JPH10104821A - フォトマスク及びその製造方法 - Google Patents

フォトマスク及びその製造方法

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Publication number
JPH10104821A
JPH10104821A JP25656196A JP25656196A JPH10104821A JP H10104821 A JPH10104821 A JP H10104821A JP 25656196 A JP25656196 A JP 25656196A JP 25656196 A JP25656196 A JP 25656196A JP H10104821 A JPH10104821 A JP H10104821A
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JP
Japan
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photomask
phase shift
hydrofluoric acid
vapor
transmittance
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JP25656196A
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English (en)
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Hisafumi Yokoyama
横山寿文
Masami Matsumoto
松本真佐美
Hiroyuki Miyashita
宮下裕之
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザービーム、集束イオンビーム等のエネ
ルギー線によりフォトマスクの残留欠陥を修正すること
により生じる透過率の低下等を回復させる。 【解決手段】 フッ酸蒸気又はフッ酸を主成分とする溶
液の蒸気を用いて、フォトマスクのガラス部1又は位相
シフター部をエッチングすることにより、エネルギー線
14を用いた修正による残留欠陥16修正部における透
過率の低下等を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォトマスク及び
その製造方法に関し、特に、HF(フッ酸)蒸気により
ガラス部又は位相シフター部をエッチングすることによ
り、エネルギー線による残留欠陥修正部の低下した透過
率を回復させるフォトマスク及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路の高集積化に伴
い、その回路製版に用いられるレチクルにも一層微細化
が要求される。例えば、代表的なLSIであるDRAM
を例にあげると、これらのレチクルを用いて転写される
デバイスのパターンの線幅は、現在の16MbDRAM
では0.5μmと微細なものである。さらに、64Mb
DRAMの微細な製版には、従来のステッパーを用いた
露光方式では最早限界にきており、このような要求に応
えるために様々な露光法等が研究されている。位相シフ
トフォトマスクもその一つであり、それを用いると、現
在のステッパーによっても解像度を上げることが可能な
ため、その開発も盛んになっており、最近では、デバイ
ス作製に導入されつつある。
【0003】位相シフトフォトマスクとしては、図5
(a)に断面図を示す通り、石英基板1上に繰り返し模
様の遮光層2を設け、1個おきのスペース部3の透明基
板1を位相差で半波長分彫り込んだ構成の、レベンソン
タイプの下シフター型に属する石英基板彫り込み型の位
相シフトフォトマスク(特開昭62−189468
号)、あるいは、図5(b)に断面図を示すように、石
英基板1上にエッチングストップ層4、SiO2 系等の
位相シフター層5、さらにその上に繰り返し模様の遮光
層2を設け、1個おきのスペース部6の位相シフター層
5を彫り込んだ構成の、レベンソンタイプの下シフター
型位相シフトフォトマスク、あるいは、図5(c)に断
面図を示すように、石英基板1上にエッチングストップ
層4(このエッチングストップ層4は必ずしも必要では
ない。)を設け、その上に繰り返し模様の遮光層2を設
け、1個おきのスペース部の上にSiO2 系の位相シフ
ター層7を設けた構成の、レベンソンタイプの上シフタ
ー型位相シフトフォトマスク、あるいは図5(d)に断
面図を示すように、透明基板1上にクロム化合物又はモ
リブデンシリサイド化合物の位相シフト層兼ハーフトー
ン層8のパターンを有する単層ハーフトーン位相シフト
フォトマスク、あるいは、図5(e)の断面図に示すよ
うに、透明基板1上にハーフトーン遮光層9と位相シフ
ト層10からなるパターンを有する多層ハーフトーン位
相シフトフォトマスク(特願平3−287832号)等
の開発が行われている。
【0004】ところで、このように超解像技術を用いな
くてはならない程微細化が進んでいる現在、従来の遮光
パターンのみでウエーハに転写するフォトマスクにおけ
る遮光層の欠陥、位相シフター層を用いた位相シフトフ
ォトマスクにおける遮光層及び位相シフター層の欠陥、
石英基板彫り込み型の位相シフトフォトマスクにおける
遮光層及び石英基板の欠陥等の修正しなくてはならない
欠陥部のサイズは益々小さくなってきており、修正にお
ける精度も益々小さくなってきた。
【0005】従来、遮光膜部の欠陥には、YAG等のレ
ーザー光を用いて、欠陥部を蒸発させて除去する方法が
用いられている。このレーザー光照射修正方式のもの
は、レーザー光をある範囲に広げ、アパーチャにて所定
の形状(通常、矩形)、サイズ、強度分布になるように
し、通常、アパーチャ通過後にさらに縮小、集光させて
被修正部に照射するが、アパーチャの目合わせ位置調整
不良、フォーカス調整不良、光軸調整不良等により、照
射される形成されたビームの端部では、その強度は均一
となっていないため、修正端部では直線的ではなくな
り、エッジにガサツキがあるのが一般的で、遮光膜がめ
くれてしまうこともある。
【0006】また、レーザー光では、遮光膜を蒸発させ
て除去する際、下地の石英基板の一部(深さにして20
〜50Å程度)も一緒に蒸発するため、修正部に相当す
る部位が荒れる現象が生ずる。現状のi線ステッパーで
はほとんど影響はないが、露光光源がエキシマレーザー
となり、より短波長化していくと、修正部の荒れも問題
となりつつある。
【0007】さらには、レーザー光には回折による限界
がある。この限界は、一般には0.5μmとされてお
り、これがレーザー光による集光の限界である。一方、
16MbDRAMレベルでは、欠陥のスペックは0.5
μm程度である。そのため、64MbDRAMにおいて
は、限界を越えたレベルでの修正が求められている。
【0008】一方、レーザービームによる修正に代わ
り、微細化に対応できるものとして、集束イオンビーム
による残留欠陥除去の方法も用いられるようになってき
た。しかし、欠陥自体不定形のため、欠陥部位のみを修
正することが困難で、欠陥の周囲の部分のガラス基板へ
のダメージが発生してしまうと共に、イオンビームが通
常ガリウムであるため、ガリウムが下地のガラス基板に
打ち込まれるいわゆるガリウムステインという現象が生
じ、修正部位の光透過率低下の原因となっている。
【0009】近年、ガリウムステイン等の低減のため、
エッチングガスを導入し、ガリウムイオンにより励起さ
せ、欠陥部のみを選択的にエッチングするガスアシスト
エッチング技術が実用化されつつある。しかし、この技
術を用いても、完全に透過率を回復させることは不可能
であり、露光波長が短くなればなおさらである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、レー
ザービーム、集束イオンビーム等のエネルギー線により
フォトマスクの残留欠陥を修正することにより生じる透
過率の低下等を回復させることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、位相
シフトフォトマスクの石英基板部ないしはSiO2 系の
位相シフター部をフッ酸を主成分とする溶液の蒸気によ
りエッチングすることにより、修正部における透過率等
の低下した部分も併せてエッチングされるため、透過率
等が回復することを特徴とするものである。
【0012】残留欠陥部の光学補正には、本発明の他
に、石英基板部ないしはSiO2 系の位相シフター部を
ドライエッチング又はウェットエッチングする方法が考
えられる。ドライエッチングする方法では、ハーフトー
ン位相シフトフォトマスクの場合は、ハーフトーン層の
透過率の上昇、低反射クロムを用いた従来のフォトマス
ク及びレベンソンタイプ位相シフトフォトマスクの場合
は、低反射層のダメージが生ずる。
【0013】ウェットエッチングする方法では、通常、
フッ酸ないしはフッ酸干渉溶液又はアルカリをエッチャ
ントに使用する。これは、フッ酸が遮光層又は位相シフ
ター層をエッチングすることなく、石英基板部のみをエ
ッチングするためである。しかし、フッ酸系の溶液は非
常に危険であり、取り扱いには十分な知識と注意が必要
である。その上、除外設備も必要である。フォトマスク
の場合、多品種少量生産であるため、半導体工場のよう
な一貫したフルオートのラインにはなっておらず、フッ
酸を取り扱うのには大きな障壁がある。また、アルカリ
の場合、効果的なエッチングを行うには、加熱が必要
で、扱い難い上、ハーフトーン位相シフトフォトマスク
の位相シフター層はアルカリに対する耐性に不安があ
る。
【0014】しかし、フッ酸蒸気をチャンバに導入し、
減圧下で処理する方法では、溶液の処理は不要であり、
その蒸気と反応生成物は真空ポンプにより簡易な除外設
備を通して排気される。そのため、危険な溶液を人が扱
う必要もなく、安全である。また、ドライエッチングの
ようにプラズマを使用していないため、イオン衝撃等に
よる低反射膜のダメージ、ハーフトーン層の透過率の上
昇を防ぐことができ、非常に有効である。
【0015】これらの位相シフトフォトマスクとして
は、モリブデンシリサイドを主成分とする単層あるいは
多層のハーフトーン位相シフトフォトマスク、クロム化
合物を主成分とする単層あるいは多層のハーフトーン位
相シフトフォトマスク、あるいは、レベンソンタイプ位
相シフトフォトマスク等、公知の何れの位相シフトフォ
トマスクであってもよい。
【0016】なお、フッ酸蒸気に水蒸気を添加した系に
よりエッチングすると、エッチングレートが向上する。
また、減圧下で処理することにより、エッチングレート
の制御が容易になる。
【0017】また、フォトマスクの位相シフト層兼ハー
フトーン層及び遮光層は、フッ酸に対して十分な耐性が
あることが望ましい。
【0018】また、レベンソンタイプ位相シフトフォト
マスクは、位相シフター層をドライエッチングする際の
エッチングストッパー層を有することが望ましい。
【0019】なお、レベンソンタイプ位相シフトフォト
マスクが下シフター型位相シフトフォトマスク(図5
(a)、(b))の場合、フッ酸蒸気によるエッチング
によって、遮光層の下の位相シフター層にアンダーカッ
トが入るため、位相シフターが残っているスペース部と
残っていないスペース部との間の透過光強度差が少なく
なる。
【0020】以上から明らかなように、本発明のフォト
マスクは、フッ酸蒸気又はフッ酸を主成分とする溶液の
蒸気を用いて、フォトマスクのガラス部又は位相シフタ
ー部をエッチングすることにより、エネルギー線を用い
た修正による残留欠陥修正部における光学特性の変化を
補正したことを特徴とするものである。
【0021】この場合、水蒸気を添加した系によりフォ
トマスクのガラス部又は位相シフター部がエッチングす
ることが望ましく、また、減圧下で処理することが望ま
しい。
【0022】また、使用するエネルギー線としては、レ
ーザービーム、集束イオンビームが考えられる。後者の
場合、アシストガスとして用いたフッ化キセノン等のエ
ッチングガスにより、残留欠陥部がエッチングされるこ
とが望ましい。
【0023】また、フォトマスクとしては、通常のフォ
トマスク以外に、位相シフトフォトマスクがあり、その
場合、ハーフトーン型位相シフトフォトマスク、レベン
ソンタイプ石英基板彫り込み型位相シフトフォトマス
ク、SiO2 系材料を位相シフター層とするレベンソン
タイプ下シフター型位相シフトフォトマスク等がある。
【0024】レベンソンタイプ石英基板彫り込み型位相
シフトフォトマスク、SiO2 系材料を位相シフター層
とするレベンソンタイプ下シフター型位相シフトフォト
マスクの場合、遮光層の下の石英基板又は位相シフター
層にアンダーカットが入ったものとなり得る。
【0025】さらに、上記の光学特性の変化の補正は、
集束イオンビームにより残留欠陥を修正した部位のガリ
ウムステインを除去することによるその部位の透過率の
回復、あるいは、レーザービームにより残留欠陥を修正
した部位のガラス部の荒れを除去することによるその部
位の透過率の回復がある。
【0026】本発明のフォトマスクの製造方法は、フォ
トマスク残留欠陥部をエネルギー線により修正した後、
フッ酸蒸気又はフッ酸を主成分とする溶液の蒸気によ
り、ガラス部又は位相シフター部をエッチングして、光
学特性の変化を補正することを特徴とする方法である。
【0027】この場合、水蒸気を添加した系によりフォ
トマスクのガラス部又は位相シフター部がエッチングす
ることが望ましく、また、減圧下で処理することが望ま
しい。
【0028】また、使用するエネルギー線としては、レ
ーザービーム、集束イオンビームが考えられる。後者の
場合、アシストガスとして用いたフッ化キセノン等のエ
ッチングガスにより、残留欠陥部がエッチングされるこ
とが望ましい。
【0029】また、フォトマスクとしては、通常のフォ
トマスク以外に、位相シフトフォトマスクがあり、その
場合、ハーフトーン型位相シフトフォトマスク、レベン
ソンタイプ石英基板彫り込み型位相シフトフォトマス
ク、SiO2 系材料を位相シフター層とするレベンソン
タイプ下シフター型位相シフトフォトマスク等がある。
【0030】レベンソンタイプ石英基板彫り込み型位相
シフトフォトマスク、SiO2 系材料を位相シフター層
とするレベンソンタイプ下シフター型位相シフトフォト
マスクの場合、フッ酸蒸気又はフッ酸を主成分とする溶
液の蒸気を用いて、フォトマスクのガラス部又は位相シ
フター部をエッチングする際に、遮光層の下のガラス部
又は位相シフター層にアンダーカットが入ることがあり
得る。
【0031】また、上記の光学特性の変化の補正は、集
束イオンビームにより残留欠陥を修正した部位のガリウ
ムステインを除去することによるその部位の透過率の回
復、あるいは、レーザービームにより残留欠陥を修正し
た部位のガラス部の荒れを除去することによるその部位
の透過率の回復がある。
【0032】以上、本発明のフォトマスク、フォトマス
クの製造方法を用いることにより、フォトマスク及び位
相シフトフォトマスクにおいて、透明基板である石英基
板部あるいは位相シフター部をエッチングすることによ
り、レーザーあるいは集束イオンビームにより修正した
部位の光学機能の回復が行われる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明のフォトマスク、フ
ォトマスクの製造方法の実施例について説明する。 〔実施例1〕この実施例は、図1に断面を示すように、
石英基板1の表面に酸化クロム及びクロム(110nm
厚)の遮光層2を用いた従来のフォトマスクの欠陥11
を修正後、フッ酸蒸気によるエッチングを施し、修正部
の透過率を改善した例であり、図1を参照にして説明す
る。
【0034】このレチクル上のパターンは64MbDR
AMの2チップ構成であり、適用レイヤーはワードライ
ンである。フォトマスクブランクスのレジストには、ノ
ボラック系ポジレジストNPR895I(長瀬産業
(株))を用いた。フォトマスクブランクスをレーザー
描画装置CORE2564(ETEC SYSTEM
社)で描画し、無機アルカリ現像液で現像し、その開口
部の酸化クロム及びクロムを硝酸第2セリウムアンモニ
ウムを主成分とするエッチャントにてウェットエッチン
グし、その後、レジストを剥離し、洗浄して、外観検査
機KLA331にて、チップとチップを比較するdie
−to−dieモードで検査したところ、図1(a)に
示すように、約0.4μmの遮光膜の残留欠陥11が検
出された。その残留欠陥が検出されたフォトマスクの残
留欠陥部位を、図1(b)に示すように、レーザー修正
装置SL−453C(日本電気(株))を用いてレーザ
ービーム12を照射して除去し、その部位の透過率を位
相差測定機MPM−248(レーザテック(株))の透
過率測定モードで測定したところ、他の部位に比べて3
%の低下が見られた。
【0035】そこで、そのフォトマスクをフッ酸蒸気及
び水蒸気の混合気体を用いて、約600Paの減圧条件
下及び約25℃のチャンバ内温度にて、10秒間処理し
たところ、図1(c)に示すように、遮光層2のスペー
ス部より露出した石英基板1がアンダーカット(サイド
エッチング)を伴ってエッチングされた。このフォトマ
スクをエッチング装置から取り出し、再度透過率を測定
したところ、他の部位と比べて遜色ない程度まで回復
し、本発明により透過率の回復が確認された。
【0036】〔実施例2〕この実施例は、図2に断面を
示すように、石英基板1の表面に酸化窒化クロム(13
0nm厚)10/窒化クロム(10nm厚)9を設けた
2層構造のi線ハーフトーン位相シフトフォトマスクの
欠陥13を修正後、フッ酸蒸気によるエッチングを施
し、修正部の透過率を改善した例であり、図2を参照に
して説明する。
【0037】このレチクル上のパターンは16MbDR
AMの3チップ構成であり、適用レイヤーはコンタクト
ホールである。フォトマスクブランクスのレジストに
は、ノボラック系ポジレジストNPR895I(長瀬産
業(株))を用いた。フォトマスクブランクスをレーザ
ー描画装置CORE2564(ETEC SYSTEM
社)で描画し、無機アルカリ現像液で現像し、その開口
部の酸化窒化クロム及び窒化クロムをジクロロメタン
(CH2 Cl2 )と酸素の混合ガスを用いて、リアクテ
ィブイオンエッチングにてドライエッチングを行った。
その後、レジストを剥離し、洗浄して、外観検査機KL
A331にて、チップと描画データを比較するdie−
to−databaseモードで検査したところ、図2
(a)に示すように、約0.5μmのハーフトーンクロ
ムの残留欠陥13が検出された。その残留欠陥が検出さ
れたフォトマスクの残留欠陥部位を、図2(b)に示す
ように、FIB(集束イオンビーム)修正装置SIR1
500α(セイコー電子(株))を用いて集束イオンビ
ーム14を照射すると共に、エッチングガス15により
エッチングを補助するガスアシストエッチングにて除去
し、その部位の透過率を位相差測定機MPM−248
(レーザテック(株))の透過率測定モードで測定した
ところ、他の部位に比べて7%の低下が見られた。
【0038】そこで、そのフォトマスクをフッ酸蒸気及
び水蒸気の混合気体を用いて、約600Paの減圧条件
下及び約25℃のチャンバ内温度にて、10秒間処理し
たところ、図2(c)に示すように、ハーフトーン層の
スペース部より露出した石英基板1がアンダーカット
(サイドエッチング)を伴ってエッチングされた。この
フォトマスクをエッチング装置から取り出し、再度透過
率を測定したところ、他の部位と比べて遜色ない程度ま
で回復し、本発明により透過率の回復が確認された。
【0039】〔実施例3〕この実施例は、図3に断面を
示すように、石英基板1の表面に酸化クロム及びクロム
(110nm厚)の遮光膜2を用いたフォトマスクの石
英基板部をエッチングしたレベンソンタイプ石英基板彫
り込み型位相シフトフォトマスクにフッ酸蒸気によるエ
ッチングを施し、石英基板のエッチング部の残留欠陥1
6を修正後、フッ酸蒸気によるエッチングを施し、修正
部の透過率低下を改善した例であり、図3を参照にして
説明する。
【0040】このレチクル上のパターンは64MbDR
AMの2チップ構成であり、適用レイヤーはビットライ
ンである。フォトマスクブランクスのレジストには、ノ
ボラック系ポジレジストEBR900(東レ(株))を
用いた。このレベンソンタイプ石英基板彫り込み型位相
シフトフォトマスクは、上記フォトマスクブランクスを
EB描画装置MEBES−IV(ETEC SYSTE
M社)で描画し、無機アルカリ現像液で現像し、その開
口部の酸化クロム及びクロムのウェットエッチングを行
い、その後、レジストを剥離し、洗浄後、再度同じレジ
ストを塗布し、レーザー描画装置CORE2564(E
TEC SYSTEM社)でアライメント描画した後、
無機アルカリ現像液で現像し、開口した位相シフター部
をCF4ガスを用いてドライエッチングした後、レジス
トを剥離し、洗浄して作製した。その後、検査機KLA
301STARlightにて、反射光と透過光を比較
するSTARlightモードで検査したところ、図3
(a)に示すように、約1.5μmの石英基板の残留欠
陥16が検出された。その残留欠陥が検出されたフォト
マスクの残留欠陥部位を、図3(b)に示すように、F
IB装置SMI9800を用いて集束イオンビーム14
を照射すると共に、フッ化キセノンガスからなるエッチ
ングガス15によりエッチングを補助するガスアシスト
エッチングにて除去し、その部位の透過率を位相差測定
機MPM−248(レーザテック(株))の透過率測定
モードで測定したところ、他の部位に比べて5%の低下
が見られた。
【0041】そこで、そのフォトマスクをフッ酸蒸気及
び水蒸気の混合気体を用いて、約600Paの減圧条件
下及び約25℃のチャンバ内温度にて、1分間処理した
ところ、図3(c)に示すように、遮光層2のスペース
部より露出した石英基板1がアンダーカット(サイドエ
ッチング)を伴ってエッチングされた。このフォトマス
クをエッチング装置から取り出し、再度透過率を測定し
たところ、他の部位と比べて遜色ない程度まで回復し、
本発明により透過率の回復が確認された。
【0042】レベンソンタイプ位相シフトフォトマスク
の場合、石英基板又は位相シフター部のエッチングした
部位の断面形状は、透過光強度補正のため、図3(c)
のようにオーバーハング形状を持たせる必要がある。本
発明では、その処理と修正部の透過率補正が同時にで
き、製造工程の簡略化が図れる。
【0043】〔実施例4〕この実施例は、図4に断面を
示すように、石英基板1の表面に酸化クロム及びクロム
(110nm厚)からなる遮光層2、SOG(スピン・
オン・グラス)位相シフター5(480nm厚)、ハフ
ニアエッチングストッパー4(5nm)からなる3層構
造のi線レベンソンタイプ下シフター型位相シフトフォ
トマスクにフッ酸蒸気によるエッチングを施し、SOG
エッチング部の残留欠陥17の修正部の透過率低下を改
善した例であり、図4を参照にして説明する。
【0044】このレチクル上のパターンは64MbDR
AMの2チップ構成であり、適用レイヤーはビットライ
ンである。フォトマスクブランクスのレジストには、ノ
ボラック系ポジレジストEBR900(東レ(株))を
用いた。このレベンソンタイプ下シフター型位相シフト
フォトマスクは、SOG5及びエッチングストップ層4
を有するフォトマスクブランクスをEB描画装置MEB
ES−IV(ETECSYSTEM社)で描画し、無機
アルカリ現像液で現像し、その開口部の酸化クロム及び
クロム2のウェットエッチングを行い、その後、レジス
トを剥離して、洗浄して、検査機KLA301STAR
lightにて、反射光と透過光を比較するSTARl
ightモードで検査したところ、図4(a)に示すよ
うに、約0.8μmSOGの残留欠陥17が検出され
た。その残留欠陥が検出されたフォトマスクの残留欠陥
部位を、図4(b)に示すように、FIB装置SMI9
800を用いて集束イオンビーム14でミリングして一
部を残して除去し、その部位の透過率を位相差測定機M
PM−100(レーザテック(株))の透過率測定モー
ドで測定したところ、他の部位に比べて14%の低下が
見られた。
【0045】そこで、そのフォトマスクをフッ酸蒸気及
び水蒸気の混合気体を用いて、約0.1μmエッチング
することを目指して、約600Paの減圧条件下及び約
25℃のチャンバ内温度にて、40秒間処理したとこ
ろ、図4(c)に示すように、遮光層2の位相シフター
5が残っているスペース部から露出した位相シフター5
がアンダーカット(サイドエッチング)を伴ってエッチ
ングされると共に、位相シフター5が残っていないスペ
ース部内の一部残っている残留欠陥17がエッチング除
去され、また、その部位の両側の位相シフター5がアン
ダーカット(サイドエッチング)された。この位相シフ
トフォトマスクをエッチング装置から取り出し、再度透
過率を測定したところ、他の部位と比べて遜色ない程度
まで回復し、本発明により透過率の回復が確認された。
【0046】レベンソンタイプ位相シフトフォトマスク
の場合、実施例3で述べたように、石英基板又は位相シ
フター部のエッチングした部位の断面形状は、透過光強
度補正のため、図4(c)のようにオーバーハング形状
を持たせる必要がある。本発明では、その処理と修正部
の透過率補正が同時にでき、製造工程の簡略化が図れ
る。
【0047】なお、本発明によるエッチングでは、位相
シフターの下地であるエッチストップ層との選択比が非
常に大きい。エッチングは開口しいてる位相シフター全
体をエッチングするため、オーバハングさせる量を考慮
して、位相シフターの膜厚を調整しておく必要がある。
【0048】また、本実施例では、位相シフターの残留
欠陥17の集束イオンビーム14によるエッチングは、
位相シフター厚の80%程度に止めたが、これはイオン
ビームであるガリウムがエッチングストップ層4に打ち
込まれないようにするためである。集束イオンビーム1
4によりエッチングする深さは、採用したドライエッチ
ング条件の深さ方向の分布にもよるが、オーバーハング
形状をとらせることを考慮すると、50〜90%である
ことが望ましい。
【0049】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のフォトマスク及びその製造方法によると、フッ酸蒸気
又はフッ酸蒸気と水蒸気の混合気体を用い、減圧下でエ
ッチングすることにより、修正後の光学特性の低下を回
復させることが可能となり、光学特性の低下による歩留
まりの向上が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により従来のフォトマスクの修正部の透
過率を改善する実施例1の工程を説明するための断面図
である。
【図2】本発明によりハーフトーン位相シフトフォトマ
スクの修正部の透過率を改善する実施例2の工程を説明
するための断面図である。
【図3】本発明によりレベンソンタイプ石英基板彫り込
み型位相シフトフォトマスクの修正部の透過率を改善す
る実施例3の工程を説明するための断面図である。
【図4】本発明によりレベンソンタイプ下シフター型位
相シフトフォトマスクの修正部の透過率を改善する実施
例4の工程を説明するための断面図である。
【図5】本発明が適用可能ないくつかの位相シフトフォ
トマスクの断面図である。
【符号の説明】
1…透明基板 2…遮光層 3…スペース部 4…エッチングストップ層 5…位相シフター層 6…スペース部 7…位相シフター層 8…位相シフト層兼ハーフトーン層 9…ハーフトーン遮光層 10…位相シフト層 11…残留欠陥 12…レーザービーム 13…残留欠陥 14…集束イオンビーム(FIB) 15…エッチングガス 16、17…残留欠陥

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ酸蒸気又はフッ酸を主成分とする溶
    液の蒸気を用いて、フォトマスクのガラス部又は位相シ
    フター部をエッチングすることにより、エネルギー線を
    用いた修正による残留欠陥修正部における光学特性の変
    化を補正したことを特徴とするフォトマスク。
  2. 【請求項2】 請求項1において、水蒸気を添加した系
    によりフォトマスクのガラス部又は位相シフター部がエ
    ッチングされていることを特徴とするフォトマスク。
  3. 【請求項3】 請求項1において、減圧下で処理された
    ことを特徴とするフォトマスク。
  4. 【請求項4】 請求項1において、エネルギー線がレー
    ザービームであることを特徴とするフォトマスク。
  5. 【請求項5】 請求項1において、エネルギー線が集束
    イオンビームであることを特徴とするフォトマスク。
  6. 【請求項6】 請求項5において、アシストガスとして
    用いたフッ化キセノン等のエッチングガスにより、残留
    欠陥部がエッチングされたことを特徴とするフォトマス
    ク。
  7. 【請求項7】 請求項1において、位相シフトフォトマ
    スクであることを特徴とするフォトマスク。
  8. 【請求項8】 請求項7において、前記位相シフトフォ
    トマスクが、ハーフトーン型位相シフトフォトマスクで
    あることを特徴とするフォトマスク。
  9. 【請求項9】 請求項7において、前記位相シフトフォ
    トマスクが、レベンソンタイプ石英基板彫り込み型位相
    シフトフォトマスクであることを特徴とするフォトマス
    ク。
  10. 【請求項10】 請求項7において、前記位相シフトフ
    ォトマスクが、SiO2 系材料を位相シフター層とする
    レベンソンタイプ下シフター型位相シフトフォトマスク
    であることを特徴とするフォトマスク。
  11. 【請求項11】 請求項9又は10において、遮光層の
    下の石英基板又は位相シフター層にアンダーカットが入
    っていることを特徴とするフォトマスク。
  12. 【請求項12】 請求項1において、光学特性の変化の
    補正が、集束イオンビームにより残留欠陥を修正した部
    位のガリウムステインを除去することによるその部位の
    透過率の回復であることを特徴とするフォトマスク。
  13. 【請求項13】 請求項1において、光学特性の変化の
    補正が、レーザービームにより残留欠陥を修正した部位
    のガラス部の荒れを除去することによるその部位の透過
    率の回復であることを特徴とするフォトマスク。
  14. 【請求項14】 フォトマスク残留欠陥部をエネルギー
    線により修正した後、フッ酸蒸気又はフッ酸を主成分と
    する溶液の蒸気により、ガラス部又は位相シフター部を
    エッチングして、光学特性の変化を補正することを特徴
    とするフォトマスクの製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項14において、水蒸気を添加し
    た系によりフォトマスクのガラス部又は位相シフター部
    をエッチングすることを特徴とするフォトマスクの製造
    方法。
  16. 【請求項16】 請求項14において、減圧下で処理す
    ることを特徴とするフォトマスクの製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項14において、エネルギー線が
    レーザービームであることを特徴とするフォトマスクの
    製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項14において、エネルギー線が
    集束イオンビームであることを特徴とするフォトマスク
    の製造方法。
  19. 【請求項19】 請求項18において、アシストガスと
    して用いられたフッ化キセノン等のエッチングガスによ
    り、残留欠陥部がエッチングされることを特徴とするフ
    ォトマスクの製造方法。
  20. 【請求項20】 請求項14において、フォトマスク
    が、位相シフトフォトマスクであることを特徴とするフ
    ォトマスクの製造方法。
  21. 【請求項21】 請求項20において、前記位相シフト
    フォトマスクが、ハーフトーン型位相シフトフォトマス
    クであることを特徴とするフォトマスクの製造方法。
  22. 【請求項22】 請求項20において、前記位相シフト
    フォトマスクが、レベンソンタイプ石英基板彫り込み型
    位相シフトフォトマスクであることを特徴とするフォト
    マスクの製造方法。
  23. 【請求項23】 請求項20において、前記位相シフト
    フォトマスクが、SiO2 系材料を位相シフター層とす
    るレベンソンタイプ下シフター型位相シフトフォトマス
    クであることを特徴とするフォトマスクの製造方法。
  24. 【請求項24】 請求項22又は23において、フッ酸
    蒸気又はフッ酸を主成分とする溶液の蒸気を用いて、フ
    ォトマスクのガラス部又は位相シフター部をエッチング
    する際に、遮光層の下のガラス部又は位相シフター層に
    アンダーカットが入ることを特徴とするフォトマスクの
    製造方法。
  25. 【請求項25】 請求項14において、光学特性の変化
    の補正が、集束イオンビームにより残留欠陥を修正した
    部位のガリウムステインを除去することによるその部位
    の透過率の回復であることを特徴とするフォトマスクの
    製造方法。
  26. 【請求項26】 請求項14において、光学特性の変化
    の補正が、レーザービームにより残留欠陥を修正した部
    位のガラス部の荒れを除去することによるその部位の透
    過率の回復であることを特徴とするフォトマスクの製造
    方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100680684B1 (ko) * 1999-09-09 2007-02-09 다이니폰 인사츠 가부시키가이샤 하프톤 위상 시프트 포토 마스크 및 이를 제작하기 위한하프톤 위상 시프트 포토 마스크용 블랭크
JP2011129611A (ja) * 2009-12-16 2011-06-30 Dainippon Printing Co Ltd 反射型マスクの製造方法

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