JPH1012259A - リン酸型燃料電池発電プラント - Google Patents

リン酸型燃料電池発電プラント

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JPH1012259A
JPH1012259A JP8182720A JP18272096A JPH1012259A JP H1012259 A JPH1012259 A JP H1012259A JP 8182720 A JP8182720 A JP 8182720A JP 18272096 A JP18272096 A JP 18272096A JP H1012259 A JPH1012259 A JP H1012259A
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JP
Japan
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phosphoric acid
heat exchanger
water
exhaust gas
cleaning
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JP8182720A
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English (en)
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Hidekazu Sugiyama
英一 杉山
Yukimasa Matsushima
行正 松島
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • H01M8/04Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids
    • H01M8/04082Arrangements for control of reactant parameters, e.g. pressure or concentration
    • H01M8/04089Arrangements for control of reactant parameters, e.g. pressure or concentration of gaseous reactants
    • H01M8/04119Arrangements for control of reactant parameters, e.g. pressure or concentration of gaseous reactants with simultaneous supply or evacuation of electrolyte; Humidifying or dehumidifying
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排ガス凝緒熱交換器の洗浄ができるように
し、プラント運転に伴い排ガス凝縮熱交換器の凝縮回収
性能が低下するのを防止できるリン酸型燃料電池発電プ
ラントを得ることである。 【解決手段】 洗浄手段10から洗浄用流体を、排ガス
凝縮熱交換器8のリン酸凝縮熱交換器部8aに散水しリ
ン酸凝縮熱交換部8aを洗浄する。この洗浄手段10に
供給される洗浄用流体の流量は流量制御手段16により
制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池からの排
ガス中に含まれる水蒸気を凝縮水として回収するための
排ガス凝縮熱交換器を備えたリン酸型燃料電池発電プラ
ントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、燃料電池発電プラントは、都市
ガスやプロパンガス等の燃料の有する化学エネルギーを
電気エネルギーに変換するものであり、都市ガスやプロ
パンガス等の燃料から水素を生成して燃料電池本体に供
給し、酸素と化学反応しその際に生じる直流電流を交流
電流に変換して発電するものである。この燃料電池発電
プラントには、燃料電池本体の動作や水素生成に適した
温度に、作動ガスの温度を保つための熱交換器が設けら
れている。
【0003】すなわち、燃料電池発電プラントでは、都
市ガス等の炭化水素系燃料と水蒸気とを改質器に供給し
て水素を主成分とする燃料ガスに改質し、その改質した
燃料ガスを燃料電池本体の燃料極へ供給し、一方空気を
燃料電池本体の空気極へ供給し、これら燃料極の水素と
空気極の酸素とが燃料電池本体で電解質を介して化学反
応を起こすことで直流電流を得る。発電に伴って生じる
熱や化学反応の結果生じる水を回収し有効に利用するこ
とで、系全体の効率を高めた発電プラントである。この
うち、電解質としてリン酸を使用したものがリン酸型燃
料電池発電プラントである。
【0004】このように、燃料電池発電プラントは化学
反応による発電であるため、発電効率が高くまた大気汚
染物質の排出が少なく、しかも騒音も小さいクリーンな
発電システムとして評価されている。
【0005】図14は、従来のリン酸型燃料電池発電プ
ラントの構成図である。燃料電池本体1はマトリックス
1aを燃料極1bと空気極1cとで挟んで単位セルを構
成し、その単位セルを積層して形成されている。また燃
料電池本体1にはそれを冷却するための冷却板1dが設
けられている。マトリックス1aは、電解質としてのリ
ン酸を浸透しており、燃料極lbには燃料ガスが供給さ
れ、空気極1cには空気が供給される。これにより、燃
料電池本体1での燃料ガスと空気との電気化学反応を起
こし、それにより直流電流を得る。
【0006】燃料ガスは、改質器3にて都市ガス等の炭
化水素系燃料に改質用水蒸気2aを混合して生成され
る。すなわち、気水分離器2により水と蒸気に分離され
た改質用水蒸気2aを、都市ガス等の炭化水素系燃料に
混合し、その混合ガスを改質器3の反応部3aへ導き水
蒸気改質反応により水素リッチの改質ガス4を精製す
る。この改質ガス4は主成分として水素を含んでおり、
さらに精製された後、燃料極1bへ導かれる。
【0007】一方、反応用空気5aは燃料電池本体1の
空気極1cへ入る。このとき燃料電池本体1で改質ガス
4中の反応用空気5aの酸素とが反応し発電される。燃
料電池本体1では発電と同時に反応熱を生じるため、燃
料電池本体1の温度を190℃程度に保つことを目的と
して冷却板ldを設置し、電池冷却水2bにより冷却さ
れる。
【0008】燃料電池本体1の燃料極lbで反応を終え
た改質ガス4中には幾分か水素が残っているため、改質
器3のバーナ3bへ供給され燃焼用空気5bと共に燃焼
して改質器3の反応部3aの加熱源となる。その改質器
3からの燃焼排ガス6と燃料電池本体1からの空気極1
cの排空気7とは合流して排ガス凝縮熱交換器8へ導か
れる。
【0009】排ガス凝縮熱交換器8では、温水利用設備
30からの水を排ガス低温側から高温側に導入し排ガス
の熱を回収している。また、この熱交換により排ガスに
含まれる電池冷却水2bを凝縮し水処理装置9に回収し
ている。すなわち、系内の熱エネルギーを有効利用すべ
く排ガス凝縮熱交換器8の低温側に冷却媒体として温水
利用設備30から水等を流し、この水を高温側を流れる
排ガスの熱により加熱し高温水として温水利用設備30
に回収する。これと同時に、排ガス中に含まれた水蒸気
分を凝縮させ、水処理装置9に水回収を行っている。こ
れにより、プラント運転中にプラント外部からの水補給
無しでの水自立運転を達成する用にしている。
【0010】ここで水処理装置9に回収された凝縮水
は、水処理装置9でイオン交換樹脂等により精製され、
再び系内へ戻され改質用水蒸気2aや電池冷却水2bと
なり、再利用されプラントを循環する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、排ガス
中に含まれるリン酸により、排ガス凝縮熱交換器8の金
属部で腐食を起こすことがある。つまり、リン酸が熱交
換器の排ガス側表面に付着し、排ガス凝縮熱交換器の凝
縮回収性能が低下することがある。
【0012】通常、リン酸型燃料電池発電プラントにお
いては、燃料電池本体は190℃程度で運転されてお
り、燃料電池本体の電解質であるリン酸がマトリックス
1aから酸化リンの形態で一部蒸発し、燃料極1bの燃
焼排ガス及び空気極1cの排空気中に微量含有されて出
てくる。この酸化リンを含むガスが排ガス凝縮熱交換器
8内で冷却されると、酸化リンの凝縮が始まる。
【0013】この凝縮の始まる条件は、排ガス中の酸化
リンの濃度や水蒸気分圧等の条件により異なるが、一般
的なガス条件においては150℃程度で酸化リンの凝縮
が始まり、一方、水蒸気の露点は65℃程度である。凝
縮した酸化リンは排ガス中の水蒸気を取り込み水和し、
一部は排ガス凝縮熱交換器8の金属部で腐食を起こしリ
ン酸生成物となり、熱交換器の排ガス側表面に付着し、
排ガス凝縮熱交換器の凝縮回収性能が低下するという問
題がある。
【0014】また、このリン酸生成物が凝縮水に混入し
て排ガス凝縮熱交換器8の排ガス側及びその下流の脱炭
酸塔や水タンク等の機器、或いは、接続配管内部に堆積
し、これら機器や配管が腐食損傷したり、排ガス凝縮熱
交換器8の内部に凝縮水があふれて、排ガスが閉塞する
等の問題が発生する可能性がある。
【0015】さらに、一部はリン酸イオンとして水に溶
け込み凝縮水として回収され、リン酸生成物と共に水処
理装置9へと流れていくため、イオン交換樹脂の負荷が
大きくなる。このことから、さらには水処理装置9が大
きくなったり、イオン交換樹脂の交換頻度が増える等の
問題があった。
【0016】本発明の目的は、排ガス凝緒熱交換器の洗
浄ができるようにし、プラント運転に伴い排ガス凝縮熱
交換器の凝縮回収性能が低下するのを防止できるリン酸
型燃料電池発電プラントを得ることである。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、リン
酸電解液を用いた燃料電池本体と、炭化水素系燃料を改
質して燃料電池本体の燃料極に供給する改質器と、燃料
電池本体の空気局に反応用空気を供給する空気供給装置
と、燃料極から排出される燃焼排ガスと空気極から排出
される排空気とが混合した排ガスから保有熱と水とを回
収するための排ガス凝縮熱交換器とを備えたリン酸型燃
料電池発電プラントであって、排ガス凝縮熱交換器は、
排ガス入口側に設けられ排ガスに含まれるリン酸を凝縮
させるリン酸凝縮熱交換器部と、リン酸凝縮熱交換器部
の下流側に設けられ排ガスに含まれる水を凝縮させる水
回収熱交換器部と、リン酸凝縮熱交換器部を洗浄する洗
浄手段とから構成され、洗浄手段に供給する洗浄用流体
の流量を制御する流量制御手段を設けたものである。
【0018】請求項1の発明では、洗浄手段から洗浄用
流体を、排ガス凝縮熱交換器のリン酸凝縮熱交換器部に
散水し、リン酸凝縮熱交換部を洗浄する。この洗浄手段
に供給される洗浄用流体の流量は流量制御手段により制
御される。
【0019】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、リン酸凝縮熱交換器部の下流側で、かつ水回収熱交
換器部の上流側にリン酸溶液を回収するためのリン酸回
収用パレットを設けたものである。
【0020】請求項2の発明では、請求項1の発明の作
用に加え、洗浄手段により洗浄され除去されたリン酸を
リン酸回収用パレットに回収する。これにより、水処理
装置の負荷の低減を図る。
【0021】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2の発明において、洗浄手段は、リン酸凝縮熱交換器部
側から水回収熱交換器部側に向けて洗浄用流体を散水す
る散水スプレーノズルまたは散水用パレットとしたもの
である。
【0022】請求項3の発明では、請求項1または請求
項2の発明の作用に加え、散水スプレーノズルまたは散
水用パレットで、リン酸凝縮熱交換器部側から水回収熱
交換器部側に向けて洗浄用流体を散水する。
【0023】請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3
の発明において、洗浄手段は、首振り旋回または摺動し
ながら、洗浄用流体をリン酸凝縮熱交換器部に散水する
ようにしたものである。
【0024】請求項4の発明では、請求項1乃至請求項
3の発明の作用に加え、洗浄手段を首振り旋回または摺
動させながら、洗浄用流体をリン酸凝縮熱交換器部に満
遍なく散水する。
【0025】請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4
の発明において、洗浄手段に供給される洗浄用流体は、
燃料電池本体を冷却する電池冷却水系の水または水蒸気
としたものである。
【0026】請求項5の発明では、請求項1乃至請求項
4の作用に加え、電池冷却水系の水または水蒸気を洗浄
用流体として使用する。
【0027】請求項6の発明は、請求項5の発明におい
て、電池冷却水系の水または水蒸気は、燃料電池本体か
ら流出し気液二相流となった電池冷却水、気液二相流の
うち改質器へ供給する気相分、気液二相流のうち気水分
離器で分離され燃料電池に供給される液相分、水処理装
置で水処理され電池冷却水系へ補給される電池冷却補給
水、または気液二相流のうちの液相分と電池冷却補給水
との混合水としたものである。
【0028】請求項6の発明では、燃料電池本体から流
出し気液二相流となった電池冷却水、気液二相流のうち
改質器へ供給する気相分、気液二相流のうち気水分離器
で分離され燃料電池に供給される液相分、水処理装置で
水処理され電池冷却水系へ補給される電池冷却補給水、
または気液二相流のうちの液相分と電池冷却補給水との
混合水を洗浄用流体として使用する。
【0029】請求項7の発明は、請求項1乃至請求項4
の発明において、洗浄手段に供給される洗浄用流体は、
リン酸凝縮熱交換器部に付着しているリン酸生成物を溶
解する性質を有する化学洗浄用薬品としたものである。
【0030】請求項7の発明では、請求項1乃至請求項
4の発明の作用に加え、化学洗浄用薬品を洗浄用流体と
して使用する。
【0031】請求項8の発明は、請求項1乃至請求項4
の発明において、流量制御弁の上流側に洗浄用流体を切
り替えるための洗浄用流体切替え用三方弁を設け、洗浄
用流体として、記燃料電池本体を冷却する電池冷却水系
の水または水蒸気と、リン酸凝縮熱交換器部に付着して
いるリン酸生成物を溶解する性質を有する化学洗浄用薬
品とを切り替えて使用するようにしたものである。
【0032】請求項8の発明では、請求項1乃至請求項
4の発明の作用に加え、洗浄用流体切替え用三方弁によ
り切り替えられた電池冷却水系の水または水蒸気、化学
洗浄用薬品のいずれかにてリン酸凝縮熱交換器部を洗浄
する。
【0033】請求項9の発明は、請求項1乃至請求項8
の発明において、排ガス凝縮熱交換器の凝縮水出ロノズ
ルから水処理装置に至る間に洗浄廃液切替え用三方弁を
設け、洗浄廃液切替え用三方弁により切り替えて、洗浄
を終えた洗浄用流体を水処理装置または外部に排出する
ようにしたものである。
【0034】請求項9の発明では、請求項1乃至請求項
8の発明において、洗浄廃液切替え用三方弁により切り
替えられた水処理装置または外部に洗浄を終えた洗浄用
流体を排出する。
【0035】請求項10の発明は、請求項2乃至請求項
8の発明において、リン酸回収用パレットの底部から外
部に向けて洗浄廃液排出用ノズルを設け、洗浄を終えた
洗浄用流体を外部に排出するようにしたものである。
【0036】請求項10の発明では、請求項2乃至請求
項8の発明の作用に加え、洗浄廃液排出用ノズルによ
り、洗浄を終えた洗浄用流体をリン酸回収用パレットの
底部から外部に向けて外部に排出する。これにより、水
処理装置の負荷の低減を図る。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。図1は本発明の第1の実施の形態における排ガス
凝縮熱交換器の構成図である。この第1の実施の形態
は、排ガス凝縮熱交換器8が燃料電池発電プラント内に
横向き設置するタイプのものであり、排ガスの流れの上
流側にリン酸凝縮熱交換器部8aを設け、下流側に水回
収熱交換器部8bを設けた構成とし、リン酸凝縮熱交換
器部8aを洗浄する洗浄手段10を排ガス凝縮熱交操器
8内部に設置したものである。なお、この第1の実施の
形態では、リン酸凝縮熱交換器部8aおよび水回収熱交
換器部8bをフィンチューブ熱交換器として構成したも
のを模式的に示している。
【0038】図1において、燃料電池本体1の空気極1
cからの排空気と改質器3からの燃焼排ガスは合流し
て、排ガス凝縮熱交換器8の排ガス入口ノズル11から
流入する。そして、フィンチューブ熱交換器の管外側を
リン酸凝縮熱交換器部8aおよび水回収熱交換器部8b
の順に流れる。一方、電池冷却水は伝熱管8c内側を冷
却水入口ノズル12から入り冷却水出ロノズル13まで
ジグザグ状に蛇行して流れる。その電池冷却水の流れに
より排ガスが冷却され、冷却された排ガスは排ガス出ロ
ノズル14からプラント外部に放出される。この図1で
は、リン酸凝縮熱交換器部8aを洗浄する洗浄手段10
として散水スプレーノズルを用いたものを示している。
この散水スプレーノズルはリン酸凝縮熱交換器8aの上
流に設置され、この散水スプレーノズルより洗浄用流体
を散水洗浄することになる。
【0039】排ガス凝縮熱交換器8に流入する排ガス中
には、燃料電池本体1の電解質から気散し生成水蒸気と
共に排出されるリン酸を含んでいる。リン酸凝縮熱交換
器部8aでは、その部分を流れる排ガスの温度をリン酸
が凝縮する温度まで冷却する。したがって、その表面に
はリン酸が凝縮しフィンチューブ外面に付着する。付着
したリン酸の一部は、下流側の水回収熱交換器部8bの
下部を流れ、水回収熱交換器部8bで凝縮した凝縮水と
共にリン酸溶液としてさらに下流に流れる。そして、凝
縮水出ロノズル15から排水され、その下流の水処理装
置9に流入するが、大部分のリン酸凝縮熱交換器部8a
のフィンチューブ外面に付着したリン酸は対リン酸を有
するフィンチューブ等の材質(ステンレス繁等)と一部
反応しリン酸生成物となり、排ガス側表面のフィンチュ
ーブ表面等に付着する。
【0040】本発明の排ガス凝縮熱交換器8において
は、洗浄手段10を排ガス凝縮熱交換器8内部に設置し
ている。したがって、プラント運転中において、排ガス
側表面のフィンチューブ表面に次第に付着し堆積してい
くリン酸生成物等を洗浄し除去することができる。
【0041】この洗浄手段10の洗浄用流体としては、
燃料電池発電プラント内の電池冷却水系の水または蒸気
を使用する。或いは、プラント外部からの洗浄用水や洗
浄用蒸気等を用いることも可能である。また、プラント
外部からリン酸生成物を溶解する性質を有する化学洗浄
用薬品等の洗浄用流体を供給することもできる。この洗
浄手段10を通して洗浄用流体をリン酸凝縮熱熱交換器
部8aの表面に散水することになる。
【0042】なお、図1では洗浄手段10を排ガス凝縮
熱交換器8内のリン酸凝縮熱交換器部8aの上流に設置
しているが、この位置だけでなく、排ガス側の洗浄効果
を上げるために、リン酸凝縮熱交換器部8a内の最適な
位置に設置するように工夫できることは言うまでもな
い。さらに、洗浄手段10から放出される洗浄用流体が
排ガス入口ノズル11に入らないようにするために、洗
浄手段10の設置位置の検討や、バッフル板の設置等に
ついても様々な工夫ができることも言うまでもない。
【0043】また、この洗浄手段10に供給する洗浄用
流体の流量を制御する洗浄用流体の流量制御バルブ弁等
の流量制御手段16を設ける。これにより、例えば、プ
ラント運転中はこの流量制御手段16を自動制御させる
ことにより、洗浄用流体を定期的に散水したり、或い
は、連続的に流量を譲整しながら散水することも可能で
ある。
【0044】このように、洗浄手段10を排ガス凝縮熱
交換器8の内部に設置したことにより、プラント運転中
または停止中に拘らず排ガス凝縮交換器8内の排ガス側
をこの洗浄手段10により容易に洗浄することができ
る。したがって、プラント運転中に、排ガス凝縮熱交換
器8の金属部にリン酸生成物が発生し、これが排ガス凝
縮熱交換器8の排ガス入口側表面に付着し、排ガス凝縮
熱交換器8の凝縮回収性能が低下するのを防止できる。
さらに、排ガス凝縮熱交換器8内の排ガス入口側及びそ
の下流の脱炭酸塔や水タンク等の機器、或いは接続配管
が腐食損傷するのを防止できる。その上、この洗浄手段
10に供給する洗浄用流体の流量を制御する流量制御手
段16を設けたことにより、プラントのメインテナンス
性の向上に寄与する燃料電池発電プラントを提供するこ
とができる。
【0045】次に、本発明の第2の実施の形態を説明す
る。図2は本発明の第2の実施の形態における排ガス凝
縮熱交換器の構成図である。この第2の実施の形態は、
排ガス凝縮熱交換器8が燃料電池発電プラント内に縦置
き型に設置するタイプのものであり、図1に示した第1
の実施の形態と同様に、排ガスの流れの上流側にリン酸
凝縮熱交換器部8aを設け、下流側に水回収熱交換器部
8bを設けた構成とし、リン酸凝縮熱交換器部8aを洗
浄する洗浄手段10を排ガス凝縮熱交操器8内部に設置
している。そして、リン酸凝縮熱交換器部8aおよび水
回収熱交換器部8bをフィンチューブ熱交換器として構
成したものを模式的に示している。
【0046】また、リン酸凝縮熱交操器部8aの下部に
は、リン酸回収用パレット17aを設置し、リン酸凝縮
熱交換器部8aで凝縮したリン酸が直接下流の水回収熱
交換器部8bに至らないように構成している。なお、図
2中、図1と同一部分については、同一符号を付し、そ
の説明は省略する。
【0047】図2において、排ガス入口側のリン酸凝縮
熱交換器部8aを洗浄する洗浄手段10として散水スプ
レーノズル18および洗浄用流体供給用ヘッダ19をリ
ン酸凝縮熱交換部8aの上部に設置し、散水洗浄できる
ようにしている。そして、水回収熱交換器部8bの伝熱
面表面で凝縮した水は、伝熱管8cおよびフィン8d等
を伝わって流下し、その下部に設置した凝縮水回収エリ
ミネータ20により回収され、凝縮水出ロノズル12を
通り、下部の凝縮水回収タンク21に溜まる。
【0048】この第2の実施の形態においては、リン酸
凝縮熱交換器部8aの上部に洗浄用流体供給用へッダ1
9を設置し、この洗浄用流体供給用へッダ19の下部に
広角型散水スプレーノズル18を3個設置し、散水スプ
レーノズル18から散水される洗浄用流体により、リン
酸凝縮熱交換器部8aの排ガス側を上部から全面的に洗
浄できるようにしている。なお、散水スプレーノズル1
8の取付けは、排ガス凝縮熱交換器8の構造や構成によ
り効率的に設置し、また、散水スプレーノズル18も効
果的なものを選定すればよく、様々な設置方法が考えら
れるのは言うまでもない。
【0049】図3は、第2の実施の形態における排ガス
凝縮熱交換器8の内部構造を具体的に示すものであり、
図3(a)は斜視図であり、図3(b)は一部切欠き断
面図である。図2と同一部分には、同一符号を付して示
し、重複する説明については省略する。
【0050】図3において、排ガス凝縮熱交換器8の上
部には取外し可能な点検用蓋22が設置されている。こ
の点検用蓋22は、プラント停止時に散水スプレーノズ
ル18やリン酸凝縮熱交換器部8aの状態を内部点検す
る際に取外せるものである。また、リン酸回収用パレッ
ト17aはリン酸凝縮熱交換器部8aと水回収熱交換器
部8bとの間に引出し可能に配設されている。このリン
酸回収用パレット17aの上部にはパンチングメタル1
7b等が置かれており、プラント運転中にリン酸凝縮熱
交換器部8aの伝熱面でリン酸生成物が発生し、降下し
た場合はリン酸生成物がこのリン酸回収用パレット17
a内に堆積し、その下部の水回収熱交換器部8bにはリ
ン酸生成物が及ばない構成になっている。
【0051】散水スプレーノズル18を通して散水され
る洗浄用流体は、リン酸凝縮熱交換器部8aの排ガス伝
熱面を洗浄した後に洗浄用廃液となり、リン酸回収用パ
レット17a上部のパンチングメタル17b等を伝わっ
た後、下部の水回収熱交換器部8bの側壁を伝わって凝
縮水出ロノズル15より流出するようになっている。
【0052】このように洗浄手段10として散水スプレ
−ノズル18を排ガス凝縮熱交換器8内に設置すること
により、プラント運転中においても排ガス凝縮熱交換器
8の排ガス入口側表面を効果的に且つ簡便に洗浄するこ
とができる。したがって、プラント運転中に排ガス凝縮
熱交換器8の排ガス入口側のリン酸凝縮熱交換器部8a
の表面にリン酸生成物が発生し付着するのを防止するこ
とができる。
【0053】次に、本発明の第3の実施の形態を説明す
る。図4は、本発明の第3の実施の形態を示す説明図で
ある。図4(a)は第3の実施の形態における排ガス凝
縮熱交換器の斜視図であり、図4(b)は一部切欠き断
面図である。
【0054】この第3の実施の形態は、リン酸凝縮熱交
換器部8aの上部に洗浄手段10として散水用パレット
24を設置し、この散水用パレット24の下部には散水
用の小口径の散水穴を多数設置し、この散水穴から散水
される洗浄用流体により、リン酸凝縮熱交換器部8aの
排ガス入口側を上部から全面的に洗浄できるようにして
いる。なお、散水用パレット24は、排ガス凝縮熱交換
器8の構造や構成により効率的に設置すればよく、様々
な設置方法が考えられるのは言うまでもない。図4中、
図3と同一部分については、同一符号を付し、その説明
は省略する。
【0055】この第3の実施の形態では、洗浄手段10
として散水用パレット24を排ガス凝縮熱交換器8内に
設置するので、リン酸凝縮熱交換器部8aの排ガス入口
側を上部から全面的に洗浄できる。したがって、プラン
ト運転中においても排ガス凝縮熱交換器8の排ガス入口
側のリン酸凝縮熱交換器部の表面を効果的に且つ簡便に
洗浄することができ、プラント運転中に排ガス凝縮熱交
換器8の排ガス入口側表面にリン酸生成物が発生し付着
するのを防止することができる。
【0056】次に、本発明の第4の実施の形態を説明す
る。図5は、本発明の第5の実施の形態における排ガス
凝縮熱交換器8の構成図である。この第5の実施の形態
は、リン酸凝縮熱交換器部8aの上流側に洗浄用流体供
給用へッダ19を設置し、この洗浄用流体供給用へッダ
19に散水スプレーノズル18を設置して洗浄手段10
を構成し、散水スプレーノズル18から洗浄用流体を散
水するようにしている。そして、散水スプレーノズル1
8に首娠り旋回や摺動機能を持たせている。なお、図5
中、図1と同一部分については、同一符号を付し、その
説明は省略する。
【0057】この第4の実施の形態においては、洗浄用
流体供給用へッダ19には、首振り旋回や摺動機能を持
たせているので、リン酸凝縮熱交換器部8aの内部の排
ガス流路に満遍なく洗浄用流体を散水することが可能と
なる。すなわち、洗浄用流体供給用ヘッダ19は、一定
周期である角度内で首振り旋回し、また、ある距離内で
上下左右に摺動する。これにより、散水スブレーノズル
18から出る洗浄用流体がリン酸凝縮熱交換器部8aに
対して、適格な角度で各部に当たるように制御される。
なお、散水スプレーノズル18の取付けは、排ガス凝縮
熱交換器8の構造や構成により効率的に設置し、また、
散水スプレーノズル18も効果的なものを選定すればよ
く、様々な設置方法が考えられるのは言うまでもない。
【0058】また、このような様能を別な洗浄手段10
としての散水用パレット24にも持たせることによって
も、同様な効果を得ることができる。
【0059】この第4の実施の形態によれば、排ガス凝
縮熱交換器8の排ガス入口側の表面をより効果的にほぼ
完全に洗浄することができ、プラント運転中に排ガス凝
縮熱交換器8の排ガス入口側におけるリン酸凝縮熱交換
器部8aの表面にリン酸生成物が発生し付着するのを防
止することができる。
【0060】次に、本発明の第5の実施の形態を説明す
る。図6は本発明の第5の実施の形態を示す構成図であ
る。この第5の実施の形態は、図14に示した従来例に
対し、第1の実施の形態乃至第4の実施の形態における
排ガス凝縮熱交換器8を用い、洗浄手段10に供給され
る洗浄用流体として、プラント内の電池冷却水系の電池
冷却水を使用するようにしたものであり、特に電池冷却
水からバイパスされた電池冷却バイパス水2cを用いる
ようにしたものである。その他の構成は、図14に示す
従来例と同一であるので、図14と同一部分について
は、同一符号を付し、その説明は省略する。
【0061】また、図7に示すように、洗浄手段10に
供給される洗浄用流体として、プラント内の水処理装置
9で水処理され電池冷却水系へ補給する電池冷却補給水
2dを用いるようにしても良い。
【0062】以上のように、この第5の実施の形態によ
れば、プラント内の電池冷却水系の水処理水を用いるの
で、一般の市水等を用いて洗浄する場合に比べプラント
の水処理装置9のイオン交換樹脂の負荷を低減すること
ができる。また、図6に示すように、電池冷却バイパス
水2cを用いて洗浄を行うことにより、洗浄に用いる水
の温度を高くでき、常温の水等で洗浄する場合に比べ排
ガス凝縮熱交換器8の排ガス入口側表面の洗浄効果を高
めることができる。
【0063】次に、本発明の第6の実施の形態を説明す
る。図8は、本発明の第6の実施の形態を示す構成図で
ある。この第6の実施の形態は、図14に示した従来例
に対し、第1の実施の形態乃至第4の実施の形態におけ
る排ガス凝縮熱交換器8を用い、洗浄手段10に供給さ
れる洗浄用流体として、燃料電池発電プラント内の電池
冷却水系の水蒸気を用いるようにしたものである。電池
冷却水は燃料電池本体1の反応熱により加熱され、燃料
電池本体1から流出した電池冷却水は気液二相流となっ
ている。この気液二相流の電池冷却水のうち、改質器3
へ供給する気相(蒸気)分2aの一部を洗浄用流体とし
て使用する。その他の構成は、図14に示した従来例と
同一であるので、同一部分については同一符号を付し、
その説明は省略する。
【0064】なお、この第6の実施の形態では、改質器
3へ供給する蒸気量が減少すると、スチーム/カーボン
比(S/C)が減少するので、洗浄手段10に供給する
蒸気量がある規定値以上に上昇しないように洗浄蒸気流
量を監視制御することが必要であることは言うまでもな
い。
【0065】この第6の実施の形態によれば、水で洗浄
する場合に比べ排ガス凝縮熱交換器8の排ガス入口側表
面の洗浄効果が高くなる。また、プラント内の電池冷却
水系の水蒸気を用いるので、一投の市水等を用いて洗浄
する場合に比べプラントの水処理装置9のイオン交換樹
脂の負荷を低減することができる。
【0066】次に、本発明の第7の実施の形態を説明す
る。図9は本発明の第7の実施の形態を示す構成図であ
る。この第7の実施の形態は、図14に示した従来例に
対し、第1の実施の形態乃至第4の実施の形態における
排ガス凝縮熱交換器8を用い、洗浄手段10に供給され
る洗浄用流体として、排ガス凝縮熱交換器10の排ガス
側のリン酸凝縮熱交換器部8aに付着しているリン酸生
成物を溶解する性質を有する化学洗浄用薬品25を用い
るようにしたものである。その他の構成は図14に示す
従来例と同一であるので、同一部分については、同一符
号を付し、その説明は省略する。
【0067】この第7の実施の形態では、化学洗浄用薬
品としては、リン酸生成物を溶解する性質のあるアルカ
リ性の薬品等、リン酸生成物の溶解試験から最適な薬品
を選定する。したがって、水や水蒸気で洗浄する場合に
比べ熱交換器の排ガス側表面の洗浄効果がさらに高くす
ることができる。なお、化学洗浄用薬品以外にも燃料電
池発電プラント外から排ガス凝縮熱交換器8の洗浄に適
した洗浄用流体を洗浄手段10に供給することが可能で
あることは言うまでもない。
【0068】次に、本発明の第8の実施の形態を図10
に示す。この第8の実施の形態は、図14に示す従来例
に対し、第1の実施の形態乃至第4の実施の形態におけ
る排ガス凝縮熱交換器8を用い、洗浄用流体切替え三方
弁26を設け、洗浄手段10に供給される洗浄用流体と
して、化学洗浄薬品と電池冷却水系の水または水蒸気と
を切り替えて使用するようにしたものである。図8に示
すものでは、電池冷却水系の水または水蒸気として、燃
料電池本体1からの気液二相流を使用するものを示して
いる。その他の構成は、図14に示す第1の実施の形態
と同一であるので、同一部分については同一符号を付し
その説明は省略する。
【0069】図8に示すように、この第8の実施の形態
では、洗浄用流体として電池冷却水または水蒸気とする
供給系と、化学洗浄用薬品を燃料電池発電プラントの外
から供給する化学洗浄用薬品供給系25とを切替えられ
るよう、洗浄用流体切替え三方弁26を設置し、一つの
洗浄手段10に、電池冷却水または水蒸気と化学洗浄薬
品との両方が供給できるようにしている。
【0070】すなわち、図6、図7および図8に示すよ
うな洗浄手段10として供給される燃料電池発電プラン
ト内の電池冷却水または水蒸気とは、別の化学洗浄薬品
を供給する化学洗浄薬品供給系25を設ける。つまり、
図9に示すように化学洗浄薬品が燃料電池発電プラント
外から供給切替えを行えるように、洗浄手段10の手前
に、洗浄用流体切替え用三方弁26を設置する。
【0071】この第8の実施の形態によれば、洗浄効果
をより高めたい場合には、洗浄用流体切替え用三方弁2
6を操作して化学洗浄薬品にて洗浄することにより、プ
ラント運転中でも容易に洗浄用流体の切替えすることが
でき、プラントのメインテナンス性の向上に寄与するこ
とができる。
【0072】次に、本発明の第9の実施の形態を図11
に示す。この第9の実施の形態は、図6に示した第5の
実施の形態に対し、排ガス凝縮熱交換器8の凝縮水出ロ
ノズル15から水処理装置9に至る間に洗浄廃液切替え
用三方弁27を設け、この洗浄廃液切替え用三方弁27
により切り替えて、洗浄を終えた洗浄用流体を水処理装
置9または外部に排出できる。その他の構成はず6に示
したものと同一であるので、同一部分には同一符号を付
しその説明は省略する。
【0073】図11において、排ガス凝縮熱交換器8内
の排ガス入口側上流から排ガス凝縮熱交換器8の排ガス
出口側に向けて散水洗浄を行う際に排出される洗浄廃液
が、燃料電池発電プラント内の水処理装置9に戻ること
なく、燃料電池発電プラント外に排出されるように、排
ガス凝縮熱交換器8の凝縮水出ロノズル15から水処理
装置9に至る間に洗浄廃液切替え用三方弁27を設置す
る。
【0074】これにより、プラント連転中や停止中に拘
らず排ガス凝縮熱交換器8の排ガス入口側を洗浄手段1
0により洗浄する際に、洗浄廃液がプラント外に排出す
るようにできるので、洗浄廃液が凝縮水に混じって、下
流の水処理装置9に流入することがなくなる。このこと
から、水処理装置9のイオン交換樹脂の負荷の増加が抑
えられるので、コンパクトな水処理装置9の提供が可能
となり、燃料電池発電プラントのコンパクト化に寄与す
ることができる。さらに、プラント運転中に化学洗浄用
薬品により洗浄する場合にもその廃液をプラント外に排
出でき、プラントのメインテナンス性の向上に寄与する
ことができる。
【0075】以上の説明では、図6に示した第5の実施
の形態に対し、洗浄廃液切替え用三方弁27を設けたも
のを示したが、図7乃至図10に示す各々の実施の形態
に対し、洗浄廃液切替え用三方弁27を設けるようにし
ても良い。
【0076】次に、本発明の第10の実施の形態を説明
する。図12は、本発明の第10の実施の形態の構成図
であり、図13は、本発明の第10の実施の形態におけ
る排ガス凝縮熱交換器の内部構造の説明図である。リン
酸回収用パレット17aの底部から外部に向けて洗浄廃
液排出用ノズル28を設け、洗浄を終えた洗浄用流体を
洗浄廃液排出用バルブ29を介して外部に排出できるよ
うにしたものである。その他の構成は、図6に示す第5
の実施の形態と同一であるので、同一部分には同一符号
を付しその説明は省略する。
【0077】図12において、リン酸凝縮熱交換器8a
の下部にはリン酸回収用パレット17a設けられてお
り、リン酸凝縮熱交操器8aの冷却により凝縮したリン
酸溶液を回収する。そして、そのリン酸回収用パレット
17aの底部から、排ガス凝縮熱交操器8の外部に向け
てリン酸回収用パレット17aに溜まった洗浄廃液が排
出できるように洗浄廃液排出用ノズル28を設置する。
【0078】また、図13は、リン酸回収用パレット1
7aの底部に洗浄廃液が排出できるよう洗浄廃液排出用
ノズル26を設けた排ガス凝縮熱交換器8の内部構造を
具体的に示す説明図であり、図13(a)はその斜視
図、図13(b)は一部切欠き断面図である。図13に
おいて、実際に洗浄する際には、洗浄廃液排出用ノズル
28の先に洗浄廃液排出用バルブ29を取付け、ホ−ス
等を接続し、洗浄廃液をプラント外に出せるようにして
おく。
【0079】すなわち、図13では、上部にリン酸凝縮
熱交換器部8a、その下部にリン酸溶液を回収するリン
酸回収用パレット17a、さらにその下部に排ガス中の
水回収熱交換器部8bを設置し、排ガスをリン酸凝縮熱
交換器部8a、水回収熱交換器部8bの順に流す構成と
した縦置形の排ガス凝縮熱交換器8を示している。この
排ガス凝縮熱交換器部8の排ガス側上流からリン酸凝縮
熱交換器部8aの排ガス側に向けて散水洗浄を行う。そ
の際に、リン酸凝縮熱交換器部8aの洗浄廃液がプラン
ト外に排出されるように、リン酸回収用パレット17a
の底部から排ガス凝縮熱交換器8aの外部に向けて洗浄
廃液排出用ノズル28がを設置されている。
【0080】これにより、洗浄作業を容易に行うことが
できる。つまり、プラント運転中に洗浄する場合にもそ
の廃液をプラント外に排出でき、その下部の水回収熱交
換器を洗浄廃液で汚すこと無く洗浄が行え、プラントの
メインテナンス性の向上に寄与することができる。
【0081】以上の説明では、図6に示した第5の実施
の形態に対し、リン酸回収用パレット17aの底部から
外部に向けて洗浄廃液排出用ノズル28を設け、洗浄を
終えた洗浄用流体を洗浄廃液排出用バルブ29を介して
外部に排出できるようにしたものを示したが、図7乃至
図10に示す各々の実施の形態に対し、リン酸回収用パ
レット17aの底部から外部に向けて洗浄廃液排出用ノ
ズル28を設け、洗浄を終えた洗浄用流体を洗浄廃液排
出用バルブ29を介して外部に排出できるようにしても
良い。
【0082】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、プラ
ント運転中や停止中に拘らず排ガス凝縮熱交換器内の排
ガス入口側を洗浄手段により容易に洗浄することができ
るので、排ガス凝縮熱交換器の凝縮回収性能が低下する
のを防止できる。また、排ガス凝縮熱交換器内の排ガス
側、及びその下流の脱炭酸塔や水タンク等の機器、或い
は、接続配管が腐食損傷するのを防止できる。さらに、
プラントのメインテナンス性の向上に寄与する燃料電池
発電プラントを提供することができる。
【0083】また、洗浄を終えた洗浄廃液を外部に排出
することができるので、水処理装置の負荷の低減が図れ
る。したがって、コンパクトな水処理装置の提供が可能
となり、燃料電池発電プラントのコンパクト化に寄与す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における排ガス凝縮
熱交換器の構成図。
【図2】本発明の第2の実施の形態における排ガス凝縮
熱交換器の構成図。
【図3】本発明の第2の実施の形態における排ガス凝緒
熱交換器の内部構造の説明図。
【図4】本発明の第3の実施の形態における排ガス凝縮
熱交姿器の内部構造の説明図。
【図5】本発明の第4の実施の形態における排ガス凝縮
熱交換器の内部構造の構成図。
【図6】本発明の第5の実施の形態によるリン酸型燃料
電池発電プラントの構成図。
【図7】本発明の第5の実施の形態によるリン酸型燃料
電池発電プラントの他の一例の構成図。
【図8】本発明の第6の実施の形態によるリン酸型燃料
電池発電プラントの構成図。
【図9】本発明の第7の実施の形態によるリン酸型燃料
電池発電プラントの構成図。
【図10】本発明の第8の実施の形態によるリン酸型燃
料電池発電プラントの構成図。
【図11】本発明の第9の実施の形態によるリン酸型燃
料電池発電プラントの構成図。
【図12】本発明の第10の実施の形態によるリン酸型
燃料電池発電プラントの構成図。
【図13】本発明の第10の実施の形態における排ガス
凝縮熱交換器の内部構造の説明図。
【図14】従来例の構成図。
【符号の説明】
1 燃料電池本体 1a マトリックス 1b 燃料極 1c 空気極 1d 冷却板 2 気水分離器 2a 水蒸気(気相) 2b 電池冷却水 2c 電池冷却バイパス水 2d 電池冷却補給水 3 改質器 3a 反応部 3b バーナ 4 改質ガス 5a 反応用空気 5b 燃焼用空気 6 燃焼排ガス 7 排空気 8 排ガス凝縮熱交換器 8a リン酸凝縮熱交換器 8b 水回収熱交換器部 8c 伝熱管 8d フィン 9 水処理装置 10 洗浄手段 11 排ガス入口ノズル 12 冷却水入口ノズル 13 冷却水出口ノズル 14 排ガス出口ノズル 15 凝縮水出口ノズル 16 流量制御手段 17a リン酸回収用パレット 17b パンチングメタル 18 散水スプレーノズル 19 洗浄用流体供給用ヘッダ 20 凝縮水回収エリミネータ 21 凝縮水回収タンク 22 点検用蓋 23 排ガス凝縮熱交換器側壁 24 散水用パレット 25 化学洗浄用薬品供給系 26 洗浄用流体切替え三方弁 27 洗浄廃液切替え三方弁 28 洗浄廃液排出用ノズル 29 洗浄廃液排出用バルブ 30 温水利用設備

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リン酸電解液を用いた燃料電池本体と、
    炭化水素系燃料を改質して前記燃料電池本体の燃料極に
    供給する改質器と、前記燃料電池本体の空気局に反応用
    空気を供給する空気供給装置と、前記燃料極から排出さ
    れる燃焼排ガスと前記空気極から排出される排空気とが
    混合した排ガスから保有熱と水とを回収するための排ガ
    ス凝縮熱交換器とを備えたリン酸型燃料電池発電プラン
    トにおいて、前記排ガス凝縮熱交換器は、前記排ガス入
    口側に設けられ前記排ガスに含まれるリン酸を凝縮させ
    るリン酸凝縮熱交換器部と、前記リン酸凝縮熱交換器部
    の下流側に設けられ前記排ガスに含まれる水を凝縮させ
    る水回収熱交換器部と、前記リン酸凝縮熱交換器部を洗
    浄する洗浄手段とから構成され、前記洗浄手段に供給す
    る洗浄用流体の流量を制御する流量制御手段を設けたこ
    とを特徴とするリン酸型燃料電池発電プラント。
  2. 【請求項2】 前記リン酸凝縮熱交換器部の下流側で、
    かつ前記水回収熱交換器部の上流側にリン酸溶液を回収
    するためのリン酸回収用パレットを設けたことを特徴と
    する請求項1に記載のリン酸型燃料電池発電プラント。
  3. 【請求項3】 前記洗浄手段は、前記リン酸凝縮熱交換
    器部側から前記水回収熱交換器部側に向けて洗浄用流体
    を散水する散水スプレーノズルまたは散水用パレットで
    あることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
    リン酸型燃料電池発電プラント。
  4. 【請求項4】 前記洗浄手段は、首振り旋回または摺動
    しながら、前記洗浄用流体を前記リン酸凝縮熱交換器部
    に散水するようにしたことを特徴とする請求項1乃至請
    求項3に記載のリン酸型燃料電池発電プラント。
  5. 【請求項5】 前記洗浄手段に供給される洗浄用流体
    は、前記燃料電池本体を冷却する電池冷却水系の水また
    は水蒸気であることを特徴とする請求項1乃至請求項4
    に記載のリン酸型燃料電池発電プラント。
  6. 【請求項6】 前記電池冷却水系の水または水蒸気は、
    前記燃料電池本体から流出し気液二相流となった電池冷
    却水、前記気液二相流のうち前記改質器へ供給する気相
    分、前記気液二相流のうち気水分離器で分離され前記燃
    料電池に供給される液相分、水処理装置で水処理され前
    記電池冷却水系へ補給される電池冷却補給水、または前
    記気液二相流のうちの液相分と前記電池冷却補給水との
    混合水であることを特徴とする請求項5に記載のリン酸
    型燃料電池発電プラント。
  7. 【請求項7】 前記洗浄手段に供給される洗浄用流体
    は、前記リン酸凝縮熱交換器部に付着しているリン酸生
    成物を溶解する性質を有する化学洗浄用薬品であること
    を特徴とする請求項1乃至請求項4に記載のリン酸型燃
    料電池発電プラント。
  8. 【請求項8】 前記流量制御弁の上流側に前記洗浄用流
    体を切り替えるための洗浄用流体切替え用三方弁を設
    け、前記洗浄用流体として、前記記燃料電池本体を冷却
    する電池冷却水系の水または水蒸気と、前記リン酸凝縮
    熱交換器部に付着しているリン酸生成物を溶解する性質
    を有する化学洗浄用薬品とを切り替えて使用するように
    したことを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載のリ
    ン酸型燃料電池発電プラント。
  9. 【請求項9】 前記排ガス凝縮熱交換器の凝縮水出ロノ
    ズルから水処理装置に至る間に洗浄廃液切替え用三方弁
    を設け、前記洗浄廃液切替え用三方弁により切り替え
    て、洗浄を終えた前記洗浄用流体を前記水処理装置また
    は外部に排出するようにしたことを特徴とする請求項1
    乃至請求項8に記載のリン酸型燃料電池発電プラント。
  10. 【請求項10】 前記リン酸回収用パレットの底部から
    外部に向けて洗浄廃液排出用ノズルを設け、洗浄を終え
    た前記洗浄用流体を外部に排出するようにしたことを特
    徴とする請求項2乃至請求項8に記載のリン酸型燃料電
    池発電プラント。
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