JPH10117069A - 金属ベース多層回路基板 - Google Patents

金属ベース多層回路基板

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JPH10117069A
JPH10117069A JP8266926A JP26692696A JPH10117069A JP H10117069 A JPH10117069 A JP H10117069A JP 8266926 A JP8266926 A JP 8266926A JP 26692696 A JP26692696 A JP 26692696A JP H10117069 A JPH10117069 A JP H10117069A
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metal
circuit board
insulating adhesive
copper foil
circuit
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JP8266926A
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English (en)
Inventor
Toshiki Saito
俊樹 斉藤
Naoki Yonemura
直己 米村
Tomohiro Miyakoshi
智寛 宮腰
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Denka Co Ltd
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Denki Kagaku Kogyo KK
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/05Insulated conductive substrates, e.g. insulated metal substrate
    • H05K1/056Insulated conductive substrates, e.g. insulated metal substrate the metal substrate being covered by an organic insulating layer
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
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    • H05K3/40Forming printed elements for providing electric connections to or between printed circuits
    • H05K3/4038Through-connections; Vertical interconnect access [VIA] connections
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    • H05K3/4069Through-connections; Vertical interconnect access [VIA] connections by thick-film techniques for via connections in organic insulating substrates
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
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    • H05K3/46Manufacturing multilayer circuits
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  • Insulated Metal Substrates For Printed Circuits (AREA)
  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
  • Printing Elements For Providing Electric Connections Between Printed Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 バイアホール部導体に1A/孔程度以上の大
電流を流すことのできる金属ベース多層回路基板を提供
する。 【解決手段】 (1)金属板上に第1の絶縁接着剤層を介し
て導体回路を形成してなる金属ベース回路基板上に、第
2の絶縁接着剤層を介し回路用導体層を接合する工程
(2)前記導体回路と回路用導体層を電気的に接続するた
めのスルーホールを形成する工程(3)前記回路用導体層
に回路を形成する工程を経て得られる金属ベース多層回
路基板であって、該バイアホールの直径が0.5mm以
上であり、しかも該バイアホールが導電性物質により充
填されてなることを特徴とする金属ベース多層回路基板
であり、好ましくは、前記導電性物質がハンダ付け可能
な物質、更に好ましくは銅ペーストである前記金属ベー
ス多層回路基板である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大電流の通電が可
能でありかつ小型化が可能な金属ベース多層回路基板に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体素子の小型化、高性能化、
ハイパワー化が進み、半導体素子から発生した熱を如何
に放散するかということが問題となってきており、電源
分野を中心に金属板上に絶縁層を介して金属箔を積層し
回路形成した金属ベース回路基板が熱放散性に優れると
いう理由から使用されてきている。しかし、金属ベース
回路基板は回路形成面が通常片面一層であるため、配線
面積が限定され、高密度実装化が困難であるという問題
があった。
【0003】高密度実装化を達成する目的で、例えば金
属ベース回路基板上の全面あるいは一部に両面に回路を
有する上層回路基板を接着剤を介して積層し、前記上層
回路基板上に発熱性の電子部品を搭載した金属ベース多
層回路基板が公知となっている(特開平5−32716
9号公報)。このような金属ベース多層回路基板では、
金属板と上層基板の間に熱伝導性の悪い樹脂からなる接
着剤層が存在すること、又、絶縁材としてエポキシ含浸
ガラスクロス等の熱放散性の悪い材料が使用されている
ことから、上層回路パターン上に発熱性の高いパワー電
子素子を搭載する場合には、熱放散性が不十分であり、
電子素子の温度が上昇し、ひいては誤動作を生ぜしめる
という問題があった。これに対して本発明者らは、上記
問題点の解決を意図して、いろいろな検討を行い、金属
板に高熱伝導絶縁層と導体回路を順次形成し、高熱伝導
絶縁層により隔てられた導体回路間をバイアホールによ
り接合した構造(特願平7−234001号)の金属ベ
ース多層回路基板を提示している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記金属ベー
ス多層回路基板はバイアホールの構造如何によっては、
バイアホール部導体に1A/孔程度以上の大電流を流す
場合にバイアホール部導体の発熱が大きくなり、部品の
寿命を縮めてしまうことがあった。
【0005】本発明の目的は、金属板に高熱伝導絶縁層
と導体回路を順次形成し、高熱伝導絶縁層により隔てら
れた導体回路間をバイアホールにより接合した構造を有
し、バイアホール部導体に1A/孔程度以上の大電流を
流すことが可能であり、かつパッドオンビア対応が可能
な金属ベース多層回路基板を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)金属板
上に第1の絶縁接着剤層を介して導体回路を形成してな
る金属ベース回路基板上に、第2の絶縁接着剤層を介し
て回路用導体層を接合する工程、(2)前記導体回路と
回路用導体層を電気的に接続するためのバイアホールを
形成する工程、(3)前記回路用導体層に回路を形成す
る工程を経ることにより得られる金属ベース多層回路基
板であって、該バイアホールの直径が0.5mm以上で
あり、しかも該バイアホールが導電性物質により充填さ
れてなることを特徴とする金属ベース多層回路基板であ
り、好ましくは、前記導電性物質がハンダ付け可能な物
質、更に好ましくは銅ペーストであることを特徴とする
前記の金属ベース多層回路基板である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図を用いて本発明について
詳細に説明する。本発明における金属ベース多層回路基
板8は、図1に例示した金属板1上に第1の絶縁接着剤
層2を介して導体回路3を有する金属ベース回路基板4
を用い、前記金属ベース回路基板4上に第2の絶縁接着
剤層5を介して回路用導体層6を接合する工程(以下第
1の工程という)、導体回路3と回路用導体層6とを電
気的に接続するためのバイアホールを形成する工程(以
下第2の工程)、回路用導体層6より回路を形成する工
程(以下第3の工程)を経て得られる金属ベース多層回
路基板で、図6に例示される構造を有している。尚、図
2は図1の金属ベース回路基板4を用いて第1の工程を
経た中間段階、図5は図2の構造から第2の工程を経た
中間段階、図6は図5から第3の工程を経た最終段階を
示している。又、図3は図2の中間段階のものが直接に
第3の工程を経たとき、図4は図3の中間段階のものが
第2の工程の途中で、例えばレーザー照射することで第
2の絶縁接着剤層5一部を切削した後の段階を示してい
る。なお、図示していないが、回路用導体層6上には電
子素子が必要に応じ搭載されていてもよいし、ワイヤー
ボンディング等により他部品と結合されていてもよい。
更に、導体回路3及び回路用導体層6は金属板1の少な
くとも一主面上の少なくとも一部に積層されていれば良
く、回路用導体層6上に他の回路基板を複数積層しても
構わない。
【0008】本発明は、前記第2の工程の改良技術に係
わるもので、バイアホールの形状を特定し、しかもその
空隙を導電性物質で充填することにより、1A程度以上
もの大電流を該バイアホールに流すことができ、この故
に電源分野を初めとするいろいろな分野に適用可能な大
電流用金属ベース多層回路基板を得られるという知見に
基づきなされたものである。
【0009】即ち、本発明では、バイアホール7は直径
が0.5mm以上である。直径が0.5mm未満の場合
には、バイアホールの空隙の中に導電性物質が充填しに
くく、結果的にバイアホール空隙内部の電気抵抗が大き
くなり、バイアホールでの発熱が大きくなるので、結果
的に大電流用の金属ベース多層回路基板が得られず、広
範囲の用途に適用できず実用上有益でない。また、バイ
アホール7の直径の上限については回路幅により制限さ
れるので、本発明において特に定める必要がないが、一
般的には5mm程度以下である。
【0010】また、本発明では、バイヤホールの形状が
前記の条件を満たすときに、バイアホール7の空隙内部
は導電性物質で充填されてさえいれば良い。ここで、導
電性物質としては、金、銀、銅、白金、錫、鉛、モリブ
デン等の金属、或いは前記金属の2種以上からなる合
金、例えば白金−ロジウム合金、各種のハンダ等を用い
ることができる。一般的には、バイアホール壁との固
着、銅或いはアルミニウム回路との電気的接合性、更に
得られる回路基板の電気的信頼性等の面から、銅、銀の
貴金属やハンダが用いられ、これらは通常ペースト状態
で用いられる。これら導電性物質のうち、特に銅ペース
トを用いたバイアホールは、電気抵抗が小さく、高電気
信頼性であり、しかも安価に容易に入手できることか
ら、好ましいものである。
【0011】また導電性物質のうち、ハンダ付け可能な
物質を用いる場合には、バイアホール上に半導体部品等
の発熱部品を載置し、前記発熱部品から発生した熱をバ
イアホールを通じて速やかに導体回路に逃がすことで、
放熱を助長することもできる。この様なハンダ付け可能
な物質としては、前記導電性物質のうち銀、銅、各種の
ハンダ等が挙げられ、このうち銅は作業性に優れるペー
スト状態のものが安価に、容易に入手でき、しかも得ら
れるバイアホールの電気抵抗も小さく、電気的信頼性も
高いので、好適である。
【0012】また導電性物質は、少なくともバイアホー
ル空隙内部を密に充填していなければならない。バイア
ホールの内部が導電性物質で充填されていない場合に
は、大きな電流を通電することができないし、バイアホ
ールをパッドとして用いるいわゆるパッドオンビアの構
造を取ることができないからである。尚、バイアホール
の壁面及び底面は導電性物質を充填する前に、予め銅め
っきする方が大電流対応の点で好ましいが、銅めっきす
ることなく直接に導電性物質を充填しても構わない。
【0013】前記第2の工程は、回路用導体層6と第2
の絶縁接着剤層5の一部を物理的、化学的或いは機械的
に除去しバイアホール用の孔を形成する操作と該操作で
生じた空隙内部にメッキ、印刷等の方法で導電性物質を
充填する操作との組み合わせにより、導体回路3と回路
用導体層6との電気的な接続を行う工程であるが、バイ
アホール用の孔を形成する方法としては、ドリル等を用
いる機械加工法の他にエキシマレーザー、CO2レーザ
ー、YAGレーザー等の各種レーザー光線を用いる方法
を適用できる。また、ケミカルドリリングにより化学的
に第2の絶縁接着剤層5を溶解する方法もある。
【0014】しかし、本発明者らの検討によれば、回路
用導体層6の所定の位置をエッチングにより除去開孔
し、該孔にレーザー光線を照射して第2の絶縁接着剤層
5を除去し、更に導体塗料を印刷することでバイアホー
ルを形成する方法が、寸法精度高く、周辺部に傷をいれ
ず、生産性が良く、しかも平坦性が良く大きな電流を流
すことが可能なバイアホールを得るのに好ましい。
【0015】以下本発明の金属ベース多層回路基板を得
る第1の工程と第3の工程、並びに得られた金属ベース
多層回路基板の詳細について、説明する。
【0016】本発明の第1の工程では通常の金属ベース
回路基板4が用いられるが、得られる金属ベース多層回
路基板8の耐電圧特性の面からは、金属ベース回路基板
4を構成する絶縁接着剤層が充分に加熱硬化されている
ことが好ましい。然るに、金属ベース回路基板の絶縁接
着剤層は、金属ベース多層回路基板8の第1の絶縁接着
剤層2となるので、この硬化が不充分で、例えば揮発性
物質が含まれていると、第2の絶縁接着剤層5を塗布後
の硬化に際しふくれ現象を発生したり、金属ベース多層
回路基板8の耐電圧を低下する等の問題が発生すること
があるからである。
【0017】又、第1の工程は、金属ベース回路基板4
上に塗布された第2の絶縁接着剤層5が半硬化状態にあ
るときに、熱プレス、ラミネーターを用いて回路用導体
層6を張り付け、第2の絶縁接着剤層を硬化することで
行われるのが一般的であるが、本発明では導体回路3の
厚さが5μm以上150μm以下とすることで、第2の
絶縁接着剤層5が導体回路3の間に入り込み導体回路3
と回路用導体6の間の耐電圧性を確保できるようにな
る。導体回路3の厚みが5μm未満の金属ベース回路基
板4は容易に入手できないし、150μmを越える時は
耐電圧性に優れる金属ベース多層回路基板8を必ずしも
得られるとは限らなくなるからである。
【0018】本発明の第3の工程は、第1の工程で金属
ベース回路基板に接合された回路用導体層に回路を形成
する工程であり、エッチング等の一般的な回路形成法に
よれば良い。本発明は、上記第1、第2及び第3の工程
を採用することで、従来法の問題点であった、回路間或
いは回路と金属板との間の耐電圧特性の低下、膨れの発
生を大幅に防止し、その結果として生産性を向上するも
のである。即ち、本発明においては、弾力性に富み、し
かも回路形成されていない金属箔を接合するので、回路
間の耐電圧特性が損なわれず、膨れも防止できるし、
又、予め金属板との絶縁を確保してある金属ベース回路
基板を実質的に用いているので、金属板と回路間の耐電
圧特性をも損なうことがない。
【0019】又、本発明においては、上記第1の工程が
最初であれば良く、第2及び第3の工程の順序は定める
必要がないし、必要に応じて前記第2及び第3の工程を
繰り返すこともできる。また、バイアホール空隙部に導
電性物質を充填する操作は通常第2の工程で行うが、第
2の工程ではバイアホールの空隙部を作成し第3の工程
を経た後に行うこともできる。
【0020】第1の絶縁接着剤層2の熱伝導率は35×
10-4cal/cm・sec・℃以上150×10-4cal/cm・sec・℃
以下であり、しかもその厚みは20μm以上200μm
以下である。熱伝導率が35×10-4cal/cm・sec・℃未
満の場合には、金属ベース多層回路基板8の熱抵抗が大
きくなり、目的とする良好な熱放散性が得られないこと
がある。また、150×10-4cal/cm・sec・℃を越える
ものは工業的に得ることが難しい。しかし、前記の範囲
の熱伝導率を有する第1の絶縁接着剤層2を用い、確実
に、良好な熱放散性を有する金属ベース多層基板8を得
るためには、第1の絶縁接着剤層2の厚みが20μm以
上200μm以下である。200μmを越える厚みで
は、良好な熱放散性を達成することができなくなるし、
20μm未満では耐電圧性が低下するので好ましくな
い。
【0021】第1の絶縁接着剤層2は金属酸化物及び/
又は金属窒化物と樹脂とで構成される。金属酸化物及び
金属窒化物は熱伝導性に優れ、しかも電気絶縁性のもの
が好ましく、金属酸化物としては酸化アルミニウム、酸
化珪素、酸化ベリリウム、酸化マグネシウムが、金属窒
化物としては窒化ホウ素、窒化珪素、窒化アルミニウム
が選択され、これらを単独または2種以上を混合して用
いることができる。特に、前記の金属酸化物のうち、酸
化アルミニウムは電気絶縁性、熱伝導性ともに良好な絶
縁接着剤層を容易に得ることができ、しかも安価に入手
可能であるという理由で、また、前記の金属窒化物のう
ち窒化ホウ素は電気絶縁性、熱伝導性に優れるという理
由で好ましい。
【0022】前記金属酸化物と金属窒化物の合量は45
体積%以上85体積%以下であり、好ましくは48体積
%以上80体積%以下である。45体積%未満では、第
1の絶縁接着剤層2の熱伝導率を35×10-4cal/cm・s
ec・℃以上にすることが容易でなく、その結果、熱放散
性に優れる金属ベース多層回路基板が得られなくなる。
又、85体積%を越える場合には、樹脂との混合におい
て気泡を巻き込み易くなり、その結果、耐電圧性に優れ
た金属ベース多層回路基板8が得られないことがある。
熱放散性に優れ、しかも耐電圧性に優れる金属ベース多
層回路基板を再現性良く得るためには、48体積%以上
80体積%以下の範囲が好ましい。
【0023】前記の第1の絶縁接着剤層2を構成する樹
脂としては、前記の金属酸化物及び/又は金属窒化物を
含みながらも、硬化状態下において、金属板1及び導体
回路3との接合力に優れ、また耐電圧特性等を損なわな
いものが選択される。このような樹脂として、エポキシ
樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂の他各種のエン
ジニアリングプラスチックが単独または2種以上を混合
して用いることができるが、このうちエポキシ樹脂が金
属同士の接合力に優れるので好ましい。特に、エポキシ
樹脂のなかでは、流動性が高く、前記の金属酸化物及び
金属窒化物との混合性に優れるビスフェノールA型エポ
キシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂は一層好ま
しい樹脂である。
【0024】第2の絶縁接着剤層5の熱伝導率は、35
×10-4cal/cm・sec・℃以上150×10-4cal/cm・sec・
℃以下であり、しかもその厚みが40μm以上200μ
m以下である。熱伝導率が35×10-4cal/cm・sec・℃
未満のときは、金属ベース多層回路基板8の熱抵抗が大
きくなり、目的とする良好な熱放散性が得られないこと
があるし、150×10-4cal/cm・sec・℃を越えるもの
は工業的に得ることが難しい。又、第2の絶縁接着剤層
5の厚みが、40μm未満の場合には耐電圧性が低下す
る場合があるし、200μmを越えると熱放散性が低下
するためである。第2の絶縁接着剤層5の熱伝導率と厚
さを限定することにより、金属ベース多層回路基板8が
耐電圧性と熱放散とに優れるという特性は、第1の絶縁
接着剤層2の熱伝導率が35×10-4cal/cm・sec・℃以
上150×10-4cal/cm・sec・℃以下であって、しかも
その厚みが20μm以上200μm以下である場合に、
特に達成されるので好ましい。
【0025】第2の絶縁接着剤層5は、金属酸化物と金
属窒化物との合量が45体積%以上85体積%以下、好
ましくは48体積%以上80体積%以下と残部が樹脂と
を用いることで、得ることができる。特に、金属酸化物
が酸化アルミニウム、金属窒化物が窒化硼素のときに好
ましい結果が得られる。第2の絶縁接着剤層5に含まれ
る金属酸化物及び/又は金属窒化物の充填量、種類及び
樹脂の種類については、第1の絶縁接着剤層2に於ける
理由と同じである。即ち、金属酸化物及び金属窒化物は
熱伝導性に優れ、しかも電気絶縁性のものが好ましく、
金属酸化物としては酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化
ベリリウム、酸化マグネシウムがあげられ、金属窒化物
としては窒化硼素、窒化珪素、窒化アルミニウムが選択
され、これらを単独または2種以上を混合して用いるこ
とができる。特に、金属酸化物として酸化アルミニウム
は電気絶縁性、熱伝導性ともに良好な絶縁接着剤層を容
易に得られるし、しかも安価に入手容易であるという理
由で、好ましいものであり、金属窒化物として窒化硼素
は電気絶縁性、熱伝導性が優れ、好ましい。
【0026】第2の絶縁接着剤層5を構成する樹脂とし
ては、前記金属酸化物及び/又は金属窒化物を含みなが
らも、硬化状態下において、導体回路3及び回路用導体
層6との接合力に優れ、金属ベース多層回路基板8の特
性を損なわないものが選択される。このような樹脂とし
て、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂の
他各種のエンジニアリングプラスチックが単独又は2種
以上を混合して用いることができるが、このうちエポキ
シ樹脂が金属同士の接合力に優れるので好ましい。特に
エポキシ樹脂のなかでも、流動性が高く、無機質充填剤
との混合性に優れるビスフェノールA型エポキシ樹脂、
ビスフェノールF型エポキシ樹脂は一層好ましい樹脂で
ある。
【0027】第2の絶縁接着剤層5中の金属酸化物及び
金属窒化物の合量は、45体積%以上85体積%以下で
あり、好ましくは48体積%以上80体積%以下であ
る。45体積%未満では、第2の絶縁接着剤層5の熱伝
導率を35×10-4cal/cm・sec・℃以上にすることが容
易でなく、その結果、熱放散性の乏しい金属ベース多層
回路基板8しか得られない。又、85体積%を越える場
合には、樹脂との混合において気泡を巻き込み易くな
り、その結果、耐電圧性に優れた金属ベース多層回路基
板8が得られないことがある。48体積%以上80体積
%以下の場合には、熱放散性と耐電圧性とに優れる金属
ベース多層回路基板が再現良く得ることができる。
【0028】導体回路3、回路用導体層6の材質は銅、
アルミニウム、ニッケル、鉄、錫、銀、チタニウムのい
ずれか、または、これらの金属を2種類以上含む合金及
びそれぞれの金属を使用したクラッド箔等が用いること
ができる。また、この時の箔の製造方法は電解法でも圧
延法で作製したものでもよく、箔上にはNiめっき、N
i+Auめっき、はんだめっきなどの金属めっきがほど
こされていてもかまわないが、第2の絶縁接着剤層5と
の接着性の点から、回路用導体層6の表面はエッチング
やめっきにより予め粗化処理されていればさらに好まし
い。又、回路用導体層6の厚みは特に制限はないが一般
的には500μm以下が用いられる。
【0029】本発明では、金属板1として、良好な熱伝
導性を持つアルミニウムおよびアルミニウム合金、銅お
よび銅合金、鉄および鉄合金等の金属、銅/鉄−ニッケ
ル系合金、アルミニウム/鉄−ニッケル系合金等の2層
の複合材料、あるいは銅/鉄−ニッケル系合金/銅、ア
ルミニウム/鉄−ニッケル系合金/アルミニウム等の3
層の複合材料等が使用可能である。また、金属板1の厚
みとしては、特に制限はないが、0.5mm〜3.0m
mが一般に用いられる。
【0030】以下、実施例に基づき、発明の内容をより
具体的に説明する。
【実施例】
〔実施例1〕510mm×510mm×1.5mmのア
ルミニウム板上に、窒化硼素(電気化学工業(株)製;
GP)を53体積%含有するビスフェノールA型エポキ
シ樹脂(油化シェル(株)製;エピコート828)を絶
縁接着剤として用い、アミン系硬化剤を加え、200μ
mの厚みとなるように塗布し、厚さが35μmの銅箔を
ラミネート法により張り合わせた。次に、この銅箔をエ
ッチングしてシールドパターンを形成した後に、銅箔上
に前記絶縁接着剤にアミン系硬化剤を加え、200μm
の厚みとなるように塗布し、さらに厚さが35μmの銅
箔をラミネート法により張り合わせ、加熱硬化した。次
に、外層銅箔の所定箇所にドリルによりφ0.5mmの
丸穴を開け、第2の絶縁接着剤層まで切削した後に、銅
めっきを施し、更に印刷法により銅ペースト((株)ア
サヒ化研製;ACP−007P)を充填した。その後外
層銅箔をエッチングして所望の回路を形成し、金属ベー
ス多層回路基板を得た。この金属ベース多層回路基板に
ついて、熱抵抗、耐電圧、電子素子の動作安定性、バイ
アホール部のハンダ付け性、及びバイアホール部の許容
通電量を以下に示す方法で測定した。結果は、表1に記
載したように良好であった。尚、絶縁接着剤より別途直
径10mm厚さ1mmの円板の加熱硬化体を作製しレー
ザー法熱伝導率測定に供した。
【0031】<熱抵抗の測定方法>金属ベース多層回路
基板の多層化した部分を40mm×30mmに切りとり
試験片とする。試験片をエッチングして、その中心付近
に大きさ10mm×14mmのパッド部を形成し、この
部分にトランジスター(2SC2233;TO220タ
イプ;株式会社東芝製)をはんだ付けする。基板の裏面
を室温に冷却しつつ、トランジスタを動作させ、トラン
ジスター裏側と基板の温度を測定し、両者の温度差とト
ランジスタの消費電力(コレクター損失)から熱抵抗を
算出する(デンカHITTプレートカタログ参照)。
【0032】<耐電圧の測定方法>金属ベース多層回路
基板の第1の絶縁接着剤層上に配置された導体回路をベ
タパターンとし、第2の絶縁接着剤層上の回路用導体を
エッチングしてφ20mmの円形パターンを10mm間
隔で3×3個形成した。尚、前記円形パターンのうち中
心部に位置する円形パターンはバイアホールにより前記
導体回路と電気的に接続した。上記金属ベース多層回路
基板について、JIS C 2110に規定された段階
昇圧法により、中心部の円形パターンと他の円形パター
ン間の耐電圧を測定した。
【0033】<パワー電子素子の動作安定性の評価方法
>日立製作所製p−mos−FET(2SK2174
S)を2mm間隔で3個組み込んだモジュールを作製
し、100℃の環境下で素子1個当たり10Wの消費電
力となるようにしながら96時間連続運転し、誤動作の
有無を評価する。誤動作が発生しなければ、消費電力を
更に10W加えて再度評価する。以降同様に消費電力を
増加し、誤動作の発生した時の消費電力量にてパワー電
子素子の動作安定性を評価する。
【0034】<ハンダ付け性の評価方法>基板をフラッ
クス(L−35;タムラ化研製)処理した後に、260
℃−2秒間、ハンダ槽に浸漬したときのハンダ濡れ性の
良否で評価した。
【0035】<許容通電量の評価方法>バイアホールか
ら約1mmはなれた外層回路表面部の温度上昇が5℃と
なったときの通電量で評価した。
【0036】
【表1】
【0037】〔実施例2〕絶縁接着剤に酸化アルミニウ
ム(昭和電工(株)製:A−42−2)を54体積%含
有するシリコーン樹脂(東レダウコーニングシリコーン
(株)製;SE1880)を用いたこと以外は、実施例
1と同一の操作をして得た金属ベース多層回路基板につ
いて、熱抵抗、耐電圧、電子素子の動作安定性、バイア
ホール部のハンダ付け性、及びバイアホール部の許容通
電量を同様の方法で測定した。結果を表1に記載したよ
うに、良好であった。
【0038】〔実施例3〕絶縁接着剤に酸化アルミニウ
ム(昭和電工(株)製:A−42−2)を54体積%含
有するビスフェノールF型エポキシ樹脂(油化シェル
(株)製:エピコート807)を用いたこと以外は、実
施例1と同一の操作をして得た金属ベース多層回路基板
について、熱抵抗、耐電圧、電子素子の動作安定性、バ
イアホール部のハンダ付け性、及びバイアホール部の許
容通電量を測定した。結果は、表1に記載したように、
良好であった。
【0039】〔実施例4〕510mm×510mm×
1.5mmのアルミニウム板上に、酸化アルミニウム
(昭和電工(株)製:A−42−2)を54体積%含有
するビスフェノールF型エポキシ樹脂(油化シェル
(株)製:エピコート807)を絶縁接着剤として用
い、アミン系硬化剤を加え、200μmの厚みとなるよ
うに塗布し、厚さが5μmの銅箔をラミネート法により
張り合わせ、加熱硬化した。次に、この銅箔をエッチン
グしてシールドパターンを形成した後、銅箔上に前記の
絶縁接着剤にアミン系硬化剤を加え200μmの厚みと
なるように塗布し、厚さが5μmの銅箔をラミネート法
により張り合わせた後、加熱硬化した。次に、外層銅箔
の所定箇所にエッチングによりφ0.5mmの丸穴を開
け、穴開き部にレーザー光線を照射して第2の絶縁接着
剤層の一部を切削した後に、銅めっきを施し、更に印刷
法により銅ペースト((株)アサヒ化研製;ACP−0
07P)を充填した。次に、外層銅箔をエッチングして
所望の回路を形成することで金属ベース多層回路基板を
得た。この金属ベース多層回路基板について、熱抵抗、
耐電圧、電子素子の動作安定性、バイアホール部のハン
ダ付け性、及びバイアホール部の許容通電量を同様の方
法で測定した。結果は、表1に記載したとおり、良好で
あった。
【0040】〔実施例5〕510mm×510mm×
1.5mmのアルミニウム板上に、酸化アルミニウム
(昭和電工(株)製:A−42−2)を54体積%含有
するビスフェノールF型エポキシ樹脂(油化シェル
(株)製:エピコート807)を絶縁接着剤として用
い、アミン系硬化剤を加え、200μmの厚みとなるよ
うに塗布し、厚さが150μmの銅箔をラミネート法に
より張り合わせ、加熱硬化した。次に、この銅箔をエッ
チングしてシールドパターンを形成した後に、銅箔上に
前記の絶縁接着剤にアミン系硬化剤を加え、200μm
の厚みとなるように塗布し、厚さが150μmの銅箔を
ラミネート法により張り合わせ、加熱硬化した。次に、
外層銅箔の所定箇所にエッチングによりφ0.5mmの
丸穴を開け、穴開き部にレーザー光線を照射し、第2の
絶縁接着剤層の一部を切削した後に、銅めっきを施し、
更に印刷法により銅ペースト((株)アサヒ化研製;A
CP−007P)を充填した。次に、外層銅箔をエッチ
ングして所望の回路を形成することで金属ベース多層回
路基板を得た。この金属ベース多層回路基板について、
熱抵抗、耐電圧、電子素子の動作安定性、バイアホール
部のハンダ付け性、及びバイアホール部の許容通電量を
同様の方法で測定した。結果は、表1に記載したとお
り、良好であった。
【0041】〔実施例6〕510mm×510mm×
1.5mmのアルミニウム板上に、酸化アルミニウム
(昭和電工(株)製:A−42−2)を56体積%含有
するビスフェノールF型エポキシ樹脂(油化シェル
(株)製:エピコート807)を絶縁接着剤として用
い、アミン系硬化剤を加え、200μmの厚みとなるよ
うに塗布し、厚さが35μmの銅箔をラミネート法によ
り張り合わせ、加熱硬化した。次に、この銅箔をエッチ
ングしてシールドパターンを形成した後に、銅箔上に前
記の酸化アルミニウムを54体積%含有するビスフェノ
ールF型エポキシ樹脂(油化シェル(株)製;エピコー
ト828)を絶縁接着剤として用い、アミン系硬化剤を
加え、250μmの厚みとなるように塗布し、厚さが3
5μmの銅箔をラミネート法により張り合わせ、加熱硬
化した。次に、外層銅箔の所定箇所にエッチングにより
φ0.5mmの丸穴を開け、穴開き部にレーザー光線を
照射し、第2の絶縁接着剤層の一部を切削した後に、銅
めっきを施し、更に印刷法により銅ペースト((株)ア
サヒ化研製;ACP−007P)を充填した。次に、外
層銅箔をエッチングして所望の回路を形成することで金
属ベース多層回路基板を得た。この金属ベース多層回路
基板について、熱抵抗、耐電圧、電子素子の動作安定
性、バイアホール部のハンダ付け性、及びバイアホール
部の許容通電量を同様の方法で測定した。結果は、表1
に記載したとおり、良好であった。
【0042】〔実施例7〕510mm×510mm×
1.5mmのアルミニウム板上に、酸化アルミニウム
(昭和電工(株)製:A−42−2)を56体積%含有
するビスフェノールF型エポキシ樹脂(油化シェル
(株)製:エピコート807)を絶縁接着剤として用
い、アミン系硬化剤を加え、20μmの厚みとなるよう
に塗布し、厚さが35μmの銅箔をラミネート法により
張り合わせ、加熱硬化した。次に、この銅箔をエッチン
グしてシールドパターンを形成した後に、銅箔上に前記
の酸化アルミニウムを54体積%含有するビスフェノー
ルF型エポキシ樹脂(油化シェル(株)製;エピコート
807)を絶縁接着剤として用い、アミン系硬化剤を加
え、250μmの厚みとなるように塗布し、さらに厚さ
が35μmの銅箔をラミネート法により張り合わせ、加
熱硬化した。次に、外層銅箔の所定箇所にエッチングに
よりφ0.5mmの丸穴を開け、穴開き部にレーザー光
線を照射し、第2の絶縁接着剤層の一部を切削した後
に、銅めっきを施し、更に印刷法により銅ペースト
((株)アサヒ化研製;ACP−007P)を充填し
た。次に、外層銅箔をエッチングして所望の回路を形成
することで金属ベース多層回路基板を得た。この金属ベ
ース多層回路基板について、熱抵抗、耐電圧、電子素子
の動作安定性、バイアホール部のハンダ付け性、及びバ
イアホール部の許容通電量を同様の方法で測定した。結
果は、表1に記載したとおり、良好であった。
【0043】〔実施例8〕510mm×510mm×
1.5mmのアルミニウム板上に、酸化アルミニウム
(昭和電工(株)製:A−42−2)を56体積%含有
するビスフェノールF型エポキシ樹脂(油化シェル
(株)製:エピコート807)を絶縁接着剤として用
い、アミン系硬化剤を加え、200μmの厚みとなるよ
うに塗布し、厚さが35μmの銅箔をラミネート法によ
り張り合わせ、加熱硬化した。次に、この銅箔をエッチ
ングしてシールドパターンを形成した後に、銅箔上に前
記の絶縁接着剤をアミン系硬化剤を加え、200μmの
厚みとなるように塗布し、さらに厚さが35μmの銅箔
をラミネート法により張り合わせ、加熱硬化した。次
に、外層銅箔の所定箇所をエッチングしてφ0.5mm
の丸穴を開け、穴開き部にレーザー光線を照射し、第2
の絶縁接着剤層の一部を切削した後に、銅めっきを施
し、更に印刷法により銅ペースト((株)アサヒ化研
製;ACP−007P)を充填した。次に、外層銅箔を
エッチングして所望の回路を形成することで金属ベース
多層回路基板を得た。この金属ベース多層回路基板につ
いて、熱抵抗、耐電圧、電子素子の動作安定性、バイア
ホール部のハンダ付け性、及びバイアホール部の許容通
電量を同様の方法で測定した。結果は、表1に記載した
とおり、良好であった。
【0044】〔実施例9〕510mm×510mm×
1.5mmのアルミニウム板上に、酸化アルミニウム
(昭和電工(株)製:A−42−2)を56体積%含有
するビスフェノールF型エポキシ樹脂(油化シェル
(株)製:エピコート807)を絶縁接着剤として用
い、アミン系硬化剤を加え、200μmの厚みとなるよ
うに塗布し、厚さが35μmの銅箔をラミネート法によ
り張り合わせ、加熱硬化した。次に、銅箔をエッチング
してシールドパターンを形成した後に、銅箔上に前記の
絶縁接着剤をアミン系硬化剤を加え、40μmの厚みと
なるように塗布し、厚さが35μmの銅箔をラミネート
法により張り合わせ、加熱硬化した。次に、外層銅箔の
所定箇所をエッチングしてφ0.5mmの丸穴を開け、
穴開き部にレーザー光線を照射し、第2絶縁接着剤層の
一部を切削した後に、銅めっきを施し、更に印刷法によ
り銅ペースト((株)アサヒ化研製;ACP−007
P)を充填した。次に、外層銅箔をエッチングして所望
の回路を形成することで金属ベース多層回路基板を得
た。この金属ベース多層回路基板について、熱抵抗、耐
電圧、電子素子の動作安定性、バイアホール部のハンダ
付け性、及びバイアホール部の許容通電量を同様の方法
で測定した。結果は、表1に記載したとおり、良好であ
った。
【0045】〔実施例10〕510mm×510mm×
1.5mmのアルミニウム板上に、酸化アルミニウム
(昭和電工(株)製:A−42−2)を80体積%含有
するビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル
(株)製:エピコート828)を絶縁接着剤として用
い、アミン系硬化剤を加え、200μmの厚みとなるよ
うに塗布し、厚さが35μmの銅箔をラミネート法によ
り張り合わせた。次に、銅箔をエッチングしてシールド
パターンを形成した後に、銅箔上に前記の絶縁接着剤を
アミン系硬化剤を加え、200μmの厚みとなるように
塗布し、厚さが35μmの銅箔をラミネート法により張
り合わせ、加熱硬化した。次に、外層銅箔の所定箇所を
ドリルによりφ0.5mmの丸穴を開け、第2絶縁接着
剤層の深さまで切削した後に、銅めっきを施し、更に印
刷法により銅ペースト((株)アサヒ化研製;ACP−
007P)を充填した。次に、外層銅箔をエッチングし
て所望の回路を形成することで金属ベース多層回路基板
を得た。この金属ベース多層回路基板について、熱抵
抗、耐電圧、電子素子の動作安定性、バイアホール部の
ハンダ付け性、及びバイアホール部の許容通電量を同様
の方法で測定した。結果は、表1に記載したとおり、良
好であった。
【0046】〔実施例11〕510mm×510mm×
1.5mmのアルミニウム板上に、窒化珪素(電気化学
工業工業(株)製;SN−9)を48体積%含有するビ
スフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル(株)製:
エピコート828)を絶縁接着剤として用い、アミン系
硬化剤を加え、200μmの厚みとなるように塗布し、
厚さが35μmの銅箔をラミネート法により張り合わせ
た。次に、銅箔をエッチングしてシールドパターンを形
成した後に、銅箔上に酸化アルミニウム(昭和電工
(株)製;A−42−2)を56体積%含有するビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂を絶縁接着剤として用い、ア
ミン系硬化剤を加え、200μmの厚みとなるように塗
布し、厚さが35μmの銅箔をラミネート法により張り
合わせ、加熱硬化した。次に、外層銅箔の所定箇所をド
リルによりφ0.5mmの丸穴を開け、第2の絶縁接着
剤層の部分まで切削した後に、銅めっきを施し、更に印
刷法により銅ペースト((株)アサヒ化研製;ACP−
007P)を充填した。次に、外層銅箔をエッチングし
て所望の回路を形成することで金属ベース多層回路基板
を得た。この金属ベース多層回路基板について、熱抵
抗、耐電圧、電子素子の動作安定性、バイアホール部の
ハンダ付け性、及びバイアホール部の許容通電量を同様
の方法で測定した。結果は、表1に記載したとおり、良
好であった。
【0047】〔実施例12〕510mm×510mm×
1.5mmのアルミニウム板上に、酸化アルミニウム
(昭和電工(株)製;A−42−2)を56体積%含有
するビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル
(株)製:エピコート828)を絶縁接着剤として用
い、アミン系硬化剤を加え、200μmの厚みとなるよ
うに塗布し、厚さが35μmの銅箔をラミネート法によ
り張り合わせた。次に、銅箔をエッチングしてシールド
パターンを形成した後に、銅箔上に窒化珪素(電気化学
工業(株)製;SN−9)を48体積%含有するビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂を絶縁接着剤として用い、ア
ミン系硬化剤を加え、200μmの厚みとなるように塗
布し、厚さが35μmの銅箔をラミネート法により張り
合わせ、加熱硬化した。次に、外層銅箔の所定箇所をド
リルによりφ0.5mmの丸穴を開け、第2の絶縁接着
剤層の部分まで切削した後に、銅めっきを施し、更に印
刷法により銅ペースト((株)アサヒ化研製;ACP−
007P)を充填した。次に、外層銅箔をエッチングし
て所望の回路を形成することで金属ベース多層回路基板
を得た。この金属ベース多層回路基板について、熱抵
抗、耐電圧、電子素子の動作安定性、バイアホール部の
ハンダ付け性、及びバイアホール部の許容通電量を同様
の方法で測定した。結果は、表1に記載したとおり、良
好であった。
【0048】〔実施例13〕銅ペーストをACP−05
1((株)アサヒ化研製)を用いたこと以外は、実施例
1と同一の操作をして得た金属ベース多層回路基板につ
いて、熱抵抗、耐電圧、電子素子の動作安定性、バイア
ホール部のハンダ付け性、及びバイアホール部の許容通
電量を同様の方法で測定した。結果を表1に記載したよ
うに、良好であった。
【0049】〔実施例14〕導電ペーストをN−279
6(昭栄化学工業(株)製)を用いたこと以外は、実施
例1と同一の操作をして得た金属ベース多層回路基板に
ついて、熱抵抗、耐電圧、電子素子の動作安定性、バイ
アホール部のハンダ付け性、及びバイアホール部の許容
通電量を同様の方法で測定した。結果を表1に記載した
ように、良好であった。
【0050】〔実施例15〕導電ペーストをSPT−6
0−63M10(千住金属工業(株)製)を用いたこと
以外は、実施例1と同一の操作をして得た金属ベース多
層回路基板について、熱抵抗、耐電圧、電子素子の動作
安定性、バイアホール部のハンダ付け性、及びバイアホ
ール部の許容通電量を同様の方法で測定した。結果を表
1に記載したように、良好であった。
【0051】〔実施例16〕510mm×510mm×
1.5mmのアルミニウム板上に、窒化硼素(電気化学
工業(株)製;GP)を53体積%含有するビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂(油化シェル(株)製;エピコー
ト828)を絶縁接着剤として用い、アミン系硬化剤を
加え、200μmの厚みとなるように塗布し、厚さが3
5μmの銅箔をラミネート法により張り合わせた。次
に、この銅箔にシールドパターンを形成した後に、銅箔
上に前記絶縁接着剤にアミン系硬化剤を加え、200μ
mの厚みとなるように塗布し、さらに厚さが35μmの
銅箔をラミネート法により張り合わせ、加熱硬化した。
次に、外層銅箔の所定箇所にドリルによりφ0.5mm
の丸穴を開け、第2の絶縁接着剤層まで切削した後に、
印刷法により銅ペースト((株)アサヒ化研製;ACP
−007P)を充填した。この表面にエッチングにより
所望の回路を形成し、金属ベース多層回路基板を得た。
この金属ベース多層回路基板について、熱抵抗、耐電
圧、電子素子の動作安定性、バイアホール部のハンダ付
け性、及びバイアホール部の許容通電量を以下に示す方
法で測定した。結果を表1に記載したように、良好であ
った。
【0052】〔比較例1〕510mm×510mm×
1.5mmのアルミニウム板上に、窒化硼素(電気化学
工業(株)製;GP)を53体積%含有するビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂(油化シェル(株)製;エピコー
ト828)を絶縁接着剤として用い、アミン系硬化剤を
加え、200μmの厚みとなるように塗布し、厚さが3
5μmの銅箔をラミネート法により張り合わせた。次
に、この銅箔にシールドパターンを形成した後に、銅箔
上に前記絶縁接着剤にアミン系硬化剤を加え、200μ
mの厚みとなるように塗布し、さらに厚さが35μmの
銅箔をラミネート法により張り合わせ、加熱硬化した。
次に、外層銅箔の所定箇所にドリルによりφ0.5mm
の丸穴を開け、第2の絶縁接着剤層まで切削した後に、
銅めっきを施し、バイアホールを形成した。この表面に
エッチングにより所望の回路を形成し、金属ベース多層
回路基板を得た。この金属ベース多層回路基板につい
て、熱抵抗、耐電圧、電子素子の動作安定性、バイアホ
ール部のハンダ付け性、及びバイアホール部の許容通電
量を以下に示す方法で測定した。その結果、表1に記載
したとおり、バイアホール部のハンダ付け性は不良であ
り、かつバイアホール部の許容通電量に於いても好まし
くなかった。
【0053】〔比較例2〕510mm×510mm×
1.5mmのアルミニウム板上に、窒化硼素(電気化学
工業(株)製;GP)を53体積%含有するビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂(油化シェル(株)製;エピコー
ト828)を絶縁接着剤として用い、アミン系硬化剤を
加え、200μmの厚みとなるように塗布し、厚さが3
5μmの銅箔をラミネート法により張り合わせた。次
に、この銅箔にシールドパターンを形成した後に、銅箔
上に前記絶縁接着剤にアミン系硬化剤を加え、200μ
mの厚みとなるように塗布し、さらに厚さが35μmの
銅箔をラミネート法により張り合わせ、加熱硬化した。
次に、外層銅箔の所定箇所にドリルによりφ0.3mm
の丸穴を開け、第2の絶縁接着剤層まで切削した後に、
銅めっきを施し、更に印刷法により銅ペースト(アサヒ
化研製ACP−007P)を充填した。この表面にエッ
チングにより所望の回路を形成し、金属ベース多層回路
基板を得た。この金属ベース多層回路基板について、熱
抵抗、耐電圧、電子素子の動作安定性、バイアホール部
のハンダ付け性、及びバイアホール部の許容通電量を以
下に示す方法で測定した。その結果、表1に記載したと
おり、バイアホール部の許容通電量に於いて好ましくな
かった。
【0054】
【発明の効果】本発明の金属ベース多層回路基板は、金
属板に高熱伝導絶縁層と導体回路を順次形成し、高熱伝
導絶縁層により隔てられた導体回路間をバイアホールに
より接合した構造を有していて、バイアホール部導体に
1A/孔程度以上の大電流を流すことが可能であり、し
かもパッドオンビアにも対応可能であるので、特に電源
分野用途での大電流回路基板として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の金属ベース多層回路基板に用いる金
属ベース回路基板の一例を示す図。
【図2】 第(1)の工程後の金属ベース回路基板の一
例を示す図。
【図3】 第(2)の工程の途中を示す一例の図で、回
路用導体層のみが開孔されている状態を示す図。
【図4】 第(2)の工程の途中を示す一例の図で、回
路用導体層と第2の絶縁接着剤層が開孔されている状態
を示す図。
【図5】 第(2)の工程後を示す一例の図で、バイア
ホールが形成されている状態を示す図。
【図6】 第(3)の工程後を示す一例の図で、本発明
の金属ベース多層回路基板の一例である。
【符号の説明】
1 金属板 2 第1の絶縁接着剤層 3 導体回路 4 金属ベース回路基板 5 第2の絶縁接着剤層 6 回路用導体層 7 バイアホール(導電性物質) 8 金属ベース多層回路基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H05K 1/11 H05K 1/11 N

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)金属板上に第1の絶縁接着剤層を介
    して導体回路を形成してなる金属ベース回路基板上に、
    第2の絶縁接着剤層を介して回路用導体層を接合する工
    程、(2)前記導体回路と回路用導体層を電気的に接続
    するためのバイアホールを形成する工程、(3)前記回
    路用導体層に回路を形成する工程を経ることにより得ら
    れる金属ベース多層回路基板であって、該バイアホール
    の直径が0.5mm以上であり、しかも該バイアホール
    が導電性物質により充填されてなることを特徴とする金
    属ベース多層回路基板。
  2. 【請求項2】前記導電性物質がハンダ付け可能な物質で
    あることを特徴とする請求項1記載の金属ベース多層回
    路基板。
  3. 【請求項3】前記導電性物質が銅ペーストであることを
    特徴とする請求項1又は請求項2記載の金属ベース多層
    回路基板。
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