JPH10113437A - 遊技機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】前面枠を頻繁に開放しても、前面枠の蝶着部位
が損傷したりしないとともに、全体の重量が小さく、運
搬やパチンコ島等への設置が容易な遊技機を提供する。 【構成】パチンコ機１は、前面の上方に、金属製の前方
枠および後方枠、軽量なプラスチック製の上方部材およ
び下方部材の４つの部材によって形成された幅広な長方
形状の前面枠２ａが、機枠３内の裏面枠に左端縁を蝶着
させた状態で、片開き自在に取り付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ機、スロ
ットマシーン等の遊技機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】遊技機の一種であるパチンコ機として
は、図１５の如きものが知られている。かかるパチンコ
機５１は、機枠５２の前方に前面枠５３が開閉自在に蝶
着されており、機台本体５２内で球詰まり等のトラブル
が発生した場合にそのトラブルを容易に解消できるよう
になっている。また、かかる前面枠５３は、閉じた状態
に保持する鍵５４等が設けられるため、通常は金属材料
によって形成されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のパチンコ機５１は、前面枠５３が金属材料によって
形成されており重量が大きいため、前面枠５３を開放し
た場合に、前面枠５３の蝶着部位に大きなモーメントが
加わるので、かかる蝶着部位が損傷し易い、という問題
点があった。また、パチンコ機５１全体の重量も大きな
ものとなるため、設置や運搬が煩わしかった。

【０００４】本発明の目的は、上記従来の遊技機が有す
る問題点を解消し、前面枠を頻繁に開放しても、前面枠
の蝶着部位が損傷したりしないとともに、全体の重量が
小さく、運搬やパチンコ島等への設置が容易な遊技機を
提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】かかる本発明の内、第１
の発明の構成は、機枠に対し近接する方向および離隔す
る方向に移動可能な前面枠を有する遊技機であって、前
記前面枠が、金属材料とプラスチック材料とを組み合わ
せて形成されていることにある。

【０００６】第２の発明の構成は、第１の発明におい
て、前記前面枠が、金属製の前方部材および後方部材
と、プラスチック製の上方部材および下方部材とによっ
て、少なくとも一部が中空状になるように形成されてい
ることにある。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の遊技機の一実施態
様であるパチンコ機を図面に基いて詳細に説明する。

【０００８】図１、図２は、パチンコ機を斜め前方から
見た状態を示したものであり、図３（ａ）〜（ｃ）は、
それぞれ、パチンコ機の正面、平面、右側面を示したも
のである。パチンコ機１の前面上方には、ガラス板を嵌
め込んだ幅広な長方形状の前面枠２ａが設置されてお
り、その前面枠２ａは、機枠３内に組み込まれた裏面枠
４０に左端縁が蝶着されて、片開き自在であり、機枠３
に対し近接する方向および隔離する方向に移動可能にな
っている（図１は前面枠を閉じた状態を示しており、図
２は前面枠を開放した状態を示している）。さらに、前
面枠２ａの下側には、供給皿４と貯留皿５とが上下に併
設されており、貯留皿５の右側には操作ハンドル６が突
設されている。なお、図３（ｂ）に示すように、供給皿
４は、Ａ部分，Ｂ部分，Ｃ部分が一直線状になるように
形成されており、運搬、あるいはパチンコ島等への設置
の際に、前倒しになった場合であっても、Ａ部分，Ｂ部
分，Ｃ部分の３点でパチンコ機１を支えて、パチンコ機
１を損傷させないようになっている。

【０００９】また、図４は、前面枠２ａを斜め後方から
見た状態を示したものであり、図５（ａ）〜（ｃ）は、
それぞれ、前面枠２ａの裏面、平面、右側面を示したも
のである。一方、図６は、前面枠２ａを分解した状態を
示したものであり、図７（ａ），（ｂ）は、それぞれ、
図５（ａ）におけるＡ−Ａ線断面、Ｂ−Ｂ線断面を示し
たものである。前面枠２ａは、主として、前方枠７ａ、
後方枠８ａ、上方部材９、下方部材１０の４つの部材が
組み合わされて形成されている。

【００１０】前方枠７ａは、金属によって形成されてお
り、上下に平行に配置された平板状の上板部１１と下板
部１２の両端に半円筒状の側柱部１３，１３が連設され
た幅広の長方形状になっている。そして、上板部１１お
よび下板部１２に複数の係止孔１４，１４・・が穿設さ
れているとともに、上板部１１の裏面、各側柱部１３，
１３の裏面、および各側柱部１３，１３の側端縁の内側
に、それぞれ、ボス１５，１５・・、係止突片１６，１
６、および係止舌片１７，１７・・が立設されている。
なお、ボス１５，１５・・、係止突片１６，１６、およ
び係止舌片１７，１７・・には、それぞれネジ溝が螺刻
されている。

【００１１】後方枠８ａは、金属によって全体が略平板
状に形成されており、外周が前方枠７ａの外周と略一致
した幅広の長方形状になっている。そして、周状の平板
面に、複数の係止孔１４，１４・・、および複数のネジ
孔１９，１９・・が穿設されている。

【００１２】また、上方部材９および下方部材１０は、
プラスチックによって、略平板状に一体成形されてい
る。上方部材９は、両端に円状部および半円状部が設け
られており、全体の周囲に壁体２０が設けられている。
そして、その壁体２０の下部には突起体２１，２１が設
けられており、各突起体２１，２１には外向きに突出し
た係止爪２２が設けられている。一方、下方部材１０
は、両端に半円状部が設けられており、上側部材と同様
に、全体の周囲に周壁２０が設けられている。そして、
周壁２０の内、前方側の上部には突起体２１，２１が設
けられており、各突起体２１，２１には外向きに突出し
た係止爪２２が設けられているとともに、周壁２０の
内、後方側の上部には突出部２３，２３が設けられてお
り、各突出部２３，２３の先端にはネジ溝が設けられて
いる。さらに、後方側の鉛直面３９にもネジ溝が設けら
れている。

【００１３】前面枠２ａは、上方部材９および下方部材
１０の係止爪２２，２２・・が前方枠７ａの裏面および
後方枠８ａの表面の係止孔１４，１４・・に係止された
状態で、下方部材１０の突出部２３，２３および鉛直面
３９のネジ溝と後方枠８ａのネジ孔１９，１９とが螺着
されるとともに、前方枠７ａのボス１５，１５・・、係
止突片１６，１６、および係止舌片１７，１７・・のネ
ジ溝が後方枠８ａのネジ孔１９，１９・・と螺着され
て、前方枠７ａ、後方枠８ａ、上方部材９、下方部材１
０の４つの部材が一体になっている。なお、図８は、前
方枠７ａに上方部材９および下方部材１０のみを組み付
けた状態を示したものである。

【００１４】上記の如く構成された実施例１のパチンコ
機１は、前面枠２ａが、金属薄板製の前方枠７ａ、後方
枠８ａ、およびプラスチック製の上方部材９、下方部材
１０を組み合わせて形成したものであり、軽量であるた
め、前面枠２ａを開放した場合でも、前面枠２ａの蝶着
部位に大きなモーメントが加わったりしない。このた
め、頻繁に前面枠２ａを開放しても、蝶着部位が損傷し
たりしない。また、前面枠２ａが軽量であるが故に、全
体の重量も小さく、運搬やパチンコ島への設置等が容易
である。なお、前面枠２ａは、金属薄板製の前方枠７
ａ、後方枠８ａ、およびプラスチック製の上方部材９、
下方部材１０とが組み合わされて形成されているととも
に、前方枠７ａの両端の側柱部１３，１３が中空に形成
された構造であるので、強度が高い上、靱性にも優れて
いる。

【００１５】［実施例２］実施例２のパチンコ機の構成
も実施例１のパチンコ機１の構成と略同一であるが、前
面枠の構造が実施例１のパチンコ機１と異なっている。
図９は、実施例２のパチンコ機の前面枠を斜め後方から
見た状態を示したものであり、図１０（ａ）〜（ｃ）
は、それぞれ、前面枠の裏面、平面、右側面を示したも
のである。一方、図１１は、前面枠を分解した状態を示
したものであり、図１２は、図１０（ａ）におけるＡ−
Ａ線断面、Ｂ−Ｂ線断面、Ｃ−Ｃ線断面、Ｄ−Ｄ線断
面、を示したものである。

【００１６】前面枠２ｂは、主として、実施例１の前方
枠７ａと略同一形状の前方枠７ｂと、プラスチック製の
後方枠８ｂとが組み合わされて形成されている。後方枠
８ｂは、実施例１の後方枠８ａと上方部材９と下方部材
１０とを組み合わせた形状と略同一の形状になってお
り、後方板部２４の上端縁と下端縁に、それぞれ、上側
板２５と下側板２６とが垂設された状態になっている。
そして、上側板２５および下側板２６の前方に、それぞ
れ壁体２７，２７が垂設されている。なお、上側板２５
の壁体２７の下面には、複数の突起体２８，２８・・が
突設されており、各突起体２８，２８・・には外向きに
突出した係止爪２９が設けられている。

【００１７】前面枠２ｂは、上側板２５の係止爪２９，
２９・・が前方枠７ｂの裏面の係止孔３０，３０・・に
係止され、後方枠８ｂの下側板２６の係合突片３１が前
方枠７ｂの係合体３２，３２内に係止された状態で、前
方枠７ｂのボス３３，３３・・、係止突片３４，３４、
および係止舌片３５，３５・・が後方枠８ｂのネジ孔３
６，３６・・と螺着されて、前方枠７ｂと後方枠８ｂと
が一体になっている。

【００１８】上記の如く構成された実施例２のパチンコ
機は、実施例１のパチンコ機１と同様に、前面枠２ｂが
軽量であるため、前面枠２ｂを開放した場合でも、前面
枠２ｂの蝶着部位に大きなモーメントが加わったりせ
ず、蝶着部位が損傷したりしないし、全体の重量も小さ
く、運搬やパチンコ島等への設置等が容易である。な
お、前面枠２ｂは、金属薄板製の前方枠７ｂと、プラス
チック製の後方枠８ｂとが組み合わされて形成されてい
るとともに、前方枠７ｂの両端の側柱部３７，３７が中
空に形成された構造であるので、強度が高い上、靱性に
も優れている。その上、前面枠は、前方枠７ｂと後方枠
８ｂとの２つの部材のみによって形成されるため、製造
が安価かつ容易である。

【００１９】なお、本発明のパチンコ機１の構成は、上
記実施例の態様に何ら限定されるものではなく、前面
枠、貯留皿、供給皿、操作ハンドル等の構成を、必要に
応じて適宜変更することができる。

【００２０】たとえば、前面枠は、実施例１のパチンコ
機の如く、前方枠、後方枠、上方部材、下方部材の４つ
の部材からなるものや、実施例２のパチンコ機の如く、
前方枠と後方枠とからなるものに限定されず、実施例２
のパチンコ機の前面枠における上側板部分のみが上側部
材として後方枠と別々に形成されており、金属製の前方
枠と、プラスチック製の後方枠、上方部材との３つの部
材からなるものであっても良い。

【００２１】さらに、図１３、図１４の如く、前面枠２
ｃは、上下に折り返し片４１，４１が設けられた金属製
の前方枠７ｃの四隅に、コーナー部材１８，１８・・を
一つずつ付設し、それらのコーナー部材１８，１８・・
を付設した前方枠７ｃの裏側に、プラスチック製あるい
は金属製の後方枠８ｃを螺着することによって形成する
ことも可能である（なお、図１３は、前面枠２ｃを分解
して示したものであり、図１４は、前方枠７ｃの四隅
に、コーナー部材１８，１８・・を付設した状態を示し
たものである）。かかる構成を採用する場合には、各コ
ーナー部材１８，１８・・に係止爪２２が設けられた突
起体２１やネジ溝が穿設された突出部２３等を設けて、
コーナー部材を前方枠７ｃと後方枠８ｃとの両方に強固
に固着させることが好ましい。このように構成した場合
であっても、実施例１や実施例２の前面枠と同様、従来
の前面枠に比べて軽量となるため、パチンコ機全体の軽
量化を図ることができる。また、前面枠の四隅はパチン
コ機の搬送時に損傷し易い部位であるが、上記の前面枠
２ｃの如く四隅にコーナー部材１８，１８・・が付設さ
れていれば、万が一前面枠２ｃの四隅が損傷した場合で
あっても、コーナー部材１８，１８・・のみを交換する
ことによってきわめて容易に修復することができる。

【００２２】加えて、前方枠、後方枠、上方部材、下方
部材等の形状、構造等も必要に応じて適宜変更すること
ができるし、前方枠、後方枠、上方部材、下方部材等の
各部材の組み合わせ方法も、螺着方法に限定されるもの
ではなく、係止凸部と係止凹部等により組み合わせる方
法等も採用することができる。

【００２３】なお、上記各実施例においては、本発明の
遊技機をパチンコ機に用いた一例について説明したが、
本発明の遊技機は、パチンコ機に限定されるものではな
く、スロットマシーンやテレビゲーム等の他の遊技機に
応用することも可能である。

【００２４】

【発明の効果】第１の発明の遊技機によれば、前面枠が
軽量になるため、前面枠を頻繁に開放した場合であって
も蝶着部位が損傷したりしないし、運搬やパチンコ島等
への設置も容易なものとなる。

【００２５】第２の発明の遊技機によれば、前面枠がよ
り軽量で強度の高いものとなるため、第１の発明の効果
が一層精度の高いものとなるし、前面枠自体が損傷する
事態も防止される。

【図面の簡単な説明】

【図１】パチンコ機を斜め前方から見た状態を示す説明
図である。

【図２】パチンコ機を斜め前方から見た状態を示す説明
図である。

【図３】パチンコ機の正面、平面、右側面を示す説明図
である。

【図４】前面枠を斜め後方から見た状態を示す説明図で
ある。

【図５】前面枠の裏面、平面、右側面を示す説明図であ
る。

【図６】前面枠を分解した状態を示す説明図である。

【図７】図４（ａ）におけるＡ−Ａ線断面、Ｂ−Ｂ線断
面を示す説明図である。

【図８】前方枠に上方部材、下方部材を組み付けた状態
を示す説明図である。

【図９】前面枠を斜め後方から見た状態を示す説明図で
ある。

【図１０】前面枠の裏面、平面、右側面を示す説明図で
ある。

【図１１】前面枠を分解した状態を示す説明図である。

【図１２】図９（ａ）におけるＡ−Ａ線断面、Ｂ−Ｂ線
断面、Ｃ−Ｃ線断面、Ｄ−Ｄ線断面を示す説明図であ
る。

【図１３】前面枠の変更例を一部拡大して示す説明図で
ある。

【図１４】前面枠の変更例を示す説明図である。

【図１５】従来のパチンコ機を示す説明図である。

【符号の説明】

１・・パチンコ機、２ａ，２ｂ，２ｃ・・前面枠、３・
・機枠、４・・供給皿、５・・貯留皿、６・・操作ハン
ドル、７ａ，７ｂ，７ｃ・・前方枠、８ａ，８ｂ，８ｃ
・・後方枠、９・・上方部材、１０・・下方部材、１１
・・上板部、１２・・下板部、１３・・側柱部、１４・
・係止孔、１５・・ボス、１６・・係止突片、１７・・
係止舌片、１８・・コーナー部材、１９・・ネジ孔、２
０・・周壁、２１・・突起体、２２・・係止孔、２３・
・突出部、２４・・後方板部、２５・・上板部、２６・
・下側板、２７・・壁体、２８・・突起体、２９・・係
止爪、３０・・係止孔、３１・・係合突片、３２・・係
合体、３３・・ボス、３４・・係止突片、３５・・係止
舌片、３６・・ネジ孔、３７・・側柱部、３８・・ネ
ジ、３９・・鉛直面、４０・・裏面枠、４１・・折り返
し片。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 機枠に対し近接する方向および離隔する
   方向に移動可能な前面枠を有する遊技機であって、 前記前面枠が、金属材料とプラスチック材料とを組み合
   わせて形成されていることを特徴とする遊技機。
2. 【請求項２】 前記前面枠が、 金属製の前方部材および後方部材と、プラスチック製の
   上方部材および下方部材とによって、少なくとも一部が
   中空状になるように形成されていることを特徴とする請
   求項１に記載の遊技機。