JPH10120598A - o−アルキルフルオロベンゼン類の製造方法 - Google Patents

o−アルキルフルオロベンゼン類の製造方法

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JPH10120598A
JPH10120598A JP9296463A JP29646397A JPH10120598A JP H10120598 A JPH10120598 A JP H10120598A JP 9296463 A JP9296463 A JP 9296463A JP 29646397 A JP29646397 A JP 29646397A JP H10120598 A JPH10120598 A JP H10120598A
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ノルベルト・ルイ
Michael-Harold Dipl Chem Rock
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C17/00Preparation of halogenated hydrocarbons
    • C07C17/093Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens

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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 アルキル基転移を抑制したo−アルキルベン
ゼン類の製造方法の提供。 【解決手段】 一般式Iのo−アルキルベンゼン類の製
造を、相当するクロロ蟻酸エステルをフッ化水素の存在
下およびハロゲン化アルカン以外の不活性希釈剤の存在
下の液相中で70から200℃に加熱することで行う。 [RはC−C−アルキルまたはC−C−シク
ロアルキル、Rは水素、C−C−アルキルまたは
−C−シクロアルキル、RおよびRは独立し
て水素、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C
−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、ジフルオ
ロメトキシ、トリフルオロメトキシ、クロロジフルオロ
メトキシ、C−C−アルキルチオ、トリフルオロメ
チルチオ、ジ−(C−C−アルキル)−アミノまた
はフェニルである]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は任意に置換されていてもよいo−
アルキルフルオロベンゼン類を置換フェニルのクロロ蟻
酸エステルから製造する液相方法に関する。
【0002】
【発明の背景】活性化合物の中間体として益々興味が持
たれてきているo−アルキルフルオロベンゼン類の現存
製造方法は僅かのみである。置換を望まない部位を第三
ブチル基でブロックし、ニトロ化、還元、フッ化物イオ
ン存在下の加熱(Baltz−Schiemann反
応)そして上記ブチル基の除去を行うことにより、芳香
族核にフッ素を選択的に導入することができる(J.C
hem.Soc.Perkin Trans.I 19
87、1)。
【0003】米国特許第5 306 849号には、あ
る種のフルオロベンゼン類は相当するクロロ蟻酸エステ
ルを無溶媒でフッ化水素を存在させて加熱すると最大6
9%の収率で製造可能であることが開示されている。ト
リクロロトリフルオロエタンを溶媒として用いると、結
果として、温度を高くした場合でも時間空間収率と変換
率が有意に悪化した。このように、2,6−ジメチルフ
ルオロベンゼンを得ることができるとしてもその収率は
40%のみであった。
【0004】
【発明の要約】従って、本発明は、式(I)
【0005】
【化3】
【0006】[式中、R1は、C1−C6−アルキルまた
はC3−C6−シクロアルキルであり、R2は、水素、C1
−C6−アルキルまたはC3−C6−シクロアルキルであ
り、R3およびR4は、互いに独立して各々、水素、ハロ
ゲン、C1−C6−アルキル、C3−C6−シクロアルキ
ル、C1−C6−アルコキシ、ジフルオロメトキシ、トリ
フルオロメトキシ、クロロジフルオロメトキシ、C1
6−アルキルチオ、トリフルオロメチルチオ、ジ−
(C1−C4−アルキル)−アミノまたはフェニルであ
る]で表されるo−アルキルフルオロベンゼン類の製造
方法を提供し、この方法に、式(II)
【0007】
【化4】
【0008】[式中、R1からR4は、各々、式(I)で
定義した通りである]で表されるクロロ蟻酸エステルを
フッ化水素の存在下およびハロゲン化アルカン以外の不
活性希釈剤の存在下の液相中で70から200℃に加熱
することを含める。
【0009】
【詳細な説明】上記式(I)および(II)において、
好適には、R1は、直鎖もしくは分枝C1−C4−アルキ
ルまたはC5−C6−シクロアルキルであり、R2は、水
素、直鎖もしくは分枝C1−C4−アルキルまたはC5
6−シクロアルキルであり、そしてR3およびR4は、
互いに独立して各々、水素、フッ素、塩素、臭素、直鎖
もしくは分枝C1−C4−アルキル、C5−C6−シクロア
ルキル、直鎖もしくは分枝C1−C4−アルコキシ、ジフ
ルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、クロロジフル
オロメトキシ、直鎖もしくは分枝C1−C4−アルキルチ
オ、トリフルオロメチルチオ、同一もしくは異なる直鎖
もしくは分枝C1−C4−アルキルで二置換されているア
ミノ、またはフェニルである。
【0010】特に好適には、R1は、メチル、エチル、
n−プロピルまたはイソプロピルであり、R2は、水
素、メチル、エチル、n−プロピルまたはイソプロピル
であり、そしてR3およびR4は、互いに独立して各々、
水素、フッ素、塩素、臭素、メチル、エチル、n−プロ
ピル、イソプロピル、メトキシ、ジフルオロメトキシ、
トリフルオロメトキシ、クロロジフルオロメトキシ、メ
チルチオまたはフェニルである。
【0011】本発明に従う方法の実施で出発材料として
用いる必要がある式(II)で表されるクロロ蟻酸エス
テルは公知であるか或は公知化合物に類似した様式で製
造可能である。
【0012】上記反応で用いる必要があるフッ化水素は
できるだけ無水でなければならない。特に適切なフッ化
水素は商業的に入手可能な無水フッ化水素(100%濃
度のフッ化水素酸)である。フッ化水素は、式(II)
で表されるクロロ蟻酸エステル1モル当たり、例えば1
から200モル、好適には1から100モル、特に好適
には2から50モル使用可能である。
【0013】本発明に従う方法の実施で用いるに好適な
不活性希釈剤はハロゲン化アルカンを除く不活性有機溶
媒であり、純粋な溶媒またはそれらの混合物を用いるこ
とができる。フッ化水素との混合物は多相系であり得
る。特に好適な希釈剤は多塩化ベンゼン類、例えばジク
ロロベンゼン類、特にo−ジクロロベンゼンまたは工業
用のジクロロベンゼン異性体混合物、トリクロロベンゼ
ン類、特に1,2,3−トリクロロベンゼンまたは1,
2,4−トリクロロベンゼン、或はテトラクロロベンゼ
ン類、特に1,2,4,5−テトラクロロベンゼンであ
る。
【0014】本方法の実施で用いる希釈剤量は比較的幅
広い範囲内で多様であり得る。希釈剤はクロロ蟻酸エス
テル1モル当たり一般に100から5000ml、好適
には150から1000ml使用可能である。
【0015】本方法は、例えば、前以て希釈剤とフッ化
水素とクロロ蟻酸エステルを仕込んでおいて反応温度に
加熱することなどで実施可能である。前以てフッ化水素
と希釈剤の一部または全部を反応温度で仕込んだ後にク
ロロ蟻酸エステル(任意に上記希釈剤の他の一部に溶解
させてもよい)を計量して入れるのが特に有利である。
両方の場合とも、生じた塩化水素と二酸化炭素を圧力制
御装置に通して反応容器から排出させるのが好適であ
る。
【0016】反応温度は70から180℃の範囲が好適
である。反応温度に関して重要なことは、その温度を、
少なくとも、使用するクロロ蟻酸エステルの脱カルボキ
シル化が起こるに必要な温度にすることである。これの
最低温度は必要に応じて常規予備試験を行うことで容易
に決定可能である。
【0017】本発明に従う方法を実施している間、圧力
を、少なくとも、上記反応体と溶媒が個々の反応温度で
主に液相中に保持されるに充分なほど高くすべきであ
る。圧力の決定的な上限は存在しない。これは例えば
0.5から10x106Paであってもよい。
【0018】本発明に従う希釈剤を用いると収率が従来
技術に比較して有意に高くなり得ることは驚くべきこと
である。
【0019】本発明に従う方法を用いると、驚くべきこ
とに、従来技術の方法に従ってクロロ蟻酸トリメチルフ
ェニルの脱カルボキシル化をHF中で行うと特に起こる
アルキル基転移が抑制される。
【0020】
【実施例】実施例1 1−フルオロ−2,4,6−トリメチルベンゼン 高品質の鋼で出来ている2 lのオートクレーブ内で5
00gのクロロ蟻酸2,4,6−トリメチルフェニルと
600mlの1,2,4−トリクロロベンゼンと400
mlのHFを撹拌しながら110℃に加熱した。この混
合物をこの温度で6時間撹拌したが、この間に生じたガ
ス(塩化水素および二酸化炭素)を圧力解放バルブ
(2.5x106Pa)付きコンデンサ(食塩水で冷
却)に通して放出させた。次に、HFを減圧下で除去し
た後、その残渣を水の中に注ぎ込んだ。有機相を分離し
て硫酸ナトリウムで乾燥させた。その生成物を蒸留で精
製した。溶媒は再使用可能である。
【0021】収量:251g(理論値の72%)。
【0022】実施例2 1−フルオロ−2,3−ジメチルベンゼン 220gのクロロ蟻酸2,3−ジメチルフェニルと50
0mlの1,2,4−トリクロロベンゼンと600ml
のHFを140℃に加熱しそして生じたガスを2.8x
106Paで放出させる以外は実施例1の方法を用いて
反応を実施した。
【0023】収量:113g(理論値の76%)。
【0024】実施例3 1−フルオロ−2,4−ジメチルベンゼン 400gのクロロ蟻酸2,4−ジメチルフェニルと70
0mlのトリクロロベンゼンと400mlのHFを15
0℃に加熱する以外は実施例1の方法を用いて反応を実
施した。
【0025】収量:192g(理論値の71%)。
【0026】実施例4 1−フルオロ−2,6−ジメチルベンゼン 276gのクロロ蟻酸2,6−ジメチルフェニルと50
0mlの1,2,4−トリクロロベンゼンと600ml
のHFを140℃に加熱する以外は実施例1の方法を用
いて反応を実施した。
【0027】収量:172g(理論値の92%)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 43/225 C07C 43/225 A 209/74 209/74 211/52 211/52 319/20 319/20 323/09 323/09

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 [式中、R1は、C1−C6−アルキルまたはC3−C6
    シクロアルキルであり、R2は、水素、C1−C6−アル
    キルまたはC3−C6−シクロアルキルであり、R3およ
    びR4は、互いに独立して各々、水素、ハロゲン、C1
    6−アルキル、C3−C6−シクロアルキル、C1−C6
    −アルコキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメト
    キシ、クロロジフルオロメトキシ、C1−C6−アルキル
    チオ、トリフルオロメチルチオ、ジ−(C1−C4−アル
    キル)−アミノまたはフェニルである]で表されるo−
    アルキルフルオロベンゼン類の製造方法であって、式
    (II) 【化2】 [式中、R1からR4は、各々、式(I)で定義した通り
    である]で表されるクロロ蟻酸エステルをフッ化水素の
    存在下およびハロゲン化アルカン以外の不活性希釈剤の
    存在下の液相中で70から200℃に加熱することを含
    む方法。
  2. 【請求項2】 式(I)および(II)において、R1
    が、直鎖もしくは分枝C1−C4−アルキルまたはC5
    6−シクロアルキルであり、R2が、水素、直鎖もしく
    は分枝C1−C4−アルキルまたはC5−C6−シクロアル
    キルであり、そしてR3およびR4が、互いに独立して各
    々、水素、フッ素、塩素、臭素、直鎖もしくは分枝C1
    −C4−アルキル、C5−C6−シクロアルキル、直鎖も
    しくは分枝C1−C4−アルコキシ、ジフルオロメトキ
    シ、トリフルオロメトキシ、クロロジフルオロメトキ
    シ、直鎖もしくは分枝C1−C4−アルキルチオ、トリフ
    ルオロメチルチオ、同一もしくは異なる直鎖もしくは分
    枝C1−C4−アルキルで二置換されているアミノ、また
    はフェニルである、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 式(I)および(II)において、R1
    が、メチル、エチル、n−プロピルまたはイソプロピル
    であり、R2が、水素、メチル、エチル、n−プロピル
    またはイソプロピルであり、そしてR3およびR4が、互
    いに独立して各々、水素、フッ素、塩素、臭素、メチ
    ル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、メトキシ、
    ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、クロロジ
    フルオロメトキシ、メチルチオまたはフェニルである、
    請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 フッ化水素を式(II)で表されるクロ
    ロ蟻酸エステル1モル当たり1から200モル用いる請
    求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 希釈剤として多塩化ベンゼン類を用いる
    請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 希釈剤を式(II)で表されるクロロ蟻
    酸エステル1モル当たり100から500ml用いる請
    求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 該方法を70から180℃で実施する請
    求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 圧力を、少なくとも、該反応体と溶媒が
    個々の反応温度において非常に圧倒的に液相中に存在す
    るに充分なほど高くする請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 該圧力を0.5から10x106Paの
    範囲にする請求項1記載の方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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