JPH10109758A - 粉状材料の簡易分配装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 土木建築材料となる種々の粉状材料を収納し
て建設現場等に搬送し、所定量の粉状材料を必要に応じ
て分配するための粉状材料の簡易分配装置を提供する。 【解決手段】 漏斗状に形成され内部に粉状材料を収納
することができ且つ上部に蓋体６を有する収納部２と、
該収納部２の底部に連通した状態で接続され前記粉状材
料を所定量分配するスクリューコンベア３と、該スクリ
ューコンベア３を駆動させる駆動部４と、前記収納部２
を保持する脚体５とからなる粉状材料の簡易分配装置１
である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、セメント、若しく
はセメント材料等のモルタル用粉状材を混合した粉状材
料を所定の収納容器内に充填しておき、建設現場等に搬
送して、所定量の粉状材料を必要に応じて分配するため
の粉状材料の簡易分配装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の粉状材料は、例えば、セ
メント袋等に２５ｋｇ程度毎に小分けにして収納してお
き、このセメント袋を建設現場に多数搬入して、所定の
場所に保管している。

【０００３】そして、セメント混練作業の前には、個々
のセメント袋からセメントを取り出して、骨材やモルタ
ル用の粉状材を混合する等の所定の準備作業を行ってい
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】この従来例の場合は、
前述のように、作業現場に多数のセメント袋を搬入した
り、個々のセメント袋からセメントを取り出したりしな
くてはならず、更には、セメントにモルタル用の細骨材
や種々の添加物を混合するなどの準備作業を行わなくて
はならないので、手間が掛かり作業性が悪いという欠点
を有していた。

【０００５】また、セメント袋の保管に際しては、セメ
ントが湿気を吸収して硬化するなどの劣化現象が生じる
場合があり、品質管理上の問題点も有していた。

【０００６】そして、セメント袋を保管する保管場所の
設置作業や、保管したセメント袋をビニールシート等で
覆ったりする作業も必要であり、作業が煩雑で手間が掛
かるという問題点もあった。

【０００７】更に、使用済みのセメント袋は、通常、再
利用されることなく使い捨てにするので、資源の無駄で
あると共に、袋の廃棄によって環境悪化の原因となって
いた。そして、包装資材に無駄が生じてコストが上昇す
るという経済上の問題点もあった。

【０００８】更にまた、セメントメーカー等において
は、セメントを個々のセメント袋に小分けして包装しな
くてはならず、作業能率が悪く、生産コストが上昇する
という問題点を有していた。

【０００９】従って、従来例の場合においては、セメン
ト等の粉状材料の包装、搬入、分配作業を能率良く行う
こと、及び包装資材の無駄を発生させずにコストの低減
を図ること等に解決しなければならない課題を有してい
る。

【００１０】

【課題を解決するための手段】前記従来例の課題を解決
する具体的手段として本発明は、漏斗状に形成され内部
に粉状材料を収納することができ且つ上部に蓋体を有す
る収納部と、該収納部の底部に連通状態に接続され前記
粉状材料を所定量吐出するスクリューコンベアと、該ス
クリューコンベアを駆動させる駆動部と、前記収納部を
保持する脚体とからなることを特徴とする粉状材料の簡
易分配装置を提供するものである。

【００１１】また、前記駆動部には、一定時間だけスク
リューコンベアを駆動させて所定量の粉状材料を分配す
るための作動スイッチを設けた構成としたものである。

【００１２】

【発明の実施の形態】次に、本発明を実施する一例につ
いて図面を参照しながら説明する。まず、図１及び図２
において、符号１は粉状材料の簡易分配装置を示し、こ
の簡易分配装置１は、セメント、若しくはモルタル用粉
状材を混合した粉状材料を収納する収納部２と、該収納
部２の底部に設けられたスクリューコンベア３と、該ス
クリューコンベア３を駆動させる駆動部４と、前記収納
部２を保持する脚体５とから構成される。

【００１３】収納部２は、上部に開口部を有して所謂漏
斗状に形成され、その内部に０．５〜２トン程度の粉状
材料を収納することができる所定の大きさに形成されて
いる。尚、収納部２の収納容量は、必ずしも前記の重量
に限定されることはなく、必要に応じて適宜の大きさに
形成しても良いことは勿論である。

【００１４】収納部２の上部には、開口部を施蓋する所
定の形状の蓋体６が配設されている。そして、蓋体６と
開口部との当接位置には、パッキン等のシール手段が設
けられており、収納部２の内部は密閉状態になるように
構成されている。従って、この簡易分配装置１が建設現
場等の野外に載置された場合であっても、収納部２の中
に収納されている粉状材料に湿気や雨水等が侵入するこ
とがなく、品質の劣化が生じないのである。

【００１５】また、収納部２の開口部近傍には、フック
等の係止手段７が複数箇所に設けられている。この係止
手段７は、後述するように、簡易分配装置１を搬送する
際に、クレーン等でフックを係止して吊り下げ、所定の
運搬車等に移動させるためのものである。

【００１６】収納部２の底部には、スクリューコンベア
３が連通した状態で接続されている。このスクリューコ
ンベア３は、円筒状のケース８と、該ケース８の両端部
に設けられた軸受け９、９と、該軸受け９、９に回転自
在に軸支されているスクリュー１０とからなる。

【００１７】そして、ケース８の一端側における下端に
は、排出口１１が設けられており、スクリュー１０が所
定の方向に回転することによって、前記収納部２に収納
されている粉状材料が矢印方向に順次送り出されて、排
出口１１から取り出されるのである。

【００１８】尚、排出口１１には、キャップ１１ａが取
り付けられている。このキャップ１１ａは、簡易分配装
置１を使用しない時に施蓋しておき、排出口１１から湿
気等の侵入を防止するためのものである。

【００１９】ケース８の他端側には、スクリューコンベ
ア３を駆動させる駆動部４が接続して設けらけれてい
る。この駆動部４は、モーター１２及び減速機１３等か
ら構成されており、前記モーター１２は、図示しないコ
ンセントにより所定の電源に接続してもよく、或いはバ
ッテリーに接続してもよい。

【００２０】また、駆動部４には、モーター１２を作動
させる作動スイッチ１４が設けられている。この作動ス
イッチ１４は、図３に示すように、０〜９までの数値ボ
タン１５と、作動ボタン１６と、停止ボタン１７と、設
定ボタン２１と、リセットボタン２２、及び表示部１８
とが設けられており、数値ボタン１５を適宜に選択して
押圧すると所定の数値が表示部１８に表示される。

【００２１】この数値は、取り出したい粉状材料の重量
を表示するものであり、例えば、４０ｋｇの粉状材料を
排出口１１から取り出したい場合には、まず、設定ボタ
ン２１を押圧して、次に数値ボタン１５の「４」と
「０」とを選択して押圧し、表示部１８に数値「４０」
を表示させてから、作動ボタン１５を押圧すれば、予め
設定してある時間だけスクリューコンベア３が駆動し
て、４０ｋｇ分の粉状材料を前記排出口１１から取り出
すことができるように構成されているのである。

【００２２】従って、取り出したい粉状材料の重量を数
値ボタン１５で選択してから、作動ボタン１６を押圧す
れば、所定量の粉状材料を確実に且つ簡単に分配するこ
とができるのである。

【００２３】尚、表示部１８の数値をリセットしたい場
合には、リセットボタン２２を押圧すればよく、また、
スクリューコンベア３の駆動状態を途中で停止させたい
場合には、停止ボタン１７を押圧すればよい。

【００２４】収納部２の外周面の所定の位置には、４本
の脚体５が取り付けられている。また、各脚体５の間に
は、補強枠５ａが配設されており、脚体５の強度を向上
させている。

【００２５】脚体５の下端部には、平板状のプレート１
９が各々取り付けられており、建設現場等の接地面２０
に安定した状態で載置することができるように形成され
ている。

【００２６】次に、以上に説明した粉状材料の簡易分配
装置１の使用方法について説明する。まず、収納部２の
開口部から所定量の粉状材料を収納してから蓋体６で施
蓋しておく。

【００２７】収納部２に収納される粉状材料は、セメン
ト、若しくはセメント材料等のモルタル用粉状材を混合
した粉状材料、及び土木建築材料となる種々の粉状材料
である。

【００２８】そして、この簡易分配装置１を、運搬車等
の所定の搬送手段を用いて、建築現場等に搬入し、適宜
の場所に安定した状態で載置する。

【００２９】建築現場においては、粉状材料が必要な時
に、作動ボタン１６を押圧してスクリューコンベア３を
駆動させれば、排出口１１から必要な量の粉状材料を簡
単に分配することができる。従って、従来例のように多
数のセメント袋を搬入したり、個々の袋からセメントを
取り出したり、モルタル用の細骨材や種々の添加物を混
合するなどの煩雑な作業を行う必要がないのである。

【００３０】この時、前述のように、作動スイッチ１４
の数値ボタン１５に所定の数値を設定すれば、予め設定
してある時間だけスクリューコンベア３が駆動して、所
定量の粉状材料を前記排出口１１から取り出すことがで
きるのである。

【００３１】そして、この簡易分配装置１を撤去する時
には、所定の搬送手段を用いて、別の場所に移動させれ
ばよい。

【００３２】

【発明の効果】以上説明したように本発明に係る粉状材
料の簡易分配装置は、漏斗状に形成され内部に粉状材料
を収納することができ且つ上部に蓋体を有する収納部
と、該収納部の底部に連通状態に接続され前記粉状材料
を所定量吐出するスクリューコンベアと、該スクリュー
コンベアを駆動させる駆動部と、前記収納部を保持する
脚体とからなることによって、粉状材料を収納した簡易
分配装置を運搬車等で所定の建設現場に搬入すれば、必
要な量の粉状材料をその都度簡単に分配することができ
るので、従来例のように、多数のセメント袋を搬入した
り、個々の袋からセメントを取り出したり、混合したり
する煩雑な作業が必要なく、作業能率が飛躍的に向上す
るという優れた効果を奏する。

【００３３】そして、建設現場等で必要な量の粉状材料
を直接分配することができるので、粉状材料を予め個々
のセメント袋等に小分けする必要がなく、作業能率が向
上して生産コストが低減すると共に、包装資材の無駄も
生じないという優れた効果を奏する。

【００３４】更に、従来例のようにセメント袋を作業現
場に載置して保管することがないので、粉状材料が湿気
を吸収して硬化するなどの品質劣化を防止することがで
きるという優れた効果を奏する。

【００３５】そして、収納部の粉状材料が無くなった時
には、粉状材料が充填された他の簡易分配装置を作業現
場に搬送して交換すればよく、簡易分配装置を繰り返し
何回でも使用することができる。従って、従来例のよう
にセメント袋を使い捨てにすることがないので、資源の
無駄及び袋の廃棄による環境悪化を防止すると共に、包
装資材の無駄を無くしてコストダウンを図ることができ
るという優れた効果を奏する。

【００３６】また、駆動部には、一定時間だけスクリュ
ーコンベアを駆動させて所定量の粉状材料を分配するた
めの作動スイッチを設けたことによって、作動スイッチ
に所定量を設定すれば、必要な量の粉状材料を確実に且
つ簡単に分配することができるという種々の優れた効果
を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る粉状材料の簡易分配装置の一部を
破断した状態の正面図である。

【図２】図１の左側面図である。

【図３】作動スイッチを示す説明図である。

【符号の説明】

１ 粉状材料の簡易分配装置 ２ 収納部 ３ スクリューコンベア ４ 駆動部 ５ 脚体 ５ａ 補強枠 ６ 蓋体 ７ 係止手段 ８ ケース ９ 軸受け １０ スクリュー １１ 排出口 １１ａキャップ １２ モーター １３ 減速機 １４ 作動スイッチ １５ 数値ボタン １６ 作動ボタン １７ 停止ボタン １８ 表示部 １９ プレート ２０ 接地面 ２１ 設定ボタン ２２ リセットボタン

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 漏斗状に形成され内部に粉状材料を収納
   することができ且つ上部に蓋体を有する収納部と、該収
   納部の底部に連通状態に接続され前記粉状材料を所定量
   吐出するスクリューコンベアと、該スクリューコンベア
   を駆動させる駆動部と、前記収納部を保持する脚体とか
   らなることを特徴とする粉状材料の簡易分配装置。
2. 【請求項２】 駆動部には、一定時間だけスクリューコ
   ンベアを駆動させて所定量の粉状材料を分配するための
   作動スイッチを設けたことを特徴とする請求項１に記載
   の粉状材料の簡易分配装置。