JPH10106051A - 光ディスクの製造方法及びその製造装置 - Google Patents

光ディスクの製造方法及びその製造装置

Info

Publication number
JPH10106051A
JPH10106051A JP25462396A JP25462396A JPH10106051A JP H10106051 A JPH10106051 A JP H10106051A JP 25462396 A JP25462396 A JP 25462396A JP 25462396 A JP25462396 A JP 25462396A JP H10106051 A JPH10106051 A JP H10106051A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mask
cooler
substrate holder
cooling
masks
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25462396A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaki Ejima
正毅 江島
Yoshimasa Shimizu
佳昌 清水
Kazuichi Yamamura
和市 山村
Hitoshi Tajika
仁史 田鹿
Hirohide Kobayashi
博英 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP25462396A priority Critical patent/JPH10106051A/ja
Publication of JPH10106051A publication Critical patent/JPH10106051A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】光ディスクの連続スパッタ多層成膜工程では、
ディスク基板の成膜記録部を除く内外周部をマスクで覆
って成膜しているが、マスクの繰り返し使用による成膜
時の累積的温度上昇を抑えるための冷却方法とその装置
を提供する。 【解決手段】真空中でディスク基板に対する内外周マス
クの脱着を行ない、該マスクを繰り返し使用してディス
ク基板の一部をマスキングし、非マスキング部をスパッ
タ成膜する光ディスクの製造方法において、スパッタ成
膜によって蓄熱されたマスクの熱を、該マスク表面に弾
性ゴムシート付き金属製クーラー冷却面を押圧し、該ゴ
ムシートを介して冷却することを特徴とする光ディスク
の製造方法およびその製造装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はディスク基板(105)
に記録膜を成膜した光磁気ディスク、相変化型光ディス
ク、種々のコンパクトディスク等の光ディスクの製造方
法及び製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ディスクは透明プラスチック基板上に
単層または複層の薄膜が形成されており、この薄膜は通
常スパッタ法で製造される。例えば、4層膜構成の光磁
気ディスクでは誘電体膜−磁気記録膜−誘電体膜−反射
膜が、相変化型光ディスクでは誘電体膜−相変化膜−誘
電体膜−反射膜が順次成膜される。大量生産型のスパッ
タ成膜装置には、複数のディスク基板、例えば一度に数
十枚をパレット板に取り付け、上記4層膜に対応する成
膜部を順次通過させスパッタ成膜する通過型スパッタ装
置や、ディスク基板を1枚毎に高速タクトで上記4層膜
に対応する成膜部に順次廻してスパッタ成膜する枚葉型
スパッタ装置等が提案されている。この光ディスクのス
パッタ成膜工程では、ディスク基板の内周部と外周部に
はスパッタ膜を付着させないように通常その部分をマス
クで覆うマスキング法が採られており、スパッタ成膜に
先立ち内周マスクと外周マスクとをプラスチック製基板
に取り付け、スパッタ終了後両マスクを取り外してい
る。この両マスクの着脱工程は、通常スパッタ装置の外
部に搬出し、大気下でロボットを用いて行なう方法が採
られている。図7は、従来技術の単層成膜スパッタ装置
の一実施形態を示す縦断面説明図で、成膜真空チャンバ
101 内に、磁石102 上のターゲット120 に対向して、基
板ホルダ103 上の内周マスク106 と外周マスク104 を取
り付けたディスク基板105 を配置し、該基板の背後から
真空ポンプ109 で真空排気し、ターゲット120 にスパッ
タ電力を印加して単層成膜している。上記通過型スパッ
タ装置は、この単層成膜スパッタ装置をディスク基板複
数枚分に直径を拡大して1ユニットとし、このユニット
を複層膜枚分連結したものであり、枚葉型スパッタ装置
(または多層スパッタ成膜装置という)はディスク基板
1枚用のユニットを円筒型真空チャンバの円周上に複層
膜枚分配置したものである。
【0003】このように内周マスクと外周マスクの着脱
交換をスパッタ装置の外部の大気下で行なう従来の方法
においては、マスクに付着するスパッタ膜は、成膜毎に
大気に曝されるため、膜内に発生する応力が大きく膜の
剥離の原因となり、剥離した膜は装置内浮遊ダストの発
塵源となって光ディスクにバイトエラー等の欠陥を引き
起こすことになる。この欠陥は、スパッタ装置の成膜真
空チャンバ内で真空下に両マスクの着脱を行なえば、両
マスクの付着膜の剥離は抑制され、剥離膜ダストによる
光ディスクのバイトエラー等の欠陥が抑えられ、歩留り
が向上できる。また、両マスクの繰り返し使用回数は大
きく改善でき、マスクの表面処理洗浄の頻度も少なくで
きる。このように両マスクの着脱交換をスパッタ装置の
成膜真空チャンバ内で行ない繰り返し使用するスパッタ
装置については、その実施形態の一例を特願平07-26579
8 号で提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スパッ
タ成膜の繰り返しで内周及び外周マスクが累積的に加熱
される問題が新たに生じてきた。スパッタ成膜は、ター
ゲット表面でスパッタされた粒子が、基板やマスク上に
凝縮し堆積するため、その凝縮エネルギーにより基板や
両マスクは加熱される。加熱による蓄熱量はスパッタ
法、成膜膜厚さ、投入スパッタパワー、スパッタ電極構
造等により異なり、1.2mm 厚さのプラスチック製光ディ
スク基板では4層膜成膜で通常20〜40℃上昇するが、プ
ラスチック製光ディスク基板が損傷を受ける温度、即ち
基板のガラス転移点温度(約 110℃)までには到らな
い。両マスクの温度上昇は、4層膜成膜1回の使用では
通常10〜20℃位でプラスチック基板に損傷を与えること
はない。しかしながら、両マスクの着脱を真空中で行な
い、繰り返し使用する場合は、その温度は各回毎に累積
的に上昇し、繰り返し使用では基板に損傷を与える温度
に到り、長時間運転は困難となる。本発明は、両マスク
の繰り返し使用によるスパッタ成膜時の累積的温度上昇
を抑えるための冷却方法とその装置を提供しようとする
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決したもので、その要旨は、真空中でディスク基板105
に対する内周及び外周マスク106、104 の脱着を行ない、
該両マスク106、104 を繰り返し使用してディスク基板10
5 の内周及び外周をマスキングし、非マスキング部をス
パッタ成膜する光ディスクの製造方法において、スパッ
タ成膜によって蓄熱された該両マスク106、104 の熱を、
該両マスク106、104 表面に弾性ゴムシート202 付きマス
ク冷却器201 を押圧し、該シート202を介して冷却する
ことを特徴とする光ディスクの製造方法、並びに成膜真
空チャンバ101 内を回動するアーム円板110 の円周上に
ある複数の基板ホルダ103 に装着されたディスク基板10
5 及び内外周マスク106、104 に対して、複数のスパッタ
成膜部117a,117b,117c,117d で順次複層膜をスパッタ成
膜する光ディスクの製造装置において、最終スパッタ成
膜部117dと基板着脱部115 との中間にマスク冷却部118
を設け、ここに移動してきて停止した基板ホルダ103 上
の該両マスク106、104 の表面に弾性ゴムシート202 付き
マスク冷却器201 を前進押圧させ、荷重を加えてマスク
を冷却した後、該マスク冷却器201 を脱圧後退させるマ
スク冷却器駆動機構200 、及び該マスク冷却器201 の押
圧力に反発して基板ホルダ103 を所定位置に保持する基
板ホルダ支持機構122 を設けたことを特徴とする光ディ
スクの製造装置である。
【0006】
【発明の実施の形態】先ず、本発明のマスク冷却器、マ
スク冷却器駆動機構及び基板ホルダ支持機構から成るマ
スク冷却機構が装備される多層スパッタ成膜装置の一例
を図1縦断面説明図及び図2正面説明図を用いて説明す
る。カセット112 に搭載された複数のディスク基板105
は、ロードロック室(図示せず)、ゲートバルブ107aを
経由して成膜真空チャンバ 101内に搬入され、基板昇降
ローダ駆動機構114 の基板昇降ローダ113 でカセット11
2 底部から突き上げられ、内周マスク106 と外周マスク
104 を電磁石で吸脱着するマスク着脱機構111 の高さに
到達する。ここで、マスク着脱機構 111が前進して、デ
ィスク基板105 を基板ホルダ103 に移し換え、ディスク
基板105 上に内周マスク106 と外周マスク104 を取り付
ける。次にマスク着脱機構 111を後退させると、アーム
円板 110が矢印 116の方向へ60度づつ順次ステップ回転
し、ディスク基板105 は各スパッタ部117a、117b、117c
及び117dで停止して、誘電体膜、記録膜、誘電体膜、反
射膜の4層膜がスパッタ成膜され、さらに60℃回転して
マスク冷却部 118で停止し、各スパッタ成膜で蓄熱され
た内外周マスク106、104 の熱がマスク冷却器 201を押圧
することによって冷却される。冷却後、4層成膜ディス
ク105aは、さらに60℃回転して基板着脱部115 で、内外
周マスク106、104 がマスク着脱機構111 の電磁石で吸着
されて取り外され、基板昇降ローダ 113により下降し、
カセット 112に収納される。また、取り外された内外周
マスク106、104 は次のディスク基板105 に取り付けられ
て繰り返し使用される。4層成膜ディスク105aを収納し
たカセット 112はゲートバルブ107b及びアンロードロッ
ク室(図示せず)を経由して大気中に搬出される。
【0007】このようにして内外周マスクは大気中に曝
されることなく成膜真空チャンバの中で繰り返し使用さ
れる。スパッタ成膜による内外周マスクの被加熱量はス
パッタ法、成膜膜厚、投入スパッタエネルギー、電極構
造等に依存するが、内外周マスクの許容上限温度はプラ
スチック基板が損傷を受ける温度、即ちPC(ポリカー
ボネート)樹脂の場合、そのガラス転移点温度である 1
10℃より低い 100℃以下に抑制するのがよい。光ディス
クの4層スパッタ成膜を1回とすると、内外周マスクが
15℃/回上昇すれば、マスク冷却機構がない場合は、4
層成膜を7回行うと内外周マスクは 105℃に達するた
め、7回以上の繰り返し使用はできないことになる。
【0008】次に、本発明の最大の特徴であるマスク冷
却器、マスク冷却器駆動機構及び基板ホルダ支持機構か
ら成るマスク冷却機構の実施の一形態について説明す
る。図3は本発明のマスク冷却機構の縦断面説明図
[(a)前進押圧作動開始時(脱圧後退作動完了時)の
原位置、(b)前進押圧作動完了時(冷却中)]であ
り、図4はマスク冷却器、マスク冷却器駆動機構及び基
板ホルダ支持機構の作動状態を示す図面(真空ベローズ
は省略)[(a)前進押圧作動開始時(脱圧後退作動完
了時)、(b)第1段階押圧作動完了時、(c)第2段
階押圧作動完了時、(d)脱圧作動開始時]である。両
図に共通して、右側は弾性ゴムシート202 付きマスク冷
却器201 及び押圧、脱圧手段であるマスク冷却器駆動機
構200 であり、左側は回転アーム円板110 及び基板ホル
ダ103 が右側からの押圧力で撓まないようにするための
基板ホルダ支持機構122 で、図2のマスク冷却部118 に
おいて、内外周マスク106、104 付きディスク基板105 を
載せた基板ホルダ103 を挟んで対向して配置されてい
る。
【0009】マスク冷却器201 は外周マスク104 の外径
に相当する直径を持つ円筒形で、ステンレス板製であ
り、弾性ゴムシート202 を貼り付ける冷却面は伝熱効率
を高めるため銅板製である。冷媒にはエチレングリコー
ルを供給管203 から通液する。マスク冷却面には、内外
周マスク表面への密着性を高め、冷却面押圧時の緩衝材
として或はマスク表面、スパッタ膜面を傷付けないよう
に、弾性ゴムシート201が貼り付けてある。この弾性ゴ
ムには、伝熱性シリコーンゴムTCA(信越化学工業
(株)製商品名)等の使用が好ましい。マスク冷却器20
1 を内周マスク106 用及び外周マスク104 用との両用一
体型とし、該マスク冷却器201 冷却面を1枚の弾性ゴム
シート202 で被覆するのが冷却効率上好ましい。このマ
スク冷却器201 は、マスク冷却部118 の内外周マスク10
6、104 、ディスク基板105 を搭載した基板ホルダ103 の
停止位置において、内外周マスク106、104 表面に対向し
て配置され、成膜真空チャンバ101 内での移動を確保す
るために後部背面に真空用ベローズ206aを介して真空チ
ャンバ壁205 に取り付けられている。
【0010】マスク冷却器駆動機構200 は、弾性ゴムシ
ート付きマスク冷却器201 の背面中心にある自在継ぎ手
204 に繋がる支柱215aを、一端でストッパ212aに、他端
で駆動板210aに係合させたコイルバネ209aの中心に通
し、サーボモータ211aにより前後進軸217aを介して前後
進する駆動板210aの背面にある圧力調整ナット216aで駆
動板210aの位置を調整し、マスク冷却器201 の前後進距
離と押圧力を制御する構造になっている。自在継手204
は、マスク冷却器201 冷却面と内外周マスク106、104 表
面との押圧時の並行を確保し、押圧力が均一化するよう
に若干の首振り回転ができるように設けた。また、コイ
ルバネ209aのセットは、伸び切った状態でストッパ212a
と駆動板210aに係合させ、支柱215aに組み込んで、スト
ッパ212aが真空チャンバ壁205 より若干離れた位置に設
定しておく。サーボモータ211aは、真空チャンバ壁205
に固定されたサーボモータ支持枠218a上に設置されてい
る。
【0011】次に、基板ホルダ支持機構122 について図
3及び図4に基づいて説明する。両図右側にマスク冷却
器201 、真ん中にアーム円板110 円周上に配設された基
板ホルダ103 、左側にマスク冷却器201 の押圧力による
基板ホルダ103 の撓みをを裏面から支持し、復元するた
めの基板ホルダ支持機構122 を設置している。この基板
ホルダ支持機構122 は、外周マスク104 をマスク冷却器
201 に押圧するための環状支持板208 と、内周マスク10
6 をマスク冷却器201 に押圧するための中心支柱207 か
ら成っている。環状支持板208 を支える2本の支柱215
b,215dを、前端でストッパ212b,212d に、後端で駆動板
210bに係合させたコイルバネ209b,209d の中心に通し、
サーボモータ211bにより前後進軸217bを介して前後進す
る駆動板210bの背面にある押圧力調整ナット216b,216d
で駆動板210bの位置を調整し、基板ホルダ支持機構122
の前後進距離と押圧力を制御する構造になっている。ま
た、コイルバネ209b,209c のセットは、伸び切った状態
でストッパ212b,212d と駆動板210bに係合させ、支柱21
5b,215d に組み込んで、ストッパ212b,212d が真空チャ
ンバ壁205 より若干離れた位置に設定しておく。
【0012】中心支柱207 の先端は環状支持板208 を貫
通し、前進押圧時は内周マスク104の中心穴に挿入され
る。該支柱207 の後半は、前端でストッパ212cに、後端
で駆動板210bに係合させたコイルバネ209cの中心に通
し、サーボモータ211bにより前後進軸217bを介して前後
進する駆動板210bの背面にある押圧力調整ナット216cで
駆動板210bの位置を調整し、基板ホルダ支持機構122 の
前後進距離と押圧力を制御する構造になっている。ま
た、コイルバネ209cのセットは、伸び切った状態でスト
ッパ212cと駆動板210bに係合させ、中心支柱207 に組み
込んで、ストッパ212cがストッパ212b,212d より若干左
側に後退した位置に設定しておく。この2本の支柱215
b,215d と中心支柱207 は共通の駆動板210bにコイルバ
ネ209b,209d,209cの伸び力で押圧力調整ナット216b,216
d,216cを押圧しているので駆動板210bの駆動により環状
支持板208 と一体となって前後進する。成膜真空チャン
バ101 内の環状支持板208 は、真空チャンバ壁205 を貫
通する2本の支柱215b,215d と中心支柱207 及び真空ベ
ローズ206b,206d,206cによって大気と隔離されている。
サーボモータ211bは、真空チャンバ壁205 に固定された
サーボモータ支持枠218b上に設置されている。
【0013】このマスク冷却器駆動機構200 と基板ホル
ダ支持機構 122との連動作動状況を図3、図4および図
5に基づいて説明する。特に、図5は、縦軸を時間、横
軸を移動距離としたタイムチャートで、基板ホルダ 103
上の内外周マスク106、104 を冷却する1サイクルの時間
−機器位置関係を詳しく表わしている。マスク冷却器駆
動機構 200の作動は、弾性ゴムシート202 のマスク表面
に対する密着性を高め、内外周マスクに均一に密着して
冷却効率を高め、クッション性を利用してマスク表面上
のスパッタ膜が機械的に剥離してダストにならないよう
軟着陸させるように二段階方式とし、その前進押圧時の
第1段階作動は、図4(a)に示したように、駆動板21
0a、支柱215a、コイルバネ209a、押圧力調整ナット216
a、ストッパ212a及び弾性ゴムシート付きマスク冷却器2
01 を一体物として前進させ、該シート202 表面が内外
周マスク106、104 表面に接触する寸前から減速して接触
する時点までであり、第2段階作動は、駆動板210aをさ
らに前進させ、コイルバネ209aを伸ばして停止(駆動板
210aはストッパ212aに接触しない位置に停止する)させ
ると、該バネ209aは収縮して所定の押圧力でマスク冷却
器201を内外周マスク106、104 に押し付けて停止する時
点までである。冷却後の脱圧後退作動は、左側基板ホル
ダ支持機構122 の脱圧後退作動開始後、若干遅れてスタ
ートし、前記一体物を駆動板210aで後退させて原位置に
復帰させる。この一連のシーケンス制御は、シーケンス
プログラムを組み込んだコンピュータでサーボモータ21
1aを駆動すればよい。上記、マスク冷却器201 の前進押
圧時の第2段階の停止位置は、左側基板ホルダ支持機構
122 の3個のコイルバネ209b、209d、209cの荷重と右側マ
スク冷却器駆動機構200 のバネ209aの荷重のバランスで
回転アーム円板 110が左右何れにも撓まないように設計
されている。
【0014】この環状支持板208 と中心支柱207 とは連
続2段階工程で駆動される。すなわち、前進押圧時の第
1段階作動は、マスク冷却器駆動機構200 による弾性ゴ
ムシート202 付きマスク冷却器201 の前進押圧作動開始
より若干早くスタートし、サーボモータ211bにより駆動
板210bに圧接された支柱215b,215d 、中心支柱207 、コ
イルバネ209b,209d,209c、ストッパ212b,212d,212c及び
環状支持板208 が一体物となって前進し、ストッパ212
b,212d が真空チャンバ壁205 に接触した時点(この時
点では、ストッパ212cは真空チャンバ壁205 に未だ接触
していない)で環状支持板208 は基板ホルダ103 裏面
に、同時に中心支柱207 先端は内周マスク106 中心穴に
到達[図4(b)参照]する。次いで第2段階作動は、
駆動板210bを僅か前進させ、コイルバネ209b,209d,209c
を押し縮め、環状支持板208 を所定の圧力で基板ホルダ
103 裏面に押圧し、かつ中心支柱207 先端で内周マスク
106 を所定の圧力で押圧して停止[図4(c)参照]
し、冷却保持工程に入る。冷却後の脱圧後退作動は、中
心支柱207 を後退させて内周マスク106 の脱圧を開始す
るが、右側マスク冷却器201 の後退より若干早く開始さ
せる。これと同時に、外周マスク104 の脱圧を環状支持
部208 の後退で開始し、若干遅れてマスク冷却器201 の
後退も開始させ、右側マスク冷却器201 も左側環状支持
板208 及び中心支柱207 も原位置に同時に復帰させ停止
させて1サイクルとする。左側中心支柱207 を右側マス
ク冷却器201 より若干早く後退させる理由は、両者が同
時に脱圧、後退を開始すれば、右側マスク冷却器201 の
後退に伴い左側中心支柱207 がコイルバネ209cの押圧力
でさらに伸び、内周マスク106 が基板ホルダ103 から浮
き上がって外れたり、或は傾いてディスク基板105 に噛
み込むようなトラブルを起こし易いからである。この一
連のシーケンス制御はシーケンスプログラムを組み込ん
だコンピュータでサーボモータ211bを駆動する。
【0015】図5のタイムチャートは、シーケンスプロ
グラムの一例で、環状支持板 208の板面先端をAとし、
中心支柱 207の先端をB、マスク冷却器 201弾性ゴムシ
ート202の先端面をCとし、各々が移動した先の位置を
添え数字で表している。先ず、前進押圧工程では、A、
Bは同時にスタートし、A1〜A2、B1〜B2区間は
加速し、A2〜A3、B2〜B3区間は定速で進む。次
いで50msec遅れてCがスタートし、C1〜C2区間で加
速し、C2〜C3区間は定速で進む。AはA4で基板ホ
ルダ 103に接触して一旦停止し、さらにA4〜A5区間
を微動して押圧する。BはB3から減速し、B4でBが
内周マスク 106の裏面中心に到達すると、B4〜B5区
間は微動して押圧する。CはC3〜C5区間で減速する
が、C4で内外周マスク 106、104に接触し、C4〜C5
で減速して押圧し、停止する。スタートから180msec 後
に保持冷却工程が始まる。保持冷却時間は、3sec(3000
msec) とした。続いて脱圧後退工程がスタートする。A
6〜A7、B6〜B7区間は脱圧区間で、BがAより先
行して後退し、B7〜B8区間で加速し、B8〜B9区
間は定速で、B9〜B10区間は減速し、後退スタート
後、180msec で元位置に復帰し停止する。AはA7で基
板ホルダ 103から離れ、A8〜A9区間はBと平行して
定速で、A9〜A10区間は減速し、後退スタート後、
180msec で元位置に復帰し停止する。CはA、Bより50
msec遅れてC6で移動を開始し、C6〜C7区間で脱圧
し、C7で内外周マスク 106、104から離れる。C7〜C
8区間で加速し、C8〜C9区間は定速で、C9〜C1
0は減速区間で 130msec後に元位置に復帰して停止す
る。
【0016】押圧冷却工程においては、3個のパラメー
ター、即ち、(1)押圧冷却時間、(2)冷却面温度、
(3)冷却面押圧荷重、が冷却効率に影響する。これら
のパラメーターは内外周マスクの上限許容温度および光
ディスク製造時のタクトタイムを考慮して設定されるべ
きであるが、充分なマスク冷却を行うには、 (1)押圧冷却時間、即ち、弾性ゴムシート付きマスク
冷却器の弾性ゴムシート表面を内外周マスク表面に押圧
して、該両マスクの冷却を開始し、該冷却器を後退脱圧
して冷却を終了するまでの時間を言い、タクトタイムと
の関係上短い程よいが、6秒を超えるとタクトタイムが
長くなって生産性に影響するので6秒以下とするのがよ
い。 (2)冷却面温度、即ち、弾性ゴムシートの表面温度で
あり、マスク冷却器内を循環する冷媒の温度は、低い程
冷却効率が高いが、40℃を超えると冷却効率が悪化する
ので、冷凍機を必要としない40℃以下とした。 (3)冷却面押圧荷重は5〜50kgf/φ120mm [全冷却面
積( φ120mm)当たり]とするのが好ましく、5kgf/φ12
0mm 未満では冷却効率が悪く、50kgf/φ120mm を超えて
も冷却効率は飽和し、不経済である。 以上、本発明のマスク冷却機構はPC樹脂基板に対する
4層スパッタ成膜装置に1ユニットを装備する場合につ
いて説明してきたが、マスク冷却条件は、基板材質、成
膜数、膜組成、スパッタパワー等によって単層成膜当た
りの温度上昇率が変動するから、この温度上昇率に対応
して単層成膜毎に1ユニットを装備するか、n層成膜毎
に1ユニット装備するかは設計上容易に克服できる課題
である。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施の形態を実施例と比較例
を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。 (実施例)本発明のマスク冷却部118 を装備した図1、
2に示した多層スパッタ成膜装置に、ステンレス製内周
マスク106 及び外周マスク104 を装着した3.5 インチ透
明プラスチック(ポリカーボネート)製光磁気ディスク
基板105 を連続供給して、表1のスパッタ成膜条件で、
スパッタ4層成膜毎に本発明の冷却部118 において内外
周マスク106、104 の冷却を行ない、これを1回として約
10回の繰り返しでマスク温度はほぼ定常値に達した。以
下の温度データは25回の繰り返し成膜後に測定した結果
である。温度測定は、小さな熱感応紙(サーモラベル)
を内周マスク106 の側面傾斜部及び外周マスク104 の裏
面に貼付し、変色度合いから温度を求めた。
【0018】マスク冷却器201 の冷却面に弾性ゴムシー
ト202 として、φ120mm × 0.2mm厚さの弾性を有する伝
熱性シリコーンゴムシートTCA(前出)を貼り付け
た。マスク冷却器駆動機構200 及び基板ホルダ支持機構
122 の2段階前進押圧の第1段階を50msec、第2段階を
180msecとし、全作動時間は前進押圧時−脱圧後退時共
に 230msec、計460msec に設定した。内外周マスク106、
104 の押圧冷却時間を3秒とし、マスク冷却器201 のエ
チレングリコール冷媒温度を0℃とし、冷却面押圧荷重
を27kgf/φ120mm とした。25回の4層スパッタ成膜とマ
スク冷却の繰り返し後のマスク温度は、図6(a)、
(b)及び(c)から明らかなように、内周マスク106
が50℃、外周マスク104 が55℃で、PC樹脂の耐熱安全
圏内にあった。
【0019】マスク冷却を行わない場合(比較例)の温
度上昇は後述の図8の測定結果から、内周マスク106 で
は13.5℃/回×25回+室温25℃= 363℃、外周マスク10
4 では 8℃/回×25回+室温25℃= 225℃と推定され、
これらの温度ではプラスチック製基板は到底耐えられな
いので、本発明の方法によるマスク冷却は充分な効果が
あることが確認された。図6に前述の3個のパラメータ
ーについて、各影響度を示した。図6(a)は、マスク
冷却器の冷媒温度を0℃および20℃とし、冷却面押圧荷
重を27kgf/φ120mm として、押圧冷却時間を変えた時の
内周マスク及び外周マスクの表面温度を25回の繰り返し
成膜後に測定した結果である。図6(b)は、押圧時間
を3秒、冷却面押圧荷重を27kgf/φ120mm 、マスク冷却
器の冷媒温度を−20℃から+20℃まで変えた時の結果を
示す。図6(c)は、マスク冷却器の冷媒温度を0℃、
押圧時間を3秒として、冷却面押圧荷重を7〜43kgf/φ
120mm に変えた時の結果を示す。冷却による内外周マス
ク温度の定常値は、押圧冷却時間が長いほど、マスク冷
却器の冷媒温度が低いほど、かつ冷却面押圧荷重が強い
ほど低い値に抑えられた。
【0020】(比較例)マスク冷却を行わない場合につ
いて、プラスチック製光磁気ディクス基板と同じサイズ
のガラス基板を用い、4層膜の成膜を8回繰り返して行
なった以外は実施例と同一条件でスパッタ成膜による温
度上昇の測定を行なった。温度測定は実施例と同様サー
モラベルの変色から温度を求め図8に示した。内外周マ
スク温度は4層膜スパッタの繰り返しで室温から累積的
に上昇し、1回当たりの温度上昇は内周マスク106 が1
3.5℃/回で、外周マスク104 が8℃/回であることが
判った。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、内外周マスクの着脱と
冷却を成膜真空チャンバ内で行うため、内外周マスク上
に生成したスパッタ膜に大気露出の場合の応力発生がな
くなり、付着膜の剥離による浮遊ダストの発塵が抑制さ
れ、成膜ディスクの歩留まりが向上する。また、マスク
の繰り返し使用による累積的温度上昇がなくなり、付着
膜の剥離、めくれ、ピンホール等の内外周マスクの欠陥
が抑制されるので、マスクの繰り返し使用回数は大きく
改善され、かつマスクの表面処理洗浄の頻度も少なくす
ることでき、産業上その利用価値は極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す多層成膜スパッタ装
置の縦断面説明図である。
【図2】本発明の一実施形態を示す多層成膜スパッタ装
置の正面説明図である。
【図3】本発明のマスク冷却器、マスク冷却器駆動機構
及び基板ホルダ支持機構の縦断面説明図であり、(a)
は前進押圧作動開始時(脱圧後退作動完了時)の原位置
を、(b)は前進押圧作動完了時(冷却中)を示す。
【図4】本発明のマスク冷却器、マスク冷却器駆動機構
及び基板ホルダ支持機構の作動状態を示す図面(真空ベ
ローズは省略)であり、(a)は前進押圧作動開始時
(脱圧後退作動完了時)を、(b)は第1段階押圧作動
完了時を、(c)は第2段階押圧作動完了時を、(d)
は脱圧後退作動開始時を示す。
【図5】本発明のマスク冷却器、マスク冷却器駆動機構
及び基板ホルダ支持機構の作動状態を示すタイムチャー
トである。
【図6】実施例におけるマスク冷却器の冷却条件とマス
ク温度との関係を示すグラフであり、(a)はマスク冷
却器の押圧時間を変えた場合を、(b)はマスク冷却器
の冷媒温度を変えた場合を、(c)はマスク冷却器の押
圧荷重を変えた場合を示す。
【図7】従来技術の単層成膜スパッタ装置の一実施形態
を示す縦断面説明図である。
【図8】従来技術でスパッタ冷却を行なわない場合の、
4層膜スパッタ成膜繰り返し回数に対する内外周マスク
の温度上昇を示す図面である。
【符号の説明】
101 成膜真空チャンバ、 102 ターゲッ
ト背面磁石 103 基板ホルダ、 104 外周マス
ク 105 成膜基板、 106 内周マス
ク 107a,107b ゲートバルブ、 108 アーム円
板回転モータ 109a,109b 真空ポンプ、 110 アーム円
板 111 マスク着脱機構、 112 カセット 113 基板昇降ローダ、 114 基板昇降
ローダ駆動機構 115 基板着脱部、 116 アーム円
板回転方向 117a,117b,117c,117d スパッタ成膜部、 118
マスク冷却部 119 ガス供給管、 120 ターゲッ
ト 121 シールド、 122 基板ホル
ダ支持機構 200 マスク冷却器駆動機構、 201 マスク冷
却器 202 弾性ゴムシート、 203 冷媒供給
管 204 自在継手、 205 真空チャ
ンバ壁 206a,206b,206c,206d 真空ベローズ、 207
中心支柱 208 環状支持板、 209a,209b,209c,2
09d コイルバネ 210a,210b 駆動板、 211a,211b サ
ーボモータ 212a,212b,212c,212d ストッパ、 213a,2
13b 前進押圧方向 214a,214b 脱圧後退方向、 215a,215b,215d
支柱 216a,216b,216c,216d 押圧力調整ナット、217a,217b
前後進軸、 218a,218b サーボモータ
支持枠
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田鹿 仁史 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越エ ンジニアリング株式会社北関東事業所内 (72)発明者 小林 博英 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越エ ンジニアリング株式会社北関東事業所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空中でディスク基板(105) に対する内周
    及び外周マスク(106、104) の脱着を行ない、該両マスク
    (106、104) を繰り返し使用してディスク基板(105) の内
    周及び外周をマスキングし、非マスキング部をスパッタ
    成膜する光ディスクの製造方法において、スパッタ成膜
    によって蓄熱された該両マスク(106、104) の熱を、該両
    マスク(106、104) 表面に弾性ゴムシート(202) 付きマス
    ク冷却器(201) を押圧し、該シート(202) を介して冷却
    することを特徴とする光ディスクの製造方法。
  2. 【請求項2】弾性ゴムシート(202) 付きマスク冷却器(2
    01) の内外周マスク(106、104) に対する押圧冷却時間を
    6秒以下とする請求項1記載の光ディスクの製造方法。
  3. 【請求項3】弾性ゴムシート(202) 付きマスク冷却器(2
    01) の冷媒温度を40℃以下とする請求項1または2記載
    の光ディスクの製造方法。
  4. 【請求項4】弾性ゴムシート(202) 付きマスク冷却器(2
    01) の押圧荷重を5〜50kgf/φ120mm とする請求項1〜
    3のいずれかに記載の光ディスクの製造方法。
  5. 【請求項5】成膜真空チャンバ(101) 内を回動するアー
    ム円板(110) の円周上にある複数の基板ホルダ(103) に
    装着されたディスク基板(105) 及び内外周マスク(106、1
    04) に対して、複数のスパッタ成膜部(117a,117b,117c,
    117d) で順次複層膜をスパッタ成膜する光ディスクの製
    造装置において、最終スパッタ成膜部(117d)と基板着脱
    部(115) との中間にマスク冷却部(118) を設け、ここに
    移動してきて停止した基板ホルダ(103) 上の該両マスク
    (106、104) の表面に弾性ゴムシート(202) 付きマスク冷
    却器(201) を前進押圧させ、荷重を加えてマスクを冷却
    した後、該マスク冷却器(201) を脱圧後退させるマスク
    冷却器駆動機構(200) 、並びに該マスク冷却器(201) の
    押圧力に反発して基板ホルダ(103) を所定位置に保持す
    る基板ホルダ支持機構(122) を設けたことを特徴とする
    光ディスクの製造装置。
  6. 【請求項6】マスク冷却器(201) を、内周マスク(106)
    用及び外周マスク(104) 用との両用一体形とし、該マス
    ク冷却器(201) 冷却面を1枚の弾性ゴムシート(202) で
    被覆した請求項5記載の光ディスクの製造装置。
  7. 【請求項7】真空チャンバ壁(205) から真空ベローズ(2
    06a)を介して内外周マスク面に対面して装着された弾性
    ゴムシート付きマスク冷却器(201) の背面中心にある自
    在継ぎ手(204) に繋がる支柱(215a)を、前端でストッパ
    (212a)に、後端で駆動板(210a)に係合させたコイルバネ
    (209a)の中心に通し、サーボモータ(211a)により前後進
    軸(217a)を介して前後進する駆動板(210a)の背面にある
    圧力調整ナット(216a)で駆動板(210a)位置を調整し、マ
    スク冷却器(201) の前後進距離と押圧力を制御するマス
    ク冷却器駆動機構(200) を設けた請求項5または6に記
    載の光ディスクの製造装置。
  8. 【請求項8】マスク冷却器駆動機構(200) の前進押圧時
    の作動を二段階とし、その第1段階作動は、駆動板(210
    a)、支柱(215a)、コイルバネ(209a)、押圧力調整ナッ
    ト(216a)、ストッパ(212a)及び弾性ゴムシート付きマス
    ク冷却器(201)を一体物として前進させ、該シート(202)
    表面が内外周マスク(106、104) 表面に接触する寸前か
    ら減速して接触する時点まで、第2段階作動は、駆動板
    (210a)をさらに前進させ、コイルバネ(209a)を伸ばして
    停止[駆動板(210a)はストッパ(212a)に接触しない位置
    に停止する]させると、該バネ(209a)は収縮して所定の
    押圧力でマスク冷却器(201) を内外周マスク(106、104)
    に押し付けて停止する時点までである。冷却後の脱圧後
    退作動は、左側基板ホルダ支持機構(122) の脱圧後退作
    動開始後、若干遅れてスタートし、前記一体物を駆動板
    (210a)で後退させて原位置に復帰させるまでで、以上一
    連のシーケンス制御手段を組み込んだサーボモータ(211
    a)から成る請求項5〜7のいずれかに記載の光ディスク
    の製造装置。
  9. 【請求項9】マスク冷却器駆動機構(200) による弾性ゴ
    ムシート(202) 付きマスク冷却器(201) の前進押圧開始
    に先立って、基板ホルダ(103) の裏面側から外周マスク
    支持用環状支持板(208) を該基板ホルダ(103) 裏面に前
    進押圧させ、かつ内周マスク支持用中心支柱(207) の先
    端を内周マスクの中心穴に挿入押圧させて該基板ホルダ
    (103) を支え、マスク冷却後の該マスク冷却器(201) の
    脱圧後退に先立って該支持板(208) 及び中心支柱(207)
    の脱圧後退をさせるようにした下記構造から成り、かつ
    二段階に前進押圧作動し、冷却後脱圧後退作動するシー
    ケンス制御手段を組み込んだサーボモータ(211b)から成
    る基板ホルダ支持機構(122) を設けた請求項5〜8のい
    ずれかに記載の光ディスクの製造装置。環状支持板(20
    8) を支える2本の支柱(215b,215d) を、前端でストッ
    パ(212c,212d) に、後端で駆動板(210b)に係合させたコ
    イルバネ(209c,209d) の中心に通し、サーボモータ(211
    b)により前後進軸(217b)を介して前後進する駆動板(210
    b)の背面にある押圧力調整ナット(216b,216d) で駆動板
    (210b)の位置を調整し、基板ホルダ支持機構(122) の前
    後進距離と押圧力を制御する構造。 中心支柱(207) の先端は環状支持板(208) を貫通し、後
    半は、前端でストッパ(212c)に、後端で駆動板(210b)に
    係合させたコイルバネ(209c)の中心に通し、サーボモー
    タ(211b)により前後進軸(217b)を介して前後進する駆動
    板(210b)の背面にある押圧力調整ナット(216c)で駆動板
    (210b)の位置を調整し、基板ホルダ支持機構(122) の前
    後進距離と押圧力を制御する構造。前進押圧時の第1段
    階作動は、駆動板(210b)に圧接された支柱(215b,215d)
    、中心支柱(207) 、コイルバネ(209b,209d,209c)、ス
    トッパ(212b,212d,212c)及び環状支持板(208) が一体物
    となって前進し、ストッパ(212b,212d) が真空チャンバ
    壁(205) に接触した時点(この時点では、ストッパ212c
    は真空チャンバ壁205に未だ接触していない)で環状支
    持板(208) は基板ホルダ(103) 裏面に、同時に中心支柱
    (207) 先端は内周マスク(106) 中心穴に到達する。次い
    で第2段階作動は、駆動板(210b)を僅か前進させ、コイ
    ルバネ(209b,209d,209c)を押して、環状支持板(208) を
    所定の圧力で基板ホルダ(103) 裏面に押圧し、かつ中心
    支柱(207) 先端で内周マスク(106) を所定の圧力で押圧
    して停止する。冷却後の脱圧、後退作動は、右側弾性ゴ
    ムシート付きマスク冷却器(201) の脱圧後退作動開始よ
    り若干早くスタートし、前記一体物を駆動板(210b)で後
    退させて原位置に復帰させる構造。
  10. 【請求項10】マスク冷却器(201) の弾性ゴムシート(2
    02) 面(Cとする)及び環状支持板(208) 面(Aとす
    る)と中心支柱(207) 先端(Bとする)とから成る基板
    ホルダ支持機構(122) の二段階作動を組み合わせ、前進
    押圧工程ではCのの作動開始に先立ってAとBとを同時
    に作動開始させ、Aの基板ホルダ(103) 裏面接触と同時
    にCを内外周マスク(106、104) に接触させ、僅か遅れて
    Bを内周マスク(106) 裏面に接触させる。接触と同時に
    前進押圧作動に入り、所定押圧力に達した時点でA、
    B、Cは同時に停止し冷却工程に入る。所定冷却時間を
    経て脱圧後退工程に入る。先ずA、B同時に脱圧作動を
    開始させ、若干遅れてCの脱圧作動を開始させ、先ずB
    が内周マスク(106) 裏面から離され、A、C同時に夫々
    基板ホルダ(103) 、内外周マスク(106、104) から離され
    て後退し、A、B、Cは同時に元位置に復帰する。以上
    一連のシーケンス制御手段を設けた請求項5〜9のいず
    れかに記載の光ディスクの製造装置。
JP25462396A 1996-09-26 1996-09-26 光ディスクの製造方法及びその製造装置 Pending JPH10106051A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25462396A JPH10106051A (ja) 1996-09-26 1996-09-26 光ディスクの製造方法及びその製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25462396A JPH10106051A (ja) 1996-09-26 1996-09-26 光ディスクの製造方法及びその製造装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10106051A true JPH10106051A (ja) 1998-04-24

Family

ID=17267608

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25462396A Pending JPH10106051A (ja) 1996-09-26 1996-09-26 光ディスクの製造方法及びその製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10106051A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL1024215C2 (nl) * 2003-09-03 2005-03-07 Otb Group Bv Systeem en werkwijze voor het behandelen van substraten, alsmede een gebruik van een dergelijke systeem en een transportinrichting.
KR100472777B1 (ko) * 2002-06-26 2005-03-10 동부전자 주식회사 박막 적층 방법
CN112848404A (zh) * 2021-02-07 2021-05-28 江阴市科诚技术有限公司 一种风电叶片主梁用拉挤板材后处理生产线脱膜布方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100472777B1 (ko) * 2002-06-26 2005-03-10 동부전자 주식회사 박막 적층 방법
NL1024215C2 (nl) * 2003-09-03 2005-03-07 Otb Group Bv Systeem en werkwijze voor het behandelen van substraten, alsmede een gebruik van een dergelijke systeem en een transportinrichting.
WO2005026405A1 (en) * 2003-09-03 2005-03-24 Otb Group B.V. System and method for treating substrates
EP1964941A3 (en) * 2003-09-03 2008-11-19 OTB Group B.V. System and method for treating substrates
US7678196B2 (en) 2003-09-03 2010-03-16 Otb Solar B.V. System and method for treating substrates
CN112848404A (zh) * 2021-02-07 2021-05-28 江阴市科诚技术有限公司 一种风电叶片主梁用拉挤板材后处理生产线脱膜布方法
CN112848404B (zh) * 2021-02-07 2023-03-17 江阴市科诚技术有限公司 一种风电叶片主梁用拉挤板材后处理生产线脱膜布方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100832206B1 (ko) 진공 처리 장치와 광디스크의 제조 방법
US7686606B2 (en) Imprint embossing alignment system
US5759268A (en) System for providing a controlled deposition on wafers
US4795299A (en) Dial deposition and processing apparatus
US5605866A (en) Clamp with wafer release for semiconductor wafer processing equipment
KR100639071B1 (ko) 박막 작성 시스템
JPH09141453A (ja) ワークピース接着によるスパッタリングターゲット等の形成
JPH07105345B2 (ja) 基体処理装置
WO2005111263A1 (ja) 真空処理装置
JPH10106051A (ja) 光ディスクの製造方法及びその製造装置
JP2001216689A (ja) 基板支持機構及び基板支持回転装置
US6059517A (en) End effector assembly for inclusion in a system for producing uniform deposits on a wafer
US8591706B2 (en) Sputtering system and method for depositing thin film
JP2003293132A (ja) 薄膜形成装置に対する基板の交換ユニットおよび基板交換方法
JP3799336B2 (ja) 基板処理装置におけるリングチャックの取り扱い方法
US4342714A (en) Process for making video discs
JP3983113B2 (ja) 円板状基板用成膜装置に対する基板の受け渡し方法、基板受け渡しシステム、および当該方法を用いたディスク状記録媒体の製造方法
US7563402B2 (en) Apparatus for and method of manufacturing an optical disc
EP1507025A1 (en) Device and method for forming thin-film, and method of manufacturing electronic component using the device
JPS6333555A (ja) 薄膜記録媒体製造用マスク装置
JPH08221830A (ja) 光磁気ディスクの製造方法
US6159290A (en) Apparatus for, and method of, providing controlled depositions on substrates
JPH1046340A (ja) 成膜方法および成膜装置
JPH0510356Y2 (ja)
JP2000345331A (ja) 光記録媒体作製用スパッタ装置