JPH10110389A - 抗ピリング性溶剤紡糸セルロース系繊維及びその繊維構造物の製造法 - Google Patents

抗ピリング性溶剤紡糸セルロース系繊維及びその繊維構造物の製造法

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JPH10110389A
JPH10110389A JP28299096A JP28299096A JPH10110389A JP H10110389 A JPH10110389 A JP H10110389A JP 28299096 A JP28299096 A JP 28299096A JP 28299096 A JP28299096 A JP 28299096A JP H10110389 A JPH10110389 A JP H10110389A
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fiber
pilling
catalyst
fibers
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Kiyoshi Otoi
清 音居
Shohei Miyata
昌平 宮田
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KANEBO SILK EREGANSU KK
OMORI KIKAKU KK
OOMORI KIKAKU KK
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KANEBO SILK EREGANSU KK
OMORI KIKAKU KK
OOMORI KIKAKU KK
Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】テンセル繊維において生産性や布帛強度の不均
一性等の面で従来問題であった織編物の揉み叩き加工を
採らずに、代わってテンセル原綿のジグリシジル又はポ
リグリシジル化合物との架橋改質反応により高度の抗ピ
リング性改質を可能にし、しかもテンセル繊維特性の保
持をする上で、効果的で経済的な架橋反応触媒を提供す
る。 【解決手段】テンセル繊維及び該繊維構造物、特に原綿
の抗ピリング性改質において、ジグリシジル又はポリグ
リシジル化合物による架橋改質に50g/l以上の濃度
で水に溶解したナトリウム又はカリウムの硫酸塩、塩酸
塩及び有機酸塩を主触媒とし、水酸化ナトリウム又は水
酸化カリウムを補助触媒とする複合触媒系を反応触媒と
した場合、テンセル繊維に、平均単繊維強度が4.3g
/d以上においても、高度の抗ピリング性を付与するこ
とが可能になった。これにより織編物での揉み叩き加工
及びセルラーゼ加工を必要としない抗ピリング性テンセ
ル繊維、特に良好な紡績性のテンセル繊維原綿の製造を
可能にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は改質された溶剤紡糸
セルロース系繊維、該繊維からなる繊維構造物の製造法
に係わり、特に限定された処理条件での該繊維原綿のエ
ポキシ化合物による架橋改質により、該繊維の布帛加工
に常用されている前処理としての揉み叩き加工及びセル
ラーゼ加工を実施しなくて、抗ピリング性に改質され、
しかも布帛風合及び吸水性に変化の無い溶剤紡糸セルロ
ース系繊維及びその繊維構造物の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】溶剤紡糸セルロース系繊維とは、精製パ
ルプを誘導体に化学反応せしめることなく、特殊な有機
溶媒、例えば、N−メチルモルホリン−N−オキシド等
に加圧、加温下に溶解し、湿式紡糸したもので、英国コ
ートルズ社の「テンセル」(商品名)が知られている。
【0003】この溶剤紡糸セルロース系繊維(以下テン
セル繊維)は綿糸やレーヨンに比べて、強度が非常に強
く、張りが有りながらレーヨン特有の柔らかい風合を持
っていることが特徴で、さらに湿潤時の繊維強度がレー
ヨンと違って強く、さらに湿潤で縮みにくいといった優
れた特性を有している。
【0004】テンセル繊維はN−メチルモルホリン−N
−オキシドを溶剤とし紡糸されたものであるが、上述の
優れた特性を持つ一方で、単繊維の構造が、スキン−コ
ア構造を持ち、このスキン層が家庭洗濯等の湿潤摩擦や
衝撃で非常にフィブリル化し易く、さらに該フィブリル
が絡んでピリングし易いという欠点を持っている。そし
て、最近のテンセル繊維に関する技術開発は、ほとんど
がピリング化を効率良く、効果的に防止しうる抗ピリン
グ技術に集中していると言っても過言では無い。例え
ば、「ニューレーヨンの実際知識」(繊維社)280〜
283頁には該繊維のピリング発現機構及びセルラーゼ
によるピリングの分解除去手法が理論的に解説されてい
る。該解説に記述されているように、現在、テンセル繊
維の抗ピリング対策としては、該繊維からなる布帛をロ
ータリーワッシャー等で揉み叩き加工を施すことで敢え
て単繊維のスキン層をフィブリル化さらにはピリング化
させ、発生したフィブリル及びピリングをさらに揉み叩
き加工しながら、セルラーゼで溶解除去する、いわゆる
バイオ加工が実施されている。従来、上述の揉み叩き加
工、セルラーゼ加工は布帛で実施されて来たが、絡み防
止対策を施した糸での揉み叩き加工やセルラーゼ加工の
研究も着手されている(特開平6−322667号公
報、特開平7−3626号公報参照)。
【0005】繊維のフィブリル化現象は、一般的には、
糸や布帛への摩擦や衝撃で単繊維がさらに割繊され、割
繊されて発生したミクロ繊維が毛羽状に立ち上がる状態
である。さらに、ピリング化の機構は未だ完全に解明さ
れていない面もあるが、フィブリル化した布帛にさらに
摩擦や衝撃を加えて行った場合、ミクロ繊維同志及びミ
クロ繊維と単繊維が複雑に絡んで毛玉になり発現すると
言われている。フィブリル化は絹繊維の染色時や着用時
に白化現象として良く見られるものであるが、絹繊維の
場合は単繊維の強度が適度なものであるため、発生した
フィブリルは摩擦や衝撃で引きちぎられピリングが発生
することは無い。絹繊維の場合、フィブリル化は普通は
好ましい現象ではないが、時には布帛のピーチスキン加
工として利用される。
【0006】これに対してテンセル繊維の場合、前述の
ように単繊維強度が非常に強いため、発生したフィブリ
ルを摩擦や衝撃で引きちぎることが困難なため、著しく
ピリングし易い。そのためテンセル繊維の場合、前述の
ように揉み叩き加工で敢えてフィブリル及びピリングを
発生させ、これをセルラーゼ加工で溶解除去する加工手
段を採っている。一旦、表皮層をフィブリル化それに続
くセルラーゼ加工で溶解除去したテンセル繊維はもはや
摩擦や衝撃でピリングが発生することは無い。
【0007】しかしながら、揉み叩き加工、及びセルラ
ーゼ加工は対象が布帛であれ糸であれ、それぞれが小ロ
ット生産で、処理時間も全体として数時間〜10数時間
掛かり、大規模な生産手法としては問題があった。
【0008】特に、大規模生産と短時間処理で経済性を
改善し、しかも加工の均一性の改善が期待できる点、さ
らには揉み叩き加工やセルラーゼ加工が困難な他素材と
テンセル繊維との混紡を実施する要望から、テンセル繊
維の原綿での改質加工が望まれていたが、テンセル原綿
の場合、揉み叩き加工は後の紡績を不可能にするほど綿
を損傷するため、さらに一段と困難な課題であった。
【0009】エポキシ化、特にジグリシジル化合物又は
ポリグリシジル化合物を架橋剤とし、酸性化合物やアル
カリ性化合物を触媒とし、セルロース分子間を架橋する
方法で、木綿等のセルロース繊維からなる織編物の防し
わ性や耐洗濯性を向上させる手法は公知である。例え
ば、水酸化ナトリウム触媒についてはTextileR
esearch Journal 29,918〜92
5頁(1959)、繊維学会誌 26,226〜236
頁(1970)等、酸性触媒であるホウフッ化亜鉛触媒
についてはTextile Research Jou
rnal 31,757〜769頁(1961)、及び
繊維学会誌 26,38〜50頁(1970)等に綿布
に防しわ性を付与する目的で詳しく検討されている。特
公昭34−5250号公報、特開昭51−32898号
公報にはセルロース繊維にW/W性や鮮明染色性を付与
する目的で水酸化ナトリウムを触媒とするエポキシ化合
物によるセルロース繊維の改質が提案されている。特開
昭50−112598号公報、特開昭50−11259
9号公報にはセルロース繊維に耐久性の良いセツト性を
付与する目的で酸や酸性塩を触媒とするエポキシ化合物
による改質が提案されている。特開昭50−63298
号公報、特開昭58−31171号公報にはW/W性、
洗濯耐久性、オイル・リリーズ性を付与する目的で酸や
酸性塩及びアミン塩を触媒とするエポキシ化合物による
セルロース繊維の改質が提案されている。特開平6−2
99469号公報には形態安定性、防しわ性、耐磨耗性
を付与する目的で酸性塩やアミン及びアミン塩を触媒と
するセルロース繊維の改質が提案されている。
【0010】本発明者等は、上述の従来技術をもとに種
々の触媒でジグリシジルエーテル化合物やポリグリシジ
ルエーテル化合物による架橋反応でテンセル繊維の抗ピ
リング性改質につき検討した。その結果、従来、セルロ
ース繊維のエポキシ化合物による架橋改質に触媒効果が
認められている上述の酸、酸性塩、強アルカリ或いはア
ミン化合物が、テンセル繊維の該グリシジルエーテル化
合物による架橋反応での抗ピリング改質にはほとんど触
媒効果が無い、或いは実用性が無いことが分かった。
【0011】即ち、該架橋反応の最も良く知られた水酸
化ナトリウムや水酸化カリウム等の強アルカリ触媒を、
上述の繊維学会誌 26,36〜46頁(1970)に
準じて、テンセル繊維のグリシジルエーテル化合物によ
る架橋改質の反応触媒として検討したが、反応温度80
℃、ジグリシジル化合物2g/100ml、水酸化ナト
リウム:1.0g/100ml、pH12.8、浴比1
5の通常の反応条件でテンセル繊維の抗ピリング性はほ
とんど改善されなかった。又、これ以上の触媒濃度はテ
ンセル繊維織編物の風合がペーパーライクに変化するた
め採用できないことが分かった。
【0012】同じく、該架橋反応の代表的触媒であるホ
ウフッ化亜鉛、ホウフッ化マグネシウムを、上述の繊維
学会誌 26,38〜50頁(1970)に準じて検討
したが、反応温度80℃、ジグリシジル化合物2g/1
00ml、ホウフッ化亜鉛:1g/100ml、pH
2.8、浴比15での反応条件でテンセル繊維の抗ピリ
ング性はほとんど改善されなかった。該触媒は比較的高
価で、これ以上の触媒濃度は本発明の主たる目的である
原綿加工の触媒としては経済性が悪く採用できない。
【0013】その他、上述の従来技術で公知の触媒及び
これより類推される触媒として、無機酸として硫酸、塩
酸、燐酸、有機酸として酢酸、クエン酸、酒石酸、マレ
イン酸、リンゴ酸、プロピオン酸、酸性塩として塩化マ
グネシウム、塩化亜鉛、塩化アンモニウム、塩化アルミ
ニウム、塩化錫、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛、硫酸ア
ンモニウム、硫酸アルミニウム、硝酸マグネシウム、硝
酸亜鉛、硝酸アンモニウム、硝酸アルミニウム、燐酸ア
ンモニウム、過塩素酸マグネシウム、アルカリ性塩とし
て上記の有機酸のナトリウム及びカリウム塩、アミン化
合物としてベンジルジメチルアミン、各種4級アンモニ
ウム塩について、反応温度80℃、触媒濃度1.0g/
100ml〜10g/100mlの条件で、テンセル繊
維のジグリシジルエーテル化合物による架橋反応による
抗ピリング性改質を検討したが、全て、テンセル繊維の
抗ピリング性改質に全く効果は認められなかった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、テンセ
ル繊維のジグリシジルエーテル化合物及びポリグリシジ
ルエーテル化合物との架橋反応による抗ピリング性改質
に付き、技術的に容易で経済的に有利な反応触媒につい
て鋭意研究した結果、本発明を完成したものである。本
発明の目的とするところは、まず、従来テンセル繊維の
抗ピリング性改質に必須であった揉み叩き加工及びセル
ラーゼ加工を実施せず、代わってテンセル繊維の優雅な
風合や速やかな吸水性を損うことなく架橋改質し、該架
橋改質により高度な抗ピリング性を持ったテンセル繊維
及びその繊維構造物の製造法を提供するにある。特に大
規模生産と短時間処理で経済性を改善し、しかも加工の
均一性の改善が期待できる点、さらには揉み叩き加工や
セルラーゼ加工が困難な他素材との混紡を可能ならしめ
る抗ピリング性テンセル繊維原綿を提供するにある。さ
らに本発明の目的はかかる架橋改質を工業的に有利に製
造する方法を提供するにあり、特に技術的に容易で経済
的に有利な該架橋反応の触媒及び該触媒反応の反応条件
を提供するにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために次の構成からなる。即ち、溶剤紡糸セルロー
ス系繊維の原綿、スライバー、紡績糸或いは織編物をジ
グリシジルエーテル化合物又はポリグリシジルエーテル
化合物により架橋改質するにおいて、50g/l以上の
濃度で水に溶解したナトリウム又はカリウムの硫酸塩、
塩酸塩及び有機酸塩の単独又は混合物を主触媒とし、水
酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを補助触媒とする複
合触媒系で該架橋改質を行うことを特徴とする、単繊維
の表面が揉み叩き加工及びセルラーゼ加工によるフィブ
リル化又はミクロフィブリル化構造を呈していないにも
かかわらず、該繊維からなる織編物の家庭用洗濯機法で
の抗ピリング性試験にJIS L−1076法のピリン
グ判定写真を準用しての判定で4級以上の抗ピリング性
に改質されており、さらに架橋改質による織編物の風合
の変化が実質的に無く、さらにJIS L−1096法
の吸水性試験のA法による試験で該繊維からなる織編物
の吸水速度が1秒以下である溶剤紡糸セルロース系繊維
及びその繊維構造物の製造法である。
【0016】本発明者等は、テンセル繊維の抗ピリング
改質の手段として、ジグリシジルエーテル又はポリグリ
シジルエーテル化合物よる架橋改質を手法として採り、
その改質方法において、従来、木綿等のセルロース繊維
のグリシジル化合物による架橋改質の触媒として最も良
く知られている水酸化ナトリウム等の強アルカリや塩酸
等の強酸及びホウフッ化亜鉛等の強酸性塩が布帛の品質
維持や経済性の点で許容される濃度ではテンセル繊維の
抗ピリング性改質には全く効果が無く、その他、従来セ
ルロース繊維のエポキシ化合物との反応触媒として公知
の有機酸及びその塩、弱酸性塩、弱アルカリ性塩及びア
ミン化合物も、これを高濃度で添加した場合でも架橋反
応そのものが全く進まないことを確認し、これを打開す
べく種々の化合物及びその反応条件について検討した。
【0017】その結果、テンセル繊維のジグリシジルエ
ーテル化合物及びポリグリシジルエーテル化合物による
架橋改質の反応において、主触媒としてナトリウム又は
カリゥムの硫酸塩、塩酸塩及び有機酸塩を単独又は混合
物として50g/l以上の濃度で水に溶解し、これに補
助触媒として水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを混
合した場合は、ナトリウム又はカリウムの硫酸塩、塩酸
塩及び有機酸塩を単独又は混合物として50g/l以上
水に溶解しただけで、該補助触媒を混合しない反応系で
は惹起されなかった該架橋改質の反応が速やかに、しか
も架橋度の再現性良く進むことを見出だした(硫酸塩の
場合は低温反応の場合に補助触媒の効果が認められ
る)。この場合、補助触媒としての水酸化ナトリウム又
は水酸化カリウムの濃度は従来綿糸のグリシジル化合物
による架橋改質に適用されている濃度の1/10程度の
1g/lで補助触媒としての効果は充分有る。以上によ
り得られた改質テンセル繊維の織編物の品質は、平均単
繊維強度が4.3g/d以上(改質前4.8g/d以
上)で、該単繊維の表面が揉み叩き加工及びセルラーゼ
加工によるフィブリル化又はミクロフィブリル化構造を
呈していないにもかかわらず、家庭用洗濯機法での抗ピ
リング試験にJIS L−1076法のピリング判定写
真を準用しての判定で4級以上の抗ピリング性に改質さ
れており、さらに該架橋改質による織編物の風合の変化
が実質的に無く、さらにJIS L−1096法の吸水
性試験のA法による試験で該繊維からなる織編物の吸水
速度が1秒以下である。逆の観点から見てもテンセル繊
維のジグリシジルエーテル及びポリグリシジルエーテル
化合物との架橋反応に、セルロース繊維の該架橋反応の
触媒として従来最も良く知られた水酸化ナトリウム等の
強アルカリがそれ単独では触媒効果が事実上無く、これ
にナトリウム又はカリウムの硫酸塩、塩酸塩及び有機酸
塩を単独又は混合物として50g/l以上混合した場
合、該架橋反応が顕著に速やかに進むことは新規な発見
であり驚くべき事実である。
【0018】本発明において、揉み叩き加工が不必要な
ことは、大規模生産と短時間処理で経済性を改善し、し
かも均質な改質が期待できる点、さらには揉み叩き加工
やセルラーゼ加工が困難な他素材とテンセル繊維との混
紡を可能にするための必須条件であるテンセル原綿での
抗ピリング加工を可能にする点で重要である。
【0019】さらに、ポリエステル繊維やアクリル繊維
の抗ピリング加工としては、一般に平均単繊維強度を
3.5g/d程度以下に調整する手段が採られるが、本
発明の場合、平均単繊維強度4.3g/d以上のテンセ
ル繊維に抗ピリング改質ができたことは意味が大きい。
このことは細番手紡績糸による薄地布帛の実用強度を保
持するうえでも重要である。
【0020】以上のように本発明はテンセル原綿の改質
加工に特に有用であるが、これに限定されるものでは無
く、紡績糸及び織編物から、ピーチスキン調の布帛にと
らわずにフラットの織編物を製造するテンセル繊維の改
質に有用である。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成要件を具体的
に説明する。本発明の溶剤紡糸セルロース系繊維とは、
具体的には、現在のところ商業的に実用化されているテ
ンセル(商品名)が唯一該当する。そして本発明はテン
セル原綿、スライバー、紡績糸、或いは織編物等の全て
に適用できるが、特に原綿に適用した場合の効果が生産
性及び経済性及び他素材との複合性の面で大きい。
【0022】本発明においては、現在テンセル繊維の抗
ピリング加工の処理として必ず実施されている揉み叩き
加工及びセルラーゼ加工を必要としないのが大きな特徴
である。これにより、大規模生産と短時間処理で経済性
の改善が期待でき、さらには揉み叩き加工やセルラーゼ
加工が困難な他素材とテンセル繊維との混紡を可能にす
るテンセル原綿での抗ピリング加工が容易に実現でき
る。
【0023】本発明で得られたテンセル繊維の平均単繊
維強度は4.3g/d以上、好ましくは4.5g/d以
上である。当然ながら4.3g/d以下でも本発明を準
用すればさらに高度で均一な抗ピリング性改質が可能で
あるが、このためにはセルラーゼ加工や、酸又はアルカ
リ処理で繊維強度の調整が必要になる。
【0024】本発明において、テンセル繊維はグリシジ
ル化合物により架橋改質する。該グリシジル化合物とし
ては、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、
プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、グ
リセリン、ソルビトール、ポリグリセロール、ペンタエ
リスリトール等のジ、及びポリグリシジルエーテルであ
るが、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、
プロピレングリコール及びポリプロピレングリコールの
ジグリシジルエーテルが効果及び経済性の面で好まし
い。
【0025】本発明のグリシジル化合物による架橋度
は、これを重量増加率で表した場合、1〜20重量%、
好ましくは2〜20重量%が望ましい。1重量%以下で
は抗ピリング性が3級以下であるし、20重量%を越え
た場合布帛の風合が固くなる。
【0026】本発明の架橋改質によって、テンセル繊維
が平均単維強度が4.3g/d以上でも該繊維の織編物
の家庭用洗濯機法での抗ピリング試験にJIS L−1
076法のピリング判定標準写真を準用しての判定で4
級以上に改質される。平均単繊維強度が4.3g/d以
上でも抗ピリング性繊維にテンセル繊維を改質できたこ
とは、テンセル原綿からの紡績生産性や紡績糸の品質規
格の維持及びテンセル細番手紡績糸よる薄地織編物に抗
ピリング性と充分な実用強度を付与するに極めて効果的
である。
【0027】本発明の家庭用洗濯機法での抗ピリング試
験は、JIS L−0217の103法に準拠した方法
で、家庭用洗濯機(JIS L−0217の103号の
規定するもの)を使用し、衣料用合成洗剤2g/lを含
む液温40℃の洗濯液、浴比1:30で、試験片3枚と
負荷布2枚(計5枚)を5分間洗濯した後脱液し、次に
常温の水で2分間すすぎ洗いと脱液を各々2回行い、試
験片と負荷布を取り出しタンブル乾燥機で乾燥する(吹
き出し温度約70℃)。この操作を5回くり返し、得ら
れた試験片をJIS L−1076法のピリング判定標
準写真を準用して試験片の抗ピリング性を判定する。
【0028】本発明のジグリシジルエーテル化合物及び
ポリグリシジルエーテル化合物により架橋改質したテン
セル繊維は、架橋改質前のテンセル繊維と同様に吸水性
が極めて良好で、JIS L−1096法の吸水性試験
のA法による試験で、該繊維からなる織編物の吸水速度
は1秒以下である。該吸水性が極めて良好なのが、本発
明のグリシジルエーテル化合物による架橋改質の顕著な
特徴である。
【0029】因に、テンセル繊維の抗ピリング性改質を
目的にした従来技術の一つとして、ジメチロールジヒド
ロキシエチレン尿素加工やジ、又はトリクロルトリアジ
ン系化合物による改質加工が提案されている(特開平6
−146168号公報、特開平5−117970号公
報)。しかしながら、この場合、テンセル織編物の上記
吸水速度は10秒以上になり、該改質加工により吸水性
が顕著に低下し、テンセル繊維を差別化繊維たらしめて
いる特性が大きく阻害され好ましくない。
【0030】JIS L−1096法の吸水性試験のA
法の概要は、水1mlを25±3滴に分割できるビュレ
ットを用い、ビュレットの先端が試験織編物片の表面か
ら1cmの高さになるようにして、水滴を1滴落下さ
せ、水滴が試験片に落ちた時から、その水滴が特別な反
射をしなくなるまでの時間(秒)を測定する。試験回数
は10回とし、その平均値で表す。特別な反射をしなく
なったのは、試験片が水滴を吸収するにつれて鏡面反射
が消え、湿潤だけが残る状態を言う。
【0031】本発明の架橋改質の方法としては、浸漬加
熱法、パッド−スチーム法、パッド−ドライ−スチーム
法、コールドバッチ法の何れでも可能であるが、均一性
の面では浸漬法が好ましい。何れの方法においても、グ
リシジル化合物及び架橋反応の触媒の水溶液にテンセル
繊維を浸漬し、浸漬法の場合はそのまま、パッド法及び
コールドバッチ法の場合はピックアップ量を70%〜1
30%に搾液し、通常は加温又は加熱下、コールドバッ
チ法の場合は室温又は加温下で反応させる。
【0032】本発明の架橋反応に必要なグリシジル化合
物の施与量はグリシジル化合物のエポキシ当量等によっ
ても異なるが、浸漬法ではテンセル繊維に対して2〜3
0重量%、パッド−スチーム法、パッド−ドライ−スチ
ーム法では2〜40重量%、コールドバッチ法では2〜
50重量%である。
【0033】本発明の架橋改質反応の触媒としては、5
0g/l以上の高濃度のナトリウム又はカリウムの硫酸
塩、塩酸塩及び有機酸塩の単独又は混合物を主触媒と
し、低濃度の水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを補
助触媒とするのが好ましく、硫酸塩が効果及び経済性の
点でより好ましい。有機酸塩としては、酢酸、クエン
酸、酒石酸、コハク酸、プロピオン酸が効果及び経済性
の点でより好ましい。各種塩の混合量は、処理液中の濃
度として5〜15重量%、好ましくは8〜12重量%で
ある。15重量%以上になるとグリシジル化合物が一部
水から分離してくるし経済性の割に効果は小さい。補助
触媒としての水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムの濃
度は0.1g/l以上、50g/l未満が好ましく、従
来、綿糸やレーヨンのグリシジル化合物による架橋改質
に適用されている10g/lの10%量の1g/l程度
が効果及び品質維持上最も好ましい。水酸化ナトリウム
や水酸化カリウムも50g/l以上の濃度になると、そ
れ単独で該架橋改質反応の触媒作用はあるが、テンセル
繊維の風合が劣化し実用触媒としては採用できない。
【0034】本発明者等は、先に50g/l以上の濃度
の硫酸ナトリウム又は硫酸カリウムを触媒とするグリシ
ジル化合物によるテンセル繊維の架橋改質を提案してい
るが、ナトリウム又はカリウムの硫酸塩の場合、補助触
媒の水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムの効果は、低
温反応(30〜40℃以下)であるコールドバッチ法の
場合に実用上の有意差として効果が認められる。これに
対して、塩酸塩及び有機酸塩の場合、低温反応はもちろ
ん高温反応である浸漬法の場合でも補助触媒としての水
酸化ナトリウム又は水酸化カリウムは必ず使用しなけれ
ばならない。
【0035】本発明の触媒作用のメカニズムについては
正確なことは分からないが、ナトリウム又はカリウムの
硫酸塩、塩酸塩及び有機酸塩の触媒効果と水酸化ナトリ
ウム又は水酸化カリウム等の強アルカリの触媒効果が単
に加算されたものでは無い。水酸化ナトリウム等の混合
効果が単に強アルカリによる触媒効果だけならば水酸化
ナトリウム等は混合する必要は無い。即ち、本発明の架
橋反応におけるナトリウム又はカリウムの硫酸塩、塩酸
塩及び有機酸塩の水溶液は、これにグリシジル化合物を
混合するだけで、アルカリ剤を混合しなくても、次第に
pHはアルカリ側に移動し、混合直後は中性〜弱アルカ
リ(pH=7〜8)の系であったものが、反応温度にも
よるが数分〜数十分で強アルカリの系に変化し、最終的
にはpHは10〜11以上に上昇する。従って、本発明
の水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムが単に反応系を
強アルカリに移行させるためだけのものならば敢えて混
合する必要はない。さらに、アルカリ剤を混合しない系
での比較で、硫酸ナトリウムの場合も、有機酸塩、例え
ば、クエン酸ナトリウムの場合も、グリシジル化合物混
合でpHは最終的には同程度(pH=11程度)か、む
しろクエン酸ナトリウムの方がアルカリ側に高くなる。
しかし、高温反応である浸漬法でのグリシジル化合物に
よるテンセル繊維の抗ピリング性改質に、硫酸ナトリウ
ムの場合は必ずしもアルカリ剤の混合は必要ないが、ク
エン酸ナトリウムの場合はアルカリ剤を混合しなければ
実用的な該抗ピリング性改質は生起しない。即ち、反応
系のpHはほぼ同じなのに改質効果に顕著な差がある。
以上からも本発明の水酸化ナトリウム又は水酸化カリウ
ムの反応系への混合が、単に硫酸塩、塩酸塩及び有機酸
塩の触媒効果に水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムの
触媒効果が加算されたものでないことが分かる。
【0036】本発明の触媒作用のメカニズムは次のよう
に推定される。まず、反応系において、主触媒のナトリ
ウム又はカリウムの硫酸塩、塩酸塩及び有機酸塩はジグ
リシジル基又はポリグリシジル基と反応して、該基を高
活性の遷移状態化合物に変化させる。この反応の副反応
として強アルカリ性化合物又は該遷移状態化合物そのも
のに強アルカリ性基が発生し該反応系を強アルカリ性に
変化させる。テンセル繊維の場合、該遷移状態化合物が
セルロース構造の水酸基と反応して架橋結合が生起する
のであるが、ナトリウム又はカリウムの硫酸塩とグリシ
ジル化合物との遷移状態化合物はテンセル繊維の水酸基
を反応するに必要な活性エネルギーを持っているため、
低温反応の場合の反応時間を短縮する場合以外は、補助
触媒の水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを混合する
必要性は小さいが、塩酸塩及び有機酸塩の場合は遷移状
態化合物の活性エネルギーが若干不足のため、これに補
助触媒の水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを混合し
て、何等かの形で該活性エネルギーを補うことで遷移状
態化合物がセルロースの水酸基と反応すると考えられ
る。如何なる形で活性エネルギーを補っているかは今の
ところ不明だが、単にアルカリ性の補給だけで無いこと
は言える。
【0037】絹繊維の抗ピリング改質加工として、ジグ
リシジルエーテル及びポリグリシジルエーテル化合物に
よる架橋改質の場合に、アルカリ金属の硫酸塩、塩酸
塩、有機酸塩、チオ硫酸塩等の50g/l以上の濃度の
系が触媒効果があることは公知である(特開昭64−2
6784号公報、特開昭62−231079号公報)。
しかしながら、絹繊維の場合はグリシジル基と反応する
のは、主としてチロシンのフェノール性水酸基であるの
に対して、テンセル繊維の場合は、グルコース環のアル
コール性水酸基であり、さらに、繊維構造の気孔度、結
晶構造や結晶化度の差、等で反応活性エネルギーが異な
り必ずしも絹繊維の知見、技術がセルロース系繊維に適
用できるものでは無い(続絹糸の構造 信州大学繊維学
部発行 628〜630頁参照)。又、これまで公知技
術文献としてセルロース系繊維のグリシジル化合物等に
よる架橋改質において、アルカリ金属硫酸塩単独又はア
ルカリ金属の硫酸塩、塩酸塩及び有機酸塩を主触媒と
し、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを補助触媒と
する複合触媒系が触媒として有効としたものは無い。
又、上記の絹繊維に関する特開昭64−26784号公
報及び特開昭62−23107号公報において触媒とし
て有効とされた多くの化合物の中で、単独でテンセル繊
維の架橋改質に有効なのは硫酸ナトリウムのみで、塩化
ナトリウム、クエン酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、
酢酸ナトリウム等はアルカリ金属水酸化物を混合しない
場合は全てテンセル繊維のグリシジル化合物による架橋
改質に触媒効果は無い。チオ硫酸ナトリウム、チオシア
ン酸ナトリウム、塩化マグネシウム、2−メチルイミダ
ゾール、トリエチレンテトラミン、炭酸ナトリウム、炭
酸水素ナトリウム等は、アルカリ金属水酸化物を混合し
ても触媒活性は小さい。従って、絹繊維の場合と異な
り、アルカリ金属の硫酸塩単独又はアルカリ金属の硫酸
塩、塩酸塩及び有機酸塩を主触媒とし、水酸化ナトリウ
ム又は水酸化カリウムを補助触媒とする複合触媒で、初
めてテンセル繊維のグリシジル化合物との反応による抗
ピリング改質が可能と言える。
【0038】Textile Research Jo
urnal 27,135〜145頁(1957)に
は、エポキシ化合物によるセルロース繊維(具体的には
綿糸)の架橋改質の反応触媒として、ホウフッ化塩、硫
酸塩を例にして、触媒の活性度は塩を構成する金属の塩
基度に依存し、弱塩基度の金属の塩は活性度が高く、ナ
トリウムやカリウムのように強塩基度の金属の塩は触媒
活性は弱い〜無いと記述されている。従って、ナトリウ
ムやカリウムの硫酸塩、塩酸塩及び有機酸塩はグリシジ
ル化合物によるセルロース繊維の架橋改質に触媒活性は
無いとするのが従来の通説であった。
【0039】特開平4−316687号公報には木綿と
絹の混紡繊維の染色性の差を無くして1浴での染色を可
能にするために、グリシジル化合物で絹繊維を改質する
ことが効果があり、この反応に中性塩、弱アルカリ性
塩、アルカリ性塩、酸性塩、アルカリ金属水酸化物、ア
ンモニア水及びアミンが触媒活性があるとされている。
該公報の技術は、発明の詳細な説明から分かるように、
絹繊維のアミノ末端基をグリシジル基と反応させること
で染色性を変化させることにあり、セルロース基はグリ
シジル基と反応しないと潜在的に認識されている。これ
からも、アルカリ金属水酸化物とアルカリ金属の硫酸
塩、塩酸塩及び有機酸塩との複合触媒がテンセル繊維の
グリシジルエーテル化合物による架橋反応による抗ピリ
ング性改質に特異な触媒活性を持っているのが分かる。
【0040】本発明のグリシジルエーテル化合物による
架橋改質の処理法としては、浸漬加熱法、パッド−スチ
ーム法、パッド−ドライ−スチーム法、コールドバッチ
法の何れも用いることができる。浸漬加熱法の場合、グ
リシジル化合物とテンセル繊維を速やかに、しかも収率
良く反応させるためには、処理温度を70℃以上とする
ことが好適である。浴比は浸漬処理の場合、10〜30
程度が好ましい。パッド−スチーム法は、例えば、テン
セル繊維に対して50〜350重量%、好ましくは80
〜500重量%の処理液を付与後、120℃、好ましく
は110℃以下の飽和水蒸気で10分〜数10分間スチ
ーミングする。パッド−ドライ−スチーム法の場合も、
パッド−スチーム法に準ずるが、スチーミングの前に8
0〜120℃で乾燥する。
【0041】コールドバッチ法では、例えば、シート状
のテンセル原綿に50〜200重量%、好ましくは80
〜120重量%の処理液を付与した後、ラップ状に巻取
り、乾燥することなくフィルム等で覆って水分の蒸散を
防止した上で室温〜加温下で20時間程度置く。この
間、反応が均一に進むように該ラップを回転させること
が望ましい。
【0042】グリシジル化合物による架橋改質処理した
テンセル繊維は、常法に従って湯洗、油剤処理等の通常
の工程を経て乾燥する。
【0043】
【実施例】以下実施例にて本発明を具体的に説明する。
【0044】実施例1 テンセル原綿(単繊維:1.5d/38mm長、英国コ
ートルズ社製)を処理容量1800lのオーバーマイヤ
ーを用いて、グリシジル化合物による架橋改質を行っ
た。該架橋改質の条件はグリシジル化合物としてエチレ
ングリコールジグリシジルエーテル(デナコール EX
−810 ナガセ化成工業)を20g/l、主触媒とし
て塩化ナトリウムを100g/l、補助触媒として水酸
化ナトリウムを1g/lの割合で溶解した水溶液180
0lにテンセル原綿約120Kgを室温で浸漬し、良く
攪拌した後昇温し、90℃で60分間反応させた。この
場合水酸化ナトリウムを混合する前段階の、塩化ナトリ
ウム水溶液にグリシジル化合物を混合した直後のpHは
7.4、これが30分後にはpHが10.4にまで上昇
した。これに水酸化ナトリウムを混合するとpHは1
2.2であった。反応後、水洗、脱水し、パンソフター
−S(商品名 第一工業製薬製)の水溶液に浸漬し該油
剤を1.2%重量付着させた後乾燥した。得られたテン
セル原綿の単繊維強度は4.4g/d、重量増加率で測
定した架橋度は8.0%であった。得られた改質原綿を
綿番手30/1の紡績糸に紡績した。該紡績糸のIPI
値/1000mのネップ数は20個であった。続いて、
これを仕上織設計で織幅114cm、径:100本/イ
ンチ、緯:70本/インチの平織物に製織した。該織物
をビニールスルホン酸系の反応染料で染色後、前記した
家庭用洗濯機法でピリング試験を実施し、得られた試験
布片をJIS L−1076法のピリング判定写真を準
用して判定した結果5級で、テンセルの抗ピリング性規
格を満足していた。次に該織物をJIS L−1096
法の吸水性試験のA法により吸水性を試験した。吸水時
間は1秒以下と改質前と変わらず極めて良好であった。
風合も改質前と変わらずテンセル織物特有の柔らかくて
しかも反発感に優れたものであった。
【0045】比較例1 実施例1に準じて、テンセル原綿の架橋改質を行った。
但し触媒としては食塩を混合せず水酸化ナトリウムのみ
を該架橋改質反応の標準的濃度の10g/lの濃度で使
用した。得られた改質テンセル原綿の平均単繊維強度は
4.7g/dであった。該原綿を実施例1と全く同じ条
件で紡績した。該紡績糸のIPI値/1000mのネツ
プ数は26個であった。引き続き製織、染色した後、ピ
リング試験を実施した結果、抗ピリング性は1級で著し
く不良であった。この結果、従来、セルロース繊維のグ
リシジル化合物による改質において、確実な触媒効果が
認められている水酸化ナトリウムが、同じく確実な公知
反応条件で、テンセル繊維のグリシジル化合物との架橋
改質による抗ピリング改質に全く触媒効果が無いことが
分かる。
【0046】比較例2 実施例1に準じて、テンセル原綿の架橋改質を行った。
但し触媒としてはホウフッ化亜鉛を10g/lの濃度
(pH2.8)で使用した。得られた改質テンセル原綿
の平均単繊維強度は4.6g/dであつた。該原綿を実
施例1と全く同じ条件で紡績した。得られた紡績糸のI
PI値/1000mのネツプ数は25個であった。引き
続き、実施例1に準じて、製織、染色した後、ピリング
試験を実施した。抗ピリング性は2級で著しく不良であ
った。この結果、従来、セルロース繊維のグリシジル化
合物による改質において、確実な触媒効果が認められる
ホウフッ化亜鉛が、同じく確実な公知反応条件でテンセ
ル繊維のグリシジル化合物との架橋改質による抗ピリン
グ改質に全く触媒に効果が無いことが分かる。
【0047】実施例2 表1の化合物を主触媒として100g/l、補助触媒と
して水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを1g/lの
割合で使用し、実施例1に準じてテンセル原綿のエチレ
ングリコールジグリシジルエーテルによる架橋改質を行
った。得られた改質原綿を実施例1と全く同じ条件で綿
番手30/1の紡績糸に紡績した。以降、実施例1に準
じて、製織、染色、ピリング試験を実施した。ピリング
試験は表1に示すように全て4〜5級であった。又、織
物の吸水性試験の結果吸水時間は1秒以下で、改質前と
変わらず極めて良好であった。
【0048】
【表1】
【0049】比較例3 実施例2に準じ、但し補助触媒の水酸化ナトリウム及び
水酸化カリウムを混合しないでテンセル原綿のジグリシ
ジルエーテルによる架橋改質を行った。得られた改質原
綿を実施例1と全く同じ条件で綿番手30/1の紡績糸
に紡績した。以降、実施例1に準じて、製織、染色、ピ
リング試験を実施した。ピリング試験は表2に示すよう
に硫酸塩を除いて全て1〜2級であった。実施例2との
比較で、塩酸塩、有機酸塩触媒の場合、補助触媒として
水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムの混合が必須条件
であることが分かる。
【0050】
【表2】
【0051】比較例4 テンセル原綿(単繊維:1.5d/38mm長 英国コ
ートルズ社製)を処理容量1800lのオーバマイヤー
を用いて、ジクロルトリアジン化合物による架橋改質を
行った。該架橋改質の条件は、反応染料のミカシオン
イエロー RS(日本化薬製)を6g/l、無水硫酸ナ
トリウムを30g/l、炭酸ナトリウムを5g/lを溶
解した水溶液1800lにテンセル原綿120Kgを室
温で浸漬し、良く攪拌した後昇温し、90℃で60分間
反応させた。続いて水洗し、遠心脱水機で脱水した後、
パンソフター−S(第一工業製薬製)の水溶液に浸漬し
該油剤を1.2%重量付着させた後乾燥した。得られた
テンセル原綿の単繊維強度は4.3g/d、架橋度は
5.2%であった。得られた改質原綿を綿番手30/1
の紡績糸に紡績した。該紡績糸のIPI値/1000m
のネツプ数は25個であった。続いて、これを実施例1
に準じて製織し、ピリング試験を実施した。抗ピリング
性は5級でテンセル織物の抗ピリング性規格を満足して
いた。しかしながら、該織物をJIS L−1096法
の吸水性試験のA法により吸水性試験を実施したとこ
ろ、吸水時間は平均12秒でテンセル織物の吸水性とし
ては不合格であった。
【0052】比較例5 テンセル原綿(未改質 単繊維:1.5d/38mm
長、英国コートルズ社製)を綿番手30/1の紡績糸に
紡績した。該紡績糸のIPI値/1000mのネップ数
は23個であった。続いて、これを実施例1に準じて製
織した。得られた織物をジメチロールジヒドロキシエチ
レン尿素(スミテックスレジンFSK 住友化学製)を
30g/l、触媒として塩化マグネシウムを10g/l
を溶解した水溶液に浸漬した後、マングルで70%ピッ
クアップに絞り、110℃で乾燥後160℃でベーキン
グした後、水洗し乾燥した。得られた改質テンセル織物
をビニールスルホン酸系の反応染料で染色し、以降、実
施例1に準じてピリング試験を実施した。抗ピリング性
は4級でテンセル織物の抗ピリング性規格を満足してい
た。しかしながらJIS L−1096法の吸水性試験
の吸水時間は平均10秒でテンセル織物の吸水性規格と
して不合格であった。又、風合も改質前のテンセル織物
に比べてやや固く不満足なものであった。
【0053】比較例6 実施例1に準じて、テンセル原綿の架橋改質を行った。
但し主触媒としては、従来、絹繊維のグリシジル化合物
との架橋改質に触媒効果が認められている表3の化合
物、補助触媒として水酸化ナトリウムを20g/l使用
した。得られた改質原綿を実施例1と全く同じ条件で綿
番手30/1の紡績糸に紡績した。以降、実施例1に準
じて、製織、染色、ピリング試験を実施した。ピリング
試験は表3に示すように全て1〜3級であった。この結
果、従来、絹繊維のグリシジル化合物による抗ピリング
性改質において触媒効果が報告されている表3の化合物
が、補助触媒を添加してもテンセル繊維のグリシジル化
合物との架橋改質による抗ピリング改質に効果が無い〜
小さいことが分かる。これは絹繊維の場合、グリシジル
基との反応が主としてチロシンのフェノール性水酸基と
で行われるのに対して、セルロース系繊維の場合はアル
コール性水酸基とで行われることや、結晶構造それに繊
維微細構造の相違で、両者の反応性に差がある為と思わ
れる。
【0054】
【表3】
【0055】実施例3 テンセル原綿(未改質 単繊維:1.5d/38mm
長)を混打綿しラップ状に巻取った。該ラップをポリエ
チレングリコール(n=13)ジグリシジルエーテルを
80g/l、主触媒として硫酸ナトリウムを50g/
l、補助触媒として水酸化ナトリウムを1g/l混合し
た反応液に10分間浸漬した後、マングルでピックアッ
プ70%に絞った後、ポリエチレンシートで包み室温で
24時間放置して、コールドバッチ法による架橋改質を
行った。その後、水洗し実施例1に準じて油剤処理をし
乾燥した。得られた改質テンセル原綿の平均単繊維強度
は4.3g/d、架橋度は10%であった。続いて実施
例1と全く同じ条件で綿番手30/1の紡績糸に紡績し
た。該紡績糸のIPI値/1000mのネップ数は27
個であった。以降、実施例1に準じて製織、染色した
後、ピリング試験を実施した。抗ピリング性は5級でテ
ンセル織物の抗ピリング性規格を満足していた。JIS
L−1096法の吸水性試験による吸水時間は1秒以
下で改質前と変わらず極めて良好であった。風合も改質
前と変わらずテンセル織物特有の柔らかくてしかも反発
感に優れたものであった。
【0056】比較例7 実施例3において、補助触媒の水酸化ナトリウムを混合
せず、硫酸ナトリウム触媒のみで、架橋改質を行った。
この場合、反応開始時のpHは7.6、反応終点におけ
るpHは11.0であった。得られた改質テンセル原綿
の平均単繊維強度は4.6g/d、架橋度は3%であっ
た。続いて実施例1と全く同じ条件で綿番手30/1の
紡績糸に紡績した。該紡績糸のIPI値/1000mの
ネップ数は23個であった。以降、実施例1に準じて製
織、染色した後、ピリング試験を実施した。抗ピリング
性は3〜4級であった。この結果より、実施例3で抗ピ
リング性が5級であったことと比較して、コールドバッ
チ法の低温反応の場合、硫酸ナトリウム触媒の場合も、
補助触媒の水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを混合
することが望ましいことが分かる。
【0057】実施例4 実施例1に準じて、但し、塩化ナトリウムの濃度を表4
に示す濃度で変化させ、これとテンセル原綿の抗ピリン
グ性との関係を検討した。その結果を表4に示す。その
結果、主触媒の塩化ナトリウムの濃度は、50g/l以
上であることが望ましいことが分かる。
【0058】
【表4】
【0059】実施例5 実施例1に準じて、但し、主触媒としてクエン酸ナトリ
ウムの濃度を表5に示す濃度で変化させ、これとテンセ
ル原綿の抗ピリング性との関係を検討した。補助触媒と
しては水酸化ナトリウムを1g/l混合した。補助触媒
を混合する前段階のクエン酸ナトリウムをグリシジル化
合物の混合液は、混合直後のpHが8.2、30分後の
pHは10.5〜11.5、水酸化ナトリウム混合後の
pHは12.2であった。その結果を表5に示す。その
結果、主触媒のクエン酸ナトリウムの濃度は、50g/
l以上であることが望ましいことが分かる。
【0060】
【表5】
【0061】
【発明の効果】以上のように、本発明はテンセル繊維、
特にテンセル原綿のジグリシジルエーテル及びポリグリ
シジルエーテル化合物による架橋改質による抗ピリング
性改質に、50g/lの濃度で水に溶解したナトリウム
又はカリウムの硫酸塩、塩酸塩及び有機酸塩を主触媒と
し、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを補助触媒と
する複合触媒系が特異的に触媒効果があることを見出だ
し、テンセル繊維の単繊維強度を調整することなく高度
の抗ピリング性の改質テンセル繊維及びその製造法を開
発した。その効果として次ぎの項目等があげられる。
【0062】1.セルロース系繊維のエポキシ化合物に
よる改質反応には水酸化ナトリウム等の強アルカリ又は
ホウフッ化亜鉛等の強酸塩が反応触媒として公知である
が、テンセル繊維の抗ピリング性改質には、これらの公
知反応触媒及び公知反応条件では触媒効果が無い。これ
に対して本発明の複合触媒系液が該改質反応に特異的な
触媒効果があり、これによりテンセル繊維の品質を損傷
することなく、経済的有利に高度の抗ピリング性改質テ
ンセル織編物の製造が可能になった。 2.これにより、従来テンセル繊維の抗ピリング性改質
の手段であるテンセル織編物の揉み叩き加工及びセルラ
ーゼ加工が不要になり、大規模生産、短時間処理の観点
で要望されていたテンセル繊維原綿での抗ピリング加工
が可能になり、該繊維の抗ピリング性改質の経済性が顕
著に改善された。 3.抗ピリング性改質の通常の一般的な手段である繊維
強度の低強度への調整が不要になった。これにより、テ
ンセル原綿からの紡績生産性や紡績糸の品質規格の維持
及びテンセル細番手紡績糸による薄地織編物に高度の抗
ピリング性と十分な実用強度を付与することが極めて容
易になつた。 4.テンセル繊維の抗ピリング性改質のもう一つの手段
である樹脂加工及びジ、又はトリクロルトリアジン系化
合物による改質がテンセル織編物の吸水性及び風合等の
特性を低下させるのに対して、ジグリシジル又はポリグ
リシジルエーテル化合物による改質は該特性を損傷する
ことが無い。 5.テンセル原綿での抗ピリング性改質が可能になり、
揉み叩き加工が繊維品質維持の関係で採用できない他繊
維との複合化が可能になった。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年2月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】本発明の架橋反応に必要なグリシジル化合
物の施与量はグリシジル化合物のエポキシ当量等によっ
ても異なるが、浸漬法ではテンセル繊維に対して2〜3
0重量%、パッド−スチーム法、パッド−ドライ−スチ
ーム法では2〜10重量%、コールドバッチ法では2〜
10重量%である。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年3月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】即ち、該架橋反応の最も良く知られた水酸
化ナトリウムや水酸化カリウム等の強アルカリ触媒を、
上述の繊維学会誌 26,226〜236頁(197
0)に準じて、テンセル繊維のグリシジルエーテル化合
物による架橋改質の反応触媒として検討したが、反応温
度80℃、ジグリシジル化合物2g/100ml、水酸
化ナトリウム:1.0g/100ml、pH12.8、
浴比15の通常の反応条件でテンセル繊維の抗ピリング
性はほとんど改善されなかった。又、これ以上の触媒濃
度はテンセル繊維織編物の風合がペーパーライクに変化
するため採用できないことが分かった。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために次の構成からなる。即ち、溶剤紡糸セルロー
ス系繊維の原綿、スライバー、紡績糸或いは織編物をジ
グリシジルエーテル化合物又はポリグリシジルエーテル
化合物により架橋改質するにおいて、50g/l以上の
濃度で水に溶解したナトリウム又はカリウムの硫酸塩、
塩酸塩及び有機酸塩の単独又は混合物を主触媒とし、水
酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを補助触媒とする複
合触媒系で該架橋改質を行うことを特徴とする溶剤紡糸
セルロース系繊維及びその繊維構造物の製造法である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】以上のように本発明はテンセル原綿の改質
加工に特に有用であるが、これに限定されるものでは無
く、紡績糸及び織編物から、ピーチスキン調の布帛にと
らわずにフラットの織編物を製造するテンセル繊維の
改質に有用である。また、当然のことながら、本発明を
いわゆるバイオ加工を施したテンセル布帛に適用しても
よい。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶剤紡糸セルロース系繊維の原綿、スラ
    イバー、紡績糸或いは織編物をジグリシジルエーテル化
    合物又はポリグリシジルエーテル化合物により架橋改質
    するにおいて、50g/l以上の濃度で水に溶解したナ
    トリウム又はカリウムの硫酸塩、塩酸塩及び有機酸塩の
    単独又は混合物を主触媒とし、水酸化ナトリウム又は水
    酸化カリウムを補助触媒とする複合触媒系で該架橋改質
    を行うことを特徴とする、単繊維の表面が揉み叩き加工
    及びセルラーゼ加工によるフィブリル化又はミクロフィ
    ブリル化構造を呈していないにもかかわらず、該繊維か
    らなる織編物の家庭用洗濯機法での抗ピリング性試験に
    JIS L−1076法のピリング判定写真を準用して
    の判定で4級以上の抗ピリング性に改質されており、さ
    らに架橋改質による織編物の風合の変化が実質的に無
    く、さらにJISL−1096法の吸水性試験のA法に
    よる試験で該繊維からなる織編物の吸水速度が1秒以下
    である溶剤紡糸セルロース系繊維及びその繊維構造物の
    製造法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010261127A (ja) * 2009-05-08 2010-11-18 Asahi Kasei Fibers Corp 複合紡績糸及び布帛
CN109629266A (zh) * 2018-10-25 2019-04-16 安徽亚源印染有限公司 一种苎麻织物及其抗皱染整工艺

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