きい。さらに、皮膚のテスト部位において水泡化、潰
瘍化あるいは壊死などが起こることもある。また、抗原
に対して陽性の患者では、発熱や急性のアナフィラキシ
ーショックを誘発する恐れもある。このような問題点の
ため、生体内試験は制限されることから、臨床的には生
体外の検査方法が望まれてきた。
【0007】抗原特異的細胞性免疫応答のリンパ球機能
の in vitro の試験法としては、リンパ球幼若化反応試
験やマクロファージ遊走阻止試験が用いられてきた。し
かしながら、リンパ球幼若化反応試験は、血液から単核
球を分離し、細胞数の調整を行い、特定の抗原や薬剤を
添加し、次いで2〜7日間細胞培養する必要があった。
また、マクロファージ遊走阻止試験は、血液からリンパ
球およびマクロファージを分離し、細胞数の調整を行
い、特定の抗原や薬剤を添加し、混合培養する必要があ
った。そのため、これらの試験方法では、細胞分離、細
胞培養、顕微鏡測定等の特殊な技術が要求される、測定
に時間がかかる、RI施設やフローサイトメーターなど
の高価な装置が必要であるといった問題点があった。
【0008】さらに、最近、抗原特異的細胞性免疫応答
のリンパ球機能の in vitro の試験法として、特異的抗
原に反応して感作リンパ球から放出されるサイトカイン
を測定する方法が開発されている。例えば、血液全体の
培養液中のインターロイキン−2(IL−2)を測定
し、Francisella tularensisで感作されたヒトの細胞性
免疫応答を検出する方法が報告されている(「血液全体
の培養系でのインターロイキン−2の産生:Francisella
tularensis に対する免疫性の迅速テスト」Karttunen,
R.,Ilonen,J. and Herva,E. ,J.Clin.Micro.22 ,318-
319 (1985))。また、特表平63-502695 号公報には、
同様に、血液全体の培養液中のγ−INFを測定し、特
定抗原で感作されたヒト及び動物(牛属)の細胞性免疫
応答を検出する方法が報告されている。
【0009】しかしながら、上記の in vitro の試験法
には、以下のような問題点があった。これらの試験は、
いずれも被検者から注射器で血液を採血後、ピペッティ
ングなどの用手法の手段で血液を種々の反応容器に移し
変えたり、白血球などを分離するための細胞分離、機能
測定のための細胞培養等の特殊な操作が必要であった。
そのため、検査従事者は、血液に触れて、肝炎、エイズ
などの種々の感染症に感染する危険性があった。また、
これらの操作中に、血液試料中に種々の雑菌や埃などが
混入する恐れがあり、これらの汚染物あるいは操作によ
る物理的刺激によって、血液中の細胞が不必要に刺激さ
れ、測定結果に悪影響を及ぼす恐れがあった。
【0010】また、血液を採取し、特定の反応容器内に
おいて、リンパ球からのサイトカインの産生量を測定す
る従来法の他の問題点として、例えば注射器のような血
液採取器や反応容器、あるいは刺激剤として用いられる
抗原の中に元々、グラム陰性菌由来のエンドトキシン
(LPS)が混入している場合があげられる。エンドト
キシンは、極微量で白血球から種々のサイトカインの産
生を誘導するため、例えば、製造工程での微量の埃の混
入、使用する洗浄水からの汚染により、少量のエンドト
キシンが上記血液採取器や反応容器、あるいは刺激剤と
して用いられる抗原に混入した場合、信頼できる測定結
果を得ることは不可能であった。例えば、「Cytokine p
roduction by phytohemagglutinin-stimulated human b
lood cells:Effect of corticosteroids,T Cell immuno
suppressants and phosphodiesterase4 inhibitors」J.
Van Wauwe, F.Aerts, H.Walter , and M.de Boer,Infl
ammRes 44,400-405 (1995)には、刺激剤として用い
た phytohemagglutinin に混入したLPSが、IL−
2、IL−5、γ−INF、GM−CSFの産生量に大
きく影響することが報告されている。
【0011】これらの問題点のため、従来よりも、操作
が簡単で危険性がなく、精度の良い抗原特異的細胞性免
疫応答の測定方法が望まれている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の抗原特異的細胞性免疫応答の測定方法の欠点を解消
し、従来よりも、操作が簡単で危険性がなく、精度良く
抗原特異的細胞性免疫応答の測定ができる抗原特異的細
胞性免疫応答の測定容器、測定方法及び測定キットを提
供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の抗原特異的細胞性免疫応答の測定容器は、内部が減圧
にされた容器内に、特定抗原及び血液抗凝固剤が血液と
接触可能な状態とされており、該特定抗原と血液細胞と
の反応によってリンパ球から産生されるサイトカイン量
を測定するための抗原特異的細胞性免疫応答の測定容器
であって、上記サイトカインの測定値に影響を与えない
ように、使用前の該容器中のエンドトキシン量が制限さ
れたことを特徴とする。
【0014】本発明の請求項2に記載の抗原特異的細胞
性免疫応答の測定容器は、上記使用前の該容器中のエン
ドトキシン量が、測定しようとする液量に等しい量のエ
ンドトキシンフリー水を採取して抽出を行ったときの、
該抽出液中の濃度として0.5EU/ml未満とされて
いる請求項1記載の抗原特異的細胞性免疫応答の測定容
器である。
【0015】本発明の抗原特異的細胞性免疫応答の測定
方法は、請求項1又は2記載の測定容器に血液を吸入
し、前記特定抗原と血液細胞との反応によってリンパ球
から産生されるサイトカインの量を測定することを特徴
とする。
【0016】本発明の抗原特異的細胞性免疫応答の測定
キットは、請求項1又は2記載の測定容器と、前記特定
抗原と血液細胞との反応によってリンパ球から産生され
るサイトカイン量を定量可能な試薬とからなることを特
徴とする。
【0017】以下、本発明の抗原特異的細胞性免疫応答
の測定容器について説明する。本発明で用いられる特定
抗原とは、従来遅延型皮膚反応試験に用いられてきた抗
原が挙げられ、例えば、ツベルクリン、Purified Prote
in Derivative (PPD)抗原、カンジダ抗原、ムンプ
スウイルス抗原、ストレプトキナーゼ・ドルナーゼ、ジ
ニトロクロロベンゼン、塩化ピクリルなどが挙げられ
る。また、アレルギー検査に用いられる抗原も好適に用
いられ、例えば、薬剤アレルギー検査に用いられる薬剤
(ペニシリン、セファム系抗生物質など);喘息、花粉
症、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、消化管アレ
ルギー、寄生虫アレルギーなどのアレルゲン検査に用い
られる抗原(ハウスダスト、ダニ抗原、ブタクサ花粉抽
出物,スギ花粉抽出物,イネ抽出物などの種々の花粉抗
原、真菌抗原、アスカリス抽出物などの寄生虫抗原、卵
白アルブミン,小麦,大豆,エビ,カニ,肉類などの食
物抗原、ハチ毒など)が用いられる。また、これらの抗
原を種々の天然、合成高分子材料に公知の固定化方法に
よって固定化した抗原などが挙げられる。
【0018】また、上記特定抗原は、エンドトキシンを
含まないもの、いわゆるエンドトキシンフリーのものが
好ましい。
【0019】本発明における、特定抗原と血液細胞との
反応によってリンパ球から産生されるサイトカインと
は、例えば、IL−2、IL−4、IL−5、IL−1
0、IL−12、IL−13、γ−INF、リンフォト
キシンなどが挙げられる。
【0020】近年、コンカナバリンAやフィトヘマグル
チニンなどのレクチンによる非特異的刺激や特定抗原に
よる特異的刺激に応じて産生されるサイトカインの種類
によって、ヘルパーTリンパ球のタイピングができるこ
とが報告されている(「TWOTYPES OF MURINE HELPER T
CELL CLONE: Definition According to profiles ofLym
phokine Activities and Secreted Proteins」TIMOTHY
R.MOSMANN, HOLLY CHERWINSKI, MARTHA W. BOND, MARTI
N A.GIEDLIN, AND ROBERT L.COFFMAN, J. Immunology,
vol.136,No.7,2348-2357)。
【0021】すなわち、TH1 と呼ばれるヘルパーT細
胞はIL−2、IL−12、γ−INFなどを産生し、
マクロファージに作用し、マクロファージからのTNF
α、IL−1β、IL−6の産生を促し、TH2 と呼ば
れるヘルパーT細胞はIL−4、IL−5、IL−1
0、IL−13を産生し、マクロファージに作用し、マ
クロファージからのTNFα、IL−1β、IL−6の
産生を抑制し、さらに、このTH1 、TH2 から産生さ
れるサイトカインは互いの細胞の機能を抑制することに
よって生体の免疫機能の調節がなされていることがわか
ってきている。また、遅延型過敏症や、自己免疫疾患な
どでは、TH1 の機能が亢進し、喘息、細菌感染症など
では、TH2 の機能が亢進することが報告されている。
従って、本発明を用いることにより、TH1 、TH2
どちらの機能が亢進しているかを正確に判断することが
可能であり、自己免疫疾患やアレルギーの患者の病態把
握にも利用できる。
【0022】本発明の測定容器においては、上記特定抗
原が、内部が減圧にされた容器内に、血液と接触可能な
状態とされている。上記血液と接触可能な状態として
は、例えば、上記特定抗原が上記容器内に収容されてい
る場合が挙げられる。
【0023】上記特定抗原の形状としては、液状、粒子
状、繊維状、中空糸状、膜状等いずれの公知の形状のも
のでもよく、上記容器中の存在状態は、固体状であって
もよく、また、液体状であってもよい。水溶性材料の場
合、容器の内壁面に塗布、あるいは添加された後、粉末
状にされてもよい。水不溶性の材料の場合には、上記特
定抗原の表面に気泡が残ると、転倒混和等により血液と
接触させる際に過度の溶血を引き起こし、測定系に影響
する恐れがあるため、水不溶性材料は希釈液に浸してお
くのが好ましい。
【0024】上記の希釈液としては、例えば、リン酸緩
衝液、ハンクス緩衝液などの緩衝液やMEM、RPMI
−1640等の通常の培地など、生理的緩衝液であれ
ば、いずれであっても利用できる。
【0025】上記特定抗原が血液と接触されたときの全
液(血液と、血液抗凝固剤溶液と、上記特定抗原の溶解
もしくは懸濁用の液との総和)中の特定抗原の最適濃度
は、それぞれの特定抗原によって変わり得る。
【0026】また、本発明の測定容器は、血液中の抗原
特異的細胞性免疫応答の測定に用いられるので、血液が
凝固しないように、上記容器中に血液抗凝固剤が収容さ
れている必要がある。
【0027】上記血液抗凝固剤は、該容器の中に液体又
は固体のいずれの状態で存在されても良い。
【0028】上記血液抗凝固剤としては、例えば、ヘパ
リン化合物、クエン酸化合物、シュウ酸化合物などが挙
げられ、ヘパリンナトリウムなどが細胞の生物学的反応
を阻害しないので好ましい。
【0029】上記ヘパリンナトリウムの該容器中の収容
量としては、該容器に血液が収容された時に、その血液
を含む全液中のヘパリンナトリウムの濃度が、低くなる
と血液凝固の恐れがあり、高くなると細胞に不測の活性
化や不活性化を起こす恐れがあるので、6〜20U/m
lになるように収容するのが好ましい。
【0030】本発明の測定容器の材質としては、例え
ば、プラスチックまたはガラスが挙げられるが、サイト
カインの産生反応後、上記サイトカインを測定するため
の遠心分離操作に耐えられるだけの強度を有するものが
好ましい。上記プラスチックとしては、熱可塑性樹脂、
熱硬化性樹脂のいずれもが用いられ得る。熱可塑性樹脂
としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエチレンテレフタレート、スチレン−アクリロ
ニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合
体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メチル
メタクリレート共重合体、エチレン−プロピレン共重合
体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリ
ル酸エステル共重合体等が挙げられる。熱硬化性樹脂と
しては、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂、エポキシ−アクリレート樹脂等が挙げられる。
【0031】本発明の測定容器には、その内部を減圧に
維持するために、通常、栓体が使用される。栓体の材質
としては、例えばブチルゴム、塩素化ブチルゴム、熱可
塑性エラストマー等が挙げられる。
【0032】本発明の測定容器の減圧の程度は、抗原特
異的細胞性免疫応答を測定しようとする常圧状態の血液
(以下、抗原特異的細胞性免疫応答を測定しようとする
血液のことを、検体血液というときがある)と上記測定
容器が連通された時に、上記測定容器の中に常圧の検体
血液が吸入されうる程度の圧力であればよく、その圧力
は、吸入しようとする検体血液の量によって決められ
る。すなわち、吸入しようとする検体血液の量が多けれ
ば多いほど減圧の程度を大きくする必要がある。
【0033】本発明の測定容器を用いて抗原特異的細胞
性免疫応答を測定する際の血液量は、測定容器の容積に
よって異なるが、通常、4〜5mlの容積の測定容器を
用いる場合であれば、0.5〜2ml程度でよい。
【0034】また、本発明で用いられる容器のエンドト
キシン含量は、上記産生誘導されたサイトカインの測定
値に影響を与えないように、使用前に制限されているこ
とが必要である。上記使用前の該容器中のエンドトキシ
ン量は、測定しようとする液量に等しい量のエンドトキ
シンフリー水を該容器内に採取し、37℃で1時間の条
件で攪拌下で抽出を行ったとき、該抽出液中の濃度とし
て0.5EU(国際エンドトキシンユニット)/ml未
満とされているのが好ましく、0.4EU(国際エンド
トキシンユニット)/ml以下とされているのがより好
ましい。〔なお、上記の抽出を行う際のエンドトキシン
フリー水の量は、上記のように測定しようとする液量に
全く等しい量である必要は必ずしもなく、抽出が十分に
なされるなら測定しようとする液量未満であってもよい
が、この場合であっても、抽出液中のエンドトキシン含
量が0.5EU(国際エンドトキシンユニット)/ml
未満であれば本発明の作用効果を奏する〕。後述の比較
例から明らかなように、エンドトキシン量が0.5EU
/ml以上であると顕著にサイトカインの産生を誘導す
る。従って、本発明の測定容器を用いて、抗原特異的細
胞性免疫応答の測定を正確に行うためには、エンドトキ
シン含量が、サイトカインの産生を誘導するレベル以下
に制限されていることが必要である。
【0035】なお、エンドトキシンは、通常220〜2
50℃の乾熱滅菌により失活させることが可能であり、
乾熱滅菌が不可能な場合はエンドトキシンフリー水にて
洗浄することによって減ずることが可能である。
【0036】上記エンドトキシン含量の測定方法として
は、種々の方法があるが、本発明でいうエンドトキシン
含量の測定方法は、合成発色基質法によるものである。
【0037】本発明の測定容器の製造方法の一例を挙げ
ると、内部を減圧にすることが可能である容器に、上記
特定抗原及び血液抗凝固剤を加え、容器を所定の減圧状
態にした後、上記容器に栓をすることによって製造す
る。
【0038】上記の容器としては、例えば、一端が開口
し他端が閉塞してなる有底管体が好ましく、開口部は、
栓体によって閉塞可能なものが好ましい。上記有底管体
としては、サイトカインの産生反応後、上記サイトカイ
ン量を測定するための遠心分離操作に好適な試験管状の
ものがより好ましく、そのサイズとしては、外径が、5
〜30mm、高さ20〜150mm程度が好ましい。
【0039】また、本発明の測定容器は、エンドトキシ
ンや雑菌の混入を避けるため、できる限りクリーンな環
境で製造するのが好ましく、また、可能であれば製造後
に公知の滅菌処理を施すのが好ましい。
【0040】本発明の測定容器によって、抗原特異的細
胞性免疫応答を測定する方法について説明する。まず血
管又は採血容器と上記測定容器とを連通させ、上記測定
容器中に検体血液を吸入させる。次いで、上記測定容器
を適度に振とうしながら、上記特定抗原と血液細胞とを
接触させ、上記特定抗原と血液細胞とを反応させてリン
パ球からサイトカインを産生させる。反応後、静置もし
くは遠心分離により、血球と血漿に分離して、血漿中の
サイトカイン量を各々の定量可能な試薬により定量す
る。
【0041】上記の採血容器と上記測定容器を連通させ
る方法としては、例えば、採血容器を注射針付きの注射
筒としておき、上記注射針を上記測定容器の栓体に突き
刺す方法が挙げられる。
【0042】また、上記の血管と上記測定容器を連通さ
せる場合には、通常の真空採血法に用いられる注射針、
すなわち、針基の一方の側に血管刺通側の針を有し、他
方の側に上記測定容器の栓体を刺通し得る栓体刺通側の
針を有し、上記血管刺通側の針と栓体刺通側の針が連通
されている針を用いればよい。
【0043】上記特定抗原と血液細胞との反応温度は、
上記サイトカインの産生が効率的に行われ、過度の溶血
を引き起こさない温度である15〜42℃が好ましく、
より好ましくは、30〜40℃である。反応時間は、上
記サイトカインの産生が効率的に行われ、過度の溶血を
引き起こさない反応時間である1〜24時間が好まし
く、より好ましくは、2〜12時間である。
【0044】本発明の測定容器を用いることにより産生
されたサイトカイン量を測定する方法としては、例え
ば、測定しようとする上記サイトカインに対するモノク
ローナル抗体もしくはポリクローナル抗体;ペルオキシ
ダーゼ、アルカリフォスファターゼなどの酵素;及び各
々の酵素の発色基質などを利用した酵素免疫測定方法が
挙げられる。
【0045】以下に、本発明の測定容器を用いて、抗原
特異的細胞性免疫応答を測定する1態様を詳しく説明す
る。先ず、上記特定抗原と血液とを上記測定容器の中で
反応させ、サイトカインの産生を誘導し、産生誘導後の
測定容器を1200Gで遠心分離して、血球成分と血漿
成分を分離させる。次いで、分離された血漿を、上記サ
イトカインに対するモノクローナル抗体を固定化したマ
イクロプレートのウェルに、ピペッティングにより添加
し、37℃で2時間反応させる。次いで、反応後の血漿
液を吸引除去等の手段で廃棄し、さらに、未反応成分を
除くため、Tween20 等のノニオン系の界面活性剤を含有
する、中性pHの洗浄用緩衝液で上記ウェルを洗浄する。
次いで、西洋わさびペルオキシダーゼを固定化した上記
サイトカインに対するポリクローナル抗体をピペッティ
ングにより上記ウェルに添加し、37℃で1時間反応さ
せる。次いで、未反応の西洋わさびペルオキシダーゼ固
定化抗体を除くため、上記ウェルを上記洗浄用緩衝液で
洗浄した後、過酸化水素、テトラメチルベンジジンを含
む基質溶液を添加し、5〜10分間反応させる。次い
で、1M硫酸溶液を添加して、反応を停止させて、酵素
反応による基質の発色を450nmの吸光度から測定す
る。この測定値と既知濃度の上記サイトカインを用いて
作成した検量線から、上記サイトカインの産生量を測定
する。
【0046】以下、本発明の抗原特異的細胞性免疫応答
の測定キットについて説明する。本発明の抗原特異的細
胞性免疫応答の測定キットに使用される試薬としては、
上記特定抗原と血液細胞との反応によってリンパ球から
産生されるサイトカインの量を定量可能な試薬であれ
ば、特に限定されないが、例えば、定量しようとするサ
イトカインに対するモノクローナル抗体もしくはポリク
ローナル抗体;ペルオキシダーゼ、アルカリフォスファ
ターゼなどの酵素;及び各々の酵素の発色基質などを利
用する酵素免疫測定法用試薬が挙げられる。
【0047】上記抗原特異的細胞性免疫応答の測定キッ
トの使用方法の1例としては、前記の、本発明の抗原特
異的細胞性免疫応答の測定容器を用いて抗原特異的細胞
性免疫応答を測定する1態様を説明した方法と同様であ
る。
【0048】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例及び比較例
を挙げることにより、本発明をさらに詳細に述べる。本
発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0049】実施例1 (1)抗原特異的細胞性免疫応答の測定容器の製造方法 ポリエチレンテレフタレート製の4mlの採血管(12.6
φ×75mm、積水化学工業社製)10本を、エンドトキシ
ンフリー水(大塚製薬社製)4mlで10回よく洗浄
し、200u/mlになるようにヘパリンナトリウム
(ノボ・ノルディスクA/S 社製、商品名: ノボ・ヘパリ
ン注1000)を含有させた生理食塩水(大塚製薬社製)を
0.05ml添加した。
【0050】次いで、生理食塩水(大塚製薬社製)1m
lに精製ツベルクリン(日本BCG社製)400μgを
溶解した溶液0.05mlずつを上記ヘパリンナトリウ
ム含有採血管10本に添加した。
【0051】次いで、エンドトキシンフリー水(大塚製
薬社製)でよく洗浄した、管径に合うブチルゴム製の栓
体を上記採血管の開口部に、開口部を密栓しないよう
に、軽く載せた後、減圧にできる容器内に置き、上記容
器を減圧にしてゆき、上記容器を570mmHgに減圧
したところで、該採血管の開口部を密栓した。
【0052】(2)採血管(測定容器)のエンドトキシ
ン含量の測定 注射針のついた注射器に、エンドトキシンフリー水(大
塚製薬社製)を採取し、その注射針を上記のように製造
した測定容器10本のうちの4本のブチルゴム製の栓体
部分に突き刺し、採血管内にエンドトキシンフリー水
(大塚製薬製)を0.9ml採取し、1時間、37℃で
攪拌し、エンドトキシンを抽出した。次に、この抽出液
中のエンドトキシン含量を生化学工業社製のエンドトキ
シン測定用キットであるエンドスペシーES6(商品
名)を用いて、合成発色基質法で測定した。その結果、
試験した採血管4本共に、抽出液中のエンドトキシン含
量は0.05EU/ml以下であった。
【0053】(3)抗原特異的細胞性免疫応答の測定 過去にBCGワクチンを接種した6人の健常人ボランテ
ィアから、真空採血により、上記(1)で得られた測定
容器6本のそれぞれの中に、検体血液0.9mlを採取
した。次いで、予め37℃に保温しておいた恒温器の中
の転倒混和用ロッカープラットフォームに血液を採取し
た各々の測定容器をとりつけ、4時間、転倒混和した。
混和後、各々の測定容器を3000rpm、10分間、
4℃で遠心分離して、上澄みの血漿を採取した。採取し
た血漿中のサイトカイン(IL−2、γ−INF)量
(pg/ml)を各々のモノクローナル抗体を用いた酵
素免疫測定キットを用いて測定した。IL−2は、Genz
yme 社製、商品名「PREDICTAHuman IL-2 ELISA KIT 」
にて測定した。尚、この測定方法の検出限界濃度は10
0pg/mlであった。また、γ−INFは、Genzyme
社製、商品名、「PREDICTA Humanγ-INF ELISA KIT」に
て測定した。尚、この測定方法の検出限界濃度は100
pg/mlであった。この測定結果を表1に示した。
【0054】比較例1 実施例1の(1)(抗原特異的細胞性免疫応答の測定容
器の製造方法)における、ヘパリンナトリウム含有採血
管に精製ツベルクリン溶液を0.05mlを添加する代
わりに、生理食塩水(大塚製薬社製)0.05mlを添
加したことの他は、実施例1の(1)と同様にして、測
定容器6本を製造した。この6本の測定容器を用いて、
実施例1の(3)と同様に操作して、細胞性免疫応答を
測定し、結果を表1に示した。
【0055】実施例2、比較例2、3 (1)細胞性免疫応答の測定容器の製造方法 E.coli UKT−B由来エンドトキシン(日本薬
局方標準品Lot.8920)を注射用生理食塩水(大
塚製薬社製)に溶解し、200u/ml濃度でヘパリン
ナトリウム(ノボ・ノルディスクA/S 社製、商品名: ノ
ボ・ヘパリン注1000)を含有する生理食塩水で段階希釈
して、エンドトキシン濃度が5EU/ml、10EU/
ml又は20EU/mlである、ヘパリンナトリウム及
びエンドトキシン含有生理食塩水溶液を調製した。
【0056】実施例1の(1)(抗原特異的細胞性免疫
応答の測定容器の製造方法)における、エンドトキシン
フリー水で洗浄したポリエチレンテレフタレート製の採
血管に、ヘパリンナトリウム含有生理食塩水を0.05
ml添加する代わりに、上記で調製したヘパリンナトリ
ウム及びエンドトキシン含有生理食塩水溶液を0.05
ml添加したことの他は、実施例1の(1)と同様にし
て、測定容器を同一のエンドトキシン濃度について各9
本ずつ製造した。上記の測定容器のうち、エンドトキシ
ン濃度が5EU/mlである、ヘパリンナトリウム及び
エンドトキシン含有生理食塩水溶液を使用して得られた
測定容器を、実施例2の測定容器とし、エンドトキシン
濃度が10EU/mlである、ヘパリンナトリウム及び
エンドトキシン含有生理食塩水溶液を使用して得られた
測定容器を、比較例2の測定容器とし、エンドトキシン
濃度が20EU/mlである、ヘパリンナトリウム及び
エンドトキシン含有生理食塩水溶液を使用して得られた
測定容器を、比較例3の測定容器とする。
【0057】(2)採血管(測定容器)のエンドトキシ
ン含量の測定 注射針のついた注射器に、エンドトキシンフリー水(大
塚製薬社製)を採取し、その注射針を上記のように製造
した各例の測定容器9本のうちの3本のブチルゴム製の
栓体部分に突き刺し、採血管内にエンドトキシンフリー
水(大塚製薬製)を0.9ml採取し、1時間、37℃
で攪拌し、エンドトキシンを抽出した。次に、この抽出
液中のエンドトキシン含量を生化学工業社製のエンドト
キシン測定用キットであるエンドスペシーES6(商品
名)を用いて、合成発色基質法で測定した。その結果、
抽出液中のエンドトキシン含量(各例それぞれ、試験し
た測定容器3本の平均値)は、実施例2の測定容器は
0.25EU/ml、比較例2の測定容器は0.5EU
/ml、比較例3の測定容器は1EU/mlであった。
【0058】(3)細胞性免疫応答の測定 上記(1)で得られた各例の6本の測定容器を用いて、
実施例1の(3)と同様に操作して、細胞性免疫応答を
測定し、結果を表1に示した。
【0059】比較例4(リンパ球幼若化試験) 実施例及び比較例で用いた6人の健常人ボランティアか
ら採血した血液からFicoll-paque比重遠心分離法にて各
々単核球を分離し、10%FCS 入りRPMI培地にて、2×
106 個/mlの細胞濃度に調整した。次いで96ウェ
ルマイクロプレートのウェルに上記単核球調整液0.1
mlずつを添加し、さらに、10%FCS入りRPMI培地5
mlに精製ツベルクリン(日本BCG社製)1mgを溶
解した抗原溶液0.1mlずつを各ウェルに添加した。
次いで、37℃、5%炭酸ガス条件下で4日間培養し
た。培養終了18時間前に、16kベクレル/ウェルに
なるように3H-Thymidineを添加した。次いで、セルハー
べスター(大日本製薬社製)を用いて、細胞をグラスウ
ール濾紙に吸着、回収し、液体シンチレーションカウン
ターにて放射活性を測定した。また、上記抗原溶液0.
1mlの代わりに、10%FCS 入りRPMI培地のみを0.
1ml使用したことの他は上記と同様にして放射活性を
測定した。リンパ球の増殖活性(S.I.)を、次の式から
計算し、結果を表1に示した。
【0060】S.I.=〔(A−B)/B〕×100 但し、Aは抗原添加ウェルの放射活性、Bは抗原非添加
ウェルの放射活性である。
【0061】
【表1】
【0062】表1から、測定しようとする液量に等しい
量のエンドトキシンフリー水を採取して抽出を行ったと
きの該抽出液中のエンドトキシン含量が0.5EU/m
l以上の測定容器を用いると、有意にIL−2及びγ−
INFの産生量が非特異的に増大し、リンパ球幼若化試
験との相関も悪くなることが明らかである。
【0063】
【発明の効果】本発明の抗原特異的細胞性免疫応答の測
定容器の構成は、上記の通りであり、上記の測定容器を
用いると、被検者から血液を採血後、ピペッティングな
どの手段で血液を種々の反応容器に移し変えたり、細胞
分離、細胞培養等の操作を必要としないため、試験者
は、肝炎、エイズなどの種々の感染症に感染する危険性
がほとんどない。また、エンドトキシン含量が管理さ
れ、血液試料中に種々の雑菌や埃などの混入の恐れがな
いため、これらの汚染物や種々の操作による細胞の不要
な活性化または活性低下が惹起される問題もない。ま
た、全血を用いるため、細胞分離、細胞培養、顕微鏡測
定等の特殊な技術も必要なく、測定時間も短縮でき、R
I施設やフローサイトメーターなどの高価な装置も必要
としない。そのため、従来よりも、操作が簡単で危険性
がなく、精度良く抗原特異的細胞性免疫応答の測定がで
きる。また、得られた測定データから、TH1 、TH2
のどちらの機能が亢進しているかを正確に判断すること
が可能であり、自己免疫疾患やアレルギーの患者の病態
把握が可能である。
【0064】本発明の抗原特異的細胞性免疫応答の測定
容器において、使用前の該容器中のエンドトキシン量
が、測定しようとする液量に等しい量のエンドトキシン
フリー水を採取して抽出を行ったときの、該抽出液中の
濃度として0.5EU/ml未満とされている場合に
は、この測定容器を用いると、上記の効果の全てを奏す
ると共に、特に精度良く抗原特異的細胞性免疫応答の測
定ができる。
【0065】本発明の抗原特異的細胞性免疫応答の測定
方法の構成は、上記の通りであり、この方法を用いる
と、被検者から血液を採血後、ピペッティングなどの手
段で血液を種々の反応容器に移し変えたり、細胞分離、
細胞培養等の操作を必要としないため、試験者は、肝
炎、エイズなどの種々の感染症に感染する危険性がほと
んどない。また、エンドトキシン含量が管理され、血液
試料中に種々の雑菌や埃などの混入の恐れがないため、
これらの汚染物や種々の操作による細胞の不要な活性化
または活性低下が惹起される問題もない。また、全血を
用いるため、細胞分離、細胞培養、顕微鏡測定等の特殊
な技術も必要なく、測定時間も短縮でき、RI施設やフ
ローサイトメーターなどの高価な装置も必要としない。
そのため、従来よりも、操作が簡単で危険性がなく、精
度良く抗原特異的細胞性免疫応答の測定ができる。ま
た、得られた測定データから、TH1 、TH2 のどちら
の機能が亢進しているかを正確に判断することが可能で
あり、自己免疫疾患やアレルギーの患者の病態把握が可
能である。
【0066】本発明の抗原特異的細胞性免疫応答の測定
キットの構成は、上記の通り、請求項1又は2記載の測
定容器と、産生されるサイトカインの量を定量可能な試
薬とからなるので、従来よりも操作が簡単で危険性がな
く、精度良くより簡便に抗原特異的細胞性免疫応答の測
定ができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部が減圧にされた容器内に、特定抗原
    及び血液抗凝固剤が血液と接触可能な状態とされてお
    り、該特定抗原と血液細胞との反応によってリンパ球か
    ら産生されるサイトカイン量を測定するための抗原特異
    的細胞性免疫応答の測定容器であって、 上記サイトカインの測定値に影響を与えないように、使
    用前の該容器中のエンドトキシン量が制限されたことを
    特徴とする抗原特異的細胞性免疫応答の測定容器。
  2. 【請求項2】 上記使用前の該容器中のエンドトキシン
    量が、測定しようとする液量に等しい量のエンドトキシ
    ンフリー水を採取して抽出を行ったときの、該抽出液中
    の濃度として0.5EU/ml未満とされている請求項
    1記載の抗原特異的細胞性免疫応答の測定容器。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の測定容器に血液を
    吸入し、前記特定抗原と血液細胞との反応によってリン
    パ球から産生されるサイトカインの量を測定することを
    特徴とする抗原特異的細胞性免疫応答の測定方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の測定容器と、前記
    特定抗原と血液細胞との反応によってリンパ球から産生
    されるサイトカイン量を定量可能な試薬とからなること
    を特徴とする抗原特異的細胞性免疫応答の測定キット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006518251A (ja) * 2003-02-13 2006-08-10 ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー 血液採取の際に成分を除去するための装置並びにその使用法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006518251A (ja) * 2003-02-13 2006-08-10 ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー 血液採取の際に成分を除去するための装置並びにその使用法
JP2011158480A (ja) * 2003-02-13 2011-08-18 Becton Dickinson & Co 血液採取の際に成分を除去するための装置並びにその使用法
US8603345B2 (en) 2003-02-13 2013-12-10 Becton, Dickinson And Company Devices for component removal during blood collection, and uses thereof

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