JPH10108061A - 画像振れ補正装置 - Google Patents

画像振れ補正装置

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JPH10108061A
JPH10108061A JP8256504A JP25650496A JPH10108061A JP H10108061 A JPH10108061 A JP H10108061A JP 8256504 A JP8256504 A JP 8256504A JP 25650496 A JP25650496 A JP 25650496A JP H10108061 A JPH10108061 A JP H10108061A
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JP
Japan
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signal
level
shake
angular velocity
converter
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JP8256504A
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English (en)
Inventor
Tsuguo Sato
嗣雄 佐藤
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像振れの補正を精度良く行い、且つ電源投
入時における動作の安定化を速やかに行うことができる
ようにする。 【解決手段】 ビデオカメラの角速度を検出するX方向
ジャイロセンサ15の出力信号は、ジャイロアンプ41
で増幅され、A/D変換部42でA/D変換され、角速
度信号Es としてCPU45に入力される。CPU45
は、LPF55で角速度信号Es の直流レベルを検出
し、比較部56でLPF55の出力信号と基準値DC
ref との差に対応する信号を生成してD/A変換器50
に出力する。ジャイロアンプ41は、D/A変換器50
の出力信号に基づいて、角速度信号Esの直流レベルを
略一定に保持する。CPU45は、HPF51で角速度
信号Esより低周波成分を除去し、積分部52で積分し
て、画像振れの補正に用いる角度信号Er を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビデオカメラ等に
おける画像振れを補正する画像振れ補正装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ビデオカメラ等の撮像装置では、
操作者の手振れ等の振動に起因する画像振れを補正する
ための画像振れ補正装置が実用化されている。画像振れ
の方法の一つとしては、撮像装置内に、撮像装置の振れ
を検出するための検出装置を設けると共に、撮像光学系
内に、例えばプリズムの頂角を変えることによって光軸
の屈曲角度を変えることの可能な補正光学系を設け、サ
ーボ回路によって、検出装置の出力に基づいて補正光学
系を制御して光軸の屈曲角度を制御する方法がある。こ
の方法において、撮像装置の振れを検出するための検出
装置としては、例えば、ジャイロセンサ等の角速度セン
サが用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、上述のように検
出装置として角速度センサを用いた場合、サーボ回路で
は、角速度センサの出力を積分して、撮像装置の振れ角
度に対応する角度信号を生成し、この角度信号に基づい
て補正光学系を制御するようになっていた。ここで、角
速度センサからの信号は微小な信号であり且つ直流成分
を含んでいるため、従来のサーボ回路では、角速度セン
サからの信号から直流成分を除くために、角速度センサ
からの信号をハイパスフィルタ(以下、HPFと記
す。)を通してから積分を行うようにしていた。また、
積分をCPU(中央処理装置)で行う場合には、HPF
の出力をアナログ−ディジタル(以下、A/Dと記
す。)変換してCPUに入力するようにしていた。
【0004】しかしながら、上述のような従来のサーボ
回路では、HPFを使用することで、以下のような問題
が生じていた。すなわち、HPFによって、カットオフ
周波数付近では位相が進むためサーボ特性が悪化し、画
像振れを正しく補正することができないという問題点が
あった。
【0005】また、このような位相進みの影響を小さく
するために、カットオフ周波数を限りなく直流側に近づ
けると、HPFの時定数が大きくなり、電源投入時にサ
ーボ回路が安定するまでの時間が長くなるという問題点
がある。以下、この問題点について詳しく説明する。電
源投入時には角速度センサの出力がどのような初期値を
とっているかは不定であるため、電源投入直後にHPF
の出力がある値を持つ場合がある。この場合、HPFの
出力を積分すると角度信号もある値を持つことになるた
め、電源投入時に、実際には画像振れが生じていない場
合でも、サーボ回路によって画像振れ補正が働いてしま
う。電源投入時に生じたHPFの出力は、HPFの時定
数により0レベルに収束していくため、やがてサーボ回
路は安定するが、カットオフ周波数を限りなく直流側に
近づけた場合にはHPFの時定数が大きくなり、HPF
の出力が0レベルに収束するまでに長い時間を要し、そ
の結果、サーボ回路が安定するまでの時間が長くなる。
従って、HPFのカットオフ周波数をあまり下げること
もできず、結局、サーボ特性とサーボ回路の安定性との
兼ね合いでHPFのカットオフ周波数が決められること
になるため、サーボ特性とサーボ回路の安定性を共に良
好にすることは困難であった。
【0006】更に、従来のサーボ回路では、意図的なパ
ン(ビデオカメラ等を左右方向に振ること)やチルト
(ビデオカメラ等を上下方向に振ること)を行った場
合、パンやチルトの終了後にもHPFの出力がある値を
持ち、その結果、画像振れ補正が働いてしまう。そのた
め、特に、パンやチルトの終了後に意図しない画像の振
れが生じ、操作者に違和感を生じさせるという問題点が
あった。
【0007】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、画像振れの補正を精度良く行い、且
つ電源投入時における動作の安定化を速やかに行うこと
ができるようにし、更に意図的なパンやチルトの終了後
の画像の振れを抑制することを可能とした画像振れ補正
装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の画像振れ補正装
置は、画像振れを生じさせる振れを検出し、振れ検出信
号を出力する振れ検出手段と、この振れ検出手段より出
力される振れ検出信号における直流レベルを略一定に保
持する制御を行う直流レベル保持手段と、ディジタル信
号を用いた演算処理を行うことによってハイパスフィル
タを実現し、振れ検出手段より出力される振れ検出信号
から低周波成分を除去する低周波成分除去手段と、この
低周波成分除去手段によって低周波成分が除去された後
の信号に基づいて画像振れを補正する補正実行手段とを
備えたものである。
【0009】この画像振れ補正装置では、直流レベル保
持手段によって、振れ検出手段より出力される振れ検出
信号における直流レベルが略一定に保持され、低周波成
分除去手段によって、ディジタル信号を用いた演算処理
を行うことによってハイパスフィルタが実現され、振れ
検出手段より出力される振れ検出信号から低周波成分が
除去される。そして、低周波成分除去手段によって低周
波成分が除去された後の信号に基づいて、補正実行手段
によって画像振れが補正される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて図面を参照して詳細に説明する。
【0011】まず、図2および図3を参照して、本実施
の形態に係る画像振れ補正装置を含むビデオカメラの概
略の構成について説明する。図2は上方から見た状態の
ビデオカメラの概略の構成を表し、図3は側方から見た
状態のビデオカメラの外観を表したものである。このビ
デオカメラは、ハウジング10を備え、このハウジング
10内には、例えばCCD(電荷結合素子)を用いた撮
像素子11と、この撮像素子11上に被写体像を結像す
るための図示しない撮像光学系と、撮像素子11の出力
信号を信号処理してビデオ信号に変換するビデオアンプ
12が設けられている。撮像光学系内には、光学的に画
像振れを補正するためのプリズムブロック13が配設さ
れている。ハウジング10内には、更に、ビデオカメラ
の左右方向(以下、X方向と言う。)の振れを検出する
ためにビデオカメラのX方向の角速度を検出するX方向
ジャイロセンサ15と、ビデオカメラの上下方向(以
下、Y方向と言う。)の振れを検出するためにビデオカ
メラのY方向の角速度を検出するY方向ジャイロセンサ
16とが設けられている。ハウジング10の例えば側部
には、操作者が意図的なパン・チルトを指示するための
モード切替スイッチ17が設けられている。
【0012】図4はプリズムブロック13の構成を示す
斜視図である。プリズムブロック13は、共に透明で、
同じ屈折率を有し、例えば矩形に形成されたX方向補正
用ガラス板21およびY方向補正用ガラス板22と、両
ガラス板21,22が対向するように両ガラス板21,
22間をフレキシブルに連結する蛇腹23と、ガラス板
21,22と略同じ屈折率を有し、ガラス板21,22
と蛇腹23によって囲われた空間内に充填された液体2
5(図2参照)と、ガラス板21をX方向に回動するた
めのX方向補正用モータ26と、ガラス板22をY方向
に回動するためのY方向補正用モータ27とを備えてい
る。
【0013】このプリズムブロック13では、ガラス板
21,22、蛇腹23および液体25によって、頂角が
可変のプリズムを構成している。ガラス板21,22が
平行に配置された状態では、被写体18(図3参照)か
ら撮像素子11に至る光軸19(図2,図3参照)はプ
リズムブロック13によって屈曲されないが、X方向補
正用モータ26によってガラス板21を回動してガラス
板21,22を非平行とした場合には光軸19はプリズ
ムブロック13によってX方向に屈曲され、Y方向補正
用モータ27によってガラス板22を回動してガラス板
21,22を非平行とした場合には光軸19はプリズム
ブロック13によってY方向に屈曲される。光軸の屈曲
方向および角度は、ガラス板21,22の回動方向およ
び角度に依存する。
【0014】図5は、本実施の形態に係る画像振れ補正
装置のサーボ系の概略の構成を示すブロック図である。
画像振れ補正装置のサーボ系は、図5(a)に示したよ
うに、X方向補正用モータ26に取り付けられ、このモ
ータ26の回転位置を検出することによってX方向補正
用ガラス板21の角度を検出するガラス板角度センサ3
1と、X方向ジャイロセンサ15の出力をHPFを通し
た後、積分して角度信号を生成し、この角度信号とガラ
ス板角度センサ31の出力とを比較し、両者の差に対応
するガラス板角度エラー信号を生成し、このエラー信号
に基づいてモータ26を駆動するサーボ回路32とを備
えている。なお、サーボ回路32中で生成される角度信
号は、ビデオカメラのX方向の振れの角度に対応し、且
つこの振れによる画像振れを補正するためにX方向補正
用ガラス板21を回動すべき角度に対応する信号であ
る。
【0015】画像振れ補正装置のサーボ系は、更に、図
5(b)に示したように、Y方向補正用モータ27に取
り付けられ、このモータ27の回転位置を検出すること
によってY方向補正用ガラス板22の角度を検出するガ
ラス板角度センサ33と、Y方向ジャイロセンサ16の
出力をHPFを通した後、積分して角度信号を生成し、
この角度信号とガラス板角度センサ33の出力とを比較
し、両者の差に対応するガラス板角度エラー信号を生成
し、このエラー信号に基づいてモータ27を駆動するサ
ーボ回路34とを備えている。なお、サーボ回路34中
で生成される角度信号は、ビデオカメラのY方向の振れ
の角度に対応し、且つこの振れによる画像振れを補正す
るためにY方向補正用ガラス板22を回動すべき角度に
対応する信号である。
【0016】サーボ回路32,34の構成は同様である
ので、以下、サーボ回路32についてのみ詳しく説明す
る。
【0017】まず、本実施の形態におけるサーボ回路3
2との比較のために、従来の画像振れ補正装置における
サーボ回路の構成の一例とその問題点について、図6を
参照して説明する。なお、この従来の画像振れ補正装置
では、本実施の形態におけるX方向ジャイロセンサ1
5,X方向補正用モータ26,ガラス板角度センサ31
に対応するX方向ジャイロセンサ215,X方向補正用
モータ226,ガラス板角度センサ231を備えている
ものとする。図6に示したサーボ回路は、X方向ジャイ
ロセンサ215の出力信号Eg を増幅するジャイロアン
プ241と、このジャイロアンプ241の出力信号より
低周波成分を除去するHPF242と、このHPF24
2の出力信号をA/D変換して、角速度信号Es を生成
するA/D変換部243と、このA/D変換部243か
らの角速度信号Es を入力するCPU246とを備えて
いる。A/D変換部243は、A/D変換による折り返
しを防止するために、HPF242の出力信号のうちの
所定周波数以上の成分を除去するローパスフィルタ(以
下、LPFと記す。)244と、このLPF244の出
力信号をA/D変換するA/D変換器245とで構成さ
れている。
【0018】図6に示したサーボ回路は、更に、ガラス
板角度センサ231の出力信号を増幅するアンプ247
と、このアンプ247の出力信号をA/D変換して、C
PU246に出力するA/D変換器248と、CPU2
46から出力されるガラス板角度エラー信号Ee をディ
ジタル−アナログ(以下、D/Aと記す。)変換するD
/A変換器249と、このD/A変換器249の出力信
号に基づいてX方向補正用モータ226を駆動するモー
タ駆動回路250とを備えている。
【0019】CPU246は、A/D変換部243から
の角速度信号Es を積分して角度信号Er を生成する積
分部251と、この積分部251で生成される角度信号
rとA/D変換器248の出力信号とを比較し、両者
の差に対応する信号を生成する比較部252と、この比
較部252で生成される信号を増幅して、ガラス板角度
エラー信号Ee としてD/A変換器249に出力するア
ンプ部253とを備えている。これらの機能は、CPU
246による演算処理によって実現されるようになって
いる。
【0020】図6に示したサーボ回路では、X方向ジャ
イロセンサ215の出力信号Eg は、ジャイロアンプ2
41によって増幅され、HPF242によって低周波成
分が除去された後、A/D変換部243によってA/D
変換され、角速度信号Es としてCPU246に入力さ
れる。一方、ガラス板角度センサ231の出力信号は、
アンプ247によって増幅され、A/D変換器248に
よってA/D変換されてCPU246に入力される。C
PU246は、積分部251によって、A/D変換部2
43からの角速度信号Es を積分して角度信号Er を生
成し、比較部252によって、角度信号Er とA/D変
換器248の出力信号とを比較し、両者の差に対応する
信号を生成し、この信号をアンプ部253によって増幅
してガラス板角度エラー信号Ee としてD/A変換器2
49に出力する。そして、D/A変換器249によって
D/A変換された信号に基づいて、モータ駆動回路25
0によってX方向補正用モータ226が駆動される。こ
のようにして、ビデオカメラのX方向の振れに対応して
X方向補正用ガラス板21が回動され、被写体18から
撮像素子11に至る光軸19が被写体18に対して一定
になるように、画像振れが補正される。
【0021】画像振れ補正装置におけるサーボ回路で
は、画像振れの周波数領域(約0.5〜30Hz)にお
ける位相特性が大変重要になる。ところで、図6に示し
たように、CPU246によって角速度信号Es の積分
を行うように構成する場合には、X方向ジャイロセンサ
215の出力信号Eg は微小な信号であり且つ直流成分
を含んでいるため、HPF242を通した後に、A/D
変換部243でA/D変換してCPU246に入力しな
ければ、温度変化等によってジャイロアンプ241の直
流ドリフトが大きくなって最悪時には信号の検出ができ
なくなるという問題点がある。そこで、図6に示した例
では、A/D変換部243の前段にHPF242を設け
ているのであるが、今度は、このHPF242によっ
て、カットオフ周波数付近では位相が進むためサーボ特
性が悪化し、画像振れを正しく補正することができない
という問題や、このような位相進みの影響を小さくする
ために、カットオフ周波数を限りなく直流側に近づける
と、電源投入時に、HPF242の時定数によって、サ
ーボ回路が安定するまでの時間が長くなるという問題が
生じる。従って、HPF242のカットオフ周波数をあ
まり下げることもできず、結局、サーボ特性とサーボ回
路の安定性との兼ね合いでHPF242のカットオフ周
波数が決められることになるため、サーボ特性とサーボ
回路の安定性を共に良好にすることは困難となる。
【0022】本実施の形態におけるサーボ回路32は、
上述のような問題を解決するためのものであり、以下、
図1を参照してその構成について説明する。このサーボ
回路32は、X方向ジャイロセンサ15の出力信号Eg
を増幅するジャイロアンプ41と、このジャイロアンプ
41の出力信号をA/D変換して、振れ検出信号として
の角速度信号Es を生成するA/D変換部42と、この
A/D変換部42からの角速度信号Es を入力する演算
装置としてのCPU45とを備えている。A/D変換部
42は、A/D変換による折り返しを防止するために、
X方向ジャイロセンサ15の出力信号Eg のうちの所定
周波数以上の成分を除去するLPF43と、このLPF
43の出力信号をA/D変換するA/D変換器44とで
構成されている。
【0023】サーボ回路32は、更に、ガラス板角度セ
ンサ31の出力信号を増幅するアンプ46と、このアン
プ46の出力信号をA/D変換して、CPU45に出力
するA/D変換器47と、CPU45から出力されるガ
ラス板角度エラー信号Ee をD/A変換するD/A変換
器48と、このD/A変換器48の出力信号に基づいて
X方向補正用モータ26を駆動するモータ駆動回路49
と、CPU45から出力される直流バランス制御信号を
D/A変換して、直流バランス制御電圧Eb としてジャ
イロアンプ41に与えるD/A変換器50とを備えてい
る。
【0024】CPU45は、A/D変換部42からの角
速度信号Es より低周波成分を除去するHPF51と、
このHPF51の出力信号を積分して角度信号Er を生
成する積分部52と、この積分部52で生成される角度
信号Er とA/D変換器47の出力信号とを比較し、両
者の差に対応する信号を生成する比較部53と、この比
較部53で生成される信号を増幅して、ガラス板角度エ
ラー信号Ee としてD/A変換器48に出力するアンプ
部54と、A/D変換部42からの角速度信号Es の直
流レベルを検出するためのLPF55と、このLPF5
5の出力信号と直流バイアス基準値DCref とを比較
し、両者の差に対応する直流バランス制御信号を生成し
てD/A変換器50に出力する比較部56と、HPF5
1の出力信号と図2に示したモード切替スイッチ17の
出力とを入力し、これらに応じてHPF51の動作モー
ドを切り替えるモード切替部57とを備えている。LP
F55は、画像振れの周波数(約0.5〜30Hz)に
対し十分に低いカットオフ周波数を有している。CPU
45におけるモード切替部57以外の各機能は演算処理
によって実現されるようになっている。なお、図示しな
いが、CPU45には、ROM(リード・オンリ・メモ
リ)およびRAM(ランダム・アクセス・メモリ)が接
続され、CPU45は、RAMをワーキングエリアとし
てROMに格納されたプログラムを実行することによっ
て、上記各機能を実現するようになっている。
【0025】図1において、X方向ジャイロセンサ1
5,ジャイロアンプ41およびA/D変換部42が本発
明における振れ検出手段に対応する。また、LPF5
5,比較部56,D/A変換器50およびジャイロアン
プ41が本発明における直流レベル保持手段に対応す
る。このうち、LPF55が直流レベル検出手段に対応
し、比較部56,D/A変換器50およびジャイロアン
プ41が直流レベル制御手段に対応する。また、HPF
51が本発明における低周波成分除去手段に対応する。
また、積分部52,比較部53,アンプ部54,D/A
変換器48,モータ駆動回路49,モータ26,ガラス
板角度センサ31,アンプ46およびA/D変換器47
が本発明における補正実行手段に対応する。
【0026】次に、本実施の形態に係る画像振れ補正装
置の動作について説明する。この画像振れ補正装置で
は、図5(a)に示したように、X方向ジャイロセンサ
15によってビデオカメラのX方向の角速度が検出さ
れ、ガラス板角度センサ31によってX方向補正用ガラ
ス板21の角度が検出される。X方向ジャイロセンサ1
5,ガラス板角度センサ31の各出力信号はサーボ回路
32に入力され、サーボ回路32は、後で詳しく説明す
るように、X方向ジャイロセンサ15の出力をHPFを
通した後、積分して角度信号を生成し、この角度信号と
ガラス板角度センサ31の出力とを比較し、両者の差に
対応するガラス板角度エラー信号を生成し、このエラー
信号に基づいてモータ26を駆動する。これにより、ビ
デオカメラのX方向の振れに対応してX方向補正用ガラ
ス板21が回動され、X方向の画像振れが補正される。
同様に、図5(b)に示したように、Y方向ジャイロセ
ンサ16,ガラス板角度センサ33の各出力信号がサー
ボ回路34に入力され、サーボ回路34によってモータ
27が駆動される。これにより、ビデオカメラのY方向
の振れに対応してY方向補正用ガラス板22が回動さ
れ、Y方向の画像振れが補正される。
【0027】サーボ回路32,34の動作は同様である
ので、以下、サーボ回路32の動作についてのみ詳しく
説明する。図1に示したように、サーボ回路32では、
X方向ジャイロセンサ15の出力信号Eg は、ジャイロ
アンプ41によって増幅され、A/D変換部42によっ
てA/D変換され、角速度信号Es としてCPU45に
入力される。一方、ガラス板角度センサ31の出力信号
は、アンプ46によって増幅され、A/D変換器47に
よってA/D変換されてCPU45に入力される。
【0028】ここで、まず、図7の流れ図を参照して、
角速度信号Eg の直流レベルを略一定に保持する制御に
関するCPU45の動作について説明する。この動作で
は、CPU45は、まず、A/D変換部42によってA
/D変換された後のディジタルの角速度信号Es を入力
し(ステップS101)、この角速度信号Es に対し
て、LPF55によってLPF演算を行って、角速度信
号Es の直流レベルを検出する(ステップS102)。
次に、CPU45は、比較部56によって、LPF55
の出力信号と直流バイアス基準値DCref とを比較し
(ステップS103)、両者の差に対応する直流バラン
ス制御信号を生成してD/A変換器50に出力して(ス
テップS104)、メインルーチンにリターンする。な
お、直流バイアス基準値DCref は、角速度信号Es
直流レベルを規定する値である。
【0029】直流バランス制御信号は、D/A変換器5
0によってD/A変換され、直流バランス制御電圧Eb
としてジャイロアンプ41に与えられる。ジャイロアン
プ41は、直流バランス制御電圧Eb に応じて、直流バ
ランスすなわちオフセットを変化させる。このようにし
て、角速度信号Es の直流レベルが直流バイアス基準値
DCref と一致するように、ジャイロアンプ41の直流
バランスが閉ループで制御される。なお、ジャイロアン
プ41における直流バランスの制御は、例えば、ジャイ
ロアンプ41を構成するオペレーショナルアンプの一方
の入力端にX方向ジャイロセンサ15の出力信号Eg
印加し、他方の入力端に直流バランス制御電圧Eb を印
加することによって行われる。
【0030】次に、図8の流れ図を参照して、画像振れ
の補正に関するCPU45の動作について説明する。こ
の動作では、CPU45は、まず、A/D変換部42に
よってA/D変換された後のディジタルの角速度信号E
s を入力し(ステップS111)、HPF51によっ
て、角速度信号Es に対してHPF演算を行って、角速
度信号Es より低周波成分を除去し(ステップS11
2)、次に、積分部52によって、HPF51の出力信
号を積分して角度信号Er を生成する(ステップS11
3)。次に、比較部53によって、角度信号Er と、A
/D変換器47の出力信号とを比較し、両者の差に対応
する信号を生成し(ステップS114)、この信号をア
ンプ部54によって増幅して、ガラス板角度エラー信号
e としてD/A変換器48に出力して(ステップS1
15)、メインルーチンにリターンする。そして、D/
A変換器48によってD/A変換された信号に基づい
て、モータ駆動回路49によってX方向補正用モータ2
6が駆動される。このようにして、ビデオカメラのX方
向の振れに対応してX方向補正用ガラス板21が回動さ
れ、画像振れが補正される。
【0031】なお、図7および図8に示した動作は、そ
れぞれ、定期的に発生される割り込みによって繰り返し
起動される。
【0032】以上説明したように、本実施の形態に係る
画像振れ補正装置では、温度変化等があってもCPU4
5に入力される角速度信号Eg の直流レベルが略一定に
保持されるように制御することによって、HPF51
を、ハードウェアではなく、CPU45による演算処理
によって実現することを可能としている。そして、この
ように、HPF51を、CPU45による演算処理によ
って実現することによって、HPF51のカットオフ周
波数やフィルタ係数等の条件を、状況に応じて任意に設
定することが可能となる。その結果、以下で詳しく説明
するように、画像振れの補正を精度良く行い、且つ電源
投入時における動作の安定化を速やかに行うことが可能
となると共に、意図的なパン・チルトの終了後の画像の
振れを抑制することが可能となる。
【0033】すなわち、本実施の形態におけるサーボ回
路32では、電源投入時にジャイロセンサ15がどのよ
うな初期値をとっていても、CPU45では、電源投入
時における角速度信号Eg を、角速度が0に相当する値
として、演算処理を行うことができ、その結果、電源投
入時におけるサーボ回路の動作の安定化を瞬時に行うこ
とができる。従って、電源投入時におけるサーボ回路の
動作の安定化を考慮することなく、HPF51のカット
オフ周波数等の条件を適宜に設定することができ、その
結果、サーボ特性の悪化を防止して、画像振れの補正を
精度良く行うことが可能となる。
【0034】また、本実施の形態におけるサーボ回路3
2では、例えば、モード切替部57によって、意図的な
パン・チルトの間、通常時に比べてHPF51のカット
オフ周波数を低く設定する(例えば、通常時には0.1
Hz、意図的なパン・チルトの間は0.001Hzとす
る)ことで、意図的なパン・チルト時におけるHPF5
1の出力信号の変化を小さくすることができ、その結
果、意図的なパン・チルトの終了後の画像の振れを抑制
することが可能となる。なお、意図的なパン・チルトの
検出は、HPF51の出力信号またはモード切替スイッ
チ17の出力を監視することによって可能である。HP
F51の出力信号より意図的なパン・チルトを検出する
方法としては、例えば、手振れ時のHPF51の出力信
号は0レベルを中心にランダムに変化するのに対し、意
図的なパン・チルト時のHPF51の出力信号は正負の
一方に大きく変化するという特徴を利用して、HPF5
1の出力信号がゼロクロスしてから一定時間内にHPF
51の出力信号のレベルの絶対値が所定の設定レベルを
越えたら、意図的なパン・チルトが開始したと判断し、
HPF51の出力信号のレベルの絶対値が設定レベル以
下になったら、意図的なパン・チルトが終了したと判断
するという方法を用いることができる。
【0035】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
ず、例えば、画像振れを補正する機構としては、実施の
形態に挙げたプリズムブロック13のような頂角が可変
のプリズムを用いるものに限らず、レンズを光軸と直交
する方向に移動させることによって光軸を屈曲させるこ
との可能な補正光学系等を用いても良い。また、振れ検
出手段としては、角速度センサを用いるものに限らず、
加速度センサ等を用いるものでも良い。また、HPFや
LPFを実現する手段としては、CPUに限らず、ディ
ジタルフィルタを用いても良い。
【0036】また、本発明の画像振れ補正装置は、ビデ
オカメラ等に一体的に組み込まれたものでも良いし、ビ
デオカメラ等に対して着脱自在に装着されるアダプタ型
のものでも良い。また、本発明は、ビデオカメラに限ら
ず、スチールカメラや映画用フィルムを用いる撮影機等
の他の種類の撮像装置や、映写機等にも適用することが
できる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明の画像振れ補
正装置によれば、直流レベル保持手段によって、振れ検
出手段より出力される振れ検出信号における直流レベル
を略一定に保持し、低周波成分除去手段によって、ディ
ジタル信号を用いた演算処理を行うことによってハイパ
スフィルタを実現して、振れ検出手段より出力される振
れ検出信号から低周波成分を除去し、この低周波成分が
除去された後の信号に基づいて、補正実行手段によっ
て、画像振れを補正するようにしたので、ハイパスフィ
ルタのカットオフ周波数やフィルタ係数等の条件を状況
に応じて任意に設定することが可能となり、その結果、
画像振れの補正を精度良く行い、且つ電源投入時におけ
る動作の安定化を速やかに行うことが可能となり、更に
意図的なパンやチルトの終了後の画像の振れを抑制する
ことが可能となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る画像振れ補正装置
におけるサーボ回路の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る画像振れ補正装置
を含むビデオカメラの概略の構成を示す説明図である。
【図3】図2に示したビデオカメラを側方から見た状態
を示す説明図である。
【図4】図2におけるプリズムブロックの構成を示す斜
視図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係る画像振れ補正装置
のサーボ系の概略の構成を示すブロック図である。
【図6】従来の画像振れ補正装置におけるサーボ回路の
構成の一例を示すブロック図である。
【図7】角速度信号の直流レベルを一定に保持する制御
に関する図1におけるCPUの動作を示す流れ図であ
る。
【図8】画像振れの補正に関する図1におけるCPUの
動作を示す流れ図である。
【符号の説明】
13…プリズムブロック、15…X方向ジャイロセン
サ、16…Y方向ジャイロセンサ、26…X方向補正用
モータ、27…Y方向補正用モータ、31,33…ガラ
ス板角度センサ、32…サーボ回路、41…ジャイロア
ンプ、42…A/D変換部、45…CPU、49…モー
タ駆動回路、50…D/A変換部、51…HPF、52
…積分部、53…比較部、55…LPF、56…比較部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像振れを生じさせる振れを検出し、振
    れ検出信号を出力する振れ検出手段と、 この振れ検出手段より出力される振れ検出信号における
    直流レベルを略一定に保持する制御を行う直流レベル保
    持手段と、 ディジタル信号を用いた演算処理を行うことによってハ
    イパスフィルタを実現し、前記振れ検出手段より出力さ
    れる振れ検出信号から低周波成分を除去する低周波成分
    除去手段と、 この低周波成分除去手段によって低周波成分が除去され
    た後の信号に基づいて画像振れを補正する補正実行手段
    とを備えたことを特徴とする画像振れ補正装置。
  2. 【請求項2】 前記直流レベル保持手段は、前記振れ検
    出手段より出力される振れ検出信号における直流レベル
    を検出する直流レベル検出手段と、この直流レベル検出
    手段によって検出された直流レベルと基準となる直流レ
    ベルとを比較し、前記振れ検出手段より出力される振れ
    検出信号における直流レベルが基準となる直流レベルと
    一致するように、前記振れ検出手段より出力される振れ
    検出信号における直流レベルを変化させる直流レベル制
    御手段とを有することを特徴とする請求項1記載の画像
    振れ補正装置。
  3. 【請求項3】 前記直流レベル検出手段は、ディジタル
    信号を用いた演算処理を行うことによって実現されるロ
    ーパスフィルタであることを特徴とする請求項2記載の
    画像振れ補正装置。
  4. 【請求項4】 前記低周波成分除去手段、前記直流レベ
    ル検出手段および前記比較手段は、共通の演算装置を用
    いて構成されていることを特徴とする請求項3記載の画
    像振れ補正装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007295175A (ja) * 2006-04-24 2007-11-08 Canon Inc 撮像システム、撮影方向制御方法、及びプログラム

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