JPH10106454A - 陰極線管の防爆装置 - Google Patents

陰極線管の防爆装置

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JPH10106454A
JPH10106454A JP25477896A JP25477896A JPH10106454A JP H10106454 A JPH10106454 A JP H10106454A JP 25477896 A JP25477896 A JP 25477896A JP 25477896 A JP25477896 A JP 25477896A JP H10106454 A JPH10106454 A JP H10106454A
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四郎 見物
Yukinobu Iguchi
如信 井口
Ichiro Uchiumi
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    • H01J29/86Vessels; Containers; Vacuum locks
    • H01J29/87Arrangements for preventing or limiting effects of implosion of vessels or containers
    • HELECTRICITY
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    • H01J2229/87Means for avoiding vessel implosion
    • H01J2229/875Means substantially covering the output face, e.g. resin layers, protective panels

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  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 陰極線管の防爆性能を高め、フェースパネル
のフラット化を図る。 【解決手段】 陰極線管体1のフェースパネル6に反射
防止、導電加工したフィルム10を貼付し、かつそれと
は別体の表面加工のないフィルムをブレンドR部14か
らスカート部7にかけて貼付することで、防爆性能を確
保する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフェースパネルをフ
ラット化した陰極線管の管体に用いて好適な陰極線管の
防爆装置に関する。
【0002】
【従来の技術】陰極線管(以下CRTと記す)の管体を
補強するための防爆装置としては従来から、管体のパネ
ルのスカート部に鋼製のバンドを巻装して締め付ける様
にしたバンド補強型、又は陰極の周辺部にメタルシェル
(リブ)を嵌め、液状樹脂で注入硬化したリム補強型、
或はパネル前面のフェース部に曲率が相似の強化板ガラ
スを所定間隔で配設し、その間隔内に可撓性の透明な液
状樹脂等を注入硬化させるパネル補強型等が知られてい
る。
【0003】これらの補強型の防爆装置のうち最近のC
RTではほとんどがバンド補強型と成されている。即
ち、図4はバンド補強型のCRTの斜視図を示すもので
管体1はパネル部2とファンネル本体5で構成され、パ
ネル部2は管面を形成するフェースパネル6とスカート
部7とで略々矩形の箱型に構成され、ファンネル本体5
はファンネル部8とネック部8で略々漏斗状に構成され
ている。
【0004】上述の管体1のパネル部2とファンネル本
体5との互の端面をフリットガラスを介して接合するフ
リットシール部のスカート部7のモールドマッチ部近傍
の外周囲を繞ってポリエチレンテープ等の保護テープを
貼着させた後に鋼製のバンド3を焼嵌め等で嵌着させ、
CRT排気時の表面応力をバンド3の管体1の内面に向
かう外力Fで軽減させている。尚、4はバンド3のコー
ナ部に熔接等で一体に取り付けた取付金具である。
【0005】更に、パネル部2のフェースパネル6上に
は、反射防止、帯電防止等の処理を施した略々矩形状の
プラスチックフィルム10を貼着して、パネル部2のガ
ラスが前面へ飛散するのを防ぐ防爆の役割をもたせた陰
極線管も特開昭52−87355号公報等で知られてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来技術で詳記
した様なCRTの防爆装置によって補償し得る管体1の
安全強度を測定する方法としては各国によって種々の安
全規格が定められている。日本の安全規格としてはパネ
ルフェース6へ5.5J(ジュール)の衝撃エネルギで
所定直径及び重さのボールをぶつける衝撃試験(5.5
Jボールインパクト試験、米国の同様の7Jボールイン
パクト試験等)があり、一定の衝撃がガラスのパネルフ
ェース6に与えられたときに管体1が爆縮しない様に定
めた安全規格である。
【0007】一方、CRTを完全に破壊させる様に成し
た破壊試験も行なわれている。日本での破壊試験の規格
としてはフェースパネル6の表面に傷を付け液体窒素等
を吹付けるサーマルショック試験、アメリカではフェー
スパネル6の表面にダイヤモンドカッタ等で予め傷を所
定深さまで付けて、20Jの衝撃エネルギーで弾頭形状
の鋼塊をぶつける破壊試験がある。この様な破壊試験に
よって、管体1が破壊されても、大量のガラス破片がフ
ェースパネル6の前方に飛散しない様に定めた安全規格
である。
【0008】上述の様な従来のCRTの防爆装置によっ
て、上記した各種の衝撃及び破壊試験をパスさせて来
た。
【0009】然るに近時、CRTの大型化に伴い管体1
のガラスの肉厚を減らし、軽量化を図る試みがなされ、
更にフェースパネル6の長手方向に沿って曲率Rを有す
るシリンダ状の管面を持つCRTの、この曲率Rを大き
くして8000mmR〜15000mmRと略フェース
パネル面をフラットに近い値にした管体が提案されてい
る。
【0010】この様に管体1のフェースパネル6を略々
フラットにしたCRTの防爆装置では図4に示す様に、
防爆用のバンド3だけでフェースパネル6の真空変形を
減らすことが困難となる。従って管体1のガラスを極端
に厚くするとか、他の防爆方法を併用する必要が生ず
る。
【0011】図4に示したCRTの管体1ではバンド補
強の外にフェースパネル6の表面に機能フィルム10が
貼着されているため、このフィルムが爆縮防止に役立
ち、加傷防止及び衝撃吸収の役割を果たすことを確認し
た。
【0012】即ち、66cmのワイドCRTのパネル部
2のスカート部7へバンド3を嵌着すると共にフェース
パネル6に略々矩形状の188μm厚のポリエチレンテ
レフタレートフィルムを透明な接着剤を介して貼着し、
上述の5.5Jボールインパクト試験を行なった場合の
耐衝撃性は略々2倍以上に向上した。
【0013】然し、フェースパネル6の表面に加傷した
上に20Jミサイルの弾頭形状の鋼塊をぶつける様な破
壊試験ではCRTの管体1は爆縮を起こし、機能フィル
ム10とフェースパネル6は管体1内に吸い込まれ、フ
ァンネル本体5中でぶつかり合い砕け、再び前面に飛び
出して来る。この時、フィルム10はガラスの飛散を抑
える役割を果していない。特にブレンドR部と呼ばれる
フェースパネル6面からスカート部7に至るR部分はフ
ィルム10が貼着されていないため、その部分の破片の
前方への飛び出しは極めて多くなる問題があった。この
様な問題を解決するためにフィルム10を大きくして管
体1のスカート部7からハンド3部分までフィルム10
を貼着する提案もなされている。然し、反射防止、導電
加工を施したフィルムは非常にコストが高く、スカート
部まで貼付けることは実現性にとぼしかった。
【0014】本発明は上述の問題点を解消したCRTの
防爆装置を提供しようとするものであり、その課題とす
るところは管体のフェースパネルの厚みを増すことな
く、フラットなフェースパネルとなしたCRTの防爆装
置を得ようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のCRTの防爆装
置はその例が図1に示されている様に陰極線管1のフェ
ースパネル6からスカート部7に亘ってフィルム10を
貼着したCRTの防爆装置に於いて、フィルム10のフ
ェースパネル部6と、ブレンドR部からスカート部への
貼付部とを別材料で構成したものである。
【0016】本発明のCRTの防爆装置によると破壊試
験によってフェースパネル6等を爆縮させても、フェー
スプレート6及びブレンドR部が前方に飛散して来るこ
ともなく、ブレンドRからスカート部にかけて表面処理
を施さない、或は厚いフィルムを四辺貼着させることが
出来るので廉価で、より前方飛散の少ないものが得られ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明のCRTの防爆装置
の一実施例を図1乃至図3を用いて説明する。図1は本
例のCRTの防爆装置の一実施例を示す斜視図、図2は
図1のA−A′の一部断面矢視図、図3は図1及び図2
に示すCRTの管体に貼着されるフィルムの平面図を示
す。
【0018】図1乃至図3に於いて、CRTの管体1は
略々矩形の箱型のガラスから成るフェースパネル6及び
スカート部7から構成されたパネル部2と、ファンネル
本体5及びネック部9より構成した略漏斗状ガラスをフ
リットシール部11でフリットガラスによって一体化し
た構成と成されている。
【0019】管体1のパネル部2を構成するフェースパ
ネル6、ブレンドR部(フェースパネル6とスカート部
7間)14、スカート部7のうち、スカート部7のモー
ルドマッチ部12の外周に亘って保護用のポリエチレン
等より成る接着剤付保護テープ13を囲繞するように貼
着し、この保護テープ13上に4隅に取付金具4が一体
とされ、略口字状に形成した鋼材等のバンド3を焼嵌め
等で嵌着し、管体1を真空排気した時の大気圧によるフ
ェースパネル6の変形歪を締付用のバンド3で補償して
いる。
【0020】本例ではまず、フェースパネル6に図3に
示すような4隅をRで面取りした形状をもつ矩形部10
Aのフィルムを用意し、このフィルム10Aの表面にS
iO2 ,ITO等の多層膜を形成することで反射防止、
チャージアップ防止の効果をもたせたものを図1及び図
2の様に貼着する。その後、図3に示すように長方形の
フィルムから成る貼着片10Bをパネルの四辺に、一部
を上述した矩形部10Aのフィルムに、ブレンドR14
からスカート部7にかけて図1の様にオーバーラップ1
0Fするように貼着する。この貼付片10Bのフィルム
については表面処理は行わない。又、厚みは適宜選択可
能であるが、厚みを矩形部材10Aより厚く選択するを
可とする。更に貼付片として引張特性や耐熱性がすぐれ
た芳香族ポリアミド系繊維の混入されたポリ−P−フェ
ニレンテレフタルアミドやポリベンズアミドフィルムと
するを可とする。
【0021】本発明によれば四辺に貼着したフィルムの
効果でフェースパネルが防縮時フィルムごと管内に吸い
込まれるのを防ぐと共にブレンドR部の飛散が防止され
防爆性能が大幅に向上する。
【0022】また反射防止膜の形成は非常にコストがか
かり使用量は少しでもへらす必要があるが、本発明によ
るとスカート部分のフィルムは無処理であり、コストを
最小限ですませることができる。又、貼付片10Bのフ
ィルムは厚みや強度を矩形部10Aより増すことでブレ
ンド部の飛散をより確実に防ぐことが出来る。
【0023】
【発明の効果】本発明のCRTの防爆装置によればフェ
ースパネルに貼付する機能フィルムに加えて無処理のフ
ィルムをブレンドRからスカート部にかけて貼付するこ
とで防爆性能が大幅に向上する。又、フェースパネルの
長辺方向にシリンドリカルに形成した曲面のRを大きく
して、フラット化したCRTの管体であっても破壊試験
に於いて、フェースパネルの破片が飛散しないので、フ
ェースパネルガラスの厚みを薄くすることが出来、CR
T全体の軽量化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の陰極線管の防爆装置の一実施例の斜視
図である。
【図2】図1のA−A′の一部断面矢視図である。
【図3】本発明の一実施例の陰極線管に用いるフィルム
の平面図である。
【図4】従来の陰極線管の斜視図である。
【符号の説明】
1 管体、2 パネル部、3 バンド、5 ファンネル
本体、10 フィルム、10A 矩形部、10B 貼付

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陰極線管体のフェースパネルからスカー
    ト部に亘ってフィルムを貼着して成る陰極線管の防爆装
    置に於いて、 上記フィルムのフェース部と、ブレンドR部からスカー
    ト部への貼付部とを別材質で構成したことを特徴とする
    陰極線管の防爆装置。
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