JPH10122700A - 空冷吸収式冷凍装置 - Google Patents

空冷吸収式冷凍装置

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JPH10122700A
JPH10122700A JP8272510A JP27251096A JPH10122700A JP H10122700 A JPH10122700 A JP H10122700A JP 8272510 A JP8272510 A JP 8272510A JP 27251096 A JP27251096 A JP 27251096A JP H10122700 A JPH10122700 A JP H10122700A
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JP
Japan
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air
cooled
solution
absorber
absorption
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Application number
JP8272510A
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English (en)
Inventor
Shiro Yakushiji
史朗 薬師寺
Katsuhiro Kawabata
克宏 川端
Masato Uchiumi
正人 内海
Noriyuki Okuda
則之 奥田
Koichi Yasuo
晃一 安尾
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
    • Y02A30/27Relating to heating, ventilation or air conditioning [HVAC] technologies
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
    • Y02B30/62Absorption based systems

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  • Sorption Type Refrigeration Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸収器部分で生じる吸収熱を空気流によって
冷却放熱させるようにした空冷吸収式冷凍装置におい
て、吸収器の伝熱、吸収面積を拡大するとともに蒸発器
から吸収器に到る冷媒蒸気の圧損を低減して冷媒吸収性
能を向上させる。 【解決手段】 吸収液に対して冷媒蒸気を吸収させる空
冷吸収器本体(14a)の空気流上流側壁部を幾重かに
折り曲げて、内側に複数の吸収液流通空間(14c),
(14c)・・・を有する多重壁構造の有底筒体に形成
し、その外周面に多数枚の放熱フィン(14b),(1
4b)・・を設けて、伝熱、吸収面積を拡大するととも
に、非多重壁側の空間部内に蒸発器(11)を組込んで
一体化し、蒸発器(11)から吸収器(14)に到る冷
媒蒸気の圧損を低減した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、吸収器部分で生
じる吸収熱を空気流によって冷却放熱させるようにした
空冷吸収式冷凍装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に空冷吸収式冷凍装置の吸収器で
は、蒸発器から供給される冷媒蒸気の吸収に加え、該吸
収によって生じる吸収液の吸収熱の除去を行うことが必
要となる。そのため、一般に水冷式又は空冷式の吸収器
冷却手段が設けられるようになっているが、水冷式の冷
却手段を設けたものでは冷却効率は高いものの、冷却塔
を必要とするなどシステムが複雑、大型化し、コストが
高くなる欠点を有している。
【0003】このような事情から、最近では空冷式の吸
収器構造が色々提案されるようになっている。
【0004】その一つとして、例えば特開平3−105
169号公報に示されるように、ヘッダー部を介して上
方から下方に蒸発器からの冷媒蒸気とともに吸収液を分
流して流す鉛直方向にストレートな複数本の伝熱管を設
けるとともに該複数本の伝熱管各々の外周部に多数枚の
放熱フィンを設けることによって、吸収器をクロスフィ
ン型の熱交換器構造に形成し、送風ファン等の送風手段
による空気流によって吸収器自体を空気冷却するように
した空冷吸収式冷凍装置がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に構成された空冷吸収式冷凍装置において、その吸収能
力(吸収効率)を向上させようとすると、先ず伝熱面積
の拡大等上記吸収作用に伴う吸収熱の冷却機能の向上に
加え、吸収器内で冷媒蒸気と接触する吸収液の液膜面積
を拡大し、できる限り多くの量の冷媒蒸気と効率良く接
触させることが必要である。一方、かと言って単に吸収
器の伝熱管部分の本数を増やしたり、大径化して伝熱面
積、液膜面積を拡大したのでは、装置自体の小型、低コ
スト化の要求に反することとなる。
【0006】このような観点から見ると、上記従来の空
冷吸収式冷凍装置の構成では、吸収器における吸収液冷
却機能の向上並びに冷媒蒸気との接触面積の拡大を図ろ
うとすると、伝熱管の本数又は径の拡大等によって対応
せざる得ず、ヘッダー部も拡大して必然的に装置の大型
化、高コスト化を招く問題があった。また、伝熱管の本
数を増やすと、各伝熱管に対する吸収液の均等な分配も
困難になる。
【0007】また、上記吸収能力(吸収効率)の向上に
は、蒸発器から吸収器に到る冷媒蒸気の圧損をできる限
り小さくすることが必要である。特に吸収器出口部にお
ける圧力をできるだけ高くして蒸発器圧力に保つ必要が
ある。
【0008】ところが、従来の構造では、蒸気を吸収器
の上部から径の小さい吸収器側伝熱管内に流入させるよ
うになっているので、冷媒蒸気の圧損が大きく、吸収器
出口部での圧力が蒸発器内の圧力に比べて大幅に低下
し、吸収能力(吸収効率)を大きく低下させていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願発明は、上記の問題
を解決することを目的としてなされたものであって、次
のような課題解決手段を備えて構成されている。
【0010】すなわち、本願発明の空冷吸収式冷凍装置
は、例えば図1〜図9に示されるように、吸収液に対し
て冷媒蒸気を吸収させる空冷吸収器本体14aの少くと
も空気流側を幾重かに折り曲げて、内側に複数の吸収液
流通空間14c,14c・・・を有する多重壁構造の有
底筒体に形成し、その外周面に放熱フィン14b,14
b・・を設けたことを特徴としている。
【0011】また、上記放熱フィン14b,14b・・
は、上記多重壁部の壁部相互の間に挟み込まれて設けら
れている。
【0012】また、上記空冷吸収器本体14aは、多重
壁部内側の吸収液流通空間14c,14c・・・に連通
する非多重壁空間14dを有し、該非多重壁空間14d
内に蒸発器11を組み込んで構成されている。
【0013】そして、さらに上記多重壁部内側の吸収液
流通空間14c,14c・・・の上方には、該吸収液流
通空間14c,14c・・・に対し、低温再生器7から
低温溶液熱交換器4を経て供給される濃溶液と吸収器で
蒸気を吸収した後に供給される希溶液とを区分して流す
仕切壁24によって分割された溶液散布トレイ13a,
13bが設けられている。
【0014】
【発明の作用および効果】したがって、以上の構成によ
れば、次のような作用効果が実現される。
【0015】(1) 空冷吸収器本体14aの吸収部が
多重壁構造の有底筒体に形成され、多重構造のヒダ状の
伝熱壁面を有することから、内部が中空で一重壁構造の
円形伝熱管の場合に比べて放熱面積が遥かに大きくな
り、吸収熱の放熱効果が大きく向上する。
【0016】また、同様の理由で、壁面に流される吸収
液の液膜面積も遥かに大きく拡大され、上記放熱効果の
向上と相俟って冷媒蒸気吸収能力が大きく向上する。
【0017】(2) 上記(1)の効果を向上させるた
めに、空冷吸収器本体14a壁部の多重度を高くしたと
しても、吸収器全体の大きさそのものは余り大きくなら
ないことから、装置全体を十分にコンパクトに構成する
ことができる。
【0018】(3) 放熱フィン14b,14b・・を
多重壁部の壁部相互の間に挟み込んだ場合、該放熱フィ
ン14b,14b・・によって上記ヒダ状の各壁部が相
互に連結補強され、吸収器本体の強度が大きく向上す
る。
【0019】(4) 空冷吸収器本体14aに非多重壁
空間14d部を残し、該空間14d部に蒸発器11を組
み込んだ場合には、本来の蒸発器の設置スペース分の余
裕が生じ、よりコンパクト化が高くなる。
【0020】(5) また、上記(4)の場合、蒸発器
が吸収器と同一容器内に納められ、吸収器の蒸気開口面
積を大きく取ることができる結果、吸収器内での冷媒蒸
気圧損が大幅に低下し、吸収能力(吸収効率)が大きく
向上する。また、冷媒蒸気が上からではなく、水平方向
から流入するようにできるので、吸収器出口部での圧力
を蒸発器圧力に等しく保つことができるようになる。
【0021】(6) 低温再生器から低温溶液熱交換器
を経て 空冷吸収器14に供給される吸収液濃溶液は、
液温が高く、十分な空気流との温度差があるので空気流
によって冷却しやすい反面、吸収器14を通して蒸気を
吸収した後に循環される希溶液の方は液温が低いので空
気流との温度差が取りにくい。又、それらの供給流量も
各々異なっている(例えば繰り返し循環される希溶液の
方は溶液ポンプ小型化のために供給流量が少ない方が好
ましい)。
【0022】したがって、各吸収液流通空間14c,1
4c・・・に連続する溶液散布トレイ13を仕切壁24
で仕切ることにより、多重壁構造によって形成される複
数の吸収液流通空間14c,14c・・・の領域を特定
して、例えば空気流との温度差が取りにくく、供給流量
の多い希溶液をトータルの伝熱面積が大きくなるように
複数の吸収液流通空間14c,14c,14c,14c
に分配する一方、他方空気流との温度差が取りやすく、
供給流量の少ない濃溶液を例えば単一の吸収液流通空間
14cに適切に分配する。このようにすれば、効率の良
い冷却吸収作用を大型のヘッダー部を設けることなく、
コンパクトかつ低コストに実現することができるように
なる。
【0023】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)図1〜図5は、本願発明の実施の形態
1に係る空冷吸収式冷凍装置の構成を示している。
【0024】本実施の形態では、吸収液として例えば臭
化リチウム溶液(LiBr溶液)、冷媒として水(H2
O)が採用されている。
【0025】図中、先ず符号1は下方側加熱容器3およ
び上方側気液分離器6を備えた高温再生器である。該高
温再生器1の加熱容器3の底部には、ガスバーナ等の加
熱源2が設けられている。そして、後述する低温溶液熱
交換器4および高温溶液熱交換器5を介して順次可及的
に熱回収され、或る程度昇温されて加熱容器3内に供給
されてくる吸収作用完了後の臭化リチウム希溶液lを例
えば600〜700mHgの圧力下で加熱沸騰させて、
上記上方側の気液分離器6で冷媒蒸気a(例えば160
℃)と臭化リチウム濃溶液b(例えば160℃)とに分
離再生するようになっている。
【0026】また符号7は低温再生器であり、上記気液
分離器6で分離再生された冷媒蒸気aと同じく上記気液
分離器6で分離再生された後、さらに高温溶液熱交換器
5部分で低温溶液熱交換器4を通して若干昇温された上
記吸収作用完了後の臭化リチウム希溶液k(例えば90
℃)と熱交換されて相当に温度が低下した臭化リチウム
濃溶液c(例えば95℃)とを相互に熱交換させること
によって冷媒蒸気aを凝縮させるとともに該熱交換時に
生じた臭化リチウム濃溶液c中の蒸発水分d(例えば9
8℃)を取り出すようになっている。
【0027】さらに符号9は凝縮器であり、該凝縮器9
は、上記低温再生器7で凝縮した冷媒液eの圧力を膨張
弁8を介してフラッシュさせたものと上記臭化リチウム
濃溶液c中の蒸発水分dとを合わせて導入し、例えば6
0mmHg程度の圧力下で送風ファン10の冷却風によ
って冷却することにより液相状態の冷媒(水)h(例え
ば41℃)に凝縮させるようになっている。
【0028】さらに、符号11は蒸発器であり、該蒸発
器11は、後述する空冷吸収器14の伝熱器体14aの
非多重壁空間14d部中に一体に組み込んで構成されて
おり、上記凝縮器9で凝縮された冷媒水hを、例えば5
〜6mmHg程度の真空に近い低圧下で例えば冷水循環
式の蒸発コイル(伝熱管)12上に散水器23,23,
23により散水して約5°で蒸発させ、蒸発コイル12
内に供給される例えば12℃の冷水を7℃に冷却して図
示しない空調用熱交換器に供給するようになっている。
【0029】さらに、符号14は、図2に示すように送
風ファン17の空気流上流側に位置する側壁部を相当な
長さのヒダ状に摺曲させて複数回折り曲げることにより
多重壁構造とした有底の変形筒体よりなる伝熱器体(空
冷吸収器本体)14aの同多重壁部(ヒダ部)26a〜
26e各々の外周面に多数枚の放熱フィン14b,14
b・・を設けるとともに方形の非多重壁部27の非多重
壁空間14d内部にエリミネータ11aを介して上記蒸
発器11の蒸発コイル12を収納一体化した空冷熱交換
器構造の空冷吸収器である。該空冷吸収器14の上記各
多重壁部26a〜26e内にはそれぞれ扁平空間よりな
る吸収液流通空間14c,14c・・・が形成され、そ
れらの上方空間部21部分には、図示のように前後方向
に当該各吸収液流通空間14c,14c,14c,14
cに対応して溶液散布トレイ13′が設けられている。
該溶液散布トレイ13′は、図2に示すように、中央部
にヘッダー機能を果す細長い溶液供給路131を有する
とともに、その両側(壁面側)に各々オーバフロー堰1
32,132を介して溶液流下通路133,133を設
けた構成となっている。そして、上記溶液供給路131
からオーバフローして溶液流下通路133,133側に
オーバフローした溶液(濃溶液)が、その底部壁面側に
沿って長手方向に多数形成されている溶液流下孔13
4,134・・・から下方側吸収液流通空間14c,1
4c・・・の内壁面に沿って液膜状態で流下せしめられ
るようになっている。該溶液散布トレイ13′の構成
は、各壁部26a〜26eの吸収液流通空間14c,1
4c・・・について全く同様に構成されている。
【0030】上記放熱フィン14b,14b・・は、上
記各壁部26a〜26e間では、それら相互の間に例え
ば図4又は図5に示すように、具体的にはコルゲーショ
ン型のフィンを挟み込んで溶着一体化させる構成が採用
される。このように、放熱フィン14b,14b・・を
上記多重壁部の各壁部26a〜26e相互の間に挟み込
んで一体化した場合、当該放熱フィン14b,14b・
・によってヒダ状の各壁部26a〜26e相互間が連結
補強され、全体の強度が大きく向上する。
【0031】該空冷吸収器14は、上記低温再生器7か
らの臭化リチウム濃溶液f(例えば95℃)を、低温溶
液熱交換器4を介して空冷吸収器14からの臭化リチウ
ム希溶液j(例えば40℃)と熱交換させて低温化した
臭化リチウム濃溶液i(例えば50℃)を濃溶液供給路
32を介して上記上方空間部21後端の各吸収液流通空
間14c,14c・・に対応する溶液散布トレイ13′
に導入し、該溶液散布トレイ13′から上記伝熱器体1
4aの後端側多重壁部26a内の吸収液流通空間14
c,14c・・の前後各内壁面の広い伝熱面全体に均一
な液膜状態で流下させる。そして、該流下状態において
上記蒸発器11の蒸発コイル12部分で蒸発し、エリミ
ネータ11aを介して拡散供給される冷媒蒸気(水蒸
気)を効率良く吸収させる。この時、上記冷媒蒸気の吸
収に伴って生じる吸収熱は、上記伝熱器体14aの多重
壁部26a〜26eの各外周面部に設けられている多数
枚の放熱フィン14b,14b・・を介して効果的に放
熱され、送風ファン17からの冷却風により効率良く冷
却される。これにより、吸収能力の低下が防止されるよ
うになっている。
【0032】以上のようにして水蒸気を吸収して吸収熱
を放出した臭化リチウム希溶液jは、上記溶液ポンプ1
6を介して、臭化リチウム希溶液戻し通路31の低温溶
液熱交換器4、高温溶液熱交換器5で低温、高温各再生
器7,1からの高温の臭化リチウム濃溶液と順次熱交換
されて例えば90℃,140℃と温度が高められた後
に、上記高温再生器1の加熱容器3に戻されて加熱沸騰
されて、再生される。
【0033】以上のように、本実施の形態の空冷吸収式
冷凍装置では、その基本構成として、例えば臭化リチウ
ム水溶液よりなる吸収液に冷媒蒸気を吸収させる空冷吸
収器14と、該空冷吸収器14を空気流により冷却する
送風ファン17とを備えてなる空冷吸収式冷凍装置にお
いて、空冷吸収器14本体である伝熱器体14aの吸収
部が多重壁構造の有底筒体に形成され、多重の伝熱壁面
を有することから、内部が中空で一重壁構造の伝熱管の
場合に比べて放熱面積が遥かに大きくなり、吸収熱の放
熱効果が大きく向上する。
【0034】また、同様の理由で、吸収液の液膜面積も
遥かに大きく拡大され、上記放熱効果の向上と相俟って
冷媒蒸気吸収能力が大きく向上する。
【0035】しかも、上記構成の場合、上述の効果を向
上させるために空冷吸収器本体伝熱壁部の多重度を高く
したとしても、全体の大きさそのものは余り大きくなら
ないことから、装置全体を十分にコンパクトに構成する
ことができる。
【0036】また、放熱フィン14b,14b・・を多
重壁部の壁部26a〜26e相互の間に挟み込んでいる
ので、該放熱フィン14b,14b・・によってヒダ状
の各壁部26a〜26eが補強され、全体に強度が向上
する。
【0037】さらにまた非多重壁空間部14dを残し、
該空間14d部に蒸発器11を組み込んだ構成となって
いるので、本来の蒸発器の設置スペースが不要となる分
コンパクト化性能が高くなる。
【0038】また、その結果、蒸発器が吸収器と同一の
容器内に納められ、吸収器の蒸気開口面積を大きく取る
ことができる結果、吸収器内での冷媒蒸気圧損が大幅に
低下し、吸収能力(吸収効率)が大きく向上する。ま
た、冷媒蒸気が上からではなく、水平方向から流入する
ようにできるので、吸収器出口部での圧力を蒸発器圧力
に近く保つことができるようになる。
【0039】(実施の形態2)図6〜図8は、本願発明
の実施の形態2に係る空冷吸収式冷凍装置の構成を示し
ている。
【0040】本実施の形態では、吸収液として例えば臭
化リチウム溶液(LiBr溶液)、冷媒として水(H2
O)が採用されている。
【0041】図中、先ず符号1は下方側加熱容器3およ
び上方側気液分離器6を備えた高温再生器である。該高
温再生器1の加熱容器3の底部には、ガスバーナ等の加
熱源2が設けられている。そして、後述する低温溶液熱
交換器4および高温溶液熱交換器5を介して順次可及的
に熱回収され、或る程度昇温されて加熱容器3内に供給
されてくる吸収作用完了後の臭化リチウム希溶液lを例
えば600〜700mHgの圧力下で加熱沸騰させて、
上記上方側の気液分離器6で冷媒蒸気a(例えば160
℃)と臭化リチウム濃溶液b(例えば160℃)とに分
離再生するようになっている。
【0042】また符号7は低温再生器であり、上記気液
分離器6で分離再生された冷媒蒸気aと同じく上記気液
分離器6で分離再生された後、さらに高温溶液熱交換器
5部分で低温溶液熱交換器4を通して若干昇温された上
記吸収作用完了後の臭化リチウム希溶液k(例えば90
℃)と熱交換されて相当に温度が低下した臭化リチウム
濃溶液c(例えば95℃)とを相互に熱交換させること
によって冷媒蒸気aを凝縮させるとともに該熱交換時に
生じた臭化リチウム濃溶液c中の蒸発水分d(例えば9
8℃)を取り出すようになっている。
【0043】さらに符号9は凝縮器であり、該凝縮器9
は、上記低温再生器7で凝縮した冷媒液eの圧力を膨張
弁8を介してフラッシュさせたものと上記臭化リチウム
濃溶液c中の蒸発水分dとを合わせて導入し、例えば6
0mmHg程度の圧力下で送風ファン10の冷却風によ
って冷却することにより液相状態の冷媒(水)h(例え
ば41℃)に凝縮させるようになっている。
【0044】さらに、符号11は蒸発器であり、該蒸発
器11は、後述する空冷吸収器14の伝熱器体14aの
非多重壁空間14d部中に一体に組み込んで構成されて
おり、上記凝縮器9で凝縮された冷媒水hを、例えば5
〜6mmHg程度の真空に近い低圧下で例えば冷水循環
式の蒸発コイル(伝熱管)12上に散水器23,23,
23により散水して約5°で蒸発させ、蒸発コイル12
内に供給される例えば12℃の冷水を7℃に冷却して図
示しない空調用熱交換器に供給するようになっている。
【0045】さらに、符号14は、図7に示すように送
風ファン17の空気流上流側に位置する側壁部を相当な
長さのヒダ状に摺曲させて複数回折り曲げることにより
多重壁構造とした有底の変形筒体よりなる伝熱器体(空
冷吸収器本体)14aの同多重壁部(ヒダ部)26a〜
26e各々の外周面に多数枚の放熱フィン14b,14
b・・を設けるとともに方形の非多重壁部27の非多重
壁空間14d内部にエリミネータ11aを介して上記蒸
発器11の蒸発コイル12を収納一体化した空冷熱交換
器構造の空冷吸収器である。該空冷吸収器14の上記各
多重壁部26a〜26e内にはそれぞれ扁平空間よりな
る吸収液流通空間14c,14c・・・が形成され、そ
れらの上方空間部21部分には、図示のように仕切壁2
4を介して前後方向に1つの吸収液流通空間14cと4
つの吸収液流通空間14c,14c,14c,14cに
対応して仕切られた第1,第2の溶液散布トレイ13
a,13bよりなるトレイ部13が設けられている。該
トレイ部13の第1,第2の溶液散布トレイ13a,1
3bも前記実施の形態1の溶液散布トレイ13′と同様
の構造を有して構成されている。
【0046】上記放熱フィン14b,14b・・は、上
記各壁部26a〜26e間では、それら相互の間に例え
ば図4又は図5に示すように、具体的にはコルゲーショ
ン型のフィンを挟み込んで溶着一体化させる構成が採用
される。
【0047】該空冷吸収器14は、上記低温再生器7か
らの臭化リチウム濃溶液f(例えば95℃)を低温溶液
熱交換器4を介して空冷吸収器14からの臭化リチウム
希溶液j(例えば40℃)と熱交換させて低温化した臭
化リチウム濃溶液i(例えば50℃)を濃溶液供給路3
2を介して上記上方空間部21後端の1つの吸収液流通
空間14cに対応する第1の溶液散布トレイ13aに導
入し、該第1の溶液散布トレイ13aから上記伝熱器体
14aの後端側多重壁部26a(図7参照)内の吸収液
流通空間14cの前後各内壁面に液膜状態で流下させる
とともに、下部側液留め部22からの冷媒蒸気吸収後の
臭化リチウム希溶液jを溶液ポンプ16により吸収液循
環路(希溶液循環路)30を介して上記前端側4つの吸
収液流通空間14c,14c,14c,14cに対応す
る第2の溶液散布トレイ13bに導入し、上記伝熱器体
14aの多重壁部26b,26c,26d,26e内の
各吸収液流通空間14c,14c,14c,14cの前
後各内壁面に濃溶液よりも遥かに広い伝熱、液膜面積で
緩かに流下させる。そして、それぞれ該各流下状態にお
いて上記蒸発器11の蒸発コイル12部分で蒸発し、エ
リミネータ11aを介して拡散供給される冷媒蒸気(水
蒸気)を効率良く吸収させる。この時、上記冷媒蒸気の
吸収に伴って生じる吸収熱は、上記伝熱器体14aの多
重壁部26a〜26eの各外周面部に設けられている多
数枚の放熱フィン14b,14b・・を介して効果的に
放熱され、送風ファン17からの冷却風により効率良く
冷却される。これにより、吸収能力の低下が防止される
ようになっている。
【0048】上記臭化リチウム希溶液jは、上記空冷吸
収器14の伝熱器体14a内の第2の溶液散布トレイ1
3bに導入された後、該トレイ13b部分において所定
時間滞留することにより所定値温度が上昇(例えば39
℃)して空冷吸収器14部分における冷却空気(例えば
35℃)との適切な温度差(約4℃)が実現され、効率
的な冷却が行われるようになっている。
【0049】以上のようにして吸収熱を放出した臭化リ
チウム希溶液jの一部は、上記溶液ポンプ16を介し
て、臭化リチウム希溶液戻し通路31の低温溶液熱交換
器4、高温溶液熱交換器5で低温、高温各再生器7,1
からの高温の臭化リチウム濃溶液と順次熱交換されて例
えば90℃,140℃と温度が高められた後に、上記高
温再生器1の加熱容器3に戻されて加熱沸騰されて、効
率良く再生される。
【0050】以上のように、本実施の形態の空冷吸収式
冷凍装置では、その基本構成として、例えば臭化リチウ
ム水溶液よりなる吸収液に冷媒蒸気を吸収させる空冷吸
収器14と、該空冷吸収器14を空気流により冷却する
送風ファン17と、上記空冷吸収器14に吸収液希溶液
を循環させる吸収液循環路30とを備えてなる空冷吸収
式冷凍装置において、空冷吸収器14の本体である伝熱
器体14aの吸収部が多重壁構造の有底筒体に形成さ
れ、多重の伝熱壁部26a〜26eを有することから、
内部が中空で一重壁構造の伝熱管の場合に比べて放熱面
積が遥かに大きくなり、吸収熱の放熱効果が大きく向上
する。
【0051】また、同様の理由で、吸収液の液膜面積も
遥かに大きく拡大され、上記放熱効果の向上と相俟って
冷媒蒸気吸収能力が大きく向上する。
【0052】しかも、上記構成の場合、上述の効果を向
上させるために空冷吸収器本体伝熱壁部の多重度を高く
したとしても、全体の大きさそのものは余り大きくなら
ないことから、装置全体を十分にコンパクトに構成する
ことができる。
【0053】また、該構成においても、前述の図4、図
5のように、放熱フィン14b,14b・・を多重壁部
の壁部相互の間に挟み込んだ場合、該放熱フィン14
b,14b・・によって上記ヒダ状の各壁部が相互に連
結補強されるので、強度が向上する。
【0054】また、非多重壁空間部14dを残し、該空
間14d部に蒸発器11を組み込んだ構成となっている
ので、本来の蒸発器の設置スペースが不要となる分コン
パクト化性能が高くなる。
【0055】また、その結果、蒸発器が吸収器と同一容
器内に納められ、吸収器の蒸気開口面積を大きく取るこ
とができる結果、吸収器内での冷媒蒸気圧損が大幅に低
下し、吸収能力(吸収効率)が大きく向上する。また、
冷媒蒸気が上からではなく、水平方向から流入するの
で、吸収器出口部での圧力を蒸発器圧力に等しく保つこ
とができるようになる。
【0056】ところで、上記吸収液濃溶液は、液温が高
く、十分な空気流との温度差があるので空気流によって
冷却しやすい一方、吸収器14を通して循環される希溶
液の方は液温が低くなっているので空気流との温度差が
取りにくい。
【0057】したがって、上記構成では、溶液トレイ1
3を仕切壁24で仕切ることにより、多重壁構造によっ
て形成される複数の吸収液流通空間14c,14c・・
・の領域を特定して、例えば空気流との温度差が取りに
くい希溶液を空気流との伝熱面積が大きくなるように複
数の吸収液流通空間14c,14c,14c,14cに
流す一方、他方空気流との温度差が取りやすい濃溶液を
1つの吸収液流通空間14cに流すことにより、適切に
分配して効率の良い冷却吸収作用を実現することができ
るようにしている。
【0058】(実施の形態3)図9は、本願発明の実施
の形態3に係る空冷吸収式冷凍装置の構成を示してい
る。
【0059】本実施の形態では、吸収液として例えば臭
化リチウム溶液(LiBr溶液)、冷媒として水(H2
O)が採用されている。
【0060】図中、先ず符号1は下方側加熱容器3およ
び上方側気液分離器6を備えた高温再生器である。該高
温再生器1の加熱容器3の底部には、ガスバーナ等の加
熱源2が設けられている。そして、後述する低温溶液熱
交換器4および高温溶液熱交換器5を介して順次可及的
に熱回収され、或る程度昇温されて加熱容器3内に供給
されてくる吸収作用完了後の臭化リチウム希溶液lを例
えば600〜700mHgの圧力下で加熱沸騰させて、
上記上方側の気液分離器6で冷媒蒸気a(例えば160
℃)と臭化リチウム濃溶液b(例えば160℃)とに分
離再生するようになっている。
【0061】また符号7は低温再生器であり、上記気液
分離器6で分離再生された冷媒蒸気aと同じく上記気液
分離器6で分離再生された後、さらに高温溶液熱交換器
5部分で低温溶液熱交換器4を通して若干昇温された上
記吸収作用完了後の臭化リチウム希溶液k(例えば90
℃)と熱交換されて相当に温度が低下した臭化リチウム
濃溶液c(例えば95℃)とを相互に熱交換させること
によって冷媒蒸気aを凝縮させるとともに該熱交換時に
生じた臭化リチウム濃溶液c中の蒸発水分d(例えば9
8℃)を取り出すようになっている。
【0062】さらに符号9は凝縮器であり、該凝縮器9
は、上記低温再生器7で凝縮した冷媒液eの圧力を膨張
弁8を介してフラッシュさせたものと上記臭化リチウム
濃溶液c中の蒸発水分dとを合わせて導入し、例えば6
0mmHg程度の圧力下で送風ファン10の冷却風によ
って冷却することにより液相状態の冷媒(水)h(例え
ば41℃)に凝縮させるようになっている。
【0063】さらに、符号11は蒸発器であり、該蒸発
器11は、後述する空冷吸収器14の伝熱器体14aの
非多重壁空間14d部中に一体に組み込んで構成されて
おり、上記凝縮器9で凝縮された冷媒水hを、例えば5
〜6mmHg程度の真空に近い低圧下で例えば冷水循環
式の蒸発コイル(伝熱管)12上に散水器23,23,
23により散水して約5℃で蒸発させ、蒸発コイル12
内に供給される例えば12℃の冷水を7℃に冷却して図
示しない空調用熱交換器に供給するようになっている。
【0064】さらに、符号14は、前記実施の形態2の
図7に示すように送風ファン17の空気流上流側に位置
する側壁部を相当な長さのヒダ状に摺曲させて複数回折
り曲げることにより多重壁構造とした有底の変形筒体よ
りなる伝熱器体(空冷吸収器本体)14aの同多重壁部
(ヒダ部)26a〜26e各々の外周面に多数枚の放熱
フィン14b,14b・・を設けるとともに方形の非多
重壁部27の非多重壁空間14d内部にエリミネータ1
1aを介して上記蒸発器11の蒸発コイル12を収納一
体化した空冷熱交換器構造の空冷吸収器である。該空冷
吸収器14の上記各多重壁部26a〜26e内にはそれ
ぞれ扁平空間よりなる吸収液流通空間14c,14c・
・・が形成され、それらの上方空間部21部分には、図
7のように仕切壁24を介して前後方向に1つの吸収液
流通空間14cと4つの吸収液流通空間14c,14
c,14c,14cに対応して仕切られた第1,第2の
溶液散布トレイ13a,13bよりなるトレイ部13が
設けられている。該トレイ部13の第1,第2の溶液散
布トレイ13a,13bも前記実施の形態1の溶液散布
トレイ13′と同様の構造を有して構成されている。
【0065】上記放熱フィン14b,14b・・は、上
記各壁部26a〜26e間では、それら相互の間に例え
ば前述の図4又は図5に示すように、具体的にはコルゲ
ーション型のフィンを挟み込んで溶着させる構成が採用
される。
【0066】該空冷吸収器14は、上記低温再生器7か
らの臭化リチウム濃溶液f(例えば95℃)を低温溶液
熱交換器4を介して空冷吸収器14からの臭化リチウム
希溶液j(例えば40℃)と熱交換させて低温化した臭
化リチウム濃溶液i(例えば50℃)を濃溶液供給路3
2を介して上記上方空間部21後端の1つの吸収液流通
空間14cに対応する第1の溶液散布トレイ13aに導
入し、該第1の溶液散布トレイ13aから上記伝熱器体
14aの後端側多重壁部26a内の吸収液流通空間14
cの前後各内壁面に液膜状態で流下させるとともに、下
部側液留め部22からの冷媒蒸気吸収後の臭化リチウム
希溶液jを溶液ポンプ16によりクロスフィン熱交換器
構造よりなる空冷吸収液冷却器15を介設した吸収液循
環路(希溶液循環路)30を通して過冷却した臭化リチ
ウム希溶液m(例えば37℃)を上記前端側4つの吸収
液流通空間14c,14c,14c,14cに対応する
第2の溶液散布トレイ13bに導入し、上記伝熱器体1
4aの多重壁部26b,26c,26d,26e内の各
吸収液流通空間14c,14c,14c,14cの前後
各内壁面に濃溶液よりも遥かに広い伝熱、液膜面積で緩
かに流下させる。そして、それぞれ該各流下状態におい
て上記蒸発器11の蒸発コイル12部分で蒸発し、エリ
ミネータ11aを介して拡散供給される冷媒蒸気(水蒸
気)を効率良く吸収させる。この時、上記冷媒蒸気の吸
収に伴って生じる吸収熱は、上記伝熱器体14aの多重
壁部26a〜26eの各外周面部に設けられている多数
枚の放熱フィン14b,14b・・を介して効果的に放
熱され、送風ファン17からの冷却風により効率良く冷
却される。これにより、吸収能力の低下が防止されるよ
うになっている。
【0067】そして、この場合、上記送風ファン17の
送風系路に対して空冷吸収器14よりも上流側に上記空
冷吸収液熱交換器15が設けられており、吸収液循環路
30を介して空冷吸収器14の第2の溶液散布トレイ1
3bに供給される上記臭化リチウム希溶液mの過冷却効
率が高くなるように構成されている。
【0068】一方、上記空冷吸収液熱交換器15で過冷
却された臭化リチウム希溶液mは、上記空冷吸収器14
の伝熱器体14a内の第2の溶液散布トレイ13bに導
入された後、該トレイ13b部分において所定時間滞留
することにより所定値温度が上昇(例えば39℃)して
過冷却度が解消され、空冷吸収器14部分における冷却
空気(例えば35℃)との適切な温度差(約4℃)が実
現され、効率的な冷却が行われるようになっている。
【0069】以上のようにして吸収熱を放出した臭化リ
チウム水溶液jの一部は、上記溶液ポンプ16を介し
て、臭化リチウム希溶液戻し通路31の低温溶液熱交換
器4、高温溶液熱交換器5で低温、高温各再生器7,1
からの高温の臭化リチウム濃溶液と順次熱交換されて例
えば90℃,140℃と温度が高められた後に、上記高
温再生器1の加熱容器3に戻されて加熱沸騰されて、効
率良く再生される。
【0070】以上のように、本実施の形態の空冷吸収式
冷凍装置では、その基本構成として、例えば臭化リチウ
ム水溶液よりなる吸収液に冷媒蒸気を吸収させる空冷吸
収器14と、該空冷吸収器14を空気流により冷却する
送風ファン17と、上記空冷吸収器14に吸収液希溶液
を循環させる吸収液循環路30とを備えてなる空冷吸収
式冷凍装置において、上記吸収液循環路30に上記送風
ファン17からの空気流により上記吸収液循環路30を
通して循環される吸収液希溶液を過冷却するクロスフィ
ン型の空冷吸収液冷却器15が設けられている。
【0071】したがって、先ず該空冷吸収液冷却器15
によって空冷吸収器14を介して繰り返し循環される吸
収液希溶液の十分な過冷却を行わせることができる一
方、空冷吸収器14では吸収液希溶液および濃溶液に対
する冷媒蒸気の吸収を中心とした作用を行わせることが
できるようになる。従って、空冷吸収器14の冷却機能
を必要十分なレベルまで小さくして小型コンパクト化を
図りながらも冷媒蒸気吸収能力を十分に向上させること
ができるようになる。しかも、後述するように空冷吸収
器14側でも空気流による十分な吸収熱の冷却が図られ
る構成になっているので、その分上記空冷吸収液冷却器
15の熱負荷が低減され、同冷却器15の小型化が可能
となる。また、その結果、当然吸収液循環路30に流す
吸収液希溶液の循環量を少なくすることができるように
なり、希溶液を循環させるための溶液ポンプ16の小型
化が可能となる。
【0072】さらに、上記の構成においては、上記空冷
吸収液冷却器15を上記空冷吸収器14よりも上記送風
ファン17からの送風系路の上流側に配設しているの
で、上記空冷吸収液冷却器15による吸収液希溶液の過
冷却効率が高くなって、上記空冷吸収器14部分での冷
却容量が小さくて足りるようになり、空冷吸収器14自
体の小型化に寄与できるとともに空冷吸収器14を吸収
作用を中心とした構成にすることができることから、冷
媒蒸気吸収能力もより向上する。
【0073】さらに、上記構成の場合、空冷吸収器本体
である伝熱器体14aの吸収部が多重壁構造の有底筒体
に形成され、多重の伝熱壁面を有することから、内部が
中空で一重壁構造の伝熱管の場合に比べて放熱面積が遥
かに大きくなり、吸収熱の放熱効果が大きく向上する。
【0074】また、同様の理由で、吸収液の液膜面積も
遥かに大きく拡大され、上記放熱効果の向上と相俟って
冷媒蒸気吸収能力が大きく向上する。
【0075】しかも、上記構成の場合、上述の効果を向
上させるために空冷吸収器本体伝熱壁部の多重度を高く
したとしても、全体の大きさそのものは余り大きくなら
ないことから、装置全体を十分にコンパクトに構成する
ことができる。
【0076】また、該構成においても、前述の図4、図
5のように、放熱フィン14b,14b・・を多重壁部
の壁部相互の間に挟み込んだ場合、該放熱フィン14
b,14b・・によって上記ヒダ状の各壁部が相互に連
結補強されるので、強度が向上する。
【0077】また、非多重壁空間部14dを残し、該空
間14d部に蒸発器11を組み込んだ構成となっている
ので、本来の蒸発器の設置スペースが不要となる分コン
パクト化性能が高くなる。
【0078】また、その結果、蒸発器が吸収器と同一容
器内に納められ、吸収器の蒸気開口面積を大きく取るこ
とができるので、吸収器内での冷媒蒸気圧損が大幅に低
下し、吸収能力(吸収効率)が大きく向上する。また、
冷媒蒸気が上からではなく、水平方向から流入するの
で、吸収器出口部での圧力を蒸発器圧力に等しく保つこ
とができるようになる。
【0079】ところで、上記吸収液濃溶液は、液温が高
く、十分な空気流との温度差があるので空気流によって
冷却しやすい一方、吸収器14を通して循環される希溶
液の方は液温が低くなっているので空気流との温度差が
取りにくい。
【0080】したがって、上記構成では、溶液トレイ1
3を仕切壁24で仕切ることにより、多重壁構造によっ
て形成される複数の吸収液流通空間14c,14c・・
・の領域を特定して、例えば空気流との温度差が取りに
くい希溶液を空気流との伝熱面積が大きくなるように複
数の吸収液流通空間14c,14c,14c,14cに
流す一方、他方空気流との温度差が取りやすい濃溶液を
1つの吸収液流通空間14cに流すことにより、適切に
分配して効率の良い冷却吸収作用を実現することができ
るようにしている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本願発明の実施の形態1に係る空冷吸
収式冷凍装置の構成を示す冷凍回路図である。
【図2】図2は、同装置の要部の水平断面図である。
【図3】図3は、同装置の要部の一部切欠縦断面図(図
2のA−A)である。
【図4】図4は、図2の構成の第1の具体例である。
【図5】図5は、図2の構成の第2の具体例である。
【図6】図6は、本願発明の実施の形態2に係る空冷吸
収式冷凍装置の構成を示す冷凍回路図である。
【図7】図7は、同装置の要部の水平断面図である。
【図8】図8は、同装置の要部の一部切欠縦断面図(図
7のA−A)である。
【図9】図9は、本願発明の実施の形態3に係る空冷吸
収式冷凍装置の構成を示す冷凍回路図である。
【符号の説明】
1は高温再生器、7は低温再生器、9は凝縮器、10は
送風ファン、11は蒸発器、12は蒸発コイル、13′
は溶液散布トレイ、13aは第1の溶液散布トレイ、1
3bは第2の溶液散布トレイ、14は吸収器、14aは
伝熱器体、14bは放熱フィン、14cは吸収液流通空
間、14dは非多重壁空間部、16は溶液ポンプ、17
は送風ファン、26a〜26eは多重壁部、27は非多
重壁部である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内海 正人 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内 (72)発明者 奥田 則之 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内 (72)発明者 安尾 晃一 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸収液に対して冷媒蒸気を吸収させる空
    冷吸収器本体(14a)の少くとも空気流側を幾重かに
    折り曲げて、内側に複数の吸収液流通空間(14c),
    (14c)・・・を有する多重壁構造の有底筒体に形成
    し、その外周面に放熱フィン(14b),(14b)・
    ・を設けたことを特徴とする空冷吸収式冷凍装置。
  2. 【請求項2】 放熱フィン(14b),(14b)・・
    は、多重壁部の壁部相互の間に挟み込まれていることを
    特徴とする請求項1記載の空冷吸収式冷凍装置。
  3. 【請求項3】 空冷吸収器本体(14a)は、多重壁部
    内側の吸収液流通空間(14c),(14c)・・・に
    連通する非多重壁空間(14d)を有し、該非多重壁空
    間(14d)内に蒸発器(11)を組み込んでいること
    を特徴とする請求項1又は2記載の空冷吸収式冷凍装
    置。
  4. 【請求項4】 吸収液流通空間(14c),(14c)
    ・・・の上方には、該吸収液流通空間(14c),(1
    4c)・・・に対し、低温再生器(7)から低温溶液熱
    交換器(4)を経て供給される濃溶液と吸収器で蒸気を
    吸収した後に供給される希溶液とを区分して流す仕切壁
    (24)によって分割された溶液散布トレイ(13
    a),(13b)が設けられていることを特徴とする請
    求項1,2又は3記載の空冷吸収式冷凍装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007263515A (ja) * 2006-03-29 2007-10-11 Daikin Ind Ltd 吸収冷凍機用蒸発・吸収ユニット
JP2009052811A (ja) * 2007-08-28 2009-03-12 Daikin Ind Ltd 排熱駆動型吸収式冷凍装置
JP2009058181A (ja) * 2007-08-31 2009-03-19 Daikin Ind Ltd 吸収式冷凍装置

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JP2007263515A (ja) * 2006-03-29 2007-10-11 Daikin Ind Ltd 吸収冷凍機用蒸発・吸収ユニット
JP2009052811A (ja) * 2007-08-28 2009-03-12 Daikin Ind Ltd 排熱駆動型吸収式冷凍装置
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