JPH1010657A - 映画フィルムの再生装置 - Google Patents

映画フィルムの再生装置

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Publication number
JPH1010657A
JPH1010657A JP15254296A JP15254296A JPH1010657A JP H1010657 A JPH1010657 A JP H1010657A JP 15254296 A JP15254296 A JP 15254296A JP 15254296 A JP15254296 A JP 15254296A JP H1010657 A JPH1010657 A JP H1010657A
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JP
Japan
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digital
analog
sound
signal
digital audio
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP15254296A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Setogawa
俊明 瀬戸川
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Sony Cinema Products Corp
Original Assignee
Sony Cinema Products Corp
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Publication date
Application filed by Sony Cinema Products Corp filed Critical Sony Cinema Products Corp
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Publication of JPH1010657A publication Critical patent/JPH1010657A/ja
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  • Signal Processing Not Specific To The Method Of Recording And Reproducing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 映像、アナログ音声及びディジタル音声のず
れを自動的に解消し、映像、アナログ音声及びディジタ
ル音声を正確に同期させて出力する映画フィルムの再生
装置を提供する。 【解決手段】 アナログ音声読取手段132は、フィル
ム走行方向に沿って形成されたアナログサウンドトラッ
クから、アナログ音声信号及びアナログ音声用ポップ音
信号を読み取る。ディジタル音声読取手段22は、フィ
ルム走行方向に沿って形成されたディジタルサウンドト
ラックから、ディジタル音声信号及びディジタル音声用
ポップ音信号を読み取る。位相差検出手段25は、アナ
ログ音声読取手段132で得られたアナログ音声用ポッ
プ音信号と、ディジタル音声読取手段22で得られたデ
ィジタル音声用ポップ音信号との位相差を検出する。遅
延手段23は、位相差検出手段25の検出結果に応じた
遅延量をディジタル音声読取手段22で得られたディジ
タル音声信号に与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、映像、アナログ音
声信号及びディジタル音声信号が記録された映画フィル
ムから、映像の再生に同期して、アナログ音声信号とデ
ィジタル音声信号を任意に選択して再生する映画フィル
ムの再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、映画フィルムは、フィルムの略
々中央部に映像記録領域がコマ状に配設されており、こ
の映像記録領域の両脇にフィルム巻き取り用のフィルム
巻き取り孔であるパーフォレーションが設けられてい
る。また、映像記録領域と何れか一方のパーフォレーシ
ョンの間に、フィルムの巻き取り方向に沿って直線的に
アナログサウンドトラックが設けられている。そして、
このアナログサウンドトラックには、右チャンネル用の
アナログ音声信号及び左チャンネル用のアナログ音声信
号が記録される。
【0003】また、近年におけるディジタル技術の発達
に伴い、映画フィルムのサウンドトラックに音声信号を
ディジタル記録する動きがでてきた。このため、映画フ
ィルムは、例えば、各パーフォレーションと各エッジの
間に、フィルム走行方向に沿って直線的にディジタルサ
ウンドトラックが設けられおり、各ディジタルサウンド
トラックに、音声信号をディジタル化した右チャンネル
用のディジタル音声データ及び左チャンネル用のディジ
タル音声データが各々記録される。
【0004】そして、映像記録領域に記録された映像に
対するアナログ音声信号とディジタル音声データの相対
的な記録位置の関係は、例えば、任意の映像(以下、映
像フレームnと言う。)に対応するディジタル音声デー
タ(以下、ディジタル音声データnと言う。)は、映像
フレームnの記録位置と同じ位置に記録されており、映
像フレームnに対応するアナログ音声信号(以下、アナ
ログ音声信号nと言う。)は、SMPTE規格に従っ
て、映像フレームnに対して所定距離(以下、距離L1
と言う。)分先行して記録されるようになされている。
【0005】ここで、上述したような映画フィルムの再
生装置として、ディジタル音声再生機能付き映写機があ
る。このディジタル音声再生機能付き映写機は、アナロ
グ音声信号を再生するアナログ音声再生装置が組み込ま
れた従来の映写機に、ディジタル音声データを再生する
ディジタル音声再生装置を新たに付加したものである。
これにより、上記ディジタル音声再生機能付き映写機
は、従来から存在するアナログ音声信号を再生すると共
に、ディジタル音声データを再生することができるよう
になされている。
【0006】このディジタル音声再生機能付き映写機で
は、上述したような映像とアナログ音声信号の相対的な
記録位置の関係により、映写用のレンズと、アナログ音
声再生装置とが距離L1分離れて設けられている。ま
た、映画フィルムに記録されたディジタル音声データ
は、圧縮されたデータであるため、ディジタル音声再生
装置は、圧縮されたディジタル音声データをデコードに
要する時間に対応した距離(以下、距離L2と言う。)
分、映写用レンズからフィルム供給側にさかのぼった位
置に設けられている。
【0007】このような構成とすることにより、例え
ば、上述したディジタル音声データnの再生は、映像フ
レームn及びアナログ音声信号nの再生に対して、距離
L2分さかのぼって行われることとなる。そして、映画
フィルムから再生されたディジタル音声データnは、デ
コードされ、その後、映像フレームn及びアナログ音声
信号nの出力に同期して出力されるように、予め調整さ
れた遅延量が与えられて出力される。
【0008】上述のようにして、上記ディジタル音声再
生機能付き映写機は、アナログ音声信号とディジタル音
声データを任意に選択して再生することができるように
なされている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したよう
なディジタル音声再生機能付き映写機等の従来の映画フ
ィルムの再生装置では、ディジタル音声装置を映写機に
取り付ける際、アナログ音声再生装置又は映写用レンズ
に対して常に所定の位置に取り付けることは困難であっ
た。このため、ディジタル音声再生装置の取付位置のば
らつきが生じ、再生して得られた映像及びアナログ音声
の出力に対して、再生して得られたディジタル音声がず
れて出力されてしまっていた。
【0010】また、上記再生装置では、映像とアナログ
音声信号の再生に同期してディジタル音声データの再生
を行うために、デコードされたディジタル音声データに
予め調整された遅延量、すなわちデコードに要する時間
に対応した距離L2応じて調整された遅延量を与えるよ
うになされているが、映画フィルムの走行経路が複雑で
あることにより、距離L2を正確に測定することが困難
であった。このため、ディジタル音声データに与える遅
延量の調整量を一定に固定することができなかった。
【0011】さらに、映画フィルムは、テープレコーダ
のテープパスのように、上記再生装置が備えるローラに
きっちりと巻き付ける必要があるが、映画フィルムの走
行距離が一定となるように装填することはできなかっ
た。また、映画フィルムは、映写レンズの前後におい
て、ゆるみを持たせる必要があるが、このゆるみの長
さ、すなわちフレーム数は、再生装置毎に最適な値が固
定して決定されているのが通常であるため、そのフレー
ム数を常に同じ値にすることができなかった。これは、
映画フィルムを再生するたびに、再生して得られたアナ
ログ音声とディジタル音声のずれの量が変化するという
ことを意味している。このため、ディジタル音声データ
に与える遅延量の調整量を一定に固定することができな
かった。
【0012】上述のように、ディジタル音声データに与
える遅延量の調整量を一定に固定することができなかっ
たため、実際に遅延量の調整を行う際には、先ず、映画
フィルムを再生し、そして、再生して得られた映像とデ
ィジタル音声のずれを目と耳で認識する、又は再生して
得られたアナログ音声とディジタル音声を同時に聴くこ
とにより各音のずれを認識し、遅延量を手動で調整する
ことにより、映像とアナログ音声に対してディジタル音
声を同期させる必要があった。
【0013】そこで、本発明は、上述の如き従来の実情
に鑑みてなされたものであり、次のような目的を有する
ものである。
【0014】即ち、本発明の目的は、映像、アナログ音
声及びディジタル音声のずれを自動的に解消し、映像、
アナログ音声及びディジタル音声を正確に同期させて出
力する映画フィルムの再生装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、本発明に係る映画フィルムの再生装置は、アナロ
グ音声信号及びアナログ音声用ポップ音信号が記録され
たアナログサウンドトラックと、ディジタル音声信号及
びディジタル音声用ポップ音信号が記録されたディジタ
ルサウンドトラックとがフィルム走行方向に沿って形成
された映画フィルムの再生装置であって、アナログサウ
ンドトラックからアナログ音声信号及びアナログ音声用
ポップ音信号を読み取るアナログ音声読取手段と、ディ
ジタルサウンドトラックからディジタル音声信号及びデ
ィジタル音声用ポップ音信号を読み取るディジタル音声
読取手段と、上記アナログ音声読取手段で得られたアナ
ログ音声用ポップ音信号と上記ディジタル音声読取手段
で得られたディジタル音声用ポップ音信号の位相差を検
出する位相差検出手段と、上記位相差検出手段の検出結
果に応じた遅延量を上記ディジタル音声読取手段で得ら
れたディジタル音声信号に与える遅延手段とを備えるこ
とを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態につい
て、図面を参照して詳細に説明する。
【0017】本発明に係る映画フィルムの再生装置は、
例えば、図1に示すようなディジタル音声再生機能付き
映写機(以下、単に映写機と言う。)100に適用さ
れ、この映写機100は、アナログ音声再生装置一体型
映写機1にディジタル音声再生装置2が付加されたもの
である。
【0018】まず、映写機100で用いる映画フィルム
3は、例えば、従来から存在しているアナログ音声信号
付きの35mmの映画フィルムに、8チャンネルのディ
ジタル化されたディジタル音声データが圧縮されて追加
記録されたものである。
【0019】すなわち、映画フィルム3は、図2に示す
ように、映写される画像が記録される映像記録領域34
と、映画フィルム3を巻き取るために映像記録領域34
の両脇に各々設けられたフィルム巻き取り用孔(以下、
パーフォレーション部と言う。)32L,32Rと、映
像記録領域34及び各パーフォレーション部32L,3
2Rの間に存在する2つの間隙部のうち何れか一方の間
隙部にフィルム走行方向に沿って直線的に設けられたア
ナログサウンドトラック33L,33Rと、各パーフォ
レーション部32L,32R及び映画フィルム3の両エ
ッジの間にフィルム走行方向に沿って直線的に設けられ
たディジタルサウンドトラック31L,31Rとを有し
ている。
【0020】アナログサウンドトラック33Lには、左
チャンネル用のアナログ音声信号が記録され、アナログ
サウンドトラック33Rには、右チャンネル用のアナロ
グ音声信号が記録されている。
【0021】ディジタルサウンドトラック31Lには、
ディジタル化された左チャンネル用のディジタル音声デ
ータが記録され、ディジタルサウンドトラック31Rに
は、ディジタル化された右チャンネル用のディジタル音
声データが記録されている。
【0022】尚、映写機100で行われる再生処理にお
いて、エラー訂正不能であった場合にサブデータを再生
するディジタル音声データの補間処理のため、各ディジ
タルサウンドトラック31L,31Rに記録された各デ
ィジタル音声データは、位相差を有しているが、以下の
説明においては、説明を簡単にするために、同一位相で
各ディジタル音声データが各ディジタルサウンドトラッ
ク31L,31Rに記録されているものとする。
【0023】上述のような映画フィルム3において、例
えば、映像記録領域34に記録されている映像のうち任
意の映像フレーム34nに対応するアナログ音声信号3
3Ln,33Rn及びディジタル音声データ31Ln,3
1Rnの相対的な記録位置の関係について説明すると、
ディジタル音声データ31Ln,31Rnは、映像フレー
ム34nの記録位置と同じ位置に記録され、アナログ音
声信号33Ln,33Rnは、SMPTE規格に従って映
像フレーム34nの記録位置に対してL1フィート分先
行して記録されている。
【0024】つぎに、上述のような映画フィルム3に記
録された映像及び各音声信号を再生する映写機100に
ついて具体的に説明する。
【0025】映写機100は、上記図1に示すように、
アナログ音声再生装置一体型映写機1と、ディジタル音
声再生装置2とを備えている。
【0026】アナログ音声再生装置一体型映写機1は、
映画フィルム3の映像記録領域34を照射する映写用光
源11と、映像記録領域34を通過した光を図示してい
ないスクリーンに対して投影する映写用レンズ12と、
映画フィルム3のアナログサウンドトラックに記録され
たアナログ音声信号を再生するアナログ音声再生装置1
3とを備えている。
【0027】アナログ音声再生装置13は、映画フィル
ム3のアナログサウンドトラック33L,33Rを照射
するアナログ音声読取用光源131と、アナログサウン
ドトラック33L,33Rを通過した光からアナログ音
声信号を読み取るアナログ音声読取回路132とを備え
ている。また、アナログ音声再生装置13は、上述した
映像に対するアナログ音声信号の相対的な記録位置の関
係により、映写用レンズ12からL1フィート分離れて
設けられている。このように、SMPTE規格で定めら
れた距離であるL1フィートを映画フィルム3側とアナ
ログ音声再生装置13側に用いることにより、任意の映
像フレームが上記スクリーンに投影されると同時に、上
記任意の映像フレームに対応するアナログ音声信号の再
生音を出力するようになされている。すなわち、映画フ
ィルム3に記録されたアナログ音声信号は、アナログ音
声再生装置13で再生された後、遅延させる必要はな
く、上記スクリーンに投影される映像フレームに同期し
て出力されるようになされている。
【0028】ディジタル音声再生装置2は、映画フィル
ム3のディジタルサウンドトラック31L,31Rを照
射するディジタル音声読取用光源21と、ディジタルサ
ウンドトラック31L,31Rを通過した光からディジ
タル音声データを読み取るディジタル音声読取回路22
とを備えている。
【0029】ここで、映画フィルム3に記録されている
ディジタル音声データは、圧縮された信号であるため、
圧縮されたデータをデコードして出力するための時間が
必要となる。そこで、ディジタル音声再生装置2は、映
写用レンズ12から映画フィルム3供給側に後述するL
2フィート分さかのぼった位置に設けられている。この
ような構成として、上記スクリーンに投影される任意の
映像フレームに先立ってディジタル音声データを読み出
すことにより、デコードに要する時間を確保するように
なされている。
【0030】図3は、映写機100内部の構成を具体的
に示した図である。以下、上記図3を用いて、映写機1
00内部について具体的に説明する。
【0031】映写機100は、映画フィルム3を一定速
度で走行させるスプロケットモータ14と、スプロケッ
トモータ14の出力が供給される位相同期ループ(以
下、PLL:Phase Locked Loopと言う。)回路15
と、PLL回路15の出力が各々供給されるディジタル
音声再生装置13及びアナログ音声再生装置2とを備え
ている。
【0032】ディジタル音声再生装置2は、上述したデ
ィジタル音声読取用光源21とディジタル音声読取回路
22を備えると共に、ディジタル音声読取回路22の出
力が供給されるディジタルメモリ遅延回路23と、ディ
ジタルメモリ遅延回路23の出力が供給されるディジタ
ル音声デコーダ24と、ディジタル音声デコーダ24の
出力が各々供給される位相差検出回路25及びディジタ
ル/アナログ(D/A)コンバータ26と、D/Aコン
バータ26の出力が供給されるスピーカ27とを備えて
いる。そして、PLL回路15の出力は、ディジタル音
声読取回路22、ディジタルメモリ遅延回路23、ディ
ジタル音声デコーダ24、位相差検出回路25、及びD
/Aコンバータ26に各々供給されるようになされてい
る。また、位相差検出回路25の出力は、ディジタルメ
モリ遅延回路23に供給されるようになされている。
【0033】アナログ音声再生装置13は、上述したア
ナログ音声読取用光源131とアナログ音声読取回路1
32を備えると共に、アナログ音声読取回路132の出
力が各々供給されるアナログ/ディジタル(A/D)コ
ンバータ133及びスピーカ134を備えている。そし
て、PLL回路15の出力がA/Dコンバータ133に
供給され、A/Dコンバータ133の出力がディジタル
音声再生装置2の位相差検出回路25に供給されるよう
になされている。
【0034】以下、上述のような映写機100の一連の
動作について説明する。
【0035】まず、スプロケットモータ14は、映画フ
ィルム3の各パーフォレーション部32L,32Rと噛
み合うように設けられている。そして、スプロケットモ
ータ14は、映画フィルム3を一定速度で走行させると
共に、図示していない回転速度検出器(FG:frequenc
y generator)を用いて、フィルム走行時のモータの回
転速度、すなわち映画フィルム3の走行速度に比例した
FGクロックCFGをPLL回路15に供給する。
【0036】PLL回路15は、スプロケットモータ1
4からのFGクロックCFGを用いて、映写機100全体
の動作タイミングを決定し、そのタイミングを示す基準
クロックCSを生成する。そして、PLL回路15は、
生成した基準クロックCSをディジタル音声再生装置2
のディジタル音声読取回路22、ディジタルメモリ遅延
回路23、ディジタル音声デコーダ24、位相差検出回
路25、及びD/Aコンバータ26と、アナログ音声再
生装置13のA/Dコンバータ133とに各々供給す
る。
【0037】つぎに、アナログ音声再生装置13におい
て、アナログ音声読取用光源131は、映画フィルム3
のアナログサウンドトラック33L,33Rを照射す
る。
【0038】アナログ音声読取回路132は、例えば、
図示していないCCD(charge coupled device)ライ
ンセンサにより、アナログサウンドトラック33L,3
3Rを通過した光、すなわち光化されたアナログ音声信
号を受光し、これを電気信号に変換して、アナログサウ
ンドトラック33L,33Rに記録されたアナログ音声
信号に基いたアナログ再生信号を生成する。
【0039】アナログ音声読取回路132で生成された
アナログ再生信号は、スピーカ134を介してアナログ
再生音として出力されると共に、A/Dコンバータ13
3に供給される。
【0040】A/Dコンバータ133は、PLL回路1
5からの基準クロックCSをサンプリングクロックCS
として用い、アナログ音声読取回路132からのアナロ
グ再生信号をディジタル化したディジタル再生データD
Aをディジタル音声再生装置2の位相差検出回路25に
供給する。
【0041】つぎに、ディジタル音声再生装置2におい
て、ディジタル音声読取用光源21は、映画フィルム3
のディジタルサウンドトラック31L,31Rを照射す
る。
【0042】ディジタル音声読取回路22は、例えば、
図示していないCCDラインセンサにより、ディジタル
サウンドトラック31L,31Rを通過した光、すなわ
ち光化されたディジタル音声データを受光し、これを電
気信号に変換して、ディジタルサウンドトラック31
L,31Rに記録されたディジタル音声データに基いた
ディジタル再生データを生成する。そして、ディジタル
音声読取回路22は、PLL回路15からの基準クロッ
クCSに基いて、生成したディジタル再生データをディ
ジタルメモリ遅延回路23に供給する。
【0043】ディジタルメモリ遅延回路23は、PLL
回路15からの基準クロックCSに基いて、ディジタル
音声読取回路22からのディジタル再生データに対し
て、位相差検出回路25からの後述する遅延量制御信号
に応じた遅延量を与え、遅延したディジタル再生データ
をディジタル音声デコーダ24に供給する。
【0044】ディジタル音声デコーダ24は、PLL回
路15からの基準クロックCSに基いて、ディジタルメ
モリ遅延回路23からのディジタル再生データ、例え
ば、パルス符号変調(PCM:pulse code modulatio
n)方式により圧縮された状態のディジタル再生データ
を復調し、復調したディジタル再生データDDをD/A
コンバータ26及び位相差検出回路25に各々供給す
る。
【0045】D/Aコンバータ26は、PLL回路15
からの基準クロックCSに基いて、ディジタル音声デコ
ーダ24からのディジタル再生データDDをアナログ化
してスピーカ27を介してディジタル再生音として出力
する。
【0046】位相差検出回路25は、アナログ音声再生
装置2のA/Dコンバータ133からのディジタル化さ
れたアナログ再生データDAと、ディジタル音声デコー
ダ24からのディジタル再生データDDとの位相差を検
出し、その位相差に基いた上述した遅延量制御信号を生
成する。そして、位相差検出回路25は、生成した遅延
量制御信号をディジタルメモリ遅延回路23に供給す
る。
【0047】ディジタルメモリ遅延回路23は、ディジ
タル音声読取回路22からのディジタル再生データに対
して、位相差検出回路25からの遅延量制御信号に基い
た遅延量、すなわちディジタル音声読取回路22で読み
取られたディジタル音声データと、アナログ音声読取回
路132で読み取られたアナログ音声信号との位相差に
応じた遅延量を与え、その遅延量を与えたディジタル再
生データを出力する。
【0048】以下、上述のようにして、位相差検出回路
25からディジタルメモリ遅延回路23に供給される遅
延量制御信号について具体的に説明する。
【0049】まず、ディジタル音声デコーダ24でディ
ジタルメモリ遅延回路23で得られたディジタル再生デ
ータをデコードするのに必要な時間は、実際には、1秒
以下である。これに対して、映画フィルム3がディジタ
ル音声再生装置2から映写用レンズ12を通過するのに
必要な時間、すなわち上述したL2フィート分移動する
のに必要な時間は、ディジタル音声再生装置2の取付位
置により多少異なり、2秒以上となる。
【0050】すなわち、映画フィルム3は、上述したよ
うに、35mm映画フィルムであり、標準走行速度は、
1.5フィート/秒であるため、映画フィルム3がL2
フィート分移動するのに必要な時間Tは、 T=L2/1.5Sec ・・・ 式1 なる式1で定義され、 T>2Sec となる。
【0051】このため、従来の映画フィルムの再生装置
では、映画フィルムのディジタルサウンドトラックに記
録されたディジタル音声データが読み取られてから、実
際に音声になるまでの時間が上記式1で示される時間T
と一致するように、ディジタル再生データに与える遅延
量を手動で調整していた。
【0052】そこで、映写機100では、映画フィルム
3に記録されたポップ音信号を用いて、位相差検出回路
25で得られる遅延量制御信号により、遅延量の調整を
自動的に行うようになされている。
【0053】つぎに、位相差検出回路25で得られる遅
延量制御信号について説明する。
【0054】映画フィルム3において、図4に示すよう
に、ディジタルサウンドトラック31L,31Rには、
ディジタル音声用のポップ音信号31LP,31RPが記
録されていると共に、アナログサウンドトラック33
L,33Rには、アナログ音声用のポップ音信号33L
P,33RPが記録されている。
【0055】これらのポップ音信号31LP,31RP
33LP,33RPは、バースト記録された正弦波の信号
であり、映画フィルム3の映像の開始映像フレーム34
0から約3秒さかのぼった位置に0.2〜0.3秒間連
続して各々記録され、前後を無音で各々挟まれている。
また、上述した映像に対するアナログ音声信号の相対的
な記録位置の関係により、ディジタル音声用のポップ音
信号31LP,31RPと、アナログ音声用のポップ音信
号33LP,33RPとは、L1フィート分離れて記録さ
れている。
【0056】したがって、上述したL2フィートの距離
が適切に調整されることにより、ディジタル音声用のポ
ップ音信号31LP,31RPと、アナログ音声用のポッ
プ音信号33LP,33RPとの各再生位相は、一致する
こととなる。
【0057】しかし、実際には、ディジタル音声用のポ
ップ音信号31LP,31RPと、アナログ音声用のポッ
プ音信号33LP,33RPとの各再生位相が一致するこ
とはまれである。
【0058】例えば、図5に示すように、アナログ音声
用のポップ音信号33LP,33RPの再生位相に対し
て、ディジタル音声用のポップ音31LP,31RPの再
生位相がα秒進んでしまう。或いは、これとは逆に、ア
ナログ音声用のポップ音信号33LP,33RPの再生位
相に対して、ディジタル音声用のポップ音31LP,3
1RPの再生位相がα秒遅れてしまう。
【0059】そこで、位相差検出回路25は、先ず、ア
ナログ音声用のポップ音信号33LP,33RPの再生位
相と、ディジタル音声用のポップ音31LP,31RP
再生位相とのずれ、すなわち位相差であるα秒を検出す
る。
【0060】ここで、上述したように、映画フィルム3
に記録されている各ポップ音信号31LP,31RP,3
3LP,33RPの前後には、各々、無音部分が必ず記録
されており、また、位相差検出回路25には、ディジタ
ル音声デデコーダ24により復調されたディジタル再生
データDDが供給され、A/Dコンバータ133により
ディジタル化されたアナログ再生データDAが供給され
る。このため、位相差検出回路25は、ディジタルデー
タどうしの比較処理により、位相差の検出を容易に行う
ことができる。
【0061】具体的に言うと、位相差検出回路25は、
例えば、無音部分とポップ音部分を区別するために、記
録レベルに対して−10dbのスレショルドレベルを規
定している。これにより、図6に示すように、位相差検
出回路25に供給されるディジタル再生データDD及び
アナログ再生データDAは、各々、スレショルドレベル
以下のデータd1とスレショルドレベル以上のデータd2
に分けられる。また、位相差検出回路25に供給される
ディジタル再生データDD及びアナログ再生データDA
共に、フィルム走行速度に比例した同一の基準クロック
SをサンプリングクロックCSとして得られたデータで
ある。
【0062】したがって、位相差検出回路25は、ディ
ジタル再生データDDがスレショルドレベルを超えた時
点tDと、アナログ再生データDAがスレショルドレベル
を超えた時点tAとの差(=α秒)を位相差として検出
する。そして、位相差検出回路25は、検出した位相差
を補正するような遅延量制御信号を生成する。
【0063】例えば、上記図5及び上記図6に示したよ
うに、ディジタル再生データDDとアナログ再生データ
Aに対してα秒分進んでいた場合、位相差検出回路2
5は、ディジタルメモリ遅延回路23における遅延量が
α秒分増加するような遅延量制御信号を生成し、生成し
た遅延量制御信号をディジタルメモリ遅延回路23に供
給する。これにより、ディジタルメモリ遅延回路23
は、ディジタル音声読取回路22からのディジタル再生
データに対して、α秒分増加させた遅延量を与える。
【0064】上述のように、映写機100では、ディジ
タル音声用のポップ音31LP,31RPと、アナログ音
声用のポップ音信号33LP,33RPとが再生されるタ
イミングを検出することにより、アナログ音声信号と同
時に再生されるべきディジタル音声データのずれを測定
し、各ポップ音の再生されるタイミングのずれ分を補正
するように、ディジタルメモリ遅延回路23における遅
延量を調整する。この時、ディジタルメモリ遅延回路2
3における遅延量の初期値をInitとした場合、上記
式1で定義した映画フィルム3がL2フィート分移動す
るのに必要な時間Tは、 T=L2/1.5Sec=Init+α となる。
【0065】したがって、ディジタル音声再生装置2と
映写用レンズ12の距離であるL2フィートを測定する
必要はなく、自動的にディジタル音声データとアナログ
音声信号、及び映像を正確に同期させることができる。
【0066】また、ディジタル音声用のポップ音31L
P,31RPと、アナログ音声用のポップ音信号33
P,33RPとは、映画フィルム3の先頭部分に記録さ
れているため、映画フィルム3に対する再生処理の開始
時に、ディジタル音声データとアナログ音声信号の位相
差の補正が行われることとなるため、例えば、上述した
ような、映写機100の図示していないローラに映画フ
ィルム3をセットする際に必要なゆるみにより、ディジ
タル音声データとアナログ音声信号の位相差が再生する
度に変化する場合でも、再生開始時に自動的にディジタ
ル音声データとアナログ音声信号、及び映像を正確に同
期させることができる。
【0067】
【発明の効果】本発明に係る映画フィルムの再生装置で
は、アナログ音声読取手段は、フィルム走行方向に沿っ
て形成されたアナログサウンドトラックから、アナログ
音声信号及びアナログ音声用ポップ音信号を読み取る。
ディジタル音声読取手段は、フィルム走行方向に沿って
形成されたディジタルサウンドトラックから、ディジタ
ル音声信号及びディジタル音声用ポップ音信号を読み取
る。位相差検出手段は、上記アナログ音声読取手段で得
られたアナログ音声用ポップ音信号と、上記ディジタル
音声読取手段で得られたディジタル音声用ポップ音信号
との位相差を検出する。遅延手段は、上記位相差検出手
段の検出結果に応じた遅延量を上記ディジタル音声読取
手段で得られたディジタル音声信号に与える。これによ
り、アナログ音声信号と同時に再生されるべきディジタ
ル音声信号のずれを測定することができる。そして、測
定したずれが補正されるように、上記遅延手段における
遅延量を調整することができる。したがって、映像、ア
ナログ音声及びディジタル音声のずれを自動的に解消す
ることができ、映像、アナログ音声及びディジタル音声
を正確に同期させて出力することができる。また、ディ
ジタル音声用ポップ音信号と、アナログ音声用ポップ音
信号とは、映画フィルムの先頭部分に記録されているた
め、映画フィルムに対する再生処理の開始時に、ディジ
タル音声信号とアナログ音声信号の位相差の補正が行わ
れることとなるため、ディジタル音声信号とアナログ音
声信号の位相差が再生する度に変化する場合でも、再生
開始時に自動的にディジタル音声信号とアナログ音声信
号、及び映像を正確に同期させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る映画フィルムの再生装置を適用し
たディジタル音声再生機能付き映写機の構成を示すブロ
ック図である。
【図2】上記ディジタル音声再生機能付き映写機で用い
る映画フィルムの記録様態を示す図である。
【図3】上記ディジタル音声再生機能付き映写機の内部
構成を具体的に示すブロック図である。
【図4】上記映画フィルムにおけるポップ音信号の記録
位置を説明するための図である。
【図5】再生されたディジタル音声用のポップ音とアナ
ログ音声用のポップ音の各位相がずれた状態を説明する
ための図である。
【図6】再生されたディジタル音声データとアナログ音
声信号の位相差を検出する位相差検出処理を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
1 アナログ音声再生装置一体型映写機 2 ディジタル音声再生装置 3 映画フィルム 13 アナログ音声再生装置 14 スプロケットモータ 15 PLL回路 21 ディジタル音声読取用光源 22 ディジタル音声読取回路 23 ディジタルメモリ遅延回路 24 ディジタル音声デコーダ 25 位相差検出回路 26 D/Aコンバータ 27 スピーカ 100 映写機 131 アナログ音声読取用光源 132 アナログ音声読取回路 133 A/Dコンバータ 134 スピーカ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アナログ音声信号及びアナログ音声用ポ
    ップ音信号が記録されたアナログサウンドトラックと、
    ディジタル音声信号及びディジタル音声用ポップ音信号
    が記録されたディジタルサウンドトラックとがフィルム
    走行方向に沿って形成された映画フィルムの再生装置で
    あって、 アナログサウンドトラックからアナログ音声信号及びア
    ナログ音声用ポップ音信号を読み取るアナログ音声読取
    手段と、 ディジタルサウンドトラックからディジタル音声信号及
    びディジタル音声用ポップ音信号を読み取るディジタル
    音声読取手段と、 上記アナログ音声読取手段で得られたアナログ音声用ポ
    ップ音信号と上記ディジタル音声読取手段で得られたデ
    ィジタル音声用ポップ音信号の位相差を検出する位相差
    検出手段と、 上記位相差検出手段の検出結果に応じた遅延量を上記デ
    ィジタル音声読取手段で得られたディジタル音声信号に
    与える遅延手段とを備えることを特徴とする映画フィル
    ムの再生装置。
JP15254296A 1996-06-13 1996-06-13 映画フィルムの再生装置 Withdrawn JPH1010657A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999066369A1 (en) * 1998-06-15 1999-12-23 Sony Cinema Products Corporation A system and method for dynamically synchronizing a digital soundtrack with a moving picture in motion picture media

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999066369A1 (en) * 1998-06-15 1999-12-23 Sony Cinema Products Corporation A system and method for dynamically synchronizing a digital soundtrack with a moving picture in motion picture media
US6417910B1 (en) 1998-06-15 2002-07-09 Sony Corporation System and method for dynamically synchronizing an integral digital soundtrack with a sequence of images in motion picture media

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