JPH10103461A - 変速比無限大無段変速機のトルク伝達力制御装置 - Google Patents

変速比無限大無段変速機のトルク伝達力制御装置

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JPH10103461A
JPH10103461A JP8253229A JP25322996A JPH10103461A JP H10103461 A JPH10103461 A JP H10103461A JP 8253229 A JP8253229 A JP 8253229A JP 25322996 A JP25322996 A JP 25322996A JP H10103461 A JPH10103461 A JP H10103461A
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JP
Japan
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signal pressure
displacement
spool
transmission
oil chamber
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Application number
JP8253229A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Yamada
一浩 山田
Shunichi Oshitari
俊一 忍足
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 信号圧の増大又は減少によるパワーローラの
変位を釣り合い位置へ収束させる。 【解決手段】 ピストン61に画成された2つの油室を
備えた補正信号圧シリンダ60と、パワーローラ20の
変位を補正信号圧シリンダ60のピストン61に伝達す
る変位伝達手段70とを備え、コントロールバルブ50
は絞り65を介して信号圧ポートと連通するとともに、
スプール51を軸方向へ付勢するようにスプールの端面
52aへ補正信号圧PSDを導く補正信号圧ポート53A
を設け、信号圧PSOLが増大又は減少した場合のパワー
ローラ20の変位に対して、補正信号圧シリンダ60の
ピストン61の変位に応じて体積が増大又は減少する油
室60Aと補正信号圧ポート53Aとを連通する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両などに採用さ
れる無段変速機、特に変速比無限大無段変速機のトルク
伝達力制御装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から車両の変速機として、ベルト式
やトロイダル型の無段変速機が知られており、このよう
な無段変速機の変速領域をさらに拡大するために、無段
変速機に遊星歯車機構を組み合わせて変速比を無限大ま
で制御可能とする変速比無限大無段変速機が知られてお
り、例えば、本願出願人が提案した特願平7−1987
56号などがある。
【0003】これは、図7に示すように、エンジンに結
合される変速比無限大無段変速機のユニット入力軸1に
変速比を連続的に変更可能な無段変速機2と、一定の変
速比を備えた減速機3'(ギヤ3'a、3'd、3'bから構
成される)を並列的に連結するとともに、これらの出力
軸4、3'cを遊星歯車機構で結合したもので、無段変速
機2の出力軸4は遊星歯車機構5のサンギア5aに、減
速機3’の出力軸3'cはローレジュームクラッチ9(以
下、動力循環モードクラッチ9という)を介して遊星歯
車機構5のキャリア5bに連結される。
【0004】サンギア5aと連結した無段変速機出力軸
4はダイレクトクラッチ10(以下、直結モードクラッ
チ10という)を介して変速比無限大無段変速機の出力
軸であるユニット出力軸6に結合される一方、遊星歯車
機構5のリングギア5cもユニット出力軸6に結合され
る。
【0005】このような変速比無限大無段変速機では、
動力循環モードクラッチ9を接続する一方、直結モード
クラッチ10を遮断することにより、無段変速機2と減
速機3’の変速比の差に応じて、総減速比を負の値から
正の値まで無限大を含んでほぼ連続的に制御を行うロー
レジューム状態(以下、動力循環モードという)と、動
力循環モードクラッチ9を遮断する一方、直結モードク
ラッチ10を接続して無段変速機2の変速比と無段変速
機出力ギヤ列2a、4aの変速比の積に応じた変速比と
なる直結状態(以下、直結モードという)を選択的に使
用することができる。
【0006】無段変速機2は、図7に示すように、2組
の入力ディスク21、出力ディスク22で、パワーロー
ラ20をそれぞれ押圧するトロイダル型で構成され、無
段変速機2のパワーローラ20は、図8に示すように、
下端を油圧シリンダ30に支持されるとともに、軸回り
に回動可能なトラニオン軸23に軸支される。
【0007】油圧シリンダ30はピストン31によって
上下の油室30A、30Bに画成され、第2油室として
の油室30Aの油圧を増大することでパワーローラ20
のトルク伝達力が減少する一方、第1油室としての油室
30Bの油圧を増大させることで、パワーローラ20の
トルク伝達力が増大し、油室30A、30Bの差圧を調
整することで、トルク伝達力は連続的に制御される。
【0008】油圧シリンダ30は、軸方向へ摺動自由な
スプール41を備えたコントロールバルブ40からの油
圧に応じて駆動される。
【0009】このコントロールバルブ40について詳述
すると、スプール41の両端部42a、42eとの間に
は3つのランド42b、42c、42dが所定の間隔で
形成されており、図中右端の端部42eとコントロール
バルブ40の内周(以下、単に内周とする。)との間に
はスプール41を図中左側へ向けて付勢するスプリング
44が介装される一方、図中左端の端部42aの端面に
向けた内周には図示しないソレノイド弁からの信号圧P
SOLを供給する信号圧ポート43Aが開口し、スプール
41は信号圧PSOLに応じてスプリング44と対抗する
図中右側へ付勢される。
【0010】左側の端部42aとランド42b及びラン
ド42cとランド42dとの間に対向する内周には油圧
シリンダ30の下方の油室30Aと連通するポート43
B、43Gが形成され、右側の端部42eとランド42
d及びランド42bとランド42cとの間に対向する内
周には油圧シリンダ30の上方の油室30Bと連通する
ポート43D、43Iがそれぞれ形成される。
【0011】ランド42cと対向する内周には、図示し
ない油圧供給源からの元圧油路と連通するライン圧ポー
ト43E、43Fが開口し、ランド42cの変位に応じ
てポート43D又は43Gのうちの一方へライン圧PL
を供給する。
【0012】一方、ランド42b、42dと対向する内
周には図示しないドレンタンクと連通するドレンポート
43C、43Hが開口して、ランド42b、42dの変
位に応じてポート43Dまたは43Gのうちの一方をド
レンタンクに接続する。これらのランド及びポートは、
油圧シリンダ30のトルク伝達力の減少側の油室30A
と増大側の油室30Bの差圧調整手段を構成する。
【0013】なお端部42eに面した内周にはドレンポ
ート43Jが開口して作動油が排出される。
【0014】さらに、スプール41の端部42a、42
eの外径は等しく設定され、各ランド42b〜42dの
外径もそれぞれ等しく設定されて、ランドの外径は端部
の外径よりも大きく設定される。
【0015】信号圧PSOLを増大させると、スプール4
1は図中右側へ変位するため、ポート43Eと43Dが
連通して油圧シリンダ30の油室30Bへライン圧PL
が供給され、油室30Bに加わる油圧PINCが増大する
一方、ランド42dの変位に応じてドレンポート43H
とポート43Gが連通するため、油圧シリンダ30の油
室30Aはタンクと連通し、油室30Aの油圧PDEC
減少し、差圧PINC−PDECと釣り合うパワーローラ20
のトルク伝達力は増大する。
【0016】逆に、信号圧PSOLを減少させると、スプ
ール41は図中左側へ変位するため、ポート43Gと4
3Fが連通して油圧シリンダ30の油室30Aへライン
圧PLが供給され、油室30Aに加わる油圧PDECが増大
する一方、ランド42bの変位に応じてドレンポート4
3Cとポート43Dが連通するため、油圧シリンダ30
の油室30Bがタンクと連通し、油室30Bの油圧P
INCは減少し、差圧PINC−PDECと釣り合うパワーロー
ラ20のトルク伝達力は減少する。
【0017】したがって、信号圧PSOLの増減に応じて
油室30A、30Bの油圧PDEC、PINCの差圧を調整す
れば、パワーローラ20のトルク伝達力を制御すること
ができる。
【0018】ここで、油室30A、30Bの油圧
DEC、PINCの差圧がパワーローラ20のトルク伝達力
と釣り合っている状態から信号圧PSOLを変化させる
と、パワーローラ20は釣り合い位置から図8に示す上
方向または下方向へ変位する。
【0019】その結果、パワーローラ20はトラニオン
軸23まわりに傾転し、油圧PDEC、PINCの差圧がパワ
ーローラ20のトルク伝達力と釣り合う位置まで変速す
る。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の変速比無限大無段変速機のトルク伝達力制御装置に
あっては、パワーローラ20の変位が信号圧PSOLにフ
ィードバックされず、油室30A、30Bの油圧
DEC、PINCの差圧がパワーローラ20の変位と無関係
に決められる構成となっていたため、油圧PDEC、PINC
の差圧がパワーローラ20のトルク伝達力と釣り合って
いる状態から信号圧PSOLを増大又は減少させると、変
化した差圧と釣り合うトルク伝達力が瞬時に作用できな
いため、パワーローラ20の力の釣り合いがとれずに、
パワーローラ20が変位した状態のまま、釣り合い位置
へ収束できずに無段変速機の変速比が最Hiまたは最L
oまで変化してしまい、変速比無限大無段変速機の制御
が円滑に行われず、車両などの運転性が損なわれるとい
う問題があった。
【0021】そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなさ
れたもので、信号圧の増大又は減少によるパワーローラ
の変位を釣り合い位置へ収束させて、変速比無限大無段
変速機の制御性を向上させて、車両などの運転性を向上
させることを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、ユニット
入力軸にそれぞれ接続された無段変速機及び一定変速機
と、無段変速機の出力軸に連結したサンギヤ、一定変速
機の出力軸に連結したキャリア及びユニット出力軸に連
結したリングギヤとからなる遊星歯車機構と、前記ユニ
ット入力軸からキャリアへの伝達経路の途中に介装され
た動力循環モードクラッチと、前記無段変速機の出力軸
からユニット出力軸の伝達経路の途中に介装された直結
モードクラッチとを備えて、前記無段変速機は、トロイ
ド状の溝を備えた入力ディスク及び出力ディスクの内周
に挟持されて、これらディスクとの接触状態を可変に設
定可能なパワーローラと、前記パワーローラに作用する
トルク伝達力を第1油室の油圧と第2油室の油圧の差圧
に応じて受けるピストンを収装した油圧シリンダと、軸
方向へ変位可能なスプールを収装するとともに、前記第
1及び第2油室の油圧を制御するコントロールバルブと
を備え、このコントロールバルブは、スプールを軸方向
へ付勢するようにスプールの端面に信号圧PSOLを導く
信号圧ポートを設け、前記スプールの所定方向の変位に
応じて、前記第1油室と元圧油路を連通し、かつ、第2
油室とドレンタンクとを連通する一方、前記所定方向と
逆方向へのスプールの変位に応じて、前記第2油室と元
圧油路を連通し、かつ、第1油室とドレンタンクとを連
通した変速比無限大無段変速機のトルク伝達力制御装置
において、ピストンに画成された2つの油室を備えた補
正信号圧シリンダと、前記パワーローラの変位をこの補
正信号圧シリンダのピストンに伝達する変位伝達手段と
を備え、前記コントロールバルブは、絞りを介して前記
信号圧ポートと連通するとともに、スプールを軸方向へ
付勢するようにスプールの端面に補正信号圧を導く補正
信号圧ポートを設け、前記信号圧が増大又は減少した場
合のパワーローラの変位に対して、前記補正信号圧シリ
ンダのピストンの変位に応じて体積増大又は体積減少す
る前記2つの油室のうちの一方と、前記補正信号圧ポー
トとを連通する。
【0023】また第2の発明は、前記第1の発明におい
て、前記変位伝達手段は、リンク機構を含む。
【0024】また第3の発明は、ユニット入力軸にそれ
ぞれ接続された無段変速機及び一定変速機と、無段変速
機の出力軸に連結したサンギヤ、一定変速機の出力軸に
連結したキャリア及びユニット出力軸に連結したリング
ギヤとからなる遊星歯車機構と、前記ユニット入力軸か
らキャリアへの伝達経路の途中に介装された動力循環モ
ードクラッチと、前記無段変速機の出力軸からユニット
出力軸の伝達経路の途中に介装された直結モードクラッ
チとを備えて、前記無段変速機は、トロイド状の溝を備
えた入力ディスク及び出力ディスクの内周に挟持され
て、これらディスクとの接触状態を可変に設定可能なパ
ワーローラと、前記パワーローラに作用するトルク伝達
力を第1油室の油圧と第2油室の油圧の差圧に応じて受
けるピストンを収装した油圧シリンダと、軸方向へ変位
可能なスプールを収装するとともに、前記第1及び第2
油室の油圧を制御するコントロールバルブとを備え、こ
のコントロールバルブは、スプールを軸方向へ付勢する
ようにスプールの端面にソレノイド弁から信号圧PSOL
を導く信号圧ポートを設け、前記スプールの所定方向の
変位に応じて、前記第1油室と元圧油路を連通し、か
つ、第2油室とドレンタンクとを連通する一方、前記所
定方向と逆方向へのスプールの変位に応じて、前記第2
油室と元圧油路を連通し、かつ、第1油室とドレンタン
クとを連通する変速比無限大無段変速機のトルク伝達力
制御装置において、パワーローラの変位を検出するパワ
ーローラ変位検出手段と、前記ソレノイド弁を駆動する
ソレノイド弁駆動手段とを備え、このソレノイド弁駆動
手段は、前記信号圧が増大又は減少した場合のパワーロ
ーラの変位に対して、信号圧をそれぞれ減少又は増大さ
せるようソレノイド弁を駆動する。
【0025】
【発明の効果】したがって、第1の発明は、コントロー
ルバルブに、絞りを介して信号圧ポート連通するととも
に、スプールを軸方向へ付勢する補正信号圧を導く補正
信号圧ポートを設け、パワーローラの変位を変位伝達手
段を介して補正信号圧シリンダを2つの油室に画成する
補正信号圧シリンダのピストンへ伝達し、信号圧PSOL
が増大又は減少した場合のパワーローラの変位に対し
て、補正信号圧シリンダのピストンの変位により体積が
増大又は減少する油室の内の一方と補正信号圧ポートと
を連通するようにしたため、信号圧PSOLの増大又は減
少によるパワーローラの変位を釣り合い位置へ収束させ
ることができ、変速比無限大無段変速機のトルク制御性
を向上させて、車両などの運転性を向上させることが可
能となる。
【0026】また、第2の発明は、変位伝達手段はリン
ク機構を含んで構成されるため、リンク機構の形状又は
レバー比を変更することで変速比無限大無段変速機のト
ルク伝達力制御装置の設計の自由度を向上させることが
できる。
【0027】また、第3の発明は、パワーローラ変位検
出手段と、ソレノイド弁駆動手段とを備え、ソレノイド
弁駆動手段は、前記信号圧が増大又は減少した場合のパ
ワーローラの変位に対して、信号圧をそれぞれ減少又は
増大させるようソレノイド弁を駆動するため、信号圧P
SOLの増大又は減少によるパワーローラの変位を釣り合
い位置へ収束させることができ、変速比無限大無段変速
機のトルク制御性を向上させて、車両などの運転性を向
上させることが可能となる。
【0028】
【実施の形態】以下、本発明の一実施形態を添付図面に
基づいて説明する。
【0029】図1は、トロイダル型無段変速機を用いて
変速比無限大無段変速機を構成した一例を示しており、
この変速比無限大無段変速機は、前記従来例とは異な
り、前記図7の減速機3’を構成するカウンタギヤ3'd
を廃止して、入力ギヤ3aとギヤ3bとから一定変速機
3を構成し、また、カウンタギヤ40aを無段変速機2
の出力ギヤ2aとギヤ4aとの間に歯合させ、無段変速
機出力ギヤ列40(2a、40a、4a)を構成し、さ
らに、前記従来例のカウンタギヤ13’を廃止したもの
である。なお、その他は前記従来例と同様に構成されて
おり、同一のものに同一の符号を付して重複説明を省略
する。
【0030】無段変速機2は、図1に示すように、トロ
イダル型で構成され、パワーローラ20は、図2に示す
ように、下端を油圧シリンダ30に支持されて軸まわり
に回転可能なトラニオン軸23に軸支される。
【0031】この油圧シリンダ30は、ピストン31に
よって上下の油室30A、30Bが画成され、ピストン
31の図中下方には、軸71を介してカム72が固設さ
れる。
【0032】さらに、このカム72の図中下方には補正
信号圧シリンダ60が配設され、この補正信号圧シリン
ダ60にはカム72と摺接するロッド62が伸縮自在に
突設され、このロッド62の下端にはピストン61が固
設されており、補正信号圧シリンダ60の内部はピスト
ン61によって2つの油室60A、60Bに画成され
る。
【0033】そして、油室60Bにはロッド62の端部
をカム72へ向けて付勢するスプリング64が収装さ
れ、さらに、油室60Bにはドレンポート63Bが開口
し、油室60B内の作動油が排出される。
【0034】また、油室60Aにはポート63Aが開口
し、補正信号圧PSDがコントロールバルブ50に形成さ
れた補正信号圧ポート53Aへ導かれる一方、ポート6
3Aは絞り65を介して図示しないソレノイド弁からの
信号圧PSOLを導く信号圧ポート63Cと連通する。
【0035】なお、上記軸71、カム72、ロッド6
2、スプリング64より、変位伝達手段70が構成され
る。
【0036】上記油圧シリンダ30の油室30A、30
Bの油圧は、軸方向へ摺動自在なスプールを備えたコン
トロールバルブ50によって調整される。
【0037】コントロールバルブ50は、図2に示すよ
うに、スプール51の両端部52aと52eの間に、3
つのランド52b、52c、52dが所定の間隔で形成
され、 この端部52eの図中右側の端面とこのコント
ロールバルブ50の内端部との間には、スプール51を
図中左側へ向けて付勢するスプリング54が介装され
る。
【0038】一方、スプール51の端部52aの図中左
側の端面に面したコントロールバルブ50の内周には、
補正信号圧シリンダ60からの補正信号圧PSDを導く補
正信号圧ポート53Aが開口し、スプール51は上記ス
プリング54の付勢力FSPRに抗して補正信号圧PSD
応じて変位する。
【0039】さらに、左側の端部52aとランド52b
及びランド52cとランド52dとの間に対向する内周
には油圧シリンダ30の下方の油室30Aと連通するポ
ート53B、53Gが形成され、右側の端部52eとラ
ンド52d及びランド52bとランド52cとの間に対
向する内周には油圧シリンダ30の上方の油室30Bと
連通するポート53D、53Iがそれぞれ形成される。
【0040】ランド52cと対向する内周には、図示し
ない油圧供給源からの元圧油路と連通するライン圧ポー
ト53E、53Fが開口し、ランド52cの変位に応じ
てポート53D又は53Gのうちの一方へライン圧PL
を供給する。
【0041】一方、ランド52b、52dと対向する内
周には図示しないドレンタンクと連通するドレンポート
53C、53Hが開口して、ランド52b、52dの変
位に応じてポート53Dまたは53Gのうちの一方をド
レンタンクに接続する。これらのランド及びポートは、
油圧シリンダ30のトルク伝達力の減少側の油室30A
と増大側の油室30Bの差圧調整手段を構成する。
【0042】なお端部52eに面した内周にはドレンポ
ート53Jが開口して作動油が排出される。
【0043】さらに、スプール51の端部52a、52
eの外径は等しく設定され、各ランド52b〜52dの
外径もそれぞれ等しく設定されて、ランドの外径は端部
の外径よりも大きく設定され、端部52aと対向する内
周にはカラー55が介装される。
【0044】以上のように構成されて、次に作用を説明
する。
【0045】図1のユニット出力軸6は、同一の一定変
速機変速比及び無段変速機変速比においては、前記従来
例のユニット出力軸とは反対方向に回転するが、上記の
ようにカウンタギヤ13’が廃止されたため、ファイナ
ルギヤ12の回転方向は同一となり、変速比無限大変速
機として前記従来例と同様の変速及びモード選択機能を
備える。
【0046】ここで、油圧シリンダ30の油室30A、
30Bの油圧PDEC、PINCの差圧PINC−PDECが、パワ
ーローラ20のトルク伝達力と釣り合っている状態か
ら、信号圧PSOLを所定の目標値へ向けて増大させる
と、絞り65を介して信号圧PSOLと連通する補正信号
圧PSDも増大し、スプール51はスプリング54に抗し
て図2の右側へ変位する。
【0047】このため、ポート53Eと53Dが連通し
て、油室30Bへライン圧PLが供給され、油圧PINC
増大する一方、ランド52dの変位に応じてドレンポー
ト53Hとポート53Gが連通して、油室30Aはタン
クに連通され、油圧PDECは減少する。
【0048】この結果、差圧PINC−PDECは増大してパ
ワーローラ20は図中下方へ変位する(変位y>0)。
【0049】すると変位伝達手段70の軸71、カム7
2、ロッド62が下方へ変位して、ピストン61も下方
へ変位するため、補正信号圧シリンダ60の油室60A
の体積は増大する。
【0050】油室60Aの体積の増大に伴って、油室6
0Aとポート63A及び補正信号圧ポート53Aを連通
した油室及びポート内の体積が増大するため、この油室
及びポート内の作動油が膨張して補正信号圧PSDは減少
し、スプール51が今度は図中左側へ変位する。このス
プール51の左側への変位により、差圧PINC−PDEC
減少し、パワーローラ20は図中上方へ戻される。
【0051】逆に、油圧シリンダ30の油室30A、3
0Bの油圧PDEC、PINCの差圧PINC−PDECが、パワー
ローラ20のトルク伝達力と釣り合っている状態から、
信号圧PSOLを所定の目標値へ向けて減少させると、絞
り65を介して信号圧PSOLと連通する補正信号圧PSD
も減少し、スプール51はスプリング54に付勢されて
図2の左側へ変位する。
【0052】このため、ポート53Gと53Fが連通し
て、油室30Aへライン圧PLが供給され、油圧PDEC
増大する一方、ランド52bの変位に応じてドレンポー
ト53Cとポート53Dが連通して、油室30Bはタン
クに連通され、油圧PINCは減少する。
【0053】この結果、差圧PINC−PDECは減少し、パ
ワーローラ20は図中上方へ変位する(変位y<0)。
【0054】すると変位伝達手段70の軸71、カム7
2、ロッド62が上方へ変位して、ピストン61も上方
へ変位するため、補正信号圧シリンダ60の油室60A
の体積は減少する。
【0055】油室60Aの体積の減少に伴って、油室6
0Aとポート63A及び補正信号圧ポート53Aを連通
した油室及びポート内の体積が減少するため、この油室
及びポート内の作動油が圧縮されて補正信号圧PSDは増
大し、スプール51が今度は図中右側へ変位する。この
スプール51の右側への変位により、差圧PINC−PDEC
は増大し、パワーローラ20は図中下方へ戻される。
【0056】したがって、信号圧PSOLの増大又は減少
によるパワーローラ20の釣り合い位置からの変位に対
して、この変位を戻す方向に補正信号圧PSDが変化する
ため、パワーローラ20の位置を釣り合い位置へ収束さ
せることができるのである。
【0057】このように、コントロールバルブ50に、
絞り65を介して信号圧PSOLが供給される信号圧ポー
ト63Cと連通し、スプール51を軸方向へ付勢する補
正信号圧PSDを導く補正信号圧ポート53Aを設け、パ
ワーローラ20の変位を変位伝達手段70により、補正
信号圧シリンダ60を2つの油室に画成する補正信号圧
シリンダ60のピストン61の変位に伝達し、信号圧P
SOLが増大または減少した場合のパワーローラ20の変
位に対して、上記ピストン61の変位に応じて体積が増
大あるいは減少する一方の油室60Aと、補正信号圧ポ
ート53Aとを連通させ、信号圧PSOLの増大又は減少
によるパワーローラ20の変位を釣り合い位置へ収束さ
せることが可能となって、変速比無限大無段変速機のト
ルク制御性を向上させることができ、車両などの運転性
を向上させることができる。
【0058】図3は第2の実施形態を示し、前記第1実
施形態の補正信号圧シリンダ60をリンク機構180を
介して駆動するようにしたもので、その他の構成は前記
第1実施形態と同様であり、同一のものに同一の図番を
付して重複説明を省略する。
【0059】トラニオン軸23を駆動する油圧シリンダ
の図中下方には、軸171を介してカム172が固設さ
れ、カム172の図中下方には2つの先端部180A、
180Bを備えて支点181まわりに回動可能なリンク
機構180が配設される。
【0060】リンク機構180の先端部180Aはカム
172と摺接し、他方の先端部180Bは、補正信号圧
シリンダ160のリンク端接触部166と当接し、この
リンク端接触部166はロッド162を介してピストン
161と結合される。
【0061】補正信号圧シリンダ160は、ピストン1
61を介して2つの油室160A、160Bに画成され
ており、油室160Bにはリンク端接触部166とリン
ク機構180の先端部180B及び先端部180Aとカ
ム172が常時当接するように、ピストン161を図中
右側へ向けて付勢するスプリング164が介装される。
【0062】ここで、上記軸171、カム172、リン
ク端接触部166、ロッド162、スプリング164及
びリンク機構180により変位伝達手段170が構成さ
れる。
【0063】以上のように構成されて、次に作用を説明
する。
【0064】信号圧PSOLの増大によりパワーローラ2
0が図中下方へ変位すると、リンク機構180を含む変
位伝達手段170によりピストン161が図中左方向へ
変位し、補正信号圧シリンダ160の油室160Aの体
積が増大する一方、信号圧PSOLの減少によりパワーロ
ーラ20が図中上方へ変位すると、リンク機構180を
含む変位伝達手段170によりピストン161が図中右
方向へ変位し、補正信号圧シリンダ160の油室160
Aの体積は減少する。
【0065】したがって、上記第1実施形態と同様に信
号圧PSOLの増減によるパワーローラ20の釣り合い位
置からの変位に対して、この変位を戻す方向に補正信号
圧PSDが変化し、パワーローラ20の変位を釣り合い位
置へ収束させることができるのである。
【0066】さらに、補正信号圧シリンダ160とカム
172の間にリンク機構180を介装したため、このリ
ンクの形状を変更することにより、補正信号圧シリンダ
160のピストン161の変位方向をトラニオン軸23
の変位方向に対して任意の方向に設定することができ、
また、リンクのレバー比(図中1:k)を変更すること
によりパワーローラ20の変位とピストン161の変位
の関係を自由に設定でき、変速比無限大無段変速機のト
ルク伝達力制御装置の設計の自由度を向上させることが
できるのである。
【0067】こうして、コントロールバルブ50に、絞
り65を介して信号圧PSOLが供給される信号圧ポート
63Cと連通し、スプール51を軸方向へ付勢する補正
信号圧PSDを導く補正信号圧ポート53Aを設け、パワ
ーローラ20の変位をリンク機構180を含む変位伝達
手段170により、補正信号圧シリンダ160を2つの
油室160A、160Bに画成する補正信号圧シリンダ
160のピストン161の変位に伝達し、信号圧PSOL
が増大または減少した場合のパワーローラ20の変位に
対して、上記ピストン161の変位に応じて体積が増大
あるいは減少する一方の油室60Aと、補正信号圧ポー
ト53Aとを連通させ、信号圧PSOLの増大又は減少に
よるパワーローラ20の変位を釣り合い位置へ収束させ
ることが可能となって、変速比無限大無段変速機のトル
ク制御性を向上させることができ、車両などの運転性を
向上させることができるのに加え、リンク機構180の
形状又はレバー比を変更することにより、トルク伝達力
制御装置の設計の自由度を向上させることができるので
ある。
【0068】図4は第3の実施形態を示し、前記第2実
施形態のコントロールバルブ50のスプール51を図中
左側へ向けて付勢するスプリング54を、ポート53
J’に供給される一定圧Pcとし、さらに、変位伝達手
段170を、リンク機構180’の先端部180A’、
180B’のパワーローラ20の変位に対応する変位が
相互に平行となる変位伝達手段170’に置き換えたも
ので、リンク機構180’の先端部180A’はリンク
端接触部166’、ロッド162’を介してスプリング
164’に対向してピストン161’を駆動する。
【0069】この場合も上記第2実施形態と同様に、信
号圧PSOLの増大又は減少によるパワーローラ20の変
位を釣り合い位置へ収束させることが可能となる。
【0070】図5、図6は第4の実施形態を示し、前記
図8の従来例に示したコントロールバルブ40へ供給さ
れる信号圧PSOLに、パワーローラ20のトラニオン軸
23の変位をフィードバックさせるようにしたものであ
り、前記従来例と同一のものに同一の図番を付して重複
説明を省略する。
【0071】トラニオン軸23には図中上方に軸271
とカム272が固設され、このカム272に当接するパ
ワーローラ変位検出手段290が配設される。このパワ
ーローラ変位検出手段290は、パワーローラ20の釣
り合い位置からの変位を、軸271及びカム272を介
して検出する。
【0072】そして、制御部291Aを備えたソレノイ
ド弁駆動手段291は、パワーローラ変位検出手段29
0が検出した変位に応じて信号圧PSOLの制御を行うソ
レノイド弁292を駆動する。
【0073】このソレノイド弁駆動手段291の制御部
291Aで行われる制御の一例を、図6のフローチャー
トを参照しながら詳述する。
【0074】まず、ステップ301では、図示しないコ
ントローラで設定された目標信号圧PSOL0を読み込み、
ステップ302では、パワーローラ変位検出手段290
で検出されたパワーローラ20の釣り合い位置からの変
位yが読み込まれる。
【0075】そして、ステップ303では、信号圧P
SOLと目標信号圧PSOL0を比較して、信号圧PSOLが目標
信号圧PSOL0に等しい場合にはステップ307の処理へ
進む一方、そうでない場合にはステップ304へ進む。
【0076】ステップ304では、信号圧PSOL0が目標
信号圧PSOL0より大きいか否かを判定し、信号圧PSOL
>目標信号圧PSOL0の場合には、ステップ305へ進む
一方、信号圧PSOL<目標信号圧PSOL0の場合には、ス
テップ306へ進む。
【0077】ステップ305では、信号圧PSOLを小さ
くするようにソレノイド弁292を駆動する一方、ステ
ップ306では、信号圧PSOLが大きくなるようにソレ
ノイド弁292を駆動する。
【0078】一方、上記ステップ303の判定で信号圧
SOL=目標信号圧PSOL0の場合には、ステップ302
で読み込んだパワーローラ20の変位yが0であるか否
かを判定し、変位y≠0であればステップ308へ進む
一方、変位y=0の場合には上記ステップ301へ戻
る。
【0079】ステップ308では、検出したパワーロー
ラ20の変位yが0より大であるかを判定して、変位y
>0であればステップ309へ進んで信号圧PSOLが小
さくなるようにソレノイド弁292を駆動する一方、変
位y<0であればステップ310へ進んで信号圧PSOL
が大きくなるようにソレノイド弁292を駆動する。ス
テップ305、306及び309、310の処理を終了
した後には、ステップ302へ戻る。
【0080】上記制御を繰り返すことにより、信号圧P
SOLが目標信号圧PSOL0に等しくなった後には、検出し
たパワーローラ20の釣り合い位置からの変位yに応じ
て信号圧PSOLを補正することができ、信号圧PSOLを目
標信号圧PSOL0へ変化させる際の信号圧PSOLの増大又
は減少によるパワーローラ20の釣り合い位置からの変
位に対して、この変位を戻す方向に信号圧PSOLを変化
させるようソレノイド弁292を駆動するため、上記実
施形態と同様にパワーローラ20の変位を釣り合い位置
へ収束させることができ、変速比無限大無段変速機のト
ルク制御性を向上させることができ、車両などの運転性
を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す変速比無限大無段変
速機の概略構成図。
【図2】同じく無段変速機のトルク伝達力制御装置を示
す概略構成図。
【図3】第2の実施形態を示し、無段変速機のトルク伝
達力制御装置の概略構成図。
【図4】第3の実施形態を示し、無段変速機のトルク伝
達力制御装置の概略構成図。
【図5】第4の実施形態を示し、無段変速機のトルク伝
達力制御装置の概略構成図。
【図6】同じくソレノイド弁駆動制御部で行われる制御
の一例を示すフローチャート。
【図7】従来例を示し、トルク伝達力制御装置を適用し
た無段変速機の概略構成図。
【図8】同じく従来例を示し、トルク伝達力制御装置の
概略構成図。
【符号の説明】
1 ユニット入力軸 2 無段変速機 3 一定変速機 4 無段変速機出力軸 5 遊星歯車機構 6 変速機出力軸 7 変速機出力ギヤ 8 動力循環モードクラッチ 9 直結モードクラッチ 12 ファイナルギヤ 20 パワーローラ 21 入力ディスク 22 出力ディスク 23 トラニオン軸 30 油圧シリンダ 30A、30B 油室 31 ピストン 40 コントロールバルブ 41 スプール 42a、42e 端部 42b、42c、42d ランド 43A 信号圧ポート 43B、43D、43E、43F、43G、43I ポ
ート 43C、43H、43J ドレンポート 43J’ 対抗圧ポート 44 スプリング 50 コントロールバルブ 51 スプール 52a、52e 端部 52b、52c、52d ランド 53A 補正信号圧ポート 53B、53D、53E、53F、53G、53I ポ
ート 53C、53H、53J ドレンポート 54 スプリング 60、160、160’ 補正信号圧シリンダ 60A、60B、160A、160B、160A’、1
60B’ 油室 61、161、161’ ピストン 63C 信号圧ポート 65 絞り 70、170、170’ 変位伝達手段 180、180’ リンク機構 290 パワーローラ変位検出手段 291 ソレノイド弁駆動手段 292 ソレノイド弁

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ユニット入力軸にそれぞれ接続された無
    段変速機及び一定変速機と、無段変速機の出力軸に連結
    したサンギヤ、一定変速機の出力軸に連結したキャリア
    及びユニット出力軸に連結したリングギヤとからなる遊
    星歯車機構と、前記ユニット入力軸からキャリアへの伝
    達経路の途中に介装された動力循環モードクラッチと、
    前記無段変速機の出力軸からユニット出力軸の伝達経路
    の途中に介装された直結モードクラッチとを備えて、前
    記無段変速機は、トロイド状の溝を備えた入力ディスク
    及び出力ディスクの内周に挟持されて、これらディスク
    との接触状態を可変に設定可能なパワーローラと、前記
    パワーローラに作用するトルク伝達力を第1油室の油圧
    と第2油室の油圧の差圧に応じて受けるピストンを収装
    した油圧シリンダと、軸方向へ変位可能なスプールを収
    装するとともに、前記第1及び第2油室の油圧を制御す
    るコントロールバルブとを備え、このコントロールバル
    ブは、スプールを軸方向へ付勢するようにスプールの端
    面に信号圧PSOLを導く信号圧ポートを設け、前記スプ
    ールの所定方向の変位に応じて、前記第1油室と元圧油
    路を連通し、かつ、第2油室とドレンタンクとを連通す
    る一方、前記所定方向と逆方向へのスプールの変位に応
    じて、前記第2油室と元圧油路を連通し、かつ、第1油
    室とドレンタンクとを連通した変速比無限大無段変速機
    のトルク伝達力制御装置において、ピストンに画成され
    た2つの油室を備えた補正信号圧シリンダと、前記パワ
    ーローラの変位をこの補正信号圧シリンダのピストンに
    伝達する変位伝達手段とを備え、前記コントロールバル
    ブは、絞りを介して前記信号圧ポートと連通するととも
    に、スプールを軸方向へ付勢するようにスプールの端面
    に補正信号圧を導く補正信号圧ポートを設け、前記信号
    圧が増大又は減少した場合のパワーローラの変位に対し
    て、前記補正信号圧シリンダのピストンの変位に応じて
    体積増大又は体積減少する前記2つの油室のうちの一方
    と、前記補正信号圧ポートとを連通することを特徴とす
    る変速比無限大無段変速機のトルク伝達力制御装置。
  2. 【請求項2】 前記変位伝達手段は、リンク機構を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の変速比無限大無段変
    速機のトルク伝達力制御装置。
  3. 【請求項3】 ユニット入力軸にそれぞれ接続された無
    段変速機及び一定変速機と、無段変速機の出力軸に連結
    したサンギヤ、一定変速機の出力軸に連結したキャリア
    及びユニット出力軸に連結したリングギヤとからなる遊
    星歯車機構と、前記ユニット入力軸からキャリアへの伝
    達経路の途中に介装された動力循環モードクラッチと、
    前記無段変速機の出力軸からユニット出力軸の伝達経路
    の途中に介装された直結モードクラッチとを備えて、前
    記無段変速機は、トロイド状の溝を備えた入力ディスク
    及び出力ディスクの内周に挟持されて、これらディスク
    との接触状態を可変に設定可能なパワーローラと、前記
    パワーローラに作用するトルク伝達力を第1油室の油圧
    と第2油室の油圧の差圧に応じて受けるピストンを収装
    した油圧シリンダと、軸方向へ変位可能なスプールを収
    装するとともに、前記第1及び第2油室の油圧を制御す
    るコントロールバルブとを備え、このコントロールバル
    ブは、スプールを軸方向へ付勢するようにスプールの端
    面にソレノイド弁から信号圧PSOLを導く信号圧ポート
    を設け、前記スプールの所定方向の変位に応じて、前記
    第1油室と元圧油路を連通し、かつ、第2油室とドレン
    タンクとを連通する一方、前記所定方向と逆方向へのス
    プールの変位に応じて、前記第2油室と元圧油路を連通
    し、かつ、第1油室とドレンタンクとを連通する変速比
    無限大無段変速機のトルク伝達力制御装置において、パ
    ワーローラの変位を検出するパワーローラ変位検出手段
    と、前記ソレノイド弁を駆動するソレノイド弁駆動手段
    とを備え、このソレノイド弁駆動手段は、前記信号圧が
    増大又は減少した場合のパワーローラの変位に対して、
    信号圧をそれぞれ減少又は増大させるようソレノイド弁
    を駆動することを特徴とする変速比無限大無段変速機の
    トルク伝達力制御装置。
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Cited By (6)

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