JPH10122302A - トルク変動吸収ダンパ - Google Patents
トルク変動吸収ダンパInfo
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- JPH10122302A JPH10122302A JP29464996A JP29464996A JPH10122302A JP H10122302 A JPH10122302 A JP H10122302A JP 29464996 A JP29464996 A JP 29464996A JP 29464996 A JP29464996 A JP 29464996A JP H10122302 A JPH10122302 A JP H10122302A
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- bearing
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- outer peripheral
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H55/00—Elements with teeth or friction surfaces for conveying motion; Worms, pulleys or sheaves for gearing mechanisms
- F16H55/32—Friction members
- F16H55/36—Pulleys
- F16H2055/366—Pulleys with means providing resilience or vibration damping
Landscapes
- Pulleys (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ハブ１の外周側に軸受２を介してプーリ６を
回転自在に接続するとともにハブ１とプーリ６とをゴム
カップリング７を介して接続したトルク変動吸収ダンパ
であって、プーリ６に掛けられるベルトの張力に対して
軸受２が軸方向にずれた位置に配置されているトルク変
動吸収ダンパについて、ベルトの張力によりプーリ６が
倒れ込むのを抑え、もって軸受２に大きな偏荷重が加わ
らず、軸受２の耐久性を向上させることが可能なトルク
変動吸収ダンパを提供する。 【解決手段】 ベルトの張力によりプーリ６が倒れ込も
うとしたときにプーリ６を内周側から支持する支持部１
９を設けることにした。
回転自在に接続するとともにハブ１とプーリ６とをゴム
カップリング７を介して接続したトルク変動吸収ダンパ
であって、プーリ６に掛けられるベルトの張力に対して
軸受２が軸方向にずれた位置に配置されているトルク変
動吸収ダンパについて、ベルトの張力によりプーリ６が
倒れ込むのを抑え、もって軸受２に大きな偏荷重が加わ
らず、軸受２の耐久性を向上させることが可能なトルク
変動吸収ダンパを提供する。 【解決手段】 ベルトの張力によりプーリ６が倒れ込も
うとしたときにプーリ６を内周側から支持する支持部１
９を設けることにした。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンのクラン
クシャフトから無端ベルトを介して各種の補機へ回転ト
ルクを伝達する際にクランクシャフト側に発生するトル
ク変動をベルト側に伝えず、もってベルトおよび補機を
円滑に回転させるトルク変動吸収ダンパに関する。
クシャフトから無端ベルトを介して各種の補機へ回転ト
ルクを伝達する際にクランクシャフト側に発生するトル
ク変動をベルト側に伝えず、もってベルトおよび補機を
円滑に回転させるトルク変動吸収ダンパに関する。
【０００２】
【従来の技術】従来から図３に示すように、ハブ５１の
外周側に軸受５２を介してプーリ５３を回転自在に接続
するとともにハブ５１とプーリ５３とをゴムカップリン
グ５４を介して接続したトルク変動吸収ダンパが知られ
ている。
外周側に軸受５２を介してプーリ５３を回転自在に接続
するとともにハブ５１とプーリ５３とをゴムカップリン
グ５４を介して接続したトルク変動吸収ダンパが知られ
ている。
【０００３】しかしながらこのトルク変動吸収ダンパに
おいては、プーリ５３のプーリ溝５３ａに掛けられる無
端ベルト（図示せず）の張力に対して軸受５２が軸方向
にずれた位置に配置されているために、ベルトの張力に
よりプーリ５３が矢示する方向に倒れ込む虞があり、プ
ーリ５３が倒れ込むと軸受５２に偏荷重が加わり、軸受
５２の破損またはベアリングホルダ５２ａの摩耗による
ベアリング外れが発生し易い問題がある。
おいては、プーリ５３のプーリ溝５３ａに掛けられる無
端ベルト（図示せず）の張力に対して軸受５２が軸方向
にずれた位置に配置されているために、ベルトの張力に
よりプーリ５３が矢示する方向に倒れ込む虞があり、プ
ーリ５３が倒れ込むと軸受５２に偏荷重が加わり、軸受
５２の破損またはベアリングホルダ５２ａの摩耗による
ベアリング外れが発生し易い問題がある。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の点に鑑
み、プーリに掛けられるベルトの張力によりプーリが倒
れ込むのを抑え、もって軸受に大きな偏荷重が加わら
ず、軸受の耐久性を向上させることが可能なトルク変動
吸収ダンパを提供することを目的とする。
み、プーリに掛けられるベルトの張力によりプーリが倒
れ込むのを抑え、もって軸受に大きな偏荷重が加わら
ず、軸受の耐久性を向上させることが可能なトルク変動
吸収ダンパを提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項１によるトルク変動吸収ダンパは、
ハブの外周側に軸受を介してプーリを回転自在に接続す
るとともに前記ハブと前記プーリとをゴムカップリング
を介して接続したトルク変動吸収ダンパであって、前記
プーリに掛けられるベルトの張力に対して前記軸受が軸
方向にずれた位置に配置されているトルク変動吸収ダン
パにおいて、前記張力により前記プーリが倒れ込もうと
したときに前記プーリを内周側から支持する支持部が設
けられていることにした。
め、本発明の請求項１によるトルク変動吸収ダンパは、
ハブの外周側に軸受を介してプーリを回転自在に接続す
るとともに前記ハブと前記プーリとをゴムカップリング
を介して接続したトルク変動吸収ダンパであって、前記
プーリに掛けられるベルトの張力に対して前記軸受が軸
方向にずれた位置に配置されているトルク変動吸収ダン
パにおいて、前記張力により前記プーリが倒れ込もうと
したときに前記プーリを内周側から支持する支持部が設
けられていることにした。
【０００６】また本発明の請求項２によるトルク変動吸
収ダンパは、上記した請求項１のトルク変動吸収ダンパ
において、支持部が、ハブの外周側に装着されたトーシ
ョナルダンパ部の質量体の外周面に対して、プーリの内
周側に嵌着したゴムカップリングのスリーブの内周面に
接着された薄膜ゴムが摺動自在に接触する構造を備えて
おり、かつ前記薄膜ゴムが環状の接触部を複数備えてい
て、その間の空間にグリースが充填されることにした。
収ダンパは、上記した請求項１のトルク変動吸収ダンパ
において、支持部が、ハブの外周側に装着されたトーシ
ョナルダンパ部の質量体の外周面に対して、プーリの内
周側に嵌着したゴムカップリングのスリーブの内周面に
接着された薄膜ゴムが摺動自在に接触する構造を備えて
おり、かつ前記薄膜ゴムが環状の接触部を複数備えてい
て、その間の空間にグリースが充填されることにした。
【０００７】上記構成を備えた本発明の請求項１による
トルク変動吸収ダンパのように、プーリに掛けられるベ
ルトの張力によりプーリが倒れ込もうとしたときにプー
リを内周側から支持する支持部が設けられていると、ベ
ルトの張力に引っ張られて倒れ込もうとするプーリを支
持部が支持するために、プーリが倒れ込むのを防止する
ことが可能となる。
トルク変動吸収ダンパのように、プーリに掛けられるベ
ルトの張力によりプーリが倒れ込もうとしたときにプー
リを内周側から支持する支持部が設けられていると、ベ
ルトの張力に引っ張られて倒れ込もうとするプーリを支
持部が支持するために、プーリが倒れ込むのを防止する
ことが可能となる。
【０００８】
【発明の実施の形態】つぎに本発明の実施形態を図面に
したがって説明する。
したがって説明する。
【０００９】図１に示すように先ず、ハブ１の外周側に
軸受２を介してプーリ６が回転自在に接続されており、
またハブ１とプーリ６とがゴムカップリング７を介して
接続されている。ハブ１およびプーリ６はそれぞれ鋳鉄
等の所定の金属によって環状に成形されており、プーリ
６の外周面にプーリ溝６ａが二本、径寸法を互いに異に
して設けられている。
軸受２を介してプーリ６が回転自在に接続されており、
またハブ１とプーリ６とがゴムカップリング７を介して
接続されている。ハブ１およびプーリ６はそれぞれ鋳鉄
等の所定の金属によって環状に成形されており、プーリ
６の外周面にプーリ溝６ａが二本、径寸法を互いに異に
して設けられている。
【００１０】軸受２は転がり軸受の一種であるボールベ
アリングであって、内周側および外周側のベアリングホ
ルダ３，４の間に転動体であるボール５が多数介装され
ており、内周側のベアリングホルダ（インナーレースと
も称する）３がハブ１の外周側に嵌着されるとともに外
周側のベアリングホルダ（アウターレースとも称する）
４がプーリ６の小径部６ｂの内周側に嵌着されている。
アリングであって、内周側および外周側のベアリングホ
ルダ３，４の間に転動体であるボール５が多数介装され
ており、内周側のベアリングホルダ（インナーレースと
も称する）３がハブ１の外周側に嵌着されるとともに外
周側のベアリングホルダ（アウターレースとも称する）
４がプーリ６の小径部６ｂの内周側に嵌着されている。
【００１１】ゴムカップリング７は内周側および外周側
のスリーブ８，９の間にゴム状弾性材製の弾性体（カッ
プリングゴムとも称する）１０を介装したものであっ
て、内周側のスリーブ（インナースリーブとも称する）
８がプレート１１を介してハブ１の外周側に嵌着される
とともに外周側のスリーブ（アウタースリーブとも称す
る）９がプーリ６の大径部６ｃの内周側に嵌着されてい
る。スリーブ８，９はそれぞれ板金等の所定の金属によ
って環状に成形されている。弾性体１０は所定のゴムに
よって環状に加硫成形されており、かつ加硫成形と同時
に内周側のスリーブ８の外周面および外周側のスリーブ
９の内周面にそれぞれ加硫接着されている。
のスリーブ８，９の間にゴム状弾性材製の弾性体（カッ
プリングゴムとも称する）１０を介装したものであっ
て、内周側のスリーブ（インナースリーブとも称する）
８がプレート１１を介してハブ１の外周側に嵌着される
とともに外周側のスリーブ（アウタースリーブとも称す
る）９がプーリ６の大径部６ｃの内周側に嵌着されてい
る。スリーブ８，９はそれぞれ板金等の所定の金属によ
って環状に成形されている。弾性体１０は所定のゴムに
よって環状に加硫成形されており、かつ加硫成形と同時
に内周側のスリーブ８の外周面および外周側のスリーブ
９の内周面にそれぞれ加硫接着されている。
【００１２】プレート１１は板金等の所定の金属によっ
て環状に成形されており、ハブ１の外周側に嵌着される
とともにその外周側に前記スリーブ８を嵌着された小径
筒部１１ａと、この小径筒部１１ａの一端から外周方向
に折り曲げられた環状の立上がり部（径方向部とも称す
る）１１ｂと、この立上がり部１１ｂの外周端から軸方
向一方に折り曲げられた大径筒部１１ｃとを一体に備え
ている。
て環状に成形されており、ハブ１の外周側に嵌着される
とともにその外周側に前記スリーブ８を嵌着された小径
筒部１１ａと、この小径筒部１１ａの一端から外周方向
に折り曲げられた環状の立上がり部（径方向部とも称す
る）１１ｂと、この立上がり部１１ｂの外周端から軸方
向一方に折り曲げられた大径筒部１１ｃとを一体に備え
ている。
【００１３】プレート１１の大径筒部１１ｃの外周側
に、トーショナルダンパ部１２が設けられている。この
トーショナルダンパ部１２は当該トルク変動吸収ダンパ
が装着されるクランクシャフトに発生する捩り振動を共
振作動により吸収するものであって、プレート１１の大
径筒部１１ｃの外周側に嵌着されたスリーブ１３と、こ
のスリーブ１３の外周側に接続されたゴム状弾性材製の
弾性体（ダンパゴムとも称する）１４と、この弾性体１
４の外周側に接続された質量体（振動リングとも称す
る）１５とを備えている。スリーブ１３は板金等の所定
の金属によって環状に成形されている。弾性体１４は所
定のゴムによって環状に加硫成形されており、かつ加硫
成形と同時にスリーブ１３の外周面および質量体１５の
内周面にそれぞれ加硫接着されている。質量体１５は鋳
鉄等の金属によって環状に成形されている。
に、トーショナルダンパ部１２が設けられている。この
トーショナルダンパ部１２は当該トルク変動吸収ダンパ
が装着されるクランクシャフトに発生する捩り振動を共
振作動により吸収するものであって、プレート１１の大
径筒部１１ｃの外周側に嵌着されたスリーブ１３と、こ
のスリーブ１３の外周側に接続されたゴム状弾性材製の
弾性体（ダンパゴムとも称する）１４と、この弾性体１
４の外周側に接続された質量体（振動リングとも称す
る）１５とを備えている。スリーブ１３は板金等の所定
の金属によって環状に成形されている。弾性体１４は所
定のゴムによって環状に加硫成形されており、かつ加硫
成形と同時にスリーブ１３の外周面および質量体１５の
内周面にそれぞれ加硫接着されている。質量体１５は鋳
鉄等の金属によって環状に成形されている。
【００１４】ゴムカップリング７の外周側のスリーブ９
が軸方向一方（図上右方向）に長く成形されていて、こ
こに環状の延長部９ａが設けられており、この延長部９
ａの内周面に環状の薄膜ゴム１６が接着され、この薄膜
ゴム１６の軸方向両端部にそれぞれ環状の接触部（グリ
ース止めまたは突起とも称する）１６ａ，１６ｂが設け
られ、この接触部１６ａ，１６ｂがそれぞれトーショナ
ルダンパ部１２の質量体１５の外周面に摺動自在に接触
している。薄膜ゴム１６は所定のゴムによって環状に加
硫成形されており、かつ加硫成形と同時に延長部９ａの
内周面に加硫接着されている。またこの薄膜ゴム１６は
ゴムカップリング７の弾性体１０とは別に成形される
が、同じスリーブ９に加硫接着されるものであることか
ら、図２に示すように弾性体１０に対して一体に成形さ
れたものであっても良い。薄膜ゴム１６の厚さは実寸で
０．５ｍｍ程度である。接触部１６ａ，１６ｂはそれぞ
れ内周向きに設けられた環状の突起であり、薄膜ゴム１
６に対して一体に成形されている。またこの二本の接触
部１６ａ，１６ｂの間に薄膜ゴム１６および質量体１５
に囲まれた環状の空間１７が設けられており、この空間
１７にグリース１８が充填されている。各接触部１６
ａ，１６ｂの質量体１５に対する締め代は基本的に零で
良いが、所定の締め代を設定しておくと、偏心時にもグ
リース１８に対する密封状態を保つことが可能となる。
が軸方向一方（図上右方向）に長く成形されていて、こ
こに環状の延長部９ａが設けられており、この延長部９
ａの内周面に環状の薄膜ゴム１６が接着され、この薄膜
ゴム１６の軸方向両端部にそれぞれ環状の接触部（グリ
ース止めまたは突起とも称する）１６ａ，１６ｂが設け
られ、この接触部１６ａ，１６ｂがそれぞれトーショナ
ルダンパ部１２の質量体１５の外周面に摺動自在に接触
している。薄膜ゴム１６は所定のゴムによって環状に加
硫成形されており、かつ加硫成形と同時に延長部９ａの
内周面に加硫接着されている。またこの薄膜ゴム１６は
ゴムカップリング７の弾性体１０とは別に成形される
が、同じスリーブ９に加硫接着されるものであることか
ら、図２に示すように弾性体１０に対して一体に成形さ
れたものであっても良い。薄膜ゴム１６の厚さは実寸で
０．５ｍｍ程度である。接触部１６ａ，１６ｂはそれぞ
れ内周向きに設けられた環状の突起であり、薄膜ゴム１
６に対して一体に成形されている。またこの二本の接触
部１６ａ，１６ｂの間に薄膜ゴム１６および質量体１５
に囲まれた環状の空間１７が設けられており、この空間
１７にグリース１８が充填されている。各接触部１６
ａ，１６ｂの質量体１５に対する締め代は基本的に零で
良いが、所定の締め代を設定しておくと、偏心時にもグ
リース１８に対する密封状態を保つことが可能となる。
【００１５】当該トルク変動吸収ダンパが、その構成部
品であるハブ１をもってエンジンのクランクシャフト
（図示せず）に装着されるとともにプーリ６の各プーリ
溝６ａと補機（図示せず）との間に無端ベルト（図示せ
ず）が掛け渡されてクランクシャフトが回転すると、ク
ランクシャフトからハブ１、プレート１１、ゴムカップ
リング７、プーリ６および無端ベルトを介して補機へ回
転トルグが伝達され、作動中クランクシャフト側にトル
ク変動が発生すると、ゴムカップリング７の弾性体１０
がこれを吸収すべく弾性変形してこのトルク変動を無端
ベルト側へ伝えないようにする。またクランクシャフト
側に捩り振動が発生すると、トーショナルダンパ部１２
が共振作動してこの捩り振動を吸収する。したがって無
端ベルトおよび補機がそれぞれトルク変動無しおよび捩
り振動無しの状態で円滑に回転することになる。
品であるハブ１をもってエンジンのクランクシャフト
（図示せず）に装着されるとともにプーリ６の各プーリ
溝６ａと補機（図示せず）との間に無端ベルト（図示せ
ず）が掛け渡されてクランクシャフトが回転すると、ク
ランクシャフトからハブ１、プレート１１、ゴムカップ
リング７、プーリ６および無端ベルトを介して補機へ回
転トルグが伝達され、作動中クランクシャフト側にトル
ク変動が発生すると、ゴムカップリング７の弾性体１０
がこれを吸収すべく弾性変形してこのトルク変動を無端
ベルト側へ伝えないようにする。またクランクシャフト
側に捩り振動が発生すると、トーショナルダンパ部１２
が共振作動してこの捩り振動を吸収する。したがって無
端ベルトおよび補機がそれぞれトルク変動無しおよび捩
り振動無しの状態で円滑に回転することになる。
【００１６】また図１のトルク変動吸収ダンパにおい
て、仮にスリーブ９の延長部９ａおよび薄膜ゴム１６が
無くてプーリ６の大径部６ｃと質量体１５との間に大き
な径方向間隙が設けられていると、プーリ６の各プーリ
溝６ａに掛けられる無端ベルトの張力に対して軸受２が
軸方向にずれた位置に配置されているために無端ベルト
の張力の大きさ次第でプーリ６が図上右側へ倒れ込もう
とするが、当該トルク変動吸収ダンパによれば、スリー
ブ９の延長部９ａおよび薄膜ゴム１６が設けられていて
この薄膜ゴム１６が質量体１５の外周面に接触している
ことから、ここが支持部１９として作用してプーリ６が
倒れ込むのが防止される。したがってプーリ６が倒れ込
んで軸受２に大きな偏荷重が加わり、軸受２の破損また
はベアリングホルダ４の摩耗によるベアリング外れが発
生するのを防止することができ、これにより軸受２の耐
久性を向上させることができる。
て、仮にスリーブ９の延長部９ａおよび薄膜ゴム１６が
無くてプーリ６の大径部６ｃと質量体１５との間に大き
な径方向間隙が設けられていると、プーリ６の各プーリ
溝６ａに掛けられる無端ベルトの張力に対して軸受２が
軸方向にずれた位置に配置されているために無端ベルト
の張力の大きさ次第でプーリ６が図上右側へ倒れ込もう
とするが、当該トルク変動吸収ダンパによれば、スリー
ブ９の延長部９ａおよび薄膜ゴム１６が設けられていて
この薄膜ゴム１６が質量体１５の外周面に接触している
ことから、ここが支持部１９として作用してプーリ６が
倒れ込むのが防止される。したがってプーリ６が倒れ込
んで軸受２に大きな偏荷重が加わり、軸受２の破損また
はベアリングホルダ４の摩耗によるベアリング外れが発
生するのを防止することができ、これにより軸受２の耐
久性を向上させることができる。
【００１７】また上記構成のトルク変動吸収ダンパにお
いては、薄膜ゴム１６の軸方向両端部に環状の接触部１
６ａ，１６ｂが設けられて薄膜ゴム１６がこの二本の接
触部１６ａ，１６ｂにおいてのみ質量体１５の外周面に
接触しているために、接触面積ないし摺動面積が小さく
設定されている。またこの二本の接触部１６ａ，１６ｂ
の間に薄膜ゴム１６および質量体１５に囲まれた環状の
空間１７が設けられてこの空間１７にグリース１８が充
填されているために、このグリース１８による潤滑作用
により摩擦抵抗が小さく設定されている。したがって質
量体１５の共振作動時における振れ回りを薄膜ゴム１６
が阻害することがなく、かつ薄膜ゴム１６が質量体１５
と摺動して摩耗するのを防止することができる。
いては、薄膜ゴム１６の軸方向両端部に環状の接触部１
６ａ，１６ｂが設けられて薄膜ゴム１６がこの二本の接
触部１６ａ，１６ｂにおいてのみ質量体１５の外周面に
接触しているために、接触面積ないし摺動面積が小さく
設定されている。またこの二本の接触部１６ａ，１６ｂ
の間に薄膜ゴム１６および質量体１５に囲まれた環状の
空間１７が設けられてこの空間１７にグリース１８が充
填されているために、このグリース１８による潤滑作用
により摩擦抵抗が小さく設定されている。したがって質
量体１５の共振作動時における振れ回りを薄膜ゴム１６
が阻害することがなく、かつ薄膜ゴム１６が質量体１５
と摺動して摩耗するのを防止することができる。
【００１８】また上記構成のトルク変動吸収ダンパにお
いては、以下の理由から各部品の正確な組み付けが容易
である。
いては、以下の理由から各部品の正確な組み付けが容易
である。
【００１９】 先ずハブ１の外周側に軸受２を嵌着す
るとともに軸受２の外周側にプーリ６を嵌着するが（或
はハブ１とプーリ６との間に軸受２を圧入するが）、こ
のときに軸受２の内周側のベアリングホルダ３の図上左
端面をハブ１の左端面に合わせるとともにプーリ６の左
端面を軸受２の外周側のベアリングホルダ４の左端面に
合わせる。 次いでゴムカップリング７の内周側のスリーブ８を
プレート１１の小径筒部１１ａの外周側に嵌着するが、
このときにスリーブ８の左端面をプレート１１の左端面
に合わせる。 次いでトーショナルダンパ部１２のスリーブ１３を
プレート１１の大径筒部１１ｃの外周側に嵌着するが、
このときにスリーブ１３の右端面をプレート１１の右端
面に合わせる。 次いでプレート１１の小径筒部１１ａをハブ１の外
周側に嵌着するとともにゴムカップリング７の外周側の
スリーブ９をプーリ６の内周側に嵌着するが、このとき
に小径筒部１１ａをハブ１の外周面に予め設けた環状の
段部１ａに当接させるとともにスリーブ９の右端面をプ
ーリ６の右端面に合わせる。
るとともに軸受２の外周側にプーリ６を嵌着するが（或
はハブ１とプーリ６との間に軸受２を圧入するが）、こ
のときに軸受２の内周側のベアリングホルダ３の図上左
端面をハブ１の左端面に合わせるとともにプーリ６の左
端面を軸受２の外周側のベアリングホルダ４の左端面に
合わせる。 次いでゴムカップリング７の内周側のスリーブ８を
プレート１１の小径筒部１１ａの外周側に嵌着するが、
このときにスリーブ８の左端面をプレート１１の左端面
に合わせる。 次いでトーショナルダンパ部１２のスリーブ１３を
プレート１１の大径筒部１１ｃの外周側に嵌着するが、
このときにスリーブ１３の右端面をプレート１１の右端
面に合わせる。 次いでプレート１１の小径筒部１１ａをハブ１の外
周側に嵌着するとともにゴムカップリング７の外周側の
スリーブ９をプーリ６の内周側に嵌着するが、このとき
に小径筒部１１ａをハブ１の外周面に予め設けた環状の
段部１ａに当接させるとともにスリーブ９の右端面をプ
ーリ６の右端面に合わせる。
【００２０】以上のないしの手順により、各部品の
正確な組み付けを容易に行なうことができる。
正確な組み付けを容易に行なうことができる。
【００２１】また上記したようにプーリ６のプーリ溝６
ａに掛けられた無端ベルトの張力によってプーリ６が倒
れ込もうとすると、ハブ１の外周側に嵌着されたプレー
ト１１と、このプレート１１の大径筒部１１ｃの外周側
に装着されたトーショナルダンパ部１２とが支えとなっ
てプーリ６の倒れ込みが防止されるが、この支えの構造
ないし部品配置については様々なものが考えられる。例
えば図１のトルク変動吸収ダンパにトーショナルダンパ
部１２が無い場合には、プレート１１の立上がり部１１
ｂを外周方向に延長して大径筒部１１ｃの外周面に薄膜
ゴム１６の接触部１６ａ，１６ｂを摺動自在に接触さ
せ、薄膜ゴム１６および大径筒部１１ｃに囲まれた環状
の空間１７にグリース１８を充填する。
ａに掛けられた無端ベルトの張力によってプーリ６が倒
れ込もうとすると、ハブ１の外周側に嵌着されたプレー
ト１１と、このプレート１１の大径筒部１１ｃの外周側
に装着されたトーショナルダンパ部１２とが支えとなっ
てプーリ６の倒れ込みが防止されるが、この支えの構造
ないし部品配置については様々なものが考えられる。例
えば図１のトルク変動吸収ダンパにトーショナルダンパ
部１２が無い場合には、プレート１１の立上がり部１１
ｂを外周方向に延長して大径筒部１１ｃの外周面に薄膜
ゴム１６の接触部１６ａ，１６ｂを摺動自在に接触さ
せ、薄膜ゴム１６および大径筒部１１ｃに囲まれた環状
の空間１７にグリース１８を充填する。
【００２２】
【発明の効果】本発明は、以下の効果を奏する。
【００２３】すなわち先ず、上記構成を備えた本発明の
請求項１によるトルク変動吸収ダンパにおいては、プー
リに掛けられるベルトの張力によりプーリが倒れ込もう
としたときにプーリを内周側から支持する支持部が設け
られているために、ベルトの張力に引っ張られてプーリ
が倒れ込もうとしたときにこのプーリを支持部が支持
し、プーリが倒れ込むのが防止される。したがってプー
リが倒れ込んで軸受に大きな偏荷重が加わり、軸受の破
損またはベアリングホルダの摩耗によるベアリング外れ
が発生するのを防止することができ、軸受の耐久性を向
上させることができる。
請求項１によるトルク変動吸収ダンパにおいては、プー
リに掛けられるベルトの張力によりプーリが倒れ込もう
としたときにプーリを内周側から支持する支持部が設け
られているために、ベルトの張力に引っ張られてプーリ
が倒れ込もうとしたときにこのプーリを支持部が支持
し、プーリが倒れ込むのが防止される。したがってプー
リが倒れ込んで軸受に大きな偏荷重が加わり、軸受の破
損またはベアリングホルダの摩耗によるベアリング外れ
が発生するのを防止することができ、軸受の耐久性を向
上させることができる。
【００２４】またこれに加えて、上記構成を備えた本発
明の請求項２によるトルク変動吸収ダンパにおいては、
薄膜ゴムが環状の接触部を複数備えていてこの接触部に
おいてのみ質量体の外周面に接触するために、先ず薄膜
ゴムの質量体に対する接触面積ないし摺動面積が小さく
設定される。また複数の接触部の間の空間にグリースが
充填されるために、このグリースによる潤滑作用により
摩擦抵抗が小さく設定される。したがって質量体の共振
作動時における振れ回りを薄膜ゴムが阻害することがな
いとともに、薄膜ゴムが質量体と摺動して摩耗するのを
防止することができる。
明の請求項２によるトルク変動吸収ダンパにおいては、
薄膜ゴムが環状の接触部を複数備えていてこの接触部に
おいてのみ質量体の外周面に接触するために、先ず薄膜
ゴムの質量体に対する接触面積ないし摺動面積が小さく
設定される。また複数の接触部の間の空間にグリースが
充填されるために、このグリースによる潤滑作用により
摩擦抵抗が小さく設定される。したがって質量体の共振
作動時における振れ回りを薄膜ゴムが阻害することがな
いとともに、薄膜ゴムが質量体と摺動して摩耗するのを
防止することができる。
【図１】本発明の実施形態に係るトルク変動吸収ダンパ
の半裁断面図
の半裁断面図
【図２】本発明の他の実施形態に係るトルク変動吸収ダ
ンパの要部断面図
ンパの要部断面図
【図３】従来例に係るトルク変動吸収ダンパの半裁断面
図
図
１ ハブ １ａ 段部 ２ 軸受 ３，４ ベアリングホルダ ５ ボール ６ プーリ ６ａ プーリ溝 ６ｂ 小径部 ６ｃ 大径部 ７ ゴムカップリング ８，９，１３ スリーブ ９ａ 延長部 １０，１４ 弾性体 １１ プレート １１ａ 小径筒部 １１ｂ 立上がり部 １１ｃ 大径筒部 １２ トーショナルダンパ部 １５ 質量体 １６ 薄膜ゴム １６ａ，１６ｂ 接触部 １７ 空間 １８ グリース １９ 支持部
Claims (2)
- 【請求項１】 ハブ（１）の外周側に軸受（２）を介し
てプーリ（６）を回転自在に接続するとともに前記ハブ
（１）と前記プーリ（６）とをゴムカップリング（７）
を介して接続したトルク変動吸収ダンパであって、前記
プーリ（６）に掛けられるベルトの張力に対して前記軸
受（２）が軸方向にずれた位置に配置されているトルク
変動吸収ダンパにおいて、 前記張力により前記プーリ（６）が倒れ込もうとしたと
きに前記プーリ（６）を内周側から支持する支持部（１
９）が設けられていることを特徴とするトルク変動吸収
ダンパ。 - 【請求項２】 請求項１のトルク変動吸収ダンパにおい
て、 支持部（１９）が、ハブ（１）の外周側に装着されたト
ーショナルダンパ部（１２）の質量体（１５）の外周面
に対して、プーリ（６）の内周側に嵌着したゴムカップ
リング（７）のスリーブ（９）の内周面に接着された薄
膜ゴム（１６）が摺動自在に接触する構造を備えてお
り、 かつ前記薄膜ゴム（１６）が環状の接触部（１６ａ）
（１６ｂ）を複数備えていて、その間の空間（１７）に
グリース（１８）が充填されることを特徴とするトルク
変動吸収ダンパ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29464996A JPH10122302A (ja) | 1996-10-17 | 1996-10-17 | トルク変動吸収ダンパ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29464996A JPH10122302A (ja) | 1996-10-17 | 1996-10-17 | トルク変動吸収ダンパ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10122302A true JPH10122302A (ja) | 1998-05-15 |
Family
ID=17810507
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29464996A Pending JPH10122302A (ja) | 1996-10-17 | 1996-10-17 | トルク変動吸収ダンパ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10122302A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2019206992A (ja) * | 2018-05-29 | 2019-12-05 | Nok株式会社 | トルク変動吸収ダンパ |
-
1996
- 1996-10-17 JP JP29464996A patent/JPH10122302A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2019206992A (ja) * | 2018-05-29 | 2019-12-05 | Nok株式会社 | トルク変動吸収ダンパ |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A521 | Written amendment |
Effective date: 20040115 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20040212 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |