JPH10113490A - 工業用ミシンの潤滑装置 - Google Patents

工業用ミシンの潤滑装置

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JPH10113490A
JPH10113490A JP27115696A JP27115696A JPH10113490A JP H10113490 A JPH10113490 A JP H10113490A JP 27115696 A JP27115696 A JP 27115696A JP 27115696 A JP27115696 A JP 27115696A JP H10113490 A JPH10113490 A JP H10113490A
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茂 玉沢
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浩二 菊谷
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稔 和田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メンテナンスが簡単で、しかも摺動部の焼付
きや摩耗、縫製品の油汚れなどを生じることなく、摺動
部を適正に潤滑することができるミシンの潤滑装置を提
供すること。 【解決手段】 グリース収容部25内に収容したグリー
スGにより摺動部を潤滑するように構成し、摺動部の潤
滑に好適なグリースGにより摺動部を潤滑するようにし
たもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工業用ミシンの
釜、天秤、針棒、押え棒、送り装置、針振り装置、釜オ
ープナ装置などの摺動部における潤滑装置に係り、特
に、ポンプにより潤滑油を供給することなく潤滑を行な
うことができる工業用ミシンの潤滑装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、工業用工業用ミシンの天秤、針
棒、送り装置などは、モータにより駆動される上軸と同
期して高速で駆動され、しかもその駆動ならびに停止が
頻繁に行なわれ、その加速および減速が急激な間欠駆動
をするため、多量の油によって潤滑させる必要があり、
グリースを用いたのでは油量が不足して摺動部が焼き付
けを起こすことから使用していなかった。
【0003】このため、従来はこれら多数の高速摺動部
に通じる各々の油路を集中させて一台のオイルポンプで
オイルパンの油を強制的に給油し循環させていた。
【0004】図42は、従来の工業用ミシンの潤滑装置
の代表例として工業用ミシンの天秤、針棒などを潤滑す
る潤滑装置を示すものである。
【0005】図42において、工業用ミシンのミシン本
体1内には、図示しないモータにより回転駆動される上
軸2が水平方向に延在するように配設されている。この
上軸2内には、油供給用の中心孔3が上軸2の前端にま
で到達するように穿設されており、この中心孔3内に
は、図示しないポンプの駆動によりオイルパンの油Oが
供給されるようになっている。
【0006】前記上軸2の前端部の外周には、釣合錘4
が前記上軸2と一体に回転するように嵌着されている。
この釣合錘4の外周部には、前記上軸2の軸線と平行に
延在するクランク挿入孔5が形成されており、このクラ
ンク挿入孔5内には、針棒クランク6の軸部7の一部が
挿入されている。また、前記針棒クランク6の先端に
は、偏心しているクランク部8が一体に突設されてお
り、このクランク部8には、針棒クランクロッド9が枢
支され、針棒クランク6の回転に伴い針棒クランクロッ
ド9が上下動するようになっている。この針棒クランク
ロッド9には、下端に図示しない針が固定された針棒1
0が支持されており、針棒クランクロッド9の上下動に
伴い針棒10が上下動しうるようになっている。この針
棒10は前記ミシン本体1の下端部に配設されている軸
受である針棒下メタル11ならびにミシン本体1の上下
方向の中間部に配設されている図示しない針棒上メタル
により上下動する際に案内されるようになっている。
【0007】前記針棒クランク6の軸部7には、この針
棒クランク6の回転に従動するリンク天秤12が枢支さ
れている。一方、前記ミシン本体1の上部には、水平方
向に延在する支持孔13が形成されており、この支持孔
13内には天秤支え軸14が配設されている。また、こ
の天秤支え軸14には、天秤クランク15の一端部が枢
支されており、この天秤クランク15と前記リンク天秤
12とは、相互に枢支されている。
【0008】前記上軸2の前端部には、前記中心孔3を
上軸2の外周側に連通させる連通孔16が形成されてお
り、前記上軸2の中心孔3の前端部内には、油Oに含ま
れている摩耗粉を除去するフェルト製フィルタ17と、
前記連通孔16への油量を調節する油量調節ピン18と
が配設されている。また、前記釣合錘4には、前記上軸
2の連通孔16内の油Oを前記クランク挿入孔5内に供
給する油供給孔19が形成されており、このクランク挿
入孔5内に挿入されている前記針棒クランク6には、前
記油供給孔19と連通し、この油供給孔19内の油Oを
前記針棒クランクロッド9ならびに前記リンク天秤12
との摺動部に供給するための油供給孔20が形成されて
いる。
【0009】一方、前記支持孔13に支持されている前
記天秤支え軸14には、前記天秤クランクとの摺動部に
油を供給するための油供給孔21が形成されており、こ
の油供給孔21には、前記上軸2の中心孔3から図示し
ない前メタルを介して供給された油Oを導く油供給パイ
プ22が接続されている。
【0010】前述した構成によれば、図示しないポンプ
の駆動によりオイルパンから汲み上げられた油Oは、上
軸2の中心孔3から、連通孔16および各油供給孔1
9,20を介して針棒クランク6とリンク天秤12なら
びに針棒クランクロッド9との摺動部に供給されるとと
もに、油供給パイプ22および天秤支え軸14の油供給
孔21を介して天秤支え軸14と天秤クランク15との
摺動部に供給され、これらの摺動部を潤滑する。また、
これらの摺動部を潤滑した油Oは、矢印で示すように各
摺動部から周囲に飛散され、針棒10や図示しない押え
棒などを潤滑するようになっている。
【0011】なお、各摺動部を潤滑した油Oはオイルパ
ンに還流され、再度各摺動部の潤滑などに供されること
になる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来の工業用ミシンの潤滑装置のようにミシン全体に
循環されている油の一部を利用するのでは、油による布
染みや油の冷却性を考慮しなければならず、摺動部とし
ては性能の悪い低粘度油を使用しなければならなかっ
た。
【0013】また、ミシン全体に共通の油を使用してい
ると、ある箇所において油漏れが生じたり、摩耗粉発生
などのトラブルが発生した場合、このトラブルの影響に
より給油機能が著しく低下してしまう。
【0014】さらに、油の供給が工業用ミシンの稼働時
間やモータの回転数、さらには供給経路の長さなどに依
存するため、油の供給量にばらつきの生じるおそれがあ
った。
【0015】さらにまた、作業者は、油が切れていない
かという油量のチェックや油汚れのチェックを常に行な
って、不足の油を補給したり油交換したりするというメ
ンテナンスを欠かすことができず、油の取り扱いが煩雑
であった。
【0016】このように従来の工業用ミシンの潤滑装置
においては、メンテナンスの煩雑さに加え、油が少なす
ぎると焼付きや摩耗を生じるし、油が多すぎると縫製品
の油汚れを生じるおそれがあった。
【0017】本発明は、前述した従来の問題点を克服
し、メンテナンスが簡単で、しかも摺動部の焼付きや摩
耗、縫製品の油汚れなどを生じることなく、摺動部を適
正に潤滑することができる工業用ミシンの潤滑装置を提
供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】ところで、近年、工業用
ミシンの各種構成部材の加工精度が飛躍的に向上したこ
とに伴って前記上軸と同期して高速で摺動する摺動部の
接触抵抗が均一になり摩擦抵抗が非常に低減したことに
より、前記摺動部からの発熱が非常に少なくなった。し
たがって、油の劣化も極めて少なくなり、油量を従来よ
り極端に少なくしても焼付きを起こさないことを発見し
た。多くの実験の結果、少ない油量を安定的に供給する
方式を試行錯誤した結果、工業用ミシンにおいて初めて
前記高速摺動部の潤滑にグリースが適していることを発
見した。
【0019】すなわち、グリースGを用いて摺動部の潤
滑を行なうことにより、約2000時間の耐久性を確認
した。1日の稼働率を10%として約10年間のグリー
ス補充不用による無給油使用が可能となった。これによ
り、従来のオイルポンプ、オイルパン、摺動部への上
部、下部配管設備、顎部からの還流装置などからなる高
速摺動部に対する給油系装置を廃止することにより工業
用ミシンのコストを低減し油切れによるミシンの焼付き
事故を根本的に解決することができ、故障の少ない信頼
性の高い工業用ミシンを製造することができ、また、作
業者のメンテナンスを不要にし誰にでも使えるドライヘ
ッドの工業用ミシンを提供することが可能になった。
【0020】そこで、請求項1に記載の本発明の工業用
ミシンの潤滑装置の特徴は、油と増ちょう剤からなるグ
リースを収容するグリース収容部を形成し、前記グリー
ス収容部内に収容したグリースにより摺動部を潤滑する
ように構成した点にある。そして、このような構成を採
用したことにより、増ちょう剤から出てくる油量を適宜
にした摺動部の潤滑に好適なグリースにより摺動部を長
期間潤滑することができる。
【0021】また、請求項2に記載の本発明の工業用ミ
シンの潤滑装置の特徴は、前記グリース収容部を外部に
露出しない部位に形成した点にある。そして、このよう
な構成を採用したことにより、作業者に布の油汚れを生
じるかもしれないという不安感を初めとする給油管理の
心配を与えることなく摺動部の潤滑を行なうことができ
る。
【0022】さらに、請求項3に記載の本発明の工業用
ミシンの潤滑装置の特徴は、グリース収容部のグリース
を摺動部に直接供給しうるように摺動部に隣接して配設
した点にある。そして、このような構成を採用したこと
により、グリースを直接摺動部に個別配置したので、グ
リースの供給を一層長期間安定的に行なって摺動部を潤
滑することができる。
【0023】さらにまた、請求項4に記載の本発明の工
業用ミシンの潤滑装置の特徴は、グリース収容部を摺動
部に隣接する摺動部材に形成した凹部または中空部とし
た点にある。そして、このような構成を採用したことに
より、グリースの10年単位の長期間保持を確実にし
て、安定供給するとともに、グリース収容部のために新
たな部材を配置することなく、切削加工により実現でき
るためコストがかからない。
【0024】また、請求項5に記載の本発明の工業用ミ
シンの潤滑装置の特徴は、グリース収容部のグリースに
含有されている油を毛細管現象により摺動部に導くため
の導油部材を設けた点にある。そして、このような構成
を採用したことにより、グリース収納部が摺動部に隣接
していなくとも摺動部の潤滑を行なうことができる。
【0025】さらに、請求項6に記載の本発明の工業用
ミシンの潤滑装置の特徴は、導油部材を油芯、フェルト
または焼結材により形成した点にある。そして、このよ
うな構成を採用したことにより、グリースに含有されて
いる油を安定的に摺動部に導くことができる。
【0026】さらにまた、請求項7に記載の本発明の工
業用ミシンの潤滑装置の特徴は、導油部材の先端と摺動
部との間に微小間隙を形成した点にある。そして、この
ような構成を採用したことにより、導油部材先端におけ
る油の表面張力による油膜が摺動部に到達するので、導
油部材の摺動部への接触が避けられ純粋に油のみにより
摺動部を潤滑することができる。
【0027】また、請求項8に記載の本発明の工業用ミ
シンの潤滑装置の特徴は、導油部材に圧接して、部材内
の導油部材の隙間を管理することにより導油部材を流れ
る油量を調整する供給油量調整部材を設けた点にある。
そして、このような構成を採用したことにより、導油部
材を流れる油量を調整して摺動部に適正量の油を供給す
ることができる。
【0028】さらに、請求項9に記載の本発明の工業用
ミシンの潤滑装置の特徴は、グリースにより潤滑すべき
摺動部を、外釜に形成された中釜レース面、または天
秤、針棒、押え棒、送り装置、針振り装置、釜オープナ
装置のいずれかに関連する軸または軸受け部とした点に
ある。そして、このような構成を採用したことにより、
工業用ミシンにおいて特に潤滑を要する各摺動部の潤滑
を行なうことができる。
【0029】さらにまた、請求項10に記載の本発明の
工業用ミシンの潤滑装置の特徴は、摺動部を構成する1
対の摺動面のうち少なくとも一方の摺動面に、エンジニ
アリングプラスチック、銅あるいはアルミ系金属材料、
ダイヤモンド・ライク・カーボン、TiC,TiN,N
i−P,Crメッキのいずれかの部材を使用した点にあ
る。そして、このような構成を採用したことにより、摺
動部における油膜強度不足を補って良好な潤滑を行なう
ことができる。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の説明におい
て、前述した従来のものと同一あるいは共通する構成に
ついては、図面中に同一の符号を付し、その説明は省略
する。
【0031】図1は本発明の工業用ミシンの潤滑装置と
しての天秤の潤滑装置の第1実施の形態を示すものであ
り、ミシン本体1の上部には、上部を開閉自在な蓋体2
6により被覆されているグリース収容部25が形成され
ている。このグリース収容部25の下部はロート状に形
成されている。また、このグリース収容部25の下方の
前記ミシン本体1内には、水平方向に延在する有底の支
持穴13が形成されており、この支持穴13内には天秤
支え軸14が支持されている。さらに、前記グリース収
容部25と前記支持穴13との間には連通孔27が形成
されている。
【0032】そして、前記前記グリース収容部25と前
記支持穴13内には、基油に増ちょう剤と称する微細な
個体を分散してなるグリースGが充填されている。この
グリースGの増ちょう剤としては、使用温度範囲におい
て基油に不溶であるが親和性がある固体で、基油中に細
かく分散して安定な三次元的構造を形成するものが好ま
しい。一般には、脂肪酸をアルカリあるいはアルカリ土
類金属水酸化物で鹸化した金属石鹸が増ちょう剤として
用いられる。
【0033】また、針棒クランクロッド9とリンク天秤
12には、それぞれ給油孔28,29が形成されており
これらの給油孔28,29に油を毛細管現象により供給
することのできるフェルト製の導油部材30がこれらの
針棒クランクロッド9およびリンク天秤12に接触する
かあるいは微小間隙をもって対向するようにように配設
されている。さらに、前記グリース収容部25から前記
支持穴13および天秤支え軸14を介して前記導油部材
30およびリンク天秤12と天秤クランク15の枢支部
31に到達するように前記グリースGの油を毛細管現象
により導く導油部材としての油芯32,32がそれぞれ
配設されている。さらにまた、前記天秤支え軸14には
その内外を連通する開口(図示せず)が形成されてお
り、この開口にはフェルト製の導油部材30が充填され
ている。なお、毛細管現象により油を導くことのできる
鉄、銅、プラスチックの焼結材をフェルトや油芯に代え
て用いてもよい。
【0034】前述した構成によれば、グリース収容部2
5内に基端部が位置する各油芯32がグリースG内に含
まれている油を毛細管現象により各摺動部に導いてこの
油により各摺動部の潤滑を行なうので、安定的に摺動部
の潤滑を行なうことができる。
【0035】すなわち、グリースGを用いて摺動部の潤
滑を行なうことにより、約2000時間の耐久性を確認
した。1日の稼働率を10%として約10年間のグリー
ス補充不用による無給油使用が可能となった。これによ
り、従来のオイルポンプ、オイルパン、摺動部への上
部、下部配管設備、顎部からの還流装置などからなる高
速摺動部に対する給油系装置を廃止することにより工業
用ミシンのコストを低減し油切れによるミシンの焼付き
事故を根本的に解決することができ、故障の少ない信頼
性の高い工業用ミシンを製造することができ、また、作
業者のメンテナンスを不要にし誰にでも使えるドライヘ
ッドの工業用ミシンを提供することが可能になった。
【0036】さらに、前記フェルト製の導油部材30の
先端を針棒クランクロッド9およびリンク天秤12から
微小間隙を有するように離間させることにより、導油部
材30の先端における油の表面張力による油膜が摺動部
に到達するので、導油部材30の摺動部への接触が避け
られ純粋に油のみにより摺動部を潤滑することができ
る。また、導油部材が摺動部と離間され、直接接触しな
いことにより、導油部材の変形、摩耗がない。
【0037】また、前述した各摺動部を構成する1対の
摺動面のうち少なくとも一方の摺動面に、エンジニアリ
ングプラスチック、銅あるいはアルミ系金属材料、ダイ
ヤモンド・ライク・カーボン、TiC,TiN,Ni−
P,Crメッキのいずれかの部材を使用することにより
以下の効果がある。すなわち、工業用ミシン特有の動き
である急発進、急停止を頻繁に行なうことによる間欠的
な駆動に起因する摺動部の不規則な挙動および高負荷に
より、摺動面において点接触が多発し、それによる極圧
が摺動面に生じることがあるが、前述した各部材を使用
することによりこの極圧状態における油膜強度不足を補
うことができる。
【0038】前述した材料のうちエンジニアリングプラ
スチックは低摩擦部材であり、銅系金属材料は耐熱性が
高い。また、アルミ系金属材料ならびにダイヤモンド・
ライク・カーボン焼付きが生じない材料であり、さら
に、TiC,TiN,Ni−P,Crメッキのような材
料も同様に焼付きが生じない。
【0039】なお、後述する各実施の形態における各摺
動部を構成する1対の摺動面のうち少なくとも一方の摺
動面に、エンジニアリングプラスチック、銅あるいはア
ルミ系金属材料、ダイヤモンド・ライク・カーボン、T
iC,TiN,Ni−P,Crメッキのいずれかの部材
を使用すれば、同様の作用効果を奏することができるの
で、これらの部材を使用することは各実施の形態にもち
ろん適用可能であるが、このことについての再述は避け
る。また、後述する各実施の形態において図1の実施の
形態と同様の構成については図面中に同一の符号を付し
その説明は省略する。
【0040】図2は前述した図1の実施の形態の変形例
を示すものであり、ミシン本体1の上部に、支持穴13
に連通する鉛直方向のねじ孔33を形成し、このねじ孔
33内には、導油部材である油芯32に圧接してこの油
芯32を流れる油量を調整するねじ状の供給油量調整部
材34が螺合されている。
【0041】このような構成によれば、前述した図1の
実施の形態と同様の作用効果に加え、油芯32を流れる
油量を調整して各摺動部に適正量の油を供給することが
可能となる。
【0042】図3は前述した図2の実施の形態の変形例
を示すものであり、支持穴13に連通しているグリース
収容部25を上軸2を支持する上軸前メタル36の近傍
に到達するように深さが深く形成され、グリース収容部
25の底部と上軸前メタル36の内側の上軸2の外周面
との間にはフェルトからなる導油部材30が配設されて
いる。また、針棒クランクロッド9およびリンク天秤1
2を潤滑するための図1に示したフェルト製の導油部材
30と針帽10との間にさらに油芯32が配設されてい
る。
【0043】このような構成によれば、グリース収容部
25内のグリースGに含有されている油により上軸前メ
タル36と上軸2との摺動部ならびに針棒10と針棒下
メタル11との摺動部をさらに潤滑することができる。
この結果、従来の上軸前メタル36に用いられているこ
とが多いころがり軸受を滑り軸受に変更することが可能
となり、騒音や振動を防止することができる。
【0044】図4は前述した図1の実施の形態の他の変
形例を示すものであり、上軸2の前端部内に他のグリー
ス収容部25を形成し、このグリース収容部25内に収
容したグリースG中の油を、前述した従来のものにおい
て説明した連通孔、油供給孔19,20とほぼ同様の経
路内に配設した複数のフェルト製の導油部材30により
針棒クランク6とリンク天秤12ならびに針棒クランク
ロッド9との摺動部に供給するようにしたものである。
【0045】このような構成によれば、ミシン本体1の
上部に設けたグリース収容部25内に基端部を有する油
芯32は1本のみで済むことになる。
【0046】また、図4に示した上軸2の前端部内のグ
リース収容部25に代えて、図5に示すように、釣合錘
4のクランク挿入孔5内に直接グリース収容部25を形
成するようにしても、ほぼ同様の作用効果を奏すること
ができる。
【0047】図6はスライド天秤を潤滑する実施の形態
を示すものであり、ミシン本体1の上部に設けたグリー
ス収容部25内に基端部を有する油芯32の先端部をス
ライド天秤37に接続し、このスライド天秤37とスラ
イド軸38との摺動部を潤滑するようにしたものであ
る。
【0048】この実施の形態によれば、スライド天秤3
7とスライド軸38との摺動部を良好に潤滑することが
できる。
【0049】図7は本発明の工業用ミシンの潤滑装置と
しての針棒の潤滑装置の第1実施の形態を示すものであ
り、針棒10を支持する針棒下メタル11の近傍のミシ
ン本体1にグリース収容部25を形成し、グリース収容
部25の先端と針棒下メタル11の内側の針棒10の外
周面との間には、針棒10の外周面との間に微小間隙を
形成するようにしてフェルトからなる導油部材30が配
設されている。
【0050】このような構成によれば、グリース収容部
25内のグリースGの油により針棒下メタル11と針棒
10の摺動部の潤滑を行なうことができる。また、この
グリース収容部25は、工業用ミシンの内部に形成さ
れ、作業者は目視しえないので、油による布汚れのおそ
れを作業者が気にすることがなくなる。
【0051】図8は図7の変形例を示すものであり、グ
リース収容部25に立ち上がり部39を設けその頂部に
蓋体26を装着しうるようにしたものである。なお、グ
リース収容部25の加工時の穿設部は栓体40により遮
蔽されている。
【0052】このような構成によれば、グリースGをグ
リース収容部25内に補填する際にこぼれるおそれがな
くなる。
【0053】図9は本発明の工業用ミシンの潤滑装置と
しての押え棒の潤滑装置の実施の形態を示すものであ
る。
【0054】図9において、押え棒41はミシン本体1
の下部に形成されている押え棒メタル42により支持さ
れているが、この押え棒メタル42の近傍のミシン本体
1にはグリース収容部25が形成されており、このグリ
ース収容部25の先端と押え棒メタル42の内側の押え
棒41の外周面との間には、押え棒41の外周面との間
に微小間隙を形成するようにしてフェルトからなる導油
部材30が配設されている。
【0055】このような構成によれば、グリース収容部
25内のグリースGの油により押え棒メタル42と押え
棒41の摺動部の潤滑を行なうことができる。
【0056】図10は本発明の工業用ミシンの潤滑装置
としての針棒揺動機構の潤滑装置の実施の形態を示すも
のである。
【0057】図10において、針棒揺動台43には針棒
10が支持されており、また、針棒10の揺動の際に針
棒案内コロ44をガイドするガイド部45が前記針棒揺
動台43に形成されている。そして、前記針棒揺動台4
3の上部および下部には、それぞれグリース収容部25
が形成されており、各グリース収容部25の端部と針棒
10の外周面との間には、針棒10の外周面との間に微
小間隙を形成するようにしてフェルトからなる導油部材
30が配設されている。また、前記針棒案内コロ44の
近傍の針棒揺動台43には、他のグリース収容部25が
形成されており、この収容部25の下端部と針棒案内コ
ロ44との間には、同じくフェルトからなる導油部材3
0が配設されている。
【0058】このような構成によれば、、針棒揺動台4
3と針棒10との摺動部ならびに針棒案内ローラ44と
そのガイド部45との摺動部をそれぞれグリースGの油
により潤滑することができる。
【0059】図11は本発明の工業用ミシンの潤滑装置
としての針振り装置の潤滑装置の実施の形態を示すもの
である。
【0060】図11において、針棒10は、上下2本の
腕部47,48を有する針棒支持台46により支持され
ており、この針棒支持台46の両腕部47,48間の針
棒10には針棒抱き部49が側方に突出するように支持
されている。そしてこの針棒抱き部49には針棒クラン
ク6が嵌合している。そして、前記針棒支持台46の各
腕部47,48および前記針棒抱き部49には、それぞ
れグリース収容部25が形成されており、各グリース収
容部25と対応する摺動部との間にはそれぞれフェルト
からなる導油部材30が配設されている。
【0061】このような構成によれば、針棒支持台46
の各腕部47,48と針棒10との摺動部ならびに針棒
抱き部49と針棒クランク6との摺動部には、各グリー
ス収容部25のグリースGの油が供給されて潤滑される
ことになる。
【0062】図12は本発明の工業用ミシンの潤滑装置
としての揺動桿により往復運動する針棒の潤滑装置の実
施の形態を示すものである。
【0063】図12Aは針棒抱き部49に嵌合している
スライド駒50にグリース収容部25を設けた実施の形
態を示すものであり、このグリース収容部25と針棒抱
き部49との間にはフェルトからなる導油部材30が配
設されている。一方、図12Bは、図12Aと逆に針棒
抱き部49にグリース収容部25を設けた実施の形態を
示すものであり、このグリース収容部25とスライド駒
50との間にはフェルトからなる導油部材30が配設さ
れている。
【0064】これらの図12Aにおけるスライド駒50
のグリース収容部25と、図12Bにおける針棒抱き部
49のグリース収容部25は、いずれか一方でもよい
し、また、両者に形成してもよい。
【0065】このような構成によれば、針棒抱き部49
とスライド駒50の摺動部には、針棒抱き部49および
スライド駒50の少なくとも一方のグリース収容部25
のグリースGの油が供給されて潤滑されることになる。
【0066】図12Cは針棒抱き部49に嵌合している
針棒駆動桿51にグリース収容部25を設けた実施の形
態を示すものであり、このグリース収容部25と針棒抱
き部49との間にはフェルトからなる導油部材30が配
設されている。一方、図12Dは、図12Cと逆に針棒
抱き部49にグリース収容部25を設けた実施の形態を
示すものであり、このグリース収容部25と針棒駆動桿
51との間にはフェルトからなる導油部材30が配設さ
れている。
【0067】これらの図12Cにおける針棒駆動桿51
のグリース収容部25と、図12Dにおける針棒抱き部
49のグリース収容部25は、いずれか一方でもよい
し、また、両者に形成してもよい。
【0068】このような構成によれば、針棒抱き部49
と針棒駆動桿51の摺動部には、針棒抱き部49および
針棒駆動桿51の少なくとも一方のグリース収容部25
のグリースGの油が供給されて潤滑されることになる。
【0069】図13A,Bは本発明の工業用ミシンの潤
滑装置としての布を送る送り装置の潤滑装置の実施の形
態を示すものである。
【0070】図13において、上下送り二又52の基部
にはグリース収容部25が形成されており、この上下送
り二又52の二又部53内には、角駒54が摺動しうる
ように嵌合されている。そして、前記二又部53の幅方
向の中央部には、全体としてほぼコ字状の溝55が形成
されており、このコ字状溝55内には、フェルトからな
る導油部材30が収納されている。また、前記グリース
収容部25内と前記二又部53の溝55内の導油部材3
0とを接続する他の導油部材30が配設されている。
【0071】このような構成によれば、グリース収容部
25内のグリースGの油が二又部53の導油部材30に
供給されるので、二又部53と角駒54との摺動部の潤
滑を行なうことができる。
【0072】図14は本発明の工業用ミシンの潤滑装置
としての釜オープナ装置の潤滑装置の実施の形態を示す
ものである。
【0073】図14において、工業用ミシンの基板56
には、中釜案内腕軸57が鉛直方向に延在し、かつ上部
が基板56上に臨むように固定されている。この中釜案
内腕軸57には、ほぼL字状とされ先端部に中釜オープ
ナ59が取付けられている中釜案内腕58の基部が回動
自在に支持されている。また、前記中釜案内腕58の中
間部には、中釜案内クランクピン60が固定されてお
り、この中釜案内クランクピン60には中釜案内リンク
61が回動自在に嵌合されている。
【0074】そして、前記中釜案内腕軸57にはグリー
ス収容部25が形成されており、このグリース収容部2
5と中釜案内腕58との間にはフェルトからなる導油部
材30が配設されている。また、前記中釜案内クランク
ピン60にはグリース収容部25が形成されており、こ
のグリース収容部25と中釜案内リンク61との間には
フェルトからなる導油部材30が配設されている。
【0075】このような構成によれば、中釜案内腕軸5
7のグリース収容部25内のグリースGの油により中釜
案内腕軸57と中釜案内腕58との摺動部の潤滑を行な
うことができる。また、中釜案内クランクピン60のグ
リース収容部25内のグリースGの油により中釜案内ク
ランクピン60と中釜案内リンク61との摺動部の潤滑
を行なうことができる。
【0076】図15は本発明の工業用ミシンの潤滑装置
としての水平釜の潤滑装置の実施の形態を示すものであ
る。
【0077】図15において工業用ミシンの基板56に
は鉛直方向の貫通孔62が形成されており、この貫通孔
62内には、釜軸63が釜軸上メタル64および釜軸下
メタル65に回転自在に支持されている。この釜軸63
の上端には、外釜66が一体に突設されており、この外
釜66の内側には、内釜67がそのレース突部68を前
記外釜66のレース溝69に嵌合するようにして相対回
転しうるように支持されている。また、前記外釜66よ
り下方の釜軸63には、中釜案内リンク61が回動自在
に嵌合されている。
【0078】そして、前記釜軸63には、その上端とな
る外釜66の内端から下端部に至るまでグリース収容部
25が形成されており、また、前記外釜66のレース溝
69の外側から前記グリース収容部25の上端部に連通
するように外釜66には、ほぼL字状の他のグリース収
容部25が形成されている。さらに、前記釜軸63の前
記グリース収容部25と前記釜軸上メタル64、釜軸下
メタル65および中釜案内リンク61の内周面との間に
はそれぞれフェルトからなる導油部材30が配設されて
おり、また、前記外釜66のグリース収容部25と前記
レース溝69との間にもフェルトからなる導油部材30
が配設されている。
【0079】このような構成によれば、両グリース収容
部25内のグリースGの油により釜軸63と釜軸上メタ
ル64、釜軸下メタル65および中釜案内リンク61の
摺動部、ならびに、外釜66のレース溝69と内釜67
のレース突部68の摺動部がそれぞれ潤滑される。
【0080】図16ないし図25はそれぞれ本発明の工
業用ミシンの潤滑装置としての垂直釜の潤滑装置の実施
の形態を示すものである。
【0081】図16の実施の形態において、下軸70の
先端部には、外釜66が固定されており、この外釜66
の内側には、内釜67がそのレース突部68を前記外釜
66のレース溝69に嵌合するようにして相対回転しう
るように支持されている。
【0082】そして、前記外釜66のレース溝69の外
側から前記下軸70の近傍にまで到達するように屈曲し
た形状のグリース収容部25が形成されている。このグ
リース収容部25は、下軸70の近傍において下軸70
の軸方向と平行に延在する内側収容部71と、前記外釜
66のレース溝69の外側に位置する外側収容部72
と、これらの両収容部71,72を連通する連通収容部
73とにより構成されている。また、前記外釜66のグ
リース収容部25と前記レース溝69との間にはフェル
トからなる導油部材30が配設されている。
【0083】このような構成によれば、グリース収容部
25内のグリースGの油により外釜66のレース溝69
と内釜67のレース突部68の摺動部が潤滑される。な
お、前記グリース収容部25の下軸70の近傍部位の内
側収容部71に収容されているグリースGは、下軸70
の回転に伴う遠心力により外釜66の外側に位置する外
側収容部72に到達するので、有効に潤滑のために供さ
れる。したがって、従来下軸70に形成されていたオイ
ルパンからの油の経路は必要ない。
【0084】図17は図16の変形例を示すものであ
り、図16の実施の形態におけるグリース収容部25の
下軸70の近傍部位の内側収容部71に収容されている
グリースGを下軸70の回転に伴う遠心力により外釜6
6の外側の外側収容部72に良好に到達するようにする
ため、外釜66の中心部に前記グリース収容部25の最
内周部と連通する小径の空気通路75を形成したもので
ある。
【0085】このような構成によれば、グリース収容部
25の内側収容部71内のグリースGが遠心力により連
通収容部73を介して外周側の外側収容部72に移動す
る際に、内側収容部71が負圧になることがないので、
グリースGの遠心力による移動を円滑に行なうことがで
きる。
【0086】図18は、図16の内側収容部71を省略
し、この内側収容部71の代わりに下軸70の放射方向
に延在する放射方向収容部74を設け、この放射方向収
容部74の外端部に蓋体26を設けたものである。
【0087】このような構成によれば、放射方向収容部
74の蓋体26が上向きになるので、グリースGの補充
を釜を外すことなく簡単に行なうことができる。
【0088】図19は、グリース収容部25を内側収容
部71、外側収容部72、連通収容部73および放射方
向収容部74とにより大容量に形成したものである。
【0089】このような構成によれば、グリースGの補
充をする必要がほとんどないし、また、仮にグリースG
の補充を行なう必要があるとしても簡単に補充を行なう
ことができる。
【0090】図20は、図18の実施の形態をさらに改
良したものであり、空気通路75を設けてグリースGの
移動を容易に行なえるようにしたものである。
【0091】図21は、グリース収容部25を構成する
外側収容部72、連通収容部73および放射方向収容部
74内のほぼ全域にフェルト製の導油部材30を収納し
たものである。
【0092】このような構成によれば、導油部材30の
毛細管現象によりグリースGの油の移動を容易に行なう
ことができる。
【0093】図22は、図21とほぼ同様の実施の形態
を示すものであり、連通収容部73内に人絹唐打ち紐の
ような油芯32を配設したものである。
【0094】このような構成によっても、図21の実施
の形態とほぼ同様の作用効果を奏することができる。
【0095】図23は、図18の実施の形態の改良であ
り、グリース収容部25を構成する外側収容部72、連
通収容部73および放射方向収容部74のうち放射方向
収容部74の底部に連通する傾斜孔76を外釜66に形
成し、この傾斜孔76内に、ばね78により放射方向収
容部74方向に付勢されたボール状の弁体77を配設し
たものである。
【0096】このような構成によれば、下軸70の回転
数が上昇するにつれて弁体76が遠心力によりばね78
の弾性に抗して傾斜孔76内を上昇することになるた
め、その分放射方向収容部74の容積が拡大することに
なり、グリースGの一部が傾斜孔76内に導入されるこ
とになる。すなわち、高速回転による遠心力の増大によ
るグリースGの過剰供給を打ち消すように放射方向収容
部74の容積が拡大するので、高速回転においてもグリ
ースGの微量供給が可能となる。
【0097】図24は、グリース収容部25を構成する
外側収容部72、連通収容部73および放射方向収容部
74のうち連通収容部73の開口面積を調整しうる供給
油量調整部材34を外釜66に螺合したものである。
【0098】このような構成によれば、必要により供給
油量調整部材34の螺進度を調整することにより適正な
潤滑を行なうことができる。
【0099】図25は、図23の実施の形態とは逆に、
下軸70の回転数が上昇するにつれて、グリースGの供
給量が増大するようにしたものである。すなわち、連通
収容部73に連通する傾斜孔76を外釜66に形成し、
この傾斜孔76内に、ばね78により連通収容部73方
向に付勢されたボール状の弁体77を配設したものであ
る。
【0100】このような構成によれば、停止時には弁体
76が連通収容部73内に位置し、この連通収容部73
を遮蔽しているが、下軸70の回転数が上昇するにつれ
て弁体76が遠心力によりばね78の弾性に抗して傾斜
孔76内を上昇することになるため、その分連通収容部
73の開口面積が拡大することになり、グリースGの供
給量が増大することになる。
【0101】以上、本発明の種々の実施の形態について
説明したが、図1の実施の形態において説明したよう
に、各摺動部を構成する1対の摺動面のうち少なくとも
一方の摺動面に、エンジニアリングプラスチック、銅あ
るいはアルミ系金属材料、ダイヤモンド・ライク・カー
ボン、TiC,TiN,Ni−P,Crメッキのいずれ
かの部材を使用することは各実施の形態に適用可能であ
るし、また、導油部材30の先端を摺動部から微小間隙
を有するように離間させることにより、導油部材30の
先端における油の表面張力による油膜のみを摺動部に到
達させるようにして純粋に油のみにより摺動部を潤滑す
ることも各実施の形態に適用可能であることはもちろん
である。
【0102】また、グリース収容部の形状は前述した各
実施の形態に限定されるものではない。
【0103】図26ないし図41は、グリース収容部の
実施の形態をそれぞれ示すものであり、簡略的に説明す
るため軸80と軸受90とにより摺動部が構成されてい
るものとする。
【0104】図26において、グリース収容部は、軸受
90の内周面に密閉状に形成されている円環状の中空部
91により構成されている。本実施の形態において、軸
80の運動方向は回転運動ならびに往復運動のいずれで
もよい。
【0105】図27において、グリース収容部は、軸受
90の上端から上下方向の中間部位までの内周面に形成
された円環状の凹部92により構成されている。
【0106】図28において、グリース収容部は、軸受
90の上端部の内周面に形成されたカップ状の凹部92
により構成されている。
【0107】図29において、グリース収容部は、軸受
90の内周面に密閉状に形成されている円環状の2つの
中空部91により構成されている。
【0108】図30において、グリース収容部は、軸8
0の外周面に形成されている螺旋溝81により構成され
ている。この螺旋溝81は、複数条であってもよい。
【0109】図31において、グリース収容部は、軸受
90の内周面に形成されている螺旋溝93により構成さ
れている。
【0110】図32は、図26の実施の形態を横向きに
した実施の形態であり、図29ないし図31の実施の形
態も同様に横向きに構成可能である。
【0111】図33において、グリース収容部は、軸受
90の内外を貫通するように形成されている複数の貫通
孔94により構成されている。
【0112】図34において、グリース収容部は、軸受
90の内外を貫通するように形成されている複数のスリ
ット95により構成されている。
【0113】図35において、グリース収容部は、軸8
0の外周面に形成されている複数の環状溝82により構
成されている。
【0114】図36において、グリース収容部は、軸8
0の外周面に削落形成されている平滑部83により構成
されている。
【0115】図37において、グリース収容部は、軸8
0の内部に形成されている中心孔84により構成されて
おり、この中心孔84と軸80の外周面とは連通孔85
により連通されている。
【0116】図38において、グリース収容部は、軸受
90の上端から中間部位までの内周面に形成されている
縦方向溝96により構成されている。
【0117】図39は、図38の実施の形態における縦
方向溝96の両端を閉じることにより横向きに構成可能
としたものである。
【0118】図40において、グリース収容部は、軸受
90の中間部位の内周面に形成されている密閉凹部97
により構成されている。
【0119】図41において、グリース収容部は、軸8
0の中間部位の外周面に円周方向に間隔を隔てて形成さ
れている複数の密閉凹部86により構成されている。
【0120】なお、本発明は、前述した実施の形態に限
定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能
である。本発明は、実施の形態において説明しなかった
その他の摺動部にも適用可能であることはもちろんであ
る。
【0121】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、工
業ミシンにおいてグリースを収容するグリース収容部を
形成し、前記グリース収容部内に収容したグリースによ
りモータによる上軸の回転と同期して高速で回転される
摺動部を潤滑することにより、摺動部の潤滑に好適なグ
リースにより摺動部を潤滑することができる。
【0122】これにより、グリースGを用いて摺動部の
潤滑を行なうことにより、約2000時間の耐久性を確
認した。1日の稼働率を10%として約10年間のグリ
ース補充不用による無給油使用が可能となった。これに
より、従来のオイルポンプ、オイルパン、摺動部への上
部、下部配管設備、顎部からの還流装置などからなる高
速摺動部に対する給油系装置を廃止することにより工業
用ミシンのコストを低減し油切れによるミシンの焼付き
事故を根本的に解決することができ、故障の少ない信頼
性の高い工業用ミシンを製造することができ、また、作
業者のメンテナンスを不要にし誰にでも使えるドライヘ
ッドの工業用ミシンを提供することが可能になった。ま
た、グリース収容部を外部に露出しない部位に形成すれ
ば、作業者に布の油汚れを生じるかもしれないという不
安感を与えることなく摺動部の潤滑を行なうことができ
る。
【0123】さらに、グリース収容部のグリースを摺動
部に直接供給しうるように摺動部に隣接して配設すれ
ば、グリースを直接摺動部に供給して安定的に摺動部を
潤滑することができる。
【0124】さらにまた、グリース収容部を摺動部に隣
接する摺動部材に形成した凹部または中空部とすること
により、グリースを安定的に収容したうえで安定的に摺
動部を潤滑することができる。
【0125】また、グリース収容部のグリースに含有さ
れている油を毛細管現象により摺動部に導くための導油
部材を設けることにより、グリース収納部が摺動部に隣
接していなくとも摺動部の潤滑を行なうことができる。
【0126】さらに、導油部材を油芯、フェルトまたは
焼結材により形成することにより、グリースに含有され
ている油を安定的に摺動部に導くことができる。
【0127】さらにまた、導油部材の先端と摺動部との
間に微小間隙を形成することにより、導油部材先端にお
ける油の表面張力による油膜が摺動部に到達するので、
導油部材の摺動部への接触が避けられ純粋に油のみによ
り摺動部を潤滑することができる。しかも、導油部材が
摺動部と離間され、直接接触していることにより生じる
導油部材の変形や摩耗がない。
【0128】また、導油部材に圧接して導油部材を流れ
る油量を調整する供給油量調整部材を設けることによ
り、導油部材を流れる油量を調整して摺動部に適正量の
油を供給することができる。
【0129】さらに、グリースにより潤滑すべき摺動部
を、外釜に形成された中釜レース面、または天秤、針
棒、押え棒、送り装置、針振り装置、釜オープナ装置の
いずれかに関連する軸と軸受け部とすることにより、工
業用ミシンにおいて特に潤滑を要する各摺動部の潤滑を
行なうことができる。
【0130】さらにまた、摺動部を構成する1対の摺動
面のうち少なくとも一方の摺動面に、エンジニアリング
プラスチック、銅あるいはアルミ系金属材料、ダイヤモ
ンド・ライク・カーボン、TiC,TiN,Ni−P,
Crメッキのいずれかの部材を使用することにより、手
動部における油膜強度不足を補って良好な潤滑を行なう
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の工業用ミシンの潤滑装置としての天
秤の潤滑装置の第1の実施の形態を示す説明図
【図2】 図1の実施の形態の変形例を示す説明図
【図3】 図2の実施の形態の変形例を示す説明図
【図4】 図1の実施の形態の変形例を示す説明図
【図5】 図1の実施の形態の変形例を示す説明図
【図6】 図2の実施の形態の変形例を示す説明図
【図7】 本発明の工業用ミシンの潤滑装置としての針
棒の潤滑装置の第1の実施の形態を示す説明図
【図8】 図7の実施の形態の変形例を示す説明図
【図9】 本発明の工業用ミシンの潤滑装置としての押
え棒の潤滑装置の実施の形態を示す説明図
【図10】 本発明の工業用ミシンの潤滑装置としての
針棒揺動機構の潤滑装置の実施の形態を示す説明図
【図11】 本発明の工業用ミシンの潤滑装置としての
針振り装置の潤滑装置の実施の形態を示す説明図
【図12】 本発明の工業用ミシンの潤滑装置としての
揺動桿により往復運動する針棒の潤滑装置の実施の形態
を示す説明図で、Aはスライド駒にグリース収容部を設
けた説明図、Bは針棒抱き部にグリース収容部を設けた
説明図、Cは針棒駆動桿にグリース収容部を設けた説明
図、Dは針棒抱き部スライド駒軸にグリース収容部を設
けた説明図、
【図13】 本発明の工業用ミシンの潤滑装置としての
送り装置の潤滑装置の実施の形態を示す説明図で、Aは
縦断面図、BはAの側面図
【図14】 本発明の工業用ミシンの潤滑装置としての
釜オープナ装置の潤滑装置の実施の形態を示す説明図
【図15】 本発明の工業用ミシンの潤滑装置としての
水平釜の潤滑装置の実施の形態を示す説明図
【図16】 本発明の工業用ミシンの潤滑装置としての
垂直釜の潤滑装置の実施の形態を示す説明図
【図17】 図16の実施の形態の変形例を示す説明図
【図18】 図16の実施の形態の変形例を示す説明図
【図19】 図16の実施の形態の変形例を示す説明図
【図20】 図16の実施の形態の変形例を示す説明図
【図21】 図16の実施の形態の変形例を示す説明図
【図22】 図16の実施の形態の変形例を示す説明図
【図23】 図16の実施の形態の変形例を示す説明図
【図24】 図16の実施の形態の変形例を示す説明図
【図25】 図16の実施の形態の変形例を示す説明図
【図26】 グリース収容部の他の実施の形態を示す説
明図
【図27】 グリース収容部の他の実施の形態を示す説
明図
【図28】 グリース収容部の他の実施の形態を示す説
明図
【図29】 グリース収容部の他の実施の形態を示す説
明図
【図30】 グリース収容部の他の実施の形態を示す説
明図
【図31】 グリース収容部の他の実施の形態を示す説
明図
【図32】 グリース収容部の他の実施の形態を示す説
明図
【図33】 グリース収容部の他の実施の形態を示す説
明図
【図34】 グリース収容部の他の実施の形態を示す説
明図
【図35】 グリース収容部の他の実施の形態を示す説
明図
【図36】 グリース収容部の他の実施の形態を示す説
明図
【図37】 グリース収容部の他の実施の形態を示す説
明図
【図38】 グリース収容部の他の実施の形態を示す説
明図
【図39】 グリース収容部の他の実施の形態を示す説
明図
【図40】 グリース収容部の他の実施の形態を示す説
明図
【図41】 グリース収容部の他の実施の形態を示す説
明図
【図42】 従来の工業用ミシンの潤滑装置を示す説明
【符号の説明】
1 ミシン本体 2 上軸 4 釣合錘 6 針棒クランク 9 針棒クランクロッド 10 針棒 11 針棒下メタル 12 リンク天秤 13 支持穴(孔) 14 天秤支え軸 15 天秤クランク 25 グリース収容部 30 導油部材 32 油芯 34 供給油量調整部材 36 上軸前メタル 37 スライド天秤 38 スライド軸 41 押え棒 42 押え棒メタル 43 針棒揺動台 44 針棒案内コロ 46 針棒支持台 49 針棒抱き部 50 スライド駒 51 針棒駆動桿 52 上下送り二又 54 角駒 56 基板 57 中釜案内腕軸 58 中釜案内腕 59 中釜オープナ 60 中釜案内クランクピン 61 中釜案内リンク 63 釜軸 64 釜軸上メタル 65 釜軸下メタル 66 外釜 67 内釜 70 下軸

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工業用ミシンにおいてモータによる上軸
    の回転と同期して複数の部材が相対的に摺動する摺動部
    を潤滑する潤滑装置において、油と増ちょう剤からなる
    グリースを収容するグリース収容部を形成し、前記グリ
    ース収容部内に収容したグリースにより前記摺動部を潤
    滑するように構成したことを特徴とする工業用ミシンの
    潤滑装置。
  2. 【請求項2】 前記グリース収容部を外部に露出しない
    部位に形成したことを特徴とする請求項1に記載の工業
    用ミシンの潤滑装置。
  3. 【請求項3】 前記グリース収容部のグリースを前記摺
    動部に直接供給しうるように摺動部に隣接して配設した
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の工業
    用ミシンの潤滑装置。
  4. 【請求項4】 前記グリース収容部を前記摺動部に隣接
    する摺動部材に形成した凹部または中空部としたことを
    特徴とする請求項3に記載の工業用ミシンの潤滑装置。
  5. 【請求項5】 前記グリース収容部のグリースに含有さ
    れている油を毛細管現象により摺動部に導くための導油
    部材を設けたことを特徴とする請求項1ないし請求項4
    のいずれか1項に記載の工業用ミシンの潤滑装置。
  6. 【請求項6】 前記導油部材を油芯、フェルトまたは焼
    結材により形成したことを特徴とする請求項5に記載の
    工業用ミシンの潤滑装置。
  7. 【請求項7】 前記導油部材の先端と前記摺動部との間
    に微小間隙を形成したことを特徴とする請求項5または
    請求項6に記載の工業用ミシンの潤滑装置。
  8. 【請求項8】 前記導油部材に圧接して導油部材を流れ
    る油量を調整する供給油量調整部材を設けたことを特徴
    とする請求項5ないし請求項7のいずれか1項に記載の
    工業用ミシンの潤滑装置。
  9. 【請求項9】 前記グリースにより潤滑すべき摺動部
    を、外釜に形成された中釜レース面、または天秤、針
    棒、押え棒、送り装置、針振り装置、釜オープナ装置の
    いずれかに関連する軸または軸受け部としたことを特徴
    とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の
    工業用ミシンの潤滑装置。
  10. 【請求項10】 前記摺動部を構成する1対の摺動面の
    うち少なくとも一方の摺動面に、エンジニアリングプラ
    スチック、銅あるいはアルミ系金属材料、ダイヤモンド
    ・ライク・カーボン、TiC,TiN,Ni−P,Cr
    メッキのいずれかの部材を使用したことを特徴とする請
    求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の工業用ミ
    シンの潤滑装置。
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