JPH10107335A - 圧電アクチュエータ駆動回路 - Google Patents

圧電アクチュエータ駆動回路

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JPH10107335A
JPH10107335A JP8263181A JP26318196A JPH10107335A JP H10107335 A JPH10107335 A JP H10107335A JP 8263181 A JP8263181 A JP 8263181A JP 26318196 A JP26318196 A JP 26318196A JP H10107335 A JPH10107335 A JP H10107335A
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JP
Japan
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piezoelectric element
piezoelectric actuator
piezoelectric
drive circuit
charge
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Application number
JP8263181A
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English (en)
Inventor
Kiyoshi Saeki
清 佐伯
Masao Nagakubo
雅夫 永久保
Nobuyuki Oya
信之 大矢
Tadashi Hattori
服部  正
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電アクチュエータの駆動時の消費電力を低
減することが可能な圧電アクチュエータ駆動回路を提供
する。 【解決手段】 駆動回路20は、スイッチS1〜S6の
ON,OFFを制御することにより、圧電アクチュエー
タ1を駆動するために圧電素子4を昇圧した際に充電さ
れた電荷を電荷回収用のコンデンサ23に回収するよう
にして、その回収された電荷を、圧電アクチュエータ1
の次回の駆動時に利用することにより、スイッチS1が
ONしたときのみ、駆動用電源21から圧電素子4に充
電が行われて電力が消費される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マニピュレータや
微小位置制御装置などの各種機械的駆動用部材などに用
いられる圧電アクチュエータを駆動する圧電アクチュエ
ータ駆動回路に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】この様な圧電アクチュ
エータの動作原理を図9に示す。圧電アクチュエータ1
は、質量Mの移動体2,質量m(<M)の慣性体3及び
これらの移動体2及び慣性体3を結合する圧電素子4で
構成されており、移動体2のみが適当な摩擦係数を有す
るベース5に接して配置されている。
【0003】図9(a)は、移動体2を右方向に移動さ
せる場合における圧電アクチュエータ1の状態と、圧電
素子4の端子電圧波形を示すものである。この図9
(a)において、圧電アクチュエータ1の駆動回路6
(図10参照)は、初期状態から、圧電素子4に比較
的大きな時定数を以て充電を行い、端子電圧をV0にな
るまでゆっくりと上昇させる。すると、圧電素子4は遅
い速度でゆっくりと伸びるため、慣性体3のみが右方向
へ移動する()。
【0004】の状態から、圧電素子4に充電された電
荷を急速に放電させて端子電圧を低下させると圧電素子
4は急速に縮むので、慣性体3は左方向へ移動し、移動
体2は、この時与えられる加速度によって生じる力がベ
ース5に対する摩擦力よりも大きければ右方向へ移動す
る()。以上の〜のプロセスを繰返すことによっ
て、移動体2は僅かずつ右方向に移動する。
【0005】一方、図9(b)は、移動体2を左方向に
移動させる場合を示すものである。図9(b)におい
て、圧電アクチュエータ1の駆動回路6は、初期状態
から、圧電素子4に比較的小さな時定数を以て充電を行
い、端子電圧がV0になるまで急激に上昇させる。する
と、圧電素子4は急速に伸びるため、慣性体3は右方向
へ移動し、移動体2は、この時与えられる加速度によっ
て左方向へ移動する()。
【0006】の状態から、圧電素子4に充電された電
荷をゆっくりと放電させると圧電素子4はゆっくりと縮
むので、移動体2はそのままで、慣性体3のみが左方向
へ移動して初期状態に戻る()。以上の〜のプロ
セスを繰返すことによって、移動体2は僅かずつ左方向
に移動する。
【0007】図10は、駆動回路6の構成を簡略化して
示すものである。駆動用電源7にはPNP形のトランジ
スタ8のエミッタが接続され、アースにはNPN形のト
ランジスタ9のエミッタが接続されており、両トランジ
スタ7及び8のコレクタは共通に接続されていると共
に、圧電素子(容量素子としてコンデンサで示す)4を
介してアースに接続されている。
【0008】駆動回路6の制御回路10は、トランジス
タ8及び9のベースに夫々ベース信号Sc及びSdを与
えて圧電素子4に対する充放電を図11に示すように制
御することにより、図9に示した動作原理に基づき圧電
アクチュエータ1を駆動するようになっている。
【0009】しかしながら、斯様な従来の駆動回路6に
おいては、圧電素子4の端子電圧を低下させる場合は、
圧電素子4に充電された電荷を、トランジスタ9を介し
て全てアースに放電させているため、圧電アクチュエー
タ1を駆動させる度に、駆動用電源7より同量の電荷を
供給する必要がある。従って、圧電アクチュエータ1の
容量が大きい程消費電力は大きくなり、特に、駆動用電
源7が電池であるなどの電源の供給状態が限定されてい
るような場合には、圧電アクチュエータ1の動作可能時
間が短くなってしまうという問題があった。
【0010】本発明は上記課題を解決するものであり、
その目的は、圧電アクチュエータの駆動時の消費電力を
低減することが可能な圧電アクチュエータ駆動回路を提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の圧電アク
チュエータ駆動回路によれば、圧電素子に対して行う充
放電の端子電圧を少なくとも2通りに変化させて圧電ア
クチュエータを駆動する際に、圧電素子に充電された電
荷の一部を電荷回収用コンデンサに回収させたり、ま
た、圧電アクチュエータを駆動させる場合に、電荷回収
用コンデンサに蓄えられた電荷の一部を以て圧電素子に
充電させることが可能となる。従って、駆動用電源から
圧電素子に充電を行う場合の電荷量及び圧電素子から放
電経路に放電させる場合の電荷量を減少させて、消費電
力を低減させることができる。
【0012】請求項2記載の圧電アクチュエータ駆動回
路によれば、制御手段により圧電素子の端子電圧の変化
を、異なる抵抗値を有する抵抗要素を切替え接続して抵
抗値を変化させ、充放電の時定数を変化させることによ
り行い、これによって圧電アクチュエータの駆動を行う
ことができる。
【0013】請求項3記載の圧電アクチュエータ駆動回
路によれば、制御手段により圧電素子の端子電圧の変化
を、異なる電流値に設定された定電流要素を切替え接続
することにより設定して行い、これによって、圧電素子
に対する充放電を定電流で行うことができ、消費電力を
より低減することができる。
【0014】請求項4記載の圧電アクチュエータ駆動回
路によれば、制御手段により、圧電素子に対する電荷回
収用コンデンサの通電経路にコイルを切替え接続するこ
とで、電荷回収用コンデンサから圧電素子に充電する電
荷量及び圧電素子から電荷回収用コンデンサに回収され
る電荷量をより多くすることができ、消費電力をより低
減することができる。
【0015】請求項5記載の圧電アクチュエータ駆動回
路によれば、制御手段により圧電素子に対する電流経路
にダイオードを充電方向及び放電方向に夫々切替え接続
することで、圧電素子に対する充放電の切替え制御が容
易となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施例につい
て図1乃至図3を参照して説明する。尚、圧電アクチュ
エータ1の構成は図9に示したものと同様であり、本実
施例では、駆動回路6は駆動回路20に置き換わってい
る。その駆動回路20の要部の電気的構成を示す図1に
おいて、駆動用電源21の負側端子はアースに接続され
ており、正側端子は、スイッチS1を介して母線22に
接続されている。
【0017】また、母線22とアースとの間には、スイ
ッチS2とコンデンサ(電荷回収用コンデンサ,容量C
r)23との直列回路が接続されている。尚、コンデン
サ23の容量Crは、圧電素子4の容量Caに比較して
十分大きな値に設定されている。スイッチS3及び抵抗
値R1の抵抗(抵抗要素)24の直列回路と、スイッチ
S4とは並列に接続されている。スイッチS3及びS4
の共通接続点は母線22に接続されており、抵抗24及
びスイッチS4の共通接続点は圧電素子(容量Ca)4
の正側端子4aに接続されている。
【0018】スイッチS5及び抵抗値R1の抵抗(抵抗
要素)25の直列回路と、スイッチS6とは並列に接続
されている。抵抗25とスイッチS6との共通接続点は
圧電素子4の正側端子4aに接続されており、スイッチ
S5及びS6の共通接続点はアースに接続されている。
【0019】尚、上記した各スイッチS1〜S6は、例
えばアナログスイッチなどの双方向スイッチング素子か
らなるもので、図示しない制御回路から制御信号が与え
られてオンオフ制御が行われるようになっている。スイ
ッチS1〜S6並びに抵抗24及び25は制御手段26
を構成しており、以上が駆動回路20を構成している。
【0020】次に、本実施例の作用について図2及び図
3をも参照して説明する。 (1)移動体2を右方向へ移動させる場合(図2参照) 初期状態として、スイッチS1〜S6は全てOFF状態
であり、コンデンサ23は、その端子電圧が駆動用電源
21の出力電圧V0の半分であるV0/2に充電されて
いるものとする。これは、以下に述べる動作を繰返すこ
とによって、コンデンサ23が充放電を行うことにより
その端子電圧はV0/2に収束するからである。以下、
図中〜で示す各期間の動作に分けて説明する。
【0021】上述の初期状態から、制御回路は、先
ず、スイッチS2及びS3を同時にONさせて、コンデ
ンサ23から抵抗24を介して圧電素子4に充電を行
う。この場合の電荷の動きに基づいて微分方程式を立て
ると(1)式のようになる。
【数1】 ここで、電荷qは、コンデンサ23に充電されている電
荷のうち、圧電素子4の充電動作で移動する電荷分であ
り、tは時間である。
【0022】(1)式を、初期条件:t=0→q=0で
電荷qについて解き、圧電素子4の端子電圧Vaを表す
と(2)式となる。
【数2】 ここで、Cは、圧電素子4とコンデンサ23とを直列に
接続した場合の合成容量であり、C=CaCr/(Ca
+Cr)である。この場合、Ca<<Crであるから容
量Cの値はCaに略等しくなるので、圧電素子4の端子
電圧Vaは時定数CaR1で充電され、定常状態(t→
∞)で略V0/2となるように変化する。尚、コンデン
サ23の電位は殆ど変化しない。
【0023】次に、制御回路は、スイッチS1をO
N,スイッチS2をOFFさせて、駆動用電源21から
抵抗24を介して圧電素子4に充電を行う。この場合の
充電電荷qの微分方程式は(3)式となり、
【数3】 (3)式を、初期条件:t=0→q=Ca・(V0/
2)で電荷qについて解き、端子電圧Vaを表すと
(4)式となる。
【数4】 そして、圧電素子4の端子電圧VaはV0/2から時定
数CaR1で充電され、定常状態でV0となるように変
化する。
【0024】次に、制御回路は、スイッチS1及びS
3をOFF,スイッチS2及びS4をONさせて、圧電
素子4に充電されている電荷の一部を放電させてコンデ
ンサ23に回収する。充電されている電荷の内回収され
る電荷をqとし、このときの通電経路の抵抗要素の抵抗
値をR0とすると、微分方程式は(5)式となり、
【数5】 (5)式を、初期条件:t=0→q=0で電荷qについ
て解き、端子電圧Vaを表すと(6)式となる。
【数6】 この時、圧電素子4の端子電圧Vaは、充電電荷が充電
時よりも小さい時定数CR0で急速に放出されることに
より、コンデンサ23の電位V0/2に等しくなるまで
変化する。
【0025】最後に、制御回路は、スイッチS2及び
S4をOFFにしてスイッチS6をONにすることによ
り形成された放電経路によって、圧電素子4に残されて
いる電荷をアースに放電する。放電される電荷をqとす
ると、微分方程式は(7)式となり、
【数7】 (7)式を、初期条件:t=0→q=Ca・(V0/
2)で電荷qについて解き、端子電圧Vaを表すと
(8)式となる。
【数8】 ここで、R0′(R0に略等しい)は、圧電素子4から
アースに至る放電経路に存在する抵抗要素の抵抗値であ
る。この時、圧電素子4の端子電圧Vaは、最終的に0
となるように急速に変化する。そして、この後スイッチ
S6をOFFにすると初期状態に戻る。
【0026】以上の過程において、Ca<<Crであ
り、R0,R0′<<R1であることから、充電時の時
定数は放電時の時定数に比して大きくなる。従って、図
2に示すような略鋸歯状波の波形(ゆっくり充電して急
速に放電する)を以て圧電素子4に対する充放電が行わ
れ、適当な周期で以上の過程を繰返すことによって、移
動体2は僅かずつ右方向へ移動する。
【0027】(2)移動体2を左方向へ移動させる場合 この場合は、(1)の場合と充放電時の時定数の大小関
係が逆になるようにスイッチS1〜S6の接続を制御す
れば良い。即ち、 スイッチS2及びS4をONにして圧電素子4を電位
V0/2まで時定数CaR0で充電した後、 スイッチS2をOFF,スイッチS1をONして電位
V0まで時定数CR0で充電する。
【0028】次に、スイッチS1及びS4をOFF,
スイッチS2及びS3をONにして、圧電素子4の充電
電荷の一部を抵抗24を介して時定数CR1でコンデン
サ23に回収させた後、 スイッチS2及びS3をOFF,スイッチS5をON
にして、圧電素子4の残りの電荷を抵抗25を介して時
定数CaR1でアースに放電させる。この場合は、図3
に示すような略鋸歯状波の波形(急速に充電してゆっく
り放電する)を以て圧電素子4に対する充放電が行われ
る。
【0029】(1)及び(2)の何れの場合でも、コン
デンサ23によって回収された圧電素子4の電荷は、圧
電アクチュエータ1の次回の駆動時において圧電素子4
の充電電荷として利用される。全体として消費される電
力は、スイッチS1がONしたときに駆動用電源21か
らの充電に利用される分である。
【0030】以上のように本実施例によれば、駆動回路
20は、スイッチS1〜S6のON,OFFを制御する
ことにより、圧電アクチュエータ1を駆動するために圧
電素子4を昇圧した際に充電された電荷を電荷回収用の
コンデンサ23に回収するようにして、その回収された
電荷を、圧電アクチュエータ1の次回の駆動時に利用す
ることにより、スイッチS1がONしたときに駆動用電
源21から流れる電流で消費される電力を低減すること
ができる。
【0031】図4は本発明の第2実施例を示すものであ
り、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を
省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。第1実
施例における2つの抵抗24及び25は、夫々例えばト
ランジスタまたは定電流ダイオードなどから構成される
周知構成の定電流回路(定電流要素)27及び28に置
き換っている。また、スイッチS4及びS6と圧電素子
4の正側端子4aとの間にも、定電流回路27及び28
よりも定電流値が大となるように設定されている定電流
回路(定電流要素)29及び30が設けられている。そ
の他の構成は第1実施例と同様である。尚、スイッチS
1〜S6及び定電流回路27〜30は、制御手段31を
構成しており、以上が駆動回路32を構成している。
【0032】次に、第2実施例の作用について説明す
る。第1実施例と同様に、制御回路によりスイッチS1
〜S6の切替えを制御して圧電素子4に対して電圧の印
加及び放電を行うと、圧電素子4の端子電圧は、定電流
回路27〜30の作用により時間の経過と共に線形で上
昇,下降する。従って、第2実施例によれば、第1実施
例のように抵抗24及び25を用いて圧電素子4の端子
電圧を指数関数的に上昇,下降させる場合に比して、通
電初期の電流が大きくなるのを抑制することによって、
消費電力をより低減することができる。
【0033】図5乃至図7は本発明の第3実施例を示す
ものであり、第1実施例と同一部分には同一符号を付し
て説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明す
る。電気的構成を示す図5において、第3実施例では、
スイッチS7とコイル33との直列回路がスイッチS2
に対して並列に接続されており、第1実施例の制御手段
26にスイッチS7及びコイル33を加えたものが制御
手段34を構成している。即ち、スイッチS2及びS7
を制御することにより、コンデンサ23の通電経路にコ
イル33が切替え接続可能となるように構成されてい
る。その他の構成は第1実施例と同様であり、以上が駆
動回路35を構成している。
【0034】次に、第3実施例の作用について図6及び
図7をも参照して説明する。 (1)移動体2を右方向に移動させる場合(図6参照) において、コンデンサ23から圧電素子4に対して充
電を行う場合は、第1実施例のようにスイッチS2をO
Nする代わりに、スイッチS7をONすることによりコ
イル33を介して充電するようにする。斯様にすれば、
コイル33に蓄えられる磁気エネルギによって、圧電素
子4の端子電圧を、コンデンサ23の端子電圧V0/2
以上の電位に昇圧することができる。従って、コンデン
サ23から圧電素子4により多くの電荷を充電し得る。
【0035】(2)移動体2を右方向に移動させる場合
(図7参照) において、圧電素子4に充電された電荷をコンデンサ
23に回収する場合に、第1実施例の場合のスイッチS
2に代えてスイッチS7をONすることにより、コイル
33を介して回収を行うようにする。斯様にすれば、圧
電素子4に充電された電荷を、圧電素子4の端子電圧が
コンデンサ23の端子電圧V0/2以下の電位となるま
で回収することができるので、より多くの電荷をコンデ
ンサ23に回収することが可能となる。
【0036】以上のように第3実施例によれば、コンデ
ンサ23から圧電素子4に対して充電を行う場合及び圧
電素子4からコンデンサ23に電荷を回収する場合に、
コイル33を介して行うようにしたので、より多くの電
荷を充電及び回収し得て、消費電力をより低減すること
ができる。
【0037】また、図8は本発明の第4実施例を示すも
のであり、第3実施例と同一部分には同一符号を付して
説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。
電気的構成を示す図8において、ダイオード36及びス
イッチS8の直列回路とダイオード37及びスイッチS
9の直列回路とが、ダイオード36,37が互いに逆極
性となるように並列に接続されている。そのスイッチS
8及びS9の共通接続点は抵抗24及び25の共通接続
点に接続され、ダイオード36のカソード及びダイオー
ド37のアノードは、圧電素子4の正側端子4aに接続
されている。
【0038】第3実施例の制御手段34にダイオード3
6及び37並びにスイッチS8及びS9を加えたものが
制御手段38を構成しており、その他の構成は第3実施
例と同様である。即ち、スイッチS8及びS9を制御す
ることにより、圧電素子4に対する電流経路に、ダイオ
ード36及び37が充電及び放電方向に夫々切り替え接
続可能となるように構成されている。以上が駆動回路3
9を構成している。
【0039】次に、第4実施例の作用について説明す
る。第3実施例においては、コイル33を介すことによ
り、圧電素子4の端子電圧がコンデンサ23の端子電圧
以上となるように充電させ、また、圧電素子4に充電さ
れた電荷をコンデンサ23に回収する場合にも、圧電素
子4の端子電圧がコンデンサ23の端子電圧以下の電位
となるまで回収することが可能である。
【0040】しかしながら、この場合、圧電素子4の
充,放電時における電位をできるだけ上昇,下降させる
には、スイッチS7をOFFさせるタイミングを非常に
厳しく設定しないと、ピークに達した電位が電荷の逆流
によって下降,上昇してしまう。従って、コイル33を
設けたことによる効果を十分に奏し得ないことになる。
【0041】そこで、第4実施例では、抵抗24及び2
5の共通接続点と圧電素子4との間に、互いに逆極性と
なるように接続されたダイオード36,37を設けて、
スイッチS8及びS9のON,OFFを制御することに
より、コンデンサ23に対する充,放電時の電流方向が
夫々一方向となるように制御する。
【0042】よって、充,放電時において圧電素子4の
端子電圧がピークに達した後にスイッチS8,S9をO
FFしても、充,放電電荷が逆流することがないので圧
電素子4の端子電圧のピークを維持することができる。
従って、コンデンサ23から圧電素子4に更に多くの電
荷を充電し得ると共に、圧電素子4からコンデンサ23
に更に多くの電荷を回収することができ、消費電力の低
減効果を一層高めることができる。
【0043】本発明は上記しかつ図面に記載した実施例
にのみ限定されるものではなく、次のような変形または
拡張が可能である。第1実施例において、スイッチS4
及びS6の側に、抵抗値がR1より小なる抵抗素子を設
けても良い。スイッチS1〜S9は、アナログスイッチ
に限ること無く、リレーなどで構成しても良い。
【0044】第1実施例において、制御手段26に代え
て、例えば、圧電素子4の正側端子4aに抵抗値がR
1,R0に相当する抵抗Ra及びRbを接続し、それら
の抵抗Ra及びRbと母線22との接続を切替えるスイ
ッチ手段を設けると共に、このスイッチ手段に駆動用電
源21,コンデンサ23及びアースを選択的に接続する
2つのスイッチ手段を設ける構成としても良い。斯様に
構成すれば、2つのスイッチ手段の切替えを制御するこ
とにより、駆動用電源21から圧電素子4に対する充
電,コンデンサ23−圧電素子4間の充放電,圧電素子
4からアースへの放電を切替えることができると共に、
圧電素子4に対して行われる充放電の時定数を切替える
構成を簡単にすることができる。
【0045】また、上記の2つのスイッチ手段を一体に
構成した、2端子/3端子の切替えが夫々可能な複合ス
イッチ手段を1個設ける構成としても良い。コンデンサ
23の容量Crは、圧電素子4の容量Caに対して十分
大きくなくとも、Cr>Caを満たすものであれば適宜
変更して良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における駆動回路の要部の
電気的構成を示す図
【図2】移動体を右方向へ移動させる場合の各スイッチ
のON,OFF制御及び圧電素子の端子電圧波形を示す
タイミングチャート
【図3】移動体を左方向へ移動させる場合の図2相当図
【図4】本発明の第2実施例を示す図1相当図
【図5】本発明の第3実施例を示す図1相当図
【図6】図2相当図
【図7】図3相当図
【図8】本発明の第4実施例を示す図1相当図
【図9】従来技術において、移動体を移動させる場合の
圧電アクチュエータの状態及び圧電素子の端子電圧波形
を原理的に示す図で、(a)は右方向,(b)は左方向
への移動を示す
【図10】図1相当図
【図11】駆動回路によりトランジスタのベースに与え
るベース信号の波形図で、(a)は右方向,(b)は左
方向へ移動体を移動させる場合を示す
【符号の説明】
1は圧電アクチュエータ、4は圧電素子、16は制御手
段、20は駆動回路、S1〜S9はスイッチ、23はコ
ンデンサ(電荷回収用コンデンサ)、24及び25は抵
抗(抵抗要素)、27〜30は定電流回路(定電流要
素)、31は制御手段、32は駆動回路、33はコイ
ル、34は制御手段、35は駆動回路、36及び37は
ダイオード、38は制御手段、39は駆動回路を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 服部 正 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電素子に電圧を印加することにより生
    じる逆圧電効果を利用した圧電アクチュエータを駆動す
    る圧電アクチュエータ駆動回路において、 前記圧電素子に電圧を印加可能な駆動用電源と、 前記圧電素子の充電電荷を回収可能な電荷回収用コンデ
    ンサと、 前記圧電素子を前記駆動用電源または前記電荷回収用コ
    ンデンサ或いは放電用経路に選択的に接続可能で、その
    接続状態で当該圧電素子の端子電圧の変化を少なくとも
    2通りに設定可能な制御手段とを具備したことを特徴と
    する圧電アクチュエータ駆動回路。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記圧電素子の端子電
    圧の変化を、異なる抵抗値を有する抵抗要素を切替え接
    続することにより設定することを特徴とする請求項1記
    載の圧電アクチュエータ駆動回路。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記圧電素子の端子電
    圧の変化を、異なる電流値に設定された定電流要素を切
    替え接続することにより設定することを特徴とする請求
    項1記載の圧電アクチュエータ駆動回路。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記圧電素子に対する
    電荷回収用コンデンサの通電経路にコイルを切替え接続
    可能に備えていることを特徴とする請求項1または2記
    載の圧電アクチュエータ駆動回路。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記圧電素子に対する
    電流経路に、ダイオードを充電方向及び放電方向に夫々
    切替え接続可能に備えていることを特徴とする請求項4
    記載の圧電アクチュエータ駆動回路。
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