JPH10106495A - 高圧放電ランプ,点灯装置および照明装置 - Google Patents

高圧放電ランプ,点灯装置および照明装置

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Publication number
JPH10106495A
JPH10106495A JP25515996A JP25515996A JPH10106495A JP H10106495 A JPH10106495 A JP H10106495A JP 25515996 A JP25515996 A JP 25515996A JP 25515996 A JP25515996 A JP 25515996A JP H10106495 A JPH10106495 A JP H10106495A
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JP
Japan
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tube
pressure discharge
discharge lamp
arc
arc tubes
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Application number
JP25515996A
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English (en)
Inventor
Takayuki Aoki
貴之 青木
Kazuyoshi Okamura
和好 岡村
Kazuo Uchida
一生 内田
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Toshiba Lighting and Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Lighting and Technology Corp
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Publication date
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  • Discharge Lamps And Accessories Thereof (AREA)
  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】再始動時の相対光束と演色性とを共に向上させ
ることができる高圧放電ランプ,点灯装置および照明装
置を提供することにある。 【解決手段】アマルガムを含む放電媒体を封入したバル
ブおよびこのバルブ内で放電を発生させる一対の電極と
をそれぞれ有し、交互に点灯される複数の発光管4,5
と;複数の発光管を内蔵する外管3と;外管内で複数の
発光管を給電自在に支持するサポートワイヤ11a,1
1bと;外管に装着されてサポートワイヤ11a,11
bに給電する口金2と;外管内で複数の発光管の外側を
包囲する中管17と;アマルガムが載置される発光管
4,5の少なくとも軸方向一端部の外面を包囲する保温
体4a,5aと;を具備している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は外管内に複数本の交
互点灯の発光管を収容した高圧ナトリウムランプ等の高
圧放電ランプ、およびその点灯装置、照明装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の高圧ナトリウムランプ等
の高圧放電ランプとしては、米国特許第4,287,4
54号明細書に記載されているランプがある。これは外
管内に2本の発光管を収容し、これら発光管を点灯回路
に電気的に並列に接続して交互に点灯させるようになっ
ている。
【0003】この高圧ナトリウムランプは、正常時には
いずれか一方の発光管が点灯しているが、一瞬の停電等
により消灯し、停電が解消された時には、これまで点灯
していた発光管は内部圧力が高いので、即時には再点灯
せず、内部圧力の低い他方の待機中であった発光管が点
灯する。この場合、他方の発光管は待機中に、一方の発
光管の点灯時に予熱されており、若干内部圧力が上がっ
ているので、2〜3分で安定点灯状態に達する。よっ
て、再始動時間がきわめて短く、前記の道路照明やトン
ネル内照明に好都合である。
【0004】しかも、このようなランプは、一方の発光
管が点灯困難に陥っても他方の発光管が点灯するので、
ランプ寿命が大幅に延び、理論的には1本の発光管を収
容したタイプのランプに比べ2倍の寿命になる。
【0005】そして、近年ではこの種の2本の発光管の
外周を包囲する透光性の中管を外管内に設ける高圧ナト
リウムランプが提案されている。これは点灯中の発光管
からの熱が外管内で分散するのを中管により抑制するの
で、待機中の発光管の予熱効率を向上させることができ
る。このために、再始動時の光束の立上りを速めると共
に、安定点灯時の光束に対する相対光束を高めることが
できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の中管は軸方向両端を開口させた筒体よりな
り、これら両開口端から両発光管の両端部が外方へ若干
突出している。しかも、これら発光管の突出端部はアマ
ルガムが載置される最冷部が形成される箇所でもある。
【0007】したがって、従来の中管では各発光管の最
冷部を十分に昇温してナトリウム蒸気圧を十分に昇圧す
ることができないので、演色性が劣るうえに、瞬時停電
等のように比較的短時間による消灯後の再始動時の光束
の立上りが低く、安定点灯時の光束に対する相対光束が
低いという課題がある。
【0008】そこで本発明はこのような事情を考慮して
なされたもので、その目的は、再始動時の相対光束と演
色性とを共に向上させることができる高圧放電ランプ,
点灯装置および照明装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、アマ
ルガムを含む放電媒体を封入した気密容器およびこの気
密容器内で放電を発生させる一対の電極とをそれぞれ有
し、交互に点灯される複数の発光管と;複数の発光管を
内蔵する外管と;外管内で複数の発光管を給電自在に支
持する支持構体と;外管に装着されて支持構体に給電す
る受電部と;外管内で複数の発光管の外側を包囲する中
管と;アマルガムが載置される発光管の少なくとも軸方
向一端部の外面を包囲する保温体と;を具備しているこ
とを特徴とする。
【0010】ここで保温体の材料としてはニオブやアル
ミニウム,ステンレス等の金属体でもよいが、放電時に
不純ガスを発生する酸化金属は許容されない。また、保
温体は、板状や網,膜等でもよい。
【0011】この発明によれば、アマルガムが載置され
て、最冷部が形成される発光管の少なくとも軸方向一端
部の外面を、保温体により包囲するので、仮に、これら
発光管の最冷部が中管の外方へ突出している場合でも、
点灯中の発光管の発熱により予熱される待機中の発光管
の最冷部を保温体により保温することができる。
【0012】したがって、予熱される発光管の最冷部の
予熱温度を昇温してナトリウム蒸気圧を十分に昇圧する
ことができるので、演色性を向上させることができるう
えに、瞬時停電等のように比較的短時間による消灯後の
再始動時の光束の立上りを速め、安定点灯時の光束に対
する相対光束を高めることができる。
【0013】請求項2の発明は、保温体は、その軸方向
外端を、発光管の軸方向一端にほぼ一致して終端させて
なることを特徴とする。
【0014】請求項3の発明は、保温体は、その軸方向
外端を、発光管の軸方向一端よりも内方で終端させてな
ることを特徴とする。
【0015】これらの発明によれば、いずれも、発光管
の最冷部が形成される少なくとも軸方向一端部の外面を
保温体により包囲しているので、請求項1の発明と同様
の作用効果を奏することができる。
【0016】また、請求項2の発明では、保温体の外端
を、発光管の軸方向一端よりも内方で終端させて短かく
形成しているので、その分、保温体の材料を節約するこ
とができる。
【0017】請求項4の発明は、保温体は、発光管の軸
方向一端より軸方向外方へ若干突出してなることを特徴
とする。
【0018】請求項5の発明は、保温体は、発光管の軸
方向一端部に外嵌固定される有底蓋体に形成されている
ことを特徴とする。
【0019】これらの発明によっても、発光管の最冷部
が形成される少なくとも軸方向一端部の外面を保温体に
より包囲しているので、請求項1の発明と同様の作用効
果を有する。
【0020】また、請求項5の発明によれば、保温体
を、発光管の軸方向一端部に外嵌固定される有底蓋体に
形成しているので、この保温体を発光管の軸方向一端部
に単に押し込むことにより容易に装着することができ
る。
【0021】請求項6の発明は、中管が支持構体により
支持される石英ガラス製の円筒体であることを特徴とす
る。
【0022】請求項7の発明は、中管の内面または外面
に、可視光線を透過させる一方、赤外線を反射させる赤
外線反射膜を形成していることを特徴とする。
【0023】この発明によれば、点灯中の一方の発光管
からの光のうち、可視光を透過させて、赤外線のみを中
管の赤外線反射膜により選択的に、他方の消灯中の発光
管の少なくとも最冷部に反射させて予熱させることがで
きるので、この最冷部を予熱する際の効率を向上させる
ことができると共に、その保温性を高めることができ
る。
【0024】請求項8の発明は、放電媒体がナトリウ
ム,水銀および希ガスであることを特徴とする。
【0025】この発明によれば、高圧放電ランプが放電
媒体としてナトリウムを含む高圧ナトリウムランプであ
るので、高効率である。
【0026】請求項9の発明は、請求項1ないし8のい
ずれか一記載の高圧放電ランプと;高圧放電ランプの複
数の発光管に電力を交互に給電して安定的に交互に点灯
せしめる点灯回路と;を具備していることを特徴とす
る。
【0027】請求項10の発明は、請求項1ないし9の
いずれか一記載の高圧放電ランプと;高圧放電ランプを
収容する器具本体と;を具備していることを特徴とす
る。
【0028】請求項9記載の点灯装置と、請求項10記
載の照明装置は、共に、請求項1ないし8のいずれか一
記載の高圧放電ランプを具備しているので、これらとほ
ぼ同様の作用効果を奏する。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
〜図9に基づいて説明する。なお、図1〜図9中、同一
または相当部分には同一符号を付している。
【0030】図1は本発明の第1の実施形態に係る高圧
ナトリウムランプの正面図、図2はその側面図、これら
の図において、高圧放電ランプである高圧ナトリウムラ
ンプ1は硬質ガラス製で一端に口金2を設けた例えばT
形の外管3内に、2本の発光管4,5を収容している。
外管3内は例えば1/10000Torr程度の高真空に保
たれる。口金2は、シェル2aとアイレット端子2bを
有するねじ込み形口金である。
【0031】図3に示すように発光管4,5は、多結晶
アルミナまたは単結晶アルミナなどの透光性セラミック
チューブからなる気密容器であるバルブのチューブ本体
aと、その軸方向両端部bとを一体的に形成してセミク
ローズド形状に形成している。また、両端部bの貫通孔
cに、ニオビウム(Nb)またはこれとジルコニウム
(Zr)との合金等からなる各電気導入体6,7の端部
を気密に挿入して封着剤dにより封着し、これら各電気
導入体6,7の内端部に主電極8,8をそれぞれ固着し
て電気的に接続している。但し、チューブ本体aと、そ
の両端部は別体により構成してもよい。
【0032】各発光管4,5には、適量のナトリウムと
水銀(Hg)とキセノンガス(Xe)等の希ガスとを封
入して、バルブの軸方向一端部にはHgアマルガムが溜
められて最冷部となるアマルガム溜eを形成するように
なっている。
【0033】そして、図1,2に示すように2本の発光
管4,5同士は平行な2平面上でそれぞれX状に交差す
るように並設され、かつ近接するように、図中上下一対
の絶縁固定バンド9a,9bにより固定されている。
【0034】これらの各発光管4,5の各電気導入体
6,7の外面には、図1に示すようにニオビウムやタン
タルなどの耐熱性金属からなるコネクタ10a,10b
をスポット溶接等により電気的かつ機械的に接続してい
る。
【0035】各コネクタ10a,10bは図1中左右一
対のサポートワイヤ11a,11bに、スポット溶接等
により電気的かつ機械的に接続されている。これにより
各コネクタ10a,10bを介して各サポートワイヤ1
1a,11bに、各発光管4,5の各電気導入体6,7
を電気的に接続すると共に、各発光管4,5を各サポー
トワイヤ11a,11bにより機械的に支持させてい
る。
【0036】サポートワイヤ11a,11bは導電ワイ
ヤからなり、上端部が絶縁ブリッジ12cで相互に連結
されており、これら上端部は弾性板12a,12bを介
して外管3のトップ部内面に弾性的に係止されている。
【0037】サポートワイヤ11a,11bの下端部
は、ステム封着支持線13a,13bに溶接されてお
り、これらステム封着支持線13a,13bは外管3の
ステム14に封着されている。これらステム封着支持線
13a,13bは外部導線15a,15bにより口金2
のシェル2aおよびアイレット端子2bに接続されてい
る。
【0038】また、各発光管4,5の外面には、軸方向
に沿って始動補助のための近接導体16をそれぞれ設け
ている。これら近接導体16は例えばクランク状に折曲
されてその一部を各発光管4,5の外面に添設し、それ
ぞれ上下両端部をサポートワイヤ11a,11bに溶接
している。
【0039】そして、このように並設された2本の発光
管4,5の外周を、例えば透光性石英ガラスまたは透光
性セラミックスにより円筒状に形成された中管17によ
り包囲している。さらに、これら発光管4,5の最冷部
をなす各軸方向一端部の外面には円筒状の保温体4a,
5aを装着している。保温体4a,5aはニオブやアル
ミニウム,ステンレス等の金属製の板や箔,膜等からな
るが、放電時に不純ガスを発生する酸化金属は使用する
ことができない。また、金属以外でも保温性を有するも
のであれば許容される。
【0040】これにより、一方の発光管4または5の点
灯時に、その発熱により予熱される待機中の発光管5ま
たは4のアマルガム溜e近傍の最冷部となる軸方向端部
を保温体5aまたは4aにより保温することができるの
で、その最冷部を昇温させることができると共に、効率
的に予熱させることができ、その保温性を高めることが
できる。
【0041】また、これら発光管4,5の最冷部となる
端部を中管17により覆う必要がないので、中管17の
軸長を短かくして外管3内のスペースを節約することが
できる。その分、外管3の小型化を図ることができる。
この中管17は図1中、上下一対の固定バンド9a,9
bにより一対のサポートワイヤ11a,11bに固定さ
れる。なお、図1中、18,19はバリウムゲッターで
ある。
【0042】なお、本実施形態では、中管17の内,外
表面のいずれかに、可視光線を透過させる一方、赤外線
を反射させる赤外線反射膜を形成してもよく、これによ
れば、熱線である赤外線の熱逃げを中管17により低減
できるので、予熱効率と保温性とをさらに一層向上させ
ることができる。
【0043】図4(a)は上記実施形態に係る高圧ナト
リウムランプ1の効果を確認するための点灯実験に供さ
れた供試ランプ1fの要部縦断面図、同図(b)は同じ
く供試ランプ2gの要部縦断面図である。
【0044】これら供試ランプ1f,2gの主な仕様は
次の通りであるが、供試ランプ1は上記実施形態の高圧
ナトリウムランプ1であり、発光管4,5の最冷部をな
す軸方向一端部の外面に保温体4a,5aを装着した点
に特徴がある。これら保温体4a,5aの外端は発光管
4,5の軸方向一端にほぼ一致させられてカットされて
いる。
【0045】これに対し、供試ランプ2gは上記保温体
4a,5aを設けずに主電極8の高さlbを供試ランプ
1fの主電極8の高さlaよりも低くしてアマルガム溜
eに近付けた点に特徴がある。
【0046】(供試ランプ)
【外1】
【0047】これら供試ランプ1f,2gの点灯実験で
は相対光束については供試ランプ1fの方がランプ2g
よりも高かったので、待機側発光管4または5の最冷部
温度はランプ1fの方がランプ2gよりも高いと考える
ことができる。これは保温体4a,5aの方が発光管
4,5のアルミナチューブよりも熱伝導が小さいために
保温性に優れているためと推察することができる。
【0048】つまり、供試ランプ1f、すなわち上記実
施形態に係る高圧ナトリウムランプ1では一方の点灯中
の発光管、例えば4により予熱される他方の待機中の発
光管、例えば5の最冷部の温度を、保温体5aにより十
分に保温して昇温せしめ、ナトリウム蒸気圧を十分に昇
圧することができるので、瞬時停電等のように比較的短
時間による消灯後の再始動時の光束の立上りを速め、安
定点灯時の光束に対する相対光束を高めることができ
る。
【0049】図5(a)〜(c)は上記保温体4a,5
aの変形例をそれぞれ示す要部縦断面図である。図5
(a)で示す保温体4b,5bは、その外端を、発光管
4,5の外端bから電気導入体7のアマルガム溜7aの
若干下方まで突出させている点に特徴がある。
【0050】この保温体4b,5bは電気導入体7のア
マルガム溜7aにアマルガムを内蔵する場合に、このア
マルガム溜7a回りに形成される最冷部の温度を保温し
て昇温させることができる。
【0051】図5(b)で示す保温体4b,5bは、そ
の外端を、発光管4,5の軸方向一端より若干内方で終
端させて短かく形成して、発光管4,5の軸方向一端の
内底面外周部に形成されるアマルガム溜eの外周部を局
所的に包囲した点に特徴がある。
【0052】この保温体4c,5cによっても、少なく
とも最冷部をなすアマルガム溜eの外周部を包囲してい
るので、最冷部温度の昇温を図ることができるうえに、
保温体材料の節約を図ることができる。
【0053】図5(c)で示す保温体4d,5dは、ア
マルガム溜eが形成される発光管4,5の軸方向一端外
面と、その周辺の外側周面と、電気導入体のアマルガム
溜7aの外面と、を共に包囲するように有底円筒状のキ
ャップに形成した点に特徴がある。保温体4d,5dの
底部には電気導入体7の外端部を貫通させる貫通孔iを
穿設している。
【0054】この保温体4d,5dによれば、アマルガ
ムを、発光管4,5の軸方向一端の内底面上に載置する
場合と、または電気導入体7のアマルガム溜7a内に載
置する場合のいずれの場合にも、適用することができ
る。
【0055】図6は本発明の第2の実施形態の要部拡大
側面図、図7は図6の VII−VII 線に沿う切断部の模式
図であり、これは上記近接導体16を変形コ字状の近接
導体16aに形成した点に特徴がある。
【0056】この変形コ字状の近接導体16aは、その
一端(図6では上端)16bを一方のサポートワイヤ1
1bの側面に垂直方向から当接させて例えばスポット溶
接等により固着し、その他端の自由端16cを中管17
の内面に、垂直方向から弾性的に当接させて固定した点
に特徴がある。
【0057】つまり、変形コ字状の近接導体16aは発
光管4,5の外面に軸方向に沿って這うように垂直方向
に延びる垂直部の上端部を、ほぼ直角に折曲し、その先
端を一方のサポートワイヤ11bの側面に、ほぼ直角に
当接してスポット溶接等により固着し、さらに、上記垂
直部の下端部をほぼ直角に折曲し、その自由先端面を中
管17の内面に対して垂直に、かつ弾性的に当接させて
いるので、この自由先端面が中管17の内面から離れ、
浮くのを防止ないし低減することができる。図7はこの
ように構成される変形コ字状の近接導体16aの水平部
の長さlcと、内管17の半径(内径)Raや発光管
4,5の半径(外径)Rb等との相対関係を示してお
り、この水平部の長さlcは例えば次の[数1]式に基
づいて設定することができる。
【0058】
【数1】
【0059】そして、この変形コ字状の近接導体16a
を具備した高圧ナトリウムランプ1hと、従来のL字状
の近接導体16を具備した高圧ナトリウムランプ1iと
を10本宛試作し、これらについて、30分ON(点
灯)した後、30分OFF(消灯)する点滅試験と、加
速度0.5Gで10Hz〜260Hzの振動を与える振
動試験とを行なった。
【0060】これら試作ランプ1h,1iの製造工程で
は、変形コ字状の近接導体16aに浮きが発生せず、従
来のL字状近接導体16では浮きが2本についてみられ
た。
【0061】また、ONとOFFを50回繰り返す点滅
試験と、振動試験では、コ字状近接導体16aの浮きが
全く見られなかったが、L字状近接導体16には各1本
ずつの浮きがみられた。したがって、コ字状近接導体1
6aで浮きが見られた割合は0/10本であり、皆無で
あったが、L字状近接導体16では4/10本であっ
た。つまり、コ字状近接導体16aの自由先端面が中管
17の内面から離れ、浮くのを防止して弾性的に確実に
固定させることができる。
【0062】したがって、変形コ字状近接導体16aを
発光管4,5の所定位置に配置するための位置決め精度
を向上させることができるので、始動性を向上させるこ
とができると共に、発光管4,5の点灯確立のばらつき
を低減することができる。
【0063】しかも、このコ字状近接導体16aの自由
先端面を中管17の内面に弾性的に当接させて固定して
おり、何ららかの係止部や接着材等により固定ないし固
着するものではないので、近接導体16aの位置決めを
容易に行なうことができる。このために、近接導体16
aの組立作業性を向上させることができる。
【0064】図8はこのような構成の高圧ナトリウムラ
ンプ1の点灯装置20の回路図である。点灯装置20は
交流電源21に接続されたチョークコイル形安定器22
と公知であるから詳しい構成を省略したが、前記安定器
22に関連して設けられた始動パルス発生装置23を備
えている。すなわち、始動パルス発生装置23の作動に
より、点灯装置20の両端に始動用のパルス電圧を発生
させるものである。なお、始動パルス発生装置23とし
ては、別個にパルストランスを有し、このトランスの出
力をランプに印加するようなものであっても良い。この
ようなものも当該技術分野では周知である。
【0065】このような点灯装置20は、高圧ナトリウ
ムランプ1の始動時には電源電圧にパルスを重畳して高
圧ナトリウムランプ1に印加する。この場合、交流電圧
の正および負にそれぞれ高圧パルスが加えられる。つま
り始動パルスは半サイクル毎に交互に発生する。そし
て、ランプ1においては、近接導体16,16aに負の
パルスが加えられた時に、この近接導体16,16a側
にある発光管4または5が始動し易い性質があるので、
例えば口金2のアイレット端子2bに正のパルスが印加
された場合は、一方の近接導体16,16aがマイナス
となり、したがってこれに接近している発光管4が始動
する。
【0066】逆に、口金2のシェル2aに正のパルスが
印加された場合は、他方の近接導体16,16aがマイ
ナスとなり、したがってこれに接近している発光管5が
始動する。
【0067】このように、近接導体16,16aに正の
パルスが印加される確率は50%ずつであり、したがっ
て始動時に各発光管4,5が始動する確率は50%ずつ
になる。この比率は、点灯回数が増えるに応じて均等化
されることになり、したがって、一方の発光管4または
5が偏って集中的に始動されることがなくなる。
【0068】このため、一方の発光管4または5の使用
頻度が高くなるのが防止され、一方の発光管4または5
で気密性を保持できなくなったり、ナトリウムの消失が
進んでランプ電圧の上昇が発生したり、早期に劣化する
等の不具合がなくなり、実質的に1本の発光管を収容し
たランプに比べて寿命が2倍に延びることになる。
【0069】そして、一方の発光管、例えば4の点灯時
に一瞬の停電によりこれが消灯し、この停電が瞬時に復
帰した時には、それまで点灯せず待機していた圧力の低
い方の発光管5が瞬時に点灯(再始動)する。この場
合、この他方の発光管5の最冷部のある端部は上記一方
の発光管4の点灯時に予熱されしかも、保温体5aによ
り保温されているので、若干内部圧力が上がっている。
このために、瞬時再始動時の全光束も向上する。
【0070】図9は本発明の他の実施形態の照明装置3
1を示しており、これは上記した実施形態の高圧ナトリ
ウムランプ1を光源として照明器具本体32内に収容し
ている。
【0071】つまり、照明装置31は照明器具本体32
の内面に反射面32aを有すると共に、下面または一側
面が開口されたハウジング構造をなしている。開口下面
には前面ガラス33を設けてもよい。この照明器具本体
32の側壁にはソケット34が取り付けられており、こ
のソケット34内には高圧ナトリウムランプ1の口金2
がねじ込まれて照明器具本体32に取り付けられてい
る。
【0072】ソケット34は、照明器具本体32に取り
付けられた、または器具本体32の外部に設置された図
2で示す点灯装置20を介して商用電源35に接続され
るようになっている。この実施形態によれば、瞬時再始
動時の相対光束と演色性とを向上させることができる高
圧ナトリウムランプ1を具備しているので、照明装置3
1としてもこれとほぼ同様の作用効果を奏することがで
きる。
【0073】なお、上記実施形態では本発明を高圧ナト
リウムランプに適用した場合について説明したが、本発
明はこれに限定されるものではなく、例えばメタルハラ
イドランプにも適用することができる。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように本願の請求項1によ
れば、アマルガムが載置されて、最冷部が形成される発
光管の少なくとも軸方向一端部の外面を、保温体により
包囲するので、仮に、これら発光管の最冷部が中管の外
方へ突出している場合でも、点灯中の発光管の発熱によ
り予熱される待機中の発光管の最冷部を保温体により保
温することができる。
【0075】したがって、予熱される発光管の最冷部の
予熱温度を昇温してナトリウム蒸気圧を十分に昇圧する
ことができるので、演色性を向上させることができるう
えに、瞬時停電等のように比較的短時間による消灯後の
再始動時の光束の立上りを速め、安定点灯時の光束に対
する相対光束を高めることができる。
【0076】請求項2および3の発明によれば、いずれ
も、発光管の最冷部が形成される少なくとも軸方向一端
部の外面を保温体により包囲しているので、請求項1の
発明と同様の作用効果を奏することができる。
【0077】また、請求項2の発明では、保温体の外端
を、発光管の軸方向一端よりも内方で終端させて短かく
形成しているので、その分、保温体の材料を節約するこ
とができる。
【0078】請求項4および5の発明によっても、発光
管の最冷部が形成される少なくとも軸方向一端部の外面
を保温体により包囲しているので、請求項1の発明と同
様の作用効果を有する。
【0079】また、請求項5の発明によれば、保温体
を、発光管の軸方向一端部に外嵌固定される有底蓋体に
形成しているので、この保温体を発光管の軸方向一端部
に単に押し込むことにより容易に装着することができ
る。
【0080】請求項7の発明によれば、点灯中の一方の
発光管からの光のうち、可視光を透過させて、赤外線の
みを中管の赤外線反射膜により選択的に、他方の消灯中
の発光管の少なくとも最冷部に反射させて予熱させるこ
とができるので、この最冷部を予熱する際の効率を向上
させることができると共に、その保温性を高めることが
できる。
【0081】請求項8の発明によれば、高圧放電ランプ
が放電媒体としてナトリウムを含む高圧ナトリウムラン
プであるので、高効率である。
【0082】請求項9記載の点灯装置と、請求項10記
載の照明装置は、共に、請求項1ないし8のいずれか一
記載の高圧放電ランプを具備しているので、これらとほ
ぼ同様の作用効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る高圧ナトリウム
ランプの正面図。
【図2】図1の側面図。
【図3】図1で示す発光管の一部切欠縦断面図。
【図4】(a)は図1で示す発光管の要部縦断面図、
(b)は従来の発光管の一端部の縦断面図。
【図5】(a)〜(c)は図4(a)で示す保温体の変
形例をそれぞれ示す要部縦断面図。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る高圧ナトリウム
ランプの要部概略側面図。
【図7】図6の VII−VII 線に沿う切断部の断面を示す
模式図。
【図8】本発明の第3の実施形態に係る点灯装置の回路
図。
【図9】本発明の第4の実施形態に係る照明装置の模式
図。
【符号の説明】
1 高圧ナトリウムランプ 2 口金 3 外管 4,5 発光管 4a,5a、4b,5b、4c,5c、4d,5d 保
温体 6,7 電気導入体 8 電極 9a,9b 固定バンド 10a,10b コネクタ 11a,11b サポートワイヤ 16 近接導体 16a 変形コ字状近接導体 17 中管 20 点灯装置 23 始動パルス発生装置 31 照明装置 32 照明器具本体

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アマルガムを含む放電媒体を封入した気
    密容器およびこの気密容器内で放電を発生させる一対の
    電極とをそれぞれ有し、交互に点灯される複数の発光管
    と;複数の発光管を内蔵する外管と;外管内で複数の発
    光管を給電自在に支持する支持構体と;外管に装着され
    て支持構体に給電する受電部と;外管内で複数の発光管
    の外側を包囲する中管と;アマルガムが載置される発光
    管の少なくとも軸方向一端部の外面を包囲する保温体
    と;を具備していることを特徴とする高圧放電ランプ。
  2. 【請求項2】 保温体は、その軸方向外端を、発光管の
    軸方向一端にほぼ一致して終端させてなることを特徴と
    する請求項1記載の高圧放電ランプ。
  3. 【請求項3】 保温体は、その軸方向外端を、発光管の
    軸方向一端よりも内方で終端させてなることを特徴とす
    る請求項1記載の高圧放電ランプ。
  4. 【請求項4】 保温体は、発光管の軸方向一端より軸方
    向外方へ若干突出してなることを特徴とする請求項1記
    載の高圧放電ランプ。
  5. 【請求項5】 保温体は、発光管の軸方向一端部に外嵌
    固定される有底蓋体に形成されていることを特徴とする
    請求項1記載の高圧放電ランプ。
  6. 【請求項6】 中管が支持構体により支持される石英ガ
    ラス製の円筒体であることを特徴とする請求項1ないし
    5のいずれか一記載の高圧放電ランプ。
  7. 【請求項7】 中管の内面または外面に、可視光線を透
    過させる一方、赤外線を反射させる赤外線反射膜を形成
    していることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか
    一記載の高圧放電ランプ。
  8. 【請求項8】 放電媒体がナトリウム,水銀および希ガ
    スであることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか
    一記載の高圧放電ランプ。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれか一記載の高
    圧放電ランプと;高圧放電ランプの複数の発光管に電力
    を交互に給電して安定的に交互に点灯せしめる点灯回路
    と;を具備していることを特徴とする点灯装置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれか一記載の
    高圧放電ランプと;高圧放電ランプを収容する器具本体
    と;を具備していることを特徴とする照明装置。
JP25515996A 1996-09-26 1996-09-26 高圧放電ランプ,点灯装置および照明装置 Pending JPH10106495A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019522321A (ja) * 2016-06-30 2019-08-08 イェヒ オア ライト クリエイション リミテッドYehi Or Light Creation Limited 高効率ライトシステム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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