JP2012529002A - シャフト炉中への充填材料分配装置 - Google Patents

シャフト炉中への充填材料分配装置 Download PDF

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Abstract

主ハウジング(12)、分配シュート、及びほぼ垂直な軸を中心として回転可能な懸架ローター(18)及び調節ローター(26)から構成される、シャフト炉中への充填材料の分配装置(10)。シュート(32)は懸架ローター(18)へ吊るされて、充填材料の周辺方向への分配のために該懸架ローターと共に回転し、かつ充填材料の放射方向への分配のために調節ローター(26)を通した方位の調節が可能である。差動歯車装置(72)によって懸架ローター(18)と調節ローター(26)が連結され、及び該差動歯車装置(72)は、調節伝動装置(80)によって差動回転が調節ローターへ与えられない場合には、主回転伝動装置(60)によって懸架ローターへ与えられる回転と同一速度の回転を調節ローターへ伝動するように構成される。本発明に従って、本分配装置には、主ハウジング(12)上に取り付けられ、かつ主ハウジング(12)中へ突き出して、そこで懸架ローター(18)上の第一ギアリング(64)と噛み合うギアホイール(62)へ連結される第一出力シャフト(54)へ主回転伝動装置(60)を連結する歯車機構(52)を含む第一歯車ケーシング(50);主ハウジング(12)上に取り付けられ、かつ主ハウジング(12)中へ突き出して、そこで調節ローター(26)上の第二ギアリング(84)と噛み合うギアホイール(82)へ連結される第二出力シャフト(74)へ調節伝動装置(80)を連結する差動歯車装置(72)を含む第二歯車ケーシング(70);及び、補償連結器(92,94,95;192)が備えられ、かつ第二歯車ケーシング(70)中の差動歯車装置(72)を第一歯車ケーシング(50)中の歯車機構(52)へ連結するシャフト装置(90,190)が設けられる。

Description

本発明は、概略的にはシャフト炉用の充填設備に関し、特にはシャフト炉中への充填材料の周辺方向及び放射方向分配シュートを備える分配装置に関する。本発明は、より具体的には上記分配装置においてシュート操作するための駆動システムに関する。
シャフト炉中への充填材料分配装置は米国特許第3,693,812号から公知である。米国特許3,693,812号に記載の装置には、懸架ローターと、通常炉軸と一致するほぼ垂直な回転軸を中心として回転可能となるように主ハウジング中に支持されるシュート調節ローターが備えられている。典型的には、前記シュートは充填材料の周辺方向への分配のため前記懸架ローターと共に回転するように懸架ローターへ吊るされる。さらに、米国特許3,693,812号記載の装置においては、前記シュートは充填材料の放射方向への分配のためほぼ水平な軸を中心として旋回調節可能に吊るされる。前記懸架ローター及び調節ローターは、主回転伝動装置、すなわち電気モーターが装備される差動駆動装置と、調節伝動装置、すなわち電気モーターによって駆動される。前記調節伝動装置によって懸架ローターと調節ローター間の差動回転が生成される。米国特許3,693,812号記載の装置にはシュート調節のための旋回機構が与えられている。シュートを調節ローターへ連結させ及び調節ローターによって作動されるこの機構によって、懸架ローターと調節ローター間の角度変位における変化が、旋回位置、すなわち2つの限界位置間におけるシュートの傾斜角度の変化へと変換される。
米国特許第3,693,812号記載の充填材料分配装置では、図1に示した2つのローターを駆動させるための小型駆動装置が装備される。この小型駆動装置は、ローター及びシュートを支持する主ハウジングの上部へ取り付けられる歯車ケーシング1中に収容される。歯車ケーシング1には、主入力シャフト2、副入力シャフト3、第一出力シャフト4(以下、回転シャフトと称する)及び第二出力シャフト5(以下、調節シャフトと称する)が含まれる。主入力シャフト2は主回転伝動装置6によって駆動される。歯車ケーシング内部において、減速機構7によって主入力シャフト2は回転シャフト4へ連結され、この回転シャフト4は主ハウジング内部において垂直に延びていて、主ハウジングには懸架ローターのギアリングと噛み合うギアホイールが備えられている。調節シャフト5も、調節ローターのギアリングと噛み合うギアホイールが備えられた主ハウジング中へ垂直に延びている。駆動装置の歯車ケーシング内部において、回転シャフト4と調節シャフト5はエピサイクリック差動歯車装置、すなわち惑星歯車列8を用いて相互連結されている。前記惑星歯車列は、回転シャフト4上のギアホイールと噛み合う外側歯を有する水平環状体(ギアリング)、第二入力シャフト3へ連結される中心歯車、及び環状体の内側歯及び中心歯車と噛み合う少なくとも2個の惑星歯車を備える惑星歯車キャリヤから構成される。図1から理解されるように、惑星歯車キャリヤにより、調節シャフト5は中間歯車を介して駆動される。
図1に示したこの惑星歯車列8によって、米国特許第3,693,812号記載の回転可能かつ旋回可能型分配装置の必須構成部分となる差動機構が形成される。この差動機構8は、副入力シャフト3が静止している時はいつも、すなわち副入力シャフト3へ連結される調節伝動装置9が停止状態にある時には、回転シャフト4と調節シャフト5が同時に回転する、すなわちこれら両シャフトが主回転伝動装置6によって与えられる回転と同一速度で回転するように寸法化される。この差動機構8を備えることにより、調節伝動装置9によって調節シャフト5を回転シャフト4よりも高速及び低速の回転速度で駆動させて、懸架ローターと調節ローター間において相対回転、すなわち差動回転を生ずることが可能となる。前述した旋回機構(図1には図示せず)によって、前記差動回転はシュート(図1には図示せず)の旋回動作へ変換される。
差動駆動システムを備える分配装置は産業界において極めて良好な結果をもたらすことが立証されている。しかしながら、理解されるように、ケーシング1中の、とりわけ惑星歯車列8中の歯車部品を適切に作動させるためには、ケーシング1を極めて高度な正確性をもって作製することが要求される。歯車の摩擦が最小限となることを保証するため、種々の回転軸、すなわち主入力シャフト2の軸A2、惑星差動歯車装置8の主軸と一致する副入力シャフト3の軸A3、第一及び第二出力シャフト4,5それぞれの軸A4,A5、及び減速歯車7の軸A7は、可能な限り正確に平行とし、かつ軸間には適切な間隔を空けなければならない。従って、それ自体が重責を担い、かつコスト要素となる特に惑星差動機構8の早過ぎる摩耗のリスクを回避するためには、特にケーシング1を正確に機械加工しなければならないため駆動装置の作製がかなりの高コストとなる。一般的な高精度ドリル加工や高精度製作では、種々の軸、A2,A3,A4,A5及びA7を画定する位置決めやベアリング方向に関して猶マイナーな不正確性がもたらされる可能性があるため、摩耗が最適コストでは最小限に抑えることができない。さらに、惑星差動機構8の故障は稀であるけれども、駆動システム停止の主要な原因の一つとなることが経験的に分かっている。
上記観点より、本発明は、駆動システム部品、特に差動歯車装置の早過ぎる摩耗リスクを増大させることなく、作製上の正確性に対する要求が緩和されて設計された差動駆動システムを備えるシャフト炉中への充填材料分配装置を提供することを第一の目的とする。
上記目的は、請求項1項記載の装置によって達成される。
提供される充填材料分配装置は、主ハウジング、分配シュート、懸架ローター、及び調節ローターから構成される。双方のローターとも主ハウジング中にほぼ垂直な回転軸、典型的にはシャフト炉の炉軸、を中心として回転可能に取り付けられ、またそれぞれにはローターを駆動させるためのギアリングが備えられる。さらに公知方法同様、分配シュートは、充填材料を周辺方向へ分配するために該懸架ローターと共に回転し、かつ該懸架ローターに対する方位が調節可能となるように、特にほぼ水平な旋回軸を中心として旋回調節可能となるように懸架ローターへ吊るされる。充填材料の放射方向への分配の調節は調節ローターの懸架ローターに対する差動回転を用いて行われる。従って、主構成部品の一つとして、本分配装置には、差動機構、より具体的には懸架ローターと調節ローターを相互連結させて調節ローターの懸架ローターに対する差動及び同時回転を可能とする差動歯車装置が用いられる。前記両ローターを作動させるため、本分配装置には、主回転伝動装置、特に電気モーターが含まれ、この主回転伝動装置は懸架ローターへ回転を与えるために懸架ローターへ、さらに調節ローターへ差動回転を与えるため調節伝動装置、特に電気モーターへ連結される。
差動装置により、両伝動装置、すなわち回転伝動装置及び調節伝動装置が調節ローターへ連結される。より具体的には、差動装置は、調節伝動装置の作動によって非同時な回転を可能にすると同時に、回転伝動装置の作動に応じて調節ローター及び懸架ローターを同時に回転させるように構成される。別の言い方をすれば、調節伝動装置によって調節ローターを懸架ローターに対して非同時に回転させるために差動回転が与えられない場合には、差動装置によって、主回転伝動装置によって懸架ローターへ与えられる回転と同一速度の回転が調節ローターへ伝動される。
本発明に従って、及び本発明の第一の目的を達成するため、本発明装置にはさらに、
主ハウジング上へ取り付けられ、及び第一入力シャフト、すなわち主ハウジング中へ突き出し、該主ハウジング内で懸架ローターのギアリングと噛み合うギアホイールへ連結されるシャフトへ連結される歯車機構を含む第一歯車ケーシングと、
主ハウジング上へ取り付けられ、及び第二出力シャフト、すなわち主ハウジング中へ突き出し、該主ハウジング内で調節ローターのギアリングと噛み合うギアホイールへ連結されるシャフトへ連結される上述した差動歯車装置を含む第二歯車ケーシングと、
補償連結器(緩衝連結器とも呼ばれる)を備え、かつ第二歯車ケーシング中の差動歯車装置を第一歯車ケーシング中の歯車へ連結するシャフト装置が含まれる。
前記2つの歯車ケーシングによって、差動歯車装置に、すなわち主回転伝動装置から調節ローターへの差動トルク伝動に必要とされる歯車部品、及び主回転伝動装置から懸架ローターへの直接トルク伝動に必要とされる歯車部品の2つの歯車部品群間における独立配置及び平行関係を可能とする独立固定型取付枠が形成される。その結果、第二ケーシングには、これらシャフトを収容することと、差動歯車装置と差動歯車装置へシャフト装置を連結するための単一軸を限定することによって必要最小限の軸を適切に配置しかつ特定方向へ向けて、差動装置の耐用性に影響する可能性のある取付不良あるいは配置不整合の潜在可能性を減ずることが必要とされるようになる。提案された設計によれば、(ローターの片側における)第一及び第二出力シャフト間、及び(伝動装置の片側における)第一及び第二入力シャフト間のあらゆる小さな非平行性及び配置不正確性による摩耗が増加する可能性が排除される。理解されるように、提案された構成では、特に非平行性あるいは配置不正確性のいずれかによって差動装置の耐用期間が減じられる可能性が排除される。
周知のように、補償連結器(緩衝連結器とも称する)とは、部品間へのトルクの伝動中における連結部品間の動きあるいは不変的不整合を許容する手段をもつ連結器のことである。本願において、用語「補償連結器」には、例えばJ. A. Collinsら著、John Wiley and Sons (出版社: ISBN 9780470413036)によるマニュアル「機械部品及び機械類の機械設計」からいずれも周知な可撓性連結器、さらには自在継手をベースとする連結器も含まれる。従って、補償連結器、すなわち連結するシャフト間の半径方向、軸方向、及び又は一定角度方向の不整合を補償するように構成される連結器を用いることによって、トルクの伝動中における上述した歯車部品群間における不整列や不適切な配置に関してさらに許容性が付与される。原則として、このような趣旨において、いずれか適当なタイプの補償連結器、特に捻じれに対しては剛性であるが、半径方向、軸方向、及び一定の角度方向に対しては可撓性な連結器を用いることが可能である。例としては、ブッシュ付ピン型連結器、カルダン連結器等の自在連結器、オルダム継手、ベローズ継手、ジョー継手、電磁連結器などが挙げられる。これら連結器は、操作中に取り外しできないタイプ、すなわちクラッチとは反対の「永久(permanent)型連結器」である。別の言い方をすれば、これら連結器は、トルクの伝動時に連結を解くことができない連結器であり、システムの安全性及び信頼性にとって有益である。捻じれに剛性な可撓性連結器の特に好ましい例として、可撓性ディスク連結器あるいは歯車連結器、特に湾曲歯を有する歯車連結器が挙げられる。好ましくは、半径方向、軸方向及び又は一定角度方向に可撓性な連結器、すなわち3種の不整合のすべてに許容性をもつ連結器が使用される。
装置の組立を容易にするため、シャフト装置は、歯車機構へ連結され、かつ第二歯車ケーシングから側方へ突出す第一連結シャフトと、差動歯車装置へ連結され、かつ第二歯車ケーシングから側方へ突出す第二連結シャフトから構成される。メンテナンスの容易化のため、有利な態様として補償連結器が第一歯車ケーシングと第二歯車ケーシングの間に配置され、該補償連結器によって第一連結シャフトが第二連結シャフトへ連結される。後者の方式を組み合わせることにより、各連結シャフトをケーシングの側壁へ取り付けられたローラーベアリング対を介して歯車ケーシングのそれぞれによって回転可能に支持することが可能となる。
個々のケーシングの配置及び方位が重要でない場合には、ケーシング間の連結シャフトをほぼ一列に配列することが可能であり、この場合において補償連結器を十分な許容性を与えるコスト効率的なオルダム継手あるいはジョー継手とすることが可能である。個々のケーシングの配置及び方位に関してさらに可撓性が望まれる場合は、補償連結器として好ましくは同等運動量自在継手装置、特に同等運動量伝動を確実にする2個のカルダンジョイントから成る二連カルダンシャフトが用いられる。さらに好ましくは、長さ補正付きの二連カルダンシャフト、例えばカルダンシャフトの長さの延長可能な中間シャフトを用いてさらに配置許容性が付与される。装置の組立を容易にし、及び二連カルダンシャフトの設置に関わる追加要求を回避するため、2個のカルダンジョイントのそれぞれには、好ましくは中心のある二連カルダンジョイントが用いられる。
主回転伝動装置及び調節伝動装置を、例えば第二歯車ケーシング上へ取り付けることも可能ではあるが、好ましい実施態様においては、主回転伝動装置は第一歯車ケーシングによって支持される。この場合、主回転伝動装置は懸架ローターを回転させるため歯車機構を通して第一出力シャフトへ連結され、同時に歯車機構を用いてシャフト装置へ、さらに調節ローターを同時回転させるため差動歯車機構を用いて第二出力シャフトへ連結される。その結果、調節伝動装置は他のケーシング、すなわち第二歯車ケーシングによって支持され、及び懸架ローターに対する調節ローターへ差動回転、すなわち非同時回転を与えるため差動歯車装置を介して第二出力シャフトへ連結される。
前記シャフト装置を、例えばかさ歯車対を用いて第一ケーシング中の歯車機構及び別個の第二ケーシング中の差動歯車装置へそれぞれ連結することも可能である。懸架ローター及び調節ローターそれぞれの出力シャフトを、第一及び第二ケーシング中において軸方向に間隔を空けて配置されるローラーベアリング対を用いてそれぞれ支持することも可能である。
実際に実用性が証明されている構成においては、前記差動装置は、好ましくは調節伝動装置へ連結される中心歯車と、さらに第二出力シャフト及び環状体へ固定される惑星歯車キャリヤを備えるエピサイクリック惑星歯車列から構成され、この差動装置は補償連結器を用いたシャフト装置を通して第一ケーシング中の主回転伝動装置へ連結される。また、他の実施態様が排除されるわけではなく、前記駆動システムは一般的には分配シュートを調節ローターへ連結する旋回装置から構成される。かかる旋回装置は、好ましくは懸架ローターに対する調節ローターの差動回転を懸架ローターに対するシュートの傾斜角度を調節するためのほぼ水平な旋回軸を中心とするシュートの旋回位置の変化へ変換するように構成される。
理解されるように、本発明は特にシャフト炉充填装置への装備あるいは更新に、特に好ましくは高炉上部充填装置への配置に工業利用可能性がある。
シャフト炉中への充填材料分配装置に用いる米国特許第3,693,812号記載の先行技術に基づいた小型駆動装置の縦断面図である。 第一の実施態様に従った駆動システムが装備された分配装置の略縦断面図である。 図2の駆動装置の詳細を示す拡大部分断面図である。 図2に示した分配装置に装備される第二の実施態様に係る駆動装置を示す拡大部分断面図である。
発明を実施するための手段
本発明のさらなる詳細及び利点について、以下に記載の非限定的実施態様についての詳細説明を用い、さらに添付図面を参照しながら明らかにする。
図面中、同一符号は同一又は類似部品を示す。百桁数字の符号で示される部品は構造的に異なる態様であっても機能的には類似する部品であることを示す。
図2はシャフト炉中、特には高炉のストックライン上へバルク充填材料(負荷)を分配する分配装置10を示す。この分配装置10は、全体が図示されていない充填装置の一部として設計されている。分配装置10は、炉喉部に取り付けられ、かつ垂直な送込みチャネル16を画定する固定送込み口14が含まれる主ハウジング12から構成される。主ハウジング12内部には、ほぼ垂直な回転軸を中心に回転可能な第一大直径環状ローラーベアリング20を用いて懸架ローター18が吊るされる。懸架ローター18には円筒体が含まれ、該円筒体の下側にはディスク形状の水平な保護フランジ24が設けられて、このフランジ24によって主ハウジング12内部と炉内部間にスクリーンが形成される。第二ローター(以下、調節ローター26と称する)は懸架ローター18を取り囲み、かつ主ハウジング12内部に第二大直径環状ローラーベアリング28を用いて吊るされる。この調節ローター26はその回転軸が懸架ローター18の回転軸とほぼ同軸となるように配置される。
符号32は、チャネル16を通して供給されたバルク材料を送込むための分配シュートを示す。このシュート32には2つの側部懸架アーム34,34′が備えられ、これらアームを用いてシュートは懸架ローター18へ吊るされる。調節ローター26によって作動される旋回装置により、懸架ローター18に対するシュート32の方位、より具体的にはほぼ水平な軸を中心とするシュートの旋回位置あるいは傾斜角度を調節することが可能である。そのために、旋回装置によって分配シュート32が調節ローターへ連結され、調節ローター26の差動回転がシュート32の旋回位置の変化に変換される。図示された分配装置10においては、旋回装置に、シュート32の各懸架アーム34,34′のための旋回機構36,36′が備えられ、これら旋回機構は懸架ローター18上の正反対の位置に懸架ローターによって担持される。前記旋回機構36,36′のそれぞれには垂直な入力シャフト38,38′、内側歯車システム、及び水平懸架トラニオン44,44′が備えられる。入力シャフト38,38′は両ローター18,26の回転軸に対して平行であり、かつ調節ローター26の下側ギアリング42と噛み合うギアホイール40,40′へそれぞれ連結される。各歯車システムによって各入力シャフト38,38′の回転が各懸架トラニオン44,44′の回転に変換される。理解されるように、両旋回機構36,36′はシュート32の中心面に対して対称である。すなわち、調節ローター26の下側ギアリング42による入力シャフト38,38′の回転によって両懸架トラニオン44,44′の(中央面から見て)反対向きに回転が生じてシュート32が旋回される。図2から分かるように、側部懸架アーム34,34′はトラニオン44,44′へ取り付けられ、それらアームによってシュート32のほぼ水平な旋回軸が画成される。
理解されるように、本発明は上記の旋回機構への適用に限定されない。本発明は、懸架ローター18に対するシュート32の位置を調節する他の種々調節機構を用いる実用場面に適用可能である。例えば、米国特許第4,941,792号には、2つの懸架トラニオンを調節ローター26、あるいは2つのシュートトラニオンのいずれかへ固定される鋸歯状部分と噛み合う環状鋸歯部分へ連結する二股旋回レバーを備える旋回機構が開示されている。他方米国特許第5,002,806号では、調節ローター26を球状の連結器を備えるロッド状のリンク機構を用いてシュートトラニオンのいずれか一つのクランクへ連結することが提案されている。他方、上記調節機構は、懸架ローター18に対する調節ローター26の差動回転をシュート32の傾斜角度の変化へ変換するように設計されているが、他の可能性が排除されているわけではない。別の代替例においては、前記シュートは旋回シュートではなく懸架ローターによって形成され、かつ炉中心軸を中心として懸架ローターと同時に回転する上部と、前記中心軸から側方へずれた第二垂直回転軸を中心として回転する下部シュート部分を有する一種の2部分シュートに構成される。上記分配装置及びずれた下側シュート部分を作動させるための対応調節機構の例は、日本特許出願第63-096205号、あるいは02-022409号、あるいはソ連発明者証SU 1669988に開示されている。
図2中、符号50は主ハウジングの頂部上へ取り付けられる第一歯車ケーシングを示す。第一歯車ケーシング50中には歯車機構が収容され、この歯車機構に対する固定型の枠を提供する。歯車機構52は、歯車ケーシング50から主ハウジング12中へ下方へ突き出すほぼ垂直な第一出力シャフト54へ連結される。歯車機構52によって、第一出力シャフト54は第一歯車ケーシング50から該出力シャフト54に対して直角に側方へ突き出す水平な第一連結シャフト56へ連結される。さらに、歯車機構52によって、出力シャフト54が第一ケーシング50上に支持される主回転伝動装置60(水圧あるいは空気圧式伝動装置等の他の伝動装置も排除されるわけではないが、好ましくは電気モーター)へ連結される。出力シャフト54の下端部には懸架ローター18上の第一ギアリング64と噛み合うギアホイール62が設けられる。その結果、出力シャフト54は回転駆動シャフトとして働いて、トルクを主回転伝動装置60から歯車機構52を経由して懸架ローター18へ伝動する。
図2中、符号70は、主ハウジング12の上部へ取り付けられた独立した第二歯車ケーシングを示す。この第二歯車ケーシング70には差動機構、とりわけ差動歯車装置72が含まれ、かつこのケーシング70によってそのための固定型枠が形成される。差動歯車装置72(以下、差動装置72と称する)によって、ほぼ垂直な第二出力シャフト74が、第二歯車ケーシング70から側方へ第一歯車ケーシング50の片側上へ突き出すほぼ水平な第二連結シャフト76へ連結される。さらに、差動装置により、第二出力シャフト74が、第二歯車ケーシング70上に別個に支持される調節伝動装置80へ連結される。理解されるように、第二歯車ケーシング70から主ハウジング12中へ突き出す第二出力シャフト74は、第一出力シャフト54から独立して、第二歯車ケーシング70によって支持される。出力シャフト74の下端部によって、下側ギアリング42の上方において、調節ローター26の上部領域へ固定される第二リング84と噛み合うギアホイール82が担持される。その結果、調節伝動装置80は、差動装置72を介して、調節ローター26へ連結され、該調節ローターへ差動回転が与えられる。
図2にさらに示されるように、シャフト装置50により、第二歯車ケーシング70内部にある差動装置72が第一歯車ケーシング50内部にある歯車機構52へ連結される。認識されるように、シャフト装置90には第一連結シャフト56と第二連結シャフト76との半径方向、軸方向、及び一定角度方向における不適当な連結を補正するように構成された適当なタイプの補償連結器が備えられる。例えば、図2に概略的に示した実施態様では、シャフト装置90は同等運動量自在継手装置、特には補償連結器を形成するために2つのカルダンジョイント92,94を用いるダブル(二連)カルダンシャフトによって構成される。なお、いずれか他の適当なタイプの補償連結器、好ましくは捻じれに剛性な補償連結器を用いることも可能である。
図3は図2の駆動システムをさらに詳細に示した図である。第一出力シャフト54は、第一ケーシング50中の孔中に軸方向に間隔を空けて取り付けられるローラーベアリング96対を用いて第一歯車ケーシング50によって支持される。第一出力シャフト54によって、補助シャフト104によって担持される下側の小直径ギアホイール102と噛み合う大直径ギアホイール98が担持される。補助シャフト104により、主駆動モーター60の駆動シャフト110上の駆動ギアホイール108と噛み合う上側小直径ギアホイール106が担持される。補助シャフト104も、軸方向に間隔を空けて取り付けられるローラーベアリング112対を用いて第一ケーシング50によって支持される。第一ケーシング50中の歯車機構52には、補助シャフト104をシャフト装置90の第一連結シャフト56へ連結するかさ歯車対がさらに含まれる。このかさ歯車対は、補助シャフト104へ固定される大直径第一かさ歯車114と、シャフト56へ連結され、かつ第一かさ歯車114と噛み合う第二かさ歯車116よって形成される。図3からさらに理解されるように、第一連結シャフト56は、全体として第二ケーシング70へ向いている第一ケーシング50の側壁中の孔中へ取り付けられる一対のローラーベアリング118中を通って回転可能に支持される。第一ケーシング50にはこのように、一方においてシュート32へ回転を与えるために懸架ローター18上の第一ギアリングへ連結し、また他方において以下において詳述されるように主回転伝動装置60を差動装置72へ連結するシャフト装置90へ主回転伝動装置60を連結する歯車機構52が含まれる。
図3からさらに理解されるように、第二歯車ケーシング70には差動装置72、より具体的にはエピサイクリック惑星歯車機構(惑星歯車装置とも称される)が含まれる。この惑星差動装置72は、それ自体は公知の、中心歯車120、惑星歯車キャリヤ122及び環状体124から構成される。惑星歯車キャリヤ122によって、中心歯車120及び環状体124内側ギアリングと噛み合って中心歯車120及び環状体124の共通中心軸を中心に回転して惑星歯車キャリヤ122を駆動させる少なくとも2個の惑星歯車が担持される。中心歯車120は、減速歯車130を介して調節モーター80によって駆動される補助シャフト128(図3には概略的にしか図示されていない)へ固定され、この中心歯車によって調節モーター80の駆動シャフト132が補助シャフト128へ連結される。さらに図3から分かるように、惑星歯車キャリヤ122は第二出力シャフト74の上端部へ固定される。次いで環状体124には、第二連結シャフト76へ固定されるかさ歯車136と噛み合う周縁ベベルギアリング134が設けられ、シャフト装置90、及び主回転伝動装置60をエピサイクリック惑星歯車機構72へ連結するかさ歯車対が形成される。第一ケーシング50の第一連結シャフト56と同様に、第二連結シャフト76は、全体として第一ケーシング50に面する第二ケーシング70の側壁へ取り付けられる一対のローラーベアリング138中を通って第二ケーシング70によって回転可能に支持される。図3に示すように、第二出力シャフト74は、第二ケーシング70の孔中へ軸方向に間隔を空けて取り付けられる一対のローラーベアリング142を介して別個の第二歯車ケーシングによって回転可能に支持される。補助シャフト128は第二ケーシング70中の孔中へ取り付けられるブッシング144内部に取り付けられるローラーベアリングによって支持される。また、第二ケーシング70においては、ブッシング144上へ外向きに取り付けられるローラーベアリング対によって前記環状体も支持される。
第二歯車ケーシング70中の差動惑星歯車機構72は、補助シャフト128、すなわち調節伝動装置80の駆動シャフトが回転しない時はいつも、すなわち調節伝動装置が停止している時(N3=0)には、主回転伝動装置60によって歯車機構52を介して与えられる第一出力シャフト54の回転速度N1と第二出力シャフト74の回転速度N2が等しくなるように寸法化される。別の言い方をすれば、差動装置72は、調節伝動装置80によって懸架ローター18に対する調節ローター26へ差動回転が与えられなければ、主回転伝動装置60によって懸架ローター18へ与えられる回転と同一速度の回転が調節ローター26へ伝動されるように構成される。従って、調節伝動装置80が作動されて第一の向きへ一定回転速度N3(≠0)で補助シャフト128が回転される時、第二出力シャフト74の回転速度N2は、第一出力シャフト54の回転速度N1と、適当なギア比(ギア比は差動惑星歯車機構72の設計に依存する)で掛け算された補助シャフト128の回転速度N3の足し算に一致する。他方、調節伝動装置80が反対向きに一定速度N3(≠0)で補助シャフト128を回転させる場合、第二出力シャフト74の回転速度N2は、第一出力シャフト54の回転速度N1から適当なギア比を掛け算された回転速度N3を(引き算により)減じた速度に一致する。その結果、所望通りに調節伝動装置80を作動させることにより、差動惑星歯車機構72によって懸架ローター18と調節ローター26間の角度変位を増加し、減じ、あるいは消去することが可能とされる。その結果、差動装置72は、懸架ローター18と調節ローター26とを、後者に対する前者の差動回転が可能とされる方式で相互連結する。他方、差動装置72により、調節伝動装置80を作動させずに、すなわち調節伝動装置80が休止状態にある時に、両ローター18,26を同一回転速度に維持することが可能とされる。次いで上述したいずれか適当な調節機構により、懸架ローター18と調節ローター26間における角度変位の変化が、対応するシュート位置、特に図2の場合では旋回/傾斜角度の変化へと変換される。理解されるように、調節伝動装置80の回転速度によって調節、すなわちシュート32の旋回速度が決定される。シュート32が(懸架ローター18に対して)適正位置に維持されるためには、調節伝動装置80を停止させれば十分である。調節伝動装置80の中断は電気的に達成可能である。調節伝動装置80の停止(休止)後、調節伝動装置80の回転を機械的に、すなわち減速歯車130の自己遮断構成を用いて遮断することが可能である。上記の機能的説明においては、第一ギアリング64とギアホイール62間のギア比は第二ギアリング84とギアホイール82間のギア比と同一であることが想定されている。後者のギア比が異なる場合、差動惑星歯車機構72の内側ギア比は、主回転伝動装置60の単独作用により両ローター18,26の同時回転が達成されるように、また補助伝動装置80の働きによって両ローター間の差動回転が可能とされるように適合化される。
理解されるように、シャフト装置90により、第一ケーシング50から第二ケーシング70へトルクを伝動するための機械的連結が与えられる。より具体的には、懸架ローター18と調節ローター26の同時回転を得るための、主回転伝動装置60から歯車機構52を介して離れた第二ケーシング70中の差動装置72への連結が与えられる。連結シャフト56,76の他にも、シャフト装置には、一方において差動装置72のシャフト74,128間の、また他方において歯車機構52のシャフト54,104間、とりわけ第一出力シャフト54と第二出力シャフト74間の整列及び位置取りにおける潜在的不正確性に対してさらに許容性を与えるために、図3に示されるカルダンシャフト等の補償連結器が含められる。離れた歯車ケーシング50,70及び補償連結器による追加的許容性によって与えられる他の利点は、歯車62,82、及び連関するリング歯車64,84間の噛み合いを適正にするため、出力シャフト54,74を両ローター18,26の回転軸に対して平行に独立して取り付けられることにある。さらに、シャフト装置90により、第一出力シャフト54を第二出力シャフト74に対して、また主回転伝動装置60を調節伝動装置80に対して独立に配置して構造空間上の制約に適合し易くすることが可能となる。
図3は、シャフト装置中の補償連結器が2個のカルダンジョイント92,94から作製される二連カルダンシャフトと長さ延長可能な中間シャフト95から形成されるシャフト装置90を示した図である。この長さ延長可能な中間シャフト95は、捻じれに対して剛性であり、かつ、例えば側面に溝形成された第一部分が第二部分の接合孔に噛み合う等の正嵌合接続によって伸縮自在に連結される第一及び第二部分を用いた2部分シャフトである。カルダンジョイント92,94のそれぞれは、好ましくは、第一連結シャフト56と中間シャフト95間、あるいは第二連結シャフト56と中間シャフト95間の角度不整合に拘わらず同速回転伝動を維持する中心のある二連カルダンジョイントである。使用される補償連結器のタイプに拘わらず、シャフト装置90中への均質なトルク伝動を確保するために、連結器は捻じれに対して剛性でなければならない。
図4は図2に従った分配装置10に用いられる駆動システムの代替例を示した図である。図4中、同一符号は図3に関しては同一部品を示し、これら図における主たる相違はシャフト装置190にある。図4の実施態様において、代替例としてのシャフト装置には、必ずしも正確でなくともよいが、水平軸に対してほぼ同軸に配置される第一及び第二連結シャフト156,176が含まれる。図4からさらに分かるように、シャフト装置190には安価で比較的単純な補償連結器192、例えばジョー継手あるいはオルダム継手が含まれる。オルダム継手はより多くの半径方向の不整合に順応することができるのに対し、ジョー継手のハブ193,194は中間部分に欠陥がある場合でもハブ同士で噛み合うことから、欠陥安全性が高いと考えられている。いずれのタイプの継手についても、連結ハブ193,194それぞれは連結シャフト156,176それぞれの隣接端部上に設けられる。双方の連結ハブ193,194とも、正ロック嵌合(形状嵌合)を用いて、一般的にスパイダー又は中間ディスクと呼ばれる若干弾力性のある中間部分(詳細説明せず)に噛み合う。そのようなより単純な補償連結器は、連結シャフト156,176間の軸方向、一定角度方向、及び半径方向の不整合を補正する能力はより小さいが、図3の自在継手装置とは反対に、歯車ケーシング50,70の変位及び方位にさらに自由度が必要とされないので、その能力は歯車ケーシング50,70へ適用できる一般的製造許容性の観点からは概して十分である。さらに、オルダムあるいは噛み合い継手型の補償連結器192は、たとえ捻じれ剛性であり、かつ同等運動量性であっても、回転と旋回のための2つのトルク伝動路間においてある程度の減衰を与える可能性がある。
本発明の好ましい変形(詳細説明せず)においては、前記補償連結器192として捻じれに堅固な可撓性連結器が用いられる。可撓性連結器の特に好ましい例として、可撓性ディスクあるいは歯車連結器が挙げられる。可撓性ディスク連結器には、金属あるいは合成材料、とりわけ特殊鋼から成るディスク形薄板等の1又は2以上の弾力性部材が含まれる。通常連結軸に対して放射状に取り付けられ、またせん断変形負荷を受ける弾力性部材は、その可撓性ゆえに半径方向、軸方向、及び一定角度方向に耐久性である。さらに別の好ましい実施態様においては、補償連結器192へ、二連カルダンシャフトの方式でひと続きに連結される2個の可撓性ディスク連結器を含めることも可能である。他方、可撓性歯車連結器には外側歯車歯と両ハブ上へ適合するスリーブを備える2つの取付けハブが含まれる。このスリーブにはハブの外側歯と噛み合う内側歯が設けられる。より大きな角度不整合に対して適応するために、好ましくはハブ上に湾曲した外側歯をもつ歯車連結器が用いられる。旋回中においては、角度不整合に対する許容性は大きく、軸方向不整合に対する許容性も十分であるが、一般的に半径方向の不整合に対する許容性はより小さい。
図2−4
10 分配装置
12 主ハウジング
14 送込み口
16 送込みチャネル
18 懸架ローター
20 ローラーベアリング
24 保護フランジ
26 調節ローター
28 ローラーベアリング
32 分配シュート
34,34′ 懸架アーム
36,36′ 旋回機構
38,38′ (36, 36′の)入力シャフト
44,44′ 懸架トラニオン
40,40′ (38, 38′の)ギアホイール
42 下側ギアリング
50 第一歯車ケーシング
52 歯車機構
54 第一出力シャフト
56 第一連結シャフト
60 (50中の)主回転伝動装置
62 (54上の)ギアホイール
64 (18上の)第一ギアリング
70 第二歯車ケーシング
72 差動歯車装置
74 (70中の)第二出力シャフト
76 (70中の)第二連結シャフト
80 調節伝動装置
82 (74上の)ギアホイール
84 (26上の)第二ギアリング
90 シャフト装置
92,94 カルダンジョイント
95 長さ延長可能中間シャフト
96 (54用の)ローラーベアリング
98,102,106 ギアホイール
104 補助シャフト
110 (60の)駆動シャフト
112 (104用の)ローラーベアリング
114 大直径かさ歯車
116 かさ歯車
118 (56用の)ローラーベアリング
120 中心歯車
122 惑星歯車キャリヤ
124 環状体
128 補助シャフト
130 減速歯車
132 (80の)駆動シャフト
134 (124上の)かさ歯車
136 かさ歯車
138 (76用の)かさ歯車
142 (74用の)ローラーベアリング
144 ブッシング
156,176 連結シャフト(第二実施態様)
190 シャフト装置(第二実施態様)
192 補償連結器(第二実施態様)
193,194 連結ハブ(第二実施態様)

Claims (17)

  1. シャフト炉、特に高炉中への充填材料分配装置であって、
    主ハウジング、
    充填材料を分配するための分配シュート、
    前記主ハウジング中にほぼ垂直な回転軸を中心に回転可能に取り付けられ、かつ第一ギアリングを備える懸架ローター、
    前記主ハウジング中にほぼ垂直な回転軸を中心に回転可能に取り付けられ、かつ第二ギアリングを備える調節ローター、
    充填材料の周辺方向への分配のため前記懸架ローターと共に回転するように前記懸架ローターへ吊るされ、及び充填材料の放射方向への分配のため前記調節ローターを通した前記懸架ローターに対する方位が調節可能な分配シュート、
    前記懸架ローターと前記調節ローターを相互連結して懸架ローターに対する調節ローターの差動回転を可能とする差動歯車装置、
    前記懸架ローターへ回転を与えるために前記懸架ローターへ連結され、及び前記調節ローターへ回転を与えるため、前記差動歯車装置を通して前記調節ローターへ連結される主回転伝動装置、特に電気モーター、
    懸架ローターに対する前記調節ローターへ差動回転を与えるため、前記差動歯車装置を通して前記調節ローターへ連結される調節伝動装置、特に電気モーター、及び
    前記調節伝動装置によって、前記差動歯車装置を通して懸架ローターに対する前記調節ローターへ差動回転が与えられない場合に、前記主回転伝動装置によって前記懸架ローターへ与えられる回転と同一速度の回転を前記調節ローターへ伝動するように構成された前記差動歯車装置、から構成され、 前記主ハウジング上には第一歯車ケーシングが取り付けられ、該第一歯車ケーシング中には、前記主ハウジング中へ突き出して、そこで前記懸架ローターの前記第一ギアリングと噛み合うギアホイールへ連結される第一出力シャフトへ前記主回転伝動装置を連結する歯車機構が含まれ、
    前記主ハウジング上には第二歯車ケーシングが取り付けられ、該第二歯車ケーシング中には、前記主ハウジング中へ突き出して、そこで調節ローターの前記第二ギアリングと噛み合う前記ギアホイールへ連結される第二出力シャフトへ前記調節伝動装置を連結する前記差動歯車装置が含まれ、及び
    シャフト装置に補償連結器が備えられ、該シャフト装置によって前記第二歯車ケーシング中の前記差動歯車装置が前記第一歯車ケーシング中の前記歯車機構へ連結されることを特徴とする充填材料分配装置。
  2. 前記補償連結器が捻じれに剛性な可撓性連結器であることを特徴とする請求項1記載の充填材料分配装置。
  3. 前記可撓性連結器が可撓性ディスク連結器であることを特徴とする請求項2記載の充填材料分配装置。
  4. 前記可撓性連結器が歯車連結器、特に湾曲外側歯を有する歯車連結器であることを特徴とする請求項2記載の充填材料分配装置。
  5. 前記シャフト装置が、前記歯車機構へ連結され、かつ前記第一歯車ケーシングから側方へ突き出す第一連結シャフトと、前記差動歯車装置へ連結され、かつ前記第二歯車ケーシングから側方へ突き出す第二連結シャフトと、前記第一歯車ケーシングと前記第二歯車ケーシングの間に取り付けられて前記第一連結シャフトを前記第二連結シャフトへ連結する補償連結器から構成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の充填材料分配装置。
  6. 前記第一連結シャフトが、前記第一歯車ケーシングの側壁へ取り付けられたローラーベアリング対を介して前記第一歯車ケーシングによって回転可能に支持され、及び
    前記第二連結シャフトが、前記第二歯車ケーシングの側壁へ取り付けられたローラーベアリング対を介して前記第二歯車ケーシングによって回転可能に支持されることを特徴とする請求項5記載の充填材料分配装置。
  7. 前記第一連結シャフト及び前記第二連結シャフトがほぼ一列に整列され、及び前記補償連結器がオルダム継手あるいはジョー継手であることを特徴とする請求項5または6に記載の充填材料分配装置。
  8. 前記補償連結器が同等運動量自在継手装置、特に2つのカルダンジョイントから成る二連カルダンシャフト、好ましくは長さ補正機構を備える二連カルダンシャフトであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の充填材料分配装置。
  9. 前記補償連結器が、2つのカルダンジョイントと、前記2つのカルダンジョイントを相互連結する長さ延長可能な中間シャフトから成る二連カルダンシャフトであって、前記2つのカルダンジョイントのそれぞれが二連カルダンジョイント、好ましくは中心のある二連カルダンジョイントであることを特徴とする請求項8記載の充填材料分配装置。
  10. 前記主回転伝動装置が前記第一歯車ケーシングによって支持され、及び
    前記調節伝動装置が前記第二歯車ケーシングによって支持されることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の充填材料分配装置。
  11. 前記第一歯車ケーシングが、前記第一出力シャフトが前記第一歯車ケーシングから前記主ハウジング中へ突き出すように前記第一出力シャフトを支持するローラーベアリング装置から構成され、及び
    前記第二歯車ケーシングが、前記第二出力シャフトが第二歯車ケーシングから前記主ハウジング中へ突き出すように前記第一出力シャフトから独立して前記第二出力シャフトを支持するローラーベアリング装置から構成されることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の充填材料分配装置。
  12. 前記差動歯車装置が、環状体、中心歯車、及び前記環状体及び中心歯車と噛み合う少なくとも2個の惑星歯車を担持する惑星歯車キャリヤから構成されるエピサイクリック惑星歯車列から成ることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の充填材料分配装置。
  13. 前記中心歯車は前記調節伝動装置へ連結され、
    前記惑星歯車キャリヤは前記第二出力シャフトへ固定され、及び
    前記環状体は、前記補償連結器を用いるシャフト装置を通して、及び前記第一歯車ケーシング中の前記歯車機構を通して、前記主回転伝動装置へ連結されることを特徴とする請求項12記載の充填材料分配装置。
  14. 前記第一出力シャフトは、特に前記第一歯車ケーシング中の孔中に軸方向に間隔を空けて取り付けられたローラーベアリング対を介して前記第一歯車ケーシングによって回転可能に支持され、かつ前記歯車ケーシングから前記主ハウジング中へ突き出し、及び
    前記第二出力シャフトは、特に前記第二歯車ケーシング中の孔中に軸方向に間隔を空けて取り付けられたローラーベアリング対を介して前記第一歯車ケーシングによって支持され、かつ前記第二歯車ケーシングから前記主ハウジング中へ突き出していることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の充填材料分配装置。
  15. 前記分配シュートを前記調節ローターへ連結する旋回装置をさらに含み、該旋回装置によって前記懸架ローターに対する前記調節ローターの差動回転が、前記シュートの前記懸架ローターに対する傾斜角度を調節するためのほぼ水平な旋回軸を中心とする前記シュートの旋回位置の変化へ変換されることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の充填材料分配装置。
  16. 請求項1〜15のいずれかに記載の充填材料分配装置を有して成るシャフト炉充填設備、特に高炉充填設備。
  17. 請求項16記載の充填設備を備える高炉。
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