JPH10108138A - Ｖｔｒ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水平同期信号が垂直同期信号と誤検出される
恐れを解消する。 【解決手段】 記録再生装置２の機構制御回路４からの
ヘッド切り換えのスイッチング信号ＳＷＰがスイッチ手
段５を通じて取り出される。またこのスイッチ手段５が
記録再生装置２の機構制御回路４からの再生モードであ
ることを示す再生モード信号ＰＢによってオン制御さ
れ、このスイッチ手段５を通じたスイッチング信号ＳＷ
Ｐがパルス発生回路６に供給される。そしてこのパルス
発生回路６において、スイッチング信号ＳＷＰが切り換
わる毎にパルス信号ＭＰが発生され、このパルス信号Ｍ
Ｐが混合回路７に供給されて再生された輝度信号に重畳
される。これによって、連続した水平同期信号Ｈｓのス
イッチング信号ＳＷＰの切り換わり後の部分が削除さ
れ、スイッチング信号ＳＷＰの切り換わり時点での水平
同期信号Ｈｓが垂直同期信号と誤検出される恐れがなく
なる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えば２つの再生
信号を合成して２画面の画像を形成するようにしたＶＴ
Ｒ装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】例えば２つの再生信号を合成して２画面
の画像を形成する場合においては、一方の再生信号から
分離された水平、垂直の同期信号を基準にして、この同
期信号に合わせて他方の再生信号を合成するようになさ
れている。従ってこのような同期信号の分離においては
即応性が要求され、このため例えば垂直同期信号の分離
に当たっては、例えば水平同期信号の区間が９．３μｓ
ｅｃ以上になったときを垂直同期信号とする分離が行わ
れている。

【０００３】一方、例えばヘリカルスキャン型の回転ヘ
ッドを有するＶＴＲ装置において、第１及び第２のヘッ
ドの取り付け位置の誤差は避けられない問題である。こ
こでこのようなヘッドの取り付け位置の誤差は、同じ装
置で自己記録再生を行っている場合には問題はないもの
である。ところが例えば他の装置で記録されたテープを
再生する場合には、この誤差によって、第１のヘッドで
の再生信号と第２のヘッドでの再生信号との間で時間軸
の誤差が生じてしまう。

【０００４】しかしながらこのような時間軸の誤差は極
めて僅かなものであって、通常の再生では全く問題が生
じることはない。ところがこの時間軸の誤差によって、
第１及び第２のヘッドの切り換え部では、それぞれの再
生信号中の水平同期信号が僅かなずれで連続してしまう
ことがある。そしてこのように連続した水平同期信号の
区間の長さが、例えば上述の垂直同期信号を分離する
９．３μｓｅｃ以上になってしまう場合が生じた。

【０００５】このため上述の装置では、この第１及び第
２のヘッドの切り換え部の水平同期信号が垂直同期信号
と誤検出され、一方、逆側の切り換え部では水平同期信
号の区間の長さが縮む方向となるために正しい垂直同期
信号が検出され、これらが交互に検出されてしまうこと
になる。そしてこの場合に、ヘッドの切り換え部と正し
い垂直同期信号の間には例えば６．５水平期間の距離が
あるために、例えば上述の合成される画像が上下に激し
く揺すられることになってしまう。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】この出願はこのような
点に鑑みて成されたものであって、解決しようとする問
題点は、従来の装置ではヘッドの切り換え部でそれぞれ
の再生信号中の水平同期信号が僅かなずれで連続してし
まうことがあり、この連続した水平同期信号が垂直同期
信号と誤検出されてしまう場合が生じたというものであ
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】このため本発明において
は、再生輝度信号にスイッチング信号の切り換わり目で
高電位のパルス信号を重畳するようにしたものであっ
て、これによれば、再生信号中の水平同期信号が僅かな
ずれで連続してしまうことを防止し、この水平同期信号
が垂直同期信号と誤検出される恐れを解消することがで
きる。

【０００８】

【発明の実施の形態】すなわち本発明は、ヘリカルスキ
ャン型の回転ヘッドを有するＶＴＲ装置において、第１
及び第２のヘッドの切り換えを行うスイッチング信号を
再生時のみ取り出す手段を設け、この取り出されたスイ
ッチング信号の切り換わり目を高電位とするパルス信号
を発生させ、このパルス信号を再生輝度信号に重畳して
なるものである。

【０００９】以下、図面を参照して本発明を説明する
に、図１は本発明を適用したＶＴＲ装置の一例の構成を
示すブロック図である。なおこの図１においては、例え
ば第１の記録再生装置１で再生された映像信号と第２の
記録再生装置２で再生された映像信号とを合成して、い
わゆる２画面の画像を形成するようにしたＶＴＲ装置の
例について説明する。

【００１０】この図１において、例えば第１の記録再生
装置１で再生された映像信号は２画面合成回路３に供給
される。また、例えば第２の記録再生装置２の機構制御
回路４から上述の第１及び第２のヘッド（図示せず）を
切り換えるためのスイッチング信号ＳＷＰが取り出さ
れ、このスイッチング信号ＳＷＰはスイッチ手段５を通
じてパルス発生回路６に供給される。

【００１１】さらに機構制御回路４からは第２の記録再
生装置２が再生モードであることを示す再生モード信号
ＰＢが取り出され、この再生モード信号ＰＢによって上
述のスイッチ手段５がオン制御される。これによってパ
ルス発生回路６には、第２の記録再生装置２が再生モー
ドであるときのみ、第１及び第２のヘッドを切り換える
ためのスイッチング信号ＳＷＰが供給される。

【００１２】そしてこのパルス発生回路６においては、
例えば図２のＡに示すようなスイッチング信号ＳＷＰが
切り換わる毎に、例えば図２のＢに示すような所定の高
電位を有するパルス信号ＭＰが発生される。さらにこの
パルス信号ＭＰが混合回路７に供給されて、例えば第２
の記録再生装置２で再生された映像信号（輝度信号）に
重畳される。

【００１３】すなわち例えば図３のＡに示すような輝度
信号に対して、図３のＢに示すようなスイッチング信号
ＳＷＰがあった場合に、この輝度信号はスイッチング信
号ＳＷＰの切り換わりの時点で、第１の記録再生装置１
からの再生信号と第２の記録再生装置２からの再生信号
との水平同期信号Ｈｓが連続して、例えば図示のように
水平同期信号Ｈｓの区間が長くなってしまう場合があ
る。

【００１４】これに対して上述の混合回路７において
は、例えば図３のＣに示すようなパルス信号ＭＰが供給
されて輝度信号に重畳されることで、例えば図３のＤに
示すように、連続した水平同期信号Ｈｓのスイッチング
信号ＳＷＰの切り換わり後の部分が削除される。これに
よって、このスイッチング信号ＳＷＰの切り換わり時点
での水平同期信号Ｈｓが、垂直同期信号と誤検出される
恐れがなくなる。

【００１５】そこでこの混合回路７からの輝度信号が垂
直同期信号の分離回路８に供給される。そしてこの分離
された垂直同期信号と混合回路７からの映像信号が上述
の２画面合成回路３に供給されて、この混合回路７から
の映像信号と、上述の例えば第１の記録再生装置１で再
生された映像信号との合成が行われる。さらにこの合成
された映像信号が出力端子９に取り出される。

【００１６】従ってこの装置において、再生輝度信号に
スイッチング信号の切り換わり目で高電位のパルス信号
を重畳することによって、再生信号中の水平同期信号が
僅かなずれで連続してしまうことを防止し、この水平同
期信号が垂直同期信号と誤検出される恐れを解消するこ
とができる。

【００１７】これによって、従来は、例えば２つの再生
信号を合成して２画面の画像を形成する場合に、合成さ
れる画像が上下に激しく揺すられる現象が生じて、画面
が極めて見苦しくなるなどの問題点があったものを、本
発明によればそのような問題を解決することができるも
のである。

【００１８】なお、同期信号の分離の問題は輝度信号だ
けに関わるが、その他のクロマ信号等の映像信号に関し
ても上述の分離された同期信号を用いて合成が行われる
ものである。また、スイッチング信号の切り換わりの前
後では水平同期信号に僅かな位相のずれがあり、これに
より画像にいわゆるスキュー歪みが発生するが、この歪
みは画面下部の有効画面外であるので問題はない。

【００１９】さらに上述の装置では、反対側のスイッチ
ング信号の切り換わり部分で水平同期信号が欠落するこ
とになるが、１個の水平同期信号が欠落した程度で問題
が生じることはなく、それよりも水平同期信号が垂直同
期信号と誤検出されることによって生じる問題の方が重
大である。

【００２０】こうして上述のＶＴＲ装置によれば、ヘリ
カルスキャン型の回転ヘッドを有する装置において、第
１及び第２のヘッドの切り換えを行うスイッチング信号
を再生時のみ取り出す手段を設け、この取り出されたス
イッチング信号の切り換わり目を高電位とするパルス信
号を発生させ、このパルス信号を再生輝度信号に重畳す
ることにより、水平同期信号が垂直同期信号と誤検出さ
れる恐れを解消することができるものである。

【００２１】なお本発明は上述の例えば２つの再生信号
を合成して２画面の画像を形成する場合に限らず、例え
ばＯＳＤ（オンスクリーンディスプレイ）において重畳
される文字を発生する際に使用することで、発生される
文字が上下に激しく揺すられる現象を防止することがで
きる。

【００２２】この他、本発明は、上述した水平同期信号
の区間の長さを判別して垂直同期信号を分離する形式の
同期分離回路が使用されている全ての場合において、適
用することができるものである。

【００２３】

【発明の効果】この発明によれば、再生輝度信号にスイ
ッチング信号の切り換わり目で高電位のパルス信号を重
畳することによって、再生信号中の水平同期信号が僅か
なずれで連続してしまうことを防止し、この水平同期信
号が垂直同期信号と誤検出される恐れを解消することが
できるようになった。

【００２４】これによって、従来は、例えば２つの再生
信号を合成して２画面の画像を形成する場合に、合成さ
れる画像が上下に激しく揺すられる現象が生じて、画面
が極めて見苦しくなるなどの問題があったものを、本発
明によればそのような問題点を一挙に解決することがで
きるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の適用されるＶＴＲ装置の一例の構成図
である。

【図２】その動作の説明のための波形図である。

【図３】その動作の説明のための波形図である。

【符号の説明】

１ 第１の記録再生装置、２ 第２の記録再生装置、３
２画面合成回路、４機構制御回路、５ スイッチ手
段、６ パルス発生回路、７ 混合回路、８垂直同期信
号の分離回路、９ 出力端子

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ヘリカルスキャン型の回転ヘッドを有す
   るＶＴＲ装置において、 第１及び第２のヘッドの切り換えを行うスイッチング信
   号を再生時のみ取り出す手段を設け、 この取り出されたスイッチング信号の切り換わり目を高
   電位とするパルス信号を発生させ、 このパルス信号を再生輝度信号に重畳することを特徴と
   するＶＴＲ装置。
2. 【請求項２】 請求項１記載のＶＴＲ装置において、 上記パルス信号の重畳された再生輝度信号から垂直同期
   信号を分離して処理を行う手段を有することを特徴とす
   るＶＴＲ装置。
3. 【請求項３】 請求項２記載のＶＴＲ装置において、 上記再生輝度信号の合成を行う手段を有することを特徴
   とするＶＴＲ装置。