JPH10107708A - データアクセス装置 - Google Patents

データアクセス装置

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JPH10107708A
JPH10107708A JP8280238A JP28023896A JPH10107708A JP H10107708 A JPH10107708 A JP H10107708A JP 8280238 A JP8280238 A JP 8280238A JP 28023896 A JP28023896 A JP 28023896A JP H10107708 A JPH10107708 A JP H10107708A
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JP
Japan
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signal
electromagnetic induction
coil
induced
electromagnetic
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Application number
JP8280238A
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English (en)
Inventor
Fuyuki Watanabe
冬樹 渡邊
Katsuyuki Teruyama
勝幸 照山
Hideaki Arai
英明 新居
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Tokyo Keiki Inc
Original Assignee
Tokimec Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】受信に際して広域ノイズを除去しうるデータア
クセス装置を実現する。 【解決手段】携帯形データ記憶体10の送出する交番電
磁界の有効伝播範囲に対応して設けられた第1の電磁誘
導子25と、この電磁誘導子25の誘起信号Bを増幅し
て受信信号Cとする受信アンプ26とを具備し、受信信
号Cに基づく受信処理を行って携帯形データ記憶体10
のデータにアクセスするデータアクセス装置200にお
いて、第2の電磁誘導子250と、第1の電磁誘導結合
子25の誘起信号Bと第2の電磁誘導結合子250の誘
起信号Eとを受けこれら両信号B,Eを広域ノイズ
(D)成分基準の逆相で合成する誘起信号合成回路26
0とを備え、受信アンプ26が第1の電磁誘導結合子2
5の誘起信号Bに代えて誘起信号合成回路260からの
合成信号を入力とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、データアクセス
装置に関し、詳しくは、交番電磁界を用いた電磁誘導結
合方式での通信によってICカードやデータ記憶体・デ
ータキャリア等の携帯形データ記憶体にアクセスして、
接触不要でデータの読み取り,書き込み,又は読み書き
を行うリーダ等のデータアクセス装置について、干渉波
等の多い悪環境下でも通信能力を確保するために、受信
部に対して改良を施している。
【0002】
【従来の技術】携帯形データ記憶体のデータにアクセス
するデータアクセス装置の適用例として、図8に示した
データキャリアシステムが挙げられる。このシステム
は、携帯に好適な小形サイズのデータキャリア10(携
帯形データ記憶体)と、屋外や構築物あるいは車両・船
舶等に据えて設置されるリーダライタ20(データアク
セス装置)とからなるものである。小規模なシステムで
はこれだけでも済むが、中・大規模なシステム構成で
は、データキャリア10は多数が用いられ(10aa,
10ab,10ba,10bb,…)、リーダライタ2
0も複数用いられ(20a,20b,…)、さらに全体
を管理するために各リーダライタ20とローカルネット
ワーク等で結ばれデータの集中管理等を担うホストコン
ピュータ30も設けられる。
【0003】リーダライタ20は、商用電力AC100
Vを受けて電源電圧Vccを生成する電源部21を有し
て、内部の電子回路へ電源電圧Vccを供給するようにな
っている。また、マイクロプロセッサ22を有して、そ
のプログラム処理によって電力送給波やコマンドあるい
は書き込みデータなどの送出を制御するようになってい
る。さらに、マイクロプロセッサ22の制御下で電力送
給波等を交番電磁界としてデータキャリア10へ向けて
出射するために、送信データ等で所定周波数の搬送波を
変調する変調回路23と、変調済み送信信号をパワー増
幅する送信アンプ24と、送信信号を交番電磁界に変換
するコイル25とを備えたものとなっている。
【0004】データキャリア10は、電池内蔵タイプも
あるが、これは動作電力の供給をリーダライタ20から
非接触で受けるタイプのものであり、そのために、交番
電磁界による電力送給波等を受けるコイル11と、これ
で受けた電力送給波を整流・蓄電等して電源電圧Vss
を生成する電源部12とを備えたものである。コイル1
1はコマンド等の受信コイルでもあり、コイル25から
の交番電磁界によってコイル11に誘起した信号は、受
信アンプ13で増幅され、復調回路14で搬送波が除去
されてから、制御部15に受理されるようになってい
る。制御部15はコマンドの内容に応じてメモリ16に
アクセスし、データの書き込み等を行うようになってい
る。また、コマンドの処理結果や、メモリ16から読み
出したデータなどは、制御部15の制御に従って、変調
回路17によって搬送波に混合され、さらに送信アンプ
18によってパワー増幅されて送信信号Aとなってか
ら、コイル11を介して交番電磁界に変換・出射される
ようになっている。
【0005】さらに、リーダライタ20は、データキャ
リア10の送信信号Aを受信するために、データキャリ
ア10からの交番電磁界によってコイル25に誘起した
誘起信号Bを増幅して受信信号Cとする受信アンプ26
と、受信信号Cから搬送波成分やノイズ成分を除去して
信号Aの復調信号を生成する復調回路27とを具備する
とともに、マイクロプロセッサ22がプログラム処理に
よって、復調信号からデータを抽出したり、コマンド処
理結果を確認したり、さらにはホストインターフェイス
28を介してホストコンピュータ30にデータやステー
タスを報告したりなどの受信信号に基づく受信処理を行
うようになっている。
【0006】かかるデータキャリアシステムでは、デー
タキャリア10が電磁誘導結合による供給電力や小さな
内蔵電池によって動作することから、データキャリア1
0のコイル11から出射される交番電磁界は微弱で急速
に減衰するのでその有効伝播範囲が必然的に狭くなる
(図8の一点鎖線部分参照)。このため、受信アンプ2
6には増幅率のかなり大きなアンプが用いられ、さらに
コイル25は、通常の使用状態でコイル11からの交番
電磁界を受けやすいところに配置され、その交番電磁界
に向けて設置されととともに、形状や大きさがその交番
電磁界の有効伝播範囲を概ねカバーするように形成され
ていて、データキャリア10の送出する交番電磁界の有
効伝播範囲に対応して設けられたものとなっている。な
お、コイル25やコイル11は送信用と受信用で別個に
設けられることもある。
【0007】このようなデータキャリアシステムは、図
9に模式的に示したスキー場でのリフト搭乗券改札シス
テムなどに応用されている。この場合、改札場の各改札
口ごとにリーダライタ20a,20b,…が設置され
る。また、多数のデータキャリア10aa,10ab,
10ba,10bb,…はリストバンド状に形成されて
いて搭乗券の代わりに各利用者によって所持される。し
かも、各データキャリアは、識別可能な個別のIDと、
搭乗可能か否かの搭乗券情報をメモリ16の保持データ
として持っている。そして、各利用者がデータキャリア
10aaをリーダライタ20aのコイル25部位に近接
させて、コイル11の交番電磁界の有効伝播範囲にコイ
ル25が入ると、電磁誘導結合状態が確立して、データ
キャリア10aaとリーダライタ20aとが交信可能と
なり、リーダライタ20aがデータキャリア10aaか
ら搭乗券情報を読み取って、搭乗諾否等の改札処理が行
われる。他のデータキャリア10baやリーダライタ2
0bも同様である。
【0008】ところで、かかる使用環境では、リーダラ
イタ20aにとって交信相手となるデータキャリア10
aaの出射する交番電磁界の他に、他のリーダライタ2
0bが出す交番電磁界や、リフト駆動用モータ41や電
波塔42などが出す電磁波が存在している。これらは、
データキャリア10aaの出射する交番電磁界に比べて
無視できないレベルで、場合によってはそれを超えるレ
ベルで、干渉波Dとしてリーダライタ20aに達し、コ
イル25にノイズ成分を誘起する。
【0009】そこで、干渉波Dのノイズを除去するため
に、リーダライタ20には、以下のような対策が施され
てきた。 干渉波Dが狭帯域信号であり、且つその周波数が既知
であって送信信号Aの搬送波周波数と大きく異なる場合
には、受信アンプ26の入力ラインに対して、該当帯域
をカットするアナログフィルタを挿入する。 干渉波Dが単一周波数であり、且つその周波数が既知
のものであれば、受信信号CをA/Dコンバータによっ
てデジタル信号に変換した後、デジタルフィルタで該当
周波数成分を除去する。 干渉波Dが重畳したために誘起信号Bが大きくなって
受信アンプ26の出力(C)が飽和してしまう場合に
は、受信アンプ26のゲインを小さくする。 干渉波Dの発生源からリーダライタ20をできるだけ
離して、干渉波Dの影響を緩和する。 他のリーダライタからの干渉波Dに対しては、リーダ
ライタ20からデータキャリア10への送信信号搬送波
の周波数とリーダライタ20のデータキャリア10から
の受信信号搬送波の周波数とを全く別の周波数帯に分け
た上で、上述の等の対策をとる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな対策を施した従来のデータアクセス装置では、対策
の場合、アナログフィルタを挿入すると誘起信号Bに
波形歪みが発生するため、受信性能が劣化する。また、
干渉波の周波数が既知で且つ分離可能なものでなければ
除去しきれず、データキャリアからの信号と重なる周波
数帯を持った広帯域干渉波に対しては効果がない。
【0011】また、対策の場合、デジタルフィルタの
採用は一般にコスト高を招く上に、干渉波の周波数が既
知で且つ分離可能なものでなければ効果がない。しか
も、フィルタが受信アンプの後方にくることから、受信
アンプの出力が飽和するような環境では、設ける意味が
ない。
【0012】さらに、対策の場合、受信ゲインを小さ
くすると、通信可能領域が小さくなってしまう。対策
の場合、干渉波のない空間は現実にはほとんど存在しな
いので、干渉波のない環境でしか使用できないのでは、
装置の適用範囲が限定されてしまう。リーダライタを複
数並設する際にも応用先の必要条件以上に各リーダライ
タを離すのは好ましくない。そして、対策の場合も、
複数の周波数帯域を使い分けることはコストアップにつ
ながり易く、しかも、モータや電波塔などからの干渉波
に対してはあまり役に立たない。
【0013】何れの対策をとった場合でも、あるいは幾
つかの対策を組み合わせた場合であっても、広帯域の干
渉波がリーダライタを包む空間に広く存在している環
境、すなわち広域ノイズの存在する環境下では、交番電
磁界を用いてデータキャリアからの送信をリーダライタ
が受信する際に通信能力が低下するのを避けることは困
難であった。
【0014】そこで、広域ノイズの多い悪環境下でも通
信能力を確保するために、干渉波からの影響を除去して
リーダライタの受信能力の低下を防止しうるようなリー
ダライタの受信部を案出することが課題となる。この発
明は、このような課題を解決するためになされたもので
あり、携帯形データ記憶体からの受信に際して広域ノイ
ズを除去しうるデータアクセス装置を実現することを目
的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために、本発明は、携帯形データ記憶体の交番電磁界
の有効伝播範囲の狭さと環境からの干渉波の伝播範囲の
広さとの対照に着目して案出されたものである。本発明
による第1乃至第3の解決手段について、その構成およ
び作用効果を以下に説明する。
【0016】[第1の解決手段]第1の解決手段のデー
タアクセス装置は(、出願当初の請求項1に記載の如
く)、携帯形データ記憶体の送出する交番電磁界の有効
伝播範囲に対応して(大きさや形状が定められ配設位置
が前記交番電磁界の有効な受信位置になるように)設け
られた(コイルやアンテナ等の)第1の電磁誘導子と、
この電磁誘導子の誘起信号を増幅して受信信号とする受
信アンプとを具備し、前記受信信号に基づく受信処理を
行って前記携帯形データ記憶体のデータにアクセスする
データアクセス装置において、(望ましくは受信可能な
周波数帯が前記第1の電磁誘導子と一致する)第2の電
磁誘導子と、前記第1の電磁誘導結合子の誘起信号と前
記第2の電磁誘導結合子の誘起信号とを受けてこれら両
信号を(空間的に前記有効伝播範囲よりも広範囲な)広
域ノイズ成分基準の逆相で合成する誘起信号合成回路と
を備え、前記受信アンプが前記第1の電磁誘導結合子の
誘起信号に代えて前記誘起信号合成回路からの合成信号
を入力とすることを特徴とするものである。
【0017】このような第1の解決手段のデータアクセ
ス装置にあっては、携帯形データ記憶体がデータアクセ
ス装置に近づけられて携帯形データ記憶体の交番電磁界
の有効伝播範囲に第1の電磁誘導子が入ると、第1の電
磁誘導子が携帯形データ記憶体の送出交番電磁界の有効
伝播範囲に対応しているので携帯形データ記憶体の送信
部とデータアクセス装置の第1の電磁誘導子との間に電
磁誘導結合が確立し、携帯形データ記憶体の送出信号が
交番電磁界を用いて第1の電磁誘導子に伝達され、誘起
信号が惹起される。このとき、データアクセス装置周り
に広域ノイズが有ると、これによるノイズ成分も重畳し
て誘起される。しかも、第1の電磁誘導結合子の受信能
力に対応した強さのノイズが誘起される。
【0018】一方、第2の電磁誘導結合子は、第1の電
磁誘導結合子とは別に設けられているので、携帯形デー
タ記憶体が第1の電磁誘導結合子との結合をとるように
されていると、携帯形データ記憶体と電磁誘導結合しえ
ないか、例え結合しても受信能力の割には結合度が低
い。そのため、第2の電磁誘導結合子には、誘起信号が
惹起されないか、受信能力に比して弱い誘起信号が惹起
される。この第2の電磁誘導結合子についても、データ
アクセス装置周りに広域ノイズが有ると、これによるノ
イズ成分も重畳して誘起される。しかも、第2の電磁誘
導結合子の受信能力に対応した強さのノイズが誘起され
る。
【0019】そして、誘起信号合成回路によって、広域
ノイズ成分の重畳した両誘起信号が合成され、受信アン
プによってその合成信号から受信信号が生成されて、受
信処理が行われるが、誘起信号の合成に際しては、両信
号の広域ノイズ成分を基準としてこれらが逆相になるよ
うに合成される。しかも、広域ノイズは携帯形データ記
憶体の交番電磁界の有効伝播範囲に比べて空間的な広が
りが大きいので第1,第2の電磁誘導結合子が別個に設
けられていてもその局所範囲では概ね一様であり、それ
によって誘起されるノイズ成分はレベルが電磁誘導結合
子の受信能力に対応して決まる。そこで、両信号の広域
ノイズ成分は、受信アンプへの送出前に相殺されること
となる。
【0020】これに対し、信号成分については、第1の
電磁誘導結合子には受信能力に見合ったレベルが得られ
るのに対し、第2の電磁誘導結合子には受信能力に見合
っただけのレベルが得られない。そこで、これらの合成
信号には、有効な信号成分の全部または少なくとも一部
が残ることとなる。これにより、伝播範囲の広い干渉波
を受信直後に除去することができるので、有効伝播範囲
の狭い携帯形データ記憶体からの信号成分だけが受信ア
ンプで増幅される。
【0021】その結果、受信アンプ以降の受信信号には
携帯形データ記憶体からの信号のみが得られ、良好な受
信性能が確保される。したがって、この発明によれば、
携帯形データ記憶体からの受信に際して広域ノイズを除
去しうるデータアクセス装置を実現することができる。
【0022】[第2の解決手段]第2の解決手段のデー
タアクセス装置は(、出願当初の請求項2に記載の如
く)、前記第2の電磁誘導結合子が、前記第1の電磁誘
導結合子に対する前記携帯形データ記憶体の交番電磁界
の有効伝播範囲を外して配設されたものであることを特
徴とする。
【0023】このような第2の解決手段のデータアクセ
ス装置にあっては、第2の電磁誘導結合子には携帯形デ
ータ記憶体からの信号成分がほとんど誘起されない。広
域ノイズ成分だけとなる。そこで、合成信号には、第1
電磁誘導結合子に誘起された有効な信号成分が概ね残る
こととなる。しかも、それだけが残る。これにより、広
域ノイズの多い悪環境下であっても、ノイズのない環境
下に匹敵する良好な受信性能を確保することができる。
【0024】[第3の解決手段]第3の解決手段のデー
タアクセス装置は(、出願当初の請求項3に記載の如
く)、前記第1の電磁誘導結合子および前記第2の電磁
誘導結合子は、共にコイルであって、コイル内面積に関
して前記第2の電磁誘導結合子の方が前記第1の電磁誘
導結合子よりも大きいことを特徴とする。
【0025】このような第3の解決手段のデータアクセ
ス装置にあっては、コイル内面積が大きい第2の電磁誘
導結合子は、携帯形データ記憶体の交番電磁界の有効伝
播範囲を超えてさらに広い範囲までカバーするので、そ
の受信能力に比して携帯形データ記憶体との電磁誘導結
合の度合いが弱くなる。そこで、第2の電磁誘導結合子
を第1の電磁誘導結合子から離して設置した場合に限ら
ず第2の電磁誘導結合子を第1の電磁誘導結合子に重ね
て設置した場合でも、誘起信号合成回路の出力には携帯
形データ記憶体からの有効な信号成分が残ることとな
る。
【0026】これにより、第2の電磁誘導結合子の配置
条件が緩和され、第2の電磁誘導結合子を第1電磁誘導
結合子から離して配置することが制約を受けるような場
合でも、携帯形データ記憶体からの受信に際して広域ノ
イズを除去することが可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】このような解決手段で達成された
本発明のデータアクセス装置について、これを実施する
ための形態を説明する。
【0028】[第1の実施の形態]本発明の第1の実施
形態は、上述した解決手段のデータアクセス装置であっ
て、前記第2の電磁誘導結合子は、広域ノイズ成分を基
準として受信感度が前記第1の電磁誘導結合子の受信感
度と一致していることを特徴とする。これにより、単に
第1,第2の電磁誘導結合子の誘起信号を逆相で合成す
るだけで広域ノイズ成分を相殺させることができる。し
たがって、アッテネータ等を用いて両信号のレベルを合
わせる等の必要がない。
【0029】[第2の実施の形態]本発明の第2の実施
形態は、上述したデータアクセス装置であって、前記誘
起信号合成回路は、両入力信号を広域ノイズ成分基準の
逆相で合成するために、前記第1,第2の電磁誘導結合
子が同一伝播方向の交番電磁界を受けて同相の誘起信号
を惹起するように配置や配線がなされている場合には、
引き算器等の減算手段が設けられる。これに対し、前記
第1,第2の電磁誘導結合子が同一伝播方向の交番電磁
界を受けて反転位相の誘起信号を惹起するように配置や
配線がなされている場合には、加算器等の加算手段が設
けられる。
【0030】
【実施例】本発明のデータアクセス装置の第1実施例と
してのリーダライタ200について、その具体的な構成
を、図面を引用して説明する。図1は、その回路構成を
示すブロック図であり、図2は、その電磁誘導子の変形
例・配置例である。このリーダライタ200が、図8に
示した従来のリーダライタ20と相違するのは、コイル
25(第1の電磁誘導結合子)とは別にもう一つのコイ
ル250(第2の電磁誘導結合子)が設けられたこと
と、コイル25の誘起信号Bを非反転入力としコイル2
50の誘起信号Eを反転入力とする引き算器260が受
信アンプ26の入力ラインに介挿されたことである。以
下、重複する説明は割愛し、相違点を中心に説明する。
【0031】コイル250は、コイル25が配置される
筐体面と対向する後方の筐体面上でコイル25と同軸に
なるように配置されており(図2のコイル250参
照)、これによって、コイル25に対するデータキャリ
ア10(携帯形データ記憶体)の交番電磁界の有効伝播
範囲(図1の一点鎖線部分参照)を外して配設されたも
のとなっている。また、コイル250は、コイル25と
同径で且つ同巻数の円形状コイルに形成されていて、受
信感度がコイル25のそれと一致するものとなってい
る。しかも、平行に配置されているので、同一方向の干
渉波に対して同じ受信感度で同相の広域ノイズ成分が誘
起されるものとなっている。
【0032】さらに、引き算器260は、広域ノイズ成
分が同相で同一レベルの誘起信号B,Eを受けて誘起信
号Bから誘起信号Eを引き算して出力信号を生成するこ
とから、両信号B,Eを広域ノイズ成分(D)基準の逆
相で合成するものとなっている。そして、この引き算器
260の出力信号が誘起信号Bの代わりに受信アンプ2
6に入力されるように配線が変更されている。
【0033】この第1実施例のリーダライタ200を用
いたデータキャリアシステムについて、その使用態様及
び動作を、相違点を中心に説明する。即ち、データキャ
リア10から送信信号Aがコイル11によって交番電磁
界として射出され、これをコイル25で受信するととも
に、広域ノイズの干渉波Dをコイル25及びコイル25
0で受信して引き算器260でキャンセルするところ
を、図3の信号波形例を参照しつつ説明する。なお、図
3の信号波形は、図示の容易化のため、それぞれ単一周
波数の場合だけを例示している。
【0034】ここで、データキャリアの送信信号Aを時
刻tの関数とし(図3(a)参照)、それによってコイ
ル25に惹起される信号成分をs1(t)とし、遠方の
モータ41や電波塔42からの干渉波Dによってコイル
25に惹起される広域ノイズ成分をn1(t)とする
(図3(b)参照)。そうすると、誘起信号Bは、s2
(t)=s1(t)+n1(t)となる(図3(c)参
照)。これが引き算器260の非反転入力とされる。一
方、コイル250はデータキャリアの送信信号Aを受信
せず専ら干渉波Dのみを受信するので、誘起信号Eは、
広域ノイズ成分のn1(t)となる(図3(d)参
照)。これは引き算器260の反転入力とされる。そし
て、引き算器260で引き算が行われ、その出力信号
は、s3(t)=s1(t)+n1(t)−n1(t)
=s1(t)となって、ノイズ成分が除去され、データ
キャリア10の信号だけが得られる(図3(e)参
照)。
【0035】また、複数のリーダライタ200が並設さ
れていて、他のリーダライタからの干渉波Dによってコ
イル25に広域ノイズ成分が惹起される場合、このノイ
ズ成分をn2(t)とする。そうすると、この場合、誘
起信号Bは、s4(t)=s1(t)+n2(t)とな
り、コイル250の誘起信号Eは、広域ノイズ成分のn
2(t)となる。そして、引き算器260で誘起信号B
から誘起信号Eが引かれ、引き算器260の出力信号
は、s5(t)=s1(t)+n2(t)−n2(t)
=s1(t)となる。この場合も、合成信号および増幅
後の受信信号Cからノイズ成分が除去され、データキャ
リア10の信号だけが得られる。
【0036】さらに、モータ41や電波塔42からの広
域ノイズと他のリーダライタから広域ノイズが重畳して
干渉波Dとなってリーダライタ200に到来する場合も
ある。この場合、誘起信号Bは、s6(t)=s1
(t)+n1(t)+n2(t)となり、コイル250
の誘起信号Eは、n1(t)+n2(t)となる。そし
て、この場合も、引き算器260の出力信号は、s7
(t)=s1(t)+n1(t)+n2(t)−n1
(t)−n2(t)=s1(t)となる。やはり、ノイ
ズ成分が除去され、データキャリア10の信号だけが得
られる。
【0037】なお、広域ノイズ源がリーダライタ200
の近くに存在していたり、他のリーダライタがかなり接
近して配設されていたりして、干渉波Dによってコイル
25,コイル250に誘起されるノイズ成分が完全には
一致しない場合もある。しかし、このような場合、ノイ
ズ成分を完全に除去することはできなくても、かなりの
割合のノイズ成分はキャンセルしうるので、この場合で
も干渉波Dの影響はかなり緩和・回避される。
【0038】次に、コイル250の変形例について説明
する。コイル250の配置はコイル25と同一軸心上に
限られない。これら2種類のコイル(又はアンテナ)
は、同一平面上に配置されていてもよい(図2の250
a,250b参照)。また、ねじれの位置関係であって
もよい(図2の250c,250d,250e参照)。
何れであっても、コイル25に対するデータキャリア1
0の交番電磁界の有効伝播範囲を外してコイル250が
配設されていれば、同じ効果を得ることができるのであ
る。
【0039】また、これらのコイル又はアンテナは、円
形に限られるものでなく、楕円状や(図2の250b参
照)、棒状(図2の250e参照)、多角形(図2の2
50c,250d参照)に形成されていてもよい。何れ
であっても、両者の受信感度が一致していれば、同じ効
果を得ることができる。
【0040】図4に示した本発明のデータアクセス装置
の第2実施例としてのリーダライタ300について、説
明する。リーダライタ300が上述のリーダライタ20
0と相違するのは、コイル250に代えてそれより大き
なコイル301が用いられている点と、コイル301の
誘起信号Eのラインにアッテネータ302が介挿されて
いる点である。
【0041】コイル301は、コイル直径がコイル25
よりも大きくて、そのコイル内面積がコイル25のそれ
のn倍になっている。そして、コイル25を完全に内側
にして同一面上に配置されている(図5参照)。これに
より、コイル301には、干渉波Dに対してコイル25
のn倍のノイズ成分が誘起される。もっとも、コイル2
5よりも大きなコイル301は、コイル25に対応した
コイル11の交番電磁界の有効伝播範囲に対してもこれ
より大きいことから、コイル11との電磁誘導結合を確
保するのに必要とされる以上に大きいので、送信信号A
に対してはコイル25とほぼ同一レベルの信号成分しか
誘起されない。
【0042】そして、コイル25の誘起信号Bはそのま
ま引き算器260に送出され、コイル301の誘起信号
Eはアッテネータ302によって1/nに減衰させられ
てから引き算器260に送出される。そうすると、引き
算器260には、ほぼ同一レベルのノイズ成分と、1対
(1/n)で異なるレベルの信号成分を含んだ2つの誘
起信号が入力される。これらは引き算器260によって
合成されるが、その結果、ノイズ成分は互いに相殺され
る一方、データキャリアからの信号成分は少なくとも
(1−(1/n))が有効に残ることとなる。
【0043】こうして、コイル25にコイル301を重
ねて配置した場合でも、合成信号および増幅後の受信信
号Cからノイズ成分が除去されてデータキャリア10の
信号だけが得られるので、コイルの配置についての制約
を緩和することができる。
【0044】なお、コイル301のコイル内面からコイ
ル25より広い部分が除外されるようにコイル301を
二重環状に変形してコイル301aとし、その除外部に
コイル25がくるように配置することも可能である(図
6参照)。この場合、コイル25,301aが同じとこ
ろに在っても、データキャリアからの信号成分を損なう
ことなく広域ノイズ成分だけをキャンセルさせることが
できる。
【0045】また、図7に示したコイル25及びコイル
301bは、コイル内面積に関してはコイル301bの
方がコイル25の2倍であるのに対し、コイル巻数に関
してはコイル25の方がコイル301bの2倍である。
これにより、両コイル25,301bは、同じところに
在っても、干渉波D(広域ノイズ成分)を基準として受
信感度が同じになっているので、アッテネータ302を
省いても引き算器260だけでノイズ成分を相殺させる
ことができる。
【0046】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のデータアクセス装置にあっては、本来の電磁誘導結合
子に加えてもう一つの電磁誘導結合子も設けて、有効伝
播範囲の狭い携帯形データ記憶体からの交番電磁界に対
する受信能力と、伝播範囲の広い干渉波に対する受信能
力とが、両電磁誘導結合子で異なるようにするととも
に、広域ノイズ成分が打ち消しあうように合成したこと
により、携帯形データ記憶体からの受信に際して、有効
な信号成分だけが受信アンプで増幅されるように広域ノ
イズを除去しうるデータアクセス装置を実現することが
できたという有利な効果が有る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のデータアクセス装置の第1実施例に
ついて、その回路構成のブロックである。
【図2】 その電磁誘導子の変形例・配置例である。
【図3】 その信号波形例である。
【図4】 本発明のデータアクセス装置の第2実施例に
ついて、その回路構成のブロックである。
【図5】 その電磁誘導子の配置例である。
【図6】 その電磁誘導子の変形例である。
【図7】 その電磁誘導子の他の変形例である。
【図8】 従来のデータキャリア及びリーダライタの構
成図である。
【図9】 データキャリア及びリーダライタの応用例の
図である。
【符号の説明】
10 データキャリア(携帯形データ記憶体) 11 コイル(アンテナ;電磁誘導子) 12 電源部 13 受信アンプ 14 復調回路 15 制御部 16 メモリ 17 変調回路 18 送信アンプ 20 リーダライタ(データ読書装置;データアクセス
装置) 21 電源部 22 マイクロプロセッサ(MPU) 23 変調回路 24 送信アンプ 25 コイル(アンテナ;第1の電磁誘導子) 26 受信アンプ 27 復調回路 28 ホストインターフェイス(I/F) 30 ホストコンピュータ 41 モータ(広域ノイズ源) 42 電波塔(広域ノイズ源) 200 リーダライタ(データ読書装置;データアクセ
ス装置) 250 コイル(アンテナ;第2の電磁誘導子) 260 引き算器(誘起信号合成回路) 300 リーダライタ(データ読書装置;データアクセ
ス装置) 301 コイル(アンテナ;第2の電磁誘導子) 302 アッテネータ(誘起信号合成回路)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】携帯形データ記憶体の送出する交番電磁界
    の有効伝播範囲に対応して設けられた第1の電磁誘導子
    と、この電磁誘導子の誘起信号を増幅して受信信号とす
    る受信アンプとを具備し、前記受信信号に基づく受信処
    理を行って前記携帯形データ記憶体のデータにアクセス
    するデータアクセス装置において、第2の電磁誘導子
    と、前記第1の電磁誘導結合子の誘起信号および前記第
    2の電磁誘導結合子の誘起信号を受けてこれら両信号を
    広域ノイズ成分基準の逆相で合成する誘起信号合成回路
    とを備え、前記受信アンプが前記第1の電磁誘導結合子
    の誘起信号に代えて前記誘起信号合成回路からの合成信
    号を入力とすることを特徴とするデータアクセス装置。
  2. 【請求項2】前記第2の電磁誘導結合子が、前記第1の
    電磁誘導結合子に対する前記携帯形データ記憶体の交番
    電磁界の有効伝播範囲を外して配設されたものであるこ
    とを特徴とする請求項1記載のデータアクセス装置。
  3. 【請求項3】前記第1の電磁誘導結合子および前記第2
    の電磁誘導結合子は、コイルであって、コイル内面積に
    関して前記第2の電磁誘導結合子の方が前記第1の電磁
    誘導結合子よりも大きいことを特徴とする請求項1記載
    のデータアクセス装置。
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