JPH10103526A - うず巻形ガスケット - Google Patents

うず巻形ガスケット

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JPH10103526A
JPH10103526A JP27412696A JP27412696A JPH10103526A JP H10103526 A JPH10103526 A JP H10103526A JP 27412696 A JP27412696 A JP 27412696A JP 27412696 A JP27412696 A JP 27412696A JP H10103526 A JPH10103526 A JP H10103526A
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JP
Japan
Prior art keywords
gasket
ring
main body
flat plate
inner peripheral
Prior art date
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Pending
Application number
JP27412696A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsumi Watanabe
勝美 渡辺
Mitsuyuki Nakano
光行 中野
Shiyunichi Searashi
俊一 瀬嵐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nichias Corp
Original Assignee
Nichias Corp
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Publication date
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Publication of JPH10103526A publication Critical patent/JPH10103526A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大きなコストアップを生ずることなく、イン
ロー部に対するセンタリングおよび又は固定保持可能な
うず巻形ガスケットを提供することである。 【解決手段】 金属フープ2とフィラー3を重ね合わせ
て巻回してうず巻形ガスケット1が構成されている。ガ
スケット1の内周側の溝1bにはセンタリングおよび又
は固定保持のためにインロー部係合用のリング状金属平
板4を嵌合してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高温高圧の機器や
配管の継手部に使用され、水、油、蒸気、ガス等の流体
をシールする目的で、テープ状の金属製波形薄板(以下
フープと略記する)と石綿や膨張黒鉛等のテープ状の充
填材(以下フィラーと略記する)を互いに重ね合わせた
状態で複数回うず巻状に巻回してなるうず巻形ガスケッ
トに係り、特に自動車用排気系部品等の差し込み型構造
のインロー部を有する継手に使用する場合に有用なうず
巻形ガスケットの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】うず巻形ガスケットは、事前に略V字形
やW字形等に形成されているテープ状の金属製のフープ
と石綿テープ等のフィラーをはさみ、互いに重ね合わせ
て巻回する方法で製造されており、これを基本形と称し
ている。そして、それ以外に締付圧力によるガスケット
本体の変形の防止や中心出しを目的として、金属製補強
リングをガスケット本体の内側や外側あるいは両方に付
けた内輪付、外輪付、内外輪付などと称される種々のタ
イプが知られている。このうず巻形ガスケットは、金属
製フープとクッション性を持つフィラーを交互に重ね合
わせて巻回する構造をしているため弾力性に富み、熱に
よる膨張収縮にも対応できるためシール性が優れてお
り、高温用の理想的なガスケットの一つと考えられてい
る。そして、自動車のエキゾーストマニホールドやフロ
ントチューブやマフラー等の排気系部品の継手部に使わ
れているガスケットとして広く知られていた。
【0003】フィラーの種類としては、従来は石綿ペー
パーを帯状にスリットした石綿テープが一般的であった
が、石綿繊維は天然鉱物であり資源の枯渇が心配される
ことや石綿繊維が原因と推測されている健康障害が社会
問題となって世界的に石綿の使用が制限される傾向とな
ってきたため、現在は石綿以外の無機繊維を主材料とし
たノンアスベストペーパーをスリットしたもの(以下N
Aテープと略記する)が使われるようになってきた。
【0004】このNAテープに用いられる材料として
は、各種の無機繊維(石綿以外)と針状や鱗片状の充填
材を組み合わせてバインダーで固着させて使用している
が、繊維径が細くフィブリル状になっている石綿繊維に
比べると、いずれも繊維径が太くて剛直なものが多く無
機材料相互間の絡まりがない。そのため、このNAテー
プをフィラーとしたうず巻形ガスケットは高温のガスに
直接さらされNAテープ中のバインダーが分解してしま
うと、振動等により容易にフィラーが脱落してしまう問
題が生じることがあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に、自動車用の排
気系部品の継手部には、配管を接合する時の操作性を向
上するため、また管経路の軽量化のため、図16に示す
ように排気ガスが流れ込む上流側排気管7をフランジ内
に突出させてインロー部9を形成させ、これを下流側の
フランジ8を溶接した排気管内に差し込む構造となって
いるものがあり、うず巻形ガスケット1はインロー部9
にはめ込み上流側と下流側のフランジ8の間をシールす
るものである。このとき、ガスケット本体の寸法はイン
ロー部9に装填する時やフランジを接合する時の操作性
を向上するために、インロー部9の排気管外径より大き
く、継手部の内径より小さくしてある。従って、図16
に示すように排気管7の中心とガスケット1の中心がず
れてしまい、ガスケット1のフィラー部分1aが直接排
気ガスにさらされるように取り付けられる場合が出てき
てしまうことがある。このような場合、従来の石綿テー
プをフィラーに用いた時は大きな問題にはならなかった
が、NAテープは無機材料間の結合力が弱いため、バイ
ンダーが熱分解すると振動等により容易に脱落し、シー
ル性能が短期間のうちに低下する欠点が見られた。
【0006】この対策としては、図17のように金属製
補強リング10をガスケット本体1の内側に付けた内輪
付きのものを使用することが考えられるが、内輪の本来
の目的がガスケット本体の座屈を防止するために設けら
れるので、内輪は厚さ3mm程度の炭素鋼やステンレス
鋼で作られているため、ガスケット全体の重量が増え軽
量化に逆行することや価格が高くなるという問題があっ
た。
【0007】また、他の方法としては、うず巻形ガスケ
ット本体の内周側にセンタリングのための環状体を一体
に設ける技術(例えば実公平6−693号参照)が知ら
れているが、この技術によると環状体を本体形成後に溶
接したり、セットする工程が増えるためそのための作業
も繁雑であり、或いは環状体を本体のフープの形状に変
形したものとし連続的に製造する場合はフープの折り曲
げ加工するロールが2種類必要であることなどから、い
ずれもコストアップの要因となってしまった。
【0008】さらに他の技術として、多角形体のガイド
をガスケット本体の内側あるいは外側に付けたもの(例
えば特開平4−73470号参照)もあるが、これもま
たフープの折り曲げ加工するロールと両サイドを切断す
るロールの2種類が必要となることや多角形体と本体と
の間に補助巻芯が必要となることからコストアップにな
るのが避けられなかった。
【0009】本発明は、以上の点に鑑みてなされたもの
で、コストを大きく上げることなくガスケット本体のセ
ンタリングおよび又は固定保持が可能なうず巻形ガスケ
ットを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、テープ状の金属製波形薄板のフープ材とフィ
ラー材を重ね合わせてうず巻形に巻回して構成するガス
ケット本体を有するうず巻形ガスケットにおいて、セン
タリングおよび又は固定保持のために上記ガスケット本
体の内周側の溝にインロー部係合用のリング状金属平板
を嵌合したことを要旨とする。
【0011】フィラー材の種類としては、NAテープあ
るいは膨張黒鉛テープに対し効果が見られるが、コスト
の点から言えばNAテープが好ましく、またフープ材の
種類や形状には限定されない。構造的には軽量化の点か
ら基本形が最も望ましいが、外輪付に用いても一向に差
し支えない。上記リング状金属平板は厚さが1mm以下
とするのが好適で、またその内周側および又は外周側に
切り込み或いは突起をつけるのがよい。
【0012】
【発明の実施の形態】図1,図2に示すように、金属製
フープ材2とフィラー材3とを重ね合わせてうず巻状に
巻回して構成するうず巻形ガスケット1において、ガス
ケット本体の内周側の溝1bにリング状金属平板4が設
けられている。
【0013】本発明によれば、ガスケット本体の内周側
にインロー部係合用のリング状金属平板4があるため、
この平板4が排気管のインロー部に外接するので、ガス
ケット本体が管内方にずれることがなく、センタリング
が容易に可能となり、フィラーが排気ガスと接触しない
ため脱落が防止でき、長期間にわたってシール性が保持
できる。また、本発明の構造はガスケット本体の内周側
に例えば厚さ1mm以下のリング状平板4を設けるだけ
なので、ガスケットをインロー部にはめ込む時の操作性
もまったく問題がなく、特にリング状平板の内径をイン
ロー部の管外径よりも若干小さくし、かつ複数の切り込
みを入れた場合や、リング状平板の内径側に突起を付け
た場合にはガスケットの装着時に板厚の薄いリング状平
板が多少撓むかたちで装着されるために、配管を接合す
る工程においてガスケットが配管より脱落することがな
い。さらに、インロー部係合用のリング状金属平板は一
般的な金属薄板を金型等で打抜くまたはレーザーにより
切り抜くだけで製造できるため、その製造コストは極端
に小さい。加えて、製作したインロー部係合用のリング
状金属平板をうず巻形ガスケットに装着する場合にも、
板厚が薄いため多少撓ませて簡単に装着することができ
る。
【0014】
【実施例】次に図面を参照して本発明の実施例によりさ
らに詳しく説明する。 (実施例1)実施例1はNAテープをフィラー2として
用いた50Aサイズの基本形タイプに、内周側にインロ
ー部係合用のリング状金属平板4を設けたもので、図1
に横断面図、図2に平面図、図3にリング状金属平板4
の平面図を示す。このガスケットは、まず一般に用いら
れている方法により製作する。すなわち、巻型にSUS
304製テープ状薄板を略V字形に絞り加工した後、図
9に示すようにセットし、フープ2を巻型5に1周巻い
た後に点溶接し、その上に続けて2周空巻した後、NA
テープのフィラーをはさみ、互いに重ね合わせて3周巻
回し、その後再度フープのみを1周空巻し点溶接させて
完成させる。なお、6は押え駒である。次にインロー部
係合用のリング状金属平板4は、金属薄板を打ち抜き用
金型を用いて、クランクプレスにより連続的に打ち抜き
製造する。このように製造されたリング状金属平板4は
少しこれを撓ませることで、容易にうず巻形ガスケット
の内側の溝1bに装着できる。
【0015】(実施例2)実施例2は実施例1とほぼ同
様に製造したうず巻形ガスケットで、図4に示すように
実施例1のリング状金属平板4の内周側に切り込み4a
を入れてある。 (実施例3)実施例3は実施例1とほぼ同様に製造した
うず巻形ガスケットで、図5に示すように実施例1のリ
ング状金属平板4の内周側および外周側に切り込み4a
を入れてある。 (実施例4)実施例4は実施例1とほぼ同様に製造した
うず巻形ガスケットで、図6に示すように実施例1のリ
ング状金属平板4の内周側に突起4bをつけてある。 (実施例5)実施例5は実施例1とほぼ同様に製造した
うず巻形ガスケットで、図7に示すように実施例1のリ
ング状金属平板4の内周側および外周側に突起4bをつ
けてある。 (実施例6)実施例6は実施例1とほぼ同様に製造した
うず巻形ガスケットで、図8に示すように実施例1のリ
ング状金属平板4の一部が欠けているものである。
【0016】以上の実施例2〜6では平板4の内径をイ
ンロー部の管外径よりも若干小さくしてあり、上記切り
込み4a又は突起4bにより装着時に平板4が若干撓む
ようにしてガスケットの脱落防止に役立てている。
【0017】(比較例1)比較例1はNAテープをフィ
ラーとして用いた50Aサイズの基本形タイプである。 (比較例2)比較例2はNAテープをフィラーとして用
いた50Aサイズの内輪付きタイプである。
【0018】これらのガスケットを用いて、インロー部
を有する配管の継手に組み込み、ガスケットのセンタリ
ング性および配管からのガスケットの脱落の有無、さら
にガスケット重量を調べた。
【0019】表1より明らかなように、実施例はいずれ
も比較例に比べてセンタリング性が良好で、かつ配管か
らのガスケットの脱落も防止できた。また、ガスケット
重量については実施例は比較例2に比べて大幅に低減す
ることができた。
【0020】
【表1】
【0021】従って、上記実施例のように構成されたう
ず巻形ガスケット1は、例えば図10〜図15に示すよ
うに、排気管のインロー部9にはめ込んで使用する際
に、ガスケット本体の幅方向の両端面が上流側フランジ
7と下流側フランジ8の対向面に接し、フィラー材3が
直接排気ガスにさらされないために脱落等が起こらず長
期間にわたり高いシール性を保持することができる。ま
た、インロー部9への取り付け性もまったく問題なく、
かつインロー部に固定保持されるため、作業工程途中で
ガスケット1が脱落することがない。
【0022】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によるうず巻形ガスケットは、安価に製造できるリング
状金属平板をガスケット本体の内周側に設けることによ
り、ガスケットの取り付け性を損なうことなく、ガスケ
ット本体の管内方へのはみ出しを防ぐことができるた
め、ガスケット本体の脱落を避けて初期のシール性を長
期にわたって確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す横断面図である。
【図2】本発明の第1実施例を示す平面図である。
【図3】本発明の第1実施例に用いるリング状金属平板
の平面図である。
【図4】本発明の第2実施例に用いるリング状金属平板
の平面図である。
【図5】本発明の第3実施例に用いるリング状金属平板
の平面図である。
【図6】本発明の第4実施例に用いるリング状金属平板
の平面図である。
【図7】本発明の第5実施例に用いるリング状金属平板
の平面図である。
【図8】本発明の第6実施例に用いるリング状金属平板
の平面図である。
【図9】本発明の実施例を製造する装置の一部を示す概
略図である。
【図10】本発明の第1実施例の使用状態の一例の横断
面図である。
【図11】本発明の第2実施例の使用状態の一例の横断
面図である。
【図12】本発明の第3実施例の使用状態の一例の横断
面図である。
【図13】本発明の第4実施例の使用状態の一例の横断
面図である。
【図14】本発明の第5実施例の使用状態の一例の横断
面図である。
【図15】本発明の第6実施例の使用状態の一例の横断
面図である。
【図16】従来のうず巻形ガスケット(基本形)の使用
状態の一例の横断面図である。
【図17】従来のうず巻形ガスケット(内輪付)の使用
状態の一例の横断面図である。
【符号の説明】
1 うず巻形ガスケット 2 フープ 3 フィラー 4 インロー部係合用のリング状金属平板 5 巻型 6 押え駒 7 上流側フランジ 8 下流側フランジ 9 インロー部 10 内輪

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テープ状の金属製波形薄板のフープ材と
    フィラー材を重ね合わせてうず巻形に巻回して構成する
    ガスケット本体を有するうず巻形ガスケットにおいて、
    センタリングおよび又は固定保持のために上記ガスケッ
    ト本体の内周側の溝にインロー部係合用のリング状金属
    平板を嵌合することを特徴とするうず巻形ガスケット。
  2. 【請求項2】 前記インロー部係合用のリング状金属平
    板の厚さが1mm以下であることを特徴とする請求項1
    に記載のうず巻形ガスケット。
  3. 【請求項3】 前記インロー部係合用のリング状金属平
    板の内周側および又は外周側に切り込みを入れたことを
    特徴とする請求項1又は2に記載のうず巻形ガスケッ
    ト。
  4. 【請求項4】 前記インロー部係合用のリング状金属平
    板の内周側および又は外周側に突起をつけたことを特徴
    とする請求項1又は2に記載のうず巻形ガスケット。
JP27412696A 1996-09-25 1996-09-25 うず巻形ガスケット Pending JPH10103526A (ja)

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