JPH10120662A - 1,2,4−トリアジン−3,5−ジオン誘導体及びその用途 - Google Patents

1,2,4−トリアジン−3,5−ジオン誘導体及びその用途

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JPH10120662A
JPH10120662A JP9233448A JP23344897A JPH10120662A JP H10120662 A JPH10120662 A JP H10120662A JP 9233448 A JP9233448 A JP 9233448A JP 23344897 A JP23344897 A JP 23344897A JP H10120662 A JPH10120662 A JP H10120662A
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alkyl group
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triazine
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JP9233448A
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Hideki Miki
秀樹 三木
Isao Aoki
勲 青木
Koichi Iwanaga
幸一 岩永
Toshikatsu Hayashi
俊克 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
    • Y02A50/30Against vector-borne diseases, e.g. mosquito-borne, fly-borne, tick-borne or waterborne diseases whose impact is exacerbated by climate change

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】抗原虫作用を有する新規なトリアジン誘導体そ
の製造法および用途を提供する。 【解決手段】下記式 〔式中、R1は置換されていてもよく、またヘテロ原子
を介して結合していてもよいアルキル基、置換されてい
てもよいアシル基、アルキルスルフォニル基、アルキル
スルフィニル基または置換されていてもよいスルファモ
イル基を、Aは−N=又は−CH=を、R2は水素原
子、又はハロゲン原子で置換されていてもよく、またヘ
テロ原子を介して結合していてもよいアルキル基を、X
1はハロゲン原子または低級アルキル基を、X2は水素原
子又はフッ素原子を、R3は水素原子、ハロゲン原子又
は低級アルキル基を、R4は水素原子、置換されていて
もよいアルキル基又はアシル基を、それぞれ示す。〕で
表わされる1,2,4−トリアジン−3,5(2H,4H)−
ジオン誘導体もしくはその塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なトリアジン誘
導体およびその用途に関する。さらに詳しくは寄生原虫
類、特にコクシジアのような原虫類を防除するために有
用な新規トリアジン誘導体、その塩およびそれらを含有
する抗原虫剤に関する。
【0002】
【従来の技術】寄生原虫は哺乳類、鳥類、魚類、昆虫類
等の動物に広く寄生しており、主として内部器官あるい
は皮膚や目などに寄生し、これが宿主に大きな損傷を与
え家畜、家禽の飼育や魚類の養殖に莫大な経済的損失を
与えている。家禽類の寄生原虫病の一つであるコクシジ
ウム病は主として E. tenella, E. necatrix, E. acerv
ulina, E. maxima, E. brunetti, E, mivati のごとき
Eimeria 属の数種の寄生原虫によって生じる。例えば
E. tenella は、鶏の盲腸などの腸管壁に寄生し、宿主
に致命的な影響を与える。すなわち、この感染は広範囲
にわたる腸管の侵蝕による腸管壁のびらん、炎症、出
血、盲腸における血液の貯留、またこれに伴う食欲減
退、発育不良等の症状となって現れる。内部寄生原虫は
通常経口的に伝染するが、特に、コクシジウム病の場
合、重クロム酸カリウム液による強力な消毒によっても
オーシストを不活化することが不可能であり、また世代
周期が7日程度と短いため、大量飼育の現場においてそ
の急激な感染、発症に手をこまねいてみているのが現状
である。 魚類の場合、主に外部器官に寄生する原虫が問題になっ
ており、これらの寄生により皮膚やえらの損傷をもたら
し、魚類の感染症に対する抵抗性を弱め、さらには直接
死に至らしめることもある。大型養殖施設における魚類
の養殖では、寄生原虫は急激に養殖魚全体に広がり、こ
れらの被害による経済的な損失は見過すことはできない
問題である。昆虫においても同様であり、例えばミツバ
チの場合では、Nosema apis のような原虫が全世界で養
蜂経営に大きな打撃を与えている。この寄生原虫は宿主
の内部器官を破壊することにより、抵抗力の弱くなった
宿主を他の病気に感染させ易くさせる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、寄生原虫に対す
る薬剤が数多く知られているが、ほとんどの薬剤はその
作用対象やスペクトルの範囲が狭く、一部の薬剤につい
ては耐性獲得原虫の存在が報告されているものもある。
さらに、これらの薬剤は活性が低いため多量の投与が必
要とされるので、経済面や環境面から見ても満足できる
ものとは言えない。そのため動物、鳥類、魚類および昆
虫類などの脊椎動物の寄生虫防除のために広範囲に使用
することができかつ優れた作用を示す薬剤の開発が熱望
されている。このような薬剤として、2−フェニル−6
−アザウラシル誘導体に抗コクシジウム作用が見い出さ
れ〔ジャーナル オブ メディシナル ケミストリー
(J. Med. Chem.), 第22巻,1483頁(197
9)〕、種々の6−アザウラシル誘導体が合成されて検
討されたが、これらは催奇形性を有することが判明し、
実用化には至らなかった。さらに、催奇形性を克服した
化合物として、2−(4−フェノキシフェニル)−1,
2,4−トリアジン誘導体〔DE−A−253236
3〕,2−〔4−(1−シアノ−1−フェニルメチル)
フェニル〕−1,2,4−トリアジン誘導体〔USP46
31278〕のごとき2−フェニル−1,2,4−トリア
ジンジオン類の化合物が開発され、一部はコクシジウム
防除剤として欧州、オーストラリア等一部の国では使用
されているが、日本、アメリカ等では認可されるまでに
は至っていない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記技術背
景のもとに研究を進め、一連の新規なトリアジン誘導体
が寄生原虫に対して優れた作用を示すことを見いだし
た。さらに鋭意研究を進めた結果、これら一連の誘導体
が飼育(哺乳類、鳥類、魚類、昆虫類等の脊椎動物)に
おいて出会う各種の寄生性原生動物を防除するのに適し
ており、動物に対する毒性,残留性が低く、従来の薬剤
に抵抗性のある系統に対しても極めて高い生物効果を示
すと共に安全面でも優れた性質を示すことをを見いだし
て本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明は式
【化10】 〔式中、R1は置換されていてもよく、またヘテロ原子
を介して結合していてもよいアルキル基、置換されてい
てもよいアシル基、アルキルスルフォニル基、アルキル
スルフィニル基または置換されていてもよいスルファモ
イル基を、Aは−N=又は−CH=を、R2は水素原
子、又はハロゲン原子で置換されていてもよく、またヘ
テロ原子を介して結合していてもよいアルキル基を、X
1はハロゲン原子または低級アルキル基を、X2は水素原
子又はフッ素原子を、R3は水素原子、ハロゲン原子又
は低級アルキル基を、またR4は水素原子、置換されて
いてもよいアルキル基又はアシル基を、それぞれ示
す。〕で表される1,2,4−トリアジン−3,5(2H,
4H)−ジオン誘導体もしくはその塩、その製造法およ
び用途に関する。
【0006】具体的には、 [1]式
【化11】 〔式中、R1は置換されていてもよく、またヘテロ原子
を介して結合していてもよいアルキル基、置換されてい
てもよいアシル基、アルキルスルフォニル基、アルキル
スルフィニル基または置換されていてもよいスルファモ
イル基を、Aは−N=又は−CH=を、R2は水素原
子、又はハロゲン原子で置換されていてもよく、またヘ
テロ原子を介して結合していてもよいアルキル基を、X
1はハロゲン原子または低級アルキル基を、X2は水素原
子又はフッ素原子を、R3は水素原子、ハロゲン原子又
は低級アルキル基を、またR4は水素原子、置換されて
いてもよいアルキル基又はアシル基を、それぞれ示す。
ただし、R1が(1)C1-4アルカノイル基、(2)ベン
ゾイル基、(3)トリフルオロアセチル基、(4)アル
キルで置換されていてもよいスルファモイル基、(5)
ヒドロキシ、ハロゲンまたはC1-3アルコキシで置換さ
れていてもよいアルキル基、(6)C1-4アルキルで置
換されたアミノ基を、Aが−CH=を、R2が水素原子
を、X1が塩素原子を、R3が塩素原子を、かつX2が水
素原子を示すとき、R4は置換されていてもよいアルキ
ル基または置換されていてもよいアシル基を示す。〕で
表わされる1,2,4−トリアジン−3,5(2H,4H)−
ジオン誘導体またはその塩、
【0007】[2]式
【化12】 〔式中、R1は(1)(i)アリール、(ii)アルキリデン、
(iii)置換されていてもよいメルカプト、(iv)置換され
ていてもよいイミノまたは(v)置換されていてもよいア
ミノで置換されたアルキル基、または(2)式R8−S
(O)n−(式中、R8はアルキル基を、nは1または2
の整数を示す。)で表される基を、Aは−N=または−
CH=を、R2は水素原子、またはハロゲン原子で置換
されていてもよく、またヘテロ原子を介して結合してい
てもよいアルキル基を、X1はハロゲン原子または低級
アルキル基を、X2は水素原子またはフッ素原子を、R3
は水素原子、ハロゲン原子または低級アルキル基を、ま
たR4は水素原子、置換されていてもよいアルキル基ま
たは置換されていてもよいアシル基を、それぞれ示
す。〕で表される第[1]項記載のトリアジン誘導体ま
たはその塩、 [3]R1が(1)(i)C6-14アリール、(ii)C1-3アル
キリデン、(iii)C1-3アルキルで置換されていてもよい
メルカプト基、(iv)ヒドロキシもしくはC1-4アルコキ
シで置換されていてもよいイミノ基または(v)C1-3アル
キルで置換されていてもよいフェニルスルフォニルアミ
ノ基で置換されたC1-7アルキル基 、(2)C1-4アル
キルチオ基、(3)C1-4アルキルスルフォニル基、ま
たは(4)C1-4アルキルスルフィニル基であり、Aが
−N=または−CH=であり、R2が水素原子であり、
1がハロゲン原子であり、X2が水素原子であり、R3
がハロゲン原子であり、R4が水素原子である第[2]
項記載のトリアジン誘導体またはその塩、 [4]2−{3,5−ジクロロ−4−〔4−(プロペン
−2−イル)ベンジル〕フェニル}−1,2,4−トリ
アジン−3,5(2H,4H)−ジオンまたは2−
{3,5−ジクロロ−4−〔4−(1−トシルアミノエ
チル)ベンジル〕フェニル}−1,2,4−トリアジン
−3,5(2H,4H)−ジオンである第[2]項記載
のトリアジン誘導体またはその塩、
【0008】[5]式
【化13】 〔式中、R1はハロゲンで置換されたベンゾイル、ヒド
ロキシで置換されていてもよいハロゲン置換アルキル
基、ハロゲンで置換されたアルカノイル基またはアルコ
キシ基を示す。〕で表される第[1]項記載のトリアジ
ン誘導体またはその塩、 [6]R1がハロゲンで置換されたベンゾイル、ヒドロ
キシで置換されていてもよいハロゲン置換C1-4アルキ
ル基、ハロゲンで置換されたC1-4アルカノイル基また
はC1-4アルコキシ基である第[5]項記載のトリアジ
ン誘導体またはその塩、 [7]2−{3,5−ジクロロ−4−〔4−(1−フル
オロ−1−メチルエチル)ベンジル〕フェニル}−1,
2,4−トリアジン−3,5(2H,4H)−ジオンま
たは2−{4−〔4−(α−クロロメチル−α−ヒドロ
キシエチル)ベンジル〕−3,5−ジクロロフェニル}
−1,2,4−トリアジン−3,5(2H,4H)−ジ
オンである第[5]項記載のトリアジン誘導体またはそ
の塩、 [8]式
【化14】 〔式中、R1はヒドロキシで置換されていてもよいアル
キル基またはアルカノイル基を、X1は低級アルキル基
または臭素原子を、R3は低級アルキル基またはハロゲ
ン原子を示す。〕で表される第[1]項記載のトリアジ
ン誘導体またはその塩、 [9] R1がヒドロキシで置換されていてもよいC1-4
アルキル基またはC1-4アルカノイル基である第[8]
項記載のトリアジン誘導体またはその塩、 [10]R1がヒドロキシで置換されたC1-4アルキル基
である第[8]項記載のトリアジン誘導体またはその
塩、 [11]2−{3−ブロモ−5−クロロ−4−〔4−
(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ベンジル〕フェ
ニル}−1,2,4−トリアジン−3,5(2H,4
H)−ジオン、2−{3−クロロ−4−〔4−(1−ヒ
ドロキシ−1−メチルエチル)ベンジル〕−3−メチル
フェニル}−1,2,4−トリアジン−3,5(2H,
4H)−ジオン、2−{3,5−ジブロモ−4−〔4−
(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ベンジル〕フェ
ニル}−1,2,4−トリアジン−3,5(2H,4
H)−ジオンまたは2−{3,5−ジブロモ−4−〔4
−(1−ヒドロキシエチル)ベンジル〕フェニル}−
1,2,4−トリアジン−3,5(2H,4H)−ジオ
ンである第[8]項記載のトリアジン誘導体またはその
塩、
【0009】[12]式
【化15】 〔式中、R1はC1-4アルカノイル基を、R3は低級アル
キル基を示す。〕で表される第[1]項記載のトリアジ
ン誘導体またはその塩、 [13]2−〔4−(4−アセチルベンジル)−3−ク
ロロ−5−メチルフェニル〕−1,2,4−トリアジン
−3,5(2H,4H)−ジオンである第[12]項記
載のトリアジン誘導体またはその塩、 [14]2−{3,5−ジクロロ−4−〔4−(1−ヒ
ドロキシ−1−メチルエチル)ベンジル〕フェニル}−
1,2,4−トリアジン−3,5(2H,4H)−ジオ
ンまたはその塩、 [15]第[1]項または[14]項記載のトリアジン
誘導体またはその塩を含有する組成物、 [16]抗原虫剤である第[14]項記載の組成物、お
よび [17](a)式
【化16】 〔式中、Lは水素原子、C1-3アルキル基またはアリー
ル基を示し、他の記号は第[1]項と同意義を示す。〕
で表される化合物またはその塩を閉環反応に付し、シア
ノ基の加水分解反応に付した後、脱炭酸反応に付すこと
により、式
【化17】 〔式中、各記号は第[1]項記載と同意義を示す。〕で
表されるトリアジン誘導体またはその塩を得るか、
(b)式
【化18】 〔式中、各記号は第[1]項記載と同意義を示す。〕で
表される化合物またはその塩を酸化反応に付すことによ
り、式
【化19】 〔式中、各記号は第[1]項記載と同意義を示す。〕で
表されるトリアジン誘導体またはその塩を得、所望によ
り(c)得られたR4が水素原子である第[1]項記載
のトリアジン誘導体またはその塩をアシル化剤またはア
ルキル化剤と反応させることによりR4が置換されてい
てもよいアルキル基またはアシル基である第[1]項記
載のトリアジン誘導体またはその塩を得ることを特徴と
する第[1]項記載のトリアジン誘導体またはその塩の
製造法に関する。
【0010】式(I)において、R1で表わされる置換さ
れていもよく、またヘテロ原子を介して結合していても
よいアルキル基のアルキルとしては、例えばメチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、
sec−ブチル、tert−ブチルなどの直鎖あるいは分枝状
のC1-4アルキル、シクロプロピル、シクロヘキシル等
のC3-7シクロアルキルなどのC1-7アルキルを挙げるこ
とができる。このようなアルキルの置換基としては、例
えば、メチレン(CH2=)、エチリデン、プロピリデン、
イソプロピリデンなどのC1-3アルキリデン基、例え
ば、メチリジン、エチリジン、プロピリジンなどのC
1-3アルキリジン基、置換されていてもよいC6-14アリ
ール基(例、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチ
ル基等)、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、
イソプロポキシ基等のC1-3アルコキシ基、置換されて
いてもよいC6-14アリールオキシ基(例、フェノキシ基
等)、例えば、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプ
ロピルアミノ、ジイソプロピルアミノ基等のジ−C1-3
アルキルアミノ基、例えば、メチルアミノ、エチルアミ
ノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ基等のC1-3
アルキルアミノ基、C1-3アルキル(例、メチル、エチ
ル、プロピル等)で1〜3個置換されていてもよいフェ
ニルスルフォニルアミノ基、ニトロ基、シアノ基、例え
ば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル等のC
1-3アルキルで置換されていてもよいメルカプト基、C
1-4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ
等)またはヒドロキシで置換されていてもよいイミノ
基、例えば、フッ素、塩素等のハロゲン原子、ヒドロキ
シ基等を挙げることができる。該置換基の数は1〜3個
が好ましい。
【0011】上記、置換されていてもよいC6-14アリー
ル基あるいは置換されていてもよいC6-14アリールオキ
シ基におけるC6-14アリール基の置換基としては例え
ば、フッ素、塩素、臭素原子などのハロゲン原子、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピルなどのC1-4アル
キル(該アルキルはフッ素、塩素、臭素原子等のハロゲ
ン原子もしくはヒドロキシで1〜3個置換されていても
よい)、メトキシ、エトキシ、プロポキシなどのC1-4
アルコキシ、ホルミル、アセチル、プロピオニルなどの
1-4アルキルカルボニル、メチルチオ、エチルチオ、
プロピルチオなどのC1-4アルキルチオ、ヒドロキシ、
ニトロ基、シアノ基等を挙げることができる。該置換基
の数は1〜3個が好ましい。
【0012】ヘテロ原子としては硫黄原子、酸素原子、
窒素原子を挙げることができる。ここで、窒素原子を介
して結合するアルキル基としてはモノ−もしくはジ−ア
ルキルアミノ基等が挙げられる。酸素原子を介して結合
するアルキル基としてはアルコキシ基等が挙げられる。
硫黄原子を介して結合するアルキル基としてはアルキル
チオ基に加えて後述のアルキルスルフィニル基、アルキ
ルスルフォニル基等が挙げられる。
【0013】このような置換されていてもよく、またヘ
テロ原子を介して結合していてもよいアルキル基として
は、α−ヒドロキシ置換C1-4アルキル基(例、ヒドロ
キシメチル、1−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシプ
ロピル、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル等)、ハロ
ゲンで1〜3個置換されたC1-4アルキル基(例、フル
オロメチル、1−または2−フルオロエチル、1−また
は2−クロロエチル、1−,2−または3−フルオロプ
ロピル、1−フルオロ−1−メチルエチル、ジフルオロ
メチル、トリフルオロメチル、1,1−ジフルオロエチ
ル等)、ハロゲンで1〜3個置換されたα−ヒドロキシ
1-4アルキル基(例、1−ヒドロキシ−1−メチル−
2−クロロエチル等)、ヒドロキシもしくはC1-4アル
コキシで置換されたイミノで置換されたC1-4アルキル
基(例、1−ヒドロキシイミノエチル、1−メトキシイ
ミノエチル等)、メチレン(CH2=)で置換されたC
1-4アルキル基(例、ビニル、アリル、2−メチルアリ
ル、イソプロペニル、3−ブテニル等)、C1-4アルキ
ルで置換されたメルカプト基(例、メチルチオ、エチル
チオ等)、C1-4アルキルで置換されていてもよいC
6-14アリールスルホニル基で置換されたアミノで置換さ
れたC1-4アルキル基(例、1−トシルアミノエチル
等)、C6-14アリール−C1-4アルキル基(例、ベンジ
ル基等)、C1-4アルコキシ基(例、メトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、イソプロポキシ等)が特に好ましい。
【0014】R1で表わされる置換されていてもよいア
シル基のアシルとしては、例えばホルミル、アセチル、
プロピオニル、ブチリル、イソブチリルなどのC1-4
ルカノイル、シクロプロピルカルボニル、シクロヘキシ
ルカルボニルなどのC3-7シクロアルキルカルボニル、
6-14アリールカルボニル(例、ベンゾイル、ナフチル
カルボニル等)、C7-12アラルキルカルボニル(例、ベ
ンジルカルボニル、フェネチルカルボニルなどのフェニ
ル−C1-4アルキルカルボニル、ナフチルメチルカルボ
ニルなどのナフチル−C1-2アルキル−カルボニル等)
などのC1-15アシル、好ましくはC1-8アシルを挙げる
ことができる。
【0015】このようなアシルの置換基としては、例え
ばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブ
チル基等のC1-4のアルキル基、例えば、ビニル、1−
メチルビニル、1−プロペニル、アリル基等のC2-4
アルケニル基、例えば、エチニル、1−プロピニル、プ
ロパルギル基等のC2-4のアルキニル基、フェニル基等
のC6-14アリール基、例えば、メトキシ、エトキシ、プ
ロポキシ、イソプロポキシ基等のC1-3のアルコキシ
基、フェノキシ基、例えば、ジメチルアミノ、ジエチル
アミノ、ジプロピルアミノ、ジイソプロピルアミノ基等
のジ−C1-3アルキルアミノ基、例えば、メチルアミ
ノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミ
ノ基等のC1-3アルキルアミノ基、ニトロ基、シアノ
基、例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、
イソプロピルチオ基等のC1-3アルキルチオ基、例え
ば、フッ素、塩素、臭素原子等のハロゲン原子、ヒドロ
キシ基等を挙げることができる。上記した置換基の中で
もハロゲン原子が特に好ましい。該置換基の数は1〜3
個が好ましい。
【0016】このような置換されていてもよいアシル基
としては、ハロゲンで1〜3個置換されていてもよいC
1-4アルカノイル(例、メチルカルボニル、エチルカル
ボニル、クロロメチルカルボニル等)、ハロゲンで1〜
3個置換されていてもよいベンゾイル(例、4−クロロ
ベンゾイル等)が特に好ましい。
【0017】R1で表わされるアルキルスルフォニル基
またはアルキルスルフィニル基におけるアルキルとして
はメチル、エチル、プロピル、イソプロピルなどのC
1-4アルキルを挙げることができる。R1で表される置換
されていてもよいスルファモイル基におけるスルファモ
イル基の置換基としてはメチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピルなどのC1-4アルキルが好ましい。該置換基
の数は1〜2個である。
【0018】R2で表わされるハロゲン原子で置換され
ていてもよく、またヘテロ原子を介して結合していても
よいアルキル基のアルキルとしては、例えばメチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル基等のC1-3アルキル
基、例えばクロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロ
メチル、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル基等
の1〜3個のハロゲンで置換されたC1-3アルキル基が
ある。ヘテロ原子としては酸素原子、硫黄原子あるいは
窒素原子が挙げられ、このようなヘテロ原子を介して結
合したアルキル基として、例えばメトキシ、エトキシ、
プロポキシ、イソプロポキシ基等のC1-3アルコキシ
基、例えばメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イ
ソプロピルチオ基等のC1-3アルキルチオ基、メチルア
ミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミ
ノ、ジエチルアミノ基等のモノ−またはジ−(C1-3
ルキル)アミノ基等が挙げられる。R2は好ましくは、
水素原子またはメチル基である。
【0019】X1で表されるハロゲン原子としては、フ
ッ素、塩素、臭素又はヨウ素原子が挙げられる。このう
ち塩素原子および臭素原子が好ましい。X1で表される
低級アルキル基としてはメチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピルなどのC1-3アルキル基を挙げることができ
る。該アルキル基の中では特にメチルが好ましい。
【0020】X2としては水素原子またはフッ素原子の
うち、水素原子が好ましい。
【0021】R3としては水素原子、ハロゲン原子又は
低級アルキル基が挙げられる。ハロゲン原子としては、
例えばフッ素、塩素、臭素及びヨウ素原子を挙げられる
が、好ましくは塩素原子および臭素原子である。低級ア
ルキル基としては、例えばメチル、エチル、イソプロピ
ル基等のC1-3アルキル基が例示されるが、好ましくは
メチル基である。
【0022】R4で表わされる置換されていてもよいア
ルキル基のアルキルとしては、例えばメチル、エチル、
イソプロピル基等のC1-3アルキル基を挙げることがで
きる。また、アシル基としては、例えばホルミル基、ア
セチル基、プロピオニル基などのC1-4アルカノイル基
あるいはベンゾイル基等のC1-7アシル基が挙げられ
る。これらアルキル基あるいはアシル基は、置換可能な
位置に、例えば、ビニル、1−メチルビニル、1−プロ
ペニル、アリル基等のC2-4のアルケニル基、例えば、
エチニル、1−プロピニル、プロパルギル基等のC2-4
のアルキニル基、フェニル基等のC6-14アリール基、例
えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキ
シ基等のC1-3のアルコキシ基、フェノキシ基等のC
6-14アリールオキシ基、例えば、ジメチルアミノ、ジエ
チルアミノ、ジプロピルアミノ、ジイソプロピルアミノ
基等のジ−C1-3アルキルアミノ基、例えば、メチルア
ミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルア
ミノ基等のC1-3アルキルアミノ基、ニトロ基、シアノ
基、例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、
イソプロピルチオ基等のC1-3アルキルチオ基、例え
ば、フッ素、塩素原子等のハロゲン原子、ヒドロキシ基
等の置換基を有していてもよい。該置換基の数は好まし
くは1〜3個である。R4としては特に水素原子が好ま
しい。
【0023】式(I)において、R1が(1)C1-4アル
カノイル基(例、ホルミル、アセチル、プロピオニル、
ブチリル等)、(2)ベンゾイル基、(3)トリフルオ
ロアセチル基、(4)C1-4アルキルで置換されていて
もよいスルファモイル基(例、メチルアミノスルホニ
ル、ジメチルアミノスルホニル等)、(5)(i)ヒドロ
キシ、(ii)ハロゲン(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ
素)または(iii)C1-3アルコキシ(例、メトキシ、エト
キシ等)で置換されていてもよいC1-4アルキル基、
(6)C1-4アルキルで置換されたアミノ基(例、ジメ
チルアミノ、ジエチルアミノ等)を、Aが−CH=を、
2が水素原子を、X1が塩素原子を、R3が塩素原子
を、かつX2が水素原子を示すとき、R4は好ましくは置
換されていてもよいアルキル基または置換されていても
よいアシル基を示す。
【0024】式(I)で表される化合物の中では以下の
(a),(b),(c),(d),(e)で示される化
合物またはその塩が好ましい。 (a)式
【化20】 式中、R1は以下の(1)または(2)の基を示す。 (1)(i)アリール、(ii)アルキリデン、(iii)置換され
ていてもよいメルカプト、(iv)置換されていてもよいイ
ミノまたは(v)置換されていてもよいアミノで置換され
たアルキル基:上記アリールとしては、フェニル基、1
−ナフチル基、2−ナフチル基等のC6-14アリール基が
挙げられる。上記アルキリデンとしては、メチレン(C
2=)、エチリデン、プロピリデン、イソプロピリデ
ン等のC1-3アルキリデン基が挙げられる。上記メルカ
プトの置換基としては、C1-4アルキル(例、メチル、
エチル、プロピル、イソプロピル等)が好ましい。上記
イミノの置換基としては、ヒドロキシおよびC1-4アル
コキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプ
ロポキシ等)が挙げられる。上記アミノの置換基として
はC1-3アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル等)で1〜3個置換されていてもよいフェニ
ルスルフォニル基が好ましい。該アミノ基の置換基の数
は1個が好ましい。
【0025】(2)式R8−S(O)n−(式中、R8
アルキル基を、nは1または2の整数を示す。)で表さ
れる基:ここで、R8のアルキル基としてはメチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、
sec-ブチル、tert-ブチルなどの直鎖あるいは分枝状の
1-4アルキル基を示す。R8−S(O)n−で表される
基は具体的には、C1-4アルキルスルフォニル基、C1-4
アルキルスルフィニル基である。
【0026】上記式中、Aは−N=または−CH=を示
す。
【0027】上記式中、R2は水素原子、またはハロゲ
ン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)で置換され
ていてもよく、またヘテロ原子(例、酸素原子、硫黄原
子、窒素原子)を介して結合していてもよいアルキル基
を示す。該アルキル基としては、例えばメチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル基等のC1-3のアルキル基
を挙げることができる。R2としては水素原子が特に好
ましい。
【0028】上記式中、X1はハロゲン原子(例、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素)または低級アルキル基(例、
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル基等のC1-3
のアルキル基)を示す。X1としてはハロゲン原子が特
に好ましい。
【0029】上記式中、X2は水素原子またはフッ素原
子を示す。特に水素原子が好ましい。
【0030】上記式中、R3は水素原子、ハロゲン原子
(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)または低級アルキ
ル基(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル基
等のC1-3のアルキル基)を示す。R3としては特にハロ
ゲン原子が好ましい。
【0031】上記式中、R4は水素原子、置換されてい
てもよいアルキル基または置換されていてもよいアシル
基を示す。R4で表わされる置換されていてもよいアル
キル基のアルキルとしては、例えばメチル、エチル、イ
ソプロピル基等のC1-3のアルキル基を挙げることがで
きる。また、アシル基としては、例えばホルミル基、ア
セチル基、プロピオニル基などのC1-4アルカノイル基
あるいはベンゾイル基等のC1-7のアシル基が挙げられ
る。これらアルキル基あるいはアシル基は、置換可能な
位置に、例えば、ビニル、1−メチルビニル、1−プロ
ペニル、アリル基等のC2-4のアルケニル基、例えば、
エチニル、1−プロピニル、プロパルギル基等のC2-4
のアルキニル基、フェニル基などのC6-14アリール基、
例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポ
キシ基等のC1-3のアルコキシ基、フェノキシ基などの
6-14アリールオキシ基、例えば、ジメチルアミノ、ジ
エチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジイソプロピルアミ
ノ基等のジ−C1-3アルキルアミノ基、例えば、メチル
アミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピル
アミノ基等のC1-3アルキルアミノ基、ニトロ基、シア
ノ基、例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチ
オ、イソプロピルチオ基等のC1-3アルキルチオ基、例
えば、フッ素、塩素原子等のハロゲン原子、ヒドロキシ
基等の置換基を有していてもよい。該置換基の数は好ま
しくは1〜3個である。R4としては特に水素原子が好
ましい。
【0032】このような化合物としては、具体的には2
−{3,5−ジクロロ−4−〔4−(プロペン−2−イ
ル)ベンジル〕フェニル}−1,2,4−トリアジン−
3,5(2H,4H)−ジオン
【化21】 2−{3,5−ジクロロ−4−〔4−(1−トシルアミ
ノエチル)ベンジル〕フェニル}−1,2,4−トリア
ジン−3,5(2H,4H)−ジオン
【化22】 が好ましい。
【0033】(b)式
【化23】 式中、R1は、以下の(1)〜(4)の基を示す。 (1)ハロゲン(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)で
1〜3個置換されたベンゾイル: (2)置換可能な位置にヒドロキシで1〜3個置換され
ていてもよいハロゲン置換アルキル基:該ハロゲン
(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)の置換数は好まし
くは1〜3個である。該アルキル基としては直鎖あるい
は分枝状のC1-4アルキル基が挙げられる。 (3)ハロゲン(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)で
1〜3個置換されたアルカノイル基:該アルカノイル基
としては、メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロ
ピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、ブチルカル
ボニル、イソブチルカルボニル、sec-ブチルカルボニ
ル、tert-ブチルカルボニルなどの直鎖あるいは分枝状
のC1-4アルカノイル基が挙げられる。 (4)アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、プロポ
キシ、イソプロポキシ基等のC1-4のアルコキシ基):
このような化合物としては具体的には2−{3,5−ジ
クロロ−4−〔4−(1−フルオロ−1−メチルエチ
ル)ベンジル〕フェニル}−1,2,4−トリアジン−
3,5(2H,4H)−ジオン
【化24】 2−{4−〔4−(α−クロロメチル−α−ヒドロキシ
エチル)ベンジル〕−3,5−ジクロロフェニル}−
1,2,4−トリアジン−3,5(2H,4H)−ジオ
【化25】 が好ましい。
【0034】(c)式
【化26】 式中、R1はヒドロキシで置換されていてもよいアルキ
ル基またはアルカノイル基を示す。該アルキル基として
は、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル
などの直鎖あるいは分枝状のC1-4アルキルが挙げられ
る。特にエチルおよびイソプロピルが好ましい。該アル
キル基に置換するヒドロキシは、好ましくはアルキル基
のα位に置換する。上記アルカノイル基としては、例え
ばメチルカルボニル、エチルカルボニル、プロピルカル
ボニル、イソプロピルカルボニル等のC1-4アルカノイ
ル基が挙げられる。特に、メチルカルボニル(アセチ
ル)が好ましい。上記式中、X1は低級アルキル基また
は臭素原子を示す。該低級アルキル基としては、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピルなどのC1-3アル
キル基が好ましく、中でもメチルが好ましい。上記式
中、R3は低級アルキル基またはハロゲン原子を示す。
該R3における低級アルキルは上記X1における低級アル
キルと同意義であり、中でもメチルが好ましい。このよ
うな化合物としては具体的には2−{3−ブロモ−5−
クロロ−4−〔4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチ
ル)ベンジル〕フェニル}−1,2,4−トリアジン−
3,5(2H,4H)−ジオン
【化27】 2−{3−クロロ−4−〔4−(1−ヒドロキシ−1−
メチルエチル)ベンジル〕−5−メチルフェニル}−
1,2,4−トリアジン−3,5(2H,4H)−ジオ
【化28】 2−{3,5−ジブロモ−4−〔4−(1−ヒドロキシ
−1−メチルエチル)ベンジル〕フェニル}−1,2,
4−トリアジン−3,5(2H,4H)−ジオン
【化29】 2−{3,5−ジブロモ−4−〔4−(1−ヒドロキシ
エチル)ベンジル〕フェニル}−1,2,4−トリアジ
ン−3,5(2H,4H)−ジオン
【化30】 が好ましい。
【0035】(d)式
【化31】 式中、R1はC1-4アルカノイル基を、R3は低級アルキ
ル基を示す。R1におけるC1-4アルカノイル基として
は、例えばメチルカルボニル、エチルカルボニル等が挙
げられ、特にメチルカルボニル(アセチル)が好まし
い。R3における低級アルキル基としては、メチル、エ
チル、プロピル、イソプロピルなどのC1-3アルキル基
が好ましく、中でもメチルが好ましい。このような化合
物としては具体的には2−〔4−(4−アセチルベンジ
ル)−3−クロロ−5−メチルフェニル〕−1,2,4
−トリアジン−3,5(2H,4H)−ジオン
【化32】 が好ましい。
【0036】(e)2−{3,5−ジクロロ−4−〔4
−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ベンジル〕フ
ェニル}−1,2,4−トリアジン−3,5(2H,4
H)−ジオン
【化33】
【0037】本発明の式(I)で表されるトリアジン誘
導体(I)〔以下、単に化合物(I)という〕は、例えば
次に示すような方法により製造することができる。 反応a)
【化34】 〔式中、R1、A、X1、X2、R2、R3及びR4は前述と
同意義であり、Lは水素原子又はC1-3のアルキル基
(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル等)ま
たはC6-14アリール基(例、フェニル等)を示す。〕
【0038】反応a)はヒドラゾン誘導体(IVa)また
は(IVb)を閉環し、シアノ基を加水分解した後、脱炭酸
反応を行い化合物(I)または(Ib)を得る反応である。
上記閉環反応は例えばモナトシエフテ・デル・ケミー(Mon
atshefte der Chemie), 94, 258-262(1963)に記載さ
れている閉環反応によって、例えば化合物(IVa)また
は(IVb)を通常不活性溶媒中または無溶媒での加熱反
応により実施され、ルイス酸又はルイス塩基の存在下に
反応を実施してもよい。反応温度は通常約60〜200
℃、とりわけ約100〜160℃が適当である。この反
応の溶媒としては、ほとんどすべての不活性有機溶媒が
使用でき、一般に有機合成反応に繁用されている溶媒、
例えば脂肪族または芳香族炭化水素(例えば、ベンゼ
ン、リグロイン、ベンジン、トルエン、キシレンな
ど)、ハロゲン化炭化水素(例えば、塩化エチレン、ク
ロロホルム、四塩化炭素、ジクロルエタン、クロロベン
ゼン、o−ジクロルベンゼンなど)、エーテル類(例え
ば、ジブチルエーテル、グリコールジメチルエーテル、
ジグリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、
ジオキサンなど)、ケトン(例えば、メチルエチルケト
ン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケト
ンなど)、エステル(例えば、エチルアセテートな
ど)、ニトリル(例えば、アセトニトリル、プロピオニ
トリルなど)、アミド(例えば、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリン酸トリア
ミドなど)、N−メチル−ピロリドン、ジメチルスルホ
オキシド、テトラメチレンスルホン、メルカプト酢酸、
ピリジンなどが用いられる。また反応は副生物であるア
ルコールを除きながら実施してもよい。
【0039】化合物(IVa-1)または(IVb-1)のシアノ基
をカルボン酸誘導体(IVa-2)または(IVb-2)に加水分
解する反応は酸性(好ましくは強酸性)条件下で行われ
る。反応を円滑に進めるために用いられる酸類として
は、例えば、トリクロル酢酸、トリフルオロ酢酸、p−
トルエンスルホン酸、トリフルオロボランエーテレイ
ト、メタンスルホン酸、硫酸、塩酸、リン酸、ポリリン
酸等が挙げられる。反応温度は約25〜約200℃、と
りわけ約50〜120℃が好ましい。化合物(IVa)ま
たは(IVb-2)を10〜30倍の容量の酸または酸混合
物に溶解するか、または懸濁させ、そして加水分解が完
了するまで加熱する。脱炭酸反応は不活性有機溶媒の存
在下で行ってもよい。このような不活性有機溶媒として
は、脂肪族または芳香族の、随時ハロゲン化されていて
もよい炭化水素(例、ノナン、デカン、ドデカン、キシ
レン等)、エーテル(例、エチレングリコールモノブチ
ルエーテル及びジエチレングリコールジブチルエーテル
等)、スルホキシド(例、ジメチルスルホキシド等)、
スルホン(例、テトラメチルスルホン等)が用いられ
る。更に該反応はメルカプト基含有カルボン酸(例、メ
ルカプト酢酸、チオサリチル酸等)の存在下で行うこと
ができる。反応温度は、約150〜約300℃、好まし
くは約160〜約250℃が好ましい。化合物(IVa-2)
または(IVb-2)を溶媒中で溶解するか、または懸濁さ
せ、加熱することにより化合物(I)を得ることができ
る。本反応でR4が水素原子の場合、(IVb-2)より(I
b)が得られる。この製造工程は、ジャーナル オブ
メディシナル ケミストリー(J. Med. Chem.,)、22
巻、1483頁、1979年に記載の方法に準じて実施
することができる。
【0040】反応b)
【化35】 〔式中、R1、A、X1、X2、R2及びR3は上述と同意
義である。〕 本反応b)は化合物(Ib)をアシル化剤、アルキル化剤
と反応させて一般式(I)を得る反応である。アシル化
剤としては、例えばギ酸−酢酸無水物、無水酢酸、無水
プロピオン酸、アセチルクロライド、プロピオニルクロ
ライド等、アルキル化剤としては、例えばジメチル硫
酸、メチルブロマイド、メチルアイオダイド、エチルブ
ロマイド、エチルアイオダイド、イソプロピルブロマイ
ド、イソプロピルアイオダイド、プロピオニルブロマイ
ド及びプロピオニルアイオダイドなどのアルキルハライ
ドもしくはホルマリン等が用いられる。
【0041】この反応は通常不活性溶媒中又は無溶媒で
実施され、塩基の存在下反応を実施してもよい。反応温
度は通常約−10〜100℃、とりわけ約0〜30℃が
適当である。この反応は約5分〜約3時間、好ましくは
約30分〜1時間で行われる。この反応の溶媒として
は、ほとんどすべての不活性有機溶媒が使用でき、一般
に有機合成反応に繁用されている溶媒、例えば脂肪族あ
るいは芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン,リグロイ
ン,ベンジン,トルエン,キシレンなど)、ハロゲン化
炭化水素(例えば、塩化メチレン,塩化エチレン,クロ
ルホルム,四塩化炭素,ジクロルエタン,クロルベンゼ
ン,o−ジクロルベンゼン)、エーテル類(例えば、ジ
ブチルエーテル,グリコールジメチルエーテル,ジグリ
コールジメチルエーテル,テトラヒドロフラン,ジオキ
サンなど)、ケトン(例えば、メチルエチルケトン,メ
チルイソプロピルケトン,メチルイソブチルケトンな
ど)、エステル(例えば、エチルアセテートなど)、ニ
トリル(例えば、アセトニトリル,プロピオニトリルな
ど)、アミド(例えば、ジメチルホルムアミド,ジメチ
ルアセトアミド,ヘキサメチルリン酸トリアミドな
ど),N−メチル−ピロリドン,ジメチルスルホオキシ
ド,テトラメチレンスルホン等が用いられる。用いられ
る塩基としては、例えば水素化ナトリウム、ナトリウム
メチラート、ナトリウムエチラート、ノルマルブチルリ
チウム、水素化カルシウム等の金属塩及び(1,8−ジ
アザビシクロ〔5,4,0〕−7−ウンデセン)DBU,
1,1,3,3−テトラメチルグアニジン等の有機塩基等
が用いられる。上記の方法以外に本発明化合物のうち
1,2,4−トリアジン−3,5(2H,4H)−ジオン誘導
体(Ib)については次に示す方法(特開平8−3252
10)により効率よく製造することができる。
【0042】反応c)
【化36】 即ち、ヒドラゾン誘導体(IVc)〔式中、R1、A、
1、X2、R2及びR3は前記と同意義で、R5及びR6
互いに独立して、水素原子、置換されていてもよい炭化
水素残基もしくは電子吸引基を、R7は置換されていて
もよいアルキル基を示す。〕を2,2−ジアルコキシエ
チルイソシアネートと反応させて中間体であるセミカル
バゾン誘導体(V)を製造する。上記R5およびR6にお
ける置換されていてもよい炭化水素残基もしくは電子吸
引基、R7の置換されていてもよいアルキル基として
は、後に詳述される。該反応工程は、通常不活性溶媒又
は無溶媒中で実施され、塩基類の存在下にこれらの反応
を実施してもよい。反応温度は反応に用いる溶媒の種類
に応じて変更されるが、通常約−20〜110℃,とり
わけ約0〜50℃が適当である。反応時間は反応に用い
る溶媒の種類に応じて変更され、通常約10分〜5時
間,好ましくは30分〜2時間が適当である。
【0043】この反応の溶媒としては、ほとんどすべて
の不活性溶媒が使用でき、一般に有機合成反応に繁用さ
れている溶媒、例えば脂肪族あるいは芳香族炭化水素
(例えば、ベンゼン,リグロイン,ベンジン,トルエ
ン,キシレンなど)、ハロゲン化炭化水素(例えば、塩
化メチレン,塩化エチレン,クロロホルム,四塩化炭
素,ジクロルエタン,クロルベンゼン,oージクロルベ
ンゼン)、エーテル類(例えば、ジエチルエーテル,ジ
イソプロピルエーテル,ジブチルエーテル,グリコール
ジメチルエーテル,ジグリコールジメチルエーテル,テ
トラヒドロフラン,ジオキサンなど)、ケトン(例え
ば、アセトン,メチエチケトン,メチルイソプロピルケ
トン,メチルイソブチルケトンなど)、エステル(例え
ば、酢酸エチルエステルなど)、ニトリル(例えば、ア
セトニトリル,プロピオニトリルなど)、アミド(例え
ば、ジメチルホルムアミド,ジメチルアセトアミド,ヘ
キサメチルリン酸トリアミドなど)、ジメチルスルフォ
オキシド,ピリジンなどが用いられる。ヒドラゾン誘導
体(IVc)に対して2,2−ジアルコキシエチルイソシア
ネートの使用量は通常1.0〜3.5モル、とりわけ1.
0〜1.5モルが好ましい。また、反応を円滑に進める
ために使用される塩基類としては、例えば無機塩基類と
しては炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられ
る。有機塩基類としてはトリエチルアミン、ピリジン、
ジメチルアニリン、ピコリン、1,5−ジアザビシクロ
〔4,3,0〕ノン−5−エン、1,4−ジアザビシクロ
〔2,2,2〕オクタン、DBU等が挙げられる。塩基類
の使用量としては出発原料(IVc)に対して0.001〜
30.0%,好ましくは0.01〜5.0%が適当であ
る。
【0044】上述の反応で合成したセミカルバゾン誘導
体(V)を閉環反応工程により2−置換−1,2,4−ト
リアジン−3−オン誘導体(VI)に変換する。この反応
は通常不活性溶媒又は無溶媒中で実施され、酸類の存在
下にこれらの反応を実施してもよい。反応温度は反応に
用いる溶媒の種類にも関係するが、通常約−20〜15
0℃,とりわけ約0〜80℃が適当である。反応時間は
反応に用いる溶媒の種類にも関係するが、通常約10分
〜5時間,好ましくは30分〜2時間が適当である。こ
の反応の溶媒としては、ほとんどすべての不活性溶媒が
使用でき、一般に有機合成反応に繁用されている溶媒、
例えば脂肪族あるいは芳香族炭化水素(例えば、ベンゼ
ン,リグロイン,ベンジン,トルエン,キシレンな
ど)、ハロゲン化炭化水素(例えば、塩化メチレン,塩
化エチレン,クロロホルム,四塩化炭素,ジクロルエタ
ン,クロルベンゼン,oージクロルベンゼン)、エーテ
ル類(例えば、ジエチルエーテル,ジイソプロピルエー
テル,ジブチルエーテル,グリコールジメチルエーテ
ル,ジグリコールジメチルエーテル,テトラヒドロフラ
ン,ジオキサンなど)、ケトン(例えば、アセトン,メ
チエチケトン,メチルイソプロピルケトン,メチルイソ
ブチルケトンなど)、エステル(例えば、酢酸エチルエ
ステルなど)、ニトリル(例えば、アセトニトリル,プ
ロピオニトリルなど)、アミド(例えば、ジメチルホル
ムアミド,ジメチルアセトアミド,ヘキサメチルリン酸
トリアミドなど)、アルコール(例えば、メチルアルコ
ール,エチルアルコール,プロピルアルコール,イソプ
ロピルアルコールなど)、ピリジン,ジメチルスルフォ
オキシドなどが用いられる。
【0045】本反応を円滑に進行させる目的で使用され
る酸類としては、例えばトリクロル酢酸、トリフルオロ
酢酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオルボラン
エーテレイト、メタンスルホン酸、硫酸、塩酸、リン
酸、ポリリン酸などがあげられる。上記反応工程におい
て得られた反応混合物からセミカルバゾン誘導体(V)
を単離する事なく、該反応混合物をそのまま閉環反応に
付すことによっても、目的の1,2,4−トリアジン−3
−オン誘導体(VI)を高収率で得ることが可能であり、
このような一連工程(ワンポット反応)は目的化合物
(I)の工業的製造を図るうえで、好ましく採用され
る。
【0046】上記式において、R5またはR6で表わされ
る置換されていてもよい炭化水素残基としては、例えば
置換基を有していてもよいアルキル基及び置換していて
もよい芳香族同素環基、または5又は6員の芳香族複素
環基が挙げられ、置換基を有していてもよいアルキル基
としては後述のR7で表わされる置換されていてもよい
アルキル基と同様のものが具体的に例示される。なかで
も、アルキル基としてはC1-4の低級アルキル基が、芳
香族同素環基としてはフェニル基が、芳香族複素環基と
しては、ピリジル(2−,3−または4−ピリジル)が
好ましく用いられる。該芳香族同素環基、または5又は
6員の芳香族複素環基の置換基としては、(1)C1-6アル
キル基(例、メチル、エチル等)、(2)C2-6アルケニル基
(例、アリル、イソプロペニル、イソブテニル等)、(3)
2-6アルキニル基(例、プロパルギル、2−ブチニ
ル、3−ブチニル等)、(4)C1-6アルコキシ基(例、メ
トキシ、エトキシ等)、(5)C1-7アルカノイル基(例、
ホルミル、アセチル、プロピオニル基等)、C6-14アリ
ール−カルボニル基(例、ベンゾイル等)、C1-6アル
コキシ−カルボニル基(例、メトキシカルボニル等)、
6-14アリールオキシ−カルボニル基(例、フェノキシ
カルボニル等)、C7-19アラルキル−カルボニル基
(例、ベンジルカルボニルなどのフェニル−C1-2アル
キル−カルボニル基等)、C7-19アラルキルオキシカル
ボニル基(例、ベンジルオキシカルボニル等)などのア
シル基、(6)ニトロ基、(7)アミノ基、(8)ヒドロキシ
基、(9)シアノ基、(10)スルファモイル基、(11)メルカ
プト基、(12)ハロゲン、(13)C1-4アルキルチオ基
(例、メチルチオ、エチルチオ等)が挙げられる。該置
換基の数は1〜3個が好ましい。R5またはR6で表わさ
れる電子吸引基としては、例えばシアノ基、ヒドロキシ
カルボニル、例えばメトキシカルボニル、エトキシカル
ボニル等のC1-6アルコキシ−カルボニル、フェニルオ
キシカルボニル、ナフチルオキシカルボニル等のC6-10
アリール−オキシカルボニル基、例えばピリジルオキシ
カルボニル、チエニルオキシカルボニル等の炭素原子以
外に例えば窒素原子、硫黄原子、酸素原子等のヘテロ原
子を1ないし4個含む5又は6員複素環−オキシカルボ
ニル基、例えば塩素、臭素、フッ素等のハロゲン原子等
で1ないし3個置換されていてもよい例えばメチルスル
ホニル、トリフルオロメチルスルホニル、エチルスルホ
ニル等のC1-6アルキルスルホニル基、アミノスルホニ
ル、例えばジメトキシホスホリル、ジエトキシホスホリ
ル、ジプロポキシホスホリル等のジ−C1-4アルコキシ
ホスホリル基、例えば塩素、臭素、フッ素等のハロゲン
原子等で1ないし3個置換されていてもよい例えばアセ
チル、プロピオニル等のC1-6アシル基、カルバモイ
ル、例えばメチルスルホニルチオカルバモイル、エチル
スルホニルチオカルバモイル等のC1-6アルキル−スル
ホニルチオカルバモイル基等が用いられる。さらに、R
5とR6は隣接する炭素原子とともに互いに結合しC4-7
シクロアルカン環を形成していてもよい。
【0047】R7で表される置換されていてもよいアル
キル基のアルキルとしては、例えばメチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル基等のC1-4のアルキル基が挙げ
られる。該アルキル基の置換基としては、C1-4アルキ
ルチオ基(例、メチルチオ、エチルチオ等)、ハロゲン
(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、C1-6アルコキ
シ基(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ等)、ニト
ロ基、C1-6アルコキシ−カルボニル基(例、メトキシ
カルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニ
ル等)、モノ−又はジ−C1-6アルキルアミノ基(例、
メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ等)、C
1-6アルコキシイミノ基(例、メトキシイミノ等)、ヒ
ドロキシイミノ基などが挙げられる。該置換基の数は1
〜3個が好ましい。R7としては好ましくはエチル又は
メチル基が用いられる。
【0048】本製造方法で得られた化合物(VI)は常法
に従い、酸化反応に付すことで化合物(Ib)が製造され
る。この酸化反応は通常不活性溶媒中又は無溶媒中で実
施され、反応温度は通常約−20〜約110℃、とりわ
け約0〜50℃が好ましい。この反応の溶媒としては、
ほとんどすべての不活性溶媒が使用でき、一般に有機合
成反応に繁用されている溶媒、例えば脂肪族あるいは芳
香族炭化水素(例えば、ベンゼン,リグロイン,ベンジ
ン,トルエン,キシレンなど)、ハロゲン化炭化水素
(例えば、塩化メチレン,塩化エチレン,クロロホル
ム,四塩化炭素,ジクロルエタン,クロルベンゼン,o
ージクロルベンゼン)、エーテル類(例えば、ジエチル
エーテル,ジイソプロピルエーテル,ジブチルエーテ
ル,グリコールジメチルエーテル,ジグリコールジメチ
ルエーテル,テトラヒドロフラン,ジオキサンなど)、
ケトン(例えば、アセトン,メチエチケトン,メチルイ
ソプロピルケトン,メチルイソブチルケトンなど)、エ
ステル(例えば、酢酸エチルエステルなど)、ニトリル
(例えば、アセトニトリル,プロピオニトリルなど)、
アミド(例えば、ジメチルホルムアミド,ジメチルアセ
トアミド,ヘキサメチルリン酸トリアミドなど)、ジメ
チルスルフォオキシド、ピリジンなどが用いられる。該
酸化反応は適当な酸化剤を用いて行われる。このような
酸化剤としては過マンガン酸塩、クロム酸、酢酸水銀
(II)、酸素、オゾン、過酸化水素、有機過酸(例、過
安息香酸、メタクロロ過安息香酸、モノペルオキシフタ
ル酸、過ギ酸、過酢酸、トリフルオロ過酢酸等)などが
挙げられる。酸化剤の使用量としては出発化合物(VI)
に対して1.0〜5.0モル、とりわけ1.0〜3.5モルが好まし
い。上述の反応で合成した化合物(Ib)を置換反応に供
することで化合物(I)を製造することができる。ま
た、所望により、常法に従って、例えばナトリウム塩、
カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシュウム塩等のア
ルカリ土類金属塩、リン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩等の
無機酸塩、酢酸塩、コハク酸塩等の有機酸塩等の種々の
生理学的に許容し得る塩に導くことができる。本発明に
おいて原料化合物として用いられるヒドラジン誘導体
(X)は次の反応工程(特開平8−337576)によ
り効率よく製造することができる。
【0049】反応d)
【化37】 〔式中、Zはカルボン酸のエステルまたはシアノ基を、
Z'はカルボキシル基もしくはアミド基をそれぞれ表
す。〕 該カルボン酸のエステルとしてはメチルカルボン酸エス
テル、エチルカルボン酸エステル、n−プロピルカルボ
ン酸エステル、イソプロピルカルボン酸エステル、フェ
ニルカルボン酸エステルなどが挙げられる。反応d)は
出発原料であるニトロ化合物(VIIa)を加水分解反応で
(VIIb)に変換した後、脱炭酸反応で化合物(VIII)を
製造し、さらに還元反応によりアミノ化合物(IX)を得
る反応を示す。化合物(VIIa)から化合物(VIII)を得
る工程は、通常極性溶媒中少量の水の存在下実施され,
ハロゲンイオンまたはアルカリ金属塩などの存在下で弱
アルカリ性もしくは中性条件下で行われる。反応温度は
通常約40〜200℃,好ましくは約70〜150℃が
適当である。
【0050】上記反応溶媒としては、ほとんどすべての
極性有機溶媒が使用でき、一般に有機合成反応に汎用さ
れる溶媒、例えばメタノールとかエタノールなどのよう
なアルコール類、アセトニトリルとかプロピオニトリル
などのようなニトリル類、ジメチルフォルムアミド、ジ
メチルアセトアミドとかヘキサメチルリン酸トリアミド
などのようなアミド類、N−メチルーピロリドン、ジメ
チルスルフォオキシド、テトラメチレンスルホンなどの
溶媒が用いられる。反応促進剤としてはNaF,NaC
l,NaBr,NaI,LiCl,LiBr,KF,KCl,K
Br,NaCN,KCNもしくはCaF2 などのようなア
ルカリ金属塩またはテトラメチルアンモニウムブロマイ
ド、1,5−ジアザビシクロ〔4,3,0〕ノン−5−エ
ン・HBr,1,4−ジアザビシクロ〔2,2,2〕オクタ
ン・HBr,1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕ウンデ
ク−7−エン(DBU)・HBrもしくは1,8−ジアザビ
シクロ〔5,4,0〕ウンデク−7−エン・HCl などの
ハロゲンイオンを生ずる塩を少なくとも1種類以上を化
合物(VIIb)に対して通常1.0〜5.0倍モル程度使用
する。化合物(VIIa)より(VIIb)を製造する工程に利
用される水の量は原料化合物に対して通常1.0〜20.
0倍モルが用いられるが,好ましくは3.0〜6.0倍モ
ルが適当である。化合物(VIIb)から(VIII)への脱炭
酸反応は上記したような極性有機溶媒中または無溶媒で
実施される。この反応では上記したようなハロゲンイオ
ンを生じる塩またはアルカリ金属塩の存在下で行われ
る。この反応が極性溶媒中で実施される場合、反応系の
好ましいpHは6〜8である。反応温度は、約40〜約
200℃、好ましくは約100〜約150℃である。化
合物(IX)は例えば接触還元とかベッシャム還元反応な
どの通常の還元反応により化合物(VIII)より定量的に
製造することができる〔新実験化学講座,15巻(I
I),丸善株式会社(1977年)〕。得られた化合物
(IX)を常法に従いジアゾ化および還元反応に供するこ
とによりヒドラジン誘導体(X)を製造することができ
る。
【0051】反応e)
【化38】 〔式中、R1、A、R2、R3、X1、X2及びZは前記と
同意義を、X3はハロゲン原子を示す。〕 反応e)は、適当な塩基の存在下、カルボン酸誘導体と
4−ハロゲノニトロベンゼンを縮合させることにより、
上記反応d)の出発原料である化合物(VIIa)を製造
する方法を示したものである。反応e)で合成された化
合物(VIIa)を単離する事なくワンポット反応で化合
物(VIII)を高収率で製造することも可能である。この
場合の反応条件は前述と同様であるが、一段階目の縮合
反応で脱ハロゲン剤としてアルカリ金属塩または4級ア
ンモニウム塩など塩基を使用することにより、必然的に
反応液中にハロゲンイオンあるいはアルカリ金属イオン
が存在することになり、(VIIa)から(VIII)への反応
の際、上記のアルカリ金属塩又は4級アンモニウム塩な
どを改めて供給する必要はない。
【0052】反応f)
【化39】 〔式中、R1、A、X1、X2、R2及びR3は前記と同意
義を示す。〕 反応f)は公知方法(例えば、J. W. McFarland, et a
l., J. Med., Chem.,34巻,1908頁,1991年
等)に準じて得られたアセトニトリル誘導体(XI)を濃
硫酸、塩酸等の鉱酸の他にポリリン酸、ギ酸あるいは四
塩化チタンなどのルイス酸を用いて加水分解反応を行
い、上述反応d)の出発原料であるアミド化合物(VII
c)を製造する方法を示したものである。
【0053】本発明の化合物(I)またはその塩は、例
えば哺乳類、鳥類または魚類などの脊椎動物や昆虫など
の動物の飼育中に発生する寄生原虫の害を防除するのに
有効で、原虫類の個々のまたは全ての発育段階に対して
抗原虫活性を示す。また、本発明の化合物(I)または
その塩は既知薬剤に対して耐性や感受性を示す原虫に対
しても有効な抗原虫活性を示す。そのため畜産における
生産性(例えば、肉、乳、毛、皮、卵、蜜などの生産性
および繁殖性)が向上する。また本発明化合物の使用に
より動物類のさらに経済的な飼育が可能となる。
【0054】本発明の化合物により防除しうる原虫類は
広範にわたり、例えばアピコンプレクサ(Apicomplex
a)門の原虫、例えばアイメリア科(Eimeriidae)アイ
メリア属の原虫、例えばアイメリア・アセルヴリナ(Ei
meria acervulina)、E.アデノイデス(adenoide
s)、E.アラバーメンシス(alabahmensis)、E.ア
ルロインギ(arloingi)、E.オーバネンシス(auburn
ensis)、E.ボヴィス(bovis)、E.ブルネッチ(br
unetti)、E.カニス(canis)、E.コントルタ(con
torta)、E.エリプソイダレス(ellipsoidales)、
E.ファルシフォルミス(falciformis)、E.ガロパ
ヴォニス(gallopavonis)、E.ハガニ(hagani)、
E.インテスチナリス(intestinalis)、E.マグナ
(magna)、E.マキシマ(maxima)、E.メレアグリ
ジス(meleagridis)、E.メレアグリミチス(meleagr
imitis)、E.ミチス(mitis)、E.ミバティ(mivat
i)、E.ネカトリックス(necatrix)、E.ニナコー
リアキモヴァエ(ninakohlyakimovae)、E.オヴィス
(ovis)、E.パルヴァ(parva)、E.パヴォニス(p
avonis)、E.ペルフォランス(perforans)、E.ピ
リフォルミス(piriformis)、E.プラエコックス(pr
aecox)、E.スチエダイ(stiedai)、E.スイス(su
is)、E.テネラ(tenella)、E.トルンカタ(trunc
ata)、E.ズエルニイ(zuernii)、またイソスポラ
属、例えばイソスポラ・ベリ(Isospora belli)、I.
カニス(canis)、I.フェリス(felis)、I.リヴォ
ルタ(rivolta)、I.スイス(suis)、またクリプトスポリジ
ウム属(Cryptosporidium)のクリプスポリジウム種、
その他例えばトキソプラスマ・ゴンジイ(Toxoplasma g
ondii)、例えばサルコシスチダエ科(Sarcocystida
e)、サルコシスチス・ボヴィカニス(Sarcocystis bov
icanis)、S.ボヴィホミニス(bovihominis)、S.
オヴィカニス(ovicanis)、S.オヴィフェリス(ovif
elis)、S.スイホミニス(suihominis)、例えばロイ
コチトゾーン属(Leucocytozoon)のロイコチトゾーン
・シモンディ(Leucocytozoon simondi)、L.カウレ
リ(L.caulleryi)、例えばプラスモデイイダエ科(Pl
asmodiidae)、例えばプラスモジウム・ベルゲイ(Plas
modium berghei)、P.ファルシパルム(falciparu
m)、P.マラリアエ(malariae)、P.オヴァレ(ova
le)、例えばピロプラスメア亜綱(Piroplasmea)の原
虫、例えばバベシア・アルゼンチナ(Babesia argentin
a)、B.ボヴィス(bovis)、B.カニス(canis)な
どのバベシア属の原虫、タイレリア・パルヴァ(Theile
ria parva)などタイレリア(Theileria)属の原虫、例
えばアデレイナ(Adeleina)、例えばヘパトズーン・カ
ニス(Hepatozoon canis)など、さらに、ミキソスポラ
亜門(Myxospora)およびミクロスポラ亜門(Microspor
a)などの原虫、その他例えばグルゲア(Glugea)属お
よびノゼマ(Nosema)属などの原虫などが挙げられる。
【0055】化合物(I)またはその塩は、哺乳動物
(例えば牛、馬,豚,羊,山羊,らくだ,水牛,ろば,
兎,鹿,トナカイ,ミンク,チンチラ,ラクーン,ハツ
カネズミ,鼠,モルモット,ゴールデン・ハムスター,
犬,猫,ヒトなど)、鳥類(例えば鶏、うずら,ガチョ
ウ,七面鳥,アヒル,鴨,鳩など)、淡水および海水魚
類(例えば、鯉,鰻,鱒,鮎,なまず,鮭,鯛,ブリ,
トラフグ,シタビラメ,カレイなど)などの脊椎動物あ
るいはミツバチなどの昆虫類の寄生原虫の感染に対して
予防および治療の両方の目的で使用することができる。
化合物(I)またはその塩は、単独または製剤組成物と
して、経口的にまたは非経口的に安全に動物に投与し得
る。その製剤の調製は自体公知の方法(例えば、特開平
5−1047、特開平5−117250、特開平2−2
40003、特開昭62−61972記載の方法)によ
って実施し得る。
【0056】本発明製剤を宿主となる消化管内に投与す
るには、例えば経口的に粉剤、散剤(可溶散を含む)、
錠剤、カプセル、ペースト、液剤、顆粒、クランブル、
ペレットなどの形状でそのまま、あるいは飼料、飲水な
どに混ぜて投与される。皮膚投与では、例えば浸漬、噴
霧、洗浄および滴下並びに塗布などにより実施される。
その他の非経口的投与は、例えば注射(筋肉内、皮下、
静脈内、腹腔内)により実施される。またその剤形とし
て、例えば液剤、例えば注射溶液、経口液剤、皮膚上ま
たは体腔内での使用のための液剤、滴下剤およびゲル、
経口または皮膚投与用および注射用の溶液、乳化液およ
び懸濁液、半固形剤、軟膏剤、粉末、顆粒、ペレット、
錠剤、カプセル、エアロゾルおよび吸入剤、並びに化合
物(I)またはその塩を含有している成形品が挙げられ
る。注射溶液は、化合物(I)またはその塩を適当な溶
媒中に溶解させ、必要に応じて添加物、例えば溶解剤、
等調化剤としての酸類,塩基類または緩衝塩類、酸化防
止剤および防腐剤を適宜加えることにより製造され、殺
菌濾過後瓶に詰められる。用いられる溶媒としては、生
理学的に許容されうる溶媒、例えば水、アルコール類、
例えばエタノール、ブタノール、ベンジルアルコール、
グリセロール、炭化水素類、プロピレングリコール、ポ
リエチレングリコール類、N−メチルピロリドン、およ
びこれらの混合物が挙げられる。また、注射用の生理学
的に許容されうる植物性または合成性の油類の中に溶解
させることもできる。溶解剤としては、化合物(I)ま
たはその塩の溶媒中での溶解を促進させるかまたはその
沈殿を防止する溶媒であればよく、例えばポリビニルピ
ロリドン、ポリオキシエチル化されたヒマシ油およびポ
リオキシエチルソルビタンエステル類が挙げられる。
【0057】防腐剤としては、ベンジルアルコール、ト
リクロロブタノール、p−ヒドロキシ安息香酸エステル
類およびn−ブタノールが挙げられる。経口用液剤は直
接あるいは用時に濃縮物を投与濃度に希釈して経口的に
投与される。経口用液剤は常法に従って製造することが
できる。皮膚に使用する溶液は皮膚に滴下し、延展また
はこすられ、散水され、噴霧されるか、あるいは浸漬、
入浴もしくは洗浄により適用される。これらの溶液は常
法に従って製造される。この場合、製造中に増粘化剤を
加えることが有利である。増粘化剤は無機増粘化剤、例
えばベントナイト類、シリカゲル、モノステアリン酸ア
ルミニウム、有機増粘化剤、例えばCMCナトリウムな
どのセルロース誘導体類、ポリビニルアルコール類およ
びそれらの共重合体、アクリレート類およびメタリレー
ト類などが挙げられる。ゲル剤は、皮膚上に適用もしく
は延展されるか、または体腔内に加えられる。ゲルは、
適宜軟膏状の軟度を有するような量の増粘化剤を常法に
従い、調製後の溶液に加えることにより、製造される。
増粘化剤としては例えば上記のものが使用される。滴下
剤は局所的に皮膚に滴下または散水することにより、皮
膚に浸透させて全身的に作用させるかまたは皮膚表面に
作用させる。滴下剤は、化合物(I)またはその塩を適
当な経皮溶媒または溶媒混合物中に溶解、懸濁または乳
化させることにより製造される。適宜、例えば着色剤、
吸収促進剤、酸化防止剤、光遮蔽剤および増粘剤等を加
えることができる。
【0058】溶媒としては、水、アルカノール類、グリ
コール類、ポリエチレングリコール類、ポリプロピレン
グリコール類、グリセロール、芳香族アルコール類、例
えばベンジルアルコール、フェネチルアルコール、フェ
ノキシエタノール、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル、安
息香酸ベンジル等のエステル類、例えばアルキレングリ
コールアルキルエーテル類、ジプロピレングリコールモ
ノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−ブチル
エーテル等のエーテル類、例えばアセトン、メチルエチ
ルケトン等のケトン類、芳香族および/または脂肪族炭
化水素類、植物性または合成油類、DMF、ジメチルア
セトアミド、N−メチルピロリドンおよび2−ジメチル
−4−オキシ−メチレン−1,3−ジオキソラン等が挙
げられる。着色剤は、溶解または懸濁させることができ
且つ動物に安全に投与されるものであればいずれを用い
てもよい。吸収促進剤としては、例えば、DMSO、伸
展用の油脂類、例えばミリスチン酸イソプロピル、ペラ
ルゴン酸ジプロピレングリコール、シリコーン油類、脂
肪酸エステル類、トリグリセリド類および脂肪族アルコ
ール類が挙げられる。酸化防止剤としては、亜硫酸塩類
またはメタ亜硫酸水素塩類、例えばメタ亜硫酸水素カリ
ウム、アスコルビン酸、ブチルヒドロキシトルエン、ブ
チルヒドロキシアニソールおよびトコフェロールが挙げ
られる。光遮蔽剤としては、例えば、ベンゾフェノン誘
導体等が挙げられる。増粘剤としては、例えば、セルロ
ース誘導体類、澱粉誘導体類、ポリアクリレート類、ア
ルギン酸エステル類およびゼラチン等が挙げられる。乳
化液は、水中油型または油中水型のいずれであってもよ
く、化合物(I)またはその塩を疎水性または親水性溶
媒に溶解させ、これを薬剤に溶媒と共に適当な乳化剤お
よび適宜補助剤、例えば着色剤、吸収促進剤、防腐剤、
酸化防止剤、光遮蔽剤および増粘剤を用いて均質化する
ことにより製造される。
【0059】疎水性溶媒としては、パラフィン油類、シ
リコーン油類、植物性油類、例えばごま油、アーモンド
油、ヒマシ油、合成トリグリセリド類、例えばカプリル
/カプリン酸ビグリセリド、植物性脂肪酸類またはその
トリグリセリド、非天然飽和または不飽和脂肪酸類また
はそのモノ−およびジグリセリド類、脂肪酸エステル
類、例えばステアリン酸エチル、アジピン酸ジ−n−ブ
チリル、ラウロン酸ヘキシル、ペラルゴン酸ジプロピレ
ングリコール、鎖長がC16-17の飽和脂肪アルコール類
の分枝鎖状脂肪酸エステル類、ミリスチン酸イソプロピ
ル、パルミチン酸イソプロピル、鎖長がC12-18の飽和
脂肪アルコール類のカプリル/カプリン酸エステル類、
ステアリン酸イソプロピル、オレイン酸オレイル、オレ
イル酸デシル、オレイル酸エチル、乳酸エチル、ワック
ス状脂肪酸エステル類、例えばフタル酸ジブチル、アジ
ピン酸ジイソプロピル、アジピン酸の特に脂肪酸アルコ
ールエステル類、例えばイソトリデシルアルコールエス
テル、2−オクチルドデカノールエステル、セチルステ
アリルアルコールエステルおよびオレイルアルコールエ
ステル、脂肪酸類、例えばオレイン酸などが挙げられ
る。また、親水性溶媒としては、水、アルコール類、例
えばプロピレングリコール、グリセロール、ソルビトー
ルおよびそれらの混合物が挙げられる。
【0060】乳化剤としては、非イオン性界面活性剤、
例えばポリオキシエチル、ヒマシ油、ポリオキシエチ
ル、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノステア
レート、グリセロールモノステアレート、ポリオキシエ
チルステアレートおよびアルキルフェノールポリグリコ
ールエーテル類、中性界面活性剤、例えばN−ラウリル
−β−イミノジプロピオン酸2ナトリウムまたはレシチ
ン、アニオン性界面活性剤、例えばラウリル硫酸ナトリ
ウム、脂肪アルコールエーテル硫酸塩類、モノ−または
ジアルキルポリグリコールエーテルオルト燐酸エステル
モノエタノールアミン塩、カチオン性表面活性剤、例え
ばセチルトリメチルアンモニウムクロライドなどが用い
られる。また、乳化を安定化させる目的で増粘剤、例え
ばカルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセル
ロース(MC)並びに他のセルロースおよび澱粉誘導体
類、ポリアクリレート類、アルギン酸エステル類、ゼラ
チン、アラビアゴム、ポリビニルピロリドン、ポリビニ
ルアルコール、メチルビニルエーテルおよび無水マレイ
ン酸の共重合体、ポリエチレングリコール類、ワックス
類、シリカゲルなどを適宜添加してもよい。
【0061】本発明の抗原虫剤を懸濁液とする場合は、
化合物(I)またはその塩を適宜他の補助剤、例えば湿
潤剤、着色剤、吸収促進剤、防腐剤、酸化防腐剤、光遮
蔽剤などと共に均質に懸濁させることにより製造され
る。湿潤剤(分散剤)としては上記の界面活性剤が用い
られ、上記の添加剤を適宜加えうる。経口的にまたは皮
膚に投与することができる半固形剤は、一般式(I)の
化合物またはその塩を適当な賦形剤と適宜補助剤等を添
加して混合し、成形することにより製造しうる。賦形剤
は生理学的に許容されうる不活性物質であれば、いずれ
でもよく無機物質は例えば、塩化ナトリウム、炭酸塩
類、例えば炭酸カルシウム、炭酸水素塩類、酸化アルミ
ニウム類、珪酸類、シリカゲルおよび燐酸塩類などまた
は有機物質は例えば、糖類、セルロースおよび飼料、例
えば牛乳粉末、穀類ひきわりおよび細片、澱粉などが挙
げられる。上記の防腐剤、酸化防止剤および着色剤を適
宜添加してもよい。さらに、潤滑剤および潤滑剤、例え
ばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、滑石、ベ
ントナイト類、崩壊剤、例えば澱粉または架橋ポリビニ
ルピロリドン、結合剤、例えば澱粉、ゼラチンまたはポ
リビニルピロリドン、結晶セルロースなどを加えてもよ
い。
【0062】本発明の抗原虫剤は、1または2以上の本
発明化合物(I)またはその塩を含んでいてもよく、互
いの活性を損なうことがない限り同様のあるいは動物の
健康状態の向上や疾病の予防治療等目的を同じくする他
の薬剤を含有するかあるいは組み合わせて用いることが
できる。本発明の抗原虫剤は、化合物(I)またはその
塩を約0.01ppm−1%、好ましくは約0.1ppm−0.
1%の濃度で含有するように調製される。また、用時に
希釈して用いる製剤の場合は約0.01−90%、好ま
しくは約0.1−30%の濃度で含有するように調製さ
れる。一般的には、本発明の抗原虫剤は1日当たり1kg
の体重当たり化合物(I)またはその塩を約0.01−約
50mgの、好ましくは約0.1−5mgの範囲で動物に投
与すればよい。たとえば、飼料中に約0.01−100p
pm、好ましくは約0.1−50ppmの化合物(I)または
その塩を含有するように混入すればよい。そのような飼
料は治療目的用および予防目的用の両方に使用できる。
そのような飼料の製造は、一般に約0.5−30重量
%、好ましくは約1−20重量%の化合物(I)または
その塩を飼料用の賦形剤との混合物として含有する濃縮
物または予備混合物を一般的な飼料と混合することによ
り製造される。賦形剤は例えば、好ましくは例えばトウ
モロコシ油もしくは大豆油の如き少量の粉塵防止用の可
食油を含有しているトウモロコシ粉末またはトウモロコ
シおよび大豆粉末または鉱物性塩類である。得られた予
備混合物は飼料に均一に混入して動物に与える。
【0063】家禽類、特に鶏、うずら、アヒル、鴨、ガ
チョウおよび七面鳥における胞子虫症の治療および予防
用には、一般に約0.01−100ppm、好適には約0.
1−50ppmの化合物(I)またはその塩を適当な食用物
質、例えば栄養飼料と混合して与える。投与は飲水投与
の形で行うこともできる。動物の治療に用いる場合、具
体的には例えば哺乳動物における胞子虫症またはトキソ
プラズマ症の治療の場合には、化合物(I)またはその
塩を1kg体重当り約0.5−100mgを毎日投与する。
特に試験動物の体重または投与方法や動物の型および本
原虫剤に対する個々の反応または調合方法およびそれを
投与する時間または間隔によっては、上記の量に限定す
ることなく投与することもできる。すなわち、時には上
記の最少量より少なくて充分であり、逆には上記の上限
を越えなければならない場合もある。大量投与では、こ
れらを1日にわたり数回の個別投与に分割することが便
利である。
【0064】魚類に適用するには、経口的に例えば飼料
を介して、あるいは飼育池から薬液中に移し、その中で
一定の時間(数分間から数時間まで)保持するような短
時間で処置できる「薬浴」により実施されるのが通常で
あるが、魚の生育空間(例えばプール装置、水族館、タ
ンクまたは池)全体を一時的または永久処置を行うこと
もできる。この場合、化合物(I)またはその塩は適宜
用途に適した剤形で投与される。製剤中の本抗原虫成分
の濃度は約1ppm−10重量%である。例えば、魚類の
薬浴として使用、または魚類の生育空間の処理(プール
処置)用としては、水で希釈又は懸濁し得る1種以上の
極性溶媒中に本抗原虫剤を含む溶液が好ましい。この溶
液の製造は、化合物(I)またはその塩を水溶性物質を
含む極性の水溶性溶媒中に溶解又は懸濁させるが、化合
物(I)またはその塩の添加後に、得られる水溶液の p
Hは7−10、なかでも約8−10を示すことが好まし
い。さらに、本発明化合物を動物に投与することにより
寄生原虫を防除し、これに起因する疾病や死亡を減少さ
せ、発育不良の改善や健康状態の向上をはかることがで
きるので、例えば肉、乳、毛皮、卵、蜜などの生産にお
ける収量減少を防ぐことができる。また観賞用および愛
玩用動物を健康的に飼育することが可能である。
【0065】
【発明の効果】本発明のトリアジン誘導体またはその塩
は、優れた抗寄生原虫作用を示すうえに、動物に対する
毒性が低く、安全面でも優れた性質を示す。
【0066】
【発明の実施の形態】以下に実施例を挙げて本発明をさ
らに詳細に説明するが、これらが本発明の範囲を限定す
るものでないことはいうまでもない。
【0067】
【実施例】
参考例1 4−[4−(4−クロロベンゾイル)ベンジル]−3,
5−ジクロロニトロベンゼンの製造 ジクロロメタン15 mlにAlCl3 1.30gを懸濁し、4−ク
ロロベンゾイルクロライド1.43 gを3 mlのジクロロメタ
ンに溶解して30分間で加えた。次いで4−ベンジル−
3,5−ジクロロニトロベンゼン2.00 gを2 mlのジクロ
ロメタンに溶解して15分間で加えた。この反応混合物
を22時間還流させた後、25 mlの氷水中にあけ、クロ
ロホルム30 ml及び濃塩酸3 mlを加えて15分間室温で
撹拌した。有機層を分離し、水及び飽和重曹水で洗浄
後、乾燥し、濃縮して題記化合物を定量的に油状物とし
て得た。1 H-NMR (90 MHz, CDCl3, δppm); 4.49(2H, s), 7.22〜
7.78(8H, m), 8.24(2H, s)
【0068】参考例2 4−[4−(4−クロロベンゾイル)ベンジル]−3,
5−ジクロロアニリンの製造 酢酸エチル50 mlに4−[4−(4−クロロベンゾイ
ル)ベンジル]−3,5−ジクロロニトロベンゼン3.25
gを溶解し、SnCl2・2H2O 8.00 gを加え、1時間還流し
た。反応液は氷水20 mlにあけ、濃アンモニア水でアル
カリ性とし、有機層をデカンテーションで分離した。更
に水層に酢酸エチル50 mlを加え、2回抽出し、有機層
を合わせ、水洗後、乾燥、濃縮し残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィ(酢酸エチル/ヘキサン=1/2)
で精製し、淡褐色アモルファスの題記化合物を70%の
収率で得た。1 H-NMR (90 MHz, CDCl3, δppm); 3.75(2H, br-s), 4.2
7(2H, s), 6.67(2H, s),7.23〜7.78(8H, m)
【0069】参考例3 1−ベンジリデン−2−{4−[4−(4−クロロベンゾ
イル)ベンジル]−3,5−ジクロロフェニル}ヒドラ
ゾンの製造 酢酸15 mlに4−[4−(4−クロロベンゾイル)ベンジ
ル]−3,5−ジクロロアニリン2.10 gを溶かし、これ
に濃塩酸1.8 mlを加え5〜10℃で撹拌しながら、NaNO
2 0.41 gを1 mlの水に溶かした溶液を10分間で滴下し
た。淡褐色反応液を同温度で1時間撹拌した後、ベンズ
アルデヒド0.60 gを加え、更にSnCl2・2H2O 3.36 gを3.4
mlの濃塩酸に溶解して15分間で加えた。反応液は2
0〜25℃で3時間反応した後、析出結晶を濾取し、酢
酸エチルエステルで再結晶し、題記化合物を40%の収
率で黄色結晶として得た。 m.p.: 215〜216℃1 H-NMR (90 MHz, CDCl3, δppm); 4.32(2H, s), 7.12(2
H, s), 7.25〜7.78(15H,m)
【0070】参考例4 1−ベンジリデン−2−{4−[4−(4−クロロベンゾ
イル)ベンジル]−3,5−ジクロロフェニル}−4−
(2,2−ジメトキシ)エチルセミカルバジドの製造 1−ベンジリデン−2−{4−[4−(4−クロロベンゾ
イル)ベンジル]−3,5−ジクロロフェニル}ヒドラ
ジン1.00 gをアセトニトリル15 mlに懸濁し、2,2−
ジメトキシエチルイソシアネート0.40 gを加え、次いで
DBU(1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン)15
mgを加えて、20〜25℃で1時間反応した。反応終了
後、析出晶を濾取すると題記化合物が75%の収率で無
色結晶として得られた。 m.p.: 158〜160℃1 H-NMR (90 MHz, CDCl3, δppm); 3.47〜3.60(8H, m),
4.46(2H, s), 4.52(1H,t), 6.92(1H, t), 7.29〜7.80(1
6H, m)
【0071】参考例5 2−{4−[4−(4−クロロベンゾイル)ベンジル]
−3,5−ジクロロフェニル}−4,5−ジヒドロ−
1,2,4−トリアジン−3(2H)−オンの製造 1−ベンジリデン−2−{4−[4−(4−クロロベンゾ
イル)ベンジル]−3,5−ジクロロフェニル}−4−
(2,2−ジメトキシ)エチルセミカルバジド0.90 gを
12 mlのアセトニトリルに懸濁し、濃塩酸0.15 gを加え
て、20〜25℃で1時間反応した。反応液より析出晶
を濾取と題記化合物が無色結晶として96%の収率で得
られた。 m.p.: 205〜206℃1 H-NMR (90 MHz, CDCl3, δppm); 4.11〜4.16(2H, m),
4.38(2H, s), 5.67(1H,br-s), 7.05〜7.15(1H, m), 7.2
5〜7.78(10H, m)
【0072】実施例1 2−{4−〔4−(4−クロロベンゾイル)ベンジル〕
−3,5−ジクロロフェニル}−1,2,4−トリアジ
ン−3,5(2H,4H)−ジオンの製造 2−{4−〔4−(4−クロロベンゾイル)ベンジル〕
−3,5−ジクロロフェニル}−4,5−ジヒドロ−
1,2,4−トリアジン−3(2H)−オン0.473
gをジクロロメタン20mlに溶解し、クロロクロム酸
ピリジニウム1.0gを加えて、室温下12時間撹拌し
た。反応終了後、不溶物を濾去し、濃縮後シリカゲルカ
ラムクロマト(酢酸エチル/ヘキサン=2/1)で精製
し、無色結晶210mgを得た。 m.p.204〜205℃1 H−NMR(90MHz, CDCl3, δppm):
4.43(2H,s),7.30〜7.79(11H,
m),8.70(1H,b)
【0073】実施例2 2−〔4−(4−ベンジルベンジル)−3,5−ジクロ
ロフェニル〕−1,2,4−トリアジン−3,5(2
H,4H)−ジオンの製造 2−〔4−(4−ベンジルベンジル)−3,5−ジクロ
ロフェニル〕−4,5−ジヒドロ−1,2,4−トリア
ジン−3(2H)−オン438mgをジクロロメタン2
0mlに溶解し、クロロクロム酸ピリジニウム1.0g
を加えて、室温下12時間撹拌した。反応終了後、不溶
物を濾去し、濃縮後シリカゲルカラムクロマト(酢酸エ
チル/ヘキサン=2/1)で精製し、無色結晶230m
gを得た。 m.p.164〜165℃1 H−NMR(90MHz, CDCl3, δppm):
3.92(2H,s),4.29(2H,s),7.0
9(5H,m),7.20(s,4H),7.55
(s,1H),7.59(s,2H),9.67(1
H,b)
【0074】上記参考例1〜5、実施例1または2記載
の製造方法に準じて製造した化合物及びその物理恒数を
〔表1〕〜〔表4〕に示した。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】 表中、isoProはイソプロピルを、Meはメチルを、Tsはト
シルを示す。
【0075】上表に掲げる化合物のほかに、本発明の代
表的化合物として、例えば (1) 4−アセチル−2−〔4−(4−アセチルベンジ
ル)−3,5−ジクロロフェニル〕−1,2,4−トリア
ジン−3,5(2H,4H)−ジオン (2) 2−〔4−(4−アセチルベンジル)−3,5−
ジクロロフェニル〕−4−メチル−1,2,4−トリアジ
ン−3,5(2H,4H)−ジオン (3) 4−アセチル−2−〔3,5−ジクロロ−4−
(4−α−ヒドロキシエチルベンジル)フェニル〕−
1,2,4−トリアジン−3,5(2H,4H)−ジオン (4) 2−〔3,5−ジクロロ−4−(4−α−ヒドロ
キシエチルベンジル)フェニル〕−4−メチル−1,2,
4−トリアジン−3,5(2H,4H)−ジオンがあげられ
る。
【0076】〔生物試験〕 試験例1 ニワトリを用いて本発明化合物のコクシジウムに対する
効力試験を行った。すなわち、9日令白色レグホーン種
雄ヒナ1群3羽とし、非感染非投薬対照区を除くすべて
の区のニワトリに、実験室標準株のアイメリア・テネラ
(Eimeria tenella)の胞子形成オーシストを1羽当た
り5×104個を経口的に接種した。薬物は乾燥,粉砕
した本発明化合物を標準飼料(SDL No.1:日本配
合飼料(株)製)に31.3ppm 添加し、感染の24時
間前から感染後8日目まで9日間、自由摂取法により連
続投与した。飼育期間中、各ヒナの体重を測定すると共
に血便の滴数を観察し、さらにオーシスト数を測定して
抗コクシジウム効果を判定した。結果を〔表5〕に示
す。
【0077】
【表5】
【0078】〔表5〕の試験結果から明らかなように、
本発明化合物投与群では感染群と比較して増体重比が増
加し、優れた抗コクシジウム作用を発揮することが見い
出された。
【数1】 2)血便滴数:ヒナの腸から排泄された血便量をピーク
日の敷料に認められた1羽当たりの血痕数で表示。 3)OPG:糞1g中に排出されたオーシスト数(感染
後7日目) 4)ND:検出されず。
【0079】製剤例1 2−{4−〔4−(4−クロロベンゾイル)ベンジル〕
−3,5−ジクロロフェニル}−1,2,4−トリアジ
ン−3,5(2H,4H)−ジオン(化合物No.1)
25gを取り、355μmのふるいで全量が通過するよ
うに粉砕した後、米ぬかと油粕(1:1)975gを加
えて均一に混合する。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 【化1】 〔式中、R1は置換されていてもよく、またヘテロ原子
    を介して結合していてもよいアルキル基、置換されてい
    てもよいアシル基、アルキルスルフォニル基、アルキル
    スルフィニル基または置換されていてもよいスルファモ
    イル基を、Aは−N=又は−CH=を、R2は水素原
    子、又はハロゲン原子で置換されていてもよく、またヘ
    テロ原子を介して結合していてもよいアルキル基を、X
    1はハロゲン原子または低級アルキル基を、X2は水素原
    子又はフッ素原子を、R3は水素原子、ハロゲン原子又
    は低級アルキル基を、またR4は水素原子、置換されて
    いてもよいアルキル基又はアシル基を、それぞれ示す。
    ただし、R1が(1)C1-4アルカノイル基、(2)ベン
    ゾイル基、(3)トリフルオロアセチル基、(4)アル
    キルで置換されていてもよいスルファモイル基、(5)
    ヒドロキシ、ハロゲンまたはC1-3アルコキシで置換さ
    れていてもよいアルキル基、(6)C1-4アルキルで置
    換されたアミノ基を、Aが−CH=を、R2が水素原子
    を、X1が塩素原子を、R3が塩素原子を、かつX2が水
    素原子を示すとき、R4は置換されていてもよいアルキ
    ル基または置換されていてもよいアシル基を示す。〕で
    表わされる1,2,4−トリアジン−3,5(2H,4H)−
    ジオン誘導体またはその塩。
  2. 【請求項2】式 【化2】 〔式中、R1は(1)(i)アリール、(ii)アルキリデン、
    (iii)置換されていてもよいメルカプト、(iv)置換され
    ていてもよいイミノまたは(v)置換されていてもよいア
    ミノで置換されたアルキル基、または(2)式R8−S
    (O)n−(式中、R8はアルキル基を、nは1または2
    の整数を示す。)で表される基を、Aは−N=または−
    CH=を、R2は水素原子、またはハロゲン原子で置換
    されていてもよく、またヘテロ原子を介して結合してい
    てもよいアルキル基を、X1はハロゲン原子または低級
    アルキル基を、X2は水素原子またはフッ素原子を、R3
    は水素原子、ハロゲン原子または低級アルキル基を、ま
    たR4は水素原子、置換されていてもよいアルキル基ま
    たは置換されていてもよいアシル基を、それぞれ示
    す。〕で表される請求項1記載のトリアジン誘導体また
    はその塩。
  3. 【請求項3】R1が(1)(i)C6-14アリール、(ii)C
    1-3アルキリデン、(iii)C1-3アルキルで置換されてい
    てもよいメルカプト基、(iv)ヒドロキシもしくはC1-4
    アルコキシで置換されていてもよいイミノ基または(v)
    1-3アルキルで置換されていてもよいフェニルスルフ
    ォニルアミノ基で置換されたC1-7アルキル基 、(2)
    1-4アルキルチオ基、(3)C1-4アルキルスルフォニ
    ル基、または(4)C1-4アルキルスルフィニル基であ
    り、Aが−N=または−CH=であり、R2が水素原子
    であり、X1がハロゲン原子であり、X2が水素原子であ
    り、R3がハロゲン原子であり、R4が水素原子である請
    求項2記載のトリアジン誘導体またはその塩。
  4. 【請求項4】2−{3,5−ジクロロ−4−〔4−(プ
    ロペン−2−イル)ベンジル〕フェニル}−1,2,4
    −トリアジン−3,5(2H,4H)−ジオンまたは2
    −{3,5−ジクロロ−4−〔4−(1−トシルアミノ
    エチル)ベンジル〕フェニル}−1,2,4−トリアジ
    ン−3,5(2H,4H)−ジオンである請求項2記載
    のトリアジン誘導体またはその塩。
  5. 【請求項5】式 【化3】 〔式中、R1はハロゲンで置換されたベンゾイル、ヒド
    ロキシで置換されていてもよいハロゲン置換アルキル
    基、ハロゲンで置換されたアルカノイル基またはアルコ
    キシ基を示す。〕で表される請求項1記載のトリアジン
    誘導体またはその塩。
  6. 【請求項6】R1がハロゲンで置換されたベンゾイル、
    ヒドロキシで置換されていてもよいハロゲン置換C1-4
    アルキル基、ハロゲンで置換されたC1-4アルカノイル
    基またはC1-4アルコキシ基である請求項5記載のトリ
    アジン誘導体またはその塩。
  7. 【請求項7】2−{3,5−ジクロロ−4−〔4−(1
    −フルオロ−1−メチルエチル)ベンジル〕フェニル}
    −1,2,4−トリアジン−3,5(2H,4H)−ジ
    オンまたは2−{4−〔4−(α−クロロメチル−α−
    ヒドロキシエチル)ベンジル〕−3,5−ジクロロフェ
    ニル}−1,2,4−トリアジン−3,5(2H,4
    H)−ジオンである請求項5記載のトリアジン誘導体ま
    たはその塩。
  8. 【請求項8】式 【化4】 〔式中、R1はヒドロキシで置換されていてもよいアル
    キル基またはアルカノイル基を、X1は低級アルキル基
    または臭素原子を、R3は低級アルキル基またはハロゲ
    ン原子を示す。〕で表される請求項1記載のトリアジン
    誘導体またはその塩。
  9. 【請求項9】 R1がヒドロキシで置換されていてもよい
    1-4アルキル基またはC1-4アルカノイル基である請求
    項8記載のトリアジン誘導体またはその塩。
  10. 【請求項10】R1がヒドロキシで置換されたC1-4アル
    キル基である請求項8記載のトリアジン誘導体またはそ
    の塩。
  11. 【請求項11】2−{3−ブロモ−5−クロロ−4−
    〔4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ベンジ
    ル〕フェニル}−1,2,4−トリアジン−3,5(2
    H,4H)−ジオン、2−{3−クロロ−4−〔4−
    (1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ベンジル〕−3
    −メチルフェニル}−1,2,4−トリアジン−3,5
    (2H,4H)−ジオン、2−{3,5−ジブロモ−4
    −〔4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ベンジ
    ル〕フェニル}−1,2,4−トリアジン−3,5(2
    H,4H)−ジオンまたは2−{3,5−ジブロモ−4
    −〔4−(1−ヒドロキシエチル)ベンジル〕フェニ
    ル}−1,2,4−トリアジン−3,5(2H,4H)
    −ジオンである請求項8記載のトリアジン誘導体または
    その塩。
  12. 【請求項12】式 【化5】 〔式中、R1はC1-4アルカノイル基を、R3は低級アル
    キル基を示す。〕で表される請求項1記載のトリアジン
    誘導体またはその塩。
  13. 【請求項13】2−〔4−(4−アセチルベンジル)−
    3−クロロ−5−メチルフェニル〕−1,2,4−トリ
    アジン−3,5(2H,4H)−ジオンである請求項1
    2記載のトリアジン誘導体またはその塩。
  14. 【請求項14】2−{3,5−ジクロロ−4−〔4−
    (1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)ベンジル〕フェ
    ニル}−1,2,4−トリアジン−3,5(2H,4
    H)−ジオンまたはその塩。
  15. 【請求項15】請求項1または14記載のトリアジン誘
    導体またはその塩を含有する組成物。
  16. 【請求項16】抗原虫剤である請求項14記載の組成
    物。
  17. 【請求項17】(a)式 【化6】 〔式中、Lは水素原子、C1-3アルキル基またはアリー
    ル基を示し、他の記号は請求項1と同意義を示す。〕で
    表される化合物またはその塩を閉環反応に付し、シアノ
    基の加水分解反応に付した後、脱炭酸反応に付すことに
    より、式 【化7】 〔式中、各記号は請求項1記載と同意義を示す。〕で表
    されるトリアジン誘導体またはその塩を得るか、(b)
    式 【化8】 〔式中、各記号は請求項1記載と同意義を示す。〕で表
    される化合物またはその塩を酸化反応に付すことによ
    り、式 【化9】 〔式中、各記号は請求項1記載と同意義を示す。〕で表
    されるトリアジン誘導体またはその塩を得、所望により
    (c)得られたR4が水素原子である請求項1記載のト
    リアジン誘導体またはその塩をアシル化剤またはアルキ
    ル化剤と反応させることによりR4が置換されていても
    よいアルキル基またはアシル基である請求項1記載のト
    リアジン誘導体またはその塩を得ることを特徴とする請
    求項1記載のトリアジン誘導体またはその塩の製造法。
JP9233448A 1996-08-30 1997-08-29 1,2,4−トリアジン−3,5−ジオン誘導体及びその用途 Pending JPH10120662A (ja)

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