JPH10121190A - 熱間加工性に優れた低合金耐熱鋼 - Google Patents

熱間加工性に優れた低合金耐熱鋼

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JPH10121190A
JPH10121190A JP27516496A JP27516496A JPH10121190A JP H10121190 A JPH10121190 A JP H10121190A JP 27516496 A JP27516496 A JP 27516496A JP 27516496 A JP27516496 A JP 27516496A JP H10121190 A JPH10121190 A JP H10121190A
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alloy heat
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Takao Kawate
崇男 河手
Akishi Sasaki
晃史 佐々木
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Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温強度および熱間加工性に優れた低合金耐
熱鋼および鋼管を提案する。 【解決手段】 Cr:1.5 〜3.5 %、Mo:0.01〜1.5 %を
含有する低Cr-Mo 鋼にW:0.5 〜3.0 %、V:0.01〜0.
5 %、Nb:0.01〜0.12%を添加し、さらに、Bi:0.0001
〜0.2 %、Ca:0.001 〜0.05%を複合添加する。これに
より、高温強度を維持しつつ熱間加工性が向上する。上
記組成に加えて、さらに、Ni:1.0 %以下、N:0.050
%以下、Ti:0.1 %以下、Al:0.001 〜0.05%、B:0.
0001〜0.02%、Ta:0.2 %以下、Mg:0.3 %以下のうち
から選ばれた1種または2種以上を含有してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボイラ、化学プラ
ント等の高温環境下で使用される鋼に関し、とくに500
℃以上の高温での使用に適した低合金耐熱鋼に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ボイラ、化学プラントなどの
高温環境下では、2 1/4Cr-1 Mo鋼が用いられる場合が多
い。しかし、より高温強度や耐酸化性が要求される場合
には、Cr含有量の多い9〜12Cr系の鋼材が用いられ、な
かでも、スーパー9Cr鋼、または改良9Cr−1Mo鋼と呼
ばれる9Cr−1Mo−V−Nb鋼が多用されるようになって
きた。
【0003】従来から使用されている2 1/4Cr-1Mo鋼
は、低Cr-Mo 鋼のなかでは優れた高温強度を有している
が、9Crなどの高Cr系鋼に比べ、高温強度が低いため高
温強度の向上が求められていた。このような要望に対
し、例えば、特開昭63-18038号公報には、W、Nb、V、
B、Cu等を添加し、高温強度を向上させた鋼が提案され
ている。しかしながら、この鋼では、高温強度は改善さ
れたものの、熱間加工性が十分でないという問題を残し
ていた。すなわち、熱間加工時、とくに、加工歪量の大
きい鋼管製造において割れ、カブレ等の疵が多発し、製
造性に大きな問題があった。
【0004】また、高温強度に加えて、靱性、耐酸化性
を改善するために、特開平2-217438号公報には、Mg、
B、La等、特開平2-217439号公報には、Cu、Mg、B等
を、特開平4-165043号公報には、Cu、Mg、B等を、特開
平4-268040号公報には、Ti、B、La等を添加した鋼が開
示されている。しかしながら、これら鋼でも熱間加工性
は十分とはいえず、依然として、製造時に疵が多発する
という問題を残していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題を
有利に解決し、ボイラ、化学プラント等に好適に使用で
きる、高温強度および熱間加工性に優れた低合金耐熱鋼
を提案することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、W、Nb、
Vを添加し高温強度を向上させた低Cr-Mo 鋼の熱間加工
性を改善するために、鋭意検討した結果、Bi、Caの添加
が大きな効果を有するという知見を得た。まず、本発明
の基礎になった実験結果を説明する。
【0007】0.08%C- 0.41%Si-0.43 %Mn-2.14 %Cr
-0.15 %Mo- 1.55%W-0.09 %Nb-0.20 %Vを含みさら
にBiを単独で、あるいは0.0014%Caとともに0.0001〜0.
001%超まで変化して添加した鋼について、熱間加工性
を評価するために、グリーブル試験により1250℃に加熱
後1000℃に冷却し引張破断したときの直径減少率を求
め、図1に示す。
【0008】図1から、Bi単独添加の場合は、添加Bi量
の増加とともに、直径減少率は増加するが、0.001 %添
加してもたかだか50%程度まで向上し飽和している。一
方、BiとCaを複合添加した場合は、添加Bi量の増加とと
もに、直径減少率は著しく増加する。Bi:0.001%添加で
直径減少率は70%以上まで増加している。つぎに、0.09
%C−0.38%Si−0.45%Mn−2.20%Cr−0.19%Mo−1.71
%W−0.08 %Nb−0.19%Vを含みさらにBiを0.0016%C
aとともに0.01〜0.20%まで変化して添加した鋼につい
て、同様に直径減少率を求め、図2に示す。図2から、
Bi添加量の増加に対し、直径減少率は70%以上の良好な
値を保持し、若干増加傾向を示している。
【0009】また、0.07%C−0.35%Si−0.40%Mn−1.
98%Cr−0.17%Mo−1.63%W−0.09%Nb−0.18%Vを含
みさらにCaを単独で0.001 〜0.02%まで添加した鋼につ
いて、同様に熱間加工性を評価し、図3に示す。図3か
ら、Ca単独添加の場合は、Bi単独添加の場合と同様に、
添加Ca量の増加にともない、直径減少率はわずかに増加
する傾向を示しているが、0.02%Ca添加でも直径減少率
は50%程度までしか向上しない。
【0010】これらの結果から、本発明者らは、 Bi単独あるいはCa単独添加では、熱間加工性の向上は
少ない。 BiとCaを適量複合添加することにより、はじめて、高
い高温強度を有したまま、熱間加工性が著しく向上す
る。という新規な知見を得た。
【0011】本発明は、上記した知見を基に完成された
ものである。すなわち、本発明は、重量%で、C:0.03
〜0.12%、Si:0.7 %以下、Mn:0.1 〜1.5 %、P:0.
030 %以下、S:0.030 %以下、Cr:1.5 〜3.5 %、M
o:0.01〜1.5 %、W:0.5 〜3.0 %、V:0.01〜0.5
%、Nb:0.01〜0.12%、Bi:0.0001〜0.2 %、Ca:0.00
1 〜0.05%を含み、残部Feおよび不可避的不純物からな
ることを特徴とする熱間加工性に優れた低合金耐熱鋼で
ある。また、本発明では、上記組成に加えて、さらに、
Ni:1.0 %以下、N:0.050 %以下、Ti:0.1 %以下、
Al:0.001 〜0.05%、B:0.0001〜0.02%、Ta:0.2 %
以下、Mg:0.3 %以下のうちから選ばれた1種または2
種以上を含有してもよい。
【0012】また、本発明は、重量%で、C:0.03〜0.
12%、Si:0.7 %以下、Mn:0.1 〜1.5 %、P:0.030
%以下、S:0.030 %以下、Cr:1.5 〜3.5 %、Mo:0.
01〜1.5 %、W:0.5 〜3.0 %、V:0.01〜0.5 %、N
b:0.01〜0.12%、Bi:0.0001〜0.2 %、Ca:0.001 〜
0.05%を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組
成を有し、傾斜圧延方式により造管されたことを特徴と
する高温特性に優れた継目無鋼管である。また、本発明
では、上記組成に加えて、さらに、Ni:1.0 %以下、
N:0.050 %以下、Ti:0.1 %以下、Al:0.001 〜0.05
%、B:0.0001〜0.02%、Ta:0.2 %以下、Mg:0.3 %
以下のうちから選ばれた1種または2種以上を含有して
もよい。
【0013】
【発明の実施の形態】まず、本発明鋼の化学成分の限定
理由について説明する。 C:0.03〜0.12% CはNb、V等の炭化物形成元素と結合し、高温強度を高
める。この効果を得るためには0.03%以上の含有が必要
であるが、0.12%を超えると、硬化性が高くなりすぎ溶
接性が劣化する。このため、Cは0.03〜0.12%の範囲と
した。
【0014】Si:0.7 %以下 Siは脱酸剤として添加するが、0.7 %を超えると、靱性
が劣化し、焼戻し脆化感受性が増大する。このため、Si
は0.7 %以下とした。なお、クリープ破断特性は、Si含
有量が少ないほうがよいため、好ましくはSiは0.25%以
下である。 Mn:0.1 〜1.5 % Mnは、脱酸剤として作用するとともに、鋼中に固溶して
強度を増加させる。これらの効果を得るためには、0.1
%以上の添加が必要であるが、1.5 %を超えると、硬化
性が高くなりすぎ溶接性が劣化する。このため、Mnは0.
1 〜1.5 %の範囲とした。なお、好ましくは0.1 〜1.0
%である。
【0015】P:0.030 %以下 Pは、靱性、溶接性を劣化させるため、できるだけ低減
する。しかし、0.030%までは許容できる。このため、
Pは0.030 %以下とした。 S:0.030 %以下 Sは、靱性、加工性を劣化させるため、できるだけ低減
する。しかし、0.030%までは許容できる。このため、
Sは0.030 %以下とした。
【0016】Cr:1.5 〜3.5 % Crは高温強度と耐酸化性を改善する重要な元素である。
この効果を十分に得るためには1.5 %以上の添加を必要
とする。しかし、3.5 %を超えての添加は溶接性に悪影
響を及ぼす。このため、Crは1.5 〜3.5 %の範囲とし
た。 Mo:0.01〜1.5 % Moは高温強度を向上させる重要な元素である。とくに、
Wと複合して添加した場合にその効果が著しい。この効
果を得るためには0.01%以上の添加が必要であるが、1.
5 %を超えると熱間加工性に悪影響を及ぼす。このた
め、Moは0.01〜1.5 %の範囲とした。なお、好ましくは
0.05〜1.0 %の範囲である。
【0017】W:0.5 〜3.0 % WはMoと複合添加することにより、高温強度を著しく増
加させる元素である。この効果を得るためには、0.5 %
以上の添加を必要とするが、3.0 %を超えると熱間加工
性に悪影響を及ぼす。このため、Wは0.5 〜3.0 %の範
囲とした。なお、好ましくは1.0 〜2.0 %の範囲であ
る。
【0018】V:0.01〜0.5 % VはCと結合しVCを形成し、基地中に微細に析出して高
温強度を高める元素である。この効果を得るためには、
0.01%以上の添加を必要とするが、0.5 %を超えると粗
大な炭化物となる傾向を示し高温強度改善効果が失わ
れ、さらに溶接性、熱間加工性に悪影響を及ぼす。この
ため、Vは0.01〜0.5 %の範囲とした。なお、好ましく
は0.1 〜0.3 %の範囲である。
【0019】Nb:0.01〜0.12% NbはCと結合しNbC を形成し、基地中に微細に析出して
高温強度を高める元素である。この効果を得るために
は、0.01%以上の添加を必要とするが、0.12%を超える
と鋼の硬化性が高くなりすぎ溶接性、熱間加工性を劣化
させる。このため、Nbは0.01〜0.12%の範囲とした。な
お、好ましくは0.03〜1.0 %の範囲である。
【0020】Bi:0.0001〜0.2 % Biは熱間加工性を高める元素で、本発明において最も重
要な元素の一つである。この効果を得るためには、0.00
01%以上の添加が必要であるが、0.2 %を超えての添加
は介在物を増加させ、清浄度を低下させる。このため、
Biは0.0001〜0.2 %の範囲に限定した。
【0021】Ca:0.001 〜0.05% Caは熱間加工性を高める元素で、本発明において重要な
元素の一つである。Biと複合して添加することにより熱
間加工性の改善効果が顕著となる。この効果を得るため
には、0.001 %以上の添加が必要であるが、0.05%を超
えると、その効果が飽和する傾向を示す。このため、Ca
は0.001 〜0.05%の範囲とした。なお、好ましくは0.00
2 〜0.010 %の範囲である。
【0022】Ni:1.0 %以下、N:0.050 %以下、Ti:
0.1 %以下、Al:0.001 〜0.05%、B:0.0001〜0.02
%、Ta:0.2 %以下、Mg:0.3 %以下のうちから選ばれ
た1種または2種以上 靱性および高温強度を向上させるために、Ni、N、Ti、
Al、B、Ta、Mgのうちから選ばれた1種または2種以上
を添加できる。
【0023】Niは靱性を向上させるとともに、高温強度
も高める元素である。この効果を得るためには0.05%以
上の添加が好ましいが、1.0 %を超えると効果が飽和
し、経済的に高価となる。このため、Niは1.0 %以下と
した。なお、好ましくは0.05〜0.5 %である。Nは靱性
を向上させるとともに、高温強度も高める元素である。
この効果を得るためには0.005 %以上の含有が好ましい
が、0.050 %を超えると靱性、熱間加工性が劣化する。
このため、Nは0.050 %以下とした。
【0024】Tiは靱性を向上させるとともに、高温強度
も高める元素である。この効果を得るためには0.01%以
上の含有が好ましいが、0.1 %を超えると効果が飽和す
る。このため、Tiは0.1 %以下とした。Alは脱酸剤とし
て作用するとともに、靱性を改善する作用を有してい
る。この効果を得るためには、0.001 %以上の含有が必
要であるが、0.05%を超えると高温クリープ強度を低下
させる。このため、Alは0.001 〜0.05%の範囲とした。
【0025】Bは靱性を向上させるとともに、高温強度
も高める元素である。この効果を得るためには0.0001%
以上の添加が必要であるが、0.02%を超えると加工性、
溶接性が劣化する。このため、Bは0.0001〜0.02%の範
囲とした。なお、好ましくは0.0005〜0.01%である。Ta
は靱性を改善する作用を有する元素であり、靱性を改善
するためには0.0005%以上の添加が望ましいが、0.2 %
を超えて添加しても効果が飽和し、コストアップとな
る。このため、Taは0.2 %以下とした。なお、好ましく
は0.001 〜0.1%である。
【0026】Mgは靱性を改善する作用を有する元素であ
り、靱性を改善するためには0.0002%以上の添加が望ま
しいが、0.3 %を超えると、かえって靱性が劣化する。
このため、Mgは0.3 %以下とした。好ましくは0.0004〜
0.1 %である。その他元素は、不可避的に含有するが、
できるだけ低減するのが望ましい。たとえば、Oは、0.
0080%以下とするのが望ましい。
【0027】上記した組成を有する低Cr-Mo 鋼は、転
炉、電気炉あるい真空溶解炉で溶製し、連続鋳造法ある
いは造塊法で凝固させる。溶鋼の取鍋精錬、真空脱ガス
等は必要に応じ実施してもよい。凝固した素材は熱間圧
延により鋼板とするか、丸ビレットに加工後、傾斜圧延
方式により造管され継目無鋼管とすることができる。
【0028】本発明鋼は熱間加工性が優れているため、
加工が厳しい継目無鋼管としても、疵の発生など製造上
の問題はない。
【0029】
【実施例】
(実施例1)表1に示す化学組成の鋼を真空溶解炉で溶
製し、造塊法で凝固させた。その鋼塊を熱間圧延により
板厚15mmの鋼板とし、焼ならし(1050℃×0.5hr 空冷)
−焼戻し(750 ℃×1hr)処理を施した。
【0030】焼ならし−焼戻し処理を施した鋼板につい
て、下記に示す試験方法により常温引張特性、高温引張
特性、熱間加工性およびクリープ特性を調査した。その
結果を表2に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】(1)常温引張試験 各鋼板からJIS Z 2201に規定する14A号試験片を採取
し、JIS Z 2241に準拠して、0.2 %耐力(YS)、引張
強さ(TS)、伸び(%)を求めた。 (2)高温引張試験 各鋼板からJIS G 0567に規定する II 号試験片を採取
し、JIS G 0567に準拠して、600 ℃における0.2 %耐力
(YS)、引張強さ(TS)、伸び(%)を求めた。 (3)熱間加工性試験 各鋼板から6mmφの丸棒試験片を採取し、これら試験片
を通電加熱により1250℃に加熱後、1000℃に冷却してそ
の温度で引張破断した(グリーブル試験)。破断後の直
径減少率をもとめ、熱間加工性を評価した。直径減少率
(RD)は、試験前の直径をD0 、破断後の直径をD’
とすると次式で与えられる。
【0035】RD(%)=(D0 −D’)×100 /D0 したがって、直径減少率RDが100 %に近いほど熱間加
工性が良好であることになる。 (3)クリープ破断試験 各鋼板から6mmφの円形断面試験片を採取し、JIS Z 22
72の規定に準拠して、600 ℃×1000hrのクリープ破断強
度を求めた。
【0036】表1および表2から、鋼No.1は従来鋼の2
1/4Cr-1Mo鋼(STBA24)であり、RD値は高く熱間加工
性は良好であるが、常温および高温強度は低い。本発明
の範囲を外れる比較例である鋼No.2〜No.6は、常温およ
び高温強度は高いが、RD値は小さく熱間加工性が劣る
ことがわかる。一方、鋼No.7〜No.34 の本発明例は、常
温および高温強度が高く、RD値も大きく熱間加工性に
優れている。また、本発明例は、従来例に比較し、クリ
ープ破断強度も高い。 (実施例2)表3に示す組成を有する溶鋼を電気炉で溶
製し、傾斜圧延法により鋼管素材とした。この鋼管素材
をマンドレルミル圧延により造管し50.8mmφの継目無鋼
管とした。造管に際し、疵の発生はなく表面性状の優れ
た製品を製造できた。この鋼管から試験片を採取し、常
温強度、高温強度、クリープ破断強度および0℃でのシ
ャルピー吸収エネルギーを調査した。また、円周方向に
開先を加工した鋼管同志をTIG 溶接で溶接し、溶接継手
を作製した。この溶接継手から試片を採取し、強度およ
び曲げ特性を調査した。その結果を表4に示す。表4か
ら、この鋼管は常温強度、高温強度、クリープ破断強
度、靱性および溶接継手特性に優れた鋼管であることが
わかる。
【0037】
【表4】
【0038】
【表5】
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、600 ℃までの高温強度
が改善され、低Cr-Mo 鋼の用途を拡大でき、また熱間加
工性が向上し、製品製造時の疵発生を防止でき製品歩留
りが大幅に向上するなど、産業上多大の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】高温引張破断時の直径減少率におよぼすBi単独
添加、BiとCa複合添加におけるBi含有量の影響を示すグ
ラフである。
【図2】高温引張破断時の直径減少率におよぼすBi添
加、BiとCa複合添加におけるBi含有量の影響を示すグラ
フである。
【図3】高温引張破断時の直径減少率におよぼすCa含有
量の影響を示すグラフである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、 C:0.03〜0.12%、 Si:0.7 %以下、 Mn:0.1 〜1.5 %、 P:0.030 %以下、 S:0.030 %以下、 Cr:1.5 〜3.5 %、 Mo:0.01〜1.5 %、 W:0.5 〜3.0 %、 V:0.01〜0.5 %、 Nb:0.01〜0.12%、 Bi:0.0001〜0.2 %、 Ca:0.001 〜0.05% を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなることを特
    徴とする熱間加工性に優れた低合金耐熱鋼。
  2. 【請求項2】 重量%で、 C:0.03〜0.12%、 Si:0.7 %以下、 Mn:0.1 〜1.5 %、 P:0.030 %以下、 S:0.030 %以下、 Cr:1.5 〜3.5 %、 Mo:0.01〜1.5 %、 W:0.5 〜3.0 %、 V:0.01〜0.5 %、 Nb:0.01〜0.12%、 Bi:0.0001〜0.2 %、 Ca:0.001 〜0.05% を含み、さらに、 Ni:1.0 %以下、 N:0.050 %以下、 Ti:0.1 %以下、 Al:0.001 〜0.05%、 B:0.0001〜0.02%、 Ta:0.2 %以下、 Mg:0.3 %以下 のうちから選ばれた1種または2種以上を含有し、残部
    Feおよび不可避的不純物からなることを特徴とする熱間
    加工性に優れた低合金耐熱鋼。
  3. 【請求項3】 重量%で、 C:0.03〜0.12%、 Si:0.7 %以下、 Mn:0.1 〜1.5 %、 P:0.030 %以下、 S:0.030 %以下、 Cr:1.5 〜3.5 %、 Mo:0.01〜1.5 %、 W:0.5 〜3.0 %、 V:0.01〜0.5 %、 Nb:0.01〜0.12%、 Bi:0.0001〜0.2 %、 Ca:0.001 〜0.05% を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有
    し、傾斜圧延方式により造管されたことを特徴とする高
    温特性に優れた継目無鋼管。
  4. 【請求項4】 重量%で、 C:0.03〜0.12%、 Si:0.7 %以下、 Mn:0.1 〜1.5 %、 P:0.030 %以下、 S:0.030 %以下、 Cr:1.5 〜3.5 %、 Mo:0.01〜1.5 %、 W:0.5 〜3.0 %、 V:0.01〜0.5 %、 Nb:0.01〜0.12%、 Bi:0.0001〜0.2 %、 Ca:0.001 〜0.05% を含み、さらに、 Ni:1.0 %以下、 N:0.050 %以下、 Ti:0.1 %以下、 Al:0.001 〜0.05%、 B:0.0001〜0.02%、 Ta:0.2 %以下、 Mg:0.3 %以下 のうちから選ばれた1種または2種以上を含有し、残部
    Feおよび不可避的不純物からなる組成を有し、傾斜圧延
    方式により造管されたことを特徴とする高温特性に優れ
    た継目無鋼管。
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