JPH10252882A - 変速比無限大無段変速機のトルク伝達力制御装置 - Google Patents
変速比無限大無段変速機のトルク伝達力制御装置Info
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- JPH10252882A JPH10252882A JP6304997A JP6304997A JPH10252882A JP H10252882 A JPH10252882 A JP H10252882A JP 6304997 A JP6304997 A JP 6304997A JP 6304997 A JP6304997 A JP 6304997A JP H10252882 A JPH10252882 A JP H10252882A
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- transmission
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 シフトレバーをニュートラルレンジ等からド
ライブレンジ等へ切換えたときのセレクトショックを防
止する。 【解決手段】 無段変速機2と一定変速機3とに遊星歯
車機構5を組み合わせ、トルク伝達力を第1油室30B
と第2油室30Aの差圧に応じて変える油圧シリンダ3
0と、第1油室30Bと第2油室3Aの油圧を信号圧に
応じて制御するコントロールバルブ50とを備える変速
比無限大無段変速機において、走行レンジがニュートラ
ルレンジまたはパーキングレンジのときに元圧油路から
のコントロールバルブ50への元圧の供給を遮断する元
圧遮断手段320を設ける。
ライブレンジ等へ切換えたときのセレクトショックを防
止する。 【解決手段】 無段変速機2と一定変速機3とに遊星歯
車機構5を組み合わせ、トルク伝達力を第1油室30B
と第2油室30Aの差圧に応じて変える油圧シリンダ3
0と、第1油室30Bと第2油室3Aの油圧を信号圧に
応じて制御するコントロールバルブ50とを備える変速
比無限大無段変速機において、走行レンジがニュートラ
ルレンジまたはパーキングレンジのときに元圧油路から
のコントロールバルブ50への元圧の供給を遮断する元
圧遮断手段320を設ける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両等に採用さ
れる無段変速機の内、特に変速比無限大無段変速機に関
するものである。
れる無段変速機の内、特に変速比無限大無段変速機に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から車両の変速機として、ベルト式
やトロイダル型の無段変速機が知られており、このよう
な無段変速機の変速領域をさらに拡大するために、無段
変速機に遊星歯車機構を組み合わせて変速比を無限大ま
で制御可能とする変速比無限大無段変速機が、例えば特
願平7ー198756号等に提案されている。
やトロイダル型の無段変速機が知られており、このよう
な無段変速機の変速領域をさらに拡大するために、無段
変速機に遊星歯車機構を組み合わせて変速比を無限大ま
で制御可能とする変速比無限大無段変速機が、例えば特
願平7ー198756号等に提案されている。
【0003】これは、図6に示すようにエンジンに結合
される変速比無限大無段変速機のユニット入力軸1に、
変速比を連続的に変更可能な無段変速機2と一定の変速
比を備えた減速機3'(ギヤ3'a,3'd,3'bから構
成される)とを並列的に連結すると共に、これらの出力
軸4,3'cを遊星歯車機構で結合したもので、無段変
速機2の出力軸4は遊星歯車機構5のサンギヤ5aに、
減速機3'の出力軸3'cはローレジュームクラッチ(以
下、動力循環モードクラッチという)9を介して遊星歯
車機構5のキャリア5bに連結される。
される変速比無限大無段変速機のユニット入力軸1に、
変速比を連続的に変更可能な無段変速機2と一定の変速
比を備えた減速機3'(ギヤ3'a,3'd,3'bから構
成される)とを並列的に連結すると共に、これらの出力
軸4,3'cを遊星歯車機構で結合したもので、無段変
速機2の出力軸4は遊星歯車機構5のサンギヤ5aに、
減速機3'の出力軸3'cはローレジュームクラッチ(以
下、動力循環モードクラッチという)9を介して遊星歯
車機構5のキャリア5bに連結される。
【0004】遊星歯車機構5のサンギヤ5aと連結され
た無段変速機2の出力軸4は、ダイレクトクラッチ(以
下、直結モードクラッチという)10を介して変速比無
限大無段変速機の出力軸であるユニット出力軸6に連結
される一方、遊星歯車機構5のリングギヤ5cがユニッ
ト出力軸6に結合される。
た無段変速機2の出力軸4は、ダイレクトクラッチ(以
下、直結モードクラッチという)10を介して変速比無
限大無段変速機の出力軸であるユニット出力軸6に連結
される一方、遊星歯車機構5のリングギヤ5cがユニッ
ト出力軸6に結合される。
【0005】このような変速比無限大無段変速機では、
動力循環モードクラッチ9を接続する一方、直結モード
クラッチ10を遮断することにより、無段変速機2と減
速機3'の変速比の差に応じて、総減速比を負の値(後
進)から正の値(前進)まで無限大(ユニット出力軸6
が静止)を含んでほぼ連続的に制御を行うローレジュー
ム状態(以下、動力循環モードという)と、動力循環モー
ドクラッチ9を遮断する一方、直結モードクラッチ10
を接続して、無段変速機2の変速比と無段変速機出力ギ
ヤ列2a,4aの変速比の積に応じた変速比となる直結
状態(以下、直結モードという)とを選択的に使用する
ことができる。
動力循環モードクラッチ9を接続する一方、直結モード
クラッチ10を遮断することにより、無段変速機2と減
速機3'の変速比の差に応じて、総減速比を負の値(後
進)から正の値(前進)まで無限大(ユニット出力軸6
が静止)を含んでほぼ連続的に制御を行うローレジュー
ム状態(以下、動力循環モードという)と、動力循環モー
ドクラッチ9を遮断する一方、直結モードクラッチ10
を接続して、無段変速機2の変速比と無段変速機出力ギ
ヤ列2a,4aの変速比の積に応じた変速比となる直結
状態(以下、直結モードという)とを選択的に使用する
ことができる。
【0006】無段変速機2は、2組の入力ディスク21
と出力ディスク22とで、パワーローラ20をそれぞれ
押圧するトロイダル型で構成され、図7のようにパワー
ローラ20は、下端を油圧シリンダ30に支持されると
共に、軸回りに回動可能なトラニオン軸23に軸支され
る。
と出力ディスク22とで、パワーローラ20をそれぞれ
押圧するトロイダル型で構成され、図7のようにパワー
ローラ20は、下端を油圧シリンダ30に支持されると
共に、軸回りに回動可能なトラニオン軸23に軸支され
る。
【0007】油圧シリンダ30は、ピストン31によっ
て上下の油室30A,30Bに画成され、第2油室とし
ての油室30Aの油圧を増大することでパワーローラ2
0のトルク伝達力が減少され、第1油室としての油室3
0Bの油圧を増大することでパワーローラ20のトルク
伝達力が増大され、油室30A,30Bの差圧を調整す
ることでトルク伝達力は連続的に制御される。油圧シリ
ンダ30は軸方向へ摺動自由なスプール41を備えたC
VU制御バルブ40からの油圧に応じて駆動される。
て上下の油室30A,30Bに画成され、第2油室とし
ての油室30Aの油圧を増大することでパワーローラ2
0のトルク伝達力が減少され、第1油室としての油室3
0Bの油圧を増大することでパワーローラ20のトルク
伝達力が増大され、油室30A,30Bの差圧を調整す
ることでトルク伝達力は連続的に制御される。油圧シリ
ンダ30は軸方向へ摺動自由なスプール41を備えたC
VU制御バルブ40からの油圧に応じて駆動される。
【0008】このCVU制御バルブ40について詳述す
ると、図7のようにスプール41の両端部42a,42
eとの間には3つのランド42b,42c,42dが所
定の間隔で形成されており、図中右端の端部42eとC
VU制御バルブ40の内周(以下、単に内周という)と
の間にはスプール41を図中左側へ向けて付勢するスプ
リング44が介装される一方、図中左端の端部42aの
端面に向けた内周には図示しないソレノイド弁からの信
号圧PSOLを供給する信号圧ポート43Aが開口し、ス
プール41は信号圧PSOLに応じてスプリング44と対
向する図中右側へ付勢される。
ると、図7のようにスプール41の両端部42a,42
eとの間には3つのランド42b,42c,42dが所
定の間隔で形成されており、図中右端の端部42eとC
VU制御バルブ40の内周(以下、単に内周という)と
の間にはスプール41を図中左側へ向けて付勢するスプ
リング44が介装される一方、図中左端の端部42aの
端面に向けた内周には図示しないソレノイド弁からの信
号圧PSOLを供給する信号圧ポート43Aが開口し、ス
プール41は信号圧PSOLに応じてスプリング44と対
向する図中右側へ付勢される。
【0009】左側の端部42aとランド42bおよびラ
ンド42cとランド42dとの間に対向する内周には油
圧シリンダ30の下方の油室30Aと連通するポート4
3B,43Gが形成され、右側の端部42eとランド4
2dおよびランド42bとランド42cとの間に対向す
る内周には油圧シリンダ30の上方の油室30Bと連通
するポート43D,43Iがそれぞれ形成される。
ンド42cとランド42dとの間に対向する内周には油
圧シリンダ30の下方の油室30Aと連通するポート4
3B,43Gが形成され、右側の端部42eとランド4
2dおよびランド42bとランド42cとの間に対向す
る内周には油圧シリンダ30の上方の油室30Bと連通
するポート43D,43Iがそれぞれ形成される。
【0010】ランド42cと対向する内周には、図示し
ない油圧供給源からの元圧油路と連通するライン圧ポー
ト43E,43Fが開口し、ランド42cの変位に応じ
てポート43Dまたは43Gのうちの一方へ動作圧PL
を供給する。
ない油圧供給源からの元圧油路と連通するライン圧ポー
ト43E,43Fが開口し、ランド42cの変位に応じ
てポート43Dまたは43Gのうちの一方へ動作圧PL
を供給する。
【0011】ランド42b,42dと対向する内周に
は、図示しないドレンタンクと連通するドレンポート4
3C,43Hが開口し、ランド42b,42dの変位に
応じてポート43Dまたは43Gのうちの一方をドレン
タンクに接続する。
は、図示しないドレンタンクと連通するドレンポート4
3C,43Hが開口し、ランド42b,42dの変位に
応じてポート43Dまたは43Gのうちの一方をドレン
タンクに接続する。
【0012】なお、端部42eに面した内周にはドレン
ポート43Jが開口し、作動油が排出される。また、ス
プール41の端部42a,42eの外径は等しく設定さ
れ、各ランド42b,42c,42dの外径もそれぞれ
等しく設定され、ランドの外径は端部の外径よりも大き
く設定される。
ポート43Jが開口し、作動油が排出される。また、ス
プール41の端部42a,42eの外径は等しく設定さ
れ、各ランド42b,42c,42dの外径もそれぞれ
等しく設定され、ランドの外径は端部の外径よりも大き
く設定される。
【0013】ここで、信号圧PSOLを増大させると、ス
プール41は図中右側へ変位するため、ポート43Eと
43Dが連通して油圧シリンダ30の油室30Bへ動作
圧PLが供給され、油室30Bに加わる油圧PINCが増
大する一方、ランド42dの変位に応じてドレンポート
43Hとポート43Gが連通するため、油圧シリンダ3
0の油室30Aはドレンタンクと連通して、油室30A
の油圧PDECは減少し、その差圧PINC−PDECと釣り合
うパワーローラ20のトルク伝達力が増大する。
プール41は図中右側へ変位するため、ポート43Eと
43Dが連通して油圧シリンダ30の油室30Bへ動作
圧PLが供給され、油室30Bに加わる油圧PINCが増
大する一方、ランド42dの変位に応じてドレンポート
43Hとポート43Gが連通するため、油圧シリンダ3
0の油室30Aはドレンタンクと連通して、油室30A
の油圧PDECは減少し、その差圧PINC−PDECと釣り合
うパワーローラ20のトルク伝達力が増大する。
【0014】逆に、信号圧PSOLを減少させると、スプ
ール41は図中左側へ変位するため、ポート43Gと4
3Fが連通して油圧シリンダ30の油室30Aへ動作圧
PLが供給され、油室30Aに加わる油圧PDECが増大
する一方、ランド42dの変位に応じてドレンポート4
3Cとポート43Dが連通するため、油圧シリンダ30
の油室30Bはドレンタンクと連通して、油室30Bの
油圧PINCは減少し、その差圧PINC−PDECと釣り合う
パワーローラ20のトルク伝達力が減少する。
ール41は図中左側へ変位するため、ポート43Gと4
3Fが連通して油圧シリンダ30の油室30Aへ動作圧
PLが供給され、油室30Aに加わる油圧PDECが増大
する一方、ランド42dの変位に応じてドレンポート4
3Cとポート43Dが連通するため、油圧シリンダ30
の油室30Bはドレンタンクと連通して、油室30Bの
油圧PINCは減少し、その差圧PINC−PDECと釣り合う
パワーローラ20のトルク伝達力が減少する。
【0015】したがって、信号圧PSOLの増減に応じて
油室30A,30Bの油圧PDEC、PINCの差圧を調整す
ることで、パワーローラ20のトルク伝達力を制御でき
る。
油室30A,30Bの油圧PDEC、PINCの差圧を調整す
ることで、パワーローラ20のトルク伝達力を制御でき
る。
【0016】なお、油室30A,30Bの油圧PDEC、
PINCの差圧がパワーローラ20のトルク伝達力と釣り
合っている状態から、信号圧PSOLを変化させると、パ
ワーローラ20は釣り合い位置から図7に示す上方向ま
たは下方向へ変位する。その結果、パワーローラ20は
トラニオン軸23回りに傾転して、油圧PDEC、PINCの
差圧がパワーローラ20のトルク伝達力と釣り合う位置
まで変速する。
PINCの差圧がパワーローラ20のトルク伝達力と釣り
合っている状態から、信号圧PSOLを変化させると、パ
ワーローラ20は釣り合い位置から図7に示す上方向ま
たは下方向へ変位する。その結果、パワーローラ20は
トラニオン軸23回りに傾転して、油圧PDEC、PINCの
差圧がパワーローラ20のトルク伝達力と釣り合う位置
まで変速する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の変速比無限大無段変速機のトルク伝達力制御
装置にあっては、シフトレバーがニュートラルレンジま
たはパーキングレンジにある場合(ドライブレンジ等か
ら切換えた場合)、無段変速機のトルク伝達を完全にゼ
ロの状態に制御できていない、即ち油圧シリンダ30の
油室30A,30Bの差圧が残存しているときがあり、
このような場合シフトレバーをニュートラルレンジまた
はパーキングレンジからドライブレンジ等に入れると、
急激なトルク伝達が行われることによるショック(セレ
クトショック)を乗員が感じるという問題があった。
うな従来の変速比無限大無段変速機のトルク伝達力制御
装置にあっては、シフトレバーがニュートラルレンジま
たはパーキングレンジにある場合(ドライブレンジ等か
ら切換えた場合)、無段変速機のトルク伝達を完全にゼ
ロの状態に制御できていない、即ち油圧シリンダ30の
油室30A,30Bの差圧が残存しているときがあり、
このような場合シフトレバーをニュートラルレンジまた
はパーキングレンジからドライブレンジ等に入れると、
急激なトルク伝達が行われることによるショック(セレ
クトショック)を乗員が感じるという問題があった。
【0018】この発明は、このような問題点を解決する
ことを目的としている。
ことを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、ユニット
入力軸にそれぞれ連結された無段変速機および一定変速
機と、無段変速機の出力軸に連結されるサンギヤと、一
定変速機の出力軸に連結されるキャリアおよびユニット
出力軸に連結されるリングギヤとからなる遊星歯車機構
と、一定変速機の出力軸から遊星歯車機構のキャリアへ
の伝達経路の途中に介装された動力循環モードクラッチ
と、無段変速機の出力軸からユニット出力軸の伝達経路
の途中に介装された直結モードクラッチと、を備え、無
段変速機は、トロイド状の溝を備えた入力ディスクおよ
び出力ディスクの内周に挟持されて、これらのディスク
との接触状態を可変に設定可能なパワーローラと、パワ
ーローラのトルク伝達力を第1油室と第2油室の差圧に
応じて変える油圧シリンダとを備え、この油圧シリンダ
の第1油室と第2油室の油圧を制御するコントロールバ
ルブを備え、このコントロールバルブは、軸方向へ変位
可能なスプールの端面に信号圧を導く信号圧ポートを持
ち、スプールの所定方向の変位に応じて、前記第1油室
と元圧油路を連通し、第2油室とドレンタンクを連通す
る一方、前記所定方向と逆方向への変位に応じて、前記
第2油室と元圧油路を連通し、第1油室とドレンタンク
を連通するようになっており、かつ、前記動力循環モー
ドクラッチの締結力の制御を可能なアクチュエータを備
える変速比無限大無段変速機のトルク伝達力制御装置に
おいて、走行レンジがニュートラルレンジまたはパーキ
ングレンジのときに前記元圧油路からのコントロールバ
ルブへの元圧の供給を遮断する元圧遮断手段を設けた。
入力軸にそれぞれ連結された無段変速機および一定変速
機と、無段変速機の出力軸に連結されるサンギヤと、一
定変速機の出力軸に連結されるキャリアおよびユニット
出力軸に連結されるリングギヤとからなる遊星歯車機構
と、一定変速機の出力軸から遊星歯車機構のキャリアへ
の伝達経路の途中に介装された動力循環モードクラッチ
と、無段変速機の出力軸からユニット出力軸の伝達経路
の途中に介装された直結モードクラッチと、を備え、無
段変速機は、トロイド状の溝を備えた入力ディスクおよ
び出力ディスクの内周に挟持されて、これらのディスク
との接触状態を可変に設定可能なパワーローラと、パワ
ーローラのトルク伝達力を第1油室と第2油室の差圧に
応じて変える油圧シリンダとを備え、この油圧シリンダ
の第1油室と第2油室の油圧を制御するコントロールバ
ルブを備え、このコントロールバルブは、軸方向へ変位
可能なスプールの端面に信号圧を導く信号圧ポートを持
ち、スプールの所定方向の変位に応じて、前記第1油室
と元圧油路を連通し、第2油室とドレンタンクを連通す
る一方、前記所定方向と逆方向への変位に応じて、前記
第2油室と元圧油路を連通し、第1油室とドレンタンク
を連通するようになっており、かつ、前記動力循環モー
ドクラッチの締結力の制御を可能なアクチュエータを備
える変速比無限大無段変速機のトルク伝達力制御装置に
おいて、走行レンジがニュートラルレンジまたはパーキ
ングレンジのときに前記元圧油路からのコントロールバ
ルブへの元圧の供給を遮断する元圧遮断手段を設けた。
【0020】第2の発明は、第1の発明において、元圧
遮断手段は、シフトレバーに連動するマニュアルバルブ
である。
遮断手段は、シフトレバーに連動するマニュアルバルブ
である。
【0021】第3の発明は、第1の発明において、走行
レンジがニュートラルレンジまたはパーキングレンジの
ときに動力循環モードクラッチを解放するようにした。
レンジがニュートラルレンジまたはパーキングレンジの
ときに動力循環モードクラッチを解放するようにした。
【0022】
【発明の効果】第1の発明によれば、走行レンジがニュ
ートラルレンジまたはパーキングレンジのとき、油圧シ
リンダの第1油室と第2油室の油圧を制御するコントロ
ールバルブへの元圧の供給を遮断するので、このとき第
1油室および第2油室の油圧は低下して、パワーローラ
のトルクの伝達量がゼロになる。
ートラルレンジまたはパーキングレンジのとき、油圧シ
リンダの第1油室と第2油室の油圧を制御するコントロ
ールバルブへの元圧の供給を遮断するので、このとき第
1油室および第2油室の油圧は低下して、パワーローラ
のトルクの伝達量がゼロになる。
【0023】したがって、この状態からシフトレバーを
ドライブレンジまたは後進レンジに入れたときに、トル
ク伝達が急激に行われることがなく、シフトレバーを切
換えたときのセレクトショックを防止でき、快適に発進
を行える。
ドライブレンジまたは後進レンジに入れたときに、トル
ク伝達が急激に行われることがなく、シフトレバーを切
換えたときのセレクトショックを防止でき、快適に発進
を行える。
【0024】第2の発明によれば、マニュアルバルブが
コントロールバルブへの元圧の供給の遮断を行うので、
構造が簡素化する。
コントロールバルブへの元圧の供給の遮断を行うので、
構造が簡素化する。
【0025】第3の発明によれば、コントロールバルブ
への元圧の供給を遮断するニュートラルレンジまたはパ
ーキングレンジのときに動力循環モードクラッチを解放
することで、回転の変動を防止できる。
への元圧の供給を遮断するニュートラルレンジまたはパ
ーキングレンジのときに動力循環モードクラッチを解放
することで、回転の変動を防止できる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
に基づいて説明する。
【0027】図1は、変速比無限大無段変速機の概略構
成を示しており、1はユニット入力軸、2はトロイダル
型の無段変速機、3は減速機(一定変速機)、4は無段
変速機2の出力軸、5は遊星歯車機構、6はユニット出
力軸、7は変速機出力ギヤ、9は動力循環モードクラッ
チ、10は直結モードクラッチである。
成を示しており、1はユニット入力軸、2はトロイダル
型の無段変速機、3は減速機(一定変速機)、4は無段
変速機2の出力軸、5は遊星歯車機構、6はユニット出
力軸、7は変速機出力ギヤ、9は動力循環モードクラッ
チ、10は直結モードクラッチである。
【0028】この場合、前図6の減速機3'を構成する
カウンタギヤ3'dを廃止して、入力ギヤ3aとギヤ3
bとから減速機3を構成し、またカウンタギヤ35aを
無段変速機2の出力ギヤ2aとギヤ4aとの間に噛み合
わせて、無段変速機ギヤ列35を構成している。ユニッ
ト出力は、ユニット出力軸6の先端の変速機出力ギヤ7
からファイナルギヤ12、差動ギヤ8を経て駆動軸11
a,11bに伝達する。なお、従来例と同一の構成のも
のには同一の符号を付してある。
カウンタギヤ3'dを廃止して、入力ギヤ3aとギヤ3
bとから減速機3を構成し、またカウンタギヤ35aを
無段変速機2の出力ギヤ2aとギヤ4aとの間に噛み合
わせて、無段変速機ギヤ列35を構成している。ユニッ
ト出力は、ユニット出力軸6の先端の変速機出力ギヤ7
からファイナルギヤ12、差動ギヤ8を経て駆動軸11
a,11bに伝達する。なお、従来例と同一の構成のも
のには同一の符号を付してある。
【0029】図2のように、無段変速機2のパワーロー
ラ20は、下端を油圧シリンダ30に支持されると共
に、軸回りに回動可能なトラニオン軸23に軸支され
る。
ラ20は、下端を油圧シリンダ30に支持されると共
に、軸回りに回動可能なトラニオン軸23に軸支され
る。
【0030】油圧シリンダ30は、ピストン31によっ
て上下の油室30A,30Bが画成され、ピストン31
の図中下方には、軸71を介してカム72が固設され
る。
て上下の油室30A,30Bが画成され、ピストン31
の図中下方には、軸71を介してカム72が固設され
る。
【0031】カム72の図中下方には補正信号圧シリン
ダ60が配設され、補正信号圧シリンダ60にはカム7
2と摺接するロッド62が伸縮自在に突設され、ロッド
62の下端にはピストン61が固設され、補正信号圧シ
リンダ60の内部はピストン61によって2つの油室6
0A,60Bに画成される。
ダ60が配設され、補正信号圧シリンダ60にはカム7
2と摺接するロッド62が伸縮自在に突設され、ロッド
62の下端にはピストン61が固設され、補正信号圧シ
リンダ60の内部はピストン61によって2つの油室6
0A,60Bに画成される。
【0032】油室60Bには、ロッド62の端部をカム
72へ向けて付勢するスプリング64が収装され、さら
に油室60Bには、ドレンポート63Bが開口し、油室
60B内の作動油が排出される。
72へ向けて付勢するスプリング64が収装され、さら
に油室60Bには、ドレンポート63Bが開口し、油室
60B内の作動油が排出される。
【0033】油室60Aには、ポート63Aが開口し、
ポート63Aは絞り65を介して図示しないソレノイド
弁からの信号圧PSOLをコントロールバルブ50に形成
した信号圧ポート53Aへ導く信号圧ポート63Cに連
通され、ポート63Aの補正信号圧PSDが信号圧ポート
53Aへ導かれる。
ポート63Aは絞り65を介して図示しないソレノイド
弁からの信号圧PSOLをコントロールバルブ50に形成
した信号圧ポート53Aへ導く信号圧ポート63Cに連
通され、ポート63Aの補正信号圧PSDが信号圧ポート
53Aへ導かれる。
【0034】前記軸71、カム72、ロッド62、スプ
リング64より、変位伝達手段70が構成される。
リング64より、変位伝達手段70が構成される。
【0035】油圧シリンダ30の油室30A,30Bの
油圧は、軸方向へ摺動自由なスプール51を備えたコン
トロールバルブ50によって調整される。
油圧は、軸方向へ摺動自由なスプール51を備えたコン
トロールバルブ50によって調整される。
【0036】コントロールバルブ50は、スプール51
の両端部52a,52eとの間に3つのランド52b,
52c,52dが所定の間隔で形成され、この端部52
eの図中右側の端面とコントロールバルブ50の内端部
との間にスプール51を図中左側へ向けて付勢するスプ
リング54が介装される。一方、スプール51の端部5
2aの図中左端の端面に面したコントロールバルブ50
の内周に信号圧ポート53Aが開口し、スプール51は
スプリング54の付勢力FSPRに抗して信号圧ポート5
0Aの圧力に応じて変位する。
の両端部52a,52eとの間に3つのランド52b,
52c,52dが所定の間隔で形成され、この端部52
eの図中右側の端面とコントロールバルブ50の内端部
との間にスプール51を図中左側へ向けて付勢するスプ
リング54が介装される。一方、スプール51の端部5
2aの図中左端の端面に面したコントロールバルブ50
の内周に信号圧ポート53Aが開口し、スプール51は
スプリング54の付勢力FSPRに抗して信号圧ポート5
0Aの圧力に応じて変位する。
【0037】左側の端部52aとランド52bおよびラ
ンド52cとランド52dとの間に対向する内周には油
圧シリンダ30の下方の油室30Aと連通するポート5
3B,53Gが形成され、右側の端部52eとランド5
2dおよびランド52bとランド52cとの間に対向す
る内周には油圧シリンダ30の上方の油室30Bと連通
するポート53D,53Iがそれぞれ形成される。
ンド52cとランド52dとの間に対向する内周には油
圧シリンダ30の下方の油室30Aと連通するポート5
3B,53Gが形成され、右側の端部52eとランド5
2dおよびランド52bとランド52cとの間に対向す
る内周には油圧シリンダ30の上方の油室30Bと連通
するポート53D,53Iがそれぞれ形成される。
【0038】ランド52cと対向する内周には、後述す
るように油圧供給源からの元圧油路と連通するライン圧
ポート53E,53Fが開口し、ランド52cの変位に
応じてポート53Dまたは53Gのうちの一方へ動作圧
PLを供給する。
るように油圧供給源からの元圧油路と連通するライン圧
ポート53E,53Fが開口し、ランド52cの変位に
応じてポート53Dまたは53Gのうちの一方へ動作圧
PLを供給する。
【0039】ランド52b,52dと対向する内周に
は、図示しないドレンタンクと連通するドレンポート5
3C,53Hが開口し、ランド52b,52dの変位に
応じてポート53Dまたは53Gのうちの一方をドレン
タンクに接続する。
は、図示しないドレンタンクと連通するドレンポート5
3C,53Hが開口し、ランド52b,52dの変位に
応じてポート53Dまたは53Gのうちの一方をドレン
タンクに接続する。
【0040】このコントロールバルブ50によって、油
圧シリンダ30のトルク伝達力の減少側の油室30Aと
増大側の油室30Bの差圧調整手段が構成される。
圧シリンダ30のトルク伝達力の減少側の油室30Aと
増大側の油室30Bの差圧調整手段が構成される。
【0041】なお、端部52eに面した内周にはドレン
ポート53Jが開口し、作動油が排出される。また、ス
プール51の端部52a,52eの外径は等しく設定さ
れ、各ランド52b,52c,52dの外径もそれぞれ
等しく設定され、ランドの外径は端部の外径よりも大き
く設定され、端部52aと対向する内周にはカラー55
が介装される。
ポート53Jが開口し、作動油が排出される。また、ス
プール51の端部52a,52eの外径は等しく設定さ
れ、各ランド52b,52c,52dの外径もそれぞれ
等しく設定され、ランドの外径は端部の外径よりも大き
く設定され、端部52aと対向する内周にはカラー55
が介装される。
【0042】図3は油圧供給源(オイルポンプ)300
からの油圧回路を示しており、オイルポンプ300から
吐出される作動油圧は、プレッシャーレギュレータバル
ブ310により設定圧力値に調圧され、この調圧された
油圧(ライン圧)が、元圧油路340および350を介
して、図示しないシフトレバーに連動するマニュアルバ
ルブ320のポート322および動力循環モードクラッ
チ制御用バルブ330のポートに供給される。
からの油圧回路を示しており、オイルポンプ300から
吐出される作動油圧は、プレッシャーレギュレータバル
ブ310により設定圧力値に調圧され、この調圧された
油圧(ライン圧)が、元圧油路340および350を介
して、図示しないシフトレバーに連動するマニュアルバ
ルブ320のポート322および動力循環モードクラッ
チ制御用バルブ330のポートに供給される。
【0043】マニュアルバルブ320は、Dレンジ(ド
ライブレンジ)ポート323およびRレンジ(後進レン
ジ)ポート321がシャトル弁80を介してコントロー
ルバルブ50のライン圧ポート53E,53Fに接続さ
れており、マニュアルバルブ320がDレンジにあると
き、Dレンジポート323にポート322が連通されて
ライン圧がシャトル弁80を介してコントロールバルブ
50のライン圧ポート53E,53Fに供給され、マニ
ュアルバルブ320がRレンジにあるとき(図3の状
態)、Rレンジポート321にポート322が連通され
てライン圧がシャトル弁80を介してコントロールバル
ブ50のライン圧ポート53E,53Fに供給される。
ライブレンジ)ポート323およびRレンジ(後進レン
ジ)ポート321がシャトル弁80を介してコントロー
ルバルブ50のライン圧ポート53E,53Fに接続さ
れており、マニュアルバルブ320がDレンジにあると
き、Dレンジポート323にポート322が連通されて
ライン圧がシャトル弁80を介してコントロールバルブ
50のライン圧ポート53E,53Fに供給され、マニ
ュアルバルブ320がRレンジにあるとき(図3の状
態)、Rレンジポート321にポート322が連通され
てライン圧がシャトル弁80を介してコントロールバル
ブ50のライン圧ポート53E,53Fに供給される。
【0044】マニュアルバルブ320がNレンジ(ニュ
ートラルレンジ)になると、ポート322がDレンジポ
ート323、Rレンジポート321と遮断されると共
に、Dレンジポート323、Rレンジポート321がド
レンポート324および325に接続される。マニュア
ルバルブ320がPレンジ(パーキングレンジ)になる
と、ポート322が遮断されると共に、Dレンジポート
323、Rレンジポート321がドレンポート324お
よび325に接続される。
ートラルレンジ)になると、ポート322がDレンジポ
ート323、Rレンジポート321と遮断されると共
に、Dレンジポート323、Rレンジポート321がド
レンポート324および325に接続される。マニュア
ルバルブ320がPレンジ(パーキングレンジ)になる
と、ポート322が遮断されると共に、Dレンジポート
323、Rレンジポート321がドレンポート324お
よび325に接続される。
【0045】動力循環モードクラッチ制御用バルブ33
0は、動力循環モードクラッチ9の締結力を制御するた
めのアクチュエータ(電磁弁)で、動力循環モードクラ
ッチ制御用バルブ330よりライン圧が供給されると、
動力循環モードクラッチ9が締結され、動力循環モード
クラッチ制御用バルブ330より供給圧が減圧される
と、動力循環モードクラッチ9が解放される。
0は、動力循環モードクラッチ9の締結力を制御するた
めのアクチュエータ(電磁弁)で、動力循環モードクラ
ッチ制御用バルブ330よりライン圧が供給されると、
動力循環モードクラッチ9が締結され、動力循環モード
クラッチ制御用バルブ330より供給圧が減圧される
と、動力循環モードクラッチ9が解放される。
【0046】この動力循環モードクラッチ制御用バルブ
330は、図示しないコントロールユニットからの信号
により、シフトレバーがニュートラルレンジおよびパー
キングレンジにあるとき、動力循環モードクラッチ9へ
の供給圧を減圧するように制御され、これによって動力
循環モードクラッチ9が解放される。また、シフトレバ
ーがドライブレンジおよび後進レンジになると、動力循
環モードクラッチ9へライン圧を供給するように制御さ
れ、これによって動力循環モードクラッチ9が締結され
る。
330は、図示しないコントロールユニットからの信号
により、シフトレバーがニュートラルレンジおよびパー
キングレンジにあるとき、動力循環モードクラッチ9へ
の供給圧を減圧するように制御され、これによって動力
循環モードクラッチ9が解放される。また、シフトレバ
ーがドライブレンジおよび後進レンジになると、動力循
環モードクラッチ9へライン圧を供給するように制御さ
れ、これによって動力循環モードクラッチ9が締結され
る。
【0047】コントロールバルブ50のポート53Gと
油圧シリンダ30の油室30Aとを連通する油路90お
よびポート53Dと油圧シリンダ30の油室30Bとを
連通する油路91は、ドライブレンジのとき油室30B
の油圧が油室30Aの油圧を越えないように、また後進
レンジのとき油室30Aの油圧が油室30Bの油圧を越
えないように、マニュアルバルブ320を介してリリー
フ回路95に接続されている。
油圧シリンダ30の油室30Aとを連通する油路90お
よびポート53Dと油圧シリンダ30の油室30Bとを
連通する油路91は、ドライブレンジのとき油室30B
の油圧が油室30Aの油圧を越えないように、また後進
レンジのとき油室30Aの油圧が油室30Bの油圧を越
えないように、マニュアルバルブ320を介してリリー
フ回路95に接続されている。
【0048】なお、動力循環モードは、ドライブレンジ
にあるとき、所定の運転域等に直結モードに切換えられ
る。
にあるとき、所定の運転域等に直結モードに切換えられ
る。
【0049】次に作用を説明する。
【0050】シフトレバーがドライブレンジの動力循環
モード(動力循環モードクラッチ9が締結)にある場
合、コントロールバルブ50への信号圧PSOLを減少さ
せると、スプール51は図中左側へ変位するため、ライ
ン圧が導かれているポート53Fとポート53Gが連通
して、動作圧PLが油室30Aに供給され、油室30A
の油圧PDECが増大する一方、ランド52bの変位に応
じてドレンポート53Cと油室30Bに接続するポート
53Dが連通するため、油室30Bの油圧PINCが減少
し、その差圧PINC−PDECが負側に増大する。
モード(動力循環モードクラッチ9が締結)にある場
合、コントロールバルブ50への信号圧PSOLを減少さ
せると、スプール51は図中左側へ変位するため、ライ
ン圧が導かれているポート53Fとポート53Gが連通
して、動作圧PLが油室30Aに供給され、油室30A
の油圧PDECが増大する一方、ランド52bの変位に応
じてドレンポート53Cと油室30Bに接続するポート
53Dが連通するため、油室30Bの油圧PINCが減少
し、その差圧PINC−PDECが負側に増大する。
【0051】この差圧により、パワーローラ20が図中
上方向へ変位して、トラニオン軸23回りに傾転して、
変速が行われる。これにより、動力循環モードのドライ
ブレンジ時にパワーローラ20のトルク伝達力が増大
(変速比→減少)される。
上方向へ変位して、トラニオン軸23回りに傾転して、
変速が行われる。これにより、動力循環モードのドライ
ブレンジ時にパワーローラ20のトルク伝達力が増大
(変速比→減少)される。
【0052】なお、パワーローラ20の過変位等は補正
信号圧シリンダ60によって回避される。
信号圧シリンダ60によって回避される。
【0053】一方、シフトレバーがニュートラルレンジ
またはパーキングレンジの場合、動力循環モードクラッ
チ制御用バルブ330を介して動力循環モードクラッチ
9が解放され、マニュアルバルブ320の位置によって
元圧油路340からのコントロールバルブ50のポート
53E,53Fへのライン圧の供給が遮断される。
またはパーキングレンジの場合、動力循環モードクラッ
チ制御用バルブ330を介して動力循環モードクラッチ
9が解放され、マニュアルバルブ320の位置によって
元圧油路340からのコントロールバルブ50のポート
53E,53Fへのライン圧の供給が遮断される。
【0054】このため、コントロールバルブ50への信
号圧PSOLによらず、コントロールバルブ50から油室
30A、油室30Bへ動作圧が供給されることがなく、
油室30Aおよび油室30BのPDECおよびPINCの制御
圧力は低下した状態となり、パワーローラ20のトルク
の伝達管理量がゼロになる。即ち、入力回転数がアイド
ル回転数付近で変動しても、出力軸6が停止しているの
で、トルクの伝達管理量がゼロであれば、自動的にパワ
ーローラ20のトルク伝達量がゼロになる。また、動力
循環モードクラッチ9の解放により回転の変動が低減す
る。
号圧PSOLによらず、コントロールバルブ50から油室
30A、油室30Bへ動作圧が供給されることがなく、
油室30Aおよび油室30BのPDECおよびPINCの制御
圧力は低下した状態となり、パワーローラ20のトルク
の伝達管理量がゼロになる。即ち、入力回転数がアイド
ル回転数付近で変動しても、出力軸6が停止しているの
で、トルクの伝達管理量がゼロであれば、自動的にパワ
ーローラ20のトルク伝達量がゼロになる。また、動力
循環モードクラッチ9の解放により回転の変動が低減す
る。
【0055】そして、この状態から動力循環モードクラ
ッチ9を締結して、シフトレバーをドライブレンジまた
は後進レンジに入れると、マニュアルバルブ320によ
って元圧油路340からコントロールバルブ50のポー
ト53E,53Fへライン圧が供給され、コントロール
バルブ50への信号圧に応じて油室30A,30Bに動
作圧が供給され、その差圧に基づいてパワーローラ20
のトルク伝達量が与えられるが、このとき油室30A,
30Bの油圧PDEC,PINCが低下している状態からのド
ライブレンジまたは後進レンジへの移行のため、トルク
伝達が急激に行われることが回避される。
ッチ9を締結して、シフトレバーをドライブレンジまた
は後進レンジに入れると、マニュアルバルブ320によ
って元圧油路340からコントロールバルブ50のポー
ト53E,53Fへライン圧が供給され、コントロール
バルブ50への信号圧に応じて油室30A,30Bに動
作圧が供給され、その差圧に基づいてパワーローラ20
のトルク伝達量が与えられるが、このとき油室30A,
30Bの油圧PDEC,PINCが低下している状態からのド
ライブレンジまたは後進レンジへの移行のため、トルク
伝達が急激に行われることが回避される。
【0056】これにより、シフトレバーを切換えたとき
のセレクトショックを防止でき、快適に発進を行える。
のセレクトショックを防止でき、快適に発進を行える。
【0057】また、この際コントロールバルブへの信号
圧を制御して、トルク伝達量を穏やかに変化させること
により、トルク伝達の急激な変化が防止され、シフトレ
バーを切換えた際の変速品質を一層向上させることがで
きる。
圧を制御して、トルク伝達量を穏やかに変化させること
により、トルク伝達の急激な変化が防止され、シフトレ
バーを切換えた際の変速品質を一層向上させることがで
きる。
【0058】なお、マニュアルバルブ320がコントロ
ールバルブ50のポート53E,53Fへのライン圧の
供給、遮断を行うので、構造が簡素化する。
ールバルブ50のポート53E,53Fへのライン圧の
供給、遮断を行うので、構造が簡素化する。
【0059】図4、図5は別の実施の形態を示す。
【0060】これは、コントロールバルブ50のポート
53E,53Fにライン圧を導く油路100の途中に電
磁弁110(ON/OFF弁またはDuty弁)を介装
し、シフトレバーがニュートラルレンジまたはパーキン
グレンジにあるとき、電磁弁110を介してコントロー
ルバルブ50のポート53E,53Fへのライン圧の供
給を遮断するようにしたものである。
53E,53Fにライン圧を導く油路100の途中に電
磁弁110(ON/OFF弁またはDuty弁)を介装
し、シフトレバーがニュートラルレンジまたはパーキン
グレンジにあるとき、電磁弁110を介してコントロー
ルバルブ50のポート53E,53Fへのライン圧の供
給を遮断するようにしたものである。
【0061】この場合、車速を検出する車速センサの検
出信号、シフト機構に設けたインヒビタースイッチの検
出信号に基づいて、コントロールユニットが電磁弁11
0、動力循環モードクラッチ制御用バルブ330を制御
する。
出信号、シフト機構に設けたインヒビタースイッチの検
出信号に基づいて、コントロールユニットが電磁弁11
0、動力循環モードクラッチ制御用バルブ330を制御
する。
【0062】このコントロールユニットの制御内容は、
図5に示すように、ステップ1,2で車速Vsの検出を
行い、車速Vsが0かどうかを判定する。
図5に示すように、ステップ1,2で車速Vsの検出を
行い、車速Vsが0かどうかを判定する。
【0063】車速Vsが0でないときは、ステップ9,
8にてコントロールバルブ50(トルク伝達管理バル
ブ)とライン圧を連通し、動力循環モードクラッチ9を
締結する。
8にてコントロールバルブ50(トルク伝達管理バル
ブ)とライン圧を連通し、動力循環モードクラッチ9を
締結する。
【0064】車速Vsが0と判断したときは、ステップ
3,4にてインヒビタースイッチの信号よりレンジの判
別を行う。
3,4にてインヒビタースイッチの信号よりレンジの判
別を行う。
【0065】ニュートラルレンジまたはパーキングレン
ジであると判別したとき、ステップ5,6にてコントロ
ールバルブ50とライン圧を遮断し、動力循環モードク
ラッチ9を解放する。
ジであると判別したとき、ステップ5,6にてコントロ
ールバルブ50とライン圧を遮断し、動力循環モードク
ラッチ9を解放する。
【0066】一方、ニュートラルレンジまたはパーキン
グレンジでない(ドライブレンジまたは後進レンジであ
る)と判別したとき、ステップ7,8にてコントロール
バルブ50とライン圧を連通し、動力循環モードクラッ
チ9を締結する。
グレンジでない(ドライブレンジまたは後進レンジであ
る)と判別したとき、ステップ7,8にてコントロール
バルブ50とライン圧を連通し、動力循環モードクラッ
チ9を締結する。
【図1】実施の形態の変速比無限大無段変速機の概略構
成図である。
成図である。
【図2】油圧シリンダ、コントロールバルブ部分の構成
図である。
図である。
【図3】油圧回路の概略構成図である。
【図4】別の実施の形態の部分構成図である。
【図5】制御内容を示すフローチャートである。
【図6】従来例の変速比無限大無段変速機の概略構成図
である。
である。
【図7】油圧回路図である。
1 ユニット入力軸 2 無段変速機 3 一定変速機 4 無段変速機の出力軸 5 遊星歯車機構 5a サンギヤ 5b キャリア 5c リングギヤ 6 ユニット出力軸 7 変速機出力ギヤ 9 動力循環モードクラッチ 10 直結モードクラッチ 11a,11b 駆動軸 12 ファイナルギヤ 20 パワーローラ 21 入力ディスク 22 出力ディスク 23 トラニオン軸 30A,30B 油室 31 ピストン 50 コントロールバルブ 51 スプール 53A〜J ポート 54 スプリング 60 補正信号圧シリンダ 63A ポート 72 カム 90,91 油路 100 油路 110 電磁弁 300 油圧供給源 320 マニュアルバルブ 321〜325 ポート 330 動力循環モードクラッチ制御用バルブ 340,350 元圧油路
Claims (3)
- 【請求項1】 ユニット入力軸にそれぞれ連結された無
段変速機および一定変速機と、 無段変速機の出力軸に連結されるサンギヤと、一定変速
機の出力軸に連結されるキャリアおよびユニット出力軸
に連結されるリングギヤとからなる遊星歯車機構と、 一定変速機の出力軸から遊星歯車機構のキャリアへの伝
達経路の途中に介装された動力循環モードクラッチと、 無段変速機の出力軸からユニット出力軸の伝達経路の途
中に介装された直結モードクラッチと、を備え、 無段変速機は、トロイド状の溝を備えた入力ディスクお
よび出力ディスクの内周に挟持されて、これらのディス
クとの接触状態を可変に設定可能なパワーローラと、パ
ワーローラのトルク伝達力を第1油室と第2油室の差圧
に応じて変える油圧シリンダとを備え、 この油圧シリンダの第1油室と第2油室の油圧を制御す
るコントロールバルブを備え、このコントロールバルブ
は、軸方向へ変位可能なスプールの端面に信号圧を導く
信号圧ポートを持ち、スプールの所定方向の変位に応じ
て、前記第1油室と元圧油路を連通し、第2油室とドレ
ンタンクを連通する一方、前記所定方向と逆方向への変
位に応じて、前記第2油室と元圧油路を連通し、第1油
室とドレンタンクを連通するようになっており、 かつ、前記動力循環モードクラッチの締結力の制御を可
能なアクチュエータを備える変速比無限大無段変速機の
トルク伝達力制御装置において、 走行レンジがニュートラルレンジまたはパーキングレン
ジのときに前記元圧油路からのコントロールバルブへの
元圧の供給を遮断する元圧遮断手段を設けたことを特徴
とする変速比無限大無段変速機のトルク伝達力制御装
置。 - 【請求項2】 前記元圧遮断手段は、シフトレバーに連
動するマニュアルバルブである請求項1に記載の変速比
無限大無段変速機のトルク伝達力制御装置。 - 【請求項3】 走行レンジがニュートラルレンジまたは
パーキングレンジのときに動力循環モードクラッチを解
放するようにした請求項1に記載の変速比無限大無段変
速機のトルク伝達力制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6304997A JPH10252882A (ja) | 1997-03-17 | 1997-03-17 | 変速比無限大無段変速機のトルク伝達力制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6304997A JPH10252882A (ja) | 1997-03-17 | 1997-03-17 | 変速比無限大無段変速機のトルク伝達力制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10252882A true JPH10252882A (ja) | 1998-09-22 |
Family
ID=13218099
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6304997A Pending JPH10252882A (ja) | 1997-03-17 | 1997-03-17 | 変速比無限大無段変速機のトルク伝達力制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10252882A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010180901A (ja) * | 2009-02-03 | 2010-08-19 | Toyota Motor Corp | トロイダル式無段変速機 |
-
1997
- 1997-03-17 JP JP6304997A patent/JPH10252882A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010180901A (ja) * | 2009-02-03 | 2010-08-19 | Toyota Motor Corp | トロイダル式無段変速機 |
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