JPH10114726A - メチルアミン誘導体の乾燥方法 - Google Patents

メチルアミン誘導体の乾燥方法

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JPH10114726A
JPH10114726A JP27221596A JP27221596A JPH10114726A JP H10114726 A JPH10114726 A JP H10114726A JP 27221596 A JP27221596 A JP 27221596A JP 27221596 A JP27221596 A JP 27221596A JP H10114726 A JPH10114726 A JP H10114726A
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JP
Japan
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group
carbon atoms
alkyl
organic solvent
drying
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Application number
JP27221596A
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English (en)
Inventor
Homare Matsuo
誉 松尾
Jiro Otani
次郎 大谷
Shoji Sakamoto
昭次 坂本
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メチルアミン誘導体を水分の無い乾燥状態
にて取り扱うことになり、乾燥したり、粉砕、輸送、梱
包等の操作を行い粉体を取り扱う際に、粉塵爆発の危険
性を軽減する乾燥方法の提供。 【解決手段】 有機溶媒にて湿った、式(1) で表されるメチルアミン誘導体を乾燥する方法におい
て、水蒸気を用いて有機溶媒を蒸発させ、水分を付加す
る乾燥方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機溶媒にて湿っ
たメチルアミン誘導体の乾燥方法に関する。さらに詳し
くは、有機溶媒にて湿ったメチルアミン誘導体に水蒸気
を通気することにより、有機溶媒を蒸発させ、同時に水
蒸気による水分を均一に付加して、乾燥状態の粉体を取
り扱うことなく粉塵爆発の危険性の低い湿体の状態にす
ることにより、粉塵爆発の危険性を軽減する乾燥方法を
提供するものである。
【0002】
【従来の技術】メチルアミン誘導体のある種の化合物
は、農業用の殺虫剤として有用である(特開平2−28
8860号公報、特開平3−157308号公報、特開
平3−218370号公報、特開平4−243876号
公報、特開平4−346984号公報、特開平7−17
3157号公報、特開平7−179448号公報)。
【0003】ところで有機溶媒中で反応し生成したメチ
ルアミン誘導体は通常、反応液をそのまま冷却するか、
或いは濃縮したり、希釈溶媒を添加したりした後に冷却
することによりメチルアミン誘導体を析出させる。析出
したメチルアミン誘導体は固液分離操作にて分離し、得
られた湿体は溶剤で洗浄した後、真空乾燥、通気乾燥、
気流乾燥、流動乾燥等の乾燥操作を通して製品とされ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】粉体は粉塵が空気中に
浮遊し、一定の濃度以上になると粉塵爆発を起こすこと
が一般に知られていて、工業的に粉体を乾燥したり、粉
砕、輸送、梱包等の操作を行い粉体を取り扱う際に、粉
塵爆発事故がしばしば発生している。
【0005】一般に乾燥した粉体は粉塵が舞い易く、粉
塵爆発の危険性が高いことが知られている。
【0006】従来の乾燥方法では、メチルアミン誘導体
を水分の無い乾燥状態にて取り扱うことになり、乾燥し
たり、粉砕、輸送、梱包等の操作を行い粉体を取り扱う
際に、粉塵が舞い易く粉塵爆発の危険性が高くなる。
【0007】粉塵爆発の危険性を軽減する方法として、
粉体に水分を付加した湿体として取り扱う方法がある。
水分の付加方法としては、乾燥粉体に直接水を散布し、
混合する方法が一般的である。しかしこの方法では、乾
燥粉体を取り扱う必要があるため、粉塵爆発の危険性を
回避するには至っていない。その上、粉体に水分を均一
に与えることが難しいため、水分を付加した後も一部に
乾燥状態の粉体が残存する場合があり、粉塵爆発の危険
性を十分に軽減しているとは言いがたい。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の問題
点を解決するため、鋭意検討した結果、有機溶媒にて湿
ったメチルアミン誘導体の湿体に、水蒸気を通気するこ
とにより有機溶媒を蒸発させ、乾燥状態にしないで、同
時に水分を均一に付加することにより、粉塵爆発の危険
性を軽減できることを見出し、本発明を完成した。
【0009】すなわち、本発明は有機溶媒にて湿った、
式(1)
【化2】 〔式中、Xは置換されていてもよい芳香族または非芳香
族の炭化水素環、置換されていてもよい芳香族または非
芳香族の複素環、水素原子、置換されていてもよいアル
キル基またはアルケニル基、アルキニル基を示し、R1
は水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数3のア
ルケニル基、ベンジル基、基全体の炭素数が2〜4のア
ルコキシアルキル基、炭素数1〜3のアルキルオキシカ
ルボニル基、フェノキシカルボニル基、炭素数1〜6の
アルキルカルボニル基、炭素数2〜3のアルケニルカル
ボニル基、炭素数3〜6のシクロアルキルカルボニル
基、ベンゾイル基、炭素数1〜4のアルキル置換ベンゾ
イル基、ハロゲン原子置換ベンゾイル基、2−フラニル
カルボニル基またはN,N−ジメチルカルバモイル基を
示し、R2は水素原子、アミノ基、メチル基、炭素数1
〜5のアルキルアミノ基、基全体の炭素数が2〜5のジ
置換アルキルアミノ基、1−ピロリジニル基、炭素数3
のアルケニルアミノ基、炭素数3のアルキニルアミノ
基、メトキシアミノ基、基全体の炭素数が2〜4のアル
コキシアルキルアミノ基、メチルチオ基または−N(Y
1)Y2(式中Y1は、炭素数1〜3のアルキルオキシ
カルボニル基、フェノキシカルボニル基、炭素数1〜6
のアルキルカルボニル基、炭素数2〜3のアルケニルカ
ルボニル基、炭素数3〜6のシクロアルキルカルボニル
基、ベンゾイル基、炭素数1〜4のアルキル置換ベンゾ
イル基、ハロゲン原子置換ベンゾイル基、2−フラニル
カルボニル基、N,N−ジメチルカルバモイル基、(テ
トラヒドロ−3−フラニル)メチル基またはベンジル基
を示し、Y2は水素原子または炭素数1〜5のアルキル
基を示す。)を示し、場合によってはY1はR1と一緒
になって、−CH(R3)−CH2−、−CH2−CH2
−CH2−、−CH 2−N(R3)−CH2−、−CH2
O−CH2−(式中R3は、炭素数1〜5のアルキル基
を示す。)となり、Zは=N−NO2、=CH−NO2
たは=N−CNを示す。〕で表されるメチルアミン誘導
体を乾燥する方法において、水蒸気を用いて有機溶媒を
蒸発させ、水分を付加することを特徴とする乾燥方法で
ある。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に用いるメチルアミン誘導
体とは式(1)で表される。上記式中のXの典型的な例
としてはフェニル基、3−ニトロフェニル基、3−シア
ノフェニル基、3−クロロフェニル基、3−トリフルオ
ロメチルフェニル基、シクロペンチル基、シクロヘキシ
ル基、3−メチルシクロペンチル基、4−メチルシクロ
ヘキシル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、2−ク
ロロ−5−ピリジル基、2−メチル−5−ピリジル基、
2−メトキシ−5−ピリジル基、5−チアゾリル基、2
−クロロ−5−チアゾリル基、2−メチル−5−チアゾ
リル基、2−クロロ−5−ピリミジル基、2−クロロ−
5−オキサゾリル基、2−メチル−5−オキサゾリル
基、3−フリル基、2−フリル基、3−テトラヒドロフ
リル基、2−テトラヒドロフリル基、2−メチル−4−
テトラヒドロフリル基、2−エチル−4−テトラヒドロ
フリル基、2−イソプロピル−4−テトラヒドロフリル
基、2−tert.−ブチル−4−テトラヒドロフリル
基、2,2−ジメチル−4−テトラヒドロフリル基、水
素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ter
t.−ブチル基、メトキシメチル基、メチルチオメチル
基、クロロメチル基、トリフルオロメチル基、フェニル
メチル基、ビニル基、エチニル基等が挙げられ、3−テ
トラヒドロフリル基、2−テトラヒドロフリル基が好ま
しい。
【0011】R1に関してアルキル基の典型的な例とし
てはメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プ
ロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec.
−ブチル基、tert.−ブチル基、n−ペンチル基等
が挙げられる。
【0012】R1に関してアルケニル基の典型的な例と
しては1−プロペニル基、2−プロペニル基等が挙げら
れる。
【0013】R1に関してアルコキシアルキル基の典型
的な例としてはメトキシメチル基、エトキシメチル基、
n−プロポキシメチル基、iso−プロポキシメチル
基、メトキシエチル基、エトキシエチル基等が挙げられ
る。
【0014】R1に関してアルキルオキシカルボニル基
の典型的な例としてはメチルオキシカルボニル基、エチ
ルオキシカルボニル基、n−プロピルオキシカルボニル
基、iso−プロピルオキシカルボニル基等が挙げられ
る。
【0015】R1に関してアルキルカルボニル基の典型
的な例としてはメチルカルボニル基、エチルカルボニル
基、n−プロピルカルボニル基、iso−プロピルカル
ボニル基、n−ブチルカルボニル基、iso−ブチルカ
ルボニル基、sec.−ブチルカルボニル基、ter
t.−ブチルカルボニル基、n−ペンチルカルボニル
基、n−ヘキシルカルボニル基等が挙げられる。
【0016】R1に関してアルケニルカルボニル基の典
型的な例としてはビニルカルボニル基、1−メチル−ビ
ニルカルボニル基等が挙げられる。
【0017】R1に関してシクロアルキルカルボニル基
の典型的な例としてはシクロプロピルカルボニル基、シ
クロブチルカルボニル基、シクロペンチルカルボニル
基、シクロヘキシルカルボニル基等が挙げられる。
【0018】R1に関してアルキル置換ベンゾイル基の
典型的な例としては2−メチルベンゾイル基、3−メチ
ルベンゾイル基、4−メチルベンゾイル基、4−ter
t.−ブチルベンゾイル基等が挙げられる。
【0019】R1に関してハロゲン原子置換ベンゾイル
基の典型的な例としては2−クロロベンゾイル基、3−
クロロベンゾイル基、4−クロロベンゾイル基、3,4
−ジクロロベンゾイル基、4−フルオロベンゾイル基等
が挙げられる。
【0020】R1は上記の如く種々の置換基をとること
ができるが、好ましくは水素原子、炭素数1〜4のアル
キルカルボニル基またはシクロプロピルカルボニル基で
ある。
【0021】R2に関してアルキルアミノ基の典型的な
例としてはメチルアミノ基、エチルアミノ基、n−プロ
ピルアミノ基、iso−プロピルアミノ基、n−ブチル
アミノ基、iso−ブチルアミノ基、sec.−ブチル
アミノ基、tert.−ブチルアミノ基、n−ペンチル
アミノ基等が挙げられ、メチルアミノ基が好ましい。
【0022】R2に関してジ置換アルキルアミノ基の典
型的な例としてはジメチルアミノ基、ジエチルアミノ
基、N−メチル−N−エチルアミノ基、N−メチル−N
−n−プロピルアミノ基、N−メチル−N−n−ブチル
アミノ基等が挙げられ、ジメチルアミノ基が好ましい。
【0023】R2に関してアルケニルアミノ基の典型的
な例としては1−プロペニルアミノ基、2−プロペニル
アミノ基等が挙げらる。
【0024】R2に関してアルキニルアミノ基の典型的
な例としてはプロパルギルアミノ基等が挙げらる。
【0025】R2に関してアルコキシアルキルアミノ基
の典型的な例としてはメトキシメチルアミノ基、エトキ
シメチルアミノ基、n−プロポキシメチルアミノ基、i
so−プロポキシメチルアミノ基、メトキシエチルアミ
ノ基、エトキシエチルアミノ基等が挙げられる。
【0026】R2に関してY1で示されるアルキルオキ
シカルボニル基の典型的な例としてはメチルオキシカル
ボニル基、エチルオキシカルボニル基、n−プロピルオ
キシカルボニル基、iso−プロピルオキシカルボニル
基等が挙げられる。
【0027】R2に関してY1で示されるアルキルカル
ボニル基の典型的な例としてはメチルカルボニル基、エ
チルカルボニル基、n−プロピルカルボニル基、iso
−プロピルカルボニル基、n−ブチルカルボニル基、i
so−ブチルカルボニル基、sec.−ブチルカルボニ
ル基、tert.−ブチルカルボニル基、n−ペンチル
カルボニル基、n−ヘキシルカルボニル基等が挙げら
れ、メチルカルボニル基、エチルカルボニル基、n−プ
ロピルカルボニル基、iso−プロピルカルボニル基、
n−ブチルカルボニル基、iso−ブチルカルボニル
基、sec.−ブチルカルボニル基、tert.−ブチ
ルカルボニル基が好ましい。
【0028】R2に関してY1で示されるアルケニルカ
ルボニル基の典型的な例としてはビニルカルボニル基、
1−メチル−ビニルカルボニル基等が挙げられる。
【0029】R2に関してY1で示されるシクロアルキ
ルカルボニル基の典型的な例としてはシクロプロピルカ
ルボニル基、シクロブチルカルボニル基、シクロペンチ
ルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基等が挙げ
られ、シクロプロピルカルボニル基が好ましい。
【0030】R2に関してY1で示されるアルキル置換
ベンゾイル基の典型的な例としては2−メチルベンゾイ
ル基、3−メチルベンゾイル基、4−メチルベンゾイル
基、4−tert.−ブチルベンゾイル基等が挙げられ
る。
【0031】R2に関してY1で示されるハロゲン原子
置換ベンゾイル基の典型的な例としては2−クロロベン
ゾイル基、3−クロロベンゾイル基、4−クロロベンゾ
イル基、3,4−ジクロロベンゾイル基、4−フルオロ
ベンゾイル基等が挙げられる。
【0032】R2に関してY2で示されるアルキル基の
典型的な例としてはメチル基、エチル基、n−プロピル
基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチ
ル基、sec.−ブチル基、tert.−ブチル基、n
−ペンチル基等が挙げられ、メチル基が好ましい。
【0033】また、式(1)において、R1とY1は場
合によっては一緒になって、式(2)、式(3)、式
(4)、式(5)にて表される化合物を形成する。
【化3】
【0034】上記式(2)、(4)中のR3に関してア
ルキル基の典型的な例としてはメチル基、エチル基、n
−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、i
so−ブチル基、sec.−ブチル基、tert.−ブ
チル基、n−ペンチル基等が挙げられる。
【0035】式(1)において、R1が水素原子を表
し、R2が−NH(Y2)を表し、Zが=N−NO2
表す場合の式(7)の製造方法を反応式(A)に示す。
【化4】 (式中X、Y2、R3は前記と同様の意味を示す。)す
なわち、式(6)で表される化合物を酸性条件で処理す
ることにより容易に、かつ高収率で製造することができ
る。
【0036】反応は酸或いは必要により触媒の存在下、
各種溶媒中で反応させて容易に製造することができる。
【0037】使用する酸或いは触媒としてはp−トルエ
ンスルホン酸、メタンスルホン酸等のスルホン酸類、硫
酸、塩酸、リン酸等の鉱酸類、イオン交換樹脂、シリカ
ゲル類、ゼオライト等を使用することができる。溶媒と
してはメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノ
ール等のアルコール類、ベンゼン、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素類、ヘキサン、ヘプタン、石油ベン
ジン等の脂肪族炭化水素類、ジクロロメタン、1,2−
ジクロロエタン、1,2−ジクロロエチレン、クロロベ
ンゼン等の塩素系化合物類、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、1,3−
ジメチル−2−イミダゾリジノン、1−メチル−2−ピ
ロリジノン等の非プロトン性極性溶媒、エチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテル、1,2−ジメトキシエタ
ン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、
アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、ア
セトン、ジイソプロピルケトン等のケトン類等を用いる
ことができる。ただし、水蒸気により蒸発させることの
できない溶媒の場合、反応後に水蒸気により蒸発させる
ことのできる溶媒に置換する必要がある。
【0038】反応温度及び反応時間は広範囲に変化させ
ることもできるが、一般的には反応温度は−20〜15
0℃、好ましくは室温〜100℃、反応時間は0.01
〜50時間、好ましくは0.1〜10時間である。
【0039】上記の方法により製造した化合物を製品と
して取り出す方法としては、反応液をそのまま冷却する
か、或いは濃縮したり、希釈溶媒を添加したりした後に
冷却することにより目的物を析出させる方法がある。希
釈溶媒としては、水蒸気により蒸発させることのできる
溶媒、すなわち水蒸気の温度より沸点或いは水との共沸
点が低いものが好ましく、酢酸エチル、酢酸ブチル等の
エステル類等が挙げられる。析出した目的物は固液分離
操作にて分離し、さらに得られた湿体は溶剤で洗浄した
後、有機溶媒にて湿った湿体として得られる。
【0040】本発明は、有機溶媒にて湿ったメチルアミ
ン誘導体の湿体に水蒸気を通気することにより湿体全体
を均一に加熱して、有機溶媒を蒸発させ、さらに水分を
水蒸気としてメチルアミン誘導体に均一に付加すること
により、粉塵爆発の危険性を軽減する乾燥方法に関す
る。
【0041】水蒸気の圧力は減圧、常圧、加圧の何れで
も実施できる。有機溶媒の蒸発を優位にするためには、
水蒸気の温度は高い方が好ましく、加圧水蒸気を用いる
事が好ましいが、目的化合物であるメチルアミン誘導体
の熱安定性、融点等から最高使用温度に制約がある場合
は、減圧することにより温度を下げることができる。ま
た、水蒸気の供給源としては工場用のボイラーからの加
圧水蒸気の他、温水を加熱し水蒸気としても良い。湿体
を湿らしている有機溶媒は、水蒸気により蒸発するも
の、すなわち水蒸気の温度より沸点或いは水との共沸点
が低いものなら何れでも使用できる。
【0042】乾燥機の形状等には限定されないが、好ま
しくは粉体が均一に混合されるような攪拌装置の付いた
乾燥機が良い。
【0043】
【実施例】以下、本発明をさらに具体的に説明するた
め、実施例をあげて説明するが、本発明はこの実施例に
限定されるものではない。 実施例1 特開平7−179448号公報の実施例に準拠する方法
で、式(8)
【化5】 にて表されるメチルアミン誘導体である製品を合成し、
酢酸エチル中にて濃縮、冷却して晶析した後、酢酸エチ
ルスラリーから濾過操作にて湿体を取り出した。湿体中
に20wt.%程度の酢酸エチルが含まれている。この
製品は乾燥状態で粉塵爆発下限界濃度が50mg/lと
粉塵爆発の危険性が高い物質である。この酢酸エチルに
て湿った湿体を、乾燥機に仕込み乾燥した。製品の熱安
定性の問題から乾燥温度は50℃以下とする必要があっ
た。そこで80Torrの減圧状態の水蒸気を乾燥機の
下部から湿体に通気した。水の蒸気圧より80Torr
では47℃となる。上記の条件にて12時間、水蒸気を
通気して乾燥したところ、湿体に含まれていた酢酸エチ
ルは0.05wt.%まで蒸発し、5wt.%の水分を
含んだ製品が得られた。5wt.%の水分を含んだ製品
の粉塵爆発下限界濃度は250mg/lまで大きくなっ
ており、粉塵爆発の危険性が軽減された。
【0044】
【発明の効果】粉体を取り扱う上で粉塵爆発の危険性は
常に存在している問題である。本発明により粉塵爆発の
危険性を軽減することができる。すなわち、有機溶媒に
て湿ったメチルアミン誘導体を乾燥状態で取り扱うこと
なく、粉塵爆発の危険性の低い水分を含んだ状態にする
ことができる。さらに乾燥工程と加湿工程に分離するこ
となく、有機溶媒から水分への置換を単一の装置にて同
時に行えるため、経済的にも有利である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 211/27 C07C 211/27 251/76 251/76 261/04 261/04 271/12 271/12 C07D 207/325 C07D 207/325 307/14 307/14 413/06 413/06 C09K 3/22 C09K 3/22 A

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機溶媒にて湿った、式(1) 【化1】 〔式中、Xは置換されていてもよい芳香族または非芳香
    族の炭化水素環、置換されていてもよい芳香族または非
    芳香族の複素環、水素原子、置換されていてもよいアル
    キル基またはアルケニル基、アルキニル基を示し、R1
    は水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数3のア
    ルケニル基、ベンジル基、基全体の炭素数が2〜4のア
    ルコキシアルキル基、炭素数1〜3のアルキルオキシカ
    ルボニル基、フェノキシカルボニル基、炭素数1〜6の
    アルキルカルボニル基、炭素数2〜3のアルケニルカル
    ボニル基、炭素数3〜6のシクロアルキルカルボニル
    基、ベンゾイル基、炭素数1〜4のアルキル置換ベンゾ
    イル基、ハロゲン原子置換ベンゾイル基、2−フラニル
    カルボニル基またはN,N−ジメチルカルバモイル基を
    示し、R2は水素原子、アミノ基、メチル基、炭素数1
    〜5のアルキルアミノ基、基全体の炭素数が2〜5のジ
    置換アルキルアミノ基、1−ピロリジニル基、炭素数3
    のアルケニルアミノ基、炭素数3のアルキニルアミノ
    基、メトキシアミノ基、基全体の炭素数が2〜4のアル
    コキシアルキルアミノ基、メチルチオ基または−N(Y
    1)Y2(式中Y1は、炭素数1〜3のアルキルオキシ
    カルボニル基、フェノキシカルボニル基、炭素数1〜6
    のアルキルカルボニル基、炭素数2〜3のアルケニルカ
    ルボニル基、炭素数3〜6のシクロアルキルカルボニル
    基、ベンゾイル基、炭素数1〜4のアルキル置換ベンゾ
    イル基、ハロゲン原子置換ベンゾイル基、2−フラニル
    カルボニル基、N,N−ジメチルカルバモイル基、(テ
    トラヒドロ−3−フラニル)メチル基またはベンジル基
    を示し、Y2は水素原子または炭素数1〜5のアルキル
    基を示す。)を示し、場合によってはY1はR1と一緒
    になって、−CH(R3)−CH2−、−CH2−CH2
    −CH2−、−CH 2−N(R3)−CH2−、−CH2
    O−CH2−(式中R3は、炭素数1〜5のアルキル基
    を示す。)となり、Zは=N−NO2、=CH−NO2
    たは=N−CNを示す。〕で表されるメチルアミン誘導
    体を乾燥する方法において、水蒸気を用いて有機溶媒を
    蒸発させ、水分を付加することを特徴とする乾燥方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の有機溶媒にて湿った式
    (1)において、Xは3−テトラヒドロフリル基を示
    し、R1は水素原子を示し、R2がメチルアミノ基を示
    し、Zが=N−NO2を示すメチルアミン誘導体を乾燥
    する方法において、水蒸気を用いて有機溶媒を蒸発さ
    せ、水分を付加することを特徴とする乾燥方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003517036A (ja) * 1999-12-17 2003-05-20 ワーナー・ランバート・リサーチ・アンド・ディベロップメント・アイルランド・リミテッド 物質から微量溶媒を除去するための方法
JP2015514699A (ja) * 2012-03-12 2015-05-21 アーチャー−ダニエルズ−ミッドランド カンパニー 糖および/または糖アルコール脱水物を製造する方法

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JP2003517036A (ja) * 1999-12-17 2003-05-20 ワーナー・ランバート・リサーチ・アンド・ディベロップメント・アイルランド・リミテッド 物質から微量溶媒を除去するための方法
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