JP2009009187A - 情報処理装置、およびデータ処理方法 - Google Patents

情報処理装置、およびデータ処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】リーダ/ライタ機能を備える情報処理装置と非接触式ICチップを搭載した情報処理端末との間における通信を安定化することが可能な情報処理装置、およびデータ処理方法を提供する。
【解決手段】搬送波信号を送信し、搬送波信号を受信したICチップが負荷変調を行うことによりICチップを搭載した情報処理端末と非接触通信可能な情報処理装置であって、基準クロック信号を生成する基準クロック生成部と、基準クロック信号に応じた搬送波信号を送信し、負荷変調に応じた応答信号を受信する通信アンテナと、通信アンテナにおける搬送波信号の振幅変化を復調し第1データを出力する第1復調部と、通信アンテナにおける搬送波信号の基準クロック信号に対する位相変化を復調し第2データを出力する第2復調部と、第1データまたは第2データのいずれか一方を選択的に処理するデータ処理部とを備える情報処理装置が提供される。
【選択図】図5

Description

本発明は、情報処理装置、およびデータ処理方法に関する。
近年、非接触式IC(Integrated Circuit)カードや、RFID(Radio Frequency Identification)タグ、非接触式ICチップを搭載した携帯電話など、リーダ/ライタ(または、リーダ/ライタ機能を有する情報処理装置)と非接触式に通信可能な情報処理端末が普及している。
リーダ/ライタと、ICカード、携帯電話などの情報処理端末とは、例えば13.56MHzなど特定の周波数の磁界(搬送波)を通信に使用している。具体的には、リーダ/ライタが搬送波信号をのせた搬送波を送信し、搬送波をアンテナで受信したICカードなどの情報処理端末が負荷変調によって受信した搬送波信号に対する応答信号を返信することにより、リーダ/ライタと情報処理端末とは通信を行うことができる。
また、上記のようなリーダ/ライタと非接触式に通信可能な情報処理端末は、耐タンパ性を有するICチップを備えることにより、例えば、電子マネーなどデータの改竄が問題となるデータの送受信や更新を安全に行うことができる。したがって、上記のようなリーダ/ライタと非接触式に通信可能なICチップを搭載した情報処理端末を利用した様々なサービスの提供が社会的に広がっている。そして、サービスの提供の広がりに伴い、ICカードや携帯電話などの非接触式ICチップを搭載した情報処理端末の普及がさらに進んでいる。
このような中、リーダ/ライタと非接触式ICチップを搭載した情報処理端末との間における通信を安定化するための様々な技術が開発されている。通信範囲の異なる2のアンテナをリーダ/ライタに備えることにより通信の安定化を図る技術としては、例えば、特許文献1が挙げられる。また、非接触式ICチップを搭載した情報処理端末においてコンデンサの静電容量を変化させることにより通信の安定化を図る技術としては、例えば、特許文献2が挙げられる。
特開2004−70648号公報 特開2004−303173号公報
リーダ/ライタやリーダ/ライタ機能を有する情報処理装置(以下、「情報処理装置」という。)と、ICカードや携帯電話などの非接触式ICチップを搭載した情報処理端末(以下、「ICチップ搭載端末」という。)とは、磁界(搬送波)を用いて通信を行っているため、通信距離が近ければ近い程磁界のエネルギーは大きくなり、通信の安定化が望める。しかしながら、実際には、情報処理装置とICチップ搭載端末との通信距離が近い場合(すなわち、通信可能範囲内)であっても通信が行えないことがある。これは、情報処理装置が、ICチップ搭載端末における負荷変調の前後における状態変化を捉えられないことにより、ICチップ搭載端末から送信される応答信号を受信しているにも関わらず復調できない場合に生じうる。
ここで、従来の通信範囲の異なる2のアンテナをリーダ/ライタに備える技術は、単に一のアンテナの通信範囲外を単に他のアンテナで補っているに過ぎない。したがって、従来の通信範囲の異なる2のアンテナをリーダ/ライタに備える技術では、上記通信可能範囲内において通信が行えない問題について解決を図ることはできない。
また、従来の非接触式ICチップを搭載した情報処理端末においてコンデンサの静電容量を変化させる技術は、ICチップ搭載端末が共振周波数を変化させることによって、情報処理装置から送信される搬送波信号を受信しようとするものである。これに対して、情報処理装置は、例えば13.56MHzなど特定の周波数の搬送波を送信し続けなければならないため、ICチップ搭載端末から送信される応答信号の受信のために共振周波数を変更することは困難である。したがって、従来の非接触式ICチップを搭載した情報処理端末においてコンデンサの静電容量を変化させる技術では、上記通信可能範囲内において通信が行えない問題について解決を図ることはできない。
したがって、従来のリーダ/ライタと情報処理端末との間における通信を安定化する技術は、上記通信可能範囲内において通信が行えない問題について解決を図ることができない。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、リーダ/ライタ機能を備える情報処理装置と非接触式ICチップを搭載した情報処理端末との間における通信を安定化することが可能な、新規かつ改良された情報処理装置、およびデータ処理方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点によれば、搬送波信号を送信し、上記搬送波信号を受信したICチップが負荷変調を行うことにより上記ICチップを搭載した情報処理端末と非接触通信可能な情報処理装置であって、一定周期の基準クロック信号を生成する基準クロック生成部と、上記基準クロック信号に応じた所定周波数の搬送波信号を送信し、上記負荷変調に応じた応答信号を受信する通信アンテナと、上記応答信号の受信によって生じる上記通信アンテナにおける上記搬送波信号の振幅変化を復調し、第1データを出力する第1復調部と、上記応答信号の受信によって生じる、上記通信アンテナにおける上記搬送波信号の上記基準クロック信号に対する位相変化を復調し、第2データを出力する第2復調部と、上記第1復調部が出力する上記第1データ、または、第2復調部が出力する上記第2データのいずれか一方を選択的に処理するデータ処理部とを備える情報処理装置が提供される。
上記情報処理装置は、基準クロック生成部と、通信アンテナと、第1復調部と、第2復調部と、データ処理部とを備えることができる。基準クロック生成部は、例えば、13.56MHzなどの一定周期の基準クロック信号を生成することができる。通信アンテナは、基準クロック信号に応じた所定周波数の搬送波信号を送信し、また、ICチップから送信される負荷変調に応じた応答信号を受信することができる。第1復調部は、ICチップから送信される負荷変調に応じた応答信号の受信によって生じる、通信アンテナにおける搬送波信号の振幅変化を復調し、第1データを出力することができる。第2復調部は、ICチップから送信される負荷変調に応じた応答信号の受信によって生じる、通信アンテナにおける搬送波信号の基準クロック信号に対する位相変化を復調し、第2データを出力することができる。データ処理部は、第1復調部が復調した第1データ、または、第2復調部が復調した第2データのいずれか一方を選択的に処理することができる。かかる構成により、情報処理装置は、非接触式ICチップを搭載した情報処理端末との間における通信をより安定化することができる。
また、上記第2復調部は、上記応答信号の受信によって上記通信アンテナに励起した電圧から実クロック信号を抽出する第1実クロック生成部と、上記基準クロックと上記実クロックとの位相差分を検出し、第1パルス信号として出力する第1位相パルス出力部と、上記第1パルス信号を電圧変化に変換する第1変換部と、上記第1変換部において変換された上記電圧変化を検波して上記第2データを出力する第1検波部とを備えてもよい。
かかる構成により、応答信号の受信によって生じる通信アンテナに励起した電圧の位相変化から応答データを復調することができる。
また、上記第2復調部は、上記第1実クロック生成部が抽出した上記実クロック信号および上記基準クロック生成部が生成した上記基準クロック信号を分周する第1分周部をさらに備え、上記第1位相パルス出力部には、上記第1分周部において分周された実クロック信号および基準クロック信号が入力されてもよい。
かかる構成により、応答信号の受信によって生じる通信アンテナに励起した電圧の位相変化から応答データをより確実に復調することができる。
また、上記データ処理部は、上記第1データおよび上記第2データのうち巡回冗長検査が最初に完了したデータを処理してもよい。
かかる構成により、ICチップから送信される応答信号から復調される応答データをより確実に処理することができる。
また、上記応答信号の受信によって生じる上記通信アンテナにおける上記搬送波信号の位相変化を上記基準クロックとは位相が異なるクロック信号で検出し、検出された上記位相変化を復調して第3データを出力する第3復調部をさらに備えてもよい。
かかる構成により、情報処理装置は、非接触式ICチップを搭載した情報処理端末との間における通信をより安定化することができる。
また、上記第3復調部は、上記応答信号の受信によって上記通信アンテナに励起した電圧から実クロック信号を抽出する第2実クロック生成部と、上記基準クロックの位相を移相させる基準クロック移相部と、上記基準クロック移相部において移相された基準クロックと上記実クロックとの位相差分を検出し、第2パルス信号として出力する第2位相パルス出力部と、上記第2パルス信号を電圧変化に変換する第2変換部と、上記第2変換部において変換された上記電圧変化を検波して上記第3データを出力する第2検波部とを備えてもよい。
かかる構成により、かかる構成により、応答信号の受信によって生じる通信アンテナに励起した電圧の位相変化から応答データを復調することができる。
また、上記第3復調部は、上記第2実クロック生成部が抽出した上記実クロック信号および上記基準クロック移相部において移相された基準クロック信号を分周する第2分周部をさらに備え、上記第2位相パルス出力部には、上記第2分周部において分周された実クロック信号および基準クロック信号が入力されてもよい。
かかる構成により、応答信号の受信によって生じる通信アンテナに励起した電圧の位相変化から応答データをより確実に復調することができる。
また、上記データ処理部は、上記第1データ、上記第2データおよび上記第3データのうち巡回冗長検査が最初に完了したデータを処理してもよい。
かかる構成により、ICチップから送信される応答信号から復調される応答データをより確実に処理することができる。
また、上記情報処理装置は、リーダ/ライタであってもよい。
また、上記情報処理装置は、携帯型通信装置であってもよい。
また、上記目的を達成するために、本発明の第2の観点によれば、搬送波信号を送信し、上記搬送波信号を受信したICチップが負荷変調を行うことにより上記ICチップを搭載した情報処理端末から送信される応答信号を受信可能な通信アンテナを備える情報処理装置におけるデータ処理方法であって、一定周期の基準クロック信号に応じた所定周波数の搬送波信号を送信するステップと、上記搬送波信号を受信した上記ICチップから送信される上記応答信号を受信するステップと、上記応答信号の受信によって生じる上記通信アンテナにおける上記搬送波信号の振幅変化を復調し、第1データを出力するステップと、上記応答信号の受信によって生じる上記通信アンテナにおける上記搬送波信号の上記基準クロック信号に対する位相変化を復調し、第2データを出力するステップと、上記第1データを出力するステップにおいて出力された上記第1データ、または、第2データを出力するステップにおいて出力された上記第2データのいずれか一方を選択的に処理するステップとを有するデータ処理方法が提供される。
かかる方法を用いることにより、非接触式ICチップを搭載した情報処理端末との間における通信をより安定化することができる。
本発明によれば、リーダ/ライタ機能を備える情報処理装置と非接触式ICチップを搭載した情報処理端末との間における通信を安定化することができる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
本発明の実施形態に係る情報処理装置(リーダ/ライタ機能を有する情報処理装置)にういて説明を行う前に、まず、従来のリーダ/ライタ機能を有する情報処理装置について説明する。また、以下では、リーダ/ライタ機能を有する情報処理装置として、リーダ/ライタを例として説明する。
(従来の情報処理装置)
図1は、従来の情報処理装置(リーダ/ライタ20)を示すブロック図である。なお、図1では、負荷変調により応答信号を送信可能なICチップ12を備える従来のICチップ搭載端末10を併せて示している。
図1を参照すると、従来のリーダ/ライタ20は、通信アンテナ22と、基準クロック生成部24と、送信部26と、復調部28と、データ処理部30とを備えることができる。また、リーダ/ライタ20は、MPU(Micro Processing Unit)などで構成されリーダ/ライタ20全体を制御する制御部(図示せず)などを備えてもよい。
通信アンテナ22は、例えば、所定のインダクタンスをもつコイルL0と、所定の静電容量をもつキャパシタC0とからなる共振回路で構成される。通信アンテナ22は、上記構成により、送信信号として搬送波信号の送信、およびICチップ搭載端末10から送信される応答信号の受信を行うことができる。
基準クロック生成部24は、搬送波の周波数の基準となり、またデータ処理部30における処理クロックとすることが可能な基準クロック信号(例えば、13.56MHzのクロック信号)を生成することができる。
送信部26は、基準クロック生成部24において生成された基準クロック信号およびデータ処理部30からの入力に基づいて搬送波信号を送信させる送信回路で構成することができる。
復調部28は、ICチップ搭載端末10における負荷変調により通信アンテナ22に励起する電圧によって生じる、通信アンテナ22のアンテナ端における電圧の振幅変化を包絡線検波し、検波した信号を2値化することができる。したがって、復調部28は、通信アンテナ22における電圧の振幅変化によって、ICチップ搭載端末10から送信された応答信号に対応する応答データを復調することができる。
データ処理部30は、復調部28において復調された応答データに対して処理を行うことができる。また、データ処理部30は、上記処理に応じて新たな搬送波信号を生成することもできる。
従来のリーダ/ライタ20は、上述した構成により、搬送波信号を送信し、また、ICチップ搭載端末10から送信された応答信号により通信アンテナ22に生じる電圧の振幅変化を利用して、受信した応答信号から応答データを復調することができる。
(従来の情報処理装置における問題)
しかしながら、従来のリーダ/ライタ20では、上述したように通信可能範囲内において通信が行えない場合がある。そこで、次に、従来の情報処理装置における問題について説明する。
図2は、従来の情報処理装置(リーダ/ライタ20)における問題を説明するための第1の説明図であり、ICチップ搭載端末において負荷変調が行われていない場合(負荷変調OFF)およびICチップ搭載端末において負荷変調が行われた場合(負荷変調ON)それぞれの、通信アンテナにおける電圧の振幅を示している。また、図3は、従来の情報処理装置における問題を説明するための第2の説明図であり、情報処理装置におけるICチップ搭載端末から送信された応答信号を復調した応答データの正答率を示している。
図2を参照すると、通信アンテナ22における電圧は、ICチップ搭載端末10において負荷変調が行われていない場合(負荷変調OFF)と、ICチップ搭載端末10において負荷変調が行われた場合(負荷変調ON)とで変化することが分かる。これは、ICチップ搭載端末10が負荷変調を行うことによってリーダ/ライタ20が送信する磁界とは逆方向の反磁界がICチップ搭載端末10から発生(ICチップ搭載端末10からの応答信号の送信)し、当該反磁界を通信アンテナ22が受けるためである。
従来のリーダ/ライタ20は、上述したように、ICチップ搭載端末10において負荷変調のON/OFFによって通信アンテナ22に生じる電圧の振幅変化を利用して、受信した応答信号から応答データを復調する。しかしながら、図2のAに示すように、ICチップ搭載端末10における負荷変調のOFFとONとの前後で通信アンテナ22に生じる電圧が変化しない場合がある。ここで、リーダ/ライタ20が送信する搬送波は、例えば、13.56MHzなど特定の周波数を有するが、様々な要因によって当該特定の周波数で共振させられない(すなわち、受信のための共振周波数がずれる)ことがある。なお、上記要因としては、例えば、リーダ/ライタ20の通信アンテナおよびICチップ搭載端末10の通信アンテナそれぞれのアンテナサイズや巻き数、またリーダ/ライタ20の通信アンテナおよびICチップ搭載端末10の通信アンテナのアンテナ間距離による結合係数の変化などが挙げられる。
上記の場合には、リーダ/ライタ20は、ICチップ搭載端末10から送信される応答信号を受信しているにも関わらず、復調することができない。したがって、図3に示すように、ICチップ搭載端末10とリーダ/ライタ20との通信距離が近い場合であっても復調した応答データの正答率が極端に低くなる領域(以下、「通信不可領域」という。)が生まれてしまう。ここで、図3に示す距離aは、ICチップ搭載端末10とリーダ/ライタ20との通信距離であり、当該距離aにおいて図2のAに示すような状態となっていることを示している。
図2、図3に示すように、従来のリーダ/ライタ20は、ICチップ搭載端末10から送信される応答信号を復調できない場合があるため、通信可能範囲内であっても通信不可領域が生じてしまう。したがって、従来のリーダ/ライタ20は、通信不可領域を無くしてICチップ搭載端末10との通信を安定化することはできない。
(第1の実施形態)
次に、上記通信不可領域が生じるによって通信が行えない問題を解決するための本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置ついて説明する。なお、以下では、本発明の実施形態に係る情報処理装置として、リーダ/ライタを例として説明する。なお、本発明の実施形態に係る情報処理装置がリーダ/ライタに限られないことは、言うまでもない。
[第1の実施形態に係る問題解決アプローチ]
まず、本発明の第1の実施形態に係る問題解決アプローチについて説明する。図4は、本発明の第1の実施形態に係る問題解決アプローチを説明するための説明図である。図4(a)は、図2と同様に、ICチップ搭載端末において負荷変調が行われていない場合(負荷変調OFF)およびICチップ搭載端末において負荷変調が行われた場合(負荷変調ON)それぞれの、通信アンテナにおける電圧の振幅を示している。また、図4(b)は、ICチップ搭載端末において負荷変調が行われていない場合(負荷変調OFF)およびICチップ搭載端末において負荷変調が行われた場合(負荷変調ON)それぞれの、通信アンテナにおける電圧の位相を示している。
図4(a)および図4(b)を参照すると、通信不可領域を生じさせる図4(a)のAにおいて、図4(b)では位相差Bが生じている。つまり、仮に、通信アンテナに生じる電圧の振幅変化を利用して受信した応答信号から応答データを復調することができない場合であっても、図4(b)に示す位相差を利用すれば受信した応答信号から応答データを復調することができる。
したがって、本発明の第1の実施形態に係るリーダ/ライタ(情報処理装置)は、通信アンテナに生じる電圧の振幅変化と通信アンテナに生じる電圧の位相変化との双方を利用して受信した応答信号から応答データを復調することによって、通信不可領域を無くしてICチップ搭載端末との通信を安定化を図る。
[第1の実施形態に係るリーダ/ライタ150]
次に、本発明の第1の実施形態に係るリーダ/ライタ(情報処理装置)の構成について説明する。図5は、本発明の第1の実施形態に係るリーダ/ライタ150を示すブロック図である。なお、図5では、負荷変調により応答信号を送信可能なICチップ102を備えるICチップ搭載端末100を併せて示している。
図5を参照すると、リーダ/ライタ150は、通信アンテナ152と、基準クロック生成部154と、送信部156と、第1復調部158と、第2復調部160と、データ処理部162とを備えることができる。
また、リーダ/ライタ150は、MPUなどで構成されリーダ/ライタ150全体を制御する制御部(図示せず)や、制御部が使用するプログラムや演算パラメータなどの制御用データが記録されたROM(Read Only Memory;図示せず)、制御部により実行されるプログラムなどを一次記憶するRAM(Random Access Memory;図示せず)、制御部における演算結果や実行状態を保持するレジスタ(register;図示せず)、通信を暗号化するための暗号化回路(図示せず)、リーダ/ライタ150において用いられるアプリケーション、データなどを記憶可能な記憶部(図示せず)、他の回路、装置などと接続するためのインタフェース(図示せず)などを備えてもよい。リーダ/ライタ150は、例えば、データの伝送路としてのバス(bus)によりデータ処理部162と上記各構成要素間、および上記各構成要素間を接続することができる。ここで、記憶部(図示せず)としては、例えば、ハードディスク(Hard Disk)などの磁気記録媒体や、フラッシュメモリ(flash memory)などの不揮発性メモリ(nonvolatile memory)が挙げられるが、上記に限られない。また、インタフェースとしては、例えば、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)が挙げられるが、上記に限られない
通信アンテナ152は、例えば、所定のインダクタンスをもつコイルL1と、所定の静電容量をもつキャパシタC1とからなる共振回路で構成される。通信アンテナ152は、上記構成により、送信信号として搬送波信号の送信、およびICチップ搭載端末100から負荷変調により送信される応答信号の受信を行うことができる。
基準クロック生成部154は、搬送波の周波数の基準となり、またデータ処理部162における処理クロックとすることが可能な基準クロック信号(例えば、13.56MHzのクロック信号)を生成することができる。ここで、基準クロック生成部154は、例えば、水晶とオシレータとを備えることにより、基準クロック信号を生成することができる。また、リーダ/ライタ150は、基準クロック生成部154が生成する基準クロック信号をリーダ/ライタ150の内部クロックとしても使用することができる。例えば、データ処理部162(後述する)は、基準クロック信号を処理クロックとして用いることができる。
送信部156は、基準クロック生成部154において生成された基準クロック信号およびデータ処理部162(後述する)からの入力に基づいて搬送波信号を通信アンテナ152から送信させることができる。送信部26は、例えば、データ処理部162から伝達される搬送波信号に基づいてASK変調(Amplitude Shift Keying)する変調回路(図示せず)と、変調回路の出力を増幅する増幅回路(図示せず)で構成することができる。
第1復調部158は、通信アンテナ152のアンテナ端における電圧の振幅変化を包絡線検波し、検波した信号を2値化する。つまり、第1復調部158は、図4(a)に示すICチップ搭載端末100における負荷変調による電圧の振幅変化を用いて応答データの復調を行うことができる。ここで、第1復調部158は、例えば、通信アンテナ152のアンテナ端における電圧を包絡線検波する検波回路(図示せず)と、検波された電圧からハイレベルとローレベルとの2値化された第1データ(応答データ)を出力する2値化回路(図示せず)とで構成することができる。
第2復調部160は、通信アンテナ152のアンテナ端における電圧の位相変化から第2データ(応答データ)を出力することができる。以下、第2復調部160の構成について説明する。
<第2復調部160>
図6は、本発明の第1の実施形態に係る第2復調部160を示すブロック図である。なお、図6では、基準クロック生成部154を併せて示している。
図6を参照すると、第2復調部160は、第1実クロック抽出回路170(第1実クロック抽出部)と、第1分周回路172(第1分周部)と、第1位相パルス出力回路174(第1位相パルス出力部)と、第1変換回路176(第1変換部)と、第1検波回路178(第1検波部)とを備えることができる。
第1実クロック抽出回路170は、通信アンテナ152のアンテナ端における電圧からクロック抽出を行い、実クロック信号RFCKを出力する。
第1分周回路172は、第1実クロック抽出回路170から出力される実クロック信号RFCKを2分周する分周回路180と、基準クロック生成部154から出力される基準クロック信号OSCKを2分周する分周回路182とを備えることができる。なお、本発明の第1の実施形態に係る分周回路180、182における分周が2分周に限られないことは、言うまでもない。
また、図6では、第2復調部160が第1分周回路172を備える構成を示しているが、本発明の実施形態は、上記に限られない。例えば、本発明の第1の実施形態に第2復調部は、第1分周回路172を備えない構成とすることもできる。ここで、第1分周回路172は、第1実クロック抽出回路170から出力される実クロック信号RFCKと、基準クロック生成部154から出力される基準クロック信号OSCKとのデューティ(Duty)の差を小さくし、より確実に第2データを得るためのものである。
第1位相パルス出力回路174には、第1分周回路172において分周された実クロック信号RFCKおよび基準クロック信号OSCKが入力され、位相差分に相当する第1パルス信号を出力する。ここで、第1位相パルス出力回路174は、例えば、ANDゲート184で構成することができる。
第1変換回路176は、第1位相パルス出力回路174から出力された第1パルス信号のパルス幅を電圧変化に変換することができる。第1変換回路176は、例えば、抵抗RとコンデンサCとからなるフィルタ回路で構成することができる。なお、第1変換回路176は、上記に限られず、例えば、第1パルス信号のパルス幅に対応する電荷をコンデンサに蓄えることが可能な回路で構成することもできる。
〔第1変換回路176における変換例〕
ここで、第1変換回路176における変換例を示す。図7は、本発明の第1の実施形態に係る第1変換回路の変換例を示す説明図である。図7は、図6におけるC点(第1変換回路176の前段)とD点(第1変換回路176の後段)における波形を示しており、図7のC点は第1位相パルス出力回路174の第1パルス信号の波形、図7のD点は、第1変換回路176から出力される信号の波形をそれぞれ示している。
図7を参照すると、C点では、ICチップ搭載端末100において負荷変調が行われていない場合(負荷変調OFF)と、ICチップ搭載端末において負荷変調が行われた場合(負荷変調ON)とで第1パルス信号のパルス幅(図7のC点の波形)が変化することが分かる。
そして、第1変換回路176に入力された第1パルス信号は、図7のD点に示すような電圧変化に応じた波形の信号に変換される。ここで、図7では、第1変換回路176から出力される信号(D点)に包絡線を併せて記載している。図7のD点の包絡線から明らかなように、ICチップ搭載端末100において負荷変調が行われていない場合(負荷変調OFF)と、ICチップ搭載端末において負荷変調が行われた場合(負荷変調ON)とでは、包絡線に変化が表れる。したがって、上記包絡線の変化を検波すれば、電圧の位相変化から第2データ(応答データ)を得ることができる。
再度、図6を参照して第2復調部160について説明する。第1検波回路178は、第1変換回路176から出力された信号を包絡線検波し、検波した信号を2値化する。ここで、第1検波回路178は、第1復調部158と同様の構成をとることができ、例えば、包絡線検波する検波回路(図示せず)と、検波された電圧からハイレベルとローレベルとの2値化された第2データ(応答データ)を出力する2値化回路(図示せず)とで構成することができる。
第2復調部160は、例えば、図6に示すような構成により、通信アンテナ152のアンテナ端における電圧の位相変化から第2データ(応答データ)を復調することができる。
なお、電圧の位相変化は、本発明の第1の実施形態に係る第2復調部160の構成以外の構成、例えば、サンプル・アンド・ホールド回路(Sample and Hold Circuit)を用いる構成により検波することもできる。しかしながら、サンプル・アンド・ホールド回路は、基準クロック信号と正確に90度位相がずれたサンプリングパルス信号が必要となるため、電圧の位相変化を正確に復調できない場合がある(すなわち、復調の精度が落ちる。)。これに対して、第1の実施形態に係る第2復調部160は、図6に示すように基準クロック信号と正確に90度位相がずれたサンプリングパルス信号を必要としないので、サンプル・アンド・ホールド回路を用いる構成よりも、より確実に電圧の位相変化から応答データを復調することができる。
また、第1復調部158から出力される第1データは電圧の振幅変化を用いて得れるデータであり、また、第2復調部160から出力される第2データは電圧の位相変化を用いて得られるデータである。しかしながら、第1データと第2データとは、どちらもICチップ搭載端末から送信された応答信号から復調されたデータであり、双方共にICチップ搭載端末から送信された応答信号に対応する応答データとなる。
<応答データの一例>
図8は、本発明の実施形態に係る応答データの一例を示す説明図である。図8を参照すると、ICチップ搭載端末100における負荷変調によりICチップ搭載端末100から送信される応答データは、例えば、プリアンブル(Preamble)と、同期符号(SYNC; synchronization code;以下、「SYNCコード」という。)と、データ部分(Data)と、巡回冗長符号(CRC;Cyclic Redundancy Checking;以下「CRCコード」という。)とを含むことができる。ここで、プリアンブルは、応答データのヘッダー部分である。SYNCコードは、基準クロック信号との同期のための符号である。データ部分は、データ処理部162が処理を行うデータである。CRCコードは、巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check;以下、「CRC検査」という。)を行い、データの正当性の検証に用いる符号である。
第1復調部158および第2復調部160それぞれは、通信アンテナ152のアンテナ端における電圧の振幅変化または電圧の位相変化から、図8に示すような応答データを復調する。
再度図5を参照して、第1の実施形態に係るリーダ/ライタ150について説明する。データ処理部162は、第1復調部158、および/または、第2復調部160が復調した応答データのいずれか一方を選択的に処理することができる。また、データ処理部162は、例えば、応答データを処理した処理結果やリーダ/ライタ150の制御部(図示せず)からの命令に基づいて、搬送波信号を生成することができる。そして、データ処理部162は、生成した搬送波信号を送信部156に出力することができる。なお、データ処理部162は、例えば、MPUなどの演算処理装置で構成することができるが、データ処理部162は、入力されるデータを汎用的に処理すること可能なものであってもよいし、応答データを処理する専用のものであってもよい。
また、データ処理部162は、第1復調部158、第2復調部160それぞれから出力された応答データを選択的に処理するために、例えば、第1復調部158、第2復調部160それぞれから出力された応答データそれぞれを保持可能なデータ処理部内記憶部(図示せず)を備えてもよい。ここで、データ処理部162が備えるデータ処理部内記憶部としては、例えば、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)などの揮発性メモリ(volatile memory)が挙げられるが、上記に限られず、例えば、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリなどであってもよい。
[データ処理方法]
ここで、本発明の第1の実施形態に係るデータ処理部162における応答データのデータ処理方法の一例について説明する。
<第1のデータ処理方法>
図9は、本発明の第1の実施形態に係る第1のデータ処理方法を示す流れ図である。
まず、データ処理部162は、第1復調部158から出力された応答データ(以下、「第1データ」という。)、または第2復調部160から出力された応答データ(以下、「第2データ」という。)を受け取る(S100)。ステップS100において応答データが受け取られると、データ処理部162は、第1データのSYNCコードが検出されたか(第1復調部158から出力された応答データのSYNCコードが検出されたか)否かを判定する(S102)。ここで、受け取られた応答データが第1データであるか否かは、例えば、応答データが検出されたデータ処理部162の入力端子の位置に基づいて判定することができるが、上記に限られない。
ステップS102において、第1データのSYNCコードが検出されたと判定された場合には、データ処理部162は、第1データを処理するデータの第1候補として選択する(S104)。そして、ステップS104において選択された第1データのCRC検査を行う(S106)。ここで、CRC検査は、例えば、データ処理部162が行うことができるが、上記に限られず、例えば、リーダ/ライタ150の制御部(図示せず)が行うこともできる。
また、ステップS102において、第1データのSYNCコードが検出されなかったと判定された場合には、データ処理部162は、第2データを処理するデータの第1候補として選択する(S108)。そして、ステップS108において選択された第2データのCRC検査を行う(S110)。
データ処理部162は、ステップS106において第1データに対して行ったCRC検査の結果、またはステップS110において第2データに対して行ったCRC検査の結果が正常であるか否かを判定する(S112)。
ステップS112においてCRC検査の結果が正常ではないと判定された場合には、データ処理部162は、CRC検査を行っていない他の復調部の応答データ(すなわち、処理するデータの第2候補)を選択し、当該選択された応答データのCRC検査を行う(S116)。そして、ステップS116において選択された応答データに対して行ったCRC検査の結果が正常であるか否かを判定する(S112)。ここで、データ処理部162は、第1データおよび第2データの双方共にCRC検査の結果が正常ではない場合には、例えば、応答データを正常に受信できなかった旨の情報をICチップ搭載端末100へ伝達するための搬送波信号を生成することができる(図示せず)。なお、本発明の第1のデータ処理方法に係る第1データおよび第2データの双方共にCRC検査の結果が正常ではない場合の処理が上記に限られないことは、言うまでもない。
また、ステップS112においてCRC検査の結果が正常であると判定された場合には、データ処理部162は、選択された第1データまたは第2データを処理する(S114)。
データ処理部162は、上述した第1のデータ処理方法を用いることにより、第1復調部158から出力された第1データ、または第2復調部160から出力された第2データのいずれか一方を選択的に処理することができる。
<第2のデータ処理方法>
上述したように、図9に示す第1のデータ処理方法は、SYNCコードが最初に検出された応答データを処理するデータの第1候補として選択し、選択されたデータに対してCRC検査を行う。しかしながら、本発明の第1の実施形態に係るデータ処理方法は、図9に示すような第1のデータ処理方法に限られない。そこで、次に、本発明の第1の実施形態に係る第2のデータ処理方法について説明する。
〔1〕第1復調部158から出力される第1データに対する処理
図10は、本発明の第1の実施形態に係る第2のデータ処理方法を示す第1の流れ図であり、第1復調部158から出力される第1データに対する処理を示している。
まず、データ処理部162は、第1復調部158から出力された第1データのSYNCコードが検出されたか否かを判定する(S200)。ステップS200において第1データのSYNCコードが検出されない場合には、データ処理部162は、検出されるまで処理を進めない(ステップS200の処理を繰り返す)。
ステップS200において第1データのSYNCコードが検出された場合には、データ処理部162は、第1データに対してCRC検査を行う(S202)。そして、ステップS202において第1データに対して行ったCRC検査の結果を判定する(S204)。
ステップS204においてCRC検査の結果が正常ではないと判定された場合には、データ処理部162は、CRC検査を行った応答データを処理を行う対象とはしない(S206)。
また、ステップS204においてCRC検査の結果が正常であると判定された場合には、データ処理部162は、CRC検査を行った応答データを処理を行う対象の候補とし、後述する図12の選択処理へと進む。
〔2〕第2復調部160から出力される第2データに対する処理
図11は、本発明の第1の実施形態に係る第2のデータ処理方法を示す第2の流れ図であり、第2復調部160から出力される第2データに対する処理を示している。ここで、データ処理部162は、上述した図10に示す第1データに対する処理と、図11に示す第2データに対する処理とを、それぞれ独立に行うことができる。
まず、データ処理部162は、第2復調部160から出力された第2データのSYNCコードが検出されたか否かを判定する(S300)。ステップS300において第2データのSYNCコードが検出されない場合には、データ処理部162は、検出されるまで処理を進めない(ステップS300の処理を繰り返す)。
ステップS300において第2データのSYNCコードが検出された場合には、データ処理部162は、第2データに対してCRC検査を行う(S302)。そして、ステップS302において第2データに対して行ったCRC検査の結果を判定する(S304)。
ステップS304においてCRC検査の結果が正常ではないと判定された場合には、データ処理部162は、CRC検査を行った応答データを処理を行う対象とはしない(S306)。
また、ステップS304においてCRC検査の結果が正常であると判定された場合には、データ処理部162は、CRC検査を行った応答データを処理を行う対象の候補とし、後述する図12の選択処理へと進む。
〔3〕選択処理
図12は、本発明の第1の実施形態に係る第2のデータ処理方法を示す第3の流れ図であり、第1復調部158から出力される第1データまたは第2復調部160から出力される第2データのいずれかを選択的に処理する、データ処理部162の内部処理を示している。
まず、データ処理部162は、図10に示す処理または図11に示す処理においてCRC検査が行われ、CRC検査の結果が正常な応答データを受け取る(S400)。ここで、図12は、データ処理部162の内部処理を示すものであり、ステップ400の処理は、例えば、データ処理部162が備えるデータ選択部(図示せず)が行うことができる。
ステップS400において応答データが受け取られると、データ処理部162は、第1復調部158から出力された第1データが最初に受け取られたか否かを判定する(S402)。ここで、受け取られた応答データが第1データであるか否かは、例えば、データ処理部162が備えるデータ選択部(図示せず)の入力端子の位置に基づいて判定することができるが、上記に限られない。
ステップS402において第1データが最初に受け取られたと判定された場合には、データ処理部162は、第1データを処理するデータとして選択し(S404)、選択された第1データを処理する(S408)。
また、ステップS402において第1データが最初に受け取られなかったと判定された場合には、データ処理部162は、第2データを処理するデータとして選択し(S406)、選択された第2データを処理する(S408)。
データ処理部162は、上述した第2のデータ処理方法を用いることにより、第1復調部158から出力された第1データ、または第2復調部160から出力された第2データのいずれか一方を選択的に処理することができる。
ここで、図10に示す第1データに対する処理と図11に示す第2データに対する処理とはそれぞれ独立に行われるため、CRC検査が正常であると判定された第1データと第2データとが図12に示すS400において同時に受け取られる場合もあり得る。第1データと第2データとが同時に受け取られた場合には、データ処理部162は、例えば、予め設定された優先度に応じて優先度が高い復調部から出力された応答データを処理することができる。ここで、上記予め設定された優先度は、例えば、ピンなどのハードウェアによる固定の優先度することができるが、上記に限られない。例えば、データ処理部162は、データ処理が行われるごとに、データ処理が行われた応答データを出力した復調部の優先度を適宜高く設定することもできる。また、適宜設定される上記優先度は、例えば、データ処理部162が備えるデータ処理部内記憶部(図示せず)に記憶することができる。
本発明の第1の実施形態に係るデータ処理部162は、例えば、図9に示す第1のデータ処理方法、または図10〜図12に示す第2のデータ処理方法を用いることにより、第1復調部158から出力された第1データ、または第2復調部160から出力された第2データのいずれか一方を選択的に処理することができる。
また、データ処理部162は、本発明の第1の実施形態に係るデータ処理方法を用いることにより、CRC検査の結果が正常な応答データ、すなわち、ICチップ搭載端末100から送信された応答データと同一のデータを処理することができる。したがって、リーダ/ライタ150は、ICチップ搭載端末100から送信された応答データを確実に処理することができるので、ICチップ搭載端末100との通信をより安定化することができる。
以上のように、本発明の第1の実施形態に係るリーダ/ライタ150は、通信アンテナ152に生じる電圧の振幅変化を用いて復調を行う第1復調部と、通信アンテナ152に生じる電圧の位相変化を用いて復調を行う第2復調部とを備える。リーダ/ライタ150は、上記構成により、ICチップ搭載端末100から送信される応答データとして、通信アンテナ152に生じる電圧の振幅変化により復調される第1データ、および/または、電圧の位相変化より復調される第2データを得ることができる。したがって、リーダ/ライタ150は、図4(a)のAに示すように電圧の振幅変化が検出できない場合であっても、図4(b)のBに示すように電圧の位相変化を検出することができるので、ICチップ搭載端末100から送信される応答データをより確実に復調することができる。
さらに、リーダ/ライタ150は、データ処理部162を備え、復調された第1データ、および/または、第2データのいずれか一方を選択的に処理することができる。ここで、データ処理部162は、CRC検査の結果が正常な応答データを選択的に処理することができる。したがって、リーダ/ライタ150は、ICチップ搭載端末100から送信された応答データをより確実に処理することができる。
したがって、リーダ/ライタ150は、ICチップ搭載端末100から送信された応答データをより確実に復調し、復調した応答データをより確実に処理することができるので、ICチップ搭載端末100との通信をより安定化することができる。
また、本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置として、リーダ/ライタ150を挙げて説明したが、本発明の第1の実施形態は、係る形態に限られず、例えば、リーダ/ライタ機能(すなわち、搬送波信号を主体的に送信する機能)を有する携帯電話などの携帯型通信装置、リーダ/ライタ機能を有するUMPC(Ultra Mobile Personal Computer)などのコンピュータなどに適用することができる。
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態に係るリーダ/ライタ150では、図4(a)に示すように通信アンテナ152に生じる電圧の振幅変化が検出できないことに着目し、電圧の位相変化を用いることによってICチップ搭載端末100から送信される応答データをより確実に復調することが可能な構成を示した。次に、リーダ/ライタの通信アンテナに生じる電圧の位相変化に着目した、本発明の第2の実施形態に係るリーダ/ライタについて説明する。
なお、以下図13を参照して説明する問題は、通信アンテナに生じる電圧の位相変化のみに着目したときの問題である。したがって、たとえ、通信アンテナに生じる電圧の位相変化に着目した場合に問題が生じるとしても、図4に示すように、上述した第1の実施形態に係るリーダ/ライタ150は、ICチップ搭載端末100から送信される応答データとして、通信アンテナ152に生じる電圧の振幅変化により復調される第1データ、および/または、電圧の位相変化より復調される第2データを得ることができる。したがって、以下図13を参照して示す問題は、第1の実施形態に係るリーダ/ライタ150の効果を否定するものではないことは、言うまでもない。
[通信アンテナに生じる電圧の位相変化に着目した場合の問題]
図13は、通信アンテナに生じる電圧の位相変化に着目した場合の問題を説明するための説明図である。ここで、図13は、図6に示すANDゲート184(第1位相パルス出力部)から出力される第1パルス信号のパルス幅と、OSCKを基準としたときのRFCKの位相差との関係を例として示している。
図13を参照すると、ICチップ搭載端末100において負荷変調が行われていない場合(負荷変調OFF)においてANDゲート184から出力される第1パルス信号のパルス幅と、ICチップ搭載端末100において負荷変調が行われた場合(負荷変調ON)においてANDゲート184から出力される第1パルス信号のパルス幅とが、同一のパルス幅Eとなる場合があることが分かる。
上記の場合には、第1の実施形態に係るリーダ/ライタ150は、ICチップ搭載端末100における負荷変調によって生じる通信アンテナに生じる電圧の位相変化から第2データを得ることはできない。
[第2の実施形態に係る問題解決アプローチ]
そこで、次に、上記問題を解決するための本発明の第2の実施形態に係る問題解決アプローチについて説明する。図14は、本発明の第2の実施形態に係る問題解決アプローチを説明するための説明図である。
図14を参照すると、図14には、第1パルス信号と第2パルス信号という2つの異なるパルス信号が示されている。ここで、第1パルス信号を用いて電圧の位相変化から応答データを得ることができない場合(第1パルス信号のパルス幅がパルス幅Eとなる場合)において、ICチップ搭載端末において負荷変調が行われていない場合(負荷変調OFF)の第2パルス信号のパルス幅Fと、ICチップ搭載端末において負荷変調が行われた場合(負荷変調ON)の第2パルス信号のパルス幅Gとは異なる。したがって、2つの異なるパルス信号を用いることによって、第2の実施形態に係るリーダ/ライタは、電圧の位相変化から応答データを得ることができる。なお、図14では、第1パルス信号と第2パルス信号とで位相が90度ずれていることを示しているが、本発明の第2の実施形態の第1パルス信号と第2パルス信号とが、図14に限られないことは、言うまでもない。
[第2の実施形態に係るリーダ/ライタ250]
次に、本発明の第2の実施形態に係るリーダ/ライタ(情報処理装置)の構成について説明する。図15は、本発明の第2の実施形態に係るリーダ/ライタ250を示すブロック図である。なお、図15では、第1の実施形態に係る図5と同様に、負荷変調により応答信号を送信可能なICチップ102を備えるICチップ搭載端末100を併せて示している。
図15を参照すると、第2の実施形態に係るリーダ/ライタ250は、通信アンテナ152と、基準クロック生成部154と、送信部156と、第1復調部158と、第2復調部160と、第3復調部252と、データ処理部254とを備えることができる。ここで、リーダ/ライタ250は、基本的に第1の実施形態に係るリーダ/ライタ150と同様の構成および機能を有しているが、第1の実施形態に係るリーダ/ライタ150と比較すると、第3データ(後述する)を出力する第3復調部252を新たに備え、データ処理部254が、第1〜第3データのうちのいずれか一つのデータを選択的に処理する点が異なる。以下では、第3復調部252と、データ処理部254とについて説明を行う。
また、リーダ/ライタ250は、第1の実施形態に係るリーダ/ライタ150と同様に、MPUなどで構成されリーダ/ライタ250全体を制御する制御部(図示せず)や、制御部が使用するプログラムや演算パラメータなどの制御用データが記録されたROM(図示せず)、制御部により実行されるプログラムなどを一次記憶するRAM(図示せず)、制御部における演算結果や実行状態を保持するレジスタ(図示せず)、通信を暗号化するための暗号化回路(図示せず)、リーダ/ライタ250において用いられるアプリケーション、データなどを記憶可能な記憶部(図示せず)、他の回路などと接続するためのインタフェース(図示せず)などを備えてもよい。リーダ/ライタ250は、例えば、データの伝送路としてのバスによりデータ処理部254と上記各構成要素間、および上記各構成要素間を接続することができる。
第3復調部252は、通信アンテナ152のアンテナ端における電圧の位相変化から第3データ(応答データ)を出力することができる。また、第3復調部252は、第2復調部160とは異なる基準によって生成される第2パルス信号を用いることにより、電圧の位相変化を検波することができる。以下、第3復調部252の構成について説明する。
<第3復調部252>
図16は、本発明の第2の実施形態に係る第3復調部252を示すブロック図である。なお、図16では、基準クロック生成部154を併せて示している。
図16を参照すると、第3復調部252は、第2実クロック抽出回路260(第2実クロック抽出部)と、第2分周回路262(第2分周部)と、基準クロック移相回路264(基準クロック移相部)と、第2位相パルス出力回路266(第2位相パルス出力部)と、第2変換回路268(第2変換部)と、第2検波回路270(第2検波部)とを備えることができる。
第2実クロック抽出回路260は、通信アンテナ152のアンテナ端における電圧からクロック抽出を行い、実クロック信号RFCKを出力する。
第2分周回路262は、第2実クロック抽出回路260から出力される実クロック信号RFCKを2分周する分周回路272と、基準クロック生成部154から出力される基準クロック信号OSCKを2分周する分周回路274とを備えることができる。なお、本発明の第2の実施形態に係る分周回路272、274における分周が2分周に限られないことは、言うまでもない。また、図16では、第3復調部252が第2分周回路262を備える構成を示しているが、本発明の実施形態は、上記に限られない。例えば、本発明の第2の実施形態に第3復調部は、第2分周回路262を備えない構成とすることもできる。ここで、第2分周回路262は、図6に示す第1分周回路172と同様に、第2実クロック抽出回路260から出力される実クロック信号RFCKと、基準クロック生成部154から出力される基準クロック信号OSCKとのデューティの差を小さくし、より確実に第3データを得るためのものである。
基準クロック移相回路264は、第2分周回路262において分周された基準クロック信号OSCKの位相を移相させる。第3復調部252は、基準クロック移相回路264を備えることによって、第2復調部160とは異なる基準でパルス信号を生成することができる。なお、図16では、基準クロック移相回路264が、基準クロック信号OSCKの位相を90度移相させる構成を示しているが、本発明の第2の実施形態に係る基準クロック移相回路264が、90度移相させる構成に限られないことは、言うまでもない。
第2位相パルス出力回路266には、第2分周回路262において分周された実クロック信号RFCK、および、基準クロック移相回路264において移相された基準クロック信号OSCKが入力され、位相差分に相当する第2パルス信号を出力する。ここで、第2位相パルス出力回路266は、図6に示す第1位相パルス出力回路174と同様に、例えば、ANDゲート276で構成することができる。
第2変換回路268は、第2位相パルス出力回路266から出力された第2パルス信号のパルス幅を電圧変化に変換することができる。第2変換回路268は、図6に示す第1変換回路176と同様に、例えば、抵抗RとコンデンサCとからなるフィルタ回路で構成することができる。なお、第2変換回路268は、上記に限られず、例えば、第2パルス信号のパルス幅に対応する電荷をコンデンサに蓄えることが可能な回路で構成することもできる。
第2検波回路270は、第2変換回路268から出力された信号を包絡線検波し、検波した信号を2値化する。ここで、第2検波回路270は、図6に示す第1検波回路178と同様に、例えば、包絡線検波する検波回路(図示せず)と、検波された電圧からハイレベルとローレベルとの2値化された第2データ(応答データ)を出力する2値化回路(図示せず)とで構成することができる。
第3復調部252は、例えば、図16に示すような構成により、通信アンテナ152のアンテナ端における電圧の位相変化から第3データ(応答データ)を復調することができる。
再度、図15を参照して、リーダ/ライタ250について説明する。データ処理部254は、第1復調部158、および/または、第2復調部160、および/または、第3復調部252が復調した応答データのいずれか一つを選択的に処理することができる。また、データ処理部254は、例えば、応答データを処理した処理結果やリーダ/ライタ250の制御部(図示せず)からの命令に基づいて、搬送波信号を生成することができる。そして、データ処理部254は、生成した搬送波信号を送信部156に出力することができる。なお、データ処理部254は、第1の実施形態に係るデータ処理部162と同様に、例えば、MPUなどの演算処理装置で構成することができるが、データ処理部254は、入力されるデータを汎用的に処理すること可能なものであってもよいし、応答データを処理する専用のものであってもよい。
データ処理部254は、第1の実施形態に係るデータ処理部162と同様に、第1復調部158、第2復調部160、第3復調部252それぞれから出力された応答データを選択的に処理するために、例えば、第1復調部158、第2復調部160、第3復調部252それぞれから出力された応答データそれぞれを保持可能なデータ処理部内記憶部(図示せず)を備えてもよい。ここで、データ処理部254が備えるデータ処理部内記憶部としては、例えば、SDRAMなどの揮発性メモリが挙げられるが、上記に限られず、例えば、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリであってもよい。
また、データ処理部254は、第1の実施形態に係るデータ処理部162と同様のデータ処理方法(例えば、上述した第1のデータ処理方法、または第2のデータ処理方法)により、第1〜第3データのうちCRC検査の結果が正常な応答データを選択的に処理することができる。よって、データ処理部254は、CRC検査の結果が正常な応答データ、すなわち、ICチップ搭載端末100から送信された応答データと同一のデータを処理することができる。したがって、リーダ/ライタ250は、ICチップ搭載端末100から送信された応答データをより確実に処理することができるので、ICチップ搭載端末100との通信をより安定化することができる。
以上のように、本発明の第2の実施形態に係るリーダ/ライタ250は、通信アンテナ152に生じる電圧の振幅変化を用いて復調を行う第1復調部と、通信アンテナ152に生じる電圧の位相変化を用いて復調を行う第2復調部と、通信アンテナ152に生じる電圧の位相変化を第2復調部とは異なる基準によって検出し復調を行う第3復調部とを備える。リーダ/ライタ250は、上記構成により、ICチップ搭載端末100から送信される応答データとして、通信アンテナ152に生じる電圧の振幅変化により復調される第1データ、および/または、電圧の位相変化より復調される第2データ、および/または、電圧の位相変化より復調される第3データを得ることができる。したがって、リーダ/ライタ250は、第1の実施形態に係るリーダ/ライタ150と同様に、図4(a)のAに示すように電圧の振幅変化が検出できない場合であっても、図4(b)のBに示すように電圧の位相変化を検出することができるので、ICチップ搭載端末100から送信される応答データをより確実に復調することができる。
また、リーダ/ライタ250は、通信アンテナ152に生じる電圧の位相変化を2つの異なる基準を用いてパルス信号として検出し、当該パルス信号の信号幅に応じて復調を行うことができる。したがって、図13のEに示すように電圧の位相変化が検出できない場合であっても、図14のF、Gに示すように、電圧の位相変化を検出することができるので、電圧の位相変化を用いてICチップ搭載端末100から送信される応答データをより確実に復調することができる。
さらに、リーダ/ライタ250は、データ処理部254を備え、復調された第1データ、および/または、第2データ、および/または、第3データのいずれか一つの応答データを選択的に処理することができる。ここで、データ処理部254は、第1の実施形態に係るデータ処理部162と同様に、CRC検査の結果が正常な応答データを選択的に処理することができる。したがって、リーダ/ライタ250は、ICチップ搭載端末100から送信された応答データをより確実に処理することができる。
したがって、リーダ/ライタ250は、ICチップ搭載端末100から送信された応答データをより確実に復調し、より確実に処理することができるので、ICチップ搭載端末100との通信をより安定化することができる。
また、本発明の第2の実施形態に係る情報処理装置として、リーダ/ライタ250を挙げて説明したが、本発明の第2の実施形態は、係る形態に限られず、例えば、リーダ/ライタ機能を有する携帯電話などの携帯型通信装置、リーダ/ライタ機能を有するUMPCなどのコンピュータなどに適用することができる。
(第3の実施形態)
上記では、リーダ/ライタの通信アンテナに生じる電圧の位相変化に着目した第2の実施形態に係るリーダ/ライタ250として、図15に示すように、通信アンテナ152に生じる電圧の振幅変化を用いて復調を行う第1復調部と、通信アンテナ152に生じる電圧の位相変化を用いて復調を行う第2復調部および第3復調部とを備える構成を示した。しかしながら、本発明の実施形態に係るリーダ/ライタは、上記の構成に限られない。例えば、本発明の実施形態に係るリーダ/ライタは、図15に示す第2復調部と第3復調部とを復調部として備え、通信アンテナに生じる電圧の位相変化を用いてICチップ搭載端末100から送信された応答データを復調することもできる。
上記構成であっても、図14に示すように、リーダ/ライタの通信アンテナに生じる電圧の位相変化を用いてICチップ搭載端末100から送信される応答データをより確実に復調することができる。したがって、第3の実施形態に係るリーダ/ライタは、第1、第2の実施形態に係るリーダ/ライタと同様に、ICチップ搭載端末との通信をより安定化することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、第3の実施形態に係るリーダ/ライタ(情報処理装置)として、通信アンテナに生じる電圧の位相変化を2つの復調部を用いて復調する構成を示したが、かかる構成に限られず、例えば、通信アンテナに生じる電圧の位相変化をさらに異なる基準で復調する第4復調部、第5復調部、…をさらに備えることもできる。かかる構成であってもICチップ搭載端末との通信をより安定化することができる。
また、図16に示す第2の実施形態に係る第3復調部252では、基準クロック信号の位相を移送させる基準クロック移相回路264を備える構成を示したが、本発明の実施形態はかかる構成に限られない。例えば、第2の実施形態に係る第3復調部が基準クロック移相回路を備えず、第2基準クロック生成部(新規構成要素)が生成する基準クロック信号とは位相が異なる第2基準クロック信号が、第3復調部に入力されてもよい。かかる構成であってもICチップ搭載端末との通信をより安定化することができる。
上述した構成は、当業者が容易に変更し得る程度のことであり、本発明の等価範囲に属するものと理解すべきである。
従来の情報処理装置を示すブロック図である。 従来の情報処理装置における問題を説明するための第1の説明図である。 従来の情報処理装置における問題を説明するための第2の説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る問題解決アプローチを説明するための説明図である。 本発明の第1の実施形態に係るリーダ/ライタを示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る第2復調部を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る第1変換回路の変換例を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る応答データの一例を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る第1のデータ処理方法を示す流れ図である。 本発明の第1の実施形態に係る第2のデータ処理方法を示す第1の流れ図である。 本発明の第1の実施形態に係る第2のデータ処理方法を示す第2の流れ図である。 本発明の第1の実施形態に係る第2のデータ処理方法を示す第3の流れ図である。 通信アンテナに生じる電圧の位相変化に着目した場合の問題を説明するための説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る問題解決アプローチを説明するための説明図である。 本発明の第2の実施形態に係るリーダ/ライタを示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る第3復調部を示すブロック図である。
符号の説明
10、100 ICチップ搭載端末
12、102 ICチップ
20、150、250 リーダ/ライタ
22、152 通信アンテナ
24、154 基準クロック生成部
26、156 送信部
28 復調部
30、162、254 データ処理部
158 第1復調部
160 第2復調部
170 第1実クロック抽出回路
172 第1分周回路
174 第1位相パルス出力回路
176 第1変換回路
178 第1検波回路
252 第3復調部
260 第2実クロック抽出回路
262 第2分周回路
264 基準クロック移相回路
266 第2位相パルス出力回路
268 第2変換回路
270 第2検波回路

Claims (11)

  1. 搬送波信号を送信し、前記搬送波信号を受信したICチップが負荷変調を行うことにより前記ICチップを搭載した情報処理端末と非接触通信可能な情報処理装置であって:
    一定周期の基準クロック信号を生成する基準クロック生成部と;
    前記基準クロック信号に応じた所定周波数の搬送波信号を送信し、前記負荷変調に応じた応答信号を受信する通信アンテナと;
    前記応答信号の受信によって生じる前記通信アンテナにおける前記搬送波信号の振幅変化を復調し、第1データを出力する第1復調部と;
    前記応答信号の受信によって生じる、前記通信アンテナにおける前記搬送波信号の前記基準クロック信号に対する位相変化を復調し、第2データを出力する第2復調部と;
    前記第1復調部が出力する前記第1データ、または、第2復調部が出力する前記第2データのいずれか一方を選択的に処理するデータ処理部と;
    を備えることを特徴とする、情報処理装置。
  2. 前記第2復調部は、
    前記応答信号の受信によって前記通信アンテナに励起した電圧から実クロック信号を抽出する第1実クロック生成部と;
    前記基準クロックと前記実クロックとの位相差分を検出し、第1パルス信号として出力する第1位相パルス出力部と;
    前記第1パルス信号を電圧変化に変換する第1変換部と;
    前記第1変換部において変換された前記電圧変化を検波して前記第2データを出力する第1検波部と;
    を備えることを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記第2復調部は、
    前記第1実クロック生成部が抽出した前記実クロック信号および前記基準クロック生成部が生成した前記基準クロック信号を分周する第1分周部をさらに備え、
    前記第1位相パルス出力部には、前記第1分周部において分周された実クロック信号および基準クロック信号が入力されることを特徴とする、請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記データ処理部は、前記第1データおよび前記第2データのうち巡回冗長検査が最初に完了したデータを処理することを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置。
  5. 前記応答信号の受信によって生じる前記通信アンテナにおける前記搬送波信号の位相変化を前記基準クロックとは位相が異なるクロック信号で検出し、検出された前記位相変化を復調して第3データを出力する第3復調部をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置。
  6. 前記第3復調部は、
    前記応答信号の受信によって前記通信アンテナに励起した電圧から実クロック信号を抽出する第2実クロック生成部と;
    前記基準クロックの位相を移相させる基準クロック移相部と;
    前記基準クロック移相部において移相された基準クロックと前記実クロックとの位相差分を検出し、第2パルス信号として出力する第2位相パルス出力部と;
    前記第2パルス信号を電圧変化に変換する第2変換部と;
    前記第2変換部において変換された前記電圧変化を検波して前記第3データを出力する第2検波部と;
    を備えることを特徴とする、請求項5に記載の情報処理装置。
  7. 前記第3復調部は、
    前記第2実クロック生成部が抽出した前記実クロック信号および前記基準クロック移相部において移相された基準クロック信号を分周する第2分周部をさらに備え、
    前記第2位相パルス出力部には、前記第2分周部において分周された実クロック信号および基準クロック信号が入力されることを特徴とする、請求項6に記載の情報処理装置。
  8. 前記データ処理部は、前記第1データ、前記第2データおよび前記第3データのうち巡回冗長検査が最初に完了したデータを処理することを特徴とする、請求項5に記載の情報処理装置。
  9. 前記情報処理装置は、リーダ/ライタであることを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置。
  10. 前記情報処理装置は、携帯型通信装置であることを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置。
  11. 搬送波信号を送信し、前記搬送波信号を受信したICチップが負荷変調を行うことにより前記ICチップを搭載した情報処理端末から送信される応答信号を受信可能な通信アンテナを備える情報処理装置におけるデータ処理方法であって:
    一定周期の基準クロック信号に応じた所定周波数の搬送波信号を送信するステップと;
    前記搬送波信号を受信した前記ICチップから送信される前記応答信号を受信するステップと;
    前記応答信号の受信によって生じる前記通信アンテナにおける前記搬送波信号の振幅変化を復調し、第1データを出力するステップと;
    前記応答信号の受信によって生じる前記通信アンテナにおける前記搬送波信号の前記基準クロック信号に対する位相変化を復調し、第2データを出力するステップと;
    前記第1データを出力するステップにおいて出力された前記第1データ、または、第2データを出力するステップにおいて出力された前記第2データのいずれか一方を選択的に処理するステップと;
    を有することを特徴とする、データ処理方法。
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