JPH10109635A - 自動車用制動装置 - Google Patents

自動車用制動装置

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JPH10109635A
JPH10109635A JP26637896A JP26637896A JPH10109635A JP H10109635 A JPH10109635 A JP H10109635A JP 26637896 A JP26637896 A JP 26637896A JP 26637896 A JP26637896 A JP 26637896A JP H10109635 A JPH10109635 A JP H10109635A
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JP
Japan
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brake pedal
brake
threshold value
wheel
braking
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Pending
Application number
JP26637896A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Aizawa
澤 博 昭 相
Asao Kosakai
朝 夫 小酒井
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アンチロック制動手段と緊急制動アシスト手
段を備え、緊急制動アシスト手段が低摩擦係数の走行路
面でも作動するようにする。 【解決手段】 制動ペダル踏込みストローク量STRが
その高摩擦係数路面用しきい値STH1を越えている状
態において制動ペダル踏込み速度PSDがそのしきい値
PSDTHを越えた場合に制御弁29をオンとし緊急制
動アシストを作動させる。走行路面の摩擦係数が高くな
い場合は、制動ペダル踏込みストローク量STRのしき
い値を下げ、しきい値を超えるストロークにおける最大
制動ペダル踏込み速度MAX2をしきい値PSDTHと
比較し、MAX2がPSDTHより大きいと制御弁29
をオンとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、アンチロ
ック制動機能と緊急制動アシスト機能を備えた自動車用
制動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車用制動装置においては、最近、ア
ンチロック制動手段を備えたものが普及してきた。ま
た、最近、例えば特開平7−76267号公報に記載さ
れているように、障害物が突然に出現したことに反応し
て運転者が制動ペダルを緊急に踏込んだ場合においては
制動ペダル踏力が不十分となる傾向にあるとの認識の下
に、そのような緊急制動を制動ペダルの踏込み速度から
判定し、制動ペダルの踏込み速度が所定しきい値を越え
たときには、制動ペダルに加えられた踏力に対応した制
動圧より大きい制動圧を車輪制動器に供給する緊急制動
アシスト手段をアンチロック制動手段に加えて備えさせ
ることが提案されている。
【0003】上記の緊急制動アシスト手段を装備させる
に際し、緊急制動アシスト手段の不本意な作動を防止す
るため、緊急制動アシスト手段の作動開始条件を、制動
ペダルストローク量が所定しきい値を越えた状態にて制
動ペダルの踏込み速度が所定しきい値を越えることとし
たり、制動ペダルの踏込み速度のしきい値を制動ペダル
ストローク量に依存させて変化させることも提案されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、緊急制動ア
シスト手段は大きな制動力を得ることができる高摩擦係
数の走行路面での制動時に有効なものであり、アンチロ
ック制動手段及び緊急制動アシスト手段を備え、緊急制
動アシスト手段の作動開始条件を、制動ペダルストロー
ク量が所定しきい値を越えた状態にて制動ペダルの踏込
み速度が所定しきい値を越えることとした自動車用制動
装置における制動ペダルの踏込み速度のしきい値及び制
動ペダルストローク量のしきい値は、制動ペダルに加え
られた踏力に対応した制動圧を車輪制動器に供給する制
動圧供給手段(例えばマスタシリンダ)から車輪制動器
への制動圧の供給通路が開いた状態での制動に焦点をあ
てて設定される。従って、低摩擦係数の走行路面(例え
ば凍結した路面)での制動においてはアンチロック機能
の始動頻度が高く、アンチロック制動手段が作動を開始
したときには、通常制動ペダルに加えられた踏力に対応
した制動圧を車輪制動器に供給する制動圧供給手段(例
えばマスタシリンダ)から車輪制動器への制動圧の供給
通路が閉鎖されて制動ペダルストローク量の増加が抑制
されるため、制動ペダルストローク量は、アンチロック
制動手段の作動を伴わない高摩擦係数の走行路面での制
動時の制動ペダルストローク量に比べて減少する。その
ため、図8に示すように、制動ペダルストローク量がし
きい値を越えた段階での制動ペダル踏込み速度は、その
しきい値を下回り、緊急制動アシスト手段の作動開始条
件が成立せず、緊急制動アシスト手段は作動しない。
【0005】緊急制動アシスト手段の必要性は低摩擦係
数の走行路面では低いが、低摩擦係数の走行路面ではア
ンチロック制動手段が作動される。アンチロック制動手
段が作動しているときにおいて走行路面の状態が低摩擦
係数の状態から高摩擦係数の状態に変化したときには緊
急制動アシスト手段が作動することが必要である。ま
た、アンチロック制動手段の作動効果を高めるため、車
輪ロック制動圧と制動圧供給手段との間の圧力差を大き
くすることが必要であり、緊急制動アシスト手段の作動
が有効である。
【0006】この出願の発明は、アンチロック制動手段
と緊急制動アシスト手段を備え、緊急制動アシスト手段
が低摩擦係数の走行路面でも作動するようにした自動車
用制動装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この出願に係る請求項1
の発明は、車輪制動器と、制動ペダルに加えられた踏力
に対応した制動圧を前記車輪制動器に供給するための第
1の制動圧供給手段と、前記制動ペダルに加えられた踏
力に対応した制動圧より大きい制動圧を前記車輪制動器
に供給するための第2の制動圧供給手段と、前記制動ペ
ダルの踏込み速度を検出する制動ペダル踏込み速度検出
手段と、前記制動ペダルの操作ストローク量を検出する
制動ペダル操作ストローク量検出手段と、これら両検出
手段の検出出力の各々をそのしきい値と比較し各検出出
力が共にそのしきい値を越えた場合に前記第2の制動圧
供給手段の作動を開始させる制御手段と、前記車輪制動
器により制動される車輪の回転状況に応じて前記車輪制
動器の制動圧を車輪がロックしないように調整するアン
チロック制御手段とを備えた自動車用制動装置であっ
て、走行路面の摩擦係数が高いか否かを推定する推定手
段と、この推定手段の推定結果が否のときには前記両し
きい値の何れか1つを下げるしきい値変更手段とを備え
たものである。
【0008】尚、走行路面の摩擦係数が高いか否かを推
定する推定手段の推定結果が否のときには制動ペダル操
作ストローク量のしきい値を下げるようにした場合にお
いては、しきい値を下げたその時の制動ペダル操作スト
ローク量が既にしきい値を越えている場合、下げたしき
い値以降の制動ペダル操作ストロークにおける制動ペダ
ル踏込み速度の最大値を記憶し、その最大値を制動ペダ
ル操作ストロークしきい値と比較するようにすることが
望ましい。また、走行路面の摩擦係数が高いか否かを推
定する推定手段の推定結果が否のときには制動ペダル踏
込み速度のしきい値を下げるようにした場合において
は、しきい値を下げたその時の制動ペダル操作ストロー
ク量が既にしきい値を越えている場合、下げたしきい値
以降の制動ペダル操作ストロークにおける制動ペダル踏
込み速度の最大値を記憶し、その最大値を制動ペダル操
作ストロークしきい値と比較するようにすることが望ま
しい。
【0009】また、この出願に係る請求項2の発明は、
車輪制動器と、制動ペダルに加えられた踏力に対応した
制動圧を前記車輪制動器に供給するための第1の制動圧
供給手段と、前記制動ペダルに加えられた踏力に対応し
た制動圧より大きい制動圧を前記車輪制動器に供給する
ための第2の制動圧供給手段と、前記制動ペダルの踏込
み速度を検出する制動ペダル踏込み速度検出手段と、前
記制動ペダルの操作ストローク量を検出する制動ペダル
操作ストローク量検出手段と、前記制動ペダル踏込み速
度検出手段の検出出力のしきい値を前記制動ペダル操作
ストローク量検出手段の検出出力に依存した制動ペダル
踏込み速度しきい値を出力するしきい値設定手段と、前
記制動ペダル踏込み速度検出手段の検出出力を前記しき
い値設定手段の出力と比較しその前者がその後者を越え
た場合に前記第2の制動圧供給手段の作動を開始させる
制御手段と、前記車輪制動器により制動される車輪の回
転状況に応じて前記車輪制動器の制動圧を車輪がロック
しないように調整するアンチロック制御手段とを備えた
自動車用制動装置であって、走行路面の摩擦係数が高い
か否かを推定する推定手段と、この推定手段の推定結果
が否のときには前記しきい値を下げるしきい値変更手段
とを備えたものである。
【0010】尚、上記自動車用制動装置において、過去
一定時間内の制動ペダル踏込み速度、制動ペダル操作ス
トローク量を記憶しておき、制動ペダル踏込み速度のし
きい値を下げたときに、その過去一定時間内のデータに
基づき第2の制動圧供給手段の作動を開始させることが
望ましい。
【0011】
【実施の形態】以下、この出願の発明に係る自動車用制
動装置の実施形態を図に基づき説明する。
【0012】図1は一実施形態の概略構成を示すもので
あり、同図に示す制動ペダル11は枢軸12により図示
しない車体に枢支されている。負圧式制動倍力装置13
の入力部材14は制動ペダル11と作用的に連結されて
いる。負圧式制動倍力装置13はタンデムマスタシリン
ダ15を支持しており、タンデムマスタシリンダ15の
図示しないピストンは負圧式制動倍力装置13の図示し
ない出力部材と作用的に連結されている。
【0013】タンデムマスタシリンダ15の2つの出力
ポート16及び17は液圧管路によりアンチロック制動
用の制動圧モジュレータ18を介して前後左右の車輪制
動器19,20及び21,22と夫々接続されている。
制動圧モジュレータ18は車輪制動器19〜22の制動
圧を個別に調整し得るものであり、また制動圧系統はタ
ンデムマスタシリンダ15の出力ポート16と車輪制動
器19,20を含む系統と、タンデムマスタシリンダ1
5の出力ポート17と車輪制動器21,22を含む系統
との2系統に分けられている。
【0014】4つの車輪の各々の回転速度を検出する車
輪速度検出器23〜26の検出出力は、電子制御ユニッ
ト27に含まれたアンチロック制動用の電子制御ユニッ
ト部28に入力される。電子制御ユニット部28は、公
知のように、車輪速度検出器23〜26の検出出力に基
づき車体速度や走行路面の摩擦係数が大きいか否か等を
推定し、その推定結果に基づき制御基準車輪速度を演算
し、各車輪の制動圧を、各車輪速度の制御基準車輪速度
からの偏差及び各車輪速度の変化率等に基づき減圧、再
増圧、或いは保圧させる電気信号を制動圧モジュレータ
18に入力して制動圧モジュレータ18を作動させ各車
輪のロックを防止する。
【0015】緊急制動アシスト手段を構成するため、負
圧式制動倍力装置13にはその入力部材14に連動する
図示しない制御弁機構とは別に電気信号により作動を制
御する制御弁29が設けられている。この制御弁26の
非作動状態では、負圧式制動倍力装置13の出力部材に
は制動ペダル11に加えられた踏力に対応した出力が現
れる。しかし、制御弁29の作動により、負圧式制動倍
力装置13の出力部材には負圧によるアシスト能力の限
界又はそれに近い大きい出力が現れる。このような負圧
式制動倍力装置13は公知であり、例えば特開平6−1
79361号公報に記載されている。
【0016】制御弁29の作動は、電子制御ユニット2
7に含まれた緊急制動アシスト用の電子制御ユニット部
30により制御される。電子制御ユニット部30は、負
圧式制動倍力装置13の入力部材14に組付けられて制
動ペダル11に踏力が加えられた場合にオンとなり制動
ペダル11から踏力が除去された場合にオフとなる制動
ペダル踏込み検出器31の出力信号及び制動ペダル11
の踏込みストローク量(操作ストローク量)を検出する
制動ペダル踏込みストローク量検出器32の検出出力が
入力され、また電子制御ユニット部28が推定した車体
速度情報及び走行路面の摩擦係数情報が入力される。
【0017】図2は電子制御ユニット部30の作用を示
すフローチャートである。このフローチャートに示すよ
うに、自動車のイグニッションがオンされたことにより
ステップ101で初期設定を行い、次いでステップ10
2に進みイニシャルチェックを行う。次いでステップ1
03に進み6ms(6ミリ秒)が経過したか否かを判定
し、その判定結果がY(イエス)のときにはステップ1
04に進み電子制御ユニット部28、制動ペダル踏込み
検出器31及び制動ペダル踏込みストローク量検出器3
2からの入力処理を行う。このステップ104の内容を
図3に示す。図3において、先ずステップ201で制動
ペダル踏込みストローク量STRを入力し、続いてステ
ップ202に進んで他の入力情報(電子制御ユニット部
28からの車体速度、走行路面の摩擦係数に関する情
報、制動ペダル踏込み検出器31の出力情報)を入力
し、続いてステップ203に進んで制動ペダル踏込み速
度PSDを演算し、続いてステップ204に進んで制動
ペダル踏込みストローク量STRが非高摩擦係数用制動
ペダル踏込みストローク量しきい値STH2より大きい
か否かを判定する。その判定結果がYの場合にはステッ
プ205に進んで制動ペダル踏込み速度PSDが非高摩
擦係数用制動ペダル踏込みストローク量しきい値STH
2以降の制動ペダル踏込みストロークにおける最大制動
ペダル踏込み速度MAX2より大きいか否かを判定し、
その判定結果がYの場合にはステップ206に進んで制
動ペダル踏込み速度PSDを最大制動ペダル踏込み速度
MAX2として記憶した後、図2のステップ105へ進
む。また、ステップ204での判定結果がNの場合には
ステップ207に進み最大制動ペダル踏込み速度MAX
2をゼロとして記憶し図2のステップ105へ進む。
【0018】図2のステップ105ではフェールセーフ
処理を行い、次いでステップ106に進み緊急制動アシ
スト作動中であるか否かの判定を行う。その判定結果が
N(ノー)の場合にはステップ107に進み制動ペダル
踏込みストローク量STRが高摩擦係数用制動ペダル踏
込みストローク量しきい値STH1(非高摩擦係数用制
動ペダル踏込みストローク量しきい値STH2より大き
い)を越えたか否かを判定し、その判定結果がYの場合
にはがステップ108に進み制動ペダル踏込み速度PS
Dが制動ペダル踏込み速度しきい値PSDTHを超えた
か否かを判定し、その判定結果がYの場合にはステップ
109に進んで制御弁29をオンとした後、ステップ1
03へ戻る。
【0019】ステップ107での判定結果がNの場合及
びステップ108での判定結果がNの場合にはステップ
110に進んで高摩擦係数路面であるか否かを判定し、
その判定結果がNの場合にはステップ103へ戻るが、
ステップ110での判定結果がYの場合にはステップ1
11に進み最大制動ペダル踏込み速度MAX2が制動ペ
ダル踏込み速度しきい値PSDTHを超えたか否かを判
定し、その判定結果がYの場合にはステップ109に進
むが、ステップ111での判定結果がNの場合にはステ
ップ103へ戻る。
【0020】ステップ106での判定結果がYの場合に
はステップ112に進んで車体速度Vが所定車体速度V
SHを下回ったか否かを判定し、その判定結果がYの場
合にはステップ113に進んで制御弁29をオフにした
後、ステップ103へ戻る。ステップ112での判定結
果がNの場合にはステップ114に進み制動ペダル踏込
み検出器31の出力がオフであるか否かを判定し、その
判定結果がYの場合にはステップ114に進み、またス
テップ114での判定結果がNの場合にはステップ10
3へ戻る。
【0021】図1〜図3に示した自動車用制動装置の作
動を次に説明する。運転者が自動車の前方に障害物が突
然に出現したことを確認して制動ペダル11を急速に踏
込んだ場合、制動ペダル踏力に対応した圧力がタンデム
マスタシリンダ15から車輪制動器19〜22に付与さ
れ、車輪制動器19〜22が付与された制動圧に対応し
た制動力を対応する車輪に加えるので、自動車が減速す
る。
【0022】かかる制動作用が高摩擦係数の走行路面で
行われた場合においては、車輪制動器19〜22に対応
する車輪のロック傾向が生じ難いので制動圧モジュレー
タ18が作動されず、タンデムマスタシリンダ15と車
輪制動器19〜22との間の制動圧の供給通路は開いた
状態にあり、制動ペダル11はスムースにストロークす
る。電子制御ユニット27の電子制御ユニット部30
は、制動ペダル踏込みストローク量STRが非高摩擦係
数用制動ペダル踏込みストローク量しきい値STH2よ
り大きい高摩擦係数用制動ペダル踏込みストローク量し
きい値STH1を越えており且つ制動ペダル踏込み速度
PSDが制動ペダル踏込み速度しきい値PSDTHを超
えたときには制御弁29をオンとする。これにより、負
圧式制動倍力装置13の出力部材の出力は制動ペダル1
1に加えられた踏力に対応した値から負圧によるアシス
ト能力の限界又はそれに近い大きい値に増大し、タンデ
ムマスタシリンダ15の出力ポート16,17の圧力も
負圧式制動倍力装置13の出力部材の出力に対応した高
圧となるので車輪制動器19〜22の制動圧がタンデム
マスタシリンダ15の出力ポート16,17の圧力に向
かって上昇し各車輪に加わる制動力が増大し、自動車の
減速度が増大する。その際、車輪制動器19〜22に対
応する車輪の何れか1つでもロック傾向に陥ると、電子
制御ユニット27の電子制御ユニット部28が制動圧モ
ジュレータ18を作動させてロック傾向に陥った車輪の
車輪制動器の制動圧を減圧し、そしてロック傾向が解消
すると保圧乃至は再増圧し、車輪のロックを防止する。
【0023】また、前記制動作用が非高摩擦係数、つま
り低摩擦係数の走行路面で行われた場合においては、車
輪制動器19〜22に対応する車輪のロック傾向が生じ
易く、車輪制動器19〜22に対応する車輪がロック傾
向に陥ることに対応して制動圧モジュレータ18が作動
され、タンデムマスタシリンダ15と車輪制動器19〜
22との間の制動圧の供給通路が閉じた状態となり、こ
れにより制動ペダル11のストローク量の増加が抑制さ
れる。その結果、制動ペダル踏込みストローク量STR
が高摩擦係数用制動ペダル踏込みストローク量しきい値
STH1を越えた時点では制動ペダル踏込み速度PSD
が制動ペダル踏込み速度しきい値PSDTHより低くな
る。しかし、制動ペダル踏込みストローク量STRが高
摩擦係数用制動ペダル踏込みストローク量しきい値ST
H1より小さい非高摩擦係数用制動ペダル踏込みストロ
ーク量しきい値STH2を超えており且つ制動ペダル踏
込みストローク量STRが非高摩擦係数用制動ペダル踏
込みストローク量しきい値STH2を超えた以降の最大
制動ペダル踏込み速度MAX2が制動ペダル踏込み速度
しきい値PSDTHを越えたときには電子制御ユニット
27の電子制御ユニット部30が制御弁29をオンとす
るため、負圧式制動倍力装置13の出力部材の出力は制
動ペダル11に加えられた踏力に対応した値から負圧に
よるアシスト能力の限界又はそれに近い大きい値に増大
し、タンデムマスタシリンダ15の出力ポート16,1
7の圧力も負圧式制動倍力装置13の出力部材の出力に
対応した高圧となる。これにより、車輪制動器19〜2
2の制動圧とタンデムマスタシリンダ15の出力圧との
間の差圧が大きくなり、アンチロック制動の効果が高ま
るほか、自動車が低摩擦係数の路面から高摩擦係数の路
面に移行したときには大きい制動力が得られる。
【0024】図4及び図5は電子制御ユニット27の電
子制御ユニット部30の処理内容の第2実施形態を示す
ものであり、図5は図4のステップ304の内容を示
す。この第2実施形態も、図2及び図3に示す実施形態
と同様に、基本的には制動ペダル踏込みストローク量が
そのしきい値を越えている状態において制動ペダル踏込
み速度がそのしきい値を越えた場合に制御弁29をオン
とするものであり、図4のステップ304の内容と、ス
テップ307〜311が図2,3と相違する。すなわ
ち、図5に示すように、ステップ401〜403は図3
のステップ201〜203と同じであるが、ステップ4
04では制動ペダル踏込みストローク量STRがその唯
一のしきい値STH3を越えているか否かが判定され、
その判定結果がYの場合にはステップ405に進み制動
ペダル踏込み速度PSDが、制動ペダル踏込みストロー
ク量を越えた以降の制動ペダル踏込みストロークにおけ
る最大制動ペダル踏込み速度MAX3より大きいか否か
が判定され、その判定結果がYの場合にはその時の制動
ペダル踏込み速度PSDが最大制動ペダル踏込み速度M
AX3として記憶される。
【0025】また、図4のステップ306で緊急制動ア
シスト作動中ではないと判定された場合、ステップ30
7で制動ペダル踏込みストローク量STRがそのしきい
値STH3を越えたか否かが判定され、その判定結果が
Yの場合にはステップ308で制動ペダル踏込み速度P
SDが高摩擦係数路面用制動ペダル踏込み速度しきい値
PSDTH1を越えたか否かが判定され、その判定結果
がYの場合に制御弁29がオンされる。制動ペダル踏込
みストローク量STRがそのしきい値STH3を越えな
い場合及び制動ペダル踏込み速度PSDが高摩擦係数路
面用制動ペダル踏込み速度しきい値PSDTH1を越え
ない場合においては、ステップ310で非高摩擦係数路
面であるか否かが判定され、その判定結果がYの場合に
は最大制動ペダル踏込み速度MAX3が非高摩擦係数路
面用制動ペダル踏込み速度しきい値PSDTH2(PS
DTH1より低い)を越えたか否かが判定され、その判
定結果がYの場合に制御弁29がオンされる。このよう
に、非高摩擦係数路面での制動ペダル踏込み速度しきい
値が下げられることから、非高摩擦係数路面でも緊急制
動アシストが作動する。
【0026】図6及び図7は電子制御ユニット27の電
子制御ユニット部30の処理内容の第3実施形態を示す
ものであり、図7は図6のステップ304の内容を示
す。この第3実施形態は、緊急制動アシスト作動の開始
条件を制動ペダル踏込み速度PSDがその高摩擦係数路
面用しきい値PSDTH3を超えるか、或いは非高摩擦
係数路面用しきい値PSDTH4を超えることとしたも
のである。この場合、しきい値PSDTH3、PSDT
H4は図7のステップ604、605で制動ペダル踏込
みストローク量STRに依存した値に作成される。この
場合も、非高摩擦係数路面での制動ペダル踏込み速度し
きい値が下げられることから、非高摩擦係数路面でも緊
急制動アシストが作動する。
【0027】尚、以上の説明では、緊急制動アシストを
作動させる場合に負圧式制動倍力装置を作動させる例を
説明したが、液圧式制動倍力装置を作動させるようにし
ても良く、更には制動圧モジュレータがポンプを含み制
動圧発生機能を備える場合には同制動圧モジュレータを
作動させるようにしても良い。
【0028】
【発明の効果】この出願の発明に係る自動車用制動装置
は、走行路面の摩擦係数を推定し、走行路面の摩擦係数
が高くない場合には、緊急制動アシスト作動の開始条件
である制動ペダル踏込みストローク量のしきい値又は制
動ペダル踏込み速度のしきい値を下げるようにしたた
め、走行路面の摩擦係数が高くない場合でも緊急制動ア
シストを作動させ、アンチロック制動の効果を高め、ま
た自動車が低摩擦係数路面から高摩擦係数路面へ以降し
た場合の制動力を大きく得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明に係る自動車用制動装置の概略
構成を示す図である。
【図2】図1中の電子制御ユニット部30の処理内容を
示す図である。
【図3】図2中のステップ104の内容を示す図であ
る。
【図4】図1中の電子制御ユニット部30の第2実施形
態の処理内容を示す図である。
【図5】図4中のステップ304の内容を示す図であ
る。
【図6】図1中の電子部30の第3実施形態の処理内容
を示す図である。
【図7】図6中のステップ504の内容を示す図であ
る。
【図8】制動ペダルを急激に踏込んだときの経過時間に
対する制動ペダル踏込みストローク量、制動ペダル踏込
み速度を示す図である。
【符号の説明】
11・・・制動ペダル 13・・・負圧式制動倍力装置 14・・・負圧式制動倍力装置の入力部材 15・・・タンデムマスタシリンダ 18・・・アンチロック制動用制動圧モジュレータ 19〜22・・・車輪制動器 23〜26・・・車輪回転速度検出器 27・・・電子制御ユニット 28・・・アンチロック制動用電子制御ユニット部 29・・・緊急制動アシスト用制御弁 30・・・緊急制動アシスト用電子制御ユニット部 31・・・で移動ペダル踏込み検出器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪制動器と、制動ペダルに加えられた
    踏力に対応した制動圧を前記車輪制動器に供給するため
    の第1の制動圧供給手段と、前記制動ペダルに加えられ
    た踏力に対応した制動圧より大きい制動圧を前記車輪制
    動器に供給するための第2の制動圧供給手段と、前記制
    動ペダルの踏込み速度を検出する制動ペダル踏込み速度
    検出手段と、前記制動ペダルの操作ストローク量を検出
    する制動ペダル操作ストローク量検出手段と、これら両
    検出手段の検出出力の各々をそのしきい値と比較し各検
    出出力が共にそのしきい値を越えた場合に前記第2の制
    動圧供給手段の作動を開始させる制御手段と、前記車輪
    制動器により制動される車輪の回転状況に応じて前記車
    輪制動器の制動圧を車輪がロックしないように調整する
    アンチロック制御手段とを備えた自動車用制動装置にお
    いて、走行路面の摩擦係数が高いか否かを推定する推定
    手段と、この推定手段の推定結果が否のときには前記両
    しきい値の何れか1つを下げるしきい値変更手段とを備
    えたことを特徴とする自動車用制動装置。
  2. 【請求項2】 車輪制動器と、制動ペダルに加えられた
    踏力に対応した制動圧を前記車輪制動器に供給するため
    の第1の制動圧供給手段と、前記制動ペダルに加えられ
    た踏力に対応した制動圧より大きい制動圧を前記車輪制
    動器に供給するための第2の制動圧供給手段と、前記制
    動ペダルの踏込み速度を検出する制動ペダル踏込み速度
    検出手段と、前記制動ペダルの操作ストローク量を検出
    する制動ペダル操作ストローク量検出手段と、前記制動
    ペダル踏込み速度検出手段の検出出力のしきい値を前記
    制動ペダル操作ストローク量検出手段の検出出力に依存
    した制動ペダル踏込み速度しきい値を出力するしきい値
    設定手段と、前記制動ペダル踏込み速度検出手段の検出
    出力を前記しきい値設定手段の出力と比較しその前者が
    その後者を越えた場合に前記第2の制動圧供給手段の作
    動を開始させる制御手段と、前記車輪制動器により制動
    される車輪の回転状況に応じて前記車輪制動器の制動圧
    を車輪がロックしないように調整するアンチロック制御
    手段とを備えた自動車用制動装置において、走行路面の
    摩擦係数が高いか否かを推定する推定手段と、この推定
    手段の推定結果が否のときには前記しきい値を下げるし
    きい値変更手段とを備えたことを特徴とする自動車用制
    動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010070150A (ja) * 2008-09-22 2010-04-02 Toyota Motor Corp 牽引時と非牽引時とで制動助勢が異なる牽引駆動車

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010070150A (ja) * 2008-09-22 2010-04-02 Toyota Motor Corp 牽引時と非牽引時とで制動助勢が異なる牽引駆動車

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