JPH10104413A - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

カラーフィルタの製造方法

Info

Publication number
JPH10104413A
JPH10104413A JP25676296A JP25676296A JPH10104413A JP H10104413 A JPH10104413 A JP H10104413A JP 25676296 A JP25676296 A JP 25676296A JP 25676296 A JP25676296 A JP 25676296A JP H10104413 A JPH10104413 A JP H10104413A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color
pixel
pixels
coating film
colored
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25676296A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideki Hayashi
秀樹 林
Munehiro Hatai
宗宏 畠井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP25676296A priority Critical patent/JPH10104413A/ja
Publication of JPH10104413A publication Critical patent/JPH10104413A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Filters (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明基板上の着色塗膜にレーザー光を照射し
て画素を形成するレーザー光照射法によってカラーフィ
ルタを製造する方法であって、各色の画素の厚みを揃え
ることにより、より平坦性に優れたカラーフィルタを製
造する方法を提供すること。 【解決手段】 透明な基板上に着色塗膜層を形成し、次
いで、レーザー光を画素となる領域以外の部分に照射
し、被照射部分の塗膜を蒸散させて、各色の画素を形成
することにより、少なくとも3色の画素を形成するカラ
ーフィルタの製造方法において、第1色目、第2色目及
び第3色目の基板上の着色塗膜の膜厚をそれぞれd1
2及びd3としたとき、d1>d2≧d3で規定される条
件を満足するように各着色塗膜を形成することを特徴と
するカラーフィルタの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー液晶表示装
置のカラーフィルタを製造する方法に関し、更に詳しく
は、各着色画素の厚みが均一で、平坦性に優れたカラー
フィルタの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カラー液晶表示装置には、透明な基板上
に3色の画素を形成したカラーフィルタが用いられてい
る。3色としては、一般に、赤、青、緑の3原色が使用
されている。所望により、色相の異なる第4色目以上の
画素を形成してもよい。従来、カラーフィルタの製造方
法として、透明な基板上に、第1の色相の顔料を分散さ
せた感光性樹脂組成物の塗膜を形成し、該塗膜上からマ
スクパターンを介して露光し、次いで、現像することに
より、第1のパターン状の透明着色画素を形成し、更
に、その上に同様の工程を繰り返すことにより、第2、
第3の色相のパターン状の透明着色画素を形成する方法
が提案されている(特開平6−67010号公報)。ま
た、粒径1μm以上の顔料粒子が全顔料粒子の10重量
%以下の粒径分布を有する顔料が分散された感光性樹脂
組成物を用いたカラーフィルタ(特開昭60−1297
07号公報)が提案されている。
【0003】これらの着色感光性樹脂組成物を用いるカ
ラーフィルタの製造方法では、露光後に、水または有機
溶媒等の現像液を用いて現像することにより、現像液に
溶解する非露光部または露光部を除去し、着色画素を得
ている。ところが、このような製造方法では、現像工程
を必要とするため、現像液の廃液処理を行わなければな
らない。また、着色画素中に現像液からの未溶解物、ダ
スト等の混入があり、画素欠陥の原因となる。
【0004】更に、着色感光性樹脂組成物を用いる方法
では、感光性成分や樹脂成分の性能により、感度及び解
像度が支配される。各着色画素の光透過率特性によって
も、各着色感光性樹脂組成物の感度及び解像度に差異が
生じる。一般に、青が最も感度が良く、以下、赤及び緑
の順であり、解像度についても、この順に従って低下す
る。そこで、要求される感度と解像度を得るためには、
着色感光性樹脂組成物の各成分を選択する必要がある。
そのために、着色感光性樹脂組成物が高価にならざるを
得なかった。また、この方法では、着色画素を得るため
の工程数が多くならざるを得ず、歩留りの低下を引き起
こし、製造コストが高くなってしまうという欠点があっ
た。
【0005】感光性成分や樹脂成分の含有量などを調整
して、感度及び解像度の調整を行うと、各着色画素の膜
厚が異なってしまい、段差が生じてしまう。着色画素間
に段差が生じると、カラーフィルタの平坦性が損なわ
れ、実装時、電極間に電圧をかけると、かかる電圧に差
を生じて、表示不良を引き起こす。液晶ディスプレイで
は、液晶に電圧を加えて、液晶分子を配向させるが、セ
ルギャップにより、コントラストを最大にする電圧が変
化する。カラーフィルタの各着色画素の膜厚が異なる
と、セルギャップが変わり、色毎に最適な電圧が変わっ
てしまう。そのために、コントラストの低下やオフ時の
色バランスが崩れるという問題を生じる。また、カラー
フィルタに段差があると、配向膜の表面を一定方向にラ
ビングして液晶分子同士をラビング方向に配列させるラ
ビング処理時に、画素境界部分がラビングされずに、液
晶に配向不良を生じ、コントラストが低下する。
【0006】最近、本発明者らは、基板上に形成した着
色塗膜層を、その画素となる部分を残して、レーザー光
の照射により被照射部分を蒸散させて取り去ることによ
り、カラーフィルタを製造する方法に想到した。この方
法では、(1)基板上に第1色目の着色塗膜層を形成
し、第1色目の画素となる領域以外の部分にレーザー光
を照射して被照射部分のみを蒸散させることにより、第
1色目の着色画素を形成し、(2)次いで、第2色目の
着色塗膜層を第1色目の画素の上を被覆して形成し、レ
ーザー光を第2色目の着色画素となる領域以外の部分に
照射すると共に、レーザー光の出力(照射エネルギー
量)を制御して、第2色目の着色塗膜層の被照射部分の
みを蒸散させることにより、第1色目の着色画素を残し
て第2色目の画素を形成し、(3)更に、第3色目の着
色塗膜層を第1色目と第2色目の画素の上を被覆して形
成し、レーザー光を第3色目の着色画素となる領域以外
の部分に照射すると共に、レーザー光の出力を制御し
て、第3色目の着色塗膜層の被照射部分のみを蒸散させ
ることにより、第1色目と第2色目の着色画素を残して
第3色目の画素を形成している。
【0007】このレーザー光照射法を採用すれば、感光
性樹脂を使用することに伴う前記の如き問題点は解消さ
れ、しかも高精細な着色画素が形成されたカラーフィル
タを製造することができる。しかし、各色の着色塗膜が
同一系の組成物であるような場合、簡便のため、同一の
塗布条件で塗布して本方法を用いると、第2色目の画素
を形成する際に、被照射部分の第2色目の着色塗膜のみ
ならず、第1色目の画素の上部も蒸散することがあり、
第3色目の画素を形成する際にも、被照射部分の第3色
目の着色塗膜のみならず、第1色目と第2色目の画素の
上部も蒸散することがあるため、完成したカラーフィル
タの画素の厚みが第3色目、第2色目、第1色目の順に
薄くなり、優れた色調の高コントラストを得るのが困難
であることが判明した。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、透明
基板上の着色塗膜にレーザー光を照射して画素を形成す
るレーザー光照射法によってカラーフィルタを製造する
方法であって、各色の画素の厚みを揃えることにより、
より平坦性に優れたカラーフィルタを製造する方法を提
供することにある。本発明者らは、鋭意研究を行った結
果、3色の着色塗膜層の基板上での厚みを順次薄くして
いくことにより、カラーフィルタの平坦化を向上させ得
ることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて
完成するに至ったものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、透明な
基板上に少なくとも3色の画素を形成するカラーフィル
タの製造方法において、(1)基板上に第1色目の着色
塗膜層を形成し、次いで、レーザー光を第1色目の画素
となる領域以外の部分に照射して、被照射部分の塗膜を
蒸散させることにより、第1色目の画素を形成する工
程、(2)第1色目の画素が形成された基板の全面に、
第1色目の画素を被覆するようにして第2色目の着色塗
膜層を形成し、次いで、レーザー光を第2色目の画素と
なる領域以外の部分に照射して、被照射部分の塗膜を蒸
散させることにより、第2色目の画素を形成し、その
際、レーザー光の出力を制御して、第1色目の画素を残
して、その上に被覆された第2色目の塗膜を蒸散させる
工程、及び(3)第1色目と第2色目の画素が形成され
た基板の全面に、第1色目と第2色目の画素を被覆する
ようにして第3色目の着色塗膜層を形成し、次いで、レ
ーザー光を第3色目の画素となる領域以外の部分に照射
して、被照射部分の塗膜を蒸散させることにより、第3
色目の画素を形成し、その際、レーザー光の出力を制御
して、第1色目と第2色目の画素を残して、それらの上
に被覆された第3色目の塗膜を蒸散させる工程を含み、
(4)前記各工程において、第1色目、第2色目及び第
3色目の基板上の着色塗膜の膜厚をそれぞれd1、d2
びd3としたとき、下記式(1)で規定される条件を満
足するように各着色塗膜を形成することを特徴とするカ
ラーフィルタの製造方法が提供される。 d1 >d2 ≧d3 (1)
【0010】前記各工程において、第1色目の画素上に
被覆された第2色目の着色塗膜の膜厚をd2’としたと
き、下記式(2)で規定される条件を満足するように各
着色塗膜を形成することが好ましい。 d1 +d2’≒2d2 (2)
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の製造方法につい
て、図1を用いて説明する。 (1)第一工程 基板1上に第1色目の着色塗膜層2を形成する。ここ
で、基板は、通常、透明であり、ガラス、合成樹脂から
なる透明な薄板、シート、フィルム等である。基板とし
て、予めブラックマトリクスが形成されているものも使
用できる。ブラックマトリクス(遮光層)とは、各着色
画素の隙間を遮光性物質で埋め、または被覆したもので
あり、カラーフィルタのコントラストを向上させる役割
を果たす。ブラックマトリクスの材質としては、例え
ば、クロム、酸化クロムの薄膜、カーボンブラック、黒
鉛、遮光性物質を混入した樹脂組成物等がある。透明な
基板を用い、2色以上の画素を重ね合わせてブラックマ
トリクスを形成してもよい。ここで言う、第1色目と
は、カラーフィルタに必要な3原色の1つで、第2色
目、第3色目は、各々残りの色である。通常は、3原色
として赤、緑、青(R、G、B)が用いらる。着色塗膜
層の形成は、着色組成物を基板に塗布し、乾燥すること
により行う。
【0012】着色組成物は、これを塗膜にして、カラー
フィルタの画素として用いた場合、充分な色特性を持っ
ているものであり、通常、顔料を分散剤を用いて適当な
溶媒に分散させたものである。分散剤とは、顔料を微細
化し、安定に分散させる機能を有するものである。顔料
としては、有機顔料では、アゾレーキ系、不溶性アゾ
系、縮合アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、
ジオキサジン系、イソインドリノン系、アントラキノン
系、ベリノン系、チオインジコ系、ペリレン系、カーボ
ンがあり、無機顔料では、鉄黒、酸化チタン、ミロリブ
ルー、酸化鉄、コバルト紫、マンガン紫、群青、紺青、
コバルトブルー、セルリアンブルー、ピリジアン、及び
これらの混合物が使われる。顔料を表面処理し、顔料の
分散性を向上させた修飾顔料も使用することができる。
【0013】分散剤としては、界面活性剤が良く使用さ
れる。界面活性剤には、イオン性界面活性剤、ノニオン
性界面活性剤がある。イオン性界面活性剤には、カチオ
ン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、及び両性界面
活性剤がある。カチオン性界面活性剤の例として、脂肪
族アミン類、第4アンモニウム塩類、アルキルピリジウ
ム塩類等がある。アニオン性界面活性剤の例として、脂
肪酸塩類、硫酸エステル類、スルホン酸塩類、燐酸エス
テル類等がある。両性界面活性剤の例として、アミノ酸
塩類等がある。ノニオン性界面活性剤の例として、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンア
ルキルエステル類、ソルビタンアルキルエステル類、ポ
リオキシエチレンソルビタンアルキルエステル類等があ
る。
【0014】また、分散剤として、界面活性剤以外に、
市販の顔料分散用樹脂も使用することができる。この例
として、水溶性の樹脂として、ブチラール樹脂、ポリビ
ニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル
アミド、またはアクリル酸、メタクリル酸、2−ヒドロ
キシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタク
リレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートの重
合体等がある。また、これらの共重合体も用いられる。
溶剤系の樹脂として、アルキド樹脂、アクリル樹脂、フ
ッ素樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、エポキシ
樹脂、ウレタン樹脂、イソシアネート、マレイン樹脂等
がある。分散剤として、上記界面活性剤と顔料分散用の
樹脂の併用も可能である。
【0015】顔料は、上記界面活性剤、顔料分散用の樹
脂のどちらか一方で分散を行い、残りのを一方を顔料を
分散した後、添加することも可能である。着色組成物に
用いられる溶媒としては、通常の塗料に用いられている
溶媒が使用できる。具体例としては、水、メタノール、
エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、ト
ルエン、キシレン、メチルエチルケトン、ジグライム、
乳酸エステル、エチルセロソルブ、エチルセロソルブア
セテート、酢酸エステル等が挙げられる。
【0016】着色組成物には、塗膜の耐久性を向上させ
るために、各種のバインダー樹脂を使用することができ
る。バインダー樹脂としては、上記顔料分散用の樹脂と
して挙げた樹脂も用いることができる。上記組成物から
適当なものを選択し、通常の分散機により、顔料を溶媒
中に分散する。溶媒中には分散剤が予め溶解してある。
分散機には、サンドミル、ボールミル、ホモジナイザー
等が使用される。
【0017】このようにして得られた着色組成物を基板
に塗布し、第1色目の塗膜2を形成する。塗膜形成方法
としては、スピンコート、ロールコート、バーコート、
ディッピング等がある。塗膜の膜厚は、顔料の濃度によ
り異なるが、通常0.5〜2μmである。塗布後、塗膜
を乾燥させ、硬化させる。通常、塗膜をベークし、塗膜
を乾燥させる。その方法の例として、ホットプレートに
置くか、またはオーブン中に入れる方法等が挙げられ
る。塗膜を乾燥させる条件としては、溶媒の蒸気圧、ポ
リマーの耐熱性により適宜選択されるが、ベークの温度
として、常温以上300℃以下、好適な範囲として50
〜100℃である。
【0018】こうして得られた第1色目の着色塗膜2
に、第1色目の着色画素が形成される領域以外の部分に
レーザー光3を照射し、レーザー光を照射した部分を蒸
散させることにより、第1色目の着色画素5を形成す
る。ここで使用するレーザーとしては、レーザー光が塗
膜に照射されて、蒸散を起こすように、充分短い波長で
なければならない。従って、波長が紫外線領域にあるエ
キシマーレーザーが好適である。使用されるエキシマー
レーザーとしては、XeCl、KrF、ArFがある。
しかしながら、CO2、YAGレーザーのように、波長
が赤外光であっても、非線形光学材料を用い、第2、第
3高調波により、その波長を得ることも可能である。し
かし、この場合、レーザー光が充分なエネルギー密度を
持っていなければならない。レーザー光のエネルギー密
度は、通常、0.2〜3J/cm2であり、0.5〜2
J/cm2が特に好適である。エネルギー密度が大きす
ぎると、塗膜だけでなく、下にある基板まで蒸散してし
まう。また、小さすぎると塗膜が蒸散を起こさない。レ
ーザー光は、第2色目以降の画素の形成のために、レー
ザー光の出力を制御することが必要である。出力を制御
するには、レーザー光がパルス光であることが望まし
い。なぜならば、パルス光のショット数を制御すること
により、塗膜の深さ方向の加工制御が可能となるからで
ある。形成される着色画素の大きさは、通常、略100
×300μmであり、画素間隔は、通常、約30μmで
ある。
【0019】レーザー光を照射して、着色画素を形成す
るのに2つの方法がある。1つは、図1(b)に示すよ
うに、フォトマスク4を介し、面露光によって、ある領
域にレーザー光3を照射し、一括で画素を形成し、XY
ステージ等により、基板を移動し、またレーザー光を照
射し、画素を形成する。この工程を繰り返すことによ
り、基板の全面に着色画素を得る。この場合、できる限
り大面積の方が加工時間が短くなり有利だが、露光面積
を広げすぎると、エネルギー密度が小さくなり、蒸散を
起こさなくなってしまう。最低限蒸散するようなエネル
ギー密度で、レーザー光の領域を広げるのが好ましい。
この方法では、1回に画素を形成する領域が広いため
に、全体の加工時間が短くなる。
【0020】もう1つの方法としては、レーザー光を小
さく絞り込み、走査することにより着色画素を形成す
る。レーザー光のスポットの大きさは、スポットの縦、
横のどちらかが少なくとも30μm以下にすることが好
ましい。レーザー光を走査する方法としては、XYステ
ージ等により基板自体を移動するか、またはレーザー光
を光学系により走査することが可能である。この方法で
は、フォトマスクは不要であり、微細加工には有利であ
る。このようにして、第1色目の着色画素5を形成す
る。
【0021】(2)第二工程 図1(d)に示すように、第2色目の着色組成物を第1
色目の画素5が形成された基板1の上に塗布し、乾燥さ
せて第2色目の塗膜6を形成する。このとき、塗液の流
動性から、第1色目の画素5上の第2色目の塗膜61の
厚さは、必ず凹部である基板上の第2色目の塗膜6の厚
さより薄くなる。第1色目と第2色目の画素の厚みを一
定にするためには、第1色目の画素厚みd1を基板上の
第2色目の塗膜厚みd2よりも大きくすることが必要で
ある。第2色目の塗膜を第1色目の塗膜と同じ厚さで塗
布すると、第1色目の画素上の第2色目の塗膜厚さが薄
くなりすぎて、基板上の不要な第2色目の塗膜を蒸散す
る際に、第1色目の画素の上部まで削られてしまうため
である。第1色目の画素厚みd1と第1色目の画素上の
第2色目の塗膜厚さd2’の和が、基板上の第2色目の
塗膜厚さd2の約2倍となるようにすることが好まし
い。
【0022】式(2)において、d1 +d2’≒2d2
して等号(=)を使用していないのは、基板の面内での
膜厚分布を考慮したためであり、通常、±10%程度の
誤差は許容される。この条件は、塗布条件を選ぶことに
より、0.1μm程度の精度で達成することができる。
次に、図1(e)に示すように、第1色目の着色画素を
形成したときと同様にして、レーザー光3を第2色目の
着色画素を形成させる領域以外のところに照射し、第2
色目の着色画素7を形成する。ここで、レーザーのパル
ス1ショット当たりの蒸散の深さ、すなわちエッチレー
トを予め測定しておき、第2色目の塗膜の膜厚を測定す
ることにより、基板上の第2色目の塗膜6の被照射部分
を蒸散させるのに必要なショット数を求め、そのショッ
ト数だけレーザー光パルスを照射し、第1色目の画素5
と厚みを揃えた第2色目の着色画素7を形成する。この
ときの各画素の厚みは、d2である。
【0023】(3)第三工程 最後に、図1(g)に示すように、第3色目の着色塗膜
8を第1、第2色目着色塗膜と同様にして形成し、第2
色目着色画素を形成したときと同様にして、レーザー光
を第3色目の着色画素を形成させる領域以外のところに
照射し、第3色目の着色画素9を形成する。ここで蒸散
させるのは、通常、第1色目、第2色目の着色画素の上
の第3色目の着色塗膜81のみであるため、第3色目の
基板上の塗膜厚さd3が、第2色目の着色画素の厚みd2
以下であれば、すなわち式(1)が満足されれば、必ず
3色の画素の厚みを揃えることができる。そのために
は、レーザーのパルス1ショット当たりの蒸散の深さ、
すなわちエッチレートを予め測定しておき、第3色目の
塗膜の膜厚を測定することにより、3色の画素厚みを揃
えるのに必要なショット数を求め、そのショット数だけ
パスルを照射し、第1色目、第2色目の上にある第3色
目の着色塗膜のみ、あるいは場合によっては第1色目、
第2色目の着色画素の上部の一部を蒸散させる。上記の
ようにして厚みがd3に揃った3色の着色画素を形成
し、平坦性に優れたカラーフィルタを作製することがで
きる。
【0024】本発明では、第1色目の着色塗膜は、単に
レーザー光を照射し、被照射部分を蒸散させることによ
り着色画素を形成し、第2色目以降は、レーザー光の出
力を制御することによりエッチング深さをコントロール
しながら、不要な塗膜のみを蒸散させることにより、着
色画素を形成し、カラーフィルタを製造する。レーザー
光の蒸散は、レーザー光の波長領域に吸収のある物質な
らば、ほとんど行われるので、着色塗膜の材料選択性が
広くなる。また、レーザー光を用いるため、ドライプロ
セスにより画素形成を行うことができる。第1色目から
順次塗膜厚さを薄くしているので、完成したカラーフィ
ルタは、3色の画素厚さが揃っていて平坦性に優れてい
る。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
する。ただし、本発明は、以下の実施例に限定されるも
のではない。
【0026】[実施例1] 〈着色組成物の作製〉最初にRGBの着色組成物を作製
する。ここでRGBとは、カラーフィルタの画素におけ
る3原色で、R、G及びBは、それぞれ赤、緑及び青で
ある。RGBの着色組成物を作製するために、赤、緑、
青の3色に加えて、色調整用として、黄及び紫の2色の
顔料を分散する。着色組成物の配合組成 顔料:15% ポリビニルアルコール(ゴーセノール:KP08、日
本合成化学工業(株)製) :3% ノニオン系界面活性剤(ノイゲンEA170、第一工
業製薬(株)製):3% 水:79%各色における顔料 赤:クロモフタールレッド 緑:フタロシアニングリーン 青:フタロシアニンブルー 黄:ジスアゾイエロー 紫:ジオキサジンヴァイオレット これらの顔料をサンドミルにより分散した。色調整とし
て、以下の組成比で混合し、RGBの着色組成物を得
た。 R=赤:黄(85:15) G=緑:黄(61:39) B=青:紫(78:22)
【0027】〈カラーフィルタの製造方法1〉10cm
角の無アルカリガラス基板に、第1色目としてRの着色
組成物をスピンコーターにより塗布し、これを70℃の
ホットプレートの上に3分間置き、乾燥させ塗膜を作製
した。このとき、塗膜の膜厚は、1.2μmであった。
得られたRの着色塗膜の着色画素を形成すべき部分以外
の部分に、KrFのエキシマレーザー(L5837:浜
松ホトニクス(株))を照射して蒸散させ、Rの着色画
素を形成した。このときレーザー光のスポットサイズを
レンズ系により10×150μmに縮小し、XYステー
ジにより基板を移動させながらレーザー光を照射するこ
とにより、Rの100×300μmの大きさの画素を形
成した。このときのレーザーのエネルギー密度は、2J
/cm2であった。
【0028】次に、Gの着色組成物をこのRの画素が形
成されている基板の上から塗布し、同様に乾燥してGの
塗膜を得た。このとき、Gの塗膜厚さは、基板上で0.
8μm、Rの画素上では0.4μmであった。すなわ
ち、RとGの2層の重なった部分の厚みは、1.6μm
であった。予め、G及びRの塗膜の単位パルス当たりの
蒸散する深さ、すなわちエッチレートを測定したとこ
ろ、双方とも0.2μm/パルスであった。従って、G
の画素が形成される領域以外の部分を蒸散させてRとG
の厚みを揃えるためには、レーザー光のパルスを走査
し、4ショット照射すればよいことが分かった。このよ
うにしてレーザー光をRと同様にGの画素が形成される
領域以外の部分にXYステージを移動させながら、各部
分4ショットずつ照射した。こうしてRと同様に100
×300μmのGの画素を形成した。
【0029】最後に、Bの画素をGと同様にして形成し
た。このとき、Bの塗膜厚さは、基板上では0.8μ
m、RおよびGの塗膜上では0.4μmであった。すな
わち、RあるいはGとBの2層の重なる部分の厚みは、
1.2μmであった。BのエッチレートはGと同様0.
2μm/パルスであったので、不要なBを蒸散させてR
GBの厚みを揃えるためにレーザー光のパルスをBの画
素が形成される領域以外の部分にXYステージを移動し
ながら、各部分2ショットずつ照射し、100×300
μmのBの画素を形成した。このようにして各画素の厚
みが0.8μmと揃ったRGBの画素が形成されたカラ
ーフィルタが得られた。
【0030】[実施例2] 〈カラーフィルタの製造方法2〉10cm角の無アルカ
リガラス基板に、第1色目としてRの着色組成物をスピ
ンコーターにより塗布し、これを70℃のホットプレー
トの上に3分間置き、乾燥させ塗膜を作製した。このと
き、塗膜の膜厚は、1.3μmであった。得られたRの
着色塗膜の着色画素を形成すべき部分以外の部分にKr
Fのエキシマレーザー(L5837:浜松ホトニクス
(株))を照射して被照射部分を蒸散させ、Rの着色画
素を形成した。このときレーザー光にフォトマスクを介
し、スポットサイズをレンズ系により7×7mmに縮小
し、この領域内にレーザー光を照射し画素を形成した。
次に、XYステージで基板を移動し、次の領域のRの画
素を形成するという動作を繰り返し、基板全体にRの1
00×300μmの大きさの画素を形成した。このとき
のレーザーのエネルギー密度は、1J/cm2であっ
た。
【0031】次に、Gの着色組成物をこのRの画素が形
成されている基板の上から塗布し、同様に乾燥してGの
塗膜を得た。このとき、Gの塗膜厚さは、基板上では
0.9μm、Rの画素上では0.5μmであった。すな
わち、RとGの2層が重なる部分の厚みは、1.8μm
であった。予め、G及びRの塗膜の単位パルス当たりの
蒸散する深さ、すなわちエッチレートを測定したとこ
ろ、双方とも0.1μm/パルスであった。従って、G
の画素が形成される領域以外の部分を蒸散させてRとG
の厚みを揃えるためには、レーザー光のパルスを9ショ
ット照射すればよいことが分かった。このようにしてレ
ーザー光をRと同様にフォトマスクを介し、9ショット
照射した後、次の領域にXYステージで移動させる動作
を繰り返し、基板全体にGの100×300μmの大き
さの画素を形成した。
【0032】最後にBの画素をGと同様にして形成し
た。このとき、Bの塗膜厚さは、基板上では0.8μ
m、R及びGの塗膜上では0.4μmであった。すなわ
ち、RあるいはGとBの2層が重なる部分の厚みは、
1.3μmであった。Bのエッチレートは、Gと同様
0.1μm/パルスであったので、不要なBを蒸散させ
てRGBの厚みを揃えるために、レーザー光のパルスを
5ショット照射すればよいことが分かった。このように
してレーザー光をGと同様にフトマスクを介し、5ショ
ット照射した後、次の領域にXYステージで移動させる
動作を繰り返し、基板全体にBの100×300μmの
大きさの画素を形成した。このようにして各画素の厚み
が0.8μmと揃ったRGBの画素が形成されたカラー
フィルタが得られた。以上の各実施例において、各色の
塗膜厚さを整理すると表1のようになる。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】本発明の製造法によれば、以下のような
顕著な効果を奏することができる。 (1)着色画素の形成工程がドライプロセスであるの
で、廃液処理を必要としない。また、ウエットプロセス
における現像液からの不純物の混入もなく、画素欠陥を
少なくすることが可能となる。その結果、カラーフィル
タの歩留まりを向上することが可能となる。 (2)着色画素に感光性を必要としないので、廉価な材
料により着色画素を形成することができ、かつレーザー
により画素形成を行うので、高精細なカラーフィルタを
製造することができる。 (3)レーザーを光源に用いるために、レーザーのもつ
コヒーレント性から、マスクを塗膜から離したプロキシ
ミティ露光でも回折が無く、マスク通りのパターンが作
製できる。 (4)各色の画素厚みが揃っており、高品質のカラーフ
ィルタが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施例のうち、フォトマスク
を用いた面露光によるカラーフィルタの製造工程の一例
を模式的に表した図である。
【符号の説明】
1:基板 2:第1色目着色塗膜 3:レーザー光 4:フォトマスク 5:第1色目画素 6:第2色目着色塗膜(基板上) 61:第2色目着色塗膜(画素上) 7:第2色目画素 8:第3色目着色塗膜(基板上) 81:第3色目着色塗膜(画素上) 9:第3色目画素

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明な基板上に少なくとも3色の画素を
    形成するカラーフィルタの製造方法において、(1)基
    板上に第1色目の着色塗膜層を形成し、次いで、レーザ
    ー光を第1色目の画素となる領域以外の部分に照射し
    て、被照射部分の塗膜を蒸散させることにより、第1色
    目の画素を形成する工程、(2)第1色目の画素が形成
    された基板の全面に、第1色目の画素を被覆するように
    して第2色目の着色塗膜層を形成し、次いで、レーザー
    光を第2色目の画素となる領域以外の部分に照射して、
    被照射部分の塗膜を蒸散させることにより、第2色目の
    画素を形成し、その際、レーザー光の出力を制御して、
    第1色目の画素を残して、その上に被覆された第2色目
    の塗膜を蒸散させる工程、及び(3)第1色目と第2色
    目の画素が形成された基板の全面に、第1色目と第2色
    目の画素を被覆するようにして第3色目の着色塗膜層を
    形成し、次いで、レーザー光を第3色目の画素となる領
    域以外の部分に照射して、被照射部分の塗膜を蒸散させ
    ることにより、第3色目の画素を形成し、その際、レー
    ザー光の出力を制御して、第1色目と第2色目の画素を
    残して、それらの上に被覆された第3色目の塗膜を蒸散
    させる工程を含み、(4)前記各工程において、第1色
    目、第2色目及び第3色目の基板上の着色塗膜の膜厚を
    それぞれd1、d2及びd3としたとき、下記式(1)で
    規定される条件を満足するように各着色塗膜を形成する
    ことを特徴とするカラーフィルタの製造方法。 d1 >d2 ≧d3 (1)
  2. 【請求項2】 前記各工程において、第1色目の画素上
    に被覆された第2色目の着色塗膜の膜厚をd2’とした
    とき、下記式(2)で規定される条件を満足するように
    各着色塗膜を形成する請求項1記載のカラーフィルタの
    製造方法。 d1 +d2’≒2d2 (2)
JP25676296A 1996-09-27 1996-09-27 カラーフィルタの製造方法 Pending JPH10104413A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25676296A JPH10104413A (ja) 1996-09-27 1996-09-27 カラーフィルタの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25676296A JPH10104413A (ja) 1996-09-27 1996-09-27 カラーフィルタの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10104413A true JPH10104413A (ja) 1998-04-24

Family

ID=17297100

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25676296A Pending JPH10104413A (ja) 1996-09-27 1996-09-27 カラーフィルタの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10104413A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TW574523B (en) Color filter of liquid crystal display
CN101542337B (zh) 延迟基板的制造方法
JP2949391B2 (ja) カラーフィルターの製造法
JP3787917B2 (ja) 着色画像形成用感光液、これを用いたカラーフィルターの製造法及びカラーフィルター
JPH09152506A (ja) カラーフィルタ及びその製造方法
JP2006337952A (ja) カラーフィルタの製造方法
JPH08295820A (ja) カラーフィルター用顔料分散液
JPH10104413A (ja) カラーフィルタの製造方法
JPH10160919A (ja) カラーフィルタの製造方法
JPH10104414A (ja) カラーフィルタ用着色組成物、カラーフィルタ、及びカラーフィルタの製造方法
JP2009092735A (ja) カラーフィルタの欠陥修正方法
JP2007094307A (ja) カラーフィルタ及びその製造方法
JPH1068811A (ja) ブラックマトリクスが形成された透明基板の製造方法
JPH10268124A (ja) カラーフィルタ用着色組成物、カラーフィルタ、及びその製造方法
JPH1123823A (ja) カラーフィルタの製造方法
JPH09184913A (ja) カラーフィルタの製造方法
JPH09113719A (ja) カラーフィルタの製造方法
JPH1123831A (ja) カラーフィルタの製造方法
JPH10186126A (ja) カラーフィルタ
JPH09159814A (ja) カラーフィルタの製造方法
JPH0915415A (ja) カラーフィルター及びその製造方法
JPH09127325A (ja) カラーフィルタの製造方法及びカラーフィルタ
JPH1096811A (ja) 反射型カラーフィルタ及びその製造方法
JPH10300916A (ja) カラーフィルターの製造方法
JPH11223719A (ja) 着色パターンの形成方法及びカラーフィルタの製造方法