JPH10111190A - 回転トルク測定方法および回転トルク測定器 - Google Patents
回転トルク測定方法および回転トルク測定器Info
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- JPH10111190A JPH10111190A JP8263393A JP26339396A JPH10111190A JP H10111190 A JPH10111190 A JP H10111190A JP 8263393 A JP8263393 A JP 8263393A JP 26339396 A JP26339396 A JP 26339396A JP H10111190 A JPH10111190 A JP H10111190A
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- measuring
- rotational torque
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 渦巻き状ばねを用いて微小な回転トルクを計
測する際でも全角度範囲にわかってトルクカーブを得る
ことのできる回転トルク測定方法および回転トルク測定
器を提供すること。 【解決手段】 被測定物Wの固定部W2と可動部W1と
の間に発生する回転トルクを測定するにあたって、可動
部W1に対して測定用部材19を介して該可動部の変位
を打ち消す方向にばね力を作用する渦巻き状ばね18を
機構的に接続し、この状態で、前記固定部W2を回転さ
せたときの可動部W1の変位量を測定することによって
トルクを計測する。ここで、渦巻き状ばね18としては
ばね定数がトルクピーク値の2倍から3倍までの範囲に
あるものを用いる。その結果、渦巻き状ばね18にいわ
ゆるとびの現象が発生しないので、微小なトルクについ
ても全角度範囲にわたってトルクカーブを得ることがで
きる。
測する際でも全角度範囲にわかってトルクカーブを得る
ことのできる回転トルク測定方法および回転トルク測定
器を提供すること。 【解決手段】 被測定物Wの固定部W2と可動部W1と
の間に発生する回転トルクを測定するにあたって、可動
部W1に対して測定用部材19を介して該可動部の変位
を打ち消す方向にばね力を作用する渦巻き状ばね18を
機構的に接続し、この状態で、前記固定部W2を回転さ
せたときの可動部W1の変位量を測定することによって
トルクを計測する。ここで、渦巻き状ばね18としては
ばね定数がトルクピーク値の2倍から3倍までの範囲に
あるものを用いる。その結果、渦巻き状ばね18にいわ
ゆるとびの現象が発生しないので、微小なトルクについ
ても全角度範囲にわたってトルクカーブを得ることがで
きる。
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、マイクロマシン等
に設けられた微小回転物体の微小な回転トルクを測定す
るのに適した回転トルク測定方法および回転トルク測定
器に関するものである。さらに詳しくは、微小な回転ト
ルクを測定するにあたってピークトルク値だけでなくト
ルクカーブも測定するための技術に関するものである。
に設けられた微小回転物体の微小な回転トルクを測定す
るのに適した回転トルク測定方法および回転トルク測定
器に関するものである。さらに詳しくは、微小な回転ト
ルクを測定するにあたってピークトルク値だけでなくト
ルクカーブも測定するための技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来からある代表的なトルク測定器とし
ては、図15に示すように、駆動側101と被測定物側
である従動側102との間で軸線周りにねじられるトー
ションバー103を用いたものがある。このトルク測定
器では、トルク量に応じたトーションバー103のねじ
れ量をロータリーエンコーダ104、105等のセンサ
で検出し、図16に示すような出力カーブの位相差から
トルクを測定する。ここで、トーションバー103のね
じれ量は歪みゲージなどで測定することもある。しか
し、近年、機器の小型化にともないその駆動源となるモ
ータや発電機においても超小型化が進む中にあって、従
来の測定方式では、被測定物がマイクロマシン等に代表
される微小回転物体となると、トルク量に応じたトーシ
ョンバー103のねじれ量が微小となるため、ロータリ
ーエンコーダ104、105から得られるセンサ出力が
極めて小さい。従って、測定感度・分解能ともに低くな
るので、正確なトルク測定が行えないという問題点があ
る。それ故、従来は、微小な回転トルクについては計算
で求めたり、簡易実験により推定するなどの方法で対処
せざるを得ない。
ては、図15に示すように、駆動側101と被測定物側
である従動側102との間で軸線周りにねじられるトー
ションバー103を用いたものがある。このトルク測定
器では、トルク量に応じたトーションバー103のねじ
れ量をロータリーエンコーダ104、105等のセンサ
で検出し、図16に示すような出力カーブの位相差から
トルクを測定する。ここで、トーションバー103のね
じれ量は歪みゲージなどで測定することもある。しか
し、近年、機器の小型化にともないその駆動源となるモ
ータや発電機においても超小型化が進む中にあって、従
来の測定方式では、被測定物がマイクロマシン等に代表
される微小回転物体となると、トルク量に応じたトーシ
ョンバー103のねじれ量が微小となるため、ロータリ
ーエンコーダ104、105から得られるセンサ出力が
極めて小さい。従って、測定感度・分解能ともに低くな
るので、正確なトルク測定が行えないという問題点があ
る。それ故、従来は、微小な回転トルクについては計算
で求めたり、簡易実験により推定するなどの方法で対処
せざるを得ない。
【0003】そこで、このような微小なトルク量に対し
ても精度よく測定できる方法として、渦巻き状ばね(つ
る巻きばね/ひげぜんまい)を使用した微小回転トルク
測定器が提案されている(特公平7−3371号)。こ
の公報に開示されているトルク測定器では、被測定物の
固定部と可動部との間に発生する回転トルクを測定する
にあたって、可動部に対してその変位を打ち消す方向に
ばね力を作用する渦巻き状ばねを機構的に接続し、この
状態で固定部側を回転させたときの可動部の変位量を測
定する。
ても精度よく測定できる方法として、渦巻き状ばね(つ
る巻きばね/ひげぜんまい)を使用した微小回転トルク
測定器が提案されている(特公平7−3371号)。こ
の公報に開示されているトルク測定器では、被測定物の
固定部と可動部との間に発生する回転トルクを測定する
にあたって、可動部に対してその変位を打ち消す方向に
ばね力を作用する渦巻き状ばねを機構的に接続し、この
状態で固定部側を回転させたときの可動部の変位量を測
定する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に開示されたものでは、トルクのピーク値だけしか測
定されず、微小回転体の回転角度に対するトルクカーブ
を測定することはできないという問題点がある。すなわ
ち、詳しくは図4を参照して本発明の実施の形態の欄で
後述するが、可動部の回転角度が0°の基準状態(位置
P1に相当する状態)からたとえば矢印Sに沿って渦巻
き状ばねが巻き込まれる方向に変形し、静的トルクカー
ブのピーク値に相当する状態(位置P2に相当する状
態)にまで変形すると、矢印Tで示すように、位置P3
に相当する状態にまで一気に変形する現象(いわゆる、
渦巻き状ばねのとびの現象)が発生する。このため、位
置P2に相当する状態に達した以降の領域Qについては
トルク値を得ることができず、トルクカーブを測定でき
ない。
報に開示されたものでは、トルクのピーク値だけしか測
定されず、微小回転体の回転角度に対するトルクカーブ
を測定することはできないという問題点がある。すなわ
ち、詳しくは図4を参照して本発明の実施の形態の欄で
後述するが、可動部の回転角度が0°の基準状態(位置
P1に相当する状態)からたとえば矢印Sに沿って渦巻
き状ばねが巻き込まれる方向に変形し、静的トルクカー
ブのピーク値に相当する状態(位置P2に相当する状
態)にまで変形すると、矢印Tで示すように、位置P3
に相当する状態にまで一気に変形する現象(いわゆる、
渦巻き状ばねのとびの現象)が発生する。このため、位
置P2に相当する状態に達した以降の領域Qについては
トルク値を得ることができず、トルクカーブを測定でき
ない。
【0005】そこで、本発明の課題は、上記問題点を解
消することにあり、渦巻き状ばねを用いて微小な回転ト
ルクを計測する際でも全角度範囲にわたってトルクカー
ブを得ることのできる回転トルク測定方法および回転ト
ルク測定器を提供することにある。
消することにあり、渦巻き状ばねを用いて微小な回転ト
ルクを計測する際でも全角度範囲にわたってトルクカー
ブを得ることのできる回転トルク測定方法および回転ト
ルク測定器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では、被測定物の固定部と可動部との間に発
生する回転トルクを測定するにあたって、前記可動部に
対して該可動部の変位を打ち消す方向にばね力を作用す
る渦巻き状ばねを機構的に接続し、この状態で前記固定
部を回転させたときの前記可動部の変位量を測定するこ
とによって前記固定部と前記可動部との間の回転トルク
を計測する回転トルク測定方法において、前記渦巻き状
ばねとしてばね定数がトルクピーク値の2倍以上のもの
を用いることを特徴とする。
め、本発明では、被測定物の固定部と可動部との間に発
生する回転トルクを測定するにあたって、前記可動部に
対して該可動部の変位を打ち消す方向にばね力を作用す
る渦巻き状ばねを機構的に接続し、この状態で前記固定
部を回転させたときの前記可動部の変位量を測定するこ
とによって前記固定部と前記可動部との間の回転トルク
を計測する回転トルク測定方法において、前記渦巻き状
ばねとしてばね定数がトルクピーク値の2倍以上のもの
を用いることを特徴とする。
【0007】本発明では、図4を参照して説明した渦巻
き状ばねのとびの現象を理論的に解析した結果、渦巻き
状ばねのばね定数とトルクピーク値との間に所定の関
係、すなわち、渦巻き状ばねのばね定数をトルクピーク
値の2倍以上とすれば、とびの現象が発生しないという
知見を得た。従って、このような条件に設定すると、図
4に示すトルクカーブ1周期にわたって回転トルクを測
定できる。それ故、微小な回転トルクについてもトルク
カーブを得ることができる。
き状ばねのとびの現象を理論的に解析した結果、渦巻き
状ばねのばね定数とトルクピーク値との間に所定の関
係、すなわち、渦巻き状ばねのばね定数をトルクピーク
値の2倍以上とすれば、とびの現象が発生しないという
知見を得た。従って、このような条件に設定すると、図
4に示すトルクカーブ1周期にわたって回転トルクを測
定できる。それ故、微小な回転トルクについてもトルク
カーブを得ることができる。
【0008】本発明では、前記渦巻き状ばねとしてばね
定数がトルクピーク値の2倍から3倍までの範囲のもの
を用いることが好ましい。渦巻き状ばねのばね定数が大
きすぎると小さなトルク変動に対して感度が低下する
が、ばね定数の上限をトルクピーク値の3倍と設定して
おけば、渦巻き状ばねのとびの現象がなく、かつ測定感
度も実使用上十分に高いレベルを維持できる。
定数がトルクピーク値の2倍から3倍までの範囲のもの
を用いることが好ましい。渦巻き状ばねのばね定数が大
きすぎると小さなトルク変動に対して感度が低下する
が、ばね定数の上限をトルクピーク値の3倍と設定して
おけば、渦巻き状ばねのとびの現象がなく、かつ測定感
度も実使用上十分に高いレベルを維持できる。
【0009】このような回転トルクの測定方法は、たと
えば、受け部材と、該受け部材に両端が軸支され軸線周
りに回転可能な支持固定部と、一端は前記受け部材に固
定され他端は前記支持固定部に固定される渦巻き状ばね
と、被測定物の固定部側を回転させる回転手段と、前記
支持固定部に固定され該支持固定部に被測定物の可動部
側の変位を伝達する測定用部材と、該測定用部材の回転
角度を読み取る読取手段とを有する回転トルク測定器に
おいて、前記渦巻き状ばねとしてばね定数がトルクピー
ク値の2倍以上のものを用いることによって実施でき
る。
えば、受け部材と、該受け部材に両端が軸支され軸線周
りに回転可能な支持固定部と、一端は前記受け部材に固
定され他端は前記支持固定部に固定される渦巻き状ばね
と、被測定物の固定部側を回転させる回転手段と、前記
支持固定部に固定され該支持固定部に被測定物の可動部
側の変位を伝達する測定用部材と、該測定用部材の回転
角度を読み取る読取手段とを有する回転トルク測定器に
おいて、前記渦巻き状ばねとしてばね定数がトルクピー
ク値の2倍以上のものを用いることによって実施でき
る。
【0010】この場合でも、測定感度を低下させないと
いう観点から、前記渦巻き状ばねとしてばね定数がトル
クピーク値の2倍から3倍までの範囲のものを用いるこ
とが好ましい。
いう観点から、前記渦巻き状ばねとしてばね定数がトル
クピーク値の2倍から3倍までの範囲のものを用いるこ
とが好ましい。
【0011】本発明では、前記受け部材は、前記支持固
定部を軸支するピボット軸受けを備えていることが好ま
しい。このように構成すると、被測定物から与えられる
荷重で先端が変形を生じない範囲でピボット先端の曲率
半径を小さくするほど、軸摩擦トルクを小さくすること
ができるので、より正確なトルク測定ができ、測定精度
が向上する。
定部を軸支するピボット軸受けを備えていることが好ま
しい。このように構成すると、被測定物から与えられる
荷重で先端が変形を生じない範囲でピボット先端の曲率
半径を小さくするほど、軸摩擦トルクを小さくすること
ができるので、より正確なトルク測定ができ、測定精度
が向上する。
【0012】本発明では、前記測定用部材は、前記支持
固定部から同軸状に延びる針状になっていることが好ま
しい。このように構成すると、測定用部材の重量および
慣性トルクが十分小さく影響を与えないため、より微小
なトルクカーブの測定が可能となる。
固定部から同軸状に延びる針状になっていることが好ま
しい。このように構成すると、測定用部材の重量および
慣性トルクが十分小さく影響を与えないため、より微小
なトルクカーブの測定が可能となる。
【0013】本発明において、前記読取手段としては、
たとえば、前記測定用部材の回転角度を目視により読み
取るためのメジャースコープを用いることができる。
たとえば、前記測定用部材の回転角度を目視により読み
取るためのメジャースコープを用いることができる。
【0014】本発明において、前記回転手段は、被測定
物の固定部側を所定の角度ごと自動的に回転させる自動
回転手段であることが好ましい。このように構成する
と、被測定物の固定部側を自動的に回転させるので、ト
ルクカーブを計測するのに便利である。
物の固定部側を所定の角度ごと自動的に回転させる自動
回転手段であることが好ましい。このように構成する
と、被測定物の固定部側を自動的に回転させるので、ト
ルクカーブを計測するのに便利である。
【0015】この場合には、前記読取手段は、前記測定
用部材を撮像する撮像装置と、該撮像装置の撮像結果に
基づいて前記測定用部材の回転角度を画像認識により自
動的に読み取る画像処理手段とを備えていることが好ま
しい。このように構成すると、測定用部材の回転角度を
画像認識処理により自動的に検出するため、トルクカー
ブの測定は高精度・高分解能化し、測定の個人誤差やば
らつきが少なくなるとともに、測定時間の短縮化を図る
ことができる。
用部材を撮像する撮像装置と、該撮像装置の撮像結果に
基づいて前記測定用部材の回転角度を画像認識により自
動的に読み取る画像処理手段とを備えていることが好ま
しい。このように構成すると、測定用部材の回転角度を
画像認識処理により自動的に検出するため、トルクカー
ブの測定は高精度・高分解能化し、測定の個人誤差やば
らつきが少なくなるとともに、測定時間の短縮化を図る
ことができる。
【0016】本発明において、前記読取手段は、前記測
定用部材の一部に固着された反射手段と、該反射手段に
光を照射する光源部と、前記反射手段からの反射光を検
出する光位置検出素子とを備え、前記測定用部材の回転
角度を前記光位置検出素子による検出結果に基づいて読
み取るように構成されていることが好ましい。
定用部材の一部に固着された反射手段と、該反射手段に
光を照射する光源部と、前記反射手段からの反射光を検
出する光位置検出素子とを備え、前記測定用部材の回転
角度を前記光位置検出素子による検出結果に基づいて読
み取るように構成されていることが好ましい。
【0017】
[実施の形態1]図1は、本発明に係る回転トルク測定
器の概略側面図である。
器の概略側面図である。
【0018】図1において、本形態に係る回転トルク測
定器10は、小型発電機や小型ステップモータにおける
ロータ(被測定物の可動部)とステータ(被測定物の固
定部)と間のトルクカーブなどを手動により測定するタ
イプのものである。回転トルク測定器10は、メジャー
スコープ(分度器付き接眼レンズ)11を備える顕微鏡
12を備え、この顕微鏡12の測定台16には、回転ス
テージ13、X−Yステージ14、被測定物Wを保持し
ておく試料固定台15とがこの順に構成されている。
定器10は、小型発電機や小型ステップモータにおける
ロータ(被測定物の可動部)とステータ(被測定物の固
定部)と間のトルクカーブなどを手動により測定するタ
イプのものである。回転トルク測定器10は、メジャー
スコープ(分度器付き接眼レンズ)11を備える顕微鏡
12を備え、この顕微鏡12の測定台16には、回転ス
テージ13、X−Yステージ14、被測定物Wを保持し
ておく試料固定台15とがこの順に構成されている。
【0019】顕微鏡12の測定台16から上方に延びる
支柱160には2つの固定装置161、162が取り付
けられている。これらの固定装置161、162のう
ち、上方に位置する固定装置161に対しては前記の顕
微鏡12が連結され、下方に位置する固定装置162に
対しては渦巻き状ばね(図示せず。)を保持している支
持固定部17が連結されている。ここで、固定装置16
1、162は、いずれも支柱160上で高さ位置を調整
できるとともに、支柱160の軸線周りに回転させるこ
とも可能である。従って、固定装置161、162は、
支持固定部17およびメジャースコープ11などをそれ
ぞれ高さ調整および回転調整することができる。ここ
で、支持固定部17に連結されている渦巻き状ばねは、
後述するとおり、被測定物の回転トルクを検出するため
のものである。
支柱160には2つの固定装置161、162が取り付
けられている。これらの固定装置161、162のう
ち、上方に位置する固定装置161に対しては前記の顕
微鏡12が連結され、下方に位置する固定装置162に
対しては渦巻き状ばね(図示せず。)を保持している支
持固定部17が連結されている。ここで、固定装置16
1、162は、いずれも支柱160上で高さ位置を調整
できるとともに、支柱160の軸線周りに回転させるこ
とも可能である。従って、固定装置161、162は、
支持固定部17およびメジャースコープ11などをそれ
ぞれ高さ調整および回転調整することができる。ここ
で、支持固定部17に連結されている渦巻き状ばねは、
後述するとおり、被測定物の回転トルクを検出するため
のものである。
【0020】図2は、渦巻き状ばねおよび測定用部材を
支持固定する支持固定部の断面図、図3は、渦巻き状ば
ねと測定用部材を固定した部分の平面図である。
支持固定する支持固定部の断面図、図3は、渦巻き状ば
ねと測定用部材を固定した部分の平面図である。
【0021】支持固定部17は上下2枚の受け板17
1、172を備え、これらの受け板171、172の間
に渦巻き状ばね18と、測定用部材19の細く直線的に
延びた上端側水平部190が位置するようになってい
る。受け板171、172には、玉軸受け173、17
4がそれぞれ構成され、これらの玉軸受け173、17
4に対して回転中心軸175の上端部および下端部が支
持されている。受け板171、172の間において受け
板171の下面部には端末固定部176が構成され、そ
こには渦巻き状ばね18の端末180が固定されてい
る。
1、172を備え、これらの受け板171、172の間
に渦巻き状ばね18と、測定用部材19の細く直線的に
延びた上端側水平部190が位置するようになってい
る。受け板171、172には、玉軸受け173、17
4がそれぞれ構成され、これらの玉軸受け173、17
4に対して回転中心軸175の上端部および下端部が支
持されている。受け板171、172の間において受け
板171の下面部には端末固定部176が構成され、そ
こには渦巻き状ばね18の端末180が固定されてい
る。
【0022】また、図3に示すように、渦巻き状ばね1
8は、その巻き中心部分181がばね固定用リング17
7を介して回転中心軸175に固定され、かつ、この固
定リング177には測定用部材19の上端側水平部19
0の先端部も固定されている。
8は、その巻き中心部分181がばね固定用リング17
7を介して回転中心軸175に固定され、かつ、この固
定リング177には測定用部材19の上端側水平部19
0の先端部も固定されている。
【0023】ここで、図2からわかるように、測定部材
19の他端部分である下端側水平部191は被測定部W
の可動部W1に接触している。従って、被測定物Wの可
動部W1と固定部W2との間にトルクをかけたときにそ
の可動部W1が変位(回転)すると、その変位は測定用
部材19を介して回転中心軸175に伝達され、回転中
心軸175が軸線周りに回転する一方、それに抗するよ
うに渦巻き状ばね18が伸縮する。従って、バランスが
とれて停止したときの可動部W1の変位量(回転角)を
測定用部材19の変位量(回転角)としてメジャースコ
ープ11から目視により読み取れば、渦巻き状ばね18
のばね定数が既知であるので、被測定物Wにかけられた
トルクを測定できることになる。
19の他端部分である下端側水平部191は被測定部W
の可動部W1に接触している。従って、被測定物Wの可
動部W1と固定部W2との間にトルクをかけたときにそ
の可動部W1が変位(回転)すると、その変位は測定用
部材19を介して回転中心軸175に伝達され、回転中
心軸175が軸線周りに回転する一方、それに抗するよ
うに渦巻き状ばね18が伸縮する。従って、バランスが
とれて停止したときの可動部W1の変位量(回転角)を
測定用部材19の変位量(回転角)としてメジャースコ
ープ11から目視により読み取れば、渦巻き状ばね18
のばね定数が既知であるので、被測定物Wにかけられた
トルクを測定できることになる。
【0024】このように構成したトルク測定器10にお
いてトルクカーブを測定する方法を説明する。まず、X
−Yステージ14により被測定物Wの可動部W1と測定
用部材19の下端側水平部191との位置関係などを調
整した後、被測定物Wの固定部W2側につながる回転ス
テージ13を一方向に所定の角度ずつ回転させる。する
と、それにつれて被測定物Wの可動部W1側につながる
測定用部材19も渦巻き状ばね18のばね力とバランス
する位置まで回転する。次に、測定用部材19の上端側
水平部190の角度変位[deg.]を顕微鏡12に設
けられたメジャースコープ11により目視測定して、そ
の測定値と、渦巻き状ばねのばね定数k[mgfmm/
deg.]とからトルク値を算出する。
いてトルクカーブを測定する方法を説明する。まず、X
−Yステージ14により被測定物Wの可動部W1と測定
用部材19の下端側水平部191との位置関係などを調
整した後、被測定物Wの固定部W2側につながる回転ス
テージ13を一方向に所定の角度ずつ回転させる。する
と、それにつれて被測定物Wの可動部W1側につながる
測定用部材19も渦巻き状ばね18のばね力とバランス
する位置まで回転する。次に、測定用部材19の上端側
水平部190の角度変位[deg.]を顕微鏡12に設
けられたメジャースコープ11により目視測定して、そ
の測定値と、渦巻き状ばねのばね定数k[mgfmm/
deg.]とからトルク値を算出する。
【0025】例えば、ばね定数0.2mgfmm/de
g.の渦巻き状ばね18を使い、測定用部材19の変位
量から求めた可動部W1の角度変位が50deg.であ
る場合、トルク値は、0.2mgfmm/deg.×5
0deg.=10mgfmmとなる。
g.の渦巻き状ばね18を使い、測定用部材19の変位
量から求めた可動部W1の角度変位が50deg.であ
る場合、トルク値は、0.2mgfmm/deg.×5
0deg.=10mgfmmとなる。
【0026】ここで、従来の測定方法のままでは、図4
に示すように回転部W1の基準位置P1から測定し始め
て、静的トルクカーブのピーク値近くになると、次の静
的安定位置付近にとんでしまう。図5は、このような条
件下での実測結果である。ここで横軸は、可動部W1の
静的安定位置からの回転角である。この可動部W1の回
転角θは、固定部W2(回転ステージ13)側の回転角
θsを測定して、以下の式 θ=θs−θh[deg.] θh:渦巻き状ばねの回転角(測定用部材19の変位
量) により求める。
に示すように回転部W1の基準位置P1から測定し始め
て、静的トルクカーブのピーク値近くになると、次の静
的安定位置付近にとんでしまう。図5は、このような条
件下での実測結果である。ここで横軸は、可動部W1の
静的安定位置からの回転角である。この可動部W1の回
転角θは、固定部W2(回転ステージ13)側の回転角
θsを測定して、以下の式 θ=θs−θh[deg.] θh:渦巻き状ばねの回転角(測定用部材19の変位
量) により求める。
【0027】このようにしてトルクカーブを測定してい
くうちに、従来の測定方法では、図4および図5に示す
ように、ピーク値45deg.を過ぎた50deg.付
近で次の静的安定位置である180deg.に被測定物
Wの可動部W1の位置がとんでしまう。このような渦巻
き状ばね18のとび現象があると、図6に示すように、
静的安定位置を中心に±45deg.の角度範囲でしか
トルクカーブを測定できない。
くうちに、従来の測定方法では、図4および図5に示す
ように、ピーク値45deg.を過ぎた50deg.付
近で次の静的安定位置である180deg.に被測定物
Wの可動部W1の位置がとんでしまう。このような渦巻
き状ばね18のとび現象があると、図6に示すように、
静的安定位置を中心に±45deg.の角度範囲でしか
トルクカーブを測定できない。
【0028】そこで、本発明では、以下に説明する渦巻
き状ばね18のとび現象の解析結果に基づいて、渦巻き
状ばね18のばね定数を最適化してある。
き状ばね18のとび現象の解析結果に基づいて、渦巻き
状ばね18のばね定数を最適化してある。
【0029】まず、トルクの測定では、被測定物Wの固
定部W2側をcw方向(時計周り方向)にある回転角θ
s回転させると、それにつれて被測定物Wの可動部W1
につながる渦巻き状ばね18および測定用部材19は、
cw方向にθh回転する。したがって、被測定物Wの可
動部W1の回転角θは、 θ=θs−θh (1) となる。
定部W2側をcw方向(時計周り方向)にある回転角θ
s回転させると、それにつれて被測定物Wの可動部W1
につながる渦巻き状ばね18および測定用部材19は、
cw方向にθh回転する。したがって、被測定物Wの可
動部W1の回転角θは、 θ=θs−θh (1) となる。
【0030】ここで、図7に示すように、簡単のために
被測定物Wの可動部W1の回転角θに対するトルクカー
ブをサイン波と見做して T(θ)=−T0 sin(θ) (2) T0 :トルクカーブのピーク値 と置く。このとき被測定物Wの固定部W2側の角度変位
θsを可動部の回転角θの関数としてΘ( θ) とする
と、つり合いの方程式は T(θ)+k(Θ(θ)−θ)=0 (3) となる。
被測定物Wの可動部W1の回転角θに対するトルクカー
ブをサイン波と見做して T(θ)=−T0 sin(θ) (2) T0 :トルクカーブのピーク値 と置く。このとき被測定物Wの固定部W2側の角度変位
θsを可動部の回転角θの関数としてΘ( θ) とする
と、つり合いの方程式は T(θ)+k(Θ(θ)−θ)=0 (3) となる。
【0031】従って、(2)式を(3)式に代入する
と、 −T0 sin(θ)+k(Θ(θ)−θ)=0 (4) となる。
と、 −T0 sin(θ)+k(Θ(θ)−θ)=0 (4) となる。
【0032】ここで、定数であるトルクのピーク値T0
と渦巻き状ばね18のばね定数kとの比をτ(=T/
k) とすると、(4)式は、 −τsin(θ)+(Θ(θ)−θ) =0 (5) となる。従って、τをパラメータにして縦軸に被測定物
のトルクT(θ)、横軸に固定部側の変位角度Θ(θ)
をとり、(5)式をグラフで示すと図8のようになる。
図8からわかるように、トルクのピーク値T0 と渦巻き
状ばね18のばね定数kとの比であるτ(=T0 /k)
が1以上であるような2や3の場合には、固定部W2の
回転方向とは逆向きとなり、固定部W2の側の変位角度
Θ(θ)が後戻りをしている。このような場合、固定部
W2の回転角Θ(θ)に対するトルクT(θ)は最大で
3値をもつ。しかし実際の測定では、固定部をcw方向
に強制的に変位させていくため、矢印Xで示すような後
戻り(反時計周りの方向/ccw方向) はできない。従
って、矢印Yで示すように、トルクT(θ)は一方から
他方(次の静的安定位置に近い所)にとばなければいけ
ない。これが渦巻き状ばね18を用いるトルク測定にお
けるとびの現象となっていると考えられる。
と渦巻き状ばね18のばね定数kとの比をτ(=T/
k) とすると、(4)式は、 −τsin(θ)+(Θ(θ)−θ) =0 (5) となる。従って、τをパラメータにして縦軸に被測定物
のトルクT(θ)、横軸に固定部側の変位角度Θ(θ)
をとり、(5)式をグラフで示すと図8のようになる。
図8からわかるように、トルクのピーク値T0 と渦巻き
状ばね18のばね定数kとの比であるτ(=T0 /k)
が1以上であるような2や3の場合には、固定部W2の
回転方向とは逆向きとなり、固定部W2の側の変位角度
Θ(θ)が後戻りをしている。このような場合、固定部
W2の回転角Θ(θ)に対するトルクT(θ)は最大で
3値をもつ。しかし実際の測定では、固定部をcw方向
に強制的に変位させていくため、矢印Xで示すような後
戻り(反時計周りの方向/ccw方向) はできない。従
って、矢印Yで示すように、トルクT(θ)は一方から
他方(次の静的安定位置に近い所)にとばなければいけ
ない。これが渦巻き状ばね18を用いるトルク測定にお
けるとびの現象となっていると考えられる。
【0033】このような観点から、図5に示したとび現
象がある実測結果を見直すと、以下に示すように、 渦巻き状ばねのばね定数:k=0.219[mgfmm
/deg.] k′=0.219/tan1゜=12.55 [mgf
mm/ mm] トルクピーク値T0 :13[mgfmm] ∴ τ=T0 /k=13/12.55=1.04 τは1.04であった。それ故、τが1以上である場合
に相当し、トルクT(θ)の傾きが無限大になるので、
理論上とび現象が起きたのである。
象がある実測結果を見直すと、以下に示すように、 渦巻き状ばねのばね定数:k=0.219[mgfmm
/deg.] k′=0.219/tan1゜=12.55 [mgf
mm/ mm] トルクピーク値T0 :13[mgfmm] ∴ τ=T0 /k=13/12.55=1.04 τは1.04であった。それ故、τが1以上である場合
に相当し、トルクT(θ)の傾きが無限大になるので、
理論上とび現象が起きたのである。
【0034】そこで、本発明では、理論的には図8に示
すトルクT(θ)の傾きが無限大にならないばね定数の
渦巻き状ばね18を用いればよいことに着目して、τが
1以下のばね定数kを用いることとしている。
すトルクT(θ)の傾きが無限大にならないばね定数の
渦巻き状ばね18を用いればよいことに着目して、τが
1以下のばね定数kを用いることとしている。
【0035】このように、τが1以下のばね定数をもつ
渦巻き状ばね18を用いて確認した結果を図9に示す。
図9には、τが0.43のばね定数をもつ渦巻き状ばね
18を用いたときの測定結果である。また、図10に
は、比較例としてτが0.73のばね定数をもつ渦巻き
状ばね18を用いたときの測定結果も示してある。
渦巻き状ばね18を用いて確認した結果を図9に示す。
図9には、τが0.43のばね定数をもつ渦巻き状ばね
18を用いたときの測定結果である。また、図10に
は、比較例としてτが0.73のばね定数をもつ渦巻き
状ばね18を用いたときの測定結果も示してある。
【0036】これらの実験結果からわかるように、τが
0.5以下であればとび現象がなく安定して測定できる
ことが明らかとなった。
0.5以下であればとび現象がなく安定して測定できる
ことが明らかとなった。
【0037】ここで、τを渦巻き状ばね18のばね定数
kで表現すると、 τ(=T0 /k)≦0.5 → k≧2T0 [mgfmm/ mm](6) となり、ばね定数kがトルクピーク値の2倍以上をもつ
渦巻き状ばね18であればよい。
kで表現すると、 τ(=T0 /k)≦0.5 → k≧2T0 [mgfmm/ mm](6) となり、ばね定数kがトルクピーク値の2倍以上をもつ
渦巻き状ばね18であればよい。
【0038】本発明において、ばね定数kがあまり大き
くしすぎると小さなトルク変動に対して感度が低下する
ため、測定精度が低下する。したがって、ばね定数kが
トルクピーク値の3倍以下(τ=0.33)であれば渦
巻き状ばね18のとびの現象がなく、かつ測定感度も低
下しない範囲で十分安定して測定できる。
くしすぎると小さなトルク変動に対して感度が低下する
ため、測定精度が低下する。したがって、ばね定数kが
トルクピーク値の3倍以下(τ=0.33)であれば渦
巻き状ばね18のとびの現象がなく、かつ測定感度も低
下しない範囲で十分安定して測定できる。
【0039】それ故、本発明では、トルクカーブ測定に
おける最も望ましい渦巻き状ばね18のばね定数は、 3・T0 ≧ k ≧ 2・T0 (7) T0 [mgfmm]:トルクピーク値 であるといえる。
おける最も望ましい渦巻き状ばね18のばね定数は、 3・T0 ≧ k ≧ 2・T0 (7) T0 [mgfmm]:トルクピーク値 であるといえる。
【0040】[実施の形態2]図11は、実施の形態2
に係る回転トルク測定器の要部を示す断面図である。な
お、以下の説明において、実施の形態1と共通する部分
については同一の符号を付してそれらの説明を省略す
る。
に係る回転トルク測定器の要部を示す断面図である。な
お、以下の説明において、実施の形態1と共通する部分
については同一の符号を付してそれらの説明を省略す
る。
【0041】図2に示した回転トルク測定器10の支持
固定部17では回転中心軸175の受け部には玉軸受け
173、174を用いた構造となっているが、本形態で
は、この受け部に玉軸受け173、174に代えて、図
11に示すように、ピボット軸受け178、179を用
いてある。このように構成すると、この部分での軸摩擦
が低減する。それ故、被測定物Wの側から加わる荷重で
ピボット先端が変形を生じない範囲でピボット先端の曲
率半径を小さくするほど、軸摩擦トルクを小さくするこ
とができる。よって、本形態では、軸摩擦が低減した
分、より正確なトルク測定ができ、測定精度が向上す
る。
固定部17では回転中心軸175の受け部には玉軸受け
173、174を用いた構造となっているが、本形態で
は、この受け部に玉軸受け173、174に代えて、図
11に示すように、ピボット軸受け178、179を用
いてある。このように構成すると、この部分での軸摩擦
が低減する。それ故、被測定物Wの側から加わる荷重で
ピボット先端が変形を生じない範囲でピボット先端の曲
率半径を小さくするほど、軸摩擦トルクを小さくするこ
とができる。よって、本形態では、軸摩擦が低減した
分、より正確なトルク測定ができ、測定精度が向上す
る。
【0042】[実施の形態3]図12は、実施の形態3
に係る回転トルク測定器の要部を示す断面図である。こ
の図に示すように、本形態では、渦巻き状ばね18の回
転中心軸175に測定用部材19Aが同軸状に直結して
おり、この測定用部材19Aは、被測定物Wの可動部W
1に連結されて回転トルクを渦巻き状ばね19に伝達す
る役目をしている。
に係る回転トルク測定器の要部を示す断面図である。こ
の図に示すように、本形態では、渦巻き状ばね18の回
転中心軸175に測定用部材19Aが同軸状に直結して
おり、この測定用部材19Aは、被測定物Wの可動部W
1に連結されて回転トルクを渦巻き状ばね19に伝達す
る役目をしている。
【0043】また、測定分解能をさらに向上させようと
する場合は、別部材からなる測定用部材19Aの代わり
に渦巻き状ばね18の回転中心軸175を延長し、その
延長した部分を測定用部材19Aとする。さらに、測定
用部材19Aの下端部を針状にする。そして、被測定物
Wの回転中心位置と一致するように、被測定物Wと測定
用部材19Aの下端部とを連結すれば、被測定物Wの回
転トルクを測定用部材19A、回転中心軸175、およ
び渦巻き状ばね18に伝達することが可能となる。
する場合は、別部材からなる測定用部材19Aの代わり
に渦巻き状ばね18の回転中心軸175を延長し、その
延長した部分を測定用部材19Aとする。さらに、測定
用部材19Aの下端部を針状にする。そして、被測定物
Wの回転中心位置と一致するように、被測定物Wと測定
用部材19Aの下端部とを連結すれば、被測定物Wの回
転トルクを測定用部材19A、回転中心軸175、およ
び渦巻き状ばね18に伝達することが可能となる。
【0044】このように構成すると、測定用部材19A
の重量および慣性トルクが測定結果に影響を及ぼさない
ため、より微小なトルクカーブの測定が可能となる。さ
らに、被測定物Wの回転部の形状に関係なく、回転中心
位置さえ一致させれば多種多様な形状の被測定物Wのト
ルクカーブを測定できるという利点がある。
の重量および慣性トルクが測定結果に影響を及ぼさない
ため、より微小なトルクカーブの測定が可能となる。さ
らに、被測定物Wの回転部の形状に関係なく、回転中心
位置さえ一致させれば多種多様な形状の被測定物Wのト
ルクカーブを測定できるという利点がある。
【0045】[実施の形態4]図13は、実施の形態4
に係る回転トルク測定器の要部を示すブロック図であ
る。実施の形態1ないし3に係る回転トルク測定器で
は、渦巻き状ばね18の回転中心軸175に固定された
測定用部材19、19Aの回転角を顕微鏡12を通して
メジャースコープ11にて目視測定していた。しかし、
目視測定による角度検出では測定精度・分解能ともに限
界があり、測定ばらつきや個人誤差を多く含む。そこ
で、本形態では、渦巻き状ばね18(測定用部材19、
19A)を撮像管210を介して撮像した後、その撮像
結果に対して画像認識処理装置21で画像認識処理を行
うことによって、測定用部材19、19Aの角度位置を
読み取るようになっている。また、被測定物Wの固定部
W2をある回転角度ごと自動回転させる自動回転ステー
ジ23を用いるようになっている。従って、画像認識処
理装置21から出力されてくる回転角θh、自動回転ス
テージ23から出力されてくる回転角θs、および渦巻
き状ばね18のばね定数kに基づいて、マイクロコンピ
ュータで構成されたメインコントローラ25で回転トル
クを算出すれば、その算出結果に基づいてパーソナルコ
ンピュータのCRT画面26などにトルクカーブとして
グラフ表示させることができる。
に係る回転トルク測定器の要部を示すブロック図であ
る。実施の形態1ないし3に係る回転トルク測定器で
は、渦巻き状ばね18の回転中心軸175に固定された
測定用部材19、19Aの回転角を顕微鏡12を通して
メジャースコープ11にて目視測定していた。しかし、
目視測定による角度検出では測定精度・分解能ともに限
界があり、測定ばらつきや個人誤差を多く含む。そこ
で、本形態では、渦巻き状ばね18(測定用部材19、
19A)を撮像管210を介して撮像した後、その撮像
結果に対して画像認識処理装置21で画像認識処理を行
うことによって、測定用部材19、19Aの角度位置を
読み取るようになっている。また、被測定物Wの固定部
W2をある回転角度ごと自動回転させる自動回転ステー
ジ23を用いるようになっている。従って、画像認識処
理装置21から出力されてくる回転角θh、自動回転ス
テージ23から出力されてくる回転角θs、および渦巻
き状ばね18のばね定数kに基づいて、マイクロコンピ
ュータで構成されたメインコントローラ25で回転トル
クを算出すれば、その算出結果に基づいてパーソナルコ
ンピュータのCRT画面26などにトルクカーブとして
グラフ表示させることができる。
【0046】このように構成した回転トルク測定器で
は、測定用部材19、19Aの回転角度(被測定物Wの
可動部W1の変位量)を画像認識処理により検出するた
め、トルクカーブの測定は高精度・高分解能化し、測定
の個人誤差やばらつきが少なくなるとともに、測定時間
の短縮化を図ることができる。それ故、小型発電機や小
型ステップモータにおけるロータ−ステータ間のトルク
カーブの測定に適している。
は、測定用部材19、19Aの回転角度(被測定物Wの
可動部W1の変位量)を画像認識処理により検出するた
め、トルクカーブの測定は高精度・高分解能化し、測定
の個人誤差やばらつきが少なくなるとともに、測定時間
の短縮化を図ることができる。それ故、小型発電機や小
型ステップモータにおけるロータ−ステータ間のトルク
カーブの測定に適している。
【0047】[実施の形態5]図14(a)は、実施の
形態5に係る回転トルク測定器の要部を示すブロック
図、図14(b)はその検出原理を説明する説明図であ
る。
形態5に係る回転トルク測定器の要部を示すブロック
図、図14(b)はその検出原理を説明する説明図であ
る。
【0048】図14(a)に示すように、本形態に係る
回転トルク測定器では、渦巻き状ばね18の角度検出を
光てこに代表される光学的拡大機構により検出する構成
にしてある。すなわち、渦巻き状ばね18の回転中心軸
175付近にはそれと同軸に回る反射ミラー31を設置
し、光源32からはレーザ光等の直進性のよい光を反射
ミラー31に向けて照射する。トルクが加わり測定用部
材19、19Aを介して回転中心軸175の回転角が変
化すると反射ミラー31も同期して回転する。このた
め、反射ミラー31で反射した光はある距離に設置して
ある光位置検出装置33上を走査するので、この位置か
ら変位量を検出できる。従って、光位置検出装置33か
ら出力されてくる回転角θh、自動回転ステージ23か
ら出力されてくる回転角θs、および渦巻き状ばね18
のばね定数kに基づいて、マイクロコンピュータで構成
されたメインコントローラ25で回転トルクを算出すれ
ば、その算出結果に基づいてパーソナルコンピュータの
CRT画面26などにトルクカーブとしてグラフ表示さ
せることができる。
回転トルク測定器では、渦巻き状ばね18の角度検出を
光てこに代表される光学的拡大機構により検出する構成
にしてある。すなわち、渦巻き状ばね18の回転中心軸
175付近にはそれと同軸に回る反射ミラー31を設置
し、光源32からはレーザ光等の直進性のよい光を反射
ミラー31に向けて照射する。トルクが加わり測定用部
材19、19Aを介して回転中心軸175の回転角が変
化すると反射ミラー31も同期して回転する。このた
め、反射ミラー31で反射した光はある距離に設置して
ある光位置検出装置33上を走査するので、この位置か
ら変位量を検出できる。従って、光位置検出装置33か
ら出力されてくる回転角θh、自動回転ステージ23か
ら出力されてくる回転角θs、および渦巻き状ばね18
のばね定数kに基づいて、マイクロコンピュータで構成
されたメインコントローラ25で回転トルクを算出すれ
ば、その算出結果に基づいてパーソナルコンピュータの
CRT画面26などにトルクカーブとしてグラフ表示さ
せることができる。
【0049】この角度検出方法を用いた回転トルク測定
器では、図14(b)からわかるように、反射ミラー3
1と光位置検出装置33との距離L2を大きくとれば、
反射ミラー31の回転角θh、すなわち測定用部材1
9、19Aの微小角度変位θhが光位置検出装置33に
おいて拡大された受光範囲L1として、高精度・高分解
能化された状態で検出される。それ故、本形態によれ
ば、トルクカーブの測定は高精度・高分解能化し、測定
の個人誤差やばらつきが少なくなるとともに測定時間の
短縮化が図れ、さらに、動きの速い被測定物でも追従性
よく検出できる。
器では、図14(b)からわかるように、反射ミラー3
1と光位置検出装置33との距離L2を大きくとれば、
反射ミラー31の回転角θh、すなわち測定用部材1
9、19Aの微小角度変位θhが光位置検出装置33に
おいて拡大された受光範囲L1として、高精度・高分解
能化された状態で検出される。それ故、本形態によれ
ば、トルクカーブの測定は高精度・高分解能化し、測定
の個人誤差やばらつきが少なくなるとともに測定時間の
短縮化が図れ、さらに、動きの速い被測定物でも追従性
よく検出できる。
【0050】[その他の実施の形態]なお、上記のいず
れの形態でも微小回転トルク測定器について述べてきた
が、測定範囲が数gfcm以上の比較的大きなトルクを
計測する場合でも同様に、渦巻き状ばねのばね定数さえ
最適化すれば、本発明に係るトルクカーブ計測方法およ
び回転トルク測定器を適用できる。
れの形態でも微小回転トルク測定器について述べてきた
が、測定範囲が数gfcm以上の比較的大きなトルクを
計測する場合でも同様に、渦巻き状ばねのばね定数さえ
最適化すれば、本発明に係るトルクカーブ計測方法およ
び回転トルク測定器を適用できる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、被測
定物の固定部と可動部との間に発生する回転トルクを渦
巻き状ばねを用いて測定するにあたって、渦巻き状ばね
としてばね定数がトルクピーク値の2倍以上のものを用
いることを特徴とする。従って、本発明によれば、渦巻
き状ばねのばね定数とトルクピーク値との関係を渦巻き
ばねのとびの現象が発生しない条件に限定してあるた
め、微小な回転トルクについてもトルクカーブを得るこ
とができる。
定物の固定部と可動部との間に発生する回転トルクを渦
巻き状ばねを用いて測定するにあたって、渦巻き状ばね
としてばね定数がトルクピーク値の2倍以上のものを用
いることを特徴とする。従って、本発明によれば、渦巻
き状ばねのばね定数とトルクピーク値との関係を渦巻き
ばねのとびの現象が発生しない条件に限定してあるた
め、微小な回転トルクについてもトルクカーブを得るこ
とができる。
【図1】本発明の実施の形態1に係る回転トルク測定器
の全体構成を示す概略構成図である。
の全体構成を示す概略構成図である。
【図2】図1に示す回転トルク測定器において、渦巻き
状ばねおよび測定用部材を支持固定する支持固定部の断
面図である。
状ばねおよび測定用部材を支持固定する支持固定部の断
面図である。
【図3】図1に示す回転トルク測定器において、渦巻き
状ばねと測定用部材を固定した部分の平面図である。
状ばねと測定用部材を固定した部分の平面図である。
【図4】渦巻き状ばねを利用した従来の回転トルク測定
器において生じる渦巻きばねのとびの現象を示す説明図
である。
器において生じる渦巻きばねのとびの現象を示す説明図
である。
【図5】渦巻き状ばねを利用した従来の回転トルク測定
器による回転トルクの測定例を示すグラフである。
器による回転トルクの測定例を示すグラフである。
【図6】渦巻き状ばねを利用した従来の回転トルク測定
器による回転トルクカーブの測定可能な範囲を示すグラ
フである。
器による回転トルクカーブの測定可能な範囲を示すグラ
フである。
【図7】渦巻き状ばねを利用した回転トルク測定器にお
けるトルクカーブと渦巻きばねとの釣合いを示すグラフ
である。
けるトルクカーブと渦巻きばねとの釣合いを示すグラフ
である。
【図8】渦巻き状ばねを利用した回転トルク測定器にお
けるトルクのピーク値T0 と渦巻き状ばねのばね定数k
との比τ(T0 /k)をパラメータとしたときの被測定
物のトルクT(θ)と、固定部側の変位角度Θ(θ)と
の関係を示すグラフである。
けるトルクのピーク値T0 と渦巻き状ばねのばね定数k
との比τ(T0 /k)をパラメータとしたときの被測定
物のトルクT(θ)と、固定部側の変位角度Θ(θ)と
の関係を示すグラフである。
【図9】渦巻き状ばねを利用した回転トルク測定器にお
けるトルクのピーク値T0 と渦巻き状ばねのばね定数k
との比τ(T0 /k)を0.43に設定したときに得ら
れたトルクカーブを示すグラフである。
けるトルクのピーク値T0 と渦巻き状ばねのばね定数k
との比τ(T0 /k)を0.43に設定したときに得ら
れたトルクカーブを示すグラフである。
【図10】渦巻き状ばねを利用した回転トルク測定器に
おけるトルクのピーク値T0 と渦巻き状ばねのばね定数
kとの比τ(T0 /k)を0.73に設定したときに得
られたトルクカーブを示すグラフである。
おけるトルクのピーク値T0 と渦巻き状ばねのばね定数
kとの比τ(T0 /k)を0.73に設定したときに得
られたトルクカーブを示すグラフである。
【図11】本発明の実施の形態2に係る回転トルク測定
器において、渦巻き状ばねおよび測定用部材を支持固定
する支持固定部の断面図である。
器において、渦巻き状ばねおよび測定用部材を支持固定
する支持固定部の断面図である。
【図12】本発明の実施の形態3に係る回転トルク測定
器において、渦巻き状ばねおよび測定用部材を支持固定
する支持固定部の断面図である。
器において、渦巻き状ばねおよび測定用部材を支持固定
する支持固定部の断面図である。
【図13】本発明の実施の形態4に係る回転トルク測定
器において、画像認識処理装置のブロック図である。
器において、画像認識処理装置のブロック図である。
【図14】本発明の実施の形態5に係る回転トルク測定
器において、光学的拡大機構のブロック図である。
器において、光学的拡大機構のブロック図である。
【図15】トーションバーを利用した従来の回転トルク
測定器の要部を示す構成図である。
測定器の要部を示す構成図である。
【図16】図15に示す従来の回転トルク測定器におい
て駆動側および従動側のロータリエンコーダーからそれ
ぞれ得られる出力を示すグラフである。
て駆動側および従動側のロータリエンコーダーからそれ
ぞれ得られる出力を示すグラフである。
10 回転トルク測定器 11 メジャースコープ 12 顕微鏡 13 回転ステージ 14 X−Yステージ 15 試料固定台 16 測定台 17 支持固定部 18 渦巻き状ばね 19、19A 測定用部材 21 画像認識処理装置 23 自動回転ステージ 25 メインコントローラ 26 パーソナルコンピュータのCRT画面 31 反射ミラー 32 光源 33 光位置検出装置 101 駆動側 102 従動側 103 トーションバー 104、105 ロータリーエンコーダ 161、162 固定装置 171、172 受け板(受け部材) 173、174 玉軸受け 175 回転中心軸 176 端末固定部 177 固定リング 178、179 ピボット軸受け 180 渦巻き状ばねの端末 181 渦巻き状ばねの巻き中心部分 190 上端側水平部 191 下端側水平部 210 撮像管 W 被測定物 W1 被測定物の可動部 W2 被測定物の固定部
Claims (10)
- 【請求項1】 被測定物の固定部と可動部との間に発生
する回転トルクを測定するにあたって、前記可動部に対
して該可動部の変位を打ち消す方向にばね力を作用する
渦巻き状ばねを機構的に接続し、この状態で前記固定部
を回転させたときの前記可動部の変位量を測定すること
によって前記固定部と前記可動部との間の回転トルクを
計測する回転トルク測定方法において、 前記渦巻き状ばねとしてばね定数がトルクピーク値の2
倍以上のものを用いることを特徴とする回転トルク測定
方法。 - 【請求項2】 請求項1において、前記渦巻き状ばねと
してばね定数がトルクピーク値の2倍から3倍までの範
囲のものを用いることを特徴とする回転トルク測定方
法。 - 【請求項3】 受け部材と、該受け部材に両端が軸支さ
れ軸線周りに回転可能な支持固定部と、一端は前記受け
部材に固定され他端は前記支持固定部に固定される渦巻
き状ばねと、被測定物の固定部側を回転させる回転手段
と、前記支持固定部に固定され該支持固定部に被測定物
の可動部側の変位を伝達する測定用部材と、該測定用部
材の回転角度を読み取る読取手段とを有する回転トルク
測定器において、 前記渦巻き状ばねとしてばね定数がトルクピーク値の2
倍以上のものを用いたことを特徴とする回転トルク測定
器。 - 【請求項4】 請求項3において、前記渦巻き状ばねと
してばね定数がトルクピーク値の2倍から3倍までの範
囲のものを用いたことを特徴とする回転トルク測定器。 - 【請求項5】 請求項3または4において、前記受け部
材は、前記支持固定部を軸支するピボット軸受けを備え
ていることを特徴とする回転トルク測定器。 - 【請求項6】 請求項3または4において、前記測定用
部材は、前記支持固定部から同軸状に延びる針状になっ
ていることを特徴とする回転トルク測定器。 - 【請求項7】 請求項3ないし6のいずれかにおいて、
前記読取手段は、前記測定用部材の回転角度を目視によ
り読み取るためのメジャースコープを備えていることを
特徴とする回転トルク測定器。 - 【請求項8】 請求項3ないし6のいずれかにおいて、
前記回転手段は、被測定物の固定部側を所定の角度ごと
自動的に回転させる自動回転手段であることを特徴とす
る回転トルク測定器。 - 【請求項9】 請求項8において、前記読取手段は、前
記測定用部材を撮像する撮像装置と、該撮像装置の撮像
結果に基づいて前記測定用部材の回転角度を画像認識に
より自動的に読み取る画像処理手段とを備えていること
を特徴とする回転トルク測定器。 - 【請求項10】 請求項3ないし6のいずれかにおい
て、前記読取手段は、前記測定用部材の一部に固着され
た反射手段と、該反射手段に光を照射する光源部と、前
記反射手段からの反射光を検出する光位置検出素子とを
備え、前記測定用部材の回転角度を前記光位置検出素子
による検出結果に基づいて読み取るように構成されてい
ることを特徴とする回転トルク測定器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8263393A JPH10111190A (ja) | 1996-10-03 | 1996-10-03 | 回転トルク測定方法および回転トルク測定器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8263393A JPH10111190A (ja) | 1996-10-03 | 1996-10-03 | 回転トルク測定方法および回転トルク測定器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10111190A true JPH10111190A (ja) | 1998-04-28 |
Family
ID=17388878
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8263393A Pending JPH10111190A (ja) | 1996-10-03 | 1996-10-03 | 回転トルク測定方法および回転トルク測定器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10111190A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012053044A (ja) * | 2010-08-31 | 2012-03-15 | Rolex Sa | ひげぜんまいのトルクを測定するための装置 |
-
1996
- 1996-10-03 JP JP8263393A patent/JPH10111190A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012053044A (ja) * | 2010-08-31 | 2012-03-15 | Rolex Sa | ひげぜんまいのトルクを測定するための装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20030729 |