JP2005065881A - ミシン - Google Patents

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Abstract

【課題】 相対運動する第1部材と第2部材の摺動性と耐磨耗性を格段に高め、その耐久性を向上することができるミシンを提供する。
【解決手段】 第1部材である天秤軸24の表面にDLC被膜を形成し、第2部材である天秤軸受26の、天秤軸24が支持されるための軸受穴31にはアルミブッシュ33が圧入されて固定されている。そして、天秤軸24にはグリースが塗布される。このグリースは、基油に合成油であるDOS(セバシン酸ジオクチル)、増ちょう剤はにLi石鹸16重量%、添加剤にZnDTp(ジチオリン酸亜鉛)及びMoDTC(ジチオカルバミン酸モリブデン)を5重量%を使用する。
【選択図】 図3

Description

本発明は摺動部を有するミシンに関するものである。
従来、ミシンにおいて、針棒と針棒支持部材、天秤と天秤支持部材、針棒抱きと針棒クランクロッド等々、相対運動する2部材の摺動部分の摩耗防止は、ミシンをより長く快適な状態で使用するための課題となっている。そこで、従来のミシンでは、これらの2部材の摺動部分にグリース等の潤滑剤が注入されている。また、これらの2部材の摺動部分の一方の部材にDLC(ダイヤモンドライクカーボン)被膜を形成し、他方の部材にフッ素系被膜を形成して、2部材の摺動性と耐磨耗性を高めているものがある(例えば、特許文献1参照)。また、摺動部分にDLC被膜を形成した際に、より摺動性と耐磨耗性を高める潤滑剤を用いるようにしているものもある(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−181185号公報 特開2003−111990号公報
しかしながら、摺動部分にグリース等の潤滑剤を注入しても、2部材の表面状態はある程度の凹凸があり、2部材の表面が接触する部分が存在する。そこで、2部材の表面を形成する物質の摩擦係数が高い場合には、2部材の摩擦による発熱が高くなり、その摺動部分の負荷が増大し、また、グリースがある場合にはその酸化劣化を促進してしまい、2部材の摺動性と耐磨耗性が低くなるという問題点がある。
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであり、相対運動する第1部材と第2部材の摺動性と耐磨耗性を格段に高め、その耐久性を向上することができるミシンを提供することである。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明の相対運動する第1部材と第2部材とから成る摺動部を備えたミシンにおいて、前記第1部材には、表面にDLC被膜が形成され、前記第2部材は、表面がアルミ又はアルミ合金である、若しくは、表面にアルミ又はアルミ合金の被膜が形成されている。
また、請求項2に係る発明のミシンでは、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記アルミ合金はジュラルミンであることを特徴とする構成となっている。
また、請求項3に係る発明のミシンでは、請求項1又は2に記載の発明の構成に加えて、前記摺動部には潤滑剤が塗布されていることを特徴とする構成となっている。
また、請求項4に係る発明のミシンでは、請求項3に記載の発明の構成に加えて、前記潤滑剤の基油は、合成油であることを特徴とする構成となっている。
また、請求項5に係る発明のミシンでは、請求項4に記載の発明の構成に加えて、前記潤滑剤の基油は、エステル系の合成油であることを特徴とする構成となっている。
また、請求項6に係る発明のミシンでは、請求項5に記載の発明の構成に加えて、前記エステル系の合成油は、DOA、DOZ、DOS、DOD等のいずれかのジエステルであることを特徴とする構成となっている。尚、DOAは、アジピン酸ジオクチル、DOZはアゼライン酸ジオクチル、DOSはセバシン酸ジオクチル、DODはジ・2・エチルヘキシルドデカネートの略称である。
また、請求項7に係る発明のミシンでは、請求項4に記載の発明の構成に加えて、前記潤滑剤の基油は、PAO系の合成油であることを特徴とする構成となっている。尚、PAOはポリαオレフィン水素化物の略称である。
また、請求項8に係る発明のミシンでは、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記アルミ又はアルミ合金は、当該アルミ合金よりも剛性のある鋼材に取り付けられていることを特徴とする構成となっている。
また、請求項9に係る発明のミシンでは、請求項8に記載の発明の構成に加えて、前記アルミ又はアルミ合金は、前記鋼材に圧入により取り付けられていることを特徴とする構成となっている。
また、請求項10に係る発明のミシンでは、請求項1乃至9のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記摺動部は、往復動される天秤と、当該天秤を摺動可能に支持する支持部材とから成ることを特徴とする構成となっている。
また、請求項11に係る発明のミシンでは、請求項1乃至10のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記第1部材は往復動される天秤であり、前記第2部材は当該天秤を摺動可能に支持する部分であることを特徴とする構成となっている。
請求項1に係る発明のミシンでは、第1部材には、表面にDLC被膜が形成され、第2部材は、表面がアルミ又はアルミ合金であるか、若しくは、表面にアルミ又はアルミ合金の被膜が形成されており、DLC被膜は、高硬度であり、かつ、摩擦係数が低くく、さらに、アルミとの摺動相性が良い(滑りやすい)ために、摺動部の摺動性と耐磨耗性を向上させ、耐久性を向上させることができる。
また、請求項2に係る発明のミシンでは、請求項1に記載の発明の効果に加えて、アルミ合金は、アルミ合金の中でも硬質なジュラルミンが用いられる。したがって、十分な剛性を小さな部材で構成できる。
また、請求項3に係る発明のミシンでは、請求項1又は2に記載の発明の効果に加えて、摺動部には潤滑剤が塗布されているので、潤滑剤がない場合に比べて、摺動部の摺動性と耐磨耗性を向上させ、耐久性を向上させることができる。
また、請求項4に係る発明のミシンでは、請求項3に記載の発明の効果に加えて、潤滑剤の基油は、原油から精製される鉱物油に比べて、不純物が少ない合成油が用いられるので、摺動部の耐久性を向上させることができる。
また、請求項5に係る発明のミシンでは、請求項4に記載の発明の効果に加えて、潤滑剤の基油は、アルミとのなじみ(付着性)がよいエステル系の合成油が用いられるので、潤滑性を十分に得ることができる。
また、請求項6に係る発明のミシンでは、請求項5に記載の発明の効果に加えて、エステル系の合成油は、DOA、DOZ、DOS、DOD等のいずれかのジエステルが用いられ、これらのいずれかのジエステルを単一で基油とすることにより、多種の基油が混合された潤滑剤よりも摩擦が少なく、潤滑性が向上する。
また、請求項7に係る発明のミシンでは、請求項4に記載の発明の効果に加えて、潤滑剤の基油は、原油から精製される鉱物油に対して粘度指数(VI値)が高いPAO系の合成油が用いられるため、良好な潤滑が得られる。尚、鉱物油の粘度指数は10〜100であり、PAO系の合成油の粘度指数は150以上である。
また、請求項8に係る発明のミシンでは、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明の効果に加えて、アルミ又はアルミ合金は、アルミ合金よりも剛性のある鋼材に取り付けられている。したがって、アルミ単体又はアルミ合金単体で摺動部を構成した場合よりも、十分な剛性を小さな部材で構成できる。
また、請求項9に係る発明のミシンでは、請求項8に記載の発明の効果に加えて、アルミ又はアルミ合金は、鋼材に圧入により取り付けられているので、摺動部を簡単に構成できる。
また、請求項10に係る発明のミシンでは、請求項1乃至9のいずれかに記載の発明の効果に加えて、摺動部は、往復動される天秤と、天秤を摺動可能に支持する支持部材とから成る。したがって、往復動される天秤及び支持部材との耐久性を向上させることができる。
また、請求項11に係る発明のミシンでは、請求項1乃至10のいずれかに記載の発明の効果に加えて、第1部材は往復動される天秤であり、第2部材は天秤を摺動可能に支持する部分である。したがって、負荷のかかる天秤が小さくても十分な剛性を得られ、その天秤の摺動部の耐久性を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本実施形態は2本針ミシンに本発明を適用した場合の一例である。図1は、本実施形態に係る2本針ミシンM(以下、ミシンMという)の機枠内部の斜視図である。尚、図1に矢印で示す前後左右を前後左右として説明する。図2は、ミシンMを左方から見た側面図である。図3は、天秤16及び天秤軸受26の分解斜視図である。
図1に示すように、2本針ミシンM(以下、ミシンMという)は、左右方向に長いベッド部1と、ベッド部1の右部から上方へ延びる脚柱部2と、脚柱部2からベッド部1と対向するように左方へ延びるアーム部3とを有する。アーム部3の内部に、左右方向向きの主軸5が配設され、この主軸5の下側に左右方向向きの針棒揺動軸6が配設されている。主軸5の右端部分はアーム部3から外部へ突出し、その突出部分にプーリ7が固着されている。このプーリ7とミシンモータ(図略)で駆動されるプーリ(図略)とにベルト(図略)が掛けられ、ミシンモータの駆動力がプーリとベルトを介して主軸5に伝達されて、主軸5が図1の矢印に示す方向に回転駆動される。また、アーム部3の左端部分は頭部4に形成されている。
そして、図1、図2に示すように、頭部4の内部にはクランク8、クランクレバー9、針棒抱き10、針棒11、針棒支持部材12、天秤16及び天秤軸受26を有する天秤機構15が設けられ、天秤機構15の天秤16は固定軸22に回動可能に支持されている。また、図1に示すように、針棒11の下端部分は頭部4の下側へ突出し、その先端部に2本の針13が装着されている。さらに、主軸5の左端部にはクランク8が固着され、クランクレバー9のクランク側上端部18がクランク8のクランク軸20に回動自在に連結され、クランクレバー9の下端部が針棒抱き10に回動自在に連結されている。針棒11の長さ方向途中部が針棒抱き10に内嵌固定され、針棒11は針棒抱き10の上下両側において針棒支持部材12に上下動自在に支持されている。図2の二点鎖線Aは、クランク軸20の左端部の軌跡を示し、主軸5と同方向に回転する。
また、図3に示すように、天秤16は円柱状の貫通孔23を備えた天秤腕部28を起点として、棒状の天秤軸24と、先端に糸を通すための2箇所の糸穴41,42を備えた板状の天秤部27とが備えられている。また、天秤軸受26は、半円柱状の軸受部30と、当該軸受部30の側面から突出した円柱状の連結部32とから構成されている。そして、軸受部30には、天秤軸24が支持されるための軸受穴31が、半円柱状の上面の略中央に、上面から底面へかけて貫通した円筒形の貫通孔として形成され、その軸受穴31には両端が開口した筒状のアルミブッシュ33が備えられている。このアルミブッシュ33は軸受穴31全長に渡っている。また、連結部32はクランクレバー9の天秤側上端部17に回動可能に取り付けられる。そして、天秤軸24は天秤軸受26の軸受穴31内のアルミブッシュ33の内周面に摺動するように構成されている。尚、本実施の形態では、天秤軸24が第1部材に相当し、天秤軸受26が第2部材に相当する。
また、天秤軸24の表面のうち少なくとも天秤軸受26と摺動する部分にDLC被膜が形成されている。DLC被膜は、プラズマCVD、スパッタリング(非平衡マグネトロンスパッタリング)、アークオンプレーティング、等の既存の薄膜形成技術を用いて、天秤軸24の基材の表面にコーティング処理を施して形成され、DLC被膜の膜厚は約1μmとなる。DLC被膜の硬度は、水素含有量とsp3/sp2結合比によって調節することができ、HVにて数百からダイヤモンドのHVに近い8000くらい迄の高硬度被膜とすることができる。
また、図3に示すように、天秤軸受26の軸受穴31の内面には円筒状のアルミブッシュ33が圧入されて固定されている。尚、このアルミブッシュ33は、ジュラルミン(JIS A7075)で形成されている。そして、天秤軸受26のアルミブッシュ33以外の素材は炭素鋼(JIS S10C)である。
したがって、主軸5が回転駆動されると、クランク8とクランクレバー9を介して針棒抱き10と針棒11が上下に往復駆動される。そして、天秤16は、針棒11の上下動に同期して所定のタイミングで上下に揺動駆動される。よって、天秤軸24と天秤軸受26は摺動し、天秤軸24に形成されたDLC被膜とアルミブッシュ33が摺り合わされる。尚、針棒揺動軸6が回転駆動されることにより、針棒支持部材12と共に針棒11(針棒抱き10)が前後水平方向に揺動駆動される。
また、天秤軸24と天秤軸受26との間(隙間)は約10μmであり、その隙間、即ち、天秤軸24のDLC被膜上には、その隙間の10μm以下の層のグリースが潤滑剤として塗布されており、天秤軸24と天秤軸受26との間を潤滑するようになっている。
今回、上記の天秤軸24とジュラルミンのアルミブッシュ33を備えた天秤軸受26とを摺動させて実験を行い、摺動部の温度と寿命を計測したところ以下のような結果が得られた。本実験は、40℃環境で、主軸5を3300rpmで回転させ、摺動部での天秤軸24と天秤軸受26との相対速度(往復移動における最高速)は、工業ミシンを想定して6m/sとした。尚、この時の天秤部分のPV値は、P=1.4MPa、V=6.4m/sである。また、天秤軸24に塗布されるグリースは、基油にDOS、増ちょう剤にLi石鹸16重量%、添加剤にZnDTp(ジチオリン酸亜鉛)及びMoDTC(ジチオカルバミン酸モリブデン)を5重量%を使用した。尚、DOSの40℃での動粘度は12mm2/sである。また、DLC被膜とジュラルミンとの摩擦係数はドライ(潤滑剤なし)環境で0.02である。
この結果、天秤軸24と天秤軸受26とから成る摺動部は、2000時間を経過しても焼き付きを起こさなかった。また、この際の摺動部の温度は70度であった。
また、上記実験の結果と対比するために、DLC被膜を形成した天秤軸24と、ジュラルミンのアルミブッシュを圧入しておらず、炭素鋼(JIS S15C)で形成された天秤軸受を上記実験と同様の条件で摺動させた。DLC被膜と炭素鋼(JIS S15C)との摩擦係数はドライ環境で0.1である。この結果、摺動部は1000時間を経過して焼き付きを起こした。焼き付きを起こす前の定常状態での摺動部の温度は80度まで上昇した。一般にグリースの劣化寿命は温度が10℃上昇すると、半分になるといわれている。
また、DLC被膜を形成した天秤軸24にグリースを塗布しないで、炭素鋼(JIS S15C)で形成された天秤軸受と摺動させると、24時間経過後には、焼き付きを起こした。
また、DLC被膜を形成した天秤軸24に塗布するグリースを、基油に合成油であるDOSでなく鉱物油を用いたグリース(例えば、昭和シェル石油株式会社製のアルバニヤグリース、増ちょう剤はLi石鹸、粘度130)を使用すると、200時間経過後に焼き付きを起こす。
したがって、上記実施の形態のミシンにおける天秤軸24と天秤軸受26とから成る摺動部においては、天秤軸24にDLC被膜を形成し、かつ、合成油を基油とするグリースを塗布し、天秤軸受26にジュラルミンを使用することにより、摺動部の上昇温度を抑えることができる。天秤軸24にはグリースが塗布されているが、摺動部のすべての面にグリースが介在しているのではなく、部分的にはDLC被膜とジュラルミンとの接点が生じる。そこで、摩擦係数の低いDLC皮膜とジュラルミンを摺動部に使用することにより、摺動時の上昇温度を抑えることができる。上昇温度を抑えることができると、グリースの酸化劣化も抑えることができるので、グリースの働きをより長く保持することができ、摺動部の摩耗をより長く抑え、摺動部の部材の寿命も長くなる。また、グリースの基油に鉱物油に比べて不純物の少ない合成油の中でも、アルミと付着製のよいエステル系のDOSを使用しているので、ジュラルミンとの潤滑性を十分に得ることができる。
尚、本発明のミシンは、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。上記実施の形態では、天秤軸24と天秤軸受26とから成る摺動部について述べたが、これ以外の摺動部、例えば、針を上下動する主軸5、主軸5に連動する針棒揺動軸6、布送り機構、糸調子、釜針棒、針棒抱きなどの摺動部に適用してもよい。
上記実施の形態では、摺動部での天秤軸と天秤軸受との相対速度は、工業ミシンを想定して6m/sとして実験を行ったが、家庭用ミシンにおいては相対速度は工業ミシンよりもかなり遅くなる(1/5〜1/10)。そこで、この場合、摺動の過酷度を示すPV値は、速度の3乗に正比例するため、工業ミシンの場合に比べて1/125〜1/1000となり、PV値の減少に正比例して摺動部の温度上昇は抑制されるので、潤滑剤としてのグリースを塗布しなくても十分動作することが可能である。
また、上記実施の形態では、アルミ合金としてジュラルミンを使用したが、これはその他のアルミ合金でもよく、例えば、アルミダイキャスト(JIS ADC12)であってもよい。また、DLC被膜にはシリコンを含ませてもよい。尚、タングステンなどの金属はかえって摩耗が促進されるので含ませない。また、潤滑剤には、フッ素樹脂、二硫化モリブデンなどの硫化金属を添加してもよい。
また、摺動部へ塗布する潤滑剤は、ミシン出荷時において塗布しておくのではなく、別包装又は別販売し、販売後にミシン購入者が必要な摺動部に塗布するようにしてもよい。更に、アルミブッシュ33は圧入により軸受部30に固定されているが、ネジにより固定してもよい。
本発明のミシンは、2本針ミシンに限らず種々の1本針や3本針以上のミシンに適用可能である。
2本針ミシンMの機枠内部の斜視図である。 ミシンMを左方から見た側面図である。 天秤16及び天秤軸受26の分解斜視図である。
符号の説明
15 天秤機構
16 天秤
24 天秤軸
26 天秤軸受
30 軸受部
31 軸受穴
33 アルミブッシュ
M ミシン

Claims (11)

  1. 相対運動する第1部材と第2部材とから成る摺動部を備えたミシンにおいて、
    前記第1部材には、表面にDLC被膜が形成され、
    前記第2部材は、表面がアルミ又はアルミ合金である、若しくは、表面にアルミ又はアルミ合金の被膜が形成されていることを特徴とするミシン。
  2. 前記アルミ合金はジュラルミンであることを特徴とする請求項1に記載のミシン。
  3. 前記摺動部には潤滑剤が塗布されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のミシン。
  4. 前記潤滑剤の基油は、合成油であることを特徴とする請求項3に記載のミシン。
  5. 前記潤滑剤の基油は、エステル系の合成油であることを特徴とする請求項4に記載のミシン。
  6. 前記エステル系の合成油は、DOA、DOZ、DOS、DOD等のいずれかのジエステルであることを特徴とする請求項5に記載のミシン。
  7. 前記潤滑剤の基油は、PAO系の合成油であることを特徴とする請求項4に記載のミシン。
  8. 前記アルミ又はアルミ合金は、当該アルミ合金よりも剛性のある鋼材に取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のミシン。
  9. 前記アルミ又はアルミ合金は、前記鋼材に圧入により取り付けられていることを特徴とする請求項8に記載のミシン。
  10. 前記摺動部は、往復動される天秤と、当該天秤を摺動可能に支持する支持部材とから成ることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のミシン。
  11. 前記第1部材は往復動される天秤であり、前記第2部材は当該天秤を摺動可能に支持する部分であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載のミシン。
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