JPH10113085A - バレイショ塊茎の生産方法 - Google Patents

バレイショ塊茎の生産方法

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JPH10113085A
JPH10113085A JP8271045A JP27104596A JPH10113085A JP H10113085 A JPH10113085 A JP H10113085A JP 8271045 A JP8271045 A JP 8271045A JP 27104596 A JP27104596 A JP 27104596A JP H10113085 A JPH10113085 A JP H10113085A
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JP
Japan
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tubers
planting
nutrient solution
potato
cultivation
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JP8271045A
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English (en)
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Ichiro Oka
一郎 岡
Takahiro Ono
隆弘 大野
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Japan Tobacco Inc
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Japan Tobacco Inc
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Publication date
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01GHORTICULTURE; CULTIVATION OF VEGETABLES, FLOWERS, RICE, FRUIT, VINES, HOPS OR SEAWEED; FORESTRY; WATERING
    • A01G31/00Soilless cultivation, e.g. hydroponics

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  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Environmental Sciences (AREA)
  • Cultivation Of Plants (AREA)
  • Hydroponics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】種いも用となる塊茎を数多く生産し、塊茎の大
きさのバラツキを少なくする。 【解決手段】NFT水耕栽培装置において、生長するス
トロンに養液のシャワーを当てる刺激を加えることによ
りバレイショ塊茎形成を促進させることを特徴とするバ
レイショ塊茎の生産方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、NFT水耕栽培装
置におけるバレイショ塊茎の生産方法に関する。特に、
栽培適性の高い無病のバレイショ種いも用のバレイショ
塊茎を効率良く生産する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】NFT水耕栽培装置におけるバレイショ
の種いも生産方法に関する発明は既に知られており、例
えば、特開平5−284864号公報に記載されてい
る。この方法は、傾斜をつけた養液栽培容器の底面に養
液を上流側から下流側に薄く流してバレイショ苗を栽培
して塊茎を生産する方法であり、トマト等の他の作物で
既に広く普及している技術を単にバレイショに適用した
だけのものである。従来方法についてさらに詳しく述べ
ると、上部が開放された栽培容器の上部を定植穴を有す
る遮光性の蓋で覆い、組織培養法などで育成した葉数4
〜14枚程度のバレイショ苗の根から第2 〜5 葉上の茎に
ウレタンフォーム片等でできた支持体を取り付け、これ
を蓋の定植穴に入れて、バレイショの苗を容器に定植し
て栽培し、バレイショの種いもを生産する方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術には、ス
トロンに刺激を与えて塊茎の形成を促進する手段がない
ため、種いもの生産個数が不十分であるという課題があ
った。さらにまた、上記従来技術では、ストロンの肥
大、つまり塊茎肥大開始のバラツキが大きく、早く肥大
し始めた塊茎が必要以上に大きくなり、後に肥大し始め
た塊茎は、充分に大きくならず、その結果、生産された
塊茎の大きさにバラツキが大きいという課題があった。
【0004】
【発明が解決するための手段】本発明者は、上記課題に
ついて鋭意研究の結果、それらの課題を解決する以下の
手段を見いだし、本発明を完成した。本発明は、NFT
水耕栽培装置において、生長するストロンに養液のシャ
ワーを当てる刺激を加えることによりバレイショ塊茎形
成を促進させることを特徴とするバレイショ塊茎の生産
方法である。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明方
法に使用するNFT水耕栽培装置は、いかなる形式のも
のでもよい。同装置は、水平又は傾斜を有する栽培床上
に水耕養液の養液流路が形成されていることを特徴とす
る。さらに詳細に述べれば、深さ10〜50cm程度で上部が
開放した容器を栽培容器として用いる。容器はプラスチ
ック製などの養液を通さない養液栽培に適するものであ
れば何でもよく、容器の外側を木材や発泡スチロールの
板などで組み立てて、その内側にビニールシートなどを
敷いて養液が漏れないようにしたものでもよい。なお、
上記養液流路の水深は、通常0.5 〜3cm であるが、好ま
しくは、1cm 以下である。容器の大きさは栽培するハウ
スの大きさや作業方法などにより異なるが、幅は0.5 〜
2m、長さは0.5 〜50m 程度である。
【0006】容器の上部には直径1 〜3cm 程度の定植穴
をあけた定植板を置く。定植板は遮光性のものでもよい
が、ストロンの塊茎形成を同調的に誘導するために塊茎
形成期から容器内部を暗条件とするためには、発泡スチ
ロール製などの透光性の定植板の方が好ましい。透光性
の定植板を使用した場合は、 その上に遮光性のビニール
シートや板などを置くことにより容器内部を暗条件とす
る。また、定植板は1 枚に複数の列の定植穴を開けた大
きなものでもよいが、定植穴の列毎に分かれていて、定
植穴の側面の一部が開放されている方が苗の定植等の作
業に便利である。
【0007】容器の適当な位置に養液の流入口と流出口
をそれぞれ1カ所以上設ける。流入口には養液槽からポ
ンプによって送られてきた養液が容器内に入るよう配管
する。また、流出口からは容器内の養液が排出される。
排水口から出た養液は廃棄してもよいが、通常は養液槽
または容器内に流れるようにして養液を循環させ、再利
用する。また、容器は水平に置いてもよいが、1/50〜1/
500 程度の傾斜をつけるほうが好ましい。本発明方法に
使用する養液は、バレイショを栽培できるものならいか
なる養液でもよく、限定されない。
【0008】本発明方法に使用するバレイショの植物体
材料には、通常入手できる塊茎や塊茎から出た芽をさし
芽等で増殖した苗などでも良いが、組織培養等で育成さ
れたウイルスやその他の病害に感染していない苗を用い
ることが好ましい。また、このような苗を温室などで病
害に感染しないように栽培し、これらを節毎に分割して
増殖した苗でも良い。苗の大きさは、茎長が5 〜40cm程
度で良いが、15〜30cmが好ましい。なお、組織培養で育
成した苗を用いる場合は、後に述べる栽培容器に直接定
植しても良いが、栽培容器とは別の容器に仮植して、栽
培環境に順化させるとともに、定植に適する大きさに生
長させることが好ましい。
【0009】本発明方法において、上記NFT水耕栽培
装置へのバレイショ植物材料の定植は、例えば、次のよ
うにして行われる。上記のとおり育成された植物材料の
茎の一部をウレタンフォ−ム片などの弾力性のある支持
体で包み、該支持体をNFT水耕栽培装置の定植板に設
けた定植穴に差し込み、バレイショ苗を定植する。
【0010】定植のための支持体の取り付け位置は、例
えば、バレイショ苗の上位の展開葉2枚を残した、その
下の茎の部位が好都合である。
【0011】ストロンにシャワーをかける手段は、一般
に、定植板の下方に多数の穴を開けたパイプやビニール
チューブなどを取り付けることによって実施することが
できる。パイプやビニールチューブは配管により養液供
給口に接続し、また穴は下方または斜め下方向に向けて
設置し、供給した養液がバレイショ植物体の基部やスト
ロンに当たる構造とする。
【0012】穴の直径は1 〜3mm (好ましくは1.5 〜2m
m )程度で、1 列の穴の間隔は1 〜5cm とし、パイプま
たはチューブ1本当たり1 〜4 列程度の穴を設ける。こ
のようなパイプまたはチューブをストロンより上方10〜
30cm程度の位置に10〜50cm程度の間隔で設置し、養液が
容器内に万遍なく散水されるようにする。養液を上位か
ら供給する期間は定植から収穫までの栽培全期間でもよ
いが、好ましくは、ストロンが伸長した後で塊茎形成が
始まる前から収穫時まで、さらに好ましくは、塊茎形成
直前から塊茎肥大し始める栽培期間の一部の期間だけで
ある。
【0013】また、本発明方法において、ストロンにシ
ャワーをかける物理的な刺激を加えることによって、ス
トロン先端の肥大が同時的に始まり、ストロン間のバラ
ツキが少なくなり、生産される塊茎の大きさのバラツキ
を少なくすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】 【実施例】
【0015】〔実施例1〕 植物体材料となるバレイショ無病苗の育成 ガラス製の管ビン(直径2.5cm 、長さ12cm)内で公知の
方法で育成したウイルスフリーのバレイショの培養苗
(品種:メークイン、日本たばこ遺伝育種研究所で保存
管理していた培養苗より増殖したもの)を植物体材料に
用いた。管ビン内で育成したウイルスフリーの培養苗
(以下、単に「培養苗」と記すこともある)の長さは5
〜7cm 、葉数は4 〜6 枚程度であった。
【0016】培養苗をプラスチック容器(長さ約54cm、
幅約35cm、高さ約15cm)で水耕法により栽培し、定植用
の苗を育成した。培養苗の栽培方法は、 培養苗の基部を
ウレタンフォームで包み、プラスチック容器内の養液に
浮かした発泡スチロール板の植付け穴(直径約1.5cm 、
約2.5cm 間隔)に植え付けた。培養液は1,000 倍に希釈
した市販の園芸用肥料「液体ハイポネックス5-10-5(販
売元:ハイポネックス・コーポレーション)を使用し
た。また、培養液中には小型エアーポンプで通気を行っ
た。栽培は環境制御温室内(温室内の気温は、昼間約20
〜25℃、夜間約15〜18℃、日長は自然長と同じ)で22日
間行い、22日目の苗の長さ約25〜30cm、葉数は9 〜11枚
程度であった。
【0017】これらの定植苗を市販の水耕装置「ホーム
ハイポニカ302 」(販売元:協和株式会社、容器の大き
さ:約67×66cm 、高さ約21cm、このうち栽培槽の深さ
は定植板を含め約7cm )を原装置として、下記のとおり
改作した装置a及びbに24本ずつ(6 本×4 列、約10×
12cm間隔)定植し、環境制御温室内で栽培した。定植か
ら3日後に各装置とも、定植板の上面と栽培装置の側面
を遮光性のビニールシートで覆い、容器の内側を暗条件
とし、定植から98日目に塊茎を収穫した。養液は水1,00
0 リットル当たりに硝酸カルシウム(Ca(NO 3) 2・4H
2O )950g、硝酸カリウム(KNO 3)800g、硫酸マグネ
シウム(MgSO4・7H 2O )500g、リン酸一アンモニウム
(NH4H 2PO4)155gと微量要素(鉄3ppm、ホウ素0.5p
pm、マンガン0.5ppm、亜鉛0.05ppm 、銅0.02ppm 、モリ
ブデン0.01ppm )を含む液を基本養液として、 定植時の
電気伝導度が約1.5ms/cm、その後開花期までは約1.5 〜
2ms/cm、開花期以降は約3 〜4ms/cmとなるように管理し
た。またpHは概ね5 〜7 となるよう管理した。
【0018】上記装置a及びbの改作は、次の通りであ
る。 装置a:従来方法(NFT水耕装置、以下「従来方法
区」ということがある。)に用いる装置。原装置の栽培
槽の周囲に高さ10cmの発泡スチロール版を付け足して塊
茎形成部位を広げて、その上に定植穴( 直径約1.5cm 、
6 穴×4 列=24 穴、約10×12cm間隔) を開けた発泡スチ
ロール板( 定植板) を置いた。
【0019】装置b:本発明方法( シャワーをかける手
段によりストロンを物理的に刺激する。以下、「シャワ
ー区」ということがある。) に用いる装置。装置bを概
略的に示す図1に基づいて説明すると、図中、1は定植
苗、2は塊茎、3はストロン、4は根、5は養液、5’
は養液流路、6は容器、7は定植板、8は定植苗1を定
植板7に設けた穴に支持するためのウレタンフォーム
片、9はパイプである。
【0020】原装置の栽培槽容器6の周囲に高さ約15cm
の発泡スチロール板を付け足す(図1では省略してあ
る)とともに、直径約1.5mm の穴を約5cm 間隔に4列開
けた塩化ビニール製のパイプ9を2本、それぞれ容器6
の側面より平行に約15cm離して(パイプ9の間隔は約30
cm)、パイプ9に設けた穴を下方に向けて、定植板7の
底面より約3cm 下に取り付けた。これら2本のパイプ9
は配管により原体の養液供給パイプに接続した(図示せ
ず)。このように構成された装置bにおいて、養液5は
上方よりシャワー状に供給され、生長するストロン3を
刺激する。
【0021】定植から98日目に塊茎2を収穫した。その
結果を表−1に示した。
【0022】本発明方法のシャワー区は、従来方法区に
比べて、種いもとして有用性の高い 100〜10g の大きさ
の塊茎の生産個数が多く、切断しないでそのままの大き
さで種いもとして使用するのに好都合な50〜10g の大き
さの塊茎の生産個数が多くなっている点で特に優れてい
る。本発明方法のシャワー区の塊茎大きさのバラツキ
は、従来方法区に比べて、小さくなっている。本発明方
法で生産された塊茎を種いもとして、市販されている種
いもと比較して栽培した結果、20g 以上の塊茎では、何
ら遜色のない生産力と栽培特性を有することが明らかに
なった。
【0023】市販の種いもの平均の重量は約100gであ
り、バレイショ農家は一般に購入した種いもを2 〜4 つ
程度に分割して植え付けているが、分割に多大な労力を
要する。また、病害に罹病している種いもが混入してい
た場合、分割作業中に他の種いもに感染する可能性もあ
る。この点、本発明方法で生産したほとんどの塊茎は分
割する必要の無い大きさで、全粒のまま植え付けること
ができる大きな利点がある。
【0024】[ 実施例2]実施例1と同様に品種メーク
インの培養苗から定植苗を育成した。これらの苗を実施
例1と同様な装置a及び装置bに定植した。定植苗は、
各装置当たり20本ずつ供試した。培養液は市販の園芸用
肥料「微粉ハイポネックス6.5-6-19」1,000 倍液に、窒
素、カルシウム、マグネシウムをそれぞれ1ミリモール
/リットルと、鉄(60マイクロモール/リットル)、マ
ンガン(19マイクロモール/リットル)、ホウ素3.7 マ
イクロモール/リットル)を加えた液を用いた。栽培は
環境制御室内で行い、定植後21日目に塊茎形成部位を暗
条件とし、105 日目に塊茎を収穫した。
【0025】その結果を表−2に示した。
【0026】本発明方法のシャワー区の方が、従来方法
区に比べて、塊茎生産数が多かった。特に、切断しない
でそのままの大きさで種いもとして使用するのに好都合
な50〜10g の大きさの塊茎の生産個数が極めて多くなっ
ている点で特に優れている。本発明方法のシャワー区の
塊茎の大きさのバラツキは、従来方法区に比べて、小さ
くなっている。本発明方法で生産された塊茎を種いもと
して、市販されている種いもと比較して栽培した結果、
20g 以上の塊茎では、何ら遜色のない生産力と栽培特性
を有することが明らかになった。
【0027】市販の種いもの平均の重量は約100gであ
り、バレイショ農家は一般に購入した種いもを2 〜4 つ
程度に分割して植え付けているが、分割に多大な労力を
要する。また、病害に罹病している種いもが混入してい
た場合、分割作業中に他の種いもに感染する可能性もあ
る。この点、本発明方法で生産したほとんどの塊茎は分
割する必要の無い大きさで、全粒のまま植え付けること
ができる大きな利点がある。
【0028】
【発明の効果】本発明方法の塊茎の生産性は高く、しか
も本発明方法で生産された塊茎は、無病であり、その大
きさのバラツキが少なくて、種いもとしての栽培適性が
優れている。また、本発明方法で生産された塊茎は、食
用にも適するものであることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法に用いる前記装置bを概略的に示す
側断面である。
【符号の説明】
1 定植苗 2 塊茎 3 ストロン 4 根 5 養液 5’養液流路 6 容器 7 定植板 8 ウレタンフォーム片 9 パイプ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 NFT水耕栽培装置において、生長する
    ストロンに養液のシャワーを当てる刺激を加えることに
    よりバレイショ塊茎形成を促進させることを特徴とする
    バレイショ塊茎の生産方法。
JP8271045A 1996-10-14 1996-10-14 バレイショ塊茎の生産方法 Pending JPH10113085A (ja)

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EP97943185A EP0887013A4 (en) 1996-10-14 1997-10-13 METHOD FOR PRODUCING POTATO TUBERS
CA002239135A CA2239135A1 (en) 1996-10-14 1997-10-13 Method for producing potato tubers
PCT/JP1997/003664 WO1998016097A1 (fr) 1996-10-14 1997-10-13 Methode de production de tubercules de pomme de terre

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EP0887013A1 (en) 1998-12-30
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