JPH1010465A - 光学装置および該光学装置を用いた頭部搭載型ディスプレイ - Google Patents

光学装置および該光学装置を用いた頭部搭載型ディスプレイ

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JPH1010465A
JPH1010465A JP9002718A JP271897A JPH1010465A JP H1010465 A JPH1010465 A JP H1010465A JP 9002718 A JP9002718 A JP 9002718A JP 271897 A JP271897 A JP 271897A JP H1010465 A JPH1010465 A JP H1010465A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 視野角の大きい視覚情報を得るための超広視
野角短焦点光学装置を用いて、そのSNを向上させて、
高画質且つ臨場感あふれるHMDを提供する。 【解決手段】 反射屈折手段133は、内部応力に対し
て正と負の光弾性係数を持つ高分子材料の共重合物質に
よって製作する。また、第1及び第2の1/4波長板1
34、136の厚み方向に屈折率を持たせ、その大きさ
を波長板面内の最大の屈折率と最小の屈折率との間の値
とし、さらに、第1及び第2の1/4波長板134、1
36をそれぞれの延伸軸が直交する状態で配置する。そ
してまた、1/4波長板の代わりに、1/4波長板21
2と1/2波長板211とを適当な角度で貼り合わせて
製作した第1及び第2の広帯域波長板234、236を
設ける。さらに、各光学素子の表面を反射防止コーティ
ング処理するか、或いは各光学素子間を光学用接着剤で
接着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像表示装置に用
いる光学装置、より詳細には、小型軽量で超広角の光学
装置と該光学装置を備えた頭部搭載型ディスプレイ(H
ead Mounted Display:以下、HM
Dと称す)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、仮想現実における視覚情報提示や
ロボットの遠隔操作等を行うことができる画像表示装置
として、図17に示すような構成のHMDが注目されて
いる。そして、この種のHMDにおいては、現実感や臨
場感の高い視覚情報を提示するに広視野且つ高解像の映
像を表示することができ、しかも、身体(特に頭部)に
装着して用いるために軽量、小型化することが要求され
ている。
【0003】図17に示すHMDの構成では、全体はメ
ガネ型ケース11に納められて、頭部に装着して使用さ
れるが、そのメガネ型ケース11の内部には外側から順
にバックライト12、液晶ディスプレイ13、レンズ1
4が配置されている。このHMDを頭部に装着した鑑賞
者15は、レンズ14によって拡大された液晶ディスプ
レイ13上の映像を見ることによって、大画面スクリー
ンの映像を鑑賞するのと同様に映像を鑑賞することが可
能となる。
【0004】ところで、近年の液晶ディスプレイの急速
な開発に伴い、HMDの構成の中でも液晶ディスプレイ
については小型で高画質のものが開発されつつある。し
かし、もう一つの構成要件である光学装置については、
小型、軽量化があまり進んでいない。また、HMDは、
これまで仮想現実感の研究などの産業用としての利用が
多かったが、今後、家庭用のゲーム機器やVTRディス
プレイとして、一般に広く普及する可能性がある。する
と、HMDの小型、軽量化はより一層重要になってく
る。
【0005】そこで、上記諸問題を解決するために、本
願発明者は先に特願平7−231368号にて、図18
に示すような光学装置を提案した。以下、この光学装置
について説明する。
【0006】まず、図19に示すように、座標軸21を
紙面に垂直で手前へ向いている方向をx軸、紙面に平行
で上向きの方向をy軸、x,y軸に垂直で紙面を右へ向
かう方向をz軸とする。また、回転角22については、
z軸の方向に沿って見たとき、xy平面内でy軸となす
角で、右回りを正として定義する。
【0007】この光学装置の構成は、図20に示すよう
に、光線の入射側を左側としてここから順に液晶ディス
プレイ31、第1の偏光板32、凸面にハーフミラーコ
ーティングした平凸レンズ(反射屈折手段)33、第1
の1/4波長板34、ハーフミラー35、第2の1/4
波長板36、第2の偏光板37が、xy平面に含まれ且
つ光軸に対して垂直になるように配置されている。
【0008】また、各光学素子の置かれている方向は、
第1の偏光板32と第2の偏光板37については透過す
る偏光方向がy軸方向になるように置かれており、第1
の1/4波長板34と第2の1/4波長板36について
は波長板の延伸軸がy軸と−45度をなすように置かれ
ている。
【0009】次に、この光学装置が光線に与える作用に
ついて、図21を用いて説明する。左側(光線の入射
側)のディスプレイ31から第1の偏光板32に入射す
る光線は、第1の偏光板32によってy軸方向に偏光し
た光線になる。続いて、ハーフミラーコーティングした
平凸レンズ33を通過した後、第1の1/4波長板34
を通過する。このとき、光線は直線偏光から円偏光に変
換される。
【0010】この光線は、次にハーフミラー35を通過
する直接光41と、反射する反射光42に分けられる。
直接光41は、第2の1/4波長板36によって再び円
偏光から直線偏光に変換される。ところが、第1の1/
4波長板34と第2の1/4波長板36との延伸軸の方
向は同じであるので、1/2波長板を通過したのと同じ
ことになり、直線偏光の方向は90度回転させられて、
x軸方向になる。
【0011】つまり、第1及び第2の1/4波長板3
4,36を2回通過する度に、直線偏光の偏光方向が9
0度変換されるので、続く第2の偏光板37で吸収され
てしまう。この作用によって、液晶ディスプレイ31か
ら直接、使用者の目38に到達するノイズ光41を遮断
することができる。
【0012】一方、ハーフミラー35で反射された反射
光42は、再び第1の1/4波長板34を通過してx軸
方向に偏光した直線偏光に変換される。そして、第二回
目の平凸レンズ33の通過を行い、ハーフミラーコーテ
ィング面に達し反射される。反射では偏光方向は変化し
ないので、光線はx軸方向の直線偏光である。
【0013】続いて、第三回目の平凸レンズ33の通過
を行い、再び第1の1/4波長板34を通過して円偏光
に変換される。この円偏光はハーフミラー35で再び通
過する光線と反射する光線に分けられる。通過する光線
は続いて第2の1/4波長板36で直線偏光に変換され
る。
【0014】しかし、今度は上記の直接光の場合とは異
なり、2回多く第1の1/4波長板34を通過している
ので、y軸方向の直線偏光になっている。従って、光線
は最後の第2の偏光板37を通過して射出され、使用者
の目38に到達する。
【0015】以上のように、光線は平凸レンズ33を3
回通過する間に、レンズの屈折作用とハーフミラーコー
ティングの凹面鏡の作用とによって、平凸レンズ単体の
場合に比べて数倍の光学パワーを実現できる。換言すれ
ば、同じ光学パワーを実現するのに数分の1の厚さ及び
重さで実現できるようになる。
【0016】尚、図21においては、説明の便利のため
に各光学素子を分解して図示したが、実際にはこれらは
互いに接着又は隣接して配置され、図22に示すよう
に、薄型に製作することができる。この事情は、以下の
説明に用いる図面に関しても同様である。
【0017】従って、HMDを快適に使用するために
は、顔面から飛び出す長さを短くして薄型にすること
と、顔面にかかる重量を軽くすることが特に要求される
ので、上述した光学装置は特にHMDに用いて好適であ
る。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た特願平7−231368号の光学装置においては、各
光学素子の特性が理想的でないことにより、不要なノイ
ズ光が発生し、映像のS/Nが低下するという問題があ
った。ノイズ光発生の主な原因は、以下の(1)項〜
(6)項で説明する6点である。
【0019】(1)第一は、平凸レンズ33の複屈折性
である。レンズを軽量化するためにはプラスチックで製
作されるのが望ましいが、アクリル等の従来の光学プラ
スチックでは製作時に発生する内部応力によって複屈折
性を生じることが多かった。平凸レンズ33に複屈折性
があると、通過する光線の偏光状態が変化するので、図
23に示すように、液晶ディスプレイ31から直接、使
用者の目38に達するノイズ光が発生すると共に、必要
な光線(以下、シグナル光と称す)も乱して表示画像の
S/Nを低下させる。
【0020】(2)第二は、第1及び第2の1/4波長
板34、36の光線通過角度に対するレタデーション特
性の変化である。光線通過角度が設計値と異なる場合に
は、レタデーション値が波長の1/4からずれるので、
光線は設計通りに遮断又は通過しなくなる。従って、上
記第一の原因の場合と同様に液晶ディスプレイ31から
直接、使用者の目38に達する光線が発生してこれがノ
イズ光になる。これについて、以下詳しく説明する。
【0021】1/4波長板のような異方性の物質は屈折
率楕円体で特性を表すので、ここで屈折率楕円体につい
て説明しておく。まず、図24に示すように、シート
(1/4波長板)の面内において、延伸軸方向をX軸、
それに直交する方向をY軸とする。そして、XYに直交
してシートの厚み方向に貫く軸をZ軸として座標系を設
定する。
【0022】次に、図25(a)に示すように、Z軸方
向に進行する光線を考える。この光線は、一般にX軸方
向の直線偏光とY軸方向の直線偏光との合成として表現
される。それぞれの屈折率は、波長板のような異方性の
物質では一致しないので、それぞれの屈折率をnx 、n
y と表すことにする。
【0023】また、図25(b)に示すように、シート
内をX軸方向に進行し、Z軸方向に直線偏光した光線を
考え、その屈折率をnz と表す。そして、これらの屈折
率を用いて式1で表される、図26に示すような楕円体
が得られる。
【0024】
【数1】
【0025】これが屈折率楕円体と呼ばれるもので、上
記方向以外の一般の方向に進行する光線の屈折率はこの
楕円体を用いて、近似的に次のようにして求められる。
例えば、図27に示すように、矢印A方向に進行する光
線の場合、原点を通り、その進行方向56に垂直な平面
51と屈折率楕円体52との交線53を求める。
【0026】これは楕円になるが、この楕円の長軸54
と短軸55との方向が、入射した光線が2個の直線偏光
に分解される軸を示し、長軸54と短軸55との長さが
それぞれの直線偏光に対する屈折率を与える。従って、
屈折率楕円体を用いれば、任意の方向に通過する光線に
対する波長板の屈折率を計算することができるので、非
常に有用である。
【0027】ところで、従来の1/4波長板としては、
ポリカーボネートをある方向に延伸して製造されたシー
トが多用されている。このシートは、図28に示すよう
な屈折率楕円体を持つものが多かった。即ち、従来の1
/4波長板は、nx >nz =ny となる特性をもってい
る。
【0028】この特性の1/4波長板は、シートに垂直
に通過する光線に対しては、適切なレタデーションを与
えるが、斜めに通過する光線に対しては、レタデーショ
ンが変化する欠点がある。一例として、Z−X平面内を
1/4波長板に対して斜めに入射する光線に対するレタ
デーションを屈折率楕円体より計算すると、式2が得ら
れる。
【0029】
【数2】
【0030】式2を数値計算すると、垂線から計った入
射角度に対するレタデーションの変化は、図29に示す
グラフとなる。このグラフから明らかなように、光線の
入射角度が60度でレタデーションの大きさが半減して
しまっている。従って、この1/4波長板を用いた光学
装置の場合、光線が斜めに通過する視野の端において、
遮断すべきノイズ光が通過して使用者の目に入ったり、
通過すべきシグナル光が一部吸収されたりして、S/N
が低下する不具合が生じる。
【0031】(3)第三は、第1及び第2の1/4波長
板34、36の波長に対するレタデーション特性の変化
である。波長が設計値と異なる場合には、レタデーショ
ン値が波長の1/4からずれるので、光線は設計通りに
遮断又は通過しなくなる。従って、上記第一、第二の原
因の場合と同様に液晶ディスプレイ31から直接、使用
者の目38に達する光線が発生してこれがノイズ光にな
る。これについて、以下詳しく説明する。
【0032】従来の光学装置における第1及び第2の1
/4波長板34、36は、図30に示すように、延伸軸
61が一致しており、この延伸軸61の方向が第1の偏
光板32の透過軸62に対して45度傾いている。この
構成では、第1の1/4波長板34と第2の1/4波長
板36とを合わせると、1/2波長板の働きをするの
で、第1の偏光板32から発して第1及び第2の波長板
34、36を通過した光線の偏光方向は第1の偏光板3
2の透過軸62方向と直角になる。
【0033】そこで、この光線を吸収するため、つまり
液晶ディスプレイ31から使用者の目38に直接達する
光線を吸収するため、第2の偏光板37の透過軸62
は、第1の偏光板32の透過軸62と一致して配置すれ
ば、所望の目的を達することができる。つまり、1/4
波長板の波長に対するレタデーション特性が理想的で、
どの波長に対しても1/4波長のレタデーションをもつ
場合は、所望の機能を果たすことができる。
【0034】しかしながら、実際の1/4波長板におい
ては、波長に対してレタデーションが変化する。一例と
して、1/4波長板として一般的に使用されるポリカー
ボネートの波長特性を図31に示す。図31において、
横軸は透過光線の波長、縦軸は光線の受けるレタデーシ
ョン値を各波長に対する比率で示している。
【0035】この特性より、上述したように、第1及び
第2の1/4波長板34、36を、図30に示すよう
に、延伸軸61を一致させて配置した場合、2枚の1/
4波長板34、36全体でのレタデーション特性は、図
32に示すように、波長によってレタデーションの変化
が残る。特に波長の短い青色の光線に対しては、3/4
波長ものレタデーションを生じている。
【0036】従って、第2の1/4波長板36の後に第
2の偏光板37を配置しても、すべての光線を吸収する
ことができず、青色のノイズ光が使用者の目38に到達
してしまう。このように、波長によって第1及び第2の
1/4波長板34、36の合成したレタデーションが変
化し、波長によって第2の偏光板37を透過する光線、
つまりノイズ光を発生してしまう。
【0037】さらに、単純な1/4波長板の機能につい
て、ポアンカレ球を用いて以下詳しく説明する。ポアン
カレ球とは球上の点によって光線の偏光状態を表す方式
である。図33にその概観図を示す。この球を地球に見
立てると北極71及び南極72の点は、各々左周り円偏
光とに右周り円偏光を示し、赤道上73の点は直線偏光
を示していて、赤道上の経度は直線偏光の角度の2倍に
対応している。
【0038】従って、−z軸方向を経度0度と定義すれ
ば、この方向の赤道上の点77は垂直方向の直線を表
し、−x軸方向78は45度の直線偏光を表している。
以下同様に、x軸方向75は水平方向の、x軸方向76
は−45度方向の直線偏光を表している。また、赤道と
極との間74は、楕円偏光を示している。このようにし
て如何なる偏光状態もポアンカレ球上の1点として表現
される。
【0039】また、波長板の機能は角度で計ったレタデ
ーションの大きさだけポアンカレ球を回転させる作用と
して表現される。このとき、回転軸はポアンカレ球中心
と波長板光軸方向の2倍の経度に対応した赤道上の対応
点を結ぶ直線として定義される。
【0040】ここで、従来の光学装置に使用していた単
純な1/4波長板を分析する。材質は最も一般的なポリ
カーボネートとし、図34に示すように、1/4波長板
91の延伸軸は−45度方向に配置され、可視光(40
0nm−700nm)の範囲において、鉛直方向の直線
偏光を入射して左向き円偏光を得ることが目的であると
仮定する。
【0041】レタデーションの大きさが入射光線の波長
に対して常に1/4波長であれば、この目的を達成する
ことができるが、実際にポリカーボネイト製の波長板の
レタデーションを測定すると、図31に示すようなグラ
フが得られる。設計波長(550nm)では1/4波長
のレタデーションを示すが、設計波長より短波長ではレ
タデーションが過剰なり、長波長では不足してしまう。
【0042】同じことをポアンカレ球を用いて説明する
と、図35に示すようになる。入射光の鉛直方向に偏光
した光線は点Aで表され、1/4波長板の光軸は直線B
であり、その作用は直線Bを軸としてポアンカレ球をレ
タデーションに応じて回転させることで表現される(1
/4波長の場合は90度)。
【0043】従って、設計波長では、点Aは北極の点C
に移されるので、完全な円偏光になるが、短波長の光線
に対してはレタデーションが過剰になるので点Dに移
り、長波長の光線に対してはレタデーションが不足する
ので点Eに移る。以上のように、設計波長以外では、正
確な円偏光ではなく楕円偏光に変換されてしまう。
【0044】この単純な1/4波長板を用いた場合の出
力光線中の円偏光の割合を分析すると、図36に示すグ
ラフのようになる。図36から明らかなとおり、単純な
1/4波長板においては、波長によって出力光線中の円
偏光の割合が異なる。そして、この単純な1/4波長板
を用いた従来の光学装置の場合、シグナル光の分光透過
率特性は、図37に示すグラフのようになり、青と赤の
透過率が低く、可視光の範囲内で透過率のばらつきが大
きくなる。
【0045】以上のように、単純な1/4波長板を用い
た場合、設計波長以外では、正確な円偏光ではなく楕円
偏光に変換されてしまうため、従来の光学装置において
は、波長によってノイズ光を発生してしまうこととな
る。
【0046】(4)第四は、図38に示すように、平凸
レンズ33とハーフミラー35との間における不要反射
である。この不要反射は、第1の1/4波長板34の両
側の表面と平凸レンズ33の使用者側表面とで発生する
可能性がある。この不要反射によるノイズ光は、平凸レ
ンズ33のハーフミラーコーティングで反射する正規の
シグナル光と同じ偏光状態となるので、第2の偏光板3
7を通過して妨げられることなく使用者の目38に到達
してしまう。一般に、反射防止処理していない平凸レン
ズの表面や1/4波長板表面では約5%の反射が生じる
ので、この場合、全体で15%ものノイズ光を発生して
しまう。
【0047】(5)第五は、図39に示すような液晶デ
ィスプレイ31の反射である。液晶ディスプレイ31か
ら射出された光線は、平凸レンズ33によって50%が
反射されて再び液晶ディスプレイ31に戻ってくるの
で、この光線をさらに液晶ディスプレイ31が反射する
と、シグナル光と同様にして目に達してノイズ光となっ
てしまう。通常、液晶パネルのブラックマトリクスに反
射防止処理をしないと、反射率は25%にも達するの
で、50%×25%=12.5%もの不要反射光が生じ
ることとなる。この不要反射光はシグナル光と同様に使
用者の目38に達するので、シグナル光に対して12.
5%もの大きなノイズ光が発生することになる。
【0048】(6)第六は、図40に示すように、第2
の1/4波長板36、第2の偏光板37、ハーフミラー
35の裏面での反射である。これらの反射があると、ハ
ーフミラー35を通過したシグナル光が多重に反射して
ノイズ光となり、ゴーストイメージを発生するととも
に、外光の反射光が使用者の目38に入り、映像のコン
トラストを下げる不具合を生じてしまう。
【0049】本発明は、このような点に鑑みてなされた
ものであり、視野角の大きい視覚情報を得るための超広
視野角短焦点光学装置において、そのSN比を向上させ
て、高画質且つ臨場感あふれるHMDを提供することを
目的とする。
【0050】
【課題を解決するための手段】本願請求項1の発明に係
る光学装置は、ハーフミラーコーティングを有する反射
屈折手段を、内部応力に対して正と負の光弾性係数を持
つ高分子材料の共重合物質によって製作したもので、高
分子材料を適切に共重合させて全体として複屈折性がな
いようにしたものである。
【0051】これによって、反射屈折手段を通過する光
線の偏光状態が乱れることを防止できるので、図23と
ともに上述したような液晶ディスプレイ31から使用者
の目38に直接達するノイズ光をなくすことが可能にな
るとともに、シグナル光に対する影響もなくすることが
可能となり、画像のS/Nを向上させることができる。
【0052】本願請求項2の発明に係る光学装置は、第
1の1/4波長板及び第2の1/4波長板の厚み方向に
屈折率を持たせ、その大きさを波長板面内の最大の屈折
率と最小の屈折率との間の値としてなるものである。
【0053】これによって、第1の1/4波長板及び第
2の1/4波長板に対して、斜めに入射する光線に対す
るレタデーションの変化を抑制することができ、その結
果、斜めの光線として使用者の目に入る画像周辺部のノ
イズ光を減らし、S/Nを改善することが可能となる。
【0054】本願請求項3の発明に係る光学装置は、第
1の1/4波長板及び第2の1/4波長板を、それぞれ
の延伸軸が直交する状態にて配置してなるものである。
【0055】これによって、第1の1/4波長板及び第
2の1/4波長板を合わせるとレタデーションはキャン
セルされるので、第1の偏光板から発して第1の1/4
波長板及び第2の1/4波長板を通過した光線の偏光方
向は第1の偏光板の透過軸方向に同一とすることがで
き、第2の偏光板の透過軸を、第1の偏光板の透過軸と
直交して配置すれば、ディスプレイから使用者の目に直
接達する光線を吸収することが可能となる。
【0056】従って、実際の1/4波長板では波長に対
してレタデーションが変化するが、本発明によれば、1
/4波長板の波長依存性は打ち消し合い、上記のとおり
第1の1/4波長板及び第2の1/4波長板を通過した
光線は、第2の偏光板で吸収されため、実際の光学装置
においては、図30とともに上述した2枚の1/4波長
板34、36の延伸軸61を平行配置するものに比べ
て、ノイズ光を低減してS/Nを向上させることができ
る。
【0057】本願請求項4の発明に係る光学装置は、上
記請求項1乃至上記請求項3に記載の光学装置におい
て、各光学素子の配置を、光線の入射側から順に、第1
の偏光板、反射屈折手段、第1の1/4波長板、ハーフ
ミラー、第2の1/4波長板、第2の偏光板としてなる
ものである。
【0058】これによれば、第2の1/4波長板と第2
の偏光板とで1枚の円偏光板の機能を果たすので、外光
のハーフミラーでの反射を吸収し、S/Nを向上させる
ことができる。
【0059】本願請求項5の発明に係る光学装置は、上
記請求項1乃至上記請求項3に記載の光学装置におい
て、各光学素子の配置を、光線の入射側から順に、第1
の偏光板、第1の1/4波長板、反射屈折手段、第2の
1/4波長板、ハーフミラー、第2の偏光板としてなる
ものである。
【0060】これによれば、第1の1/4波長板と第1
の偏光板とで1枚の円偏光板の機能を果たすので、反射
屈折手段での反射を吸収する。従って、ディスプレイ反
射が低減し、S/Nを向上させることができる。
【0061】本願請求項6の発明に係る光学装置は、上
記従来例における単純な1/4波長板に代えて、1/4
波長板と1/2波長板とをそれらの光軸を交差して貼り
合わせた広帯域波長板を設けてなるものである。
【0062】これによって、波長に対する特性の変化が
大幅に抑制され、設計波長から離れた波長範囲における
S/Nを改善することができる。
【0063】本願請求項7の発明に係る光学装置は、上
記請求項6に記載の光学装置において、前記1/4波長
板と前記1/2波長板とを同一の材料にて形成し、且つ
少なくとも一方の波長板を、波長板平面内の直交軸方向
とフィルムの厚さ方向における屈折率をそれぞれnx
y 、nz とした場合に、nx >nz >ny を満足する
材料で形成してなるものである。
【0064】これによって、広帯域波長板に対して斜め
に入射する光線に対するレタデーションの変化を抑制す
ることができ、その結果、斜めの光線として使用者の目
に入る画像周辺部のノイズ光を減らし、S/Nを改善す
ることが可能となる。
【0065】本願請求項8の発明に係る光学装置は、上
記請求項6又は上記請求項7に記載の光学装置におい
て、前記1/4波長板と前記1/2波長板の光軸のなす
角をpとした場合に、50度<p<70度を満足するよ
うに構成してなるものである。
【0066】これによって、波長に対する特性の均一性
をより一層改善することができ、その結果、S/Nを向
上させることが可能になる。
【0067】本願請求項9の発明に係る光学装置は、上
記請求項6乃至上記請求項8に記載の光学装置におい
て、各光学素子の配置を、光線の入射側から順に、第1
の偏光板、反射屈折手段、第1の広帯域波長板、ハーフ
ミラー、第2の広帯域波長板、第2の偏光板としてなる
ものである。
【0068】これによれば、第2の広帯域波長板と第2
の偏光板とで1枚の広帯域の円偏光板の機能を果たすの
で、外光のハーフミラーでの反射を広帯域に渡って吸収
し、より一層S/Nを向上させることができる。
【0069】本願請求項10の発明に係る光学装置は、
上記請求項6乃至上記請求項8に記載の光学装置におい
て、各光学素子の配置を、光線の入射側から順に、第1
の偏光板、第1の広帯域波長板、反射屈折手段、第2の
広帯域波長板、ハーフミラー、第2の偏光板としてなる
ものである。
【0070】第1の広帯域波長板と第1の偏光板とで1
枚の円偏光板の機能を果たすので、反射屈折手段での反
射を広帯域に渡って吸収する。従って、ディスプレイ反
射が低減し、より一層S/Nを向上させることができ
る。
【0071】本願請求項11の発明に係る光学装置は、
上記請求項1乃至上記請求項10に記載の光学装置にお
いて、各光学素子のいずれかの表面を反射防止コーティ
ングしてなるものである。
【0072】これによって、不要な反射に起因するノイ
ズ光を低減することができる。特に、図38とともに上
述したように、平凸レンズとハーフミラーとの間におけ
る不要反射が存在すると、大きなノイズ光を生じること
になるが、本発明のように、反射屈折手段の表面と、第
1の1/4波長板の両面とを反射防止コーティングする
ことにより、十分に不要反射を減らして、不要な反射に
起因するノイズ光を低減することができる。
【0073】本願請求項12の発明に係る光学装置は、
上記請求項1乃至上記請求項10に記載の光学装置にお
いて、各光学素子のいずれかの間を光学用接着剤で接着
してなるものである。
【0074】これによって、不要な反射に起因するノイ
ズ光を低減することができる。特に、図38とともに上
述したように、平凸レンズとハーフミラーとの間におけ
る不要反射が存在すると、大きなノイズ光を生じること
になるが、本発明のように、反射屈折手段の表面と、第
1の1/4波長板の両面とを光学用接着剤で接着するこ
とにより、十分に不要反射を減らして、不要な反射に起
因するノイズ光を低減することができる。
【0075】本願請求項13の発明に係る頭部搭載型デ
ィスプレイは、上記請求項1乃至上記請求項12に記載
の光学装置に、バックライトと、液晶ディスプレイとを
設けて構成してなるものである。
【0076】これによって、広視野角でありながら、薄
型軽量で軽快な装着感であり、さらに画質の良好な頭部
搭載型ディスプレイを実現することができる。
【0077】本願請求項14の発明に係る頭部搭載型デ
ィスプレイは、上記請求項13に記載の頭部搭載型ディ
スプレイにおいて、前記液晶ディスプレイの内部にある
ブラックマトリックスに反射防止処理を施してなるもの
である。
【0078】これによって、液晶ディスプレイでの反射
によるノイズ光を低減し、より一層、画質の良好な頭部
搭載型ディスプレイを実現することができる。
【0079】本願請求項15の発明に係る頭部搭載型デ
ィスプレイは、上記請求項13又は上記請求項14に記
載の頭部搭載型ディスプレイにおいて、バックライトと
して、電極を備えた発光ダイオードチップが表面実装さ
れた基板と、該基板上に塗布された蛍光体とを有する構
成としたものである。
【0080】これによって、インバータが不要な薄型且
つ軽量なLEDバックライトを用いているので、頭部搭
載型ディスプレイとしてより一層薄型軽量で軽快な装着
感を得ることができる。また、このLEDバックライト
は発熱が少なく、容易に高輝度が得られるので、本発明
のようにバックライト光がハーフミラーを複数回通過す
ることとなる低透過率の光学装置を用いた場合であって
も、明るい画像を提供することが可能となる。
【0081】本願請求項16の発明に係る頭部搭載型デ
ィスプレイは、上記請求項1乃至上記請求項12に記載
の光学装置に、EL(エレクトロルミネッセンス)ディ
スプレイを設けて構成してなるものである。
【0082】これによって、ディスプレイとして液晶パ
ネルを用いる場合に比べて、バックライトが不要となる
ので、より一層、薄型軽量の頭部搭載型ディスプレイを
実現することができる。ただし、現時点で利用できるE
Lディスプレイの解像度は液晶ディスプレイに比べて低
いので、どちらのディスプレイを使用するかは、解像度
と厚さとのどちらを優先するかによって選択することに
なる。
【0083】本願請求項17の発明に係る頭部搭載型デ
ィスプレイは、上記請求項16に記載の頭部搭載型ディ
スプレイにおいて、前記ELディスプレイの内部にある
ブラックマトリックスに反射防止処理を施してなるもの
である。
【0084】これによって、ELディスプレイでの反射
によるノイズ光を低減し、より一層、画質の良好な頭部
搭載型ディスプレイを実現することができる。
【0085】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光学装置および該
光学装置を用いた頭部搭載型ディスプレイの実施形態
を、図1乃至図16とともに説明するが、上記従来例と
同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0086】(第1実施形態)本発明の第1実施形態
を、図1とともに説明する。ここで、図1は本実施形態
の光学装置を用いたHMDの概略構成を示す平面説明図
である。
【0087】本実施形態の光学装置を用いたHMDは、
図1に示すように、外側(使用者15と反対側)から、
バックライト12、液晶ディスプレイ31、第1の偏光
板32、凸面にハーフミラーコーティングをした平凸レ
ンズ(反射屈折手段)133、第1の1/4波長板3
4、ハーフミラー35、第2の1/4波長板36、第2
の偏光板37の順に、ディスプレイユニットが左右に2
組配置され、全体がメガネ型のケース11に収納されて
いる。
【0088】使用者15は、頭部にこのHMDを装着
し、ディスプレイユニットの前に目を置くことにより、
液晶ディスプレイ31の映像が拡大されて見えるので、
大きな迫力と高い臨場感を楽しむことができる。
【0089】本実施形態においては、平凸レンズ133
の材料として、内部応力に対して正と負の光弾性係数を
持つ高分子化合物の共重合体を採用している。このよう
な光学材料としては、例えば日立化成工業株式会社より
既に発表されているオプトレッツと呼ばれる光学用非複
屈折性樹脂成形材料などがある。
【0090】本実施形態の光学装置では、上記従来例で
述べたように、光線の偏光状態を使って、ノイズ光とシ
グナル光との区別を行っている。従って、レンズの光弾
性係数が大きく、光線の偏光状態を乱す場合には、ノイ
ズ光が使用者の目に届くようになったり、シグナル光が
偏光板で遮断されたりするので、S/Nが低下してしま
う。
【0091】この点で、ガラスは光弾性係数が小さく適
しているが、重量が大きくなる欠点がある。特にHMD
に使用する場合には、レンズが重いとHMDの重心が顔
面の下方向に移動して鼻に不快な力がかかるとともに、
頭を回転させたときにモーメントが大きくなり、装着感
を損なってしまう。また、アクリルは、重量の点では、
軽量であるが光弾性係数が大きいので、量産により射出
成型すると複屈折を生じてしまう。
【0092】従って、本実施形態のように、平凸レンズ
133を、内部応力に対して正と負の光弾性係数を持つ
高分子化合物の共重合体のように、複屈折性の無い材料
により製作することにより、軽量なHMDを実現するこ
とができるとともに、平凸レンズ133を通過する光線
の偏光状態を乱すのを防止して、画像のS/Nを向上さ
せることが可能となる。
【0093】(第2実施形態)本発明の第2実施形態
を、図2乃至図5とともに説明する。ここで、図2は本
実施形態の光学装置を用いたHMDの概略構成を示す平
面説明図、図3は本実施形態の光学装置における各光学
素子の配置状態を示す概略説明図、図4は本実施形態の
光学装置における1/4波長板の光線の垂直から計った
入射角に対するレタデーションの変化を示す説明図、図
5は本実施形態の光学装置における1/4波長板の各波
長に対するレタデーションの変化を示す説明図である。
【0094】本実施形態の光学装置を用いたHMDは、
図2及び図3に示すように、第1及び第2の1/4波長
板134、136の特性として、厚み方向に屈折率を持
ち、その大きさが波長板面内の最大の屈折率と最小の屈
折率との間の値であるものを使用し、第1及び第2の1
/4波長板134、136のそれぞれの延伸軸が直交す
るように配置されている。
【0095】すなわち、上述したとおり、従来例におけ
る第1及び第2の1/4波長板34、36は、nx >n
z =ny なる特性を持っていたが、本実施形態において
は、第1及び第2の1/4波長板134、136の厚さ
方向の屈折率nz をシート面内の屈折率nx ,ny の間
の値にしている。
【0096】この一例として、nz =1.5908とし
て再度、上記式2を計算すると、図4に示すようなグラ
フが得られる。図29に示した従来の1/4波長板の特
性を示すグラフと比較して明らかなように、本実施形態
のように厚さ方向の屈折率を持った方が、レタデーショ
ン変化を大幅に抑えることができる。従って、このよう
な1/4波長板134、136を採用することにより、
S/Nの良い光学系を実現することができる。
【0097】また、本実施形態では、第1の1/4波長
板134と第2の1/4波長板136とは、それぞれの
延伸軸を直交して配置されている。即ち、図3に示すよ
うに、第1及び第2の1/4波長板134、136の延
伸軸61、63の方向は、それぞれ第1の偏光板32の
透過軸62に対して+45度、−45度傾いている。
【0098】この構成の場合、第1及び第2の1/4波
長板134、136を合わせると、レタデーションはキ
ャンセルされるので、第1の偏光板32から発して第1
及び第2の波長板134、136を通過した光線の偏光
方向は、第1の偏光板32の透過軸方向62と同一にな
る。そこで、この光線を吸収するため、つまり液晶ディ
スプレイ31から使用者の目38に直接達するノイズ光
を遮断するため、第2の偏光板137の透過軸64は、
第1の偏光板32の透過軸62と直交して配置すれば良
い。
【0099】そうすると、平凸レンズ33で拡大された
シグナル光は、ノイズ光と直交した偏光として第2の1
/4波長板136から射出されるので、今度は第2の偏
光板137を透過して、使用者の目38に到達し、所望
の目的を達することができる。
【0100】すなわち、1/4波長板の波長に対するレ
タデーション特性が理想的で、つまりどの波長に対して
も1/4波長のレタデーションをもつ場合は、図30と
ともに上述した従来例と図3に示した本実施形態のもの
とは同じ機能を果たすことができる。しかし、実際の1
/4波長板では、波長に対してレタデーションが変化す
るので、上述したとおり、従来例のものの場合はノイズ
光が発生する。
【0101】一方、本実施形態のようにそれぞれの延伸
軸61、63を直交した状態で第1及び第2の1/4波
長板134、136を配置した場合には、図5に示すよ
うに、2枚の1/4波長板134、136のレタデーシ
ョン特性はキャンセルされるので、光線の波長に拘わら
ず、レタデーションは0になる。従って、第2の1/4
波長板136の後に第2の偏光板137を配置すれば、
直接透過する光線をすべて吸収することができ、ノイズ
光の発生を防ぐことができる。
【0102】以上のとおり、本実施形態のように、第1
及び第2の1/4波長板134、136をそれぞれの延
伸軸61、63が直交する状態で配置することによっ
て、ノイズ光の発生を防止し、画質を向上させることが
可能となる。
【0103】(第3実施形態)上述した本発明の第1及
び第2実施形態においては、各光学素子が、光線の入射
側から、液晶ディスプレイ31、第1の偏光板32、平
凸レンズ(反射屈折手段)133、第1の1/4波長板
134、ハーフミラー35、第2の1/4波長板36、
第2の偏光板137の順に配置されたものについて説明
したが、本発明の光学装置は、各光学素子がこの順に配
置されたものに限定されるものではない。
【0104】例えば、各光学素子がその他の順で配置さ
れたものの一例を、本発明の第3実施形態として、図6
とともに説明する。ここで、図6は本実施形態の光学装
置における各光学素子の配置状態を示す概略説明図であ
る。
【0105】本実施形態の光学装置は、図6に示すよう
に、各光学素子が、光線の入射側から、液晶ディスプレ
イ31、第1の偏光板32、第1の1/4波長板13
4、ハーフミラーコーティングを有する平凸レンズ(反
射屈折手段)133、第2の1/4波長板136、ハー
フミラー35、第2の偏光板137の順に配置されてい
る。
【0106】また、上記第1及び第2実施形態のものと
同様に、第1の偏光板32の透過軸62の向きは0度、
第1の1/4波長板134の透過軸61の向きは+45
度、第2の1/4波長板136の透過軸63の向きは−
45度、第2の偏光板137の透過軸64の向きは+9
0度に設定されている。
【0107】上記のように構成することにより、液晶デ
ィスプレイ31を発した光線は、平凸レンズ133と第
2の1/4波長板136とを通過して、ハーフミラー3
5で通過する光線と反射する光線とに分けられる。通過
した光線は、第1の1/4波長板134の透過軸61と
第2の1/4波長板136の透過軸63とが直交してい
るため、0度方向の直線偏光に戻されて第2の偏光板1
37によって吸収される。
【0108】一方、ハーフミラー35で反射した光線
は、第2の1/4波長板136で再び右向き円偏光Rに
なり、平凸レンズ133のハーフミラー面で反射して左
向き円偏光Lに変換される。続いて、左向き円偏光Lは
第2の1/4波長板137で+90度の直線偏光に変換
されるので、第2の偏光板137を通過して観察者の目
38に到達する。
【0109】以上の過程を経て、上記第1及び第2実施
形態のものと同様、液晶ディスプレイ31の像はハーフ
ミラーコーティングを有する平凸レンズ133により、
効率良く拡大されるが、本実施形態のように各光学素子
を配置した場合、以下の利点がある。
【0110】すなわち、図39とともに上述した従来例
においては、平凸レンズ33のハーフミラーコーティン
グ面で反射した光線は、液晶ディスプレイ31で反射し
てノイズ光を生じていたが、本実施形態の光学装置にお
いては、図6に示すように、平凸レンズ133のハーフ
ミラーコーティング面での反射光は左向き円偏光Lにな
るので、第1の偏光板32で吸収されてノイズ光を生じ
ない。
【0111】(第4実施形態)本発明の第4実施形態
を、図7乃至図12とともに説明する。ここで、図7は
本実施形態の光学装置を用いたHMDの概略構成を示す
平面説明図、図8は本実施形態の光学装置における広帯
域波長板を示す概略説明図、図9は本実施形態の光学装
置における広帯域波長板の特性を示すポアンカレ球の説
明図、図10は本実施形態の光学装置における広帯域波
長板の波長分散特性を示す説明図、図11は本実施形態
の光学装置における広帯域波長板の分光透過率を示す説
明図である。図12は本実施形態の光学装置における各
光学素子の配置状態の他の例を示す概略説明図である。
【0112】上記本発明の第2実施形態によれば、ノイ
ズ光はかなり低減されるが、シグナル光に対する光学装
置の特性はあまり改善されない。すなわち、ディスプレ
イの色再現性を高めるためには、光学装置の分光透過率
は可視光の範囲で一定であることが望ましいが、単純な
1/4波長板を用いた場合、レタデーションが波長によ
って変化するため、設計波長以外では楕円偏光に変換さ
れてしまい、透過率は低下してしまう。
【0113】この課題を解決するため、本実施形態の光
学装置においては、図7に示すように、従来の単純な第
1及び第2の1/4波長板34、36に代えて、1/4
波長板と1/2波長板とを所定の角度で貼り合わせた第
1及び第2の広帯域波長板234、236を設けて構成
している。
【0114】本実施形態の広帯域波長板234、236
は、図8に示すように、1/2波長板211と1/4波
長板212とを接着材213にて貼り合わせて構成して
いる。1/2波長板211は延伸軸が−15度、1/4
波長板212は延伸軸が−75度の方向に配置されてい
る。尚、1/2波長板211や1/4波長板212は高
分子フィルムを延伸処理して作成されるが、本実施形態
では、波長板材料としてよく使用されるポリカーボネイ
トを材料として選択した。
【0115】この広帯域波長板234、236は、鉛直
方向(0度方向)の直線偏光を1/2波長板211側か
ら入射させた場合に、波長分散特性が改善された1/4
波長板として機能するように設計されており、可視光の
範囲(400nm−700nm)において波長に拘わら
ずほぼ完全な円偏光に変換することができるので、上記
従来例で用いられている単純な1/4波長板に代えて、
本発明の広帯域波長板を用いると分光透過率特性を大幅
に改善することができる。
【0116】本実施形態の広帯域波長板234、236
の作用を、図9に示すポアンカレ球を用いて説明する
と、以下のようになる。この広帯域波長板234、23
6は、延伸軸が−15度の1/2波長板211と−75
度の1/4波長板212とからなっているが、ポアンカ
レ球上では1/2波長板211の延伸軸は直線Fで、1
/4波長板212の延伸軸は直線Gで表わされる。
【0117】そして、各々の波長板の作用は、1/2波
長板211が180度の回転、1/4波長板212が9
0度の回転である。ここで、鉛直方向の直線偏光が入射
した場合、入射光は点Aに対応している。まず、基準波
長の場合は、1/2波長板211によって点Hへ移さ
れ、さらに1/4波長板212によって点C(北極)に
移されるので、単純な1/4波長板212の場合と同様
に完全な左向き円偏光に変換できることが分かる。
【0118】次に、基準波長より短波長の場合は1/2
波長板211のレタデーションが過剰になるので点Jに
移されるが、この点Hとのずれが次の1/4波長板21
2のレタデーションの過剰分と打ち消し合い、最終的に
点Cの近くに移される。同様に基準波長より長波長の場
合は、1/2波長板211のレタデーションが不足する
ので点Kに移されるが、この点Hとのずれが次の1/4
波長板212のレタデーションの不足分を補って、最終
的にはやはり点Cの近くに移される。このようにして、
どの波長においてもほぼ完全な左向き円偏光が得られ
る。
【0119】この広帯域波長板234、236の特性
を、出力光線中の円偏光の割合によって分析すると、図
10に示すようになる。図10から明らかなように、広
帯域波長板234、236のグラフは、図36とともに
上述した従来の単純な1/4波長板のグラフに比べて、
はるかに均一な波長分散特性を示している。
【0120】また、この広帯域波長板234、236
は、それを構成する1/2波長板211と1/4波長板
212との角度を変更することによって、さらに波長分
散特性を改善できる。図10には、1/2波長板211
と1/4波長板212との角度を55度に変更した場合
のグラフも示している。可視光の範囲(400nm−7
00nm )での均一性から評価すれば、1/2波長板
211と1/4波長板212との角度を55度にする方
が、60度の場合より優れている。
【0121】この例に限らず、必要な波長範囲等の要求
仕様に応じて、1/2波長板211と1/4波長板21
2との角度を調整することにより、適切な特性を選択す
ることが可能である。
【0122】そして、以上説明した広帯域波長板23
4、236を用いた光学装置によって得られたシグナル
光の分光透過率特性を図11に示す。広帯域波長板23
4、236を用いた光学装置の特性の方が、図37とと
もに上述した従来の1/4波長板を用いた光学装置の特
性に比べて、青と赤の透過率が改善され、可視光の範囲
においてより均一な透過率が実現できていることが分か
る。
【0123】さらに、1/2波長板211及び1/4波
長板212として、波長板平面内の直交軸方向、フィル
ムの厚さ方向における屈折率をそれぞれnx 、ny 、n
z とした場合に、nx >nz >ny を満たすものを用い
ると、上記第1の実施形態で説明したように、光学装置
内を斜めに通過するシグナル光に対する特性も改善でき
るので、本実施形態の有用性を一層高めることができ
る。
【0124】尚、以上の説明においては、各光学素子
が、光線の入射側から、液晶ディスプレイ31、第1の
偏光板32、平凸レンズ33、第1の広帯域波長板23
4、ハーフミラー35、第2の広帯域波長板236、第
2の偏光板37の順で配置されているものについて説明
したが、上記第3の実施形態においても説明したよう
に、本発明の光学装置は、各光学素子がこの順に配置さ
れたものに限定されるものではない。
【0125】例えば、各光学素子がその他の順で配置さ
れたものの一例を、図12とともに説明する。図12に
示す光学装置は、光線の入射側から、液晶ディスプレイ
31、第1の偏光板32、第1の1/2波長板211と
第1の1/4波長板212とからなる第1の広帯域波長
板234、平凸レンズ33、第2の1/4波長板212
と第2の1/2波長板211とからなる第2の広帯域波
長板236、ハーフミラー35、第2の偏光板37の順
に配置されている。
【0126】延伸軸の方向は、第1の1/2波長板21
1は15度、第1の1/4波長板212は75度、第2
の1/4波長板212は−15度、第2の1/2波長板
211は−75度である。これらの1/2波長板211
と1/4波長板212との貼り合わせ角度は、図8で説
明した広帯域波長板の角度と異なるが、これは、広帯域
波長板を構成する1/2波長板と1/4波長板の貼り合
わせ角度が図8で説明したものに限定されないことを意
味している。機能上の差異は、図8で説明したものは直
線偏光を左向き偏光に変換するが、図12で示したもの
は直線偏光を右向き偏光に変換する点である。
【0127】光学系の構成としては、上記第3の実施形
態における1/4波長板を広帯域波長板に置き換えたも
のに相当するので、全体の機能も上記第3の実施形態と
同様に働き、液晶ディスプレイ31の像を拡大する。
尚、本光学系においては、波長板の特性が波長に関して
均一なので、広い帯域においてノイズ光が少なくS/N
が向上している点で、上記第3の実施形態のものより優
れている。
【0128】特に、第1の広帯域波長板234と第1の
偏光板32とが1枚の円偏光板の機能を果たすので、平
凸レンズ33のハーフミラーコーティング面での反射を
広帯域に渡って吸収する。従って、ディスプレイ反射が
低減し、上記第3実施形態のものより一層S/Nを改善
することができる。
【0129】(第5実施形態)本発明の第5実施形態
を、図13とともに説明する。ここで、図13は本実施
形態の光学装置を示す概略説明図である。
【0130】本実施形態の光学装置を構成する各光学素
子の表面は、すべて反射防止対策が施されている。ま
ず、図38とともに上述した従来例における平凸レンズ
33の使用者側の面と第1の1/4波長板34の両面で
の不要反射によるノイズ光の発生を抑制するため、その
対策として各表面に反射防止コーティングを施すか、又
は各表面の間を光学用接着剤で接合している。
【0131】ただし、1/4波長板の材料であるポリカ
ーボネートは反射防止コーティングが安定に付きにくい
特性があると言われている。その場合の代替方式として
は、図13に示すように、アクリルのシートに反射防止
コーティングした素子301を、ポリカーボネート製の
第1の1/4波長板34に糊付けする方法が考えられ
る。
【0132】本実施形態では、平凸レンズ33の検討を
容易にするために、平凸レンズ33に第2の1/4波長
板36を接着するのを避けて、図13に示すように、ハ
ーフミラー35側に接着する方法を採用したが、他の組
み合わせの方法も可能であることは言うまでもない。
【0133】また、図39とともに上述した従来例にお
ける液晶ディスプレイ31のブラックマトリクスでの反
射により発生するノイズ光を抑制するために、本実施形
態では、液晶ディスプレイ31内のブラックマトリクス
にクロムをメッキするなどの反射防止処理を施して、こ
こでの反射率を5%以下に抑えている。
【0134】同様に、第1の偏光板32でも不要な反射
を生じるので、本実施形態では、図13に示すように、
第1の偏光板32の液晶ディスプレイ31側は液晶ディ
スプレイ31のガラスと接着し、平凸レンズ33側は反
射防止コーティングを施している。
【0135】さらに、図40とともに上述した従来例に
おける第2の1/4波長板36、第2の偏光板37、ハ
ーフミラー35の裏面での反射により発生するノイズ光
を抑制するため、本実施形態では、図13に示すよう
に、ハーフミラー35と第2の1/4波長板36と第2
の偏光板37とを接着し、第2の偏光板37の外側表面
には反射防止コーティングを施している。
【0136】上述したとおり、本実施形態の光学装置に
おいては、各光学素子の表面に対して反射防止対策を施
しているので、各光学素子の表面での不要反射によるノ
イズ光を低減して、良好な画質を実現することを可能と
している。
【0137】(第6実施形態)本発明の第6実施形態
を、図14乃至図16とともに説明する。ここで、図1
4は本実施形態のHMDの概略構成を示す平面説明図、
図15は本実施形態のHMDにおけるバックライトを示
す要部斜視説明図、図16は本実施形態のHMDにおけ
るバックライトを示す要部拡大側断面説明図である。
【0138】本実施形態においては、図14及び図15
に示すように、液晶ディスプレイ31のバックライト1
12として、基板401上に複数の青色発光ダイオード
チップ402を表面実装し、その上に蛍光体403を塗
布したものを用いている。ここで、蛍光体403として
適切なものを選択することによって、青色発光ダイオー
ド402からの青色の光線を受けて、黄色の光線を放出
させることができるので、これらが合成されてバックラ
イトに必要な白色光線を得ることができる。
【0139】但し、青色発光ダイオード402はまだそ
れほど明るくはないので、高密度に配列実装する必要が
ある。そこで、1.3インチの液晶ディスプレイ用に設
計した場合の数値例について説明する。ここで、発光ダ
イオード402の仕様を、直流順電圧3.6V、直流順
電流20mAのときの光度40mcdであると仮定す
る。
【0140】次に、バックライトの要求仕様として40
000nt(cd/m2)を想定すると、簡単な計算か
ら1mm間隔に配列すれば良いことが分かる。実際、
1.3インチパネルの大きさを横26mm,縦20mm
とすると、全体の光度は40×26×20=20800
mcd=20.8cdであるから、輝度は20.8cd
/520×10-62=40000ntとなり、必要な
特性を実現することが可能である。
【0141】ところで、青色発光ダイオードチップ40
2を1mm間隔で配列するのは、通常のワイヤーボンド
では困難であるので、本実施形態においては、図16に
示すように、青色発光ダイオードチップ402の両端に
電極端子404を設け、導電性接着剤405によって基
板401上の配線パターン406に表面実装している。
【0142】以上説明したとおり、本実施形態のHMD
は液晶ディスプレイ31のバックライト112としてL
EDバックライトを用いているので、バックライト12
として冷陰極管を用いた従来例に比べて、発熱が少な
く、インバータも不要であるので大きさ、重量、電磁波
ノイズ等の問題も解決することができる。これによっ
て、より薄型軽量のHMDを実現することができ、軽快
な装着感を提供することが可能となる。
【0143】また、上述した本発明の第1〜第5実施形
態の光学装置においては、光線がハーフミラーを複数回
通過するために透過率が低下してしまうが、上述した本
実施形態のLEDバックライト112を用いることによ
って、容易に高輝度を得ることができるので、上記のよ
うな光学装置であっても明るい画像光を使用者に提示す
ることが可能となる。
【0144】尚、上記本発明の実施形態においては、デ
ィスプレイとして液晶ディスプレイ31を用いたものに
ついて説明したが、EL(エレクトロルミネッセンス)
ディスプレイを用いることもできる。この場合には、バ
ックライトが不要で、さらに薄型化が可能になると同時
に、視角が広いので画面内での輝度と色彩との均一性が
向上するという利点がある。
【0145】尚、ELディスプレイを用いる場合も、上
記液晶ディスプレイ31で説明したのと同様に、内部に
あるブラックマトリックスに反射防止処理を施すことに
より、この部分での反射によるノイズ光を低減し、画質
を向上させることができる。
【0146】ただし、現段階ではELパネルの解像度が
液晶パネルよりも劣るので、高解像度画像の表示には使
用できない。従って、設計者は小型化と高解像度との仕
様の優先順位によって、液晶ディスプレイとELディス
プレイとを適宜選択すれば良い。
【0147】
【発明の効果】本願請求項1に記載の発明に係る光学装
置は、反射屈折手段が、内部応力に対して正と負の光弾
性係数を持つ高分子材料の共重合物質によって製作され
たものであり、高分子材料を適切に共重合させて全体と
して複屈折性がないようにすることができるので、この
反射屈折手段を通過する光線の偏光状態が乱れることを
防止できる。従って、この光学装置を用いたHMDの場
合、ディスプレイから目に直接達するノイズ光をなくす
るとともに、シグナル光に対する影響もなくすることが
でき、画像のS/Nを向上させることができる。
【0148】本願請求項2に記載の発明に係る光学装置
は、第1及び第2の1/4波長板の厚み方向に屈折率を
持たせ、その大きさを波長板面内の最大の屈折率と最小
の屈折率との間の値にしたので、1/4波長板に斜めに
入射する光線に対するレタデーションの変化を抑制する
ことができ、斜めの構成として目に入るノイズ光を減ら
して、画質の劣化を低減することができる。
【0149】本願請求項3に記載の発明に係る光学装置
は、第1及び第2の1/4波長板を、それぞれの延伸軸
が直交する状態にて配置しているので、2つの1/4波
長板によりレタデーションをキャンセルして、ディスプ
レイから使用者の目に直接達する光線を低減して、画質
を向上させることができる。
【0150】本願請求項4に記載の発明に係る光学装置
は、第2の1/4波長板と第2の偏光板とが1枚の円偏
光板の機能を果たすので、外光のハーフミラーでの反射
を吸収し、S/Nを向上させることができる。
【0151】本願請求項5に記載の発明に係る光学装置
は、第1の1/4波長板と第1の偏光板とが1枚の円偏
光板の機能を果たすので、反射屈折手段での反射を吸収
する。従って、ディスプレイ反射が低減し、S/Nを向
上させることができる。
【0152】本願請求項6に記載の発明に係る光学装置
は、1/4波長板と1/2波長板とをそれらの光軸が交
差するように貼り合わせた広帯域波長板を設けているの
で、入射波長に対する特性の変化が大幅に抑制され、設
計波長から離れた波長範囲におけるS/Nを改善するこ
とが可能となる。
【0153】本願請求項7に記載の発明に係る光学装置
は、広帯域波長板を構成する1/4波長板と1/2波長
板とを同一の材料にて形成し、且つ少なくとも一方の波
長板を、波長板平面内の直交軸方向とフィルムの厚さ方
向における屈折率をそれぞれnx 、ny 、nz とした場
合に、nx >nz >ny を満足する材料で構成している
ので、広帯域波長板に対して斜めに入射する光線に対す
るレタデーションの変化を抑制することができ、その結
果、斜めの光線として目に入る画像周辺部のノイズ光を
減らし、S/Nを改善することができる。
【0154】本願請求項8に記載の発明に係る光学装置
は、広帯域波長板を構成する1/4波長板と前記1/2
波長板との光軸のなす角をpとした場合に、50度<p
<70度を満足するように構成しているので、波長に対
する特性の均一性をより一層改善することができ、その
結果、S/Nの向上が可能になる。
【0155】本願請求項9に記載の発明に係る光学装置
は、第2の広帯域波長板と第2の偏光板とが1枚の広帯
域の円偏光板の機能を果たすので、外光のハーフミラー
での反射を広帯域に渡って吸収し、より一層S/Nを向
上させることができる。
【0156】本願請求項10に記載の発明に係る光学装
置は、第1の広帯域波長板と第1の偏光板とが1枚の円
偏光板の機能を果たすので、反射屈折手段での反射を広
帯域に渡って吸収する。従って、ディスプレイ反射が低
減し、より一層S/Nを向上させることができる。
【0157】本願請求項11に記載の発明に係る光学装
置は、各光学素子の表面を反射防止コーティングしてい
るので、不要な反射に起因するノイズ光を低減できる。
【0158】本願請求項12に記載の発明に係る光学装
置は、各光学素子間を光学用接着剤で接着しているの
で、不要な反射に起因するノイズ光を低減できる。
【0159】本願請求項13に記載の発明に係る頭部搭
載型ディスプレイは、上述した光学装置に、バックライ
ト及び液晶ディスプレイを設けているので、広視野角で
ありながら、薄型軽量で軽快な装着感であり、さらに画
質の良好な頭部搭載型ディスプレイを実現することがで
きる。
【0160】本願請求項14に記載の発明に係る頭部搭
載型ディスプレイは、液晶ディスプレイの内部にあるブ
ラックマトリックスに反射防止処理を施しているので、
液晶ディスプレイでの反射によるノイズ光を低減し、よ
り一層、画質の良好な頭部搭載型ディスプレイを実現す
ることが可能となる。
【0161】本願請求項15に記載の発明に係る頭部搭
載型ディスプレイは、液晶ディスプレイのバックライト
として、LEDバックライトを用いているので、より一
層薄型軽量で軽快な装着感を得ることができる。また、
LEDバックライトは発熱が少なく、容易に高輝度を得
ることができるので、明るい画像を提供することが可能
である。
【0162】本願請求項16に記載の発明に係る頭部搭
載型ディスプレイは、上述した光学装置に、バックライ
トが不要なELディスプレイを設けているので、液晶デ
ィスプレイを用いる場合に比べて、より一層、薄型軽量
の頭部搭載型ディスプレイを実現することができる。
【0163】本願請求項17に記載の発明に係る頭部搭
載型ディスプレイは、ELディスプレイの内部にあるブ
ラックマトリックスに反射防止処理を施しているので、
ELディスプレイでの反射によるノイズ光を低減し、よ
り一層、画質の良好な頭部搭載型ディスプレイを実現す
ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学装置の第1実施形態を用いたHM
Dの概略構成を示す平面説明図である。
【図2】本発明の光学装置の第2実施形態を用いたHM
Dの概略構成を示す平面説明図である。
【図3】本発明の光学装置の第2実施形態における各光
学素子の配置状態を示す概略説明図である。
【図4】本発明の光学装置の第2実施形態における1/
4波長板の光線の垂直から計った入射角に対するレタデ
ーションの変化を示す説明図である。
【図5】本発明の光学装置の第2実施形態における2枚
の1/4波長板の各波長に対するレタデーションの変化
を示す説明図である。
【図6】本発明の光学装置の第3実施形態における各光
学素子の配置状態を示す概略説明図である。
【図7】本発明の光学装置の第4実施形態を用いたHM
Dの概略構成を示す平面説明図である。
【図8】本発明の光学装置の第4実施形態における広帯
域波長板を示す概略説明図である。
【図9】本発明の光学装置の第4実施形態における広帯
域波長板の特性を示すポアンカレ球の説明図である。
【図10】本発明の光学装置の第4実施形態における広
帯域波長板の波長分散特性を示す説明図である。
【図11】本発明の光学装置の第4実施形態における分
光透過率特性を示す説明図である。
【図12】本発明の光学装置の第4実施形態における各
光学素子の配置状態を示す概略説明図である。
【図13】本発明の光学装置の第5実施形態を示す概略
説明図である。
【図14】本発明のHMDの第6実施形態の概略構成を
示す平面説明図である。
【図15】本発明のHMDの第6実施形態におけるバッ
クライトの概略構成を示す要部斜視説明図である。
【図16】本発明のHMDの第6実施形態におけるバッ
クライトを示す要部拡大側断面説明図である。
【図17】従来のHMDの概略構成を示す平面説明図で
ある。
【図18】従来の光学装置を用いたHMDの概略構成を
示す平面説明図である。
【図19】座標軸の定義を示す説明図である。
【図20】従来の光学装置の構成を示す説明図である。
【図21】従来の光学装置の作用を示す説明図である。
【図22】従来の光学装置を示す説明図である。
【図23】従来の光学装置を示す説明図である。
【図24】波長板の座標系を示す説明図である。
【図25】波長板の作用を示す説明図である。
【図26】屈折率楕円体を示す説明図である。
【図27】屈折率楕円体を示す説明図である。
【図28】従来の光学装置における1/4波長板の屈折
率楕円体を示す説明図である。
【図29】従来の光学装置における1/4波長板の光線
の垂直から計った入射角に対するレタデーションの変化
を示す説明図である。
【図30】従来の光学装置における各光学素子の配置状
態を示す概略説明図である。
【図31】1/4波長板として用いられるポリカーボネ
ートの波長特性を示す説明図である。
【図32】従来の光学装置における2枚の1/4波長板
の各波長に対するレタデーションの変化を示す説明図で
ある。
【図33】ポアンカレ球を示す説明図である。
【図34】従来の光学装置における1/4波長板を示す
概略説明図である。
【図35】従来の光学装置における1/4波長板の特性
を示すポアンカレ球の説明図である。
【図36】従来の光学装置における1/4波長板の波長
分散特性を示す説明図である。
【図37】従来の光学装置における分光透過率特性を示
す説明図である。
【図38】従来の光学装置を示す説明図である。
【図39】従来の光学装置を示す説明図である。
【図40】従来の光学装置を示す概略説明図である。
【符号の説明】
11 メガネ型ケース 12 バックライト 15 使用者 31 液晶ディスプレイ 32 第1の偏光板 33 平凸レンズ 34 第1の1/4波長板 35 ハーフミラー 36 1/4波長板 37 第2の偏光板 38 使用者の目 112 バックライト 133 平凸レンズ 134 第1の1/4波長板 136 第2の1/4波長板 137 第2の偏光板 211 1/2波長板 212 1/4波長板 234 第1の広帯域波長板 236 第2の広帯域波長板 401 基板 402 青色発光ダイオードチップ 403 蛍光体 404 電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 5/64 511 H04N 5/64 511A

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光線の入射側及び出射側のそれぞれに、
    第1の偏光板及び第2の偏光板を備えるとともに、 前記第1の偏光板と前記第2の偏光板との間に、ハーフ
    ミラーコーティングを有する反射屈折手段と、 第1の1/4波長板と、 ハーフミラーと、 第2の1/4波長板とを備えた光学装置であって、 前記反射屈折手段は、内部応力に対して正と負の光弾性
    係数を持つ高分子材料の共重合物質によって製作された
    ものであることを特徴とする光学装置。
  2. 【請求項2】 光線の入射側及び出射側のそれぞれに、
    第1の偏光板及び第2の偏光板を備えるとともに、 上記第1の偏光板と上記第2の偏光板との間に、ハーフ
    ミラーコーティングを有する反射屈折手段と、 第1の1/4波長板と、 ハーフミラーと、 第2の1/4波長板とを備えた光学装置であって、 前記第1の1/4波長板及び前記第2の1/4波長板
    は、厚み方向に屈折率を持ち、その大きさが波長板面内
    の最大の屈折率と最小の屈折率との間の値であることを
    特徴とする光学装置。
  3. 【請求項3】 光線の入射側及び出射側のそれぞれに、
    第1の偏光板及び第2の偏光板を備えるとともに、 上記第1の偏光板と上記第2の偏光板との間に、ハーフ
    ミラーコーティングを有する反射屈折手段と、 第1の1/4波長板と、 ハーフミラーと、 第2の1/4波長板とを備えた光学装置であって、 前記第1の1/4波長板及び前記第2の1/4波長板
    は、それぞれの延伸軸を直交して配置されていることを
    特徴とする光学装置。
  4. 【請求項4】 前記請求項1乃至前記請求項3に記載の
    光学装置において、 前記各光学素子は、光線の入射側から、第1の偏光板、
    反射屈折手段、第1の1/4波長板、ハーフミラー、第
    2の1/4波長板、第2の偏光板の順で配置されている
    ことを特徴とする光学装置。
  5. 【請求項5】 前記請求項1乃至前記請求項3に記載の
    光学装置において、 前記各光学素子は、光線の入射側から、第1の偏光板、
    第1の1/4波長板、反射屈折手段、第2の1/4波長
    板、ハーフミラー、第2の偏光板の順で配置されている
    ことを特徴とする光学装置。
  6. 【請求項6】 光線の入射側及び出射側のそれぞれに、
    第1の偏光板及び第2の偏光板を備えるとともに、 上記第1の偏光板と上記第2の偏光板との間に、ハーフ
    ミラーコーティングを有する反射屈折手段と、 第1の広帯域波長板と、 ハーフミラーと、 第2の広帯域波長板とを備えた光学装置であって、 前記第1の広帯域波長板及び前記第2の広帯域波長板
    は、1/4波長板と1/2波長板とを、それらの光軸が
    交差した状態で貼り合わせて形成されたものであること
    を特徴とする光学装置。
  7. 【請求項7】 前記請求項6に記載の光学装置におい
    て、 前記1/4波長板と前記1/2波長板とは同一の材料か
    らなり、且つ、少なくとも一方の波長板が、波長板平面
    内の直交軸方向、及び厚さ方向における屈折率をそれぞ
    れnx 、ny 、nz とした場合に、nx >nz >ny
    満足することを特徴とする光学装置。
  8. 【請求項8】 前記請求項6又は前記請求項7に記載の
    光学装置において、 前記1/4波長板と前記1/2波長板との光軸のなす角
    をpとした場合に、50度<p<70度を満足すること
    を特徴とする光学装置。
  9. 【請求項9】 前記請求項6乃至前記請求項8に記載の
    光学装置において、 前記各光学素子は、光線の入射側から、第1の偏光板、
    反射屈折手段、第1の広帯域波長板、ハーフミラー、第
    2の広帯域波長板、第2の偏光板の順で配置されている
    ことを特徴とする光学装置。
  10. 【請求項10】 前記請求項6乃至前記請求項8に記載
    の光学装置において、 前記各光学素子は、光線の入射側から、第1の偏光板、
    第1の広帯域波長板、反射屈折手段、第2の広帯域波長
    板、ハーフミラー、第2の偏光板の順で配置されている
    ことを特徴とする光学装置。
  11. 【請求項11】 前記請求項1乃至前記請求項10に記
    載の光学装置において、 前記各光学素子のいずれかの表面が反射防止コーティン
    グされていることを特徴とする光学装置。
  12. 【請求項12】 前記請求項1乃至前記請求項10に記
    載の光学装置において、 前記各光学素子のいずれかの間が光学用接着剤で接着さ
    れていることを特徴とする光学装置。
  13. 【請求項13】 前記請求項1乃至前記請求項12に記
    載の光学装置と、 バックライトと、 液晶ディスプレイとを設けたことを特徴とする頭部搭載
    型ディスプレイ。
  14. 【請求項14】 前記請求項13に記載の頭部搭載型デ
    ィスプレイにおいて、 前記液晶ディスプレイの内部にあるブラックマトリック
    スが反射防止処理されていることを特徴とする頭部搭載
    型ディスプレイ。
  15. 【請求項15】 前記請求項13又は前記請求項14に
    記載の頭部搭載型ディスプレイにおいて、 前記バックライトは、電極を備えた発光ダイオードチッ
    プが表面実装された基板と、 該基板上に塗布された蛍光体とを有することを特徴とす
    る頭部搭載型ディスプレイ。
  16. 【請求項16】 前記請求項1乃至前記請求項12に記
    載の光学装置と、 エレクトロルミネッセンスディスプレイとを設けたこと
    を特徴とする頭部搭載型ディスプレイ。
  17. 【請求項17】 前記請求項16に記載の頭部搭載型デ
    ィスプレイにおいて、 前記エレクトロルミネッセンスディスプレイの内部にあ
    るブラックマトリックスが反射防止処理されていること
    を特徴とする頭部搭載型ディスプレイ。
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