JPH10110736A - 駆動力伝達装置 - Google Patents

駆動力伝達装置

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Publication number
JPH10110736A
JPH10110736A JP31610496A JP31610496A JPH10110736A JP H10110736 A JPH10110736 A JP H10110736A JP 31610496 A JP31610496 A JP 31610496A JP 31610496 A JP31610496 A JP 31610496A JP H10110736 A JPH10110736 A JP H10110736A
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JP
Japan
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pair
driving force
rotation
shaft member
shaft
Prior art date
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Application number
JP31610496A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Mitsuyasu
宏幸 光安
Kazuhiro Kimura
和宏 木村
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Kojima Industries Corp
Original Assignee
Kojima Press Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動手段により回転せしめられる回転部材
と、該回転部材の回転力が伝達せしめられる被伝達部材
とが、寸法誤差や組付誤差等に起因する組付不良の有無
に拘わらず確実に接触せしめられ得て、駆動手段の駆動
力が、十分に伝達せしめられ得る駆動力伝達装置を提供
する。 【解決手段】 駆動手段44にて回転せしめられる一対
の回転部材12a,12bと、それらの間に配されたシ
ャフト部材14とを、一対の連結機構18a,18bを
介して連結して、該一対の回転部材12a,12bと該
シャフト部材14とが、それぞれの中心軸:イ,ウとア
の交角の変化に対応しながら、それぞれの中心軸:イ,
ウとアの回りに一体回転せしめられ得るように構成する
ことにより、該一対の回転部材12a,12bと、該一
対の回転部材12a,12bに接触せしめられて、その
回転力が伝達される被伝達部材50とが、それぞれの中
心軸:イ,ウとオを、常に平行に位置せしめた状態で配
置され得るようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、駆動力伝達装置に係り、特に、
一対の回転部材とシャフト部材とがそれぞれの中心軸回
りに一体回転可能に連結されて構成され、かかる一対の
回転部材とシャフト部材の一体回転の回転力を被伝達部
材に伝達せしめるようにした駆動力伝達装置に関するも
のである。
【0002】
【背景技術】一般に、所定の駆動手段の駆動力により作
動せしめられる作動機構が、該駆動手段から離隔位置さ
せられている場合等においては、それら駆動手段と作動
機構との間に、該駆動手段の駆動力を作動機構に伝達す
る駆動力伝達装置が設けられている。
【0003】例えば、自動車のコンソールボックス等の
収納装置には、装置本体の内部に、小物等が収納される
内側ボックスが収容配置され、該収納装置の使用時にお
いて、モータ等の駆動手段の駆動力により、内側ボック
スが上昇移動せしめられるように構成されたものがある
が、そこでは、このモータの駆動力を内側ボックスに伝
達するために、駆動力伝達装置が装備されている。
【0004】すなわち、図17に示される如く、収納装
置40は、筐形形状を呈する収納装置本体41と、該装
置本体41の内部に取出可能に配置された内側ボックス
38とを有しており、該装置本体41の二つの側壁部
が、底壁部を越えて下方に延び出してなる取付プレート
42,42の先端部に、駆動力伝達装置94が組み付け
られているのである。そして、この収納装置40に組み
付けられる駆動力伝達装置94にあっては、収納装置本
体41における前記二つの取付プレート42,42の下
端部の外側にそれぞれ配された一対の伝達ギヤ96a,
96bが、該二つの取付プレート42,42の下端部に
対して、中心軸:ア回りに回転可能に軸架された連結シ
ャフト98により、各伝達ギヤ96a,96bの中心
軸:イ,ウと該連結シャフト98の中心軸:アとが一直
線状に位置せしめられるように連結されると共に、それ
ら一対の伝達ギヤ96a,96bのうちの一方(伝達ギ
ヤ96a)が、モータ44の駆動軸46に取り付けられ
た駆動ギヤ48に、また、他方(伝達ギヤ96b)が、
内側ボックス38に一体的に設けられたラック(図示せ
ず)に歯合された被伝達ギヤ50に対して、それぞれ、
歯合せしめられて、構成されている。
【0005】かくして、かかる駆動力伝達装置94にお
いては、伝達ギヤ96aが、モータ44の駆動により、
駆動ギヤ48を介して回転せしめられることによって、
中心軸が一直線状に位置せしめられる状態で連結された
一対の伝達ギヤ96a,96bと連結シャフト98と
が、それぞれの中心軸:イ,ウとアの回りに一体回転さ
せられ、またそれに伴って、伝達ギヤ96bに歯合せし
められる被伝達ギヤ50が、それら一対の伝達ギヤ96
a,96bと連結シャフト98とに対して相対回転させ
られ得るようになっている。そして、その結果として、
かかる駆動力伝達装置94が組み付けられる収納装置4
0において、内側ボックス38に一体的に設けられ、被
伝達ギヤ50に歯合せしめられたラック(図示せず)
が、被伝達ギヤ50の回転に伴って上昇(下降)移動せ
しめられて、内側ボックス38が、該ラックの移動量に
相当する分だけ、上昇(下降)移動せしめられるように
なっているのである。
【0006】このように、一対の伝達ギヤ96a,96
bが連結シャフト98にて一体回転可能に連結された構
造を有する、従来の駆動力伝達装置94においては、モ
ータ44等の駆動手段の駆動により、一対の伝達ギヤ9
6a,96bのうちの一方(ここでは、伝達ギヤ96
a)が回転せしめられて、該一対の伝達ギヤ96a,9
6bと連結シャフト98とが、それぞれの中心軸:イ,
ウとアの回りに一体回転せしめられることによって、該
一対の伝達ギヤ96a,96bの少なくとも一つ(ここ
では伝達ギヤ96b)に接触する被伝達ギヤ50に対し
て、かかる一体回転の回転力を伝達せしめ得るようにな
っているのである。
【0007】ところが、そのような従来の駆動力伝達装
置94にあっては、一対の伝達ギヤ96a,96bと連
結シャフト98とが、それぞれの中心軸:イ,ウとアを
一直線状に位置せしめた状態で、互いに連結されている
ことから、図18に示される如く、例えば、各構成部材
の寸法誤差や収納装置40への組付誤差等により、連結
シャフト98が、その中心軸:アを、モータ44の駆動
ギヤ48の中心軸:エ及び被伝達ギヤ50の中心軸:オ
に対して傾斜(交差)せしめた状態で、収納装置本体4
1の取付プレート42,42に取り付けられる場合、か
かる連結シャフト98にて連結される一対の伝達ギヤ9
6a,96bのそれぞれの中心軸:イ,ウも、該駆動ギ
ヤ48及び被伝達ギヤ50の各中心軸:エ及びオに対し
て傾斜せしめられて、該一対の伝達ギヤ96a,96b
が、それら駆動ギヤ48や被伝達ギヤ50に対して傾い
た状態で接触せしめられることとなるのである。そし
て、それよって、それら一対の伝達ギヤ96a,96b
と駆動ギヤ48及び被伝達ギヤ50との間で、所謂歯と
びが生じる等して、それぞれのギヤ同士が正確に歯合さ
れ得なくなり、その結果、駆動力の伝達が確実に且つ十
分に行なわれ得なくなることが、往々にしてあったので
ある。
【0008】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景にして為されたものであって、その解決課題とす
るところは、一対の回転部材がシャフト部材にて一体回
転可能に連結せしめられて構成され、それら各部材が、
所定の駆動手段の駆動力にて一体回転せしめられること
によって、該一対の回転部材の少なくとも一つに接触せ
しめられる被伝達部材に対して、該駆動力を伝達するよ
うにした駆動力伝達装置において、各構成部材の寸法誤
差や組付誤差等により、シャフトの中心軸が、被伝達部
材の中心軸に対して傾斜(交差)する状態で位置せしめ
られている場合にあっても、回転部材と被伝達部材とが
確実に接触せしめられ得て、駆動力の伝達が十分に行な
われ得る構造を提供することにある。
【0009】
【解決手段】そして、かかる課題の解決のために、請求
項1に記載の発明にあっては、一対の回転部材のそれぞ
れの中心軸同士をシャフト部材にて連結せしめ、該一対
の回転部材のうちの一方が、その中心軸回りに、駆動手
段にて回転させられることによって、それら一対の回転
部材とシャフト部材とが、それぞれの中心軸回りに一体
回転させられると共に、該一体回転により、少なくとも
該一対の回転部材のうちの一つに接触する被伝達部材に
回転力を伝達させて、該被伝達部材を、その中心軸回り
に、該一対の回転部材と該シャフト部材とに対して相対
回転せしめるようにした駆動力伝達装置において、前記
一対の回転部材の各中心軸と前記シャフト部材の中心軸
とが交わる角度の変化に対応しながら、それら一対の回
転部材とシャフト部材とをそれぞれの中心軸回りに一体
回転し得るように連結する一対の連結機構を介して、該
一対の回転部材とシャフト部材とを連結して、該一対の
回転部材の各中心軸と該シャフト部材の中心軸とが交わ
る角度の変化に拘わらず、該一対の回転部材の中心軸と
前記被伝達部材の中心軸が互いに平行に位置するように
構成したことを、その要旨とするものである。
【0010】すなわち、請求項1に記載の発明に従う駆
動力伝達装置においては、一対の回転部材とシャフト部
材とをそれぞれの中心軸回りに回転可能に連結する、一
対の連結機構の存在によって、該一対の回転部材の各中
心軸と該シャフト部材の中心軸とが一直線状に位置せし
められている場合は勿論、それらの中心軸が所定の角度
をもって交差するように位置せしめられる場合にも、そ
の交角の大きさに拘わらず、該一対の回転部材の中心軸
が前記被伝達部材の中心軸に対して平行に位置させられ
得るようになっているのである。
【0011】それ故に、かかる駆動力伝達装置にあって
は、各構成部材の寸法誤差や組付誤差等により、シャフ
ト部材の中心軸が、被伝達部材の中心軸に対して傾斜す
る状態で位置せしめられている場合でも、従来装置とは
異なって、各構成部材の寸法誤差や組付誤差が、前記連
結機構によって有利に吸収され得て、回転部材が被伝達
部材に対して斜めに接触せしめられるようなことが、有
利に回避され得ることとなるのである。
【0012】従って、そのような請求項1に記載の発明
に従う駆動力伝達装置においては、各構成部材の寸法誤
差や組付誤差等に起因する組付不良の有無に拘わらず、
回転部材と被伝達部材とが確実に接触せしめられ得るの
であり、それによって、該回転部材の回転力が、該被伝
達部材に対して、常時、正確且つスムーズに伝達せしめ
られ得、以て駆動力の伝達が十分に且つ確実に行なわれ
得るのである。
【0013】また、本発明のうち、請求項2に記載の発
明にあっては、前記請求項1に記載の駆動力伝達装置に
おいて、前記一対の回転部材と前記被伝達部材が、互い
に歯合せしめられるギヤ部材にてそれぞれ構成されてい
ることを、特徴としている。この発明に従う駆動力伝達
装置においては、一対の回転部材と被伝達部材との歯合
によって、該一対の回転部材の回転力が、該被伝達部材
に対して、より一層確実に伝達せしめられ得るのであ
る。
【0014】さらに、本発明のうち、請求項3に記載の
発明にあっては、前述した請求項1又は請求項2に記載
の駆動力伝達装置において、前記連結機構が、ユニバー
サルジョイントにて構成されていることを、特徴とす
る。かかる発明に従う駆動力伝達装置においては、連結
機構が、比較的簡略な構造もって、確実に実現せしめら
れ得ることとなる。
【0015】更にまた、本発明のうち、請求項4に記載
の発明にあっては、前述した請求項1又は請求項2に記
載の駆動力伝達装置において、前記連結機構が、前記回
転部材の中心部に設けられた、前記シャフト部材が遊挿
せしめられる挿通孔と、該挿通孔の中心位置において互
いに直交して延びるように設けられた第一の溝及び第二
の溝と、該第一及び第二の溝内にそれぞれ位置せしめら
れ、前記挿通孔内に遊挿された該シャフト部材と前記回
転部材との相対的な回転を阻止する第一の回転阻止部材
及び第二の回転阻止部材とを含み、該シャフト部材と該
回転部材の一体回転状態下において、該シャフト部材
が、該第一の回転阻止部材の回りと該第二の回転阻止部
材の回りに回動され得るように構成されていることを、
その特徴とするものである。
【0016】このような発明に係る駆動力伝達装置にお
いては、シャフト部材が、一対の回転部材の挿通孔内に
挿通せしめられて、それらシャフト部材と一対の回転部
材とが連結せしめられると共に、かかる連結状態下にお
いて、一対の回転部材の各中心軸とシャフト部材の中心
軸とが交わる角度の変化に対応しながら、該一対の回転
部材と該シャフト部材とをそれぞれの中心軸回りに一体
回転せしめるための機構が、一対の回転部材の中心部に
設けられた第一及び第二の溝と、それら第一及び第二の
溝内にそれぞれ位置せしめられる第一の回転阻止部材及
び第二の回転阻止部材とにて構成されていることから、
一対の回転部材とシャフト部材との連結部位が、該シャ
フト部材に比して膨大化するようなことが有利に回避さ
れ得、それによって、一対の回転部材とシャフト部材と
が配設され得るだけの最小限度のスペースに、駆動力伝
達装置を設置することが可能となり、その結果として、
該駆動力伝達装置の設置スペースの省スペース化が効果
的に図られ得ることとなるのである。
【0017】また、本発明のうち、請求項5に記載の発
明にあっては、前記請求項4に記載の駆動力伝達装置に
おいて、前記第一の回転阻止部材と前記第二の回転阻止
部材のうちの少なくとも一方が、前記シャフト部材に対
して相対回転不能に係合せしめられて配置されると共
に、前記第一の溝と前記第二の溝の少なくとも一方の溝
内に位置せしめられた状態下において、それら第一及び
第二の溝の側壁部に係合させられることにより、該シャ
フト部材と前記回転部材との相対回転が阻止され得るよ
うに構成されていることを、特徴とするものである。
【0018】このような発明に係る駆動力伝達装置にお
いては、第一及び第二の回転阻止部材の少なくとも一方
が、シャフト部材とは別体にて構成され、該シャフト部
材に対して係合せしめられて、配置されるようになって
いるところから、それら第一及び第二の回転阻止部材の
両方を、シャフト部材に対して一体的に固定する手間が
有利に省かれ得るといった利点が得られることとなる。
【0019】さらに、本発明のうち、請求項6に記載の
発明にあっては、前述した請求項5に記載の駆動力伝達
装置において、前記第一の回転阻止部材と前記第二の回
転阻止部材の少なくとも一方の前記シャフト部材に対す
る係合が、該シャフト部材の端部に設けられた、該シャ
フト部材の中心軸に沿って延びる二つの脚部にて構成さ
れる股部内に、該第一の回転阻止部材又は該第二の回転
阻止部材を遊嵌せしめることにより実現されていること
を、特徴としている。この発明に従う駆動力伝達装置に
おいては、第一及び第二の回転阻止部材のシャフト部材
に対する係合状態が、容易に且つ確実に確保され得るの
である。
【0020】更にまた、本発明のうち、請求項7に記載
の発明にあっては、前記請求項4乃至請求項6の何れか
に記載の駆動力伝達装置において、前記第一の回転阻止
部材と前記第二の回転阻止部材のうちの少なくとも一方
が、前記シャフト部材に対して一体的に設けられると共
に、前記第一の溝と前記第二の溝の少なくとも一方の溝
内に位置せしめられた状態下において、それら第一及び
第二の溝の側壁部に係合させられることにより、該シャ
フト部材と前記回転部材との相対回転が阻止され得るよ
うに構成されていることを、特徴とする。この発明に従
う駆動力伝達装置においては、第一及び第二の回転阻止
部材のうちの少なくとも一方が、シャフト部材に対して
一体的に設けられていることから、連結機構を構成する
部品の点数が有利に減少せしめられ得、それによって、
組付工数が効果的に削減され得るのである。
【0021】また、本発明のうち、請求項8に記載の発
明にあっては、前述した請求項4乃至6の何れかに記載
の駆動力伝達装置において、前記シャフト部材が、前記
回転部材の前記挿通孔に対して、その深さ方向に移動可
能に遊挿せしめられる一方、前記第一の回転阻止部材と
前記第二の回転阻止部材とが、該シャフト部材に対して
別体にて設けられ、更に該シャフト部材と該第一及び第
二の回転阻止部材との間に、それらを相対回転不能に連
結すると共に、該シャフト部材の該挿通孔内における前
記深さ方向への移動に拘わらず、それら第一及び第二の
回転阻止部材の、該第一及び第二の溝内での移動を阻止
する移動阻止手段が配設されていることを、特徴として
いる。
【0022】このような発明に係る駆動力伝達装置にお
いては、シャフト部材が、回転部材の挿通孔に対して、
その深さ方向に移動可能に遊挿せしめられているところ
から、一対の回転部材のうちの少なくとも一方が被伝達
部材に対して接触せしめられるように組み付けられた状
態下での、該一対の回転部材の配置間隔が、組付前のそ
れとは異なっていても、シャフト部材を前記挿通孔内で
移動させることにより、該一対の回転部材の配置間隔
を、上記の如き組付による変化に、有利に対応させるこ
とが出来るのであり、しかも、かかるシャフト部材と、
それの回転部材との相対回転を阻止する第一及び第二の
回転阻止部材とが別体にて設けられると共に、それら
が、該第一及び第二の回転阻止部材の第一及び第二の溝
内での移動を阻止する移動阻止手段を介して相対回転不
能に連結されていることから、上述の如く、該一対の回
転部材の配置間隔の変化に対応させるべく、シャフト部
材を前記挿通孔内で移動させた場合にも、一対の回転部
材の各中心軸とシャフト部材の中心軸とが交わる角度の
変化に対応しながら、該一対の回転部材と該シャフト部
材とをそれぞれの中心軸回りに一体回転せしめるための
機構が、確実に機能せしめられ得るのである。
【0023】従って、かかる駆動力伝達装置にあって
は、各構成部材の寸法誤差や組付誤差によって、またそ
れらに起因して、シャフト部材の中心軸が被伝達部材の
中心軸に対して傾斜する状態で位置せしめられること等
によって、被伝達部材に接触せしめられるように組み付
けられる前後で、一対の回転部材の配置間隔が変化せし
められるような場合でも、回転部材と被伝達部材とが、
かかる変化に伴って、相互の接触量を減少せしめること
なく、しかも互いの中心軸を常に平行に位置させつつ、
確実に接触せしめられ得るのであり、その結果、該回転
部材から該被伝達部材への駆動力の伝達が、より十分に
且つ確実に行なわれる得ることとなるのである。
【0024】さらに、本発明のうち、請求項9に記載の
発明にあっては、前記請求項8に記載の駆動力伝達装置
において、前記移動阻止手段が、前記シャフト部材と前
記第一及び第二の回転阻止部材とを相対回転不能に連結
するジョイント部材と、該第一及び第二の回転阻止部材
を前記第一及び第二の溝の底部側に向かって付勢する付
勢部材と、該付勢部材の付勢力に抗して、該第一及び第
二の回転阻止部材の、前記第一及び第二の溝内の底部側
への移動を阻止するストッパ部材とを含み、前記シャフ
ト部材の前記挿通孔内における深さ方向への移動に伴う
該第一及び第二の回転阻止部材の該第一及び第二の溝内
での移動が、該付勢部材の付勢力の増減によって阻止さ
れ得るように構成されていることを、特徴とする。この
発明に従う駆動力伝達装置においては、第一及び第二の
回転阻止部材の第一及び第二の溝内での移動を阻止する
移動阻止手段が、比較的簡略な構造をもって、確実に実
現せしめられ得るのである。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明をより具体的に明ら
かにするために、本発明に従う駆動力伝達装置の構成に
ついて、図面を参照しつつ、詳細に説明することとす
る。
【0026】先ず、図1には、本発明に従う構造を有す
る駆動力伝達装置が、概略的に示されている。また、特
に、この図1においては、かかる駆動力伝達装置が、図
17及び図18に示される如き構造を有する収納装置4
0に取り付けられている状態が、示されている。そし
て、そのような図1からも明らかなように、駆動力伝達
装置10は、回転部材としての一対の伝達ギヤ12a,
12bと、シャフト部材たる連結シャフト14とを含ん
で、構成されている。
【0027】より詳細には、一対の伝達ギヤ12a,1
2bは、合成樹脂製で、平歯車からなる歯車部15a,
15bと、該歯車部15a,15bの中心部位から、各
伝達ギヤ12a,12bのそれぞれの中心軸:イ,ウに
沿って所定寸法延び出す、円柱状の取付部16a,16
bとが、一体形成されて、構成されている。そして、そ
のような一対の伝達ギヤ12a,12bにあっては、互
いに対向配置せしめられた、収納装置40の取付プレー
ト42,42のそれぞれの外側において、一方の伝達ギ
ヤ12aの歯車部15aが、モータ44の駆動軸46に
取り付けられた駆動ギヤ48に、また他方の伝達ギヤ1
2bの歯車部15bが、一方の取付プレート42に回転
可能に取り付けられた被伝達ギヤ50に、それぞれ、歯
合せしめられている一方、各取付部16a,16bが、
各取付プレート42,42の端部に形成された取付孔5
2,52に対して、それぞれの中心軸回りに回転可能
に、各々挿通せしめられている。これによって、一対の
伝達ギヤ12a,12bが、収納装置40の取付プレー
ト42,42の対向面間に、各取付部16a,16bの
先端部を突出位置せしめつつ、前記モータ44の駆動ギ
ヤ48と被伝達ギヤ50に対して中心軸:イ,ウの回り
に相対回転せしめられ得る状態で、該取付プレート4
2,42に対して保持されているのである。
【0028】一方、連結シャフト14は、長尺の円柱形
状を呈する金属棒から成っており、前記取付プレート4
2,42の互いの対向面間において、前記一対の伝達ギ
ヤ12a,12bに一体形成された取付部16a,16
bのうちの一方の先端部から他方の先端部に向かって延
びる状態で、中心軸:アの回りに回転可能に配置されて
いる。
【0029】そして、ここでは、特に、そのような連結
シャフト14の両端部が、それら一対の伝達ギヤ12
a,12bにおける取付部16a,16bのそれぞれの
先端部に対して、一対のユニバーサルジョイント18
a,18bを介して連結されている。
【0030】この一対のユニバーサルジョイント18
a,18bは、図2に示される如く、従来より公知のフ
ック式ジョイントと略同様な構造を有している。即ち、
かかるユニバーサルジョイント18a(18b)は、二
つのヨーク20,20とユニオン22とを含んで、構成
されている。そして、それら二つのヨーク20,20
は、それぞれ、全体として、略コ字形形状を呈してお
り、略片側有底円筒形状を呈する固定部24と、該固定
部24の外側筒壁面上において径方向に対向する部位か
ら、底壁部側に向かって、互いに対向して平行に延びる
一対のアーム部26,26とから成っている。また、そ
のようなヨーク20のアーム部26,26の先端には、
リング部28,28が、互いに所定の間隔をおいて対向
し且つ同軸的に位置せしめられた状態で、一体的に設け
られている。
【0031】一方、ユニオン22は、略十字形形状を呈
しており、十字形の中心部に位置する球体部30と、該
球体部30の外周面上において、該球体部30の直径が
直交する二組の対極部位から、径方向外方に向かってそ
れぞれ所定寸法延び出す四つのピン32a,32b,3
2c,32dとから成っている。そして、かかるユニオ
ン22にあっては、それら四つのピン32a,32b,
32c,32dのうち、球体部30の一の直径方向に沿
って一直線状に位置せしめられた二つのピン32a,3
2bが、縦軸部34として、また、該一の直径に対して
直交する他の直径方向に沿って一直線状に位置せしめら
れた、残りの二つのピン32c,32dが、横軸部36
として、それぞれ構成されている。換言すれば、ユニオ
ン22は、それら縦軸部34と横軸部36とが、十字状
に延びる十字軸形態をもって、一体形成された構造とさ
れているのである。なお、そのような縦軸部34と横軸
部36をそれぞれ構成する四つのピン32a,32b,
32c,32dは、何れも円柱形形状を呈しており、そ
の外径が、前記ヨーク20の各リング部28の内径より
も、所定寸法小さくなるように構成されている。
【0032】そして、上述の如き構成とされた二つのヨ
ーク20,20のうちの一方が、固定部24において、
連結シャフト14の一端部に、また、他方が、その固定
部24において、前記伝達ギヤ24a(24b)に一体
形成された取付部16a(16b)の先端部に、それぞ
れ外嵌固定されている一方、ユニオン22が、縦軸部3
4を、伝達ギヤ12a(12b)の取付部16a(16
b)に取り付けられたヨーク20のリング28,28内
に、また、横軸部36を、連結シャフト14に取り付け
られたヨーク20のリング部28,28内に、それぞ
れ、遊嵌せしめた状態で、配置されている。
【0033】かくして、図1に示される如く、伝達ギヤ
12a(12b)の取付部16a(16b)に固定され
た前記一方のヨーク20と、連結シャフト14に固定さ
れた前記他方のヨーク20とが、ユニオン22を介して
一体的に組み付けられて、ユニバーサルジョイント18
a(18b)が構成されていると共に、かかるユニバー
サルジョイント18a(18b)にて、伝達ギヤ12a
(12b)と連結シャフト14とが互いに連結せしめら
れており、更にそのような連結状態下において、伝達ギ
ヤ12a(12b)がユニオン22の縦軸部34回り
に、また連結シャフト14がユニオン22の横軸部36
回りに、それぞれ回動し得るようになっている。そし
て、それによって、それら一対の伝達ギヤ12a,12
bと連結シャフト14とが、該一対の伝達ギヤ12a,
12bの各中心軸:イ,ウと該連結シャフト14の中心
軸:アとが交わる角度の変化に対応しながら、それぞれ
の中心軸(イ,ウ,ア)の回りに一体回転せしめられ得
るようになっているのである。なお、このことから明ら
かなように、本具体例においては、一対の回転部材とシ
ャフト部材とを連結する一対の連結機構が、ユニバーサ
ルジョイント18a,18bにて構成されているのであ
る。
【0034】このように、本具体例に係る駆動力伝達装
置10にあっては、モータ44の駆動ギヤ48と被伝達
ギヤ50にそれぞれ歯合せしめられた一対の伝達ギヤ1
2a,12bと、それら一対の伝達ギヤ12a,12b
の間に位置せしめられた連結シャフト14とが、それぞ
れの中心軸:イ,ウとアの回りに一体回転可能に連結さ
れていることから、駆動ギヤ48が、モータ44の駆動
により、その中心軸:エの回りに回転させられることに
よって、それら一対の伝達ギヤ12a,12bと連結シ
ャフト14とが、該駆動ギヤ48の回転方向に対して相
対的な方向に、それぞれの中心軸:イ,ウとアの回りに
一体回転させられ、そしてそのような一体回転によっ
て、被伝達ギヤ50に対して回転力を伝達し、以て該被
伝達ギヤ50を、その中心軸:オの回りに、それら一対
の伝達ギヤ12a,12bと連結シャフト14とに対し
て相対回転させ得るようになっているのである。
【0035】そして、特に、かかる駆動力伝達装置10
においては、ユニバーサルジョイント18a,18bの
存在によって、一対の伝達ギヤ12a,12bと連結シ
ャフト14とにおける、それぞれの中心軸:イ,ウとア
回りの一体回転が、それら一対の伝達ギヤ12a,12
bの各中心軸:イ,ウと連結シャフト14の中心軸:ア
とが交わる角度の変化に対応しながら行なわれ得るよう
になっているところから、図1に示される如く、連結シ
ャフト14が、モータ44の駆動ギヤ48の中心軸:エ
や被伝達ギヤ50の中心軸:オに対して傾斜せしめられ
た状態で配置せしめられている場合にあっても、各ユニ
バーサルジョイント18a,18bにおける前記各ヨー
ク20の、ユニオン22の縦軸部34や横軸部36の回
りの回動位置を調節して、一対の伝達ギヤ12a,12
bの各中心軸:イ,ウと連結シャフト14の中心軸:ア
との交角:θの大きさを変化させることによって、一対
の伝達ギヤ12a,12bの中心軸:イ,ウが、モータ
44の駆動ギヤ48の中心軸:エと被伝達ギヤ50の中
心軸:オとに対して平行に位置させることが出来、以て
一対の伝達ギヤ12a,12bがモータ44の駆動ギヤ
48や被伝達ギヤ50に対して傾斜して接触せしめられ
るようなことが、効果的に回避され得るようになってい
るのである。
【0036】従って、本具体例に係る駆動力伝達装置1
0にあっては、一対の伝達ギヤ12a,12bとモータ
44の駆動ギヤ48及び被伝達ギヤ50とが、歯とび等
を生じることなく、常時、確実に接触せしめられ得るの
であり、それによって、各構成部材の寸法誤差や組付誤
差等に起因する組付不良の発生の有無に拘わらず、モー
タ44の回転駆動力が、該一対の伝達ギヤ12a,12
bに対して、駆動ギヤ48を介して正確に伝達され得る
と共に、該一対の伝達ギヤ12a,12bの回転力が、
被伝達ギヤ50に対して、正確且つスムーズに伝達せし
められ得、以て駆動力の伝達が十分に且つ確実に行なわ
れ得るのである。
【0037】また、かかる駆動力伝達装置10において
は、一対の伝達ギヤ12a,12bと連結シャフト14
とが、公知のフック式ジョイントと同様な構造を有する
ユニバーサルジョイント18a,18bにて連結せしめ
られていることから、比較的簡略な構造をもって、一対
の伝達ギヤ12a,12bの中心軸:イ,ウと連結シャ
フト14の中心軸:アとの交角の変化に対応しながら、
それら一対の伝達ギヤ12a,12bと連結シャフト1
4とを、それぞれの中心軸:イ,ウとア回りに一体回転
可能に連結せしめることが、可能となっているのであ
る。
【0038】次に、図3には、本発明の別の具体例とし
ての駆動力伝達装置が概略的に示されている。また、こ
の図3においても、かかる駆動力伝達装置が、図17及
び図18に示される如き構造を有する収納装置40に取
り付けられている状態が、示されている。そして、その
ような図3からも明らかなように、本具体例に係る駆動
力伝達装置54も、前記具体例と同様に、回転部材とし
ての一対の伝達ギヤ56a,56bと、シャフト部材た
る連結シャフト58とを含んで、構成されている。
【0039】より詳細には、一対の伝達ギヤ56a,5
6bは、合成樹脂製で、図4乃至図6に示される如く、
平歯車からなる歯車部60a,60bと、該歯車部60
a,60bの一方の側面において、該側面よりも一周り
小さな径と所定の高さとをもって同軸的に突出形成され
た突出部62a,62bと、該突出部62a,62bの
中心部位から、伝達ギヤ56a,56bのそれぞれの中
心軸:イ,ウに沿って所定寸法更に延び出す取付部64
a,64bとが、一体形成されて、構成されている。
【0040】そして、そのような伝達ギヤ56a,56
bにあっては、その中心部に、各取付部64a,64b
の先端面において外方に開口する挿通孔70が、それぞ
れ設けられている。また、この挿通孔70は、各取付部
64a,64bと各突出部62a,62bとを貫通し、
各歯車部60a,60bの厚さ方向中間部にまで達する
深さと、後述する連結シャフト58の円柱状の挿通部7
2よりも所定寸法大きな径とを有して、構成されてい
る。
【0041】また、かかる伝達ギヤ56a,56bにあ
っては、各突出部62a,62bの突出先端面において
外方に開口する縦溝74と横溝76とが、それら各突出
部62a,62bの互いに直交する二つの径方向に沿っ
て連続的に延びる十字形態をもって、前記挿通孔70を
横切るようにして、それぞれ形成されている。即ち、こ
こでは、シャフト部材が挿通せしめられる挿通孔の中心
位置において互いに直交して延びる第一の溝と第二の溝
とが、それら縦溝74と横溝76とにて、それぞれ構成
されているのである。なお、それら縦溝74と横溝76
とにおいては、溝幅が、互いに略同一寸法とされている
ものの、長さが、縦溝74の方が長くなるように構成さ
れている一方、深さが、横溝76の方が深くなるように
構成されている。また、横溝76の深さは、前記挿通孔
70よりも浅くされている。
【0042】さらに、そのような伝達ギヤ56a,56
bにあっては、前記挿通孔70が形成されていることに
より、該挿通孔70を内孔とする円筒状形態とされた各
取付部64a,64bにおいて、前記各突出部62a,
62bの縦溝74と横溝76の形成部位に対応する、筒
壁の周方向に等間隔をおいた四つの部位に、全長にわた
って連続して延びる切込み78a,78b,78c,7
8dが、それら縦溝74と横溝76の溝幅と略同一の幅
をもって、それぞれ設けられている。そして、それら四
つの切込み78a,78b,78c,78dのうち、各
取付部64a,64bの一の径方向に互いに対向する部
位に形成された二つの切込み78a,78bが、前記縦
溝74の開口部に連続せしめられた縦溝案内部77とさ
れており、また、該一の径方向とは直角となる他の径方
向において互いに対向する部位に形成された、残りの二
つの切込み78c,78dが、前記横溝76の開口部に
連続せしめられてなる横溝案内部79とされている。
【0043】そして、そのような構成とされた一対の伝
達ギヤ56a,56bが、歯車部60a,60bと突出
部62a,62bとを、収納装置40の各取付プレート
42,42の外側に位置せしめた状態で、取付部64
a,64bを、各取付プレート42,42の端部に形成
された取付孔52,52に対して、それぞれの中心軸回
りに回転可能に挿通せしめて、配置されている。また、
かかる一対の伝達ギヤ56a,56bにあっては、上述
の如き配置状態下において、歯車部60a,60bと突
出部62a,62bとが、前記取付プレート42,42
の外側に各々固定されたカバー66,66に覆われてい
る一方、各歯車部60a,60bが、該カバー66,6
6の上下開口部を通じて外部に露出させられて、モータ
44の駆動ギヤ48と被伝達ギヤ50に対して、それぞ
れ歯合せしめられている(図3参照)。そして、それら
各歯車部60a,60bの前記突出部62a,62bが
設けられる側とは反対側の側面に突出形成された取付突
起68,68において、カバー66,66に対して、回
転可能に支持せしめられている。
【0044】これによって、図3からも明らかなよう
に、一対の伝達ギヤ56a,56bが、収納装置40の
取付プレート42,42の対向面間に、各取付部64
a,64bの先端部を突出位置せしめつつ、前記モータ
44の駆動ギヤ48と被伝達ギヤ50に対して中心軸:
イ,ウの回りに相対回転せしめられ得る状態で、該取付
プレート42,42とカバー66,66とにて保持され
ているのである。
【0045】一方、連結シャフト58は、全体として、
前記一対の伝達ギヤ56a,56bの各取付部64a,
64bと略同一の外径を有する略長尺円柱状の金属棒か
ら成っており、前記取付プレート42,42の互いの対
向面間において、該一対の伝達ギヤ56a,56bの各
取付部64a,64bのうちの一方の先端部から他方の
先端部に向かって延びる状態で、中心軸:アの回りに回
転可能に配置されている。
【0046】そして、図4乃至図6からも明らかなよう
に、かかる連結シャフト58にあっては、その両端部
が、その他の部位に比して所定寸法小径化されて、前記
一対の伝達ギヤ56a,56bの各挿通孔70内に適度
な隙間をもって挿通せしめられ得る挿通部72,72と
されており、また、そのような挿通部72,72の各先
端面には、径方向に連続して延びる股部形成溝80が、
所定の深さをもってそれぞれ形成されている。これによ
って、各挿通部72の先端部分が、股部形成溝80を間
に挟んで二つに分割せしめられ、以て連結シャフト58
の両先端部分が、かかる二つの分割部にて構成された、
連結シャフト14の中心軸:アに沿って延びる二つの脚
部82,82からなる二股部84とされているのであ
る。なお、かかる二股部84においては、二つの脚部8
2,82の連結部86、即ち、該二股部84を与える股
部形成溝80の底部が、挿通部72の先端側に向かって
凸となる球面形状をもって、構成されている。
【0047】また、ここでは、特に、そのような二股部
84内(股部形成溝80内)に、第二の回転阻止部材と
しての横溝内配置用回り止めロッド88が、遊嵌せしめ
られている。この横溝内配置用回り止めロッド88は、
図5及び図6に示される如く、各挿通部72の径よりも
長く、且つ前記一対の伝達ギヤ56a,56bに形成さ
れた横溝76の長さよりも僅かに短い長さと、該横溝7
6の幅よりも僅かに小さな径とを有する、細長い丸棒形
状を呈している。そして、そのような横溝内配置用回り
止めロッド88の長さ方向中間部が、前記二股部84内
に遊嵌せしめられているのであり、それによって、かか
る横溝内配置用回り止めロッド88が、各挿通部72の
先端部において、両端部を、各挿通部72の外周面か
ら、その径方向の外方に所定寸法延び出させた状態で、
各挿通部72に対して相対回転不能に配置されているの
である。
【0048】さらに、そのような連結シャフト58にお
ける各挿通部72の長さ方向中間部には、第一の回転阻
止部材としての縦溝内配置用回り止めロッド90が、一
体的に設けられている。この縦溝内配置用回り止めロッ
ド90は、図5及び図6に示される如く、前記横溝内配
置用回り止めロッド88と略同一の長さと径とを有する
細長い丸棒形状を呈しており、全体として、前記一対の
伝達ギヤ56a,56bに設けられた縦溝74内におい
て、横溝内配置用回り止めロッド88の回りに所定量だ
け回動せしめられ得る大きさとされている。そして、そ
のような縦溝配置用回り止めロッド90にあっては、そ
の中心軸を、連結シャフト58の中心軸:アに対して直
交し、且つ前記二股部84を与える股部形成溝80に対
しても直角となる方向に延びるように位置せしめた状態
で、その長さ方向中間部において、各挿通部72の前記
二股部84よりも所定寸法基部側の部位に、挿通固定さ
れている。それによって、かかる縦溝内配置用回り止め
ロッド90が、各挿通部72の長さ方向中間部におい
て、両端部を各挿通部72の外周面から、その径方向の
外方に所定寸法延び出させた状態で、一体的に設けられ
ているのである。
【0049】そして、かくの如き構造とされた連結シャ
フト58にあっては、その両端部の挿通部72,72
が、前記取付プレート42,42とカバー66,66と
により中心軸イ,ウの回りに回転可能に保持された一対
の伝達ギヤ56a、56bの挿通孔70,70内にそれ
ぞれ遊挿せしめられており、また、そのような遊挿状態
下において、それら各挿通部72の先端に設けられる二
股部84内に遊嵌せしめられた横溝内配置用回り止めロ
ッド88が、該一対の伝達ギヤ56a,56bにおける
取付部64a,64bの各横溝案内部79に案内されつ
つ、各取付プレート42の図示しない切込みを通じて、
各横溝76内に収容配置せしめられている一方、各挿通
部72の長さ方向中間部に一体形成された縦溝内配置用
回り止めロッド90が、該一対の伝達ギヤ56a,56
bにおける取付部64a,64bの各縦溝案内部77に
案内されつつ、各取付プレート42の図示しない切込み
を通じて、各縦溝74内に収容配置せしめられている。
【0050】かくして、本具体例に係る駆動力伝達装置
54にあっては、連結シャフト58の各挿通部72が、
一対の伝達ギヤ56a,56bの各挿通孔70内に遊挿
せしめられることにより、それら連結シャフト58と一
対の伝達ギヤ56a,56bとが互いに連結されている
のであり、また、そのような連結状態下において、各挿
通部72の二股部84内に遊嵌せしめられる横溝内配置
用回り止めロッド88と、各挿通部72に一体形成され
る縦溝内配置用回り止めロッド90とが、一対の伝達ギ
ヤ56a,56bの横溝76と縦溝74の溝内にそれぞ
れ収容配置せしめられていることによって、それら一対
の伝達ギヤ56a,56bと連結シャフト14とが、そ
れぞれの中心軸:イ,ウとアの回りに回転せしめられる
際に、各挿通部72の外周面から、その径方向外方に所
定寸法延び出した横溝内配置用回り止めロッド88と縦
溝内配置用回り止めロッド90のそれぞれの両端部が、
横溝76の両側壁部と縦溝74の両側壁部とに、各々係
合せしめられて、それら一対の伝達ギヤ56a,56b
と連結シャフト14の相対回転が阻止せしめられ得るよ
うになっているのである。
【0051】そして、それらの結果として、かかる駆動
力伝達装置54においては、前記具体例と同様に、モー
タ44の駆動ギヤ48の回転に伴って、一対の伝達ギヤ
56a,56bと連結シャフト58とが、それぞれの中
心軸:イ,ウとア回りに一体回転せしめられ、更にその
ような一体回転によって、被伝達ギヤ50に対して回転
力を伝達せしめ、以て該被伝達ギヤ50を、その中心
軸:オの回りに、それら一対の伝達ギヤ56a,56b
と連結シャフト58とに対して相対回転させ得るように
なっているのである。
【0052】また、特に、かかる駆動力伝達装置54に
あっては、前述の如く、横溝内配置用回り止めロッド8
8が遊嵌せしめられる前記二股部84の連結部86が、
挿通部72の先端側に向かって凸となる球面形状とされ
て、横溝内配置用回り止めロッド88が、前記横溝76
内において、二股部84の連結部86に対して、点接触
により接触せしめられ得るようになっていると共に、縦
溝内配置用回り止めロッド90が、前記一対の伝達ギヤ
56a,56bに設けられた縦溝74内において、横溝
内配置用回り止めロッド88の回りに所定量だけ回動せ
しめられ得る大きさとされていることによって、連結シ
ャフト58の各挿通部72の外周面が、一対の伝達ギヤ
56a,56bの各挿通孔70の内周面に当接せしめら
れるか、或いは縦溝内配置用回り止めロッド90が、縦
溝74の底部や前記取付プレート42に当接せしめられ
るまでの範囲内において、連結シャフト58が、縦溝内
配置用回り止めロッド90の回りと横溝内配置用回り止
めロッド88の回りに回動せしめられ得るようになって
いるのである。
【0053】それ故、かかる駆動力伝達装置54にあっ
ては、一対の伝達ギヤ56a,56bと連結シャフト5
8とが、該一対の伝達ギヤ56a,56bの各中心軸:
イ,ウと該連結シャフト14の中心軸:アとが交わる角
度の変化に対応しながら、それぞれの中心軸(イ,ウ,
ア)の回りに一体回転せしめられ得るようになっている
のである。なお、このことから明らかなように、本具体
例においては、一対の回転部材とシャフト部材とを連結
する一対の連結機構が、一対の伝達ギヤ56a,56b
の中心部に設けられた挿通孔70及び縦溝74、横溝7
6と、該挿通孔70に遊挿せしめられる連結シャフト5
8の挿通部72と、該縦溝74及び横溝76内に収容配
置せしめられる縦溝内配置用回り止めロッド90及び横
溝内配置用回り止めロッド88とにて、構成されている
のである。
【0054】従って、本具体例に係る駆動力伝達装置5
4にあっても、前記具体例と同様に、連結シャフト58
と一対の伝達ギヤ56a,56bの一体回転状態下にお
いて、連結シャフト58の、横溝内配置回り止めロッド
88の回りや縦溝内配置用回り止めロッド90の回りの
回動位置を調節することによって、該一対の伝達ギヤ5
6a,56bをモータ44の駆動ギヤ48や被伝達ギヤ
50に対して傾斜して接触せしめることなく、常に、確
実に接触させることが出来るのであり、その結果とし
て、各構成部材の寸法誤差や組付誤差等に起因する取付
不良の発生の有無に拘わらず、モータ44の回転駆動力
が、該一対の伝達ギヤ56a,56bに対して、駆動ギ
ヤ48を介して正確に伝達され得ると共に、該一対の伝
達ギヤ56a,56bの回転力が、被伝達ギヤ50に対
して、正確且つスムーズに伝達せしめられ得、以て駆動
力の伝達が十分に且つ確実に行なわれ得ることとなるの
である。
【0055】また、かかる駆動力伝達装置54において
は、連結シャフト58が、その両端部に設けられた挿通
部72,72にて、一対の伝達ギヤ56a,56bの中
心部に形成された挿通孔70,70内に挿通せしめられ
ると共に、そのような挿通部72,72の所定部位に位
置せしめられた縦溝内配置用回り止めロッド90と横溝
内配置用回り止めロッド88とが、該一対の伝達ギヤ5
6a,56bに形成された縦溝74と横溝76の溝内に
位置せしめられた状態で、連結シャフト58のそれら両
回り止めロッド90,88の回りの回動が行なわれるこ
とにより、一対の伝達ギヤ56a,56bと連結シャフ
ト58とが、それぞれの中心軸:イ,ウとアの交角の大
きさに対応しながら、それぞれの中心軸:イ,ウとアの
回りに一体回転可能に連結せしめられるようになってい
ることから、それら一対の伝達ギヤ56a,56bと連
結シャフト58との連結部位が、該連結シャフト58よ
りも膨大化するようなことが有利に回避され得、それに
よって、余分なスペースを要することなく、一対の伝達
ギヤ56a,56bと連結シャフト58とに対応する最
小限度のスペースにて、それらを設置することが出来、
以て装置全体の設置スペースの省スペース化が極めて有
利に図られ得るのである。
【0056】さらに、かかる駆動力伝達装置54にあっ
ては、一対の伝達ギヤ56a,56bと連結シャフト5
8とを連結する連結機構の構成部品の一部たる縦溝内配
置用回り止めロッド90が、連結シャフト58の各挿通
部72に対して一体的に設けられていることから、かか
る連結機構の構成部品の点数が有利に減少せしめられ
得、それによって、それら一対の伝達ギヤ56a,56
bと連結シャフト58との連結時に要される工数、ひい
ては装置全体の組付工数の削減が効果的に図られ得るの
である。
【0057】また、本具体例に係る駆動力伝達装置54
においては、伝達ギヤ56a,56bの各挿通部72に
対して一体的に設けられた縦溝配置用回り止めロッド9
0と共に、前記連結機構を構成する横溝配置用回り止め
ロッド88が、連結シャフト58の各挿通部72とは別
体にて構成され、各挿通部72に設けられた二股部84
内に遊嵌せしめられて、連結シャフト58に対して相対
回転不能に配置されていることから、縦溝配置用回り止
めロッド90のように、横溝配置用回り止めロッド88
を各挿通部72に対して一体的に固定する手間が有利に
省かれ得るのである。
【0058】しかも、かかる駆動力伝達装置54にあっ
ては、上述の如く、横溝内配置用回り止めロッド88
が、その両端部を各挿通部72の外周面から、該挿通部
72の径方向外方に延び出させた状態で、各挿通部72
の二股部84内に遊嵌せしめられて、該横溝内配置用回
り止めロッド88の連結シャフト58に対する相対回転
が阻止されるようになっているところから、それら横溝
内配置用回り止めロッド88と連結シャフト58との一
体回転、ひいては連結シャフト58と伝達ギヤ56a,
56bとの一体回転が、簡単に且つ確実に確保され得る
のである。
【0059】また、本具体例に係る駆動力伝達装置54
においては、連結シャフト58の各挿通部72の外周面
が、一対の伝達ギヤ56a,56bの各挿通孔70の内
周面に当接せしめられるか、或いは縦溝内配置用回り止
めロッド90が、縦溝74の底部や前記取付プレート4
2に当接せしめられるまでの範囲内において、連結シャ
フト58が、縦溝内配置用回り止めロッド90の回りと
横溝内配置用回り止めロッド88の回りに回動せしめら
れ得るようになっているところから、連結シャフト58
の各挿通部72の外径と一対の伝達ギヤ56a,56b
の各挿通孔70の内径とのバランスや縦溝内配置用回り
止めロッド90の長さと縦溝74の深さとのバランスを
種々変化させることによって、連結シャフト58の、縦
溝内配置用回り止めロッド90の回りと横溝内配置用回
り止めロッド88の回りの回動量を簡単に調節出来ると
いった利点が得られるのである。
【0060】次に、図7には、本発明の更に別の具体例
としての駆動力伝達装置が概略的に示されている。な
お、この図7においても、かかる駆動力伝達装置が、図
17及び図18に示される収納装置40に取り付けられ
た状態が、示されている。そして、そのような図7から
も明らかなように、本具体例に係る駆動力伝達装置11
0も、前記具体例と同様に、回転部材としての一対の伝
達ギヤ112a,112bとシャフト部材たる連結シャ
フト114とを含んで、構成されている。
【0061】また、一対の伝達ギヤ112a,112b
は、図8乃至図10に示される如く、合成樹脂製で、平
歯車からなる歯車部116a,116bと、該歯車部1
16a,116bの厚さ方向一方の面上の中心部位か
ら、各伝達ギヤ112a,112bのそれぞれの中心
軸:イ,ウに沿って所定寸法延び出す取付部118a,
118bとが、一体形成されて、構成されている。更
に、かかる伝達ギヤ112a,112bにあっては、歯
車部116a,116bの、取付部118a,118b
が設けられる側とは反対側の面の中心部に、軸孔119
が、それぞれ形成されている。
【0062】そして、そのような伝達ギヤ112a,1
12bの前記取付部118a,118bの中心部には、
その先端面において外方に開口する挿通孔120が、そ
れぞれ一つずつ設けられている。なお、この挿通孔12
0は、円形形状を呈しており、その底面が、球面形態を
もって凹まされてなる凹状球面122とされている。
【0063】また、かかる取付部118a,118bに
あっては、その先端面において外方に開口する縦溝12
4と横溝126とが、形成されている。そして、それら
縦溝124と横溝126は、該取付部118a,118
bの互いに直交する二つの径方向に沿って連続的に延び
る十字形態をもって、前記挿通孔120を横切るように
して、それぞれ配設されている。即ち、本具体例におい
ても、シャフト部材が挿通せしめられる挿通孔の中心位
置において互いに直交して延びる第一の溝と第二の溝と
が、縦溝124と横溝126とにて、それぞれ、構成さ
れているのである。なお、それら縦溝124と横溝12
6は、同一の深さで、且つ前記挿通孔120よりも浅い
深さとされている。
【0064】そして、図7からも明らかなように、上述
の如き構成とされた一対の伝達ギヤ112a,112b
が、歯車部116a,116bを収納装置40の各取付
プレート42,42の外側に位置させた状態で、取付部
118a,118bにおいて、各取付プレート42,4
2に形成された前記取付孔52,52に対して、それぞ
れの中心軸:イ,ウ回りに回転可能に挿通せしめられ
て、配置されている。また、かかる一対の伝達ギヤ11
2a,112bにあっては、上述の如き配置状態下にお
いて、前記歯車部116a,116bが、取付プレート
42,42の外側にそれぞれ固定されたカバー128,
128にて覆われ、更に、該歯車部116a,116b
の中心部に各々設けられた前記軸孔119に対して、カ
バー128,128の内側面に設けられた支持突起13
0,130がそれぞれ遊挿せしめられており、それによ
って、該カバー128,128に対して、回転可能に支
持せしめられている。また、それら一対の伝達ギヤ11
2a,112bを支持するカバー128,128には、
上下方向にそれぞれ開口する開口部が設けられており、
以て一対の伝達ギヤ112a,112bの各歯車部11
6a,116bが、それらの上下開口部を通じて外部に
露呈させられて、モータ44の駆動ギヤ48と被伝達ギ
ヤ50に対して、それぞれ歯合せしめられるようになっ
ている。
【0065】かくして、一対の伝達ギヤ112a,11
2bが、収納装置40の取付プレート42,42間に、
各取付部118a,118bを位置させつつ、前記モー
タ44の駆動ギヤ48と被伝達ギヤ50に対して中心
軸:イ,ウの回りに相対回転せしめられ得る状態で、該
取付プレート42,42とカバー128,128とにて
保持されているのである。
【0066】一方、連結シャフト114は、図8乃至図
10に示される如く、全体として、長尺な六角柱状の金
属棒から成っており、その太さが、前記一対の伝達ギヤ
112a,112bの取付部118a,118bに設け
られた挿通孔120,120の径よりも所定寸法小さく
されている。そして、本具体例では、特に、かかる連結
シャフト114の両端部に対して、ジョイント部材とし
てのジョイントキャップ134,134が、それぞれ被
せられている。
【0067】このジョイントキャップ134は、全体と
して、略片側有底円筒形の外形形状を呈しており、特
に、底部外面(先端面)が、前記一対の伝達ギヤ112
a,112bの前記挿通孔120の底面を構成する凹状
球面122に対応した凸状球面138とされている。そ
して、連結シャフト114が挿通せしめられる内孔が、
該連結シャフト114の六角柱状の外形形状に対応す
る、それよりも僅かに大きな六角形形状とされており、
それによって、該連結シャフト114に対して、相対回
転不能な状態で、内孔の深さ分だけ、連結シャフト11
4の長さ方向に移動し得るようになっている。
【0068】また、かかるジョイントキャップ134に
あっては、開口部側の筒壁部が、外方に増肉されること
により、底部側の筒壁部よりも大径化された段付形状を
もって成っている。そして、かかる大径化された、開口
部側の筒壁部端面には、浅底の凹所136が形成されて
いる一方、底部側の筒壁部の外面において互いに直交す
る二つの径方向に対向する四つの部位には、板状突起1
40a,140b,140c,140dが、該径方向外
方に所定寸法突出し、且つ該筒壁部の高さ方向に連続し
て延びるようにして、それぞれ一体的に立設されてい
る。
【0069】なお、このジョイントキャップ134の底
部側筒壁部は、前記一対の伝達ギヤ112a,112b
の各挿通孔120の深さよりも所定寸法長い長さを有し
ており、また、そこに形成される四つの板状突起140
a,140b,140c,140dは、該挿通孔120
の深さよりも所定寸法短い長さと、該挿通孔120の中
心位置において互いに直交して延びる前記縦溝124及
び横溝126の幅よりも所定寸法薄い肉厚とをもって、
構成されている。
【0070】さらに、そのようなジョイントキャップ1
34,134が被せられてなる連結シャフト114にあ
っては、その両端部において、各ジョイントキャップ1
34の配置部位よりも、長さ方向中央側の部位に、伸長
方向に付勢力を発揮するコイルバネ142,142が、
外挿されている。また、このコイルバネ142は、長さ
方向の一端部において、各ジョイントキャップ134の
前記開口部側の筒壁部端面に形成された凹所136内に
収容される一方、その他端部において、連結シャフト1
14における該コイルバネ142の外挿部位の更に中央
側の部位に、Eリング144により該中心側への移動が
阻止された状態で外嵌された受け皿146に当接せしめ
られて、配置されている。なお、ここでは、特に、受け
皿146の配置部位が考慮されて、上述の如きコイルバ
ネ142,142の配置状態下において、各ジョイント
キャップ134の底部内面と連結シャフト114の先端
面との間に、間隙148が、所定の幅をもって形成され
るようになっている。
【0071】そして、かくの如き構成とされた連結シャ
フト114が、その両端部に被せられたジョイントキャ
ップ134,134の底部側筒壁部を、前記取付プレー
ト42,42とカバー128,128とにより中心軸:
イ,ウの回りに回転可能に保持された前記一対の伝達ギ
ヤ112a,112bの挿通孔120,120内に遊挿
せしめて、配置されている。また、そのような連結シャ
フト114の配置状態下において、各ジョイントキャッ
プ134の底部外面を構成する凸状球面138が、各挿
通孔120の底部内面を与える凹状球面122に当接さ
せられていると共に、底部側筒壁部に設けられた四つの
板状突起のうち、該筒壁部の一の径方向に対向して位置
する二つの板状突起140a,140bが、前記縦溝1
24内に、また、残りの二つの板状突起140c,14
0dが、前記横溝126内に、それぞれ、両溝124,
126の底部との間に所定の隙間をあけて、収容配置せ
しめられている。即ち、ここでは、縦溝124内に収容
配置された二つの板状突起140a,140bが、第一
の回転阻止部材としての縦溝内配置用回り止め板141
として、また横溝126内に収容配置された別の二つの
板状突起140c,140dが、第二の回転阻止部材た
る横溝内配置用回り止め板143として、それぞれ、構
成されているのである。
【0072】かくして、連結シャフト114の一対の伝
達ギヤ112a,112bとが、ジョイントキャップ1
34,134を介して、互いに連結せしめられていると
共に、縦溝内配置用回り止め板141が、縦溝124の
側壁部に対して、また横溝内配置用回り止め板143
が、横溝126の側壁部に対して、それぞれ係合され得
るようになっており、更に、それら縦溝内配置用回り止
め板141と横溝内配置用回り止め板143とを与え
る、前記四つの板状突起140a,140b,140
c,140dの何れかが、縦溝124及び横溝126の
底部に当接せしめられるか、或いは各ジョイントキャッ
プ134の前記大径化された開口部側筒壁部が、一対の
伝達ギヤ112a,112bの各取付部118の端面に
当接するまでの範囲内において、各ジョイントキャップ
134、更にはそれが被せられる連結シャフト114
が、縦溝内配置用回り止め板141と横溝内配置用回り
止め板143の回りに回動せしめられ得るようになって
いるのである。
【0073】これによって、本具体例にあっても、前記
具体例と同様に、一対の伝達ギヤ112a,112bと
連結シャフト114とが、該一対の伝達ギヤ112a,
112bの各中心軸:イ,ウと該連結シャフト114の
中心軸:アとが交わる角度の変化に対応しながら、それ
ぞれの中心軸(イ,ウ,ア)の回りに一体回転させられ
得て、該一対の伝達ギヤ112a,112bが、前記モ
ータの駆動ギヤ48と前記被伝達ギヤ50とに対して、
それぞれの中心軸(イ,ウ,エ,オ)が平行となる状態
で、確実に接触せしめられ得るのである。
【0074】而して、本具体例にあっては、特に、一対
の伝達ギヤ112a,112bに連結される前の状態に
おける、連結シャフト114の一端部に被せられたジョ
イントキャップ134の凸状球面138の先端から、そ
の他端部に被せられたジョイントキャップ134の凸状
球面138の先端までの長さが、前記取付プレート4
2,42に取り付けられた一方の伝達ギヤ112aにお
ける挿通孔120の凹状球面122から、他方の伝達ギ
ヤ112bにおける挿通孔120の凹状球面122まで
の距離よりも、所定寸法長くなるように構成されてお
り、それによって、連結シャフト114と一対の伝達ギ
ヤ112a,112bとの連結状態下において、各ジョ
イントキャップ134の前記凸状球面138が、一対の
伝達ギヤ112a,112bの各挿通孔120の前記凹
状球面122にて押圧されて、各ジョイントキャップ1
34が、前記所定寸法の分だけ、連結シャフト114の
長さ方向中央側に移動させられて、位置せしめられてい
る。そして、それに伴って、各コイルバネ142が圧縮
せしめられて、その伸長方向に付勢力が発揮されるよう
になっており、また、この付勢力に基づいて、各ジョイ
ントキャップ134が、各挿通孔120の底部側に付勢
せしめられると共に、該ジョイントキャップ134に一
体形成され、縦溝124と横溝126とにそれぞれ収容
配置された、前記縦溝内配置用回り止め板141と横溝
内配置用回り止め板143とが、縦溝124と横溝12
6のそれぞれの底部に向かって付勢せしめられるように
なっている。
【0075】かくして、本具体例に係る駆動力伝達装置
110にあっては、一対の伝達ギヤ112a,112b
における各挿通孔120の凹状球面122に対する各ジ
ョイントキャップ134の凸状球面138の当接によっ
て、該ジョイントキャップ134の該挿通孔120の底
部側への移動と、前記縦溝内配置用回り止め板141及
び横溝内配置用回り止め板143の、縦溝124及び横
溝126の底部側への移動とが、共に阻止せしめられた
状態で、それらジョイントキャップ134と両回り止め
板141,143とが、各コイルバネ142によって、
挿通孔120の底部側と縦溝124及び横溝126の底
部側とに向かって、それぞれ付勢せしめられるようにな
っているのである。
【0076】そして、それによって、かかる駆動力伝達
装置110にあっては、連結シャフト114が、各ジョ
イントキャップ134の内孔内において、換言すれば、
一対の伝達ギヤ112a,112bの各挿通孔120内
において、その深さ方向に移動せしめられた場合に、各
コイルバネ142が伸縮せしめられて、ジョイントキャ
ップ134と縦溝内配置用回り止め板141及び横溝内
配置用回り止め板143に加えられる付勢力が増減せし
められるものの、それらジョイントキャップ134と両
回り止め板141,143の、挿通孔120と縦溝12
4及び横溝126の各底部側への移動が、共に阻止され
るようになっているのである。このことから明らかなよ
うに、本具体例では、ジョイントキャップ134の凸状
球面138にてストッパ部材が、また、コイルバネ14
2にて付勢部材が、それぞれ、構成されているのであ
る。
【0077】このように、本具体例に係る駆動力伝達装
置110においては、連結シャフト114が、一対の伝
達ギヤ112a,112bの各挿通孔120内におい
て、その深さ方向に移動せしめられ得るようになってい
るところから、一対の伝達ギヤ112a,112bの配
置間隔が種々変化せしめられても、連結シャフト114
を一対の伝達ギヤ112a,112bの各挿通孔120
内において、その深さ方向に移動させることによって、
それら一対の伝達ギヤ112a,112bと連結シャフ
ト114との連結状態を良好に確保しつつ、その変化に
有利に対応され得るのである。
【0078】しかも、かかる駆動力伝達装置110にあ
っては、前述の如く、連結シャフト114が、一対の伝
達ギヤ112a,112bの各挿通孔120内におい
て、その深さ方向に移動せしめられた場合にも、各コイ
ルバネ142のジョイントキャップ134と縦溝内配置
用回り止め板141及び横溝内配置用回り止め板143
に対する付勢力が増減せしめられるだけで、それらジョ
イントキャップ134と両回り止め板141,143
の、挿通孔120と縦溝124及び横溝126の各底部
側への移動が、共に阻止されるようになっているところ
から、一対の伝達ギヤ112a,112bの配置間隔の
変化に対応させるべく、連結シャフト114を一対の伝
達ギヤ112a,112bの各挿通孔120内において
移動させても、それら一対の伝達ギヤ112a,112
bの各中心軸:イ,ウと連結シャフト114の中心軸:
アとの交角に左右されない、該一対の伝達ギヤ112
a,112bと、前記モータ44の駆動ギヤ48及び被
伝達ギヤ50との、各中心軸(イ,ウ,エ,オ)が平行
に位置する確実な接触状態が、有利に確保され得るので
ある。
【0079】従って、本具体例に係る駆動力伝達装置1
10においては、一対の伝達ギヤ112a,112bの
配置間隔が種々変化せしめられる場合でも、それら一対
の伝達ギヤ112a,112bと、モータ44の駆動ギ
ヤ48及び被伝達ギヤ50とが、そのような一対の伝達
ギヤ112a,112bの配置間隔の変化によって、相
互の接触量が減少せしめられることなく、しかも互いの
中心軸(イ,ウ,エ,オ)を常に平行に位置させつつ、
確実に接触せしめられ得るのであり、その結果として、
モータ44の回転駆動力が一対の伝達ギヤ112a,1
12bに対して、また、該一対の伝達ギヤ112a,1
12bの回転力が被伝達ギヤ50に対して、それぞれ、
正確且つスムーズに伝達され得、以て駆動力の伝達が更
に一層十分に且つ確実に行なわれ得るのである。
【0080】また、かかる駆動力伝達装置110にあっ
ては、縦溝内配置用回り止め板141と横溝内配置用回
り止め板143とが一体形成されたジョイントキャップ
134,134を、連結シャフト114の両端部に対し
て、その長さ方向に移動可能に被せた状態で、該連結シ
ャフト114を一対の伝達ギヤ112a,112bの各
挿通孔120内に遊挿せしめ、更にそのような遊挿状態
下において、該連結シャフト114に外挿されたコイル
バネ142,142の付勢力に基づいて、各ジョイント
キャップ134を各挿通孔120の底部に向かって付勢
せしめるようにした、極めて簡略な構造をもって、上述
の如き優れた効果が奏され得るといった利点もあるので
ある。
【0081】ところで、前記第一の具体例では、一対の
伝達ギヤ12a,12bと連結シャフト14とを連結す
る連結機構としての一対のユニバーサルジョイント18
a,18bが、従来より公知のフック式ジョイントと略
同様な構造を有して構成されていたが、そのようなユニ
バーサルジョイント18a,18bとして、その他、フ
レキシブルジョイントや等速ジョイント等の公知の構造
が、何れも有利に採用され得るのである。
【0082】また、前記第二の具体例では、一対の伝達
ギヤ56a,56bと連結シャフト58とを連結する連
結機構の構成部品たる縦溝内配置用回り止めロッド90
と横溝内配置用回り止めロッド88とにおいて、前者
が、連結シャフト58の各挿通部72に対して一体的に
設けられ、後者が、各挿通部72とは別体にて構成され
て、各挿通部72の先端にそれぞれ設けられた二股部8
4内に遊嵌せしめられて配置されていたが、それら両者
を各挿通部72に対して、一体的に、或いは別体にて設
けることも、可能である。
【0083】すなわち、例えば、図11乃至図13に示
される如く、横溝内配置用回り止めロッド88を各挿通
部72の先端部に、また縦溝内配置用回り止めロッド9
0を各挿通部72の長さ方向中間部に、それぞれ挿通固
定せしめて、それら両回り止めロッド90,88を各挿
通部72に対して一体的に設けるようにしても良いので
あり、或いは、図14乃至図16に示される如く、各挿
通部72の先端面に、該挿通部72の中心位置において
直交する二つの股部形成溝100,100を形成して、
各挿通部72の先端部分を四分割し、この四つの分割部
にて構成された、連結シャフト98の中心軸:アに沿っ
て延びる四つの脚部102からなる四股部92を設ける
一方、それと別個に、縦溝内配置用回り止めロッド90
と横溝内配置用回り止めロッド88とを、それぞれの中
心位置において直交するように一体形成して構成し、そ
れら十字状に一体形成された縦溝内配置用回り止めロッ
ド90と横溝内配置用回り止めロッド88とを、前記各
挿通部72の四股部92内に遊嵌せしめて、連結シャフ
ト58に対して相対回転不能に配置せしめるようにして
も良いのである。
【0084】なお、上述の如くして、両回り止めロッド
90,88を連結シャフト58の各挿通部72に一体形
成する場合にあっては、横溝内配置回り止めロッド88
が収容配置される横溝76を、より深い深さと為して、
該横溝76内において、横溝内配置用回り止めロッド8
8が、縦溝内配置用回り止めロッド90の回りに所定量
だけ回動せしめられ得るように構成する必要がある。ま
た、両回り止めロッド90,88を、連結シャフト58
とは別体にて構成する場合には、十字状に一体形成され
た縦溝内配置用回り止めロッド90と横溝内配置用回り
止めロッド88とが、縦溝74と横溝76の各溝内にお
いて、四股部92の、球面形形状を呈する連結部104
に対して、それぞれの中心部において、点接触せしめら
れるように配置する必要がある。何れの場合にしろ、そ
のような構成を採用することによって、連結シャフト5
8が、横溝内配置用回り止めロッド88の回りと縦溝内
配置用回り止めロッド90の回りにそれぞれ回動せしめ
られ得るように構成されることとなる。なお、図11乃
至図16においては、前記第二の具体例と同様な構成と
された部材及び部位について、図中、第二の具体例とそ
れぞれ同一の符号を付した。
【0085】さらに、前記第三の具体例では、第一及び
第二の回転阻止部材の、第一及び第二の溝内での移動を
阻止する移動阻止手段が、第一及び第二の回転阻止部材
たる縦溝内配置用回り止め板141と横溝内配置用回り
止め板143とが一体形成されて成り、連結シャフト1
14と一体の伝達ギヤ112a,112bとを相対回転
不能に連結する、ジョイント部材としてのジョイントキ
ャップ134と、該ジョイントキャップ134の先端面
にて構成され、一対の伝達ギヤ112a,112bの各
挿通孔120の底面の形状に対応して、それに当接せし
められることにより、両回り止め板141と143の移
動を阻止する、ストッパ部材としての凸状球面138
と、連結シャフト114に外挿され、各ジョイントキャ
ップ134を第一及び第二の溝たる縦溝124及び横溝
126の各底部に付勢する付勢部材たるコイルバネ14
2とにて、構成されていたが、そのような移動阻止手段
の構造は、決してこれに限定されるものでない。
【0086】また、かかる移動阻止手段が、前記第三の
具体例に示される如きジョイント部材と、ストッパ部材
と、付勢手段とにて、構成される場合にあっても、各構
成部材の構造は、かかる第三の具体例に示される如き構
造に、何等限定されるものでないことは、勿論である。
【0087】さらに、前記第一の具体例では、一対の伝
達ギヤ12a,12bが、それに一体的に設けられた取
付部16a,16bにおいて、各取付プレート42に対
して、中心軸イ,ウ回りに回転可能に支持されている一
方、前記第二及び第三の具体例では、一対の伝達ギヤ5
6a,56b,112a,112bが、それに一体形成
された取付突起68,68や軸孔119において、各取
付プレート42に固定されたカバー66,128に対し
て、中心軸イ,ウ回りに回転可能に支持されていたが、
そのような第一の具体例における伝達ギヤ12の支持構
造を第二及び第三の具体例における伝達ギヤ56,11
2の支持構造に対して適用することも可能であり、また
それとは逆に、第二及び第三の具体例における伝達ギヤ
56,112の支持構造を第一の具体例における伝達ギ
ヤ12の支持構造に対して適用することも可能である。
更に、それら一対の伝達ギヤの支持構造として、前記三
つの具体例に示されるものとは異なる支持構造を採用す
ることも、勿論可能である。
【0088】また、前記具体例では、一対の回転部材
が、平歯車からなる歯車部15,60,116を有する
一対の伝達ギヤ12,56,112にて構成されていた
が、そのような回転部材は、駆動手段にて回転せしめら
れ得ると共に、被伝達部材に対して接触して回転力を伝
達し得るものであれば、その構造や形状が、前記二つの
具体例に示される如きものに決して限定されるものでな
いことは、言うまでもないところである。
【0089】さらに、前記具体例では、シャフト部材
が、全体として、略長尺円柱形形状や略長尺六角柱形形
状を呈する連結シャフト14,58,132にて構成さ
れていたが、そのようなシャフト部材も、一対の回転部
材のそれぞれの中心軸同士を連結せしめ得るものであれ
ば、その構造や形状が、それらに何等限定されるもので
はない。
【0090】加えて、前記具体例では、被伝達部材が、
一対の回転部材のうちの一方に接触せしめられて、それ
ら両者の間で駆動力の伝達が行なわれる駆動力伝達装置
に対して、本発明を適用したものを示したが、本発明
が、一対の回転部材の両方に被伝達部材が接触せしめら
れて駆動力の伝達が行なわれる駆動力伝達装置に対して
も、有利に適用され得るものであることは、勿論であ
る。
【0091】以上、本発明の具体的な構成について詳述
してきたが、本発明が、上記の記載によって、何等の制
約をも受けるものでないことは、言うまでもないところ
である。また、本発明には、上記の具体例の他にも、本
発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に
基づいて種々なる変更、修正、改良等を加え得るもので
あることが、理解されるべきである。
【0092】
【発明の効果】上述の説明からも明らかなように、本発
明に従う駆動力伝達装置にあっては、各構成部材の寸法
誤差や組付誤差等に起因する組付不良の有無に拘わら
ず、回転部材と被伝達部材とが、確実に接触せしめられ
得るのであり、それによって、駆動力の伝達が十分に行
なわれ得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う駆動力伝達装置の一例を示す正面
説明図であって、該駆動力伝達装置を所定の作動機構に
組み付けた状態を示している。
【図2】図1に示された駆動力伝達装置に設けられる連
結機構の一例を示す分解斜視説明図である。
【図3】本発明に従う駆動力伝達装置の別の例を示す図
1に対応する図である。
【図4】図3に示された駆動力伝達装置に設けられる連
結機構の一例を示す分解斜視説明図である。
【図5】図3の V−V 断面における要部拡大説明図であ
る。
【図6】図5におけるVI−VI断面説明図である。
【図7】本発明に従う駆動力伝達装置の更に別の例を示
す図1に対応する図である。
【図8】図7に示された駆動力伝達装置に設けられる連
結機構の一例を示す分解斜視説明図である。
【図9】図7のIX−IX断面における要部拡大説明図であ
る。
【図10】図9における X−X 断面説明図である。
【図11】図3に示された駆動力伝達装置に設けられる
連結機構の別の例を示す図4に対応する図である。
【図12】図11に示された連結機構を採用する駆動力
伝達装置の図5に対応する図である。
【図13】図11に示された連結機構を採用する駆動力
伝達装置の図6に対応する図である。
【図14】図3に示された駆動力伝達装置に設けられる
連結機構の更に別の例を示す図4に対応する図である。
【図15】図14に示された連結機構を採用する駆動力
伝達装置の図5に対応する図である。
【図16】図14に示された連結機構を採用する駆動力
伝達装置の図6に対応する図である。
【図17】従来の駆動力伝達装置を示す正面説明図であ
って、該駆動力伝達装置の所定の作動機構に対する正常
な組付状態を示している。
【図18】図17に示された従来の駆動力伝達装置の、
所定の作動機構に組み付けるに際して、組付不良が生ぜ
しめられている状態を示している。
【符号の説明】
10,54,110 駆動力伝達装置 12,56 伝
達ギヤ 14,58,132 連結シャフト 18 ユニバー
サルジョイント 44 モータ 48 駆動ギヤ 50 被伝達ギヤ 70,120
挿通孔 72 挿通部 74,124
縦溝 76,126横溝 84 二股部 88 横溝内配置用回り止めロッド 90 縦溝内配
置用回り止めロッド 134 ジョイントキャップ 138 凸状球
面 141 横溝内配置用回り止め板 142 コイル
バネ 143 縦溝内配置用回り止め板

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の回転部材のそれぞれの中心軸同士
    をシャフト部材にて連結せしめ、該一対の回転部材のう
    ちの一方が、その中心軸回りに、駆動手段にて回転させ
    られることによって、それら一対の回転部材とシャフト
    部材とが、それぞれの中心軸回りに一体回転させられる
    と共に、該一体回転により、少なくとも該一対の回転部
    材のうちの一つに接触する被伝達部材に回転力を伝達さ
    せて、該被伝達部材を、その中心軸回りに、該一対の回
    転部材と該シャフト部材とに対して相対回転せしめるよ
    うにした駆動力伝達装置において、 前記一対の回転部材の各中心軸と前記シャフト部材の中
    心軸とが交わる角度の変化に対応しながら、それら一対
    の回転部材とシャフト部材とをそれぞれの中心軸回りに
    一体回転し得るように連結する一対の連結機構を介し
    て、該一対の回転部材とシャフト部材とを連結して、該
    一対の回転部材の各中心軸と該シャフト部材の中心軸と
    が交わる角度の変化に拘わらず、該一対の回転部材の中
    心軸と前記被伝達部材の中心軸が互いに平行に位置する
    ように構成したことを特徴とする駆動力伝達装置。
  2. 【請求項2】 前記一対の回転部材と前記被伝達部材
    が、互いに歯合せしめられるギヤ部材にてそれぞれ構成
    されていることを特徴とする請求項1に記載の駆動力伝
    達装置。
  3. 【請求項3】 前記連結機構が、ユニバーサルジョイン
    トにて構成されていることを特徴とする請求項1又は請
    求項2に記載の駆動力伝達装置。
  4. 【請求項4】 前記連結機構が、前記回転部材の中心部
    に設けられた、前記シャフト部材が遊挿せしめられる挿
    通孔と、該挿通孔の中心位置において互いに直交して延
    びるように設けられた第一の溝及び第二の溝と、該第一
    及び第二の溝内にそれぞれ位置せしめられ、前記挿通孔
    内に遊挿された該シャフト部材と前記回転部材との相対
    的な回転を阻止する第一の回転阻止部材及び第二の回転
    阻止部材とを含み、該シャフト部材と該回転部材の一体
    回転状態下において、該シャフト部材が、該第一の回転
    阻止部材の回りと該第二の回転阻止部材の回りに回動さ
    れ得るように構成されていることを特徴とする請求項1
    又は請求項2に記載の駆動力伝達装置。
  5. 【請求項5】 前記第一の回転阻止部材と前記第二の回
    転阻止部材のうちの少なくとも一方が、前記シャフト部
    材に対して相対回転不能に係合せしめられて配置される
    と共に、前記第一の溝と前記第二の溝の少なくとも一方
    の溝内に位置せしめられた状態下において、それら第一
    及び第二の溝の側壁部に係合させられることにより、該
    シャフト部材と前記回転部材との相対回転が阻止され得
    るように構成されていることを特徴とする請求項4に記
    載の駆動力伝達装置。
  6. 【請求項6】 前記第一の回転阻止部材と前記第二の回
    転阻止部材の少なくとも一方の前記シャフト部材に対す
    る係合が、該シャフト部材の端部に設けられた、該シャ
    フト部材の中心軸に沿って延びる二つの脚部にて構成さ
    れる股部内に、該第一の回転阻止部材又は該第二の回転
    阻止部材を遊嵌せしめることにより実現されていること
    を特徴とする請求項5に記載の駆動力伝達装置。
  7. 【請求項7】 前記第一の回転阻止部材と前記第二の回
    転阻止部材のうちの少なくとも一方が、前記シャフト部
    材に対して一体的に設けられると共に、前記第一の溝と
    前記第二の溝の少なくとも一方の溝内に位置せしめられ
    た状態下において、それら第一及び第二の溝の側壁部に
    係合させられることにより、該シャフト部材と前記回転
    部材との相対回転が阻止され得るように構成されている
    ことを特徴とする請求項4乃至請求項6の何れかに記載
    の駆動力伝達装置。
  8. 【請求項8】 前記第一の回転阻止部材と前記第二の回
    転阻止部材とが、該シャフト部材に対して別体にて設け
    られる一方、前記シャフト部材が、前記回転部材の前記
    挿通孔に対して、その深さ方向に移動可能に遊挿せしめ
    られ、更に該シャフト部材と該第一及び第二の回転阻止
    部材との間に、それらを相対回転不能に連結すると共
    に、該シャフト部材の該挿通孔内における前記深さ方向
    への移動に拘わらず、それら第一及び第二の回転阻止部
    材の、該第一及び第二の溝内での移動を阻止する移動阻
    止手段が配設されていることを特徴とする請求項4乃至
    請求項6の何れかに記載の駆動力伝達装置。
  9. 【請求項9】 前記移動阻止手段が、前記シャフト部材
    と前記第一及び第二の回転阻止部材とを相対回転不能に
    連結するジョイント部材と、該第一及び第二の回転阻止
    部材を前記第一及び第二の溝の底部側に向かって付勢す
    る付勢部材と、該付勢部材の付勢力に抗して、該第一及
    び第二の回転阻止部材の、前記第一及び第二の溝内の底
    部側への移動を阻止するストッパ部材とを含み、前記シ
    ャフト部材の前記挿通孔内における深さ方向への移動に
    伴う該第一及び第二の回転阻止部材の該第一及び第二の
    溝内での移動が、該付勢部材の付勢力の増減によって阻
    止され得るように構成されていることを特徴とする請求
    項8に記載の駆動力伝達装置。
JP31610496A 1996-08-12 1996-11-27 駆動力伝達装置 Pending JPH10110736A (ja)

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JP31610496A JPH10110736A (ja) 1996-08-12 1996-11-27 駆動力伝達装置

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8-212569 1996-08-12
JP21256996 1996-08-12
JP31610496A JPH10110736A (ja) 1996-08-12 1996-11-27 駆動力伝達装置

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JPH10110736A true JPH10110736A (ja) 1998-04-28

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012529002A (ja) * 2009-06-05 2012-11-15 ポール ヴルス エス.エイ. シャフト炉中への充填材料分配装置

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