JPH10122780A - 熱交換器 - Google Patents

熱交換器

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JPH10122780A
JPH10122780A JP27505396A JP27505396A JPH10122780A JP H10122780 A JPH10122780 A JP H10122780A JP 27505396 A JP27505396 A JP 27505396A JP 27505396 A JP27505396 A JP 27505396A JP H10122780 A JPH10122780 A JP H10122780A
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heat
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 円環状の熱交換器の伝熱板の温度分布を半径
方向に均一化して熱交換効率の低下及び好ましくない熱
応力の発生を回避する。 【解決手段】 大径円筒状のアウターケーシング6と小
径円筒状のインナーケーシング7との間に第1伝熱板S
1及び第2伝熱板S2を放射状に配置して燃焼ガス通路
4及びエアー通路5を円周方向に交互に形成し、第1伝
熱板S1及び第2伝熱板S2の両面に形成した多数の突
起22,23の先端どうしを結合する。隣接する突起2
2,23間のピッチPを半径方向に変化させることによ
り、伝熱単位数を半径方向に略一定にして伝熱板S1,
S2の温度分布を半径方向に均一化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の第1伝熱板
及び複数の第2伝熱板をつづら折り状に折り曲げること
により、高温流体通路及び低温流体通路を円周方向に交
互に形成してなる熱交換器に関する。
【0002】
【従来の技術】高温流体通路及び低温流体通路を画成す
る伝熱板に多数の突起を形成し、それら突起の先端を相
互に結合してなる熱交換器は、特開昭61−15350
0号公報により既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、第1伝熱板
及び第2伝熱板を放射状に配置して高温流体通路及び低
温流体通路を円周方向に交互に形成した熱交換器では、
高温流体通路及び低温流体通路の流路断面積が半径方向
内側で狭く半径方向外側で広くなり、且つ伝熱板に形成
した突起の高さが半径方向内側で低く半径方向外側で高
くなる。その結果、伝熱板の熱透過率や流体の質量流量
が半径方向に不均一になり、全体の熱交換効率が低下し
たり好ましくない熱応力が発生したりする可能性があ
る。
【0004】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、円環状の熱交換器の伝熱板の温度分布を半径方向に
均一化し、熱交換効率の低下及び好ましくない熱応力の
発生を回避することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された発
明によれば、半径方向外周壁及び半径方向内周壁間に画
成した円環状の空間に、第1伝熱板及び第2伝熱板を放
射状に配置して高温流体通路及び低温流体通路を円周方
向に交互に形成し、第1伝熱板及び第2伝熱板の両面に
形成した多数の突起の先端どうしを相互に接合してなる
熱交換器において、前記突起の配列ピッチを、伝熱単位
数が半径方向に略一定になるように設定したので、伝熱
板の温度分布を半径方向に均一化して熱交換効率の低下
及び好ましくない熱応力の発生を回避することが可能と
なる。
【0006】第1伝熱板及び第2伝熱板の熱通過率をK
とし、第1伝熱板及び第2伝熱板の面積をAとし、流体
の比熱をCとし、前記伝熱面積を流れる流体の質量流量
をdm/dtとしたとき、伝熱単位数Ntuは、 Ntu=(K×A)/[C×(dm/dt)] により定義される。
【0007】伝熱単位数が半径方向に略一定になる突起
の配列ピッチは、熱交換器の流路の形状や突起の形状に
よって異なり、半径方向内側から半径方向外側に向けて
漸減する場合と、半径方向内側から半径方向外側に向け
て漸増する場合とがある。
【0008】また突起の高さを半径方向内側から半径方
向外側に向けて漸増させれば、第1伝熱板及び第2伝熱
板を正しく放射状に位置決めすることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0010】図1〜図11は本発明の一実施例を示すも
ので、図1はガスタービンエンジンの全体側面図、図2
は図1の2−2線断面図、図3は図2の3−3線拡大断
面図(燃焼ガス通路の断面図)、図4は図2の4−4線
拡大断面図(エアー通路の断面図)、図5は図3の5−
5線拡大断面図、図6は図3の6−6線拡大断面図、図
7は折り板素材の展開図、図8は熱交換器の要部斜視
図、図9は燃焼ガス及びエアーの流れを示す模式図、図
10は突起のピッチを均一にした場合の作用を説明する
グラフ、図11は突起のピッチを不均一にした場合の作
用を説明するグラフである。
【0011】図1及び図2に示すように、ガスタービン
エンジンEは、図示せぬ燃焼器、コンプレッサ、タービ
ン等を内部に収納したエンジン本体1を備えており、こ
のエンジン本体1の外周を囲繞するように円環状の熱交
換器2が配置される。熱交換器2は90°の中心角を有
する4個のモジュール21 …を接合面3…を挟んで円周
方向に配列したもので、タービンを通過した比較的高温
の燃焼ガスが通過する燃焼ガス通路4…と、コンプレッ
サで圧縮された比較的低温のエアーが通過するエアー通
路5…とが、円周方向に交互に形成される(図5及び図
6参照)。尚、図1における断面は燃焼ガス通路4…に
対応しており、その燃焼ガス通路4…の手前側と向こう
側に隣接してエアー通路5…が形成される。
【0012】熱交換器2の軸線に沿う断面形状は、軸方
向に長く半径方向に短い偏平な六角形であり、その半径
方向外周面が大径円筒状のアウターケーシング6により
閉塞されるとともに、その半径方向内周面が小径円筒状
のインナーケーシング7により閉塞される。熱交換器2
の断面における前端側(図1の左側)は不等長の山形に
カットされており、その山形の頂点に対応する端面にエ
ンジン本体1の外周に連なるエンドプレート8がろう付
けされる。また熱交換器2の断面における後端側(図1
の右側)は不等長の山形にカットされており、その山形
の頂点に対応する端面に後部アウターハウジング9に連
なるエンドプレート10がろう付けされる。
【0013】熱交換器2の各燃焼ガス通路4は、図1に
おける左上及び右下に燃焼ガス通路入口11及び燃焼ガ
ス通路出口12を備えており、燃焼ガス通路入口11に
はエンジン本体1の外周に沿って形成された燃焼ガスを
導入する空間(略して燃焼ガス導入ダクト)13の下流
端が接続されるとともに、燃焼ガス通路出口12にはエ
ンジン本体1の内部に延びる燃焼ガスを排出する空間
(略して燃焼ガス排出ダクト)14の上流端が接続され
る。
【0014】熱交換器2の各エアー通路5は、図1にお
ける右上及び左下にエアー通路入口15及びエアー通路
出口16を備えており、エアー通路入口15には後部ア
ウターハウジング9の内周に沿って形成されたエアーを
導入する空間(略してエアー導入ダクト)17の下流端
が接続されるとともに、エアー通路出口16にはエンジ
ン本体1の内部に延びるエアーを排出する空間(略して
エアー排出ダクト)18の上流端が接続される。
【0015】このようにして、図3、図4及び図9に示
す如く、燃焼ガスとエアーとが相互に逆方向に流れて且
つ相互に交差することになり、熱交換効率の高い対向流
且つ所謂クロスフローが実現される。即ち、高温流体と
低温流体とを相互に逆方向に流すことにより、その流路
の全長に亘って高温流体及び低温流体間の温度差を大き
く保ち、熱交換効率を向上させることができる。
【0016】而して、タービンを駆動した燃焼ガスの温
度は燃焼ガス通路入口11…において約600〜700
℃であり、その燃焼ガスが燃焼ガス通路4…を通過する
際にエアーとの間で熱交換を行うことにより、燃焼ガス
通路出口12…において約300〜400℃まで冷却さ
れる。一方、コンプレッサにより圧縮されたエアーの温
度はエアー通路入口15…において約200〜300℃
であり、そのエアーがエアー通路5…を通過する際に燃
焼ガスとの間で熱交換を行うことにより、エアー通路出
口16…において約500〜600℃まで加熱される。
【0017】次に、熱交換器2の構造を図3〜図8を参
照しながら説明する。
【0018】図3、図4及び図7に示すように、熱交換
器2のモジュール21 は、ステンレス等の金属薄板を所
定の形状に予めカットした後、その表面にプレス加工に
より凹凸を施した折り板素材21から製造される。折り
板素材21は、第1伝熱板S1…及び第2伝熱板S2…
を交互に配置したものであって、山折り線L1 及び谷折
り線L2 を介してつづら折り状に折り曲げられる。尚、
山折りとは紙面の手前側に向けて凸に折ることであり、
谷折りとは紙面の向こう側に向けて凸に折ることであ
る。各山折り線L1 及び谷折り線L2 はシャープな直線
ではなく、第1伝熱板S1…及び第2伝熱板S2…間に
所定の空間を形成するために実際には円弧状の折り線、
或いは平行且つ隣接した2本の折り線からなっている。
【0019】各第1、第2伝熱板S1,S2には、不等
間隔に配置された多数の第1突起22…と第2突起23
…とがプレス成形される。図7において×印で示される
第1突起22…は紙面の手前側に向けて突出するととも
に、○印で示される第2突起23…は紙面の向こう側に
向けて突出し、それらは交互に(即ち、第1突起22…
どうし或いは第2突起23…どうしが連続しないよう
に)配列される。
【0020】各第1、第2伝熱板S1,S2の山形にカ
ットされた前端部及び後端部には、図7において紙面の
手前側に向けて突出する第1凸条24F …,24R
と、紙面の向こう側に向けて突出する第2凸条25
F …,25R …とがプレス成形される。第1伝熱板S1
及び第2伝熱板S2の何れについても、前後一対の第1
凸条24F ,24R が対角位置に配置され、前後一対の
第2凸条25F ,25R が他の対角位置に配置される。
【0021】尚、図3に示す第1伝熱板S1の第1突起
22…、第2突起23…、第1凸条24F …,24R
及び第2凸条25F …,25R …は、図7に示す第1伝
熱板S1と凹凸関係が逆になっているが、これは図3が
第1伝熱板S1が裏面側から見た状態を示しているため
である。
【0022】図5〜図7を参照すると明らかなように、
折り板素材21の第1伝熱板S1…及び第2伝熱板S2
…を山折り線L1 で折り曲げて両伝熱板S1…,S2…
間に燃焼ガス通路4…を形成するとき、第1伝熱板S1
の第2突起23…の先端と第2伝熱板S2の第2突起2
3…の先端とが相互に当接してろう付けされる。また、
第1伝熱板S1の第2凸条25F ,25R と第2伝熱板
S2の第2凸条25F,25R とが相互に当接してろう
付けされ、図3に示した燃焼ガス通路4の左下部分及び
右上部分を閉塞するとともに、第1伝熱板S1の第1凸
条24F ,24 R と第2伝熱板S2の第1凸条24F
24R とが隙間を存して相互に対向し、図3に示した燃
焼ガス通路4の左上部分及び右下部分にそれぞれ燃焼ガ
ス通路入口11及び燃焼ガス通路出口12を形成する。
【0023】折り板素材21の第1伝熱板S1…及び第
2伝熱板S2…を谷折り線L2 で折り曲げて両伝熱板S
1…,S2…間にエアー通路5…を形成するとき、第1
伝熱板S1の第1突起22…の先端と第2伝熱板S2の
第1突起22…の先端とが相互に当接してろう付けされ
る。また、第1伝熱板S1の第1凸条24F ,24R
第2伝熱板S2の第1凸条24F ,24R とが相互に当
接してろう付けされ、図4に示したエアー通路5の左上
部分及び右下部分を閉塞するとともに、第1伝熱板S1
の第2凸条25F ,25R と第2伝熱板S2の第2凸条
25F ,25Rとが隙間を存して相互に対向し、図4に
示したエアー通路5の右上部分及び左下部分にそれぞれ
エアー通路入口15及びエアー通路出口16を形成す
る。
【0024】図6の上側(半径方向外側)には、第1凸
条24F …によりエアー通路5…が閉塞された状態が示
されており、下側(半径方向外側)には、第2凸条25
F …により燃焼ガス通路4…が閉塞された状態が示され
ている。
【0025】第1突起22…及び第2突起23…は概略
円錐台形状を有しており、それらの先端部はろう付け強
度を高めるべく相互に面接触する。また第1凸条24F
…,24R …及び第2凸条25F …,25R …も概略台
形状の断面を有しており、それらの先端部もろう付け強
度を高めるべく相互に面接触する。
【0026】図5から明らかなように、エアー通路5…
の半径方向内周部分は折り板素材21の折曲部(谷折り
線L2 )に相当するために自動的に閉塞されるが、エア
ー通路5…の半径方向外周部分は開放されており、その
開放部がアウターケーシング6にろう付けされて閉塞さ
れる。一方、燃焼ガス通路4…の半径方向外周部分は折
り板素材21の折曲部(山折り線L1 )に相当するため
に自動的に閉塞されるが、燃焼ガス通路4…の半径方向
内周部分は開放されており、その開放部がインナーケー
シング7にろう付けされて閉塞される。
【0027】折り板素材21をつづら折り状に折り曲げ
たときに隣接する山折り線L1 どうしが直接接触するこ
とはないが、第1突起22…が相互に接触することによ
り前記山折り線L1 相互の間隔が一定に保持される。ま
た隣接する谷折り線L2 どうしが直接接触することはな
いが、第2突起23…が相互に接触することにより前記
谷折り線L2 相互の間隔が一定に保持される。
【0028】前記折り板素材21をつづら折り状に折り
曲げて熱交換器2のモジュール21を製作するとき、第
1伝熱板S1…及び第2伝熱板S2…は熱交換器2の中
心から放射状に配置される。従って、隣接する第1伝熱
板S1…及び第2伝熱板S2…間の距離は、アウターケ
ーシング6に接する半径方向外周部において最大、且つ
インナーケーシング7に接する半径方向内周部において
最小となる。このために、前記第1突起22…,第2突
起23…、第1凸条24F ,24R 及び第2凸条2
F ,25R の高さは半径方向内側から外側に向けて漸
増しており、これにより第1伝熱板S1…及び第2伝熱
板S2…を正確に放射状に配置することができる(図5
及び図6参照)。
【0029】上述した放射状の折り板構造を採用するこ
とにより、アウターケーシング6及びインナーケーシン
グ7を同心に位置決めし、熱交換器2の軸対称性を精密
に保持することができる。
【0030】熱交換器2を同一構造の4個のモジュール
1 …の組み合わせにより構成することにより、製造の
容易化及び構造の簡略化が可能となる。また、折り板素
材21を放射状且つつづら折り状に折り曲げて第1伝熱
板S1…及び第2伝熱板S2…を連続して形成すること
により、1枚ずつ独立した多数の第1伝熱板S1…と1
枚ずつ独立した多数の第2伝熱板S2…とを交互にろう
付けする場合に比べて、部品点数及びろう付け個所を大
幅に削減することができるばかりか、完成した製品の寸
法精度を高めることができる。
【0031】図5から明らかなように、熱交換器2のモ
ジュール21 …を接合面3…(図2参照)において相互
に接合するとき、山折り線L1 を越えてJ字状に折り曲
げた第1伝熱板S1…の端縁と、山折り線L1 の手前で
直線状に切断した第2伝熱板S2…の端縁とが重ね合わ
されてろう付けされる。上記構造を採用することによ
り、隣接するモジュール21 …を接合するために特別の
接合部材が不要であり、また折り板素材21の厚さを変
える等の特別の加工が不要であるため、部品点数や加工
コストが削減されるだけでなく、接合部におけるヒート
マスの増加が回避される。しかも、燃焼ガス通路4…で
もなくエアー通路5…でもないデッドスペースが発生し
ないので、流路抵抗の増加が最小限に抑えられて熱交換
効率の低下を来す虞もない。
【0032】ガスタービンエンジンEの運転中に、燃焼
ガス通路4…の圧力は比較的に低圧になり、エアー通路
5…の圧力は比較的に高圧になるため、その圧力差によ
って第1伝熱板S1…及び第2伝熱板S2…に曲げ荷重
が作用するが、相互に当接してろう付けされた第1突起
22…及び第2突起23…により、前記荷重に耐え得る
充分な剛性を得ることができる。
【0033】また、第1突起22…及び第2突起23…
によって第1伝熱板S1…及び第2伝熱板S2…の表面
積(即ち、燃焼ガス通路4…及びエアー通路5…の表面
積)が増加し、しかも燃焼ガス及びエアーの流れが攪拌
されるために熱交換効率の向上が可能となる。
【0034】ところで、燃焼ガス通路4…及びエアー通
路5…間の熱伝達量を表す伝熱単位数Ntuは、 Ntu=(K×A)/[C×(dm/dt)] …(1) により与えられる。
【0035】上記(1)式において、Kは第1伝熱板S
1…及び第2伝熱板S2…の熱通過率、Aは第1伝熱板
S1…及び第2伝熱板S2…の面積(伝熱面積)、Cは
流体の比熱、dm/dtは前記伝熱面積を流れる流体の
質量流量である。前記伝熱面積A及び比熱Cは定数であ
るが、前記熱通過率K及び質量流量dm/dtは隣接す
る第1突起22…間、或いは隣接する第2突起23…間
のピッチP(図5参照)の関数となる。
【0036】伝熱単位数Ntuが第1伝熱板S1…及び第
2伝熱板S2…の半径方向に変化すると、第1伝熱板S
1…及び第2伝熱板S2…の温度分布が半径方向に不均
一になって熱交換効率が低下するだけでなく、第1伝熱
板S1…及び第2伝熱板S2…が半径方向に不均一に熱
膨張して好ましくない熱応力が発生する。そこで、第1
突起22…及び第2突起23…の半径方向の配列ピッチ
Pを適切に設定し、伝熱単位数Ntuが第1伝熱板S1…
及び第2伝熱板S2…の半径方向各部位で一定になるよ
うにすれば、前記各問題を解消することができる。
【0037】図10(A)に示すように前記ピッチPを
熱交換器2の半径方向に一定にした場合、図10(B)
に示すように伝熱単位数Ntuは半径方向内側部分で大き
く、半径方向外側部分で小さくなるため、図10(C)
に示すように第1伝熱板S1…及び第2伝熱板S2…の
温度分布も半径方向内側部分で高く、半径方向外側部分
で低くなってしまう。一方、図11(A)に示すように
前記ピッチPを熱交換器2の半径方向内側部分で大き
く、半径方向外側部分で小さくなるように設定すれば、
図11(B),(C)に示すように伝熱単位数Ntu及び
温度分布を半径方向に略一定にすることができる。
【0038】図3〜図5から明らかなように、本実施例
の熱交換器2では、その半径方向内側部分に第1突起2
2…及び第2突起23…の半径方向の配列ピッチPが大
きい領域が設けられるとともに、その半径方向外側部分
に第1突起22…及び第2突起23…の半径方向の配列
ピッチPが小さい領域が設けられる。これにより第1伝
熱板S1…及び第2伝熱板S2…の全域に亘って伝熱単
位数Ntuを略一定にし、熱交換効率の向上と熱応力の軽
減とが可能となる。
【0039】尚、熱交換器の全体形状や第1突起22…
及び第2突起23…の形状が異なれば熱通過率K及び質
量流量dm/dtも変化するため、適切なピッチPの配
列も本実施例と異なってくる。従って、本実施例の如く
ピッチPが半径方向外側に向かって漸減する場合以外
に、半径方向外側に向かって漸増する場合もある。しか
しながら、上記(1)式が成立するようなピッチPの配
列を設定すれば、熱交換器の全体形状や第1突起22…
及び第2突起23…の形状に関わらず、前記作用効果を
得ることができる。
【0040】図3及び図4から明らかなように、熱交換
器2の前端部及び後端部において、第1伝熱板S1…及
び第2伝熱板S2…がそれぞれ長辺及び短辺を有する不
等長の山形にカットされており、前端側及び後端側の長
辺に沿ってそれぞれ燃焼ガス通路入口11及び燃焼ガス
通路出口12が形成されるとともに、後端側及び前端側
の短辺に沿ってそれぞれエアー通路入口15及びエアー
通路出口16が形成される。
【0041】このように、熱交換器2の前端部において
山形の二辺に沿ってそれぞれ燃焼ガス通路入口11及び
エアー通路出口16を形成するとともに、熱交換器2の
後端部において山形の二辺に沿ってそれぞれ燃焼ガス通
路出口12及びエアー通路入口15を形成しているの
で、熱交換器2の前端部及び後端部を山形にカットせず
に前記入口11,15及び出口12,16を形成した場
合に比べて、それら入口11,15及び出口12,16
における流路断面積を大きく確保して圧損を最小限に抑
えることができる。しかも、前記山形の二辺に沿って入
口11,15及び出口12,16を形成したので、燃焼
ガス通路4…及びエアー通路5…に出入りする燃焼ガス
やエアーの流路を滑らかにして圧損を更に減少させるこ
とができるばかりか、入口11,15及び出口12,1
6に連なるダクトを流路を急激に屈曲させることなく軸
方向に沿って配置し、熱交換器2の半径方向寸法を小型
化することができる。
【0042】ところで、エアー通路入口15及びエアー
通路出口16を通過するエアーの体積流量に比べて、そ
のエアーに燃料を混合して燃焼させ、更にタービンで膨
張させて圧力の下がった燃焼ガスの体積流量は大きくな
る。本実施例では前記不等長の山形により、体積流量が
小さいエアーが通過するエアー通路入口15及びエアー
通路出口16の長さを短くし、体積流量が大きい燃焼ガ
スが通過する燃焼ガス通路入口11及び燃焼ガス通路出
口12の長さを長くし、これにより燃焼ガスの流速を相
対的に低下させて圧損の発生をより効果的に回避するこ
とができる。
【0043】更にまた、山形に形成した熱交換器2の前
端部及び後端部の先端の端面にエンドプレート8,10
をろう付けしているので、ろう付け面積を最小限にして
ろう付け不良による燃焼ガスやエアーの漏れの可能性を
減少させることができ、しかも入口11,15及び出口
12,16の開口面積の減少を抑えながら該入口11,
15及び出口12,16を簡単且つ確実に仕切ることが
可能となる。
【0044】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0045】例えば、実施例ではガスタービンエンジン
E用の熱交換器2を例示したが、本発明は他の用途の熱
交換器に対しても適用することができる。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、第1伝
熱板及び第2伝熱板に形成される突起の配列ピッチを、
伝熱単位数が半径方向に略一定になるように設定したの
で、伝熱板の温度分布を半径方向に均一化することがで
き、これにより熱交換効率の低下及び好ましくない熱応
力の発生を回避することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガスタービンエンジンの全体側面図
【図2】図1の2−2線断面図
【図3】図2の3−3線拡大断面図(燃焼ガス通路の断
面図)
【図4】図2の4−4線拡大断面図(エアー通路の断面
図)
【図5】図3の5−5線拡大断面図
【図6】図3の6−6線拡大断面図
【図7】折り板素材の展開図
【図8】熱交換器の要部斜視図
【図9】燃焼ガス及びエアーの流れを示す模式図
【図10】突起のピッチを均一にした場合の作用を説明
するグラフ
【図11】突起のピッチを不均一にした場合の作用を説
明するグラフ
【符号の説明】
4 燃焼ガス通路(高温流体通路) 5 エアー通路(低温流体通路) 11 燃焼ガス通路入口(高温流体通路入口) 12 燃焼ガス通路出口(高温流体通路出口) 15 エアー通路入口(低温流体通路入口) 16 エアー通路出口(低温流体通路出口) 21 折り板素材 22 第1突起(突起) 23 第2突起(突起) L1 山折り線(折り線) L2 谷折り線(折り線) Ntu 伝熱単位数 P ピッチ S1 第1伝熱板 S2 第2伝熱板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半径方向外周壁(6)及び半径方向内周
    壁(7)間に画成した円環状の空間に、軸方向に延びる
    高温流体通路(4)及び低温流体通路(5)を円周方向
    に交互に形成してなる熱交換器であって、 複数の第1伝熱板(S1)及び複数の第2伝熱板(S
    2)を折り線(L1 ,L 2 )を介して交互に連設してな
    る折り板素材(21)を該折り線(L1 ,L2 )におい
    てつづら折り状に折り曲げ、前記第1伝熱板(S1)及
    び第2伝熱板(S2)を前記半径方向外周壁(6)及び
    半径方向内周壁(7)間に放射状に配置することによ
    り、隣接する第1伝熱板(S1)及び第2伝熱板(S
    2)間に前記高温流体通路(4)及び低温流体通路
    (5)を円周方向に交互に形成し、且つ前記高温流体通
    路(4)の軸方向両端部に開口するように高温流体通路
    入口(11)及び低温流体通路出口(12)を形成する
    とともに、前記低温流体通路(5)の軸方向両端部に開
    口するように低温流体通路入口(15)及び低温流体通
    路出口(16)を形成し、更に前記第1伝熱板(S1)
    及び第2伝熱板(S2)の両面に形成した多数の突起
    (22,23)の先端どうしを相互に接合してなる熱交
    換器において、 前記突起(22,23)の配列ピッチ(P)を、伝熱単
    位数(Ntu)が半径方向に略一定になるように設定した
    ことを特徴とする熱交換器。
  2. 【請求項2】 前記多数の突起(22,23)の高さを
    半径方向内側から半径方向外側に向けて漸増させたこと
    を特徴とする、請求項1記載の熱交換器。
  3. 【請求項3】 前記配列ピッチ(P)を半径方向内側か
    ら半径方向外側に向けて漸減させたことを特徴とする、
    請求項1記載の熱交換器。
  4. 【請求項4】 前記配列ピッチ(P)を半径方向内側か
    ら半径方向外側に向けて漸増させたことを特徴とする、
    請求項1記載の熱交換器。
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