JPH10103238A - 圧縮機 - Google Patents

圧縮機

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JPH10103238A
JPH10103238A JP27560796A JP27560796A JPH10103238A JP H10103238 A JPH10103238 A JP H10103238A JP 27560796 A JP27560796 A JP 27560796A JP 27560796 A JP27560796 A JP 27560796A JP H10103238 A JPH10103238 A JP H10103238A
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oil supply
slider
oil
piston
guide rod
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Fujio Hama
藤夫 浜
Harunobu Kosaka
晴信 小坂
Tatsutoshi Sakurai
健年 桜井
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Teikoku Piston Ring Co Ltd
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    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05CINDEXING SCHEME RELATING TO MATERIALS, MATERIAL PROPERTIES OR MATERIAL CHARACTERISTICS FOR MACHINES, ENGINES OR PUMPS OTHER THAN NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES
    • F05C2201/00Metals
    • F05C2201/04Heavy metals
    • F05C2201/0469Other heavy metals
    • F05C2201/0475Copper or alloys thereof
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05CINDEXING SCHEME RELATING TO MATERIALS, MATERIAL PROPERTIES OR MATERIAL CHARACTERISTICS FOR MACHINES, ENGINES OR PUMPS OTHER THAN NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES
    • F05C2253/00Other material characteristics; Treatment of material
    • F05C2253/12Coating

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  • Compressor (AREA)
  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型で車載可能、しかも圧縮空気に潤滑油が
混入せず、無潤滑でもピストンリングとシリンダの耐久
性を維持できる圧縮機を提供する。また、クロススライ
ダクランク機構の潤滑とピストンの冷却を行う潤滑冷却
機構を提供する。 【解決手段】 ピストン5はクランクシャフト11とク
ロススライダクランク機構によって連結し、シリンダ1
内を往復動する。シリンダ1内とクランクケース10内
はピストンロッド8に装着したオイルシール53でシー
ルする。潤滑油の供給路はスライダフレーム17を支持
するガイド棒の油供給路、ガイド棒とガイド棒挿通孔と
の間の油供給路、スライダフレーム17の油供給路3
2、ピストン5の冷却室に通じるピストンロッド8の油
供給路33および油排出路46を有する。また、クラン
クシャフト11の油供給路48、メタル16の油供給路
51、スライダ15の油孔49を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車載可能な空気圧
縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】中大型トラックでは、ブレーキシステム
等各種の制御機構の駆動源として圧縮空気が使用されて
いる。現在この供給源として、一般的なクランク機構が
採用され、かつ、シリンダ室に潤滑油が供給されてピス
トンリング等が潤滑される往復動圧縮機が使用されてい
る。
【0003】圧縮空気に水分が混じると、空気配管の途
中で冬季には凍結する危険がある。このため、圧縮空気
と水分とを分離する必要がある。現在採用されている空
気と水分の分離方法は、高圧の空気中の水分を多孔質の
水吸収剤に吸収させた後、急速に減圧して水吸収剤から
水を大気中に放出するものである。この方法は、圧縮空
気に潤滑油が混じると、分離性能が低下する欠点があ
る。
【0004】また、圧縮空気に潤滑油が混じると、熱に
より圧縮機の吸入、吐出弁近辺で潤滑油が炭化する傾向
がある。吐出弁にスラッジが付着すると、弁の作動が不
完全になって、圧縮空気の温度が益々上昇するので、炭
化が一層促進されるようになる。
【0005】したがって、圧縮空気に潤滑油が混じらな
いようにすることが望まれる。
【0006】汎用の圧縮機においては、無潤滑の圧縮機
が存在する。この種のもので最も一般的なものは、クラ
ンク部分にボールベアリングを、ピストンとピストンピ
ンの部分にニードルベアリングを使用し、これらの軸受
にグリースを入れて密封し、シリンダ室に潤滑油が入ら
ないようにしたものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記軸
受構造によると、軸受部分が大きくなり、車載に適さな
い大きさとなる。
【0008】他方、真空ポンプの一部に、カムでピスト
ンロッドを駆動し、ピストンロッドの中央部でオイルシ
ールを行うものがある。この構造で実用化できたもの
は、ピストンストロークが20mm以下と小さく、中大
型トラック用の圧縮機には採用できない。
【0009】他方、クロススライダクランク機構が、一
部の機械に使用されている。これは、往復動するロッド
と、これに固定され、往復動可能に支承されたスライダ
フレームと、スライダフレームの運動方向に対して直角
方向に移動可能にスライダフレームに支承されたスライ
ダと、スライダが回転可能に連結されたクランクシャフ
トとからなっている。この機構をピストンに接続する
と、サイドスラストが作用しないピストンが得られる
が、通常のクランク機構に比べると成立の条件に制約が
あるので、往復動圧縮機に使用された例はない。まし
て、ピストンロッドの中間部でオイルシールする圧縮機
は存在しなかった。
【0010】本発明の目的は、小型で車載可能であり、
しかも圧縮空気に潤滑油が混入しないようにすることに
ある。また、本発明の別の目的は、無潤滑でもシールリ
ング(ピストンリング)とシリンダの耐久性を維持でき
るようにすることにある。さらに、本発明の目的は、ク
ロススライダクランク機構の潤滑機構およびピストンの
冷却機構を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、クランク機構
によってピストンがシリンダ内を往復動する圧縮機にお
いて、前記クランク機構がクロススライダクランク機構
によって構成されていることを特徴とする。
【0012】クロススライダクランク機構は、ピストン
に連結固定されているピストンロッドと、ピストンロッ
ドに連結固定され、往復動可能に支持されているスライ
ダフレームと、スライダフレームの運動方向に対して直
角方向に移動可能にスライダフレームの窓孔に装着され
ているスライダと、スライダが回転可能に装着されてい
るクランクシャフトとを備えている。
【0013】シリンダ内においてピストンを往復動させ
るクランク機構として、クロススライダクランク機構を
採用しているので、下記の作用を奏する。
【0014】ピストンロッドは純粋な正弦による直線
運動を行い、従来のクランク機構に付随する高次の振動
成分がない。したがって、騒音の発生を抑制でき、ピス
トンに装着されるシールリング(ピストンリング)とシ
リンダの耐久性も増す。
【0015】ピストンロッドが直線運動を行うので、
ピストンロッドの中間部でオイルシールを容易に行え
る。その結果、シリンダ内とクランクケース内を容易に
シールすることができ、シリンダ内を容易に無潤滑油状
態に維持することができる。
【0016】ピストンロッドが直線運動を行い、ピス
トンスラップを生じないので、無潤滑でも、ピストンに
装着されるシールリング(ピストンリング)とシリンダ
の耐久性を維持できる。
【0017】ピストンロッドが直線運動を行い、ピス
トンスラップを生じないので、振動・騒音の発生を抑制
できる。
【0018】ピストンとピストンロッドの相対的運動
がないことにより、ピストンロッドの内部を通じてピス
トンの内部に潤滑油を容易に供給することができるた
め、ピストンの油冷却を簡単に行える。
【0019】また、本発明の圧縮機は、クロススライダ
クランク機構の潤滑とピストンの冷却を行うために、次
の構成を備えていることを特徴とする。
【0020】すなわち、前記スライダフレームを往復動
可能に支持しているガイド棒に形成されている油供給路
と、前記スライダフレームのガイド棒挿通孔とガイド棒
との間に形成されている油供給路と、前記スライダフレ
ームに形成されている油供給路と、前記ピストンロッド
に形成されている油供給路および油排出路とを備えてお
り、前記ガイド棒の油供給路から前記スライダフレーム
のガイド棒挿通孔とガイド棒との間の油供給路、前記ス
ライダフレームの油供給路、前記ピストンロッドの油供
給路を通じてピストンに形成されている冷却室に潤滑油
が供給され、前記冷却室内の潤滑油が前記ピストンロッ
ドの油排出路を通じてクランクケース内に排出されるよ
うに構成されている。
【0021】なお、前記ガイド棒は一対設けるのがよ
く、この場合、前記一方のガイド棒の油供給路から供給
された潤滑油が一方のガイド棒とガイド棒挿通孔との間
の油供給路および前記スライダフレームの油供給路を通
って、前記ピストンロッドの油供給路と、もう一方のガ
イド棒とガイド棒挿通孔との間の油供給路とに供給され
るように構成するのがよい。
【0022】上記によれば、冷却系と潤滑系の油通路を
別々に用意する必要がないため、潤滑・冷却システムを
単純化できる。
【0023】また、本発明の圧縮機は、クロススライダ
クランク機構の潤滑を行うために、次の構成を備えてい
ることを特徴とする。
【0024】クランクシャフトの内部に形成されている
油供給路と、前記スライダに形成されている油孔とを備
えており、前記クランクシャフトの油供給路から前記ス
ライダの油孔を通じてスライダとスライダフレームとの
摺動面に潤滑油が供給されるように構成されている。
【0025】シリンダ内とクランクケース内とのシール
は、ピストンロッドの中間部にオイルシールを装着する
ことで行うことができ、シリンダ内を無潤滑油状態とす
ることにより、シリンダ内で圧縮された空気に潤滑油が
混入されるのを防止することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】図1〜図4は本発明の一実施形態
を示し、図1は圧縮機の一部断面正面図、図2は(a)
が圧縮機の一部分を示す一部断面右側面図、(b)がス
ライダの平面図、図3はクランクケース部分を示す一部
断面平面図、図4はピストンロッドの上端部に固定され
ているピストンを示す縦断面図である。
【0027】本発明の圧縮機は、ピストンがシリンダ内
を往復動する空気圧縮機である。シリンダ1の上面には
ヘッド部2が固定されており、ヘッド部2には空気の吸
入口3と圧縮空気の吐出口4とが設けられている。吸入
口3と吐出口4はそれぞれ空気通路によってシリンダ1
内と連通しており、吸入弁と吐出弁とが所定位置にそれ
ぞれ配設されている。
【0028】シリンダ1内にはピストン5が挿入されて
おり、ピストン5の外周面に形成されている2本のリン
グ溝にそれぞれピストンリング6,7が装着され、シリ
ンダ1の内壁1aとのシールを行う。ピストン5の底面
の中央部にはピストンロッド8の一端が固定されてお
り、ピストン5はクロススライダクランク機構によって
シリンダ1内を往復動するように構成されている。
【0029】シリンダ1は下端部が底付円筒9内に挿入
されて支持され、底付円筒9はクランクケース10の上
面に固定されている。シリンダ1は鋳鉄材で形成する
他、鋳鉄スリーブをアルミニウムで鋳包みすることによ
って全体重量の軽減、熱伝達の向上を図ることもでき
る。
【0030】クランクケース10内にはクランクシャフ
ト11がピストン5の運動方向(以下、上下方向とす
る。)に対して直角方向に配されて両端部を軸受12に
よって回転自在に支持されている。クランクシャフト1
1は一端がクランクケース10から外側に突出してお
り、図示外の駆動源によって回転駆動されるように構成
されている。
【0031】クランクシャフト11はクランクケース1
0内に一対のクランクアーム13を有しており、一対の
クランクアーム13の間に連結されているクランクピン
14にスライダ15が回転可能に取り付けられている。
スライダ15はクランクシャフト11方向に見て略正方
形形状のブロック体で、上下に2分割されており、中央
部に形成されているピン孔の内周にメタル16が固定さ
れて、クランクピン14に回転自在に組み付けられてい
る。
【0032】スライダ15の周囲にはスライダフレーム
17が配置されている。スライダフレーム17はクラン
クシャフト11方向に見て横長の長方形形状の枠体であ
り、横長の長方形の窓孔18は高さがスライダ15の高
さと略同じで、横幅はスライダ15の横幅よりも長い寸
法を有している。このスライダフレーム17の窓孔18
にクランクピン14に取り付けられているスライダ15
が窓孔18内をピストン5の運動方向に対して直角方向
(以下、左右方向とする。)に摺動可能に装着されてい
る。
【0033】スライダフレーム17のスライダ15と摺
動する面すなわちスライダフレーム17の窓孔18を形
成する上下面にはポーラスCrめっき19が被覆されて
いる。このCrめっき19の表面はCrめっき後、表面
加工により、平滑度、表面粗度およびポア率を改善する
のが望ましい。スライダ15はねずみ鋳鉄等の鋳鉄材で
形成されている。
【0034】スライダフレーム17はクランクケース1
0内を上下方向に往復動可能に一対のガイド棒20,2
1によって支持されている。一対のガイド棒20,21
はクランクケース10内を上下方向に延びてクランクケ
ース10に固定されており、スライダフレーム17の長
手方向における両端部に上下方向に形成されているガイ
ド棒挿通孔22,23をそれぞれ挿通している。スライ
ダフレーム17は一対のガイド棒挿通孔22,23の各
上下端部にそれぞれブシュ24,25を装着して有して
おり、ブシュ24,25が各ガイド棒20,21を摺動
可能に支持している。
【0035】ピストン5底部に固定されて下方に延びる
ピストンロッド8は、シリンダ1の下端から底付円筒9
の底部とクランクケース10の上面部とに形成されてい
る貫通孔26,27を挿通して、クランクケース10内
のスライダフレーム17の上面中央部に連結固定されて
いる。
【0036】次に、クロススライダクランク機構の潤滑
とピストンの冷却について説明する。
【0037】一方のガイド棒20の内部には油供給路2
8が形成されている。この油供給路28はガイド棒20
の長手方向に沿って形成された直線油路と、この直線油
路の上端からガイド棒20の外周まで半径方向に延びる
入口路と、直線油路の下端からガイド棒20の外周まで
半径方向に延びる出口路とから構成されている。ガイド
棒20の油供給路28の入口路は、クランクケース10
の上端部に形成されクランクケース10の外面に油供給
口29が開口している油供給路に連通している。このク
ランクケース10の油供給路はガイド棒20の油供給路
28の入口路の開口が臨むようにガイド棒20の周囲に
形成されている環状油路と、この環状油路から油供給口
29まで延びる油路とから構成されている。
【0038】スライダフレーム17のガイド棒挿通孔2
2,23の上下のブシュ24,25間の部分の内径はガ
イド棒20,21の外径よりも大きく形成されて、ガイ
ド棒挿通孔22,23とガイド棒20,21との間に隙
間が存在している。また、上側のブシュ24,25の下
端部のピストンロッド8側部分は切欠されて上記隙間に
連通しており、この切欠部と上記隙間で油供給路30,
31を形成している。一方のガイド棒20側のガイド棒
挿通孔22とガイド棒20との間の油供給路30はガイ
ド棒20の内部の油供給路28に連通している。
【0039】スライダフレーム17の窓孔18の上方部
分には、一対のガイド棒挿通孔22,23間にわたって
左右に延びる直線油路と、この直線油路の中央部から上
方に延びてスライダフレーム17の上面に開口する直線
油路とからなる油供給路32が形成されている。この油
供給路32はガイド棒挿通孔22,23とガイド棒2
0,21との間の油供給路30,31に連通している。
【0040】ピストンロッド8には内部の中央部に長手
方向に延びる油供給路33が形成されており、この油供
給路33がスライダフレーム17の油供給路32に連通
している。
【0041】ピストン5は内部に冷却室34を有してい
る。冷却室34はピストン5の底面に形成されている凹
所35の開口が固定端栓36によって閉塞されて形成さ
れている。固定端栓36は円柱体37の外周にフランジ
38を有しており、フランジ38がピストン5の底面の
凹所35の周囲に形成されている切欠部39に載置さ
れ、ボルト40によってピストン5本体に固定されてい
る。
【0042】固定端栓36は円柱体37が冷却室34内
に配置しており、ピストンロッド8側の底面に大径凹部
41と小径凹部42とを同心状に有している。ピストン
ロッド8はロッド8aの外側に外筒8bを有しており、
外筒8bの上端はロッド8aの上端よりも少し下側に引
っ込んで配置している。そしてピストンロッド8のロッ
ド8a上端部が小径凹部42に挿入され、固定端栓36
とピストンロッド8のロッド8a上端部に形成されてい
るネジ孔にボルト43が螺着されて固定端栓36とピス
トンロッド8とが固定されている。
【0043】ボルト43の内部にはピストンロッド8の
油供給路33に連通して長手方向に形成されている直線
油路と、この直線油路に連通しており、冷却室34内に
露出しているボルト43頭部の内部を半径方向に放射状
に延びて、ボルト43頭部の外周に噴出口44が複数、
開口している直線油路とからなる油供給路45が形成さ
れている。
【0044】一方、ピストンロッド8の外筒8bの上端
部は固定端栓36の大径凹部41に挿入されて固定され
ている。そしてピストンロッド8はロッド8aの外周と
外筒8bの内周との間の隙間が油排出路46を形成して
いる。外筒8bの下端はスライダフレーム17の上面よ
りも少し上方に位置しており、潤滑油は油排出路46の
下端の開口からクランクケース10内に排出されるよう
に構成されている。固定端栓36の円柱体37の下部に
は半径方向に貫通する油排出路47が形成されており、
ピストンロッド8の油排出路46の上端開口に連通して
いる。
【0045】また、クランクシャフト11の内部に油供
給路48が形成されている。この油供給路48はクラン
クシャフト11の一端面からクランクアーム13を通っ
てクランクピン14を軸方向に中央部まで延び、さら
に、半径方向に延びてクランクピン14の外周まで貫通
している。
【0046】スライダ15にも油孔49が形成されてい
る。この油孔49はスライダフレーム17と摺動する上
下の摺動面からそれぞれ上下方向に貫通して形成されて
いる。そしてスライダ15のスライダフレーム17と摺
動する上下の各摺動面にはそれぞれ油溝50が形成され
ている。油溝50は摺動面を表面から見て王形状に形成
されており、その中央部に油孔49の開口が臨んでい
る。
【0047】また、メタル16にはクランクシャフト1
1の油供給路48とスライダ15の油孔49とを連通さ
せる油供給路51が形成されている。この油供給路51
はメタル16の内周に形成されクランクシャフト11の
油供給路48に連通している環状溝と、環状溝の底部か
らスライダ15の油孔49と連通する油孔とから構成さ
れている。
【0048】以上のように、クロススライダクランク機
構には潤滑、冷却油路が形成されている。
【0049】しかしながら、シリンダ1内は無潤滑油状
態にされている。すなわち、シリンダ1下方の底付円筒
9の貫通孔26の周囲の底部内面に形成されている環状
凹部52にオイルシール53が装着され、オイルシール
53の内周がピストンロッド8の外周に接触されてシー
ルし、クランクケース10内の潤滑油がシリンダ1内に
供給されないようにしている。したがって、ピストンリ
ング6,7は無潤滑でシリンダ内壁1aと摺動する。
【0050】以下、作用を説明する。クランクシャフト
11が図示外の駆動源によって回転駆動されると、クラ
ンクピン14に装着されたスライダ15がクランクシャ
フト11の中心回りに円軌道を描いて移動する。この
際、スライダ15が円軌道を移動することによって、ス
ライダ15はスライダフレーム17の窓孔18内を摺動
し、これに伴ってスライダフレーム17は上下方向(ピ
ストン5の運動方向)に正弦による直線運動を行う。
【0051】その結果、スライダフレーム17に連結固
定されているピストンロッド8を介してピストン5がシ
リンダ1内を往復運動し、ピストン5の下降によって空
気が吸入口3から吸入弁を通ってシリンダ1内に吸入さ
れ、その空気はピストン5の上昇によって圧縮され、圧
縮された空気は吐出弁を通って吐出口4から吐出され
る。
【0052】この際、クランクケース10内の各部材の
摺動部分は潤滑されるが、シリンダ1内はオイルシール
53によってシールされ、無潤滑油状態になっているた
め、圧縮空気に潤滑油が混入するのが防止される。
【0053】また、クロススライダクランク機構によ
り、クランクシャフト11の回転によって駆動されるピ
ストンロッド8が純粋な正弦による直線運動を行うの
で、従来のクランク機構に付随する高次の振動成分がな
い。したがって、騒音の発生を抑制でき、ピストンリン
グ6,7とシリンダ1の耐久性も増す。また、ピストン
スラップを生じないので、無潤滑でもピストンリング
6,7とシリンダ1の耐久性を維持できる。また、ピス
トンスラップを生じないので、振動・騒音の発生を抑制
できる。また、ピストン5とピストンロッド8の相対的
運動がないので、ピストンロッド8の内部を通じて潤滑
油をピストン5の内部に容易に供給することができるた
め、ピストン5の油冷却を簡単に行える。
【0054】次に、クロススライダクランク機構の潤滑
とピストンの冷却を説明する。
【0055】クランクケース10の油供給口29から圧
縮機内に供給された潤滑油は、一方のガイド棒20の内
部の油供給路28、一方のガイド棒20とガイド棒挿通
孔22との間の油供給路30を順次通って、一方のガイ
ド棒20とブシュ24との摺動部を潤滑しながら、次
に、スライダフレーム17の油供給路32に流入する。
【0056】スライダフレーム17の油供給路32に流
入した潤滑油は、途中で、もう一方のガイド棒21側
と、ピストンロッド8側とに分岐する。もう一方のガイ
ド棒21側に流れた潤滑油はガイド棒21とガイド棒挿
通孔23との間の油供給路31に流入し、ガイド棒21
とブシュ25との摺動部を潤滑した後、上下端からクラ
ンクケース10に落下する。
【0057】ピストンロッド8側に流れた潤滑油は、ピ
ストンロッド8の油供給路33に流入し、ボルト43の
油供給路45を通って、ボルト43頭部の噴出口44か
らピストン5の冷却室34内に噴出し、ピストン5を内
側から冷却する。ピストン5を冷却した潤滑油は、固定
端栓36の油排出路47からピストンロッド8の油排出
路46を通って、下端の開口からクランクケース10内
に排出される。
【0058】したがって、上記によれば、冷却系と潤滑
系の油通路を別々に用意する必要がないため、潤滑・冷
却システムが単純になる。
【0059】また、クランクケース10の側面に開口さ
れている油供給口54からクランクシャフト11の油供
給路48に供給された潤滑油は、クランクシャフト11
内を通ってクランクピン14部に至り、一部はメタル1
6の油供給路51を通じてクランクピン14とメタル1
6との摺動面に供給され、一部はメタル16の油供給路
51およびスライダ15の油孔49を通って、スライダ
15の油溝50に流入し、スライダ15とスライダフレ
ーム17との摺動面に供給される。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の圧縮機
は、小型で車載可能にでき、しかも圧縮空気に潤滑油が
混入するのを防止することができる。また、無潤滑で
も、ピストンに装着されるシールリング(ピストンリン
グ)とシリンダの耐久性を維持できる。また、振動、騒
音の発生を抑制できる。さらに、クロススライダクラン
ク機構の潤滑機構およびピストンの冷却機構を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示し、圧縮機の一部断面
正面図である。
【図2】(a)は圧縮機の一部分を示す一部断面右側面
図、(b)はスライダの平面図である。
【図3】クランクケース部分を示す一部断面平面図であ
る。
【図4】ピストンロッドの上端部に固定されているピス
トンを示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダ 1a シリンダ内壁 2 ヘッド部 3 吸入口 4 吐出口 5 ピストン 6、7 ピストンリング 8 ピストンロッド 8a ロッド 8b 外筒 9 底付円筒 10 クランクケース 11 クランクシャフト 12 軸受 13 クランクアーム 14 クランクピン 15 スライダ 16 メタル 17 スライダフレーム 18 窓孔 19 Crめっき 20、21 ガイド棒 22、23 ガイド棒挿通孔 24、25 ガイドブシュ 26、27 貫通孔 28、30、31、32、33、45、48、51 油
供給路 29、54 油供給口 34 冷却室 35 凹所 36 固定端栓 37 円柱体 38 フランジ 39 切欠部 40、43 ボルト 41 大径凹部 42 小径凹部 44 噴出口 46、47 油排出路 49 油孔 50 油溝 52 環状凹部 53 オイルシール

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランク機構によってピストンがシリン
    ダ内を往復動する圧縮機において、 前記クランク機構が、ピストンに連結固定されているピ
    ストンロッドと、ピストンロッドに連結固定され、往復
    動可能に支持されているスライダフレームと、スライダ
    フレームの運動方向に対して直角方向に移動可能にスラ
    イダフレームの窓孔に装着されているスライダと、スラ
    イダが回転可能に装着されているクランクシャフトとを
    備えているクロススライダクランク機構であり、 前記スライダフレームを往復動可能に支持しているガイ
    ド棒に形成されている油供給路と、前記スライダフレー
    ムのガイド棒挿通孔とガイド棒との間に形成されている
    油供給路と、前記スライダフレームに形成されている油
    供給路と、前記ピストンロッドに形成されている油供給
    路および油排出路とを備えており、前記ガイド棒の油供
    給路から前記スライダフレームのガイド棒挿通孔とガイ
    ド棒との間の油供給路、前記スライダフレームの油供給
    路、前記ピストンロッドの油供給路を通じてピストンに
    形成されている冷却室に潤滑油が供給され、前記冷却室
    内の潤滑油が前記ピストンロッドの油排出路を通じてク
    ランクケース内に排出されるように構成されていること
    を特徴とする圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記ガイド棒が一対設けられており、前
    記一方のガイド棒の油供給路から供給された潤滑油が一
    方のガイド棒とガイド棒挿通孔との間の油供給路および
    前記スライダフレームの油供給路を通って、前記ピスト
    ンロッドの油供給路と、もう一方のガイド棒とガイド棒
    挿通孔との間の油供給路とに供給されるように構成され
    ていることを特徴とする請求項1記載の圧縮機。
  3. 【請求項3】 クランク機構によってピストンがシリン
    ダ内を往復動する圧縮機において、 前記クランク機構が、ピストンに連結固定されているピ
    ストンロッドと、ピストンロッドに連結固定され、往復
    動可能に支持されているスライダフレームと、スライダ
    フレームの運動方向に対して直角方向に移動可能にスラ
    イダフレームの窓孔に装着されているスライダと、スラ
    イダが回転可能に装着されているクランクシャフトとを
    備えているクロススライダクランク機構であり、 前記クランクシャフトの内部に形成されている油供給路
    と、前記スライダに形成されている油孔とを備えてお
    り、前記クランクシャフトの油供給路から前記スライダ
    の油孔を通じてスライダとスライダフレームとの摺動面
    に潤滑油が供給されるように構成されていることを特徴
    とする圧縮機。
  4. 【請求項4】 シリンダ内とクランクケース内とがピス
    トンロッドの中間部に装着されたオイルシールでシール
    されていることを特徴とする請求項1、2または3記載
    の圧縮機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN100357595C (zh) * 2005-11-19 2007-12-26 无锡压缩机股份有限公司 活塞式压缩机活塞杆通油冷却结构
JP2017207275A (ja) * 2017-07-31 2017-11-24 住友重機械工業株式会社 極低温冷凍機
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JP2021004567A (ja) * 2019-06-26 2021-01-14 株式会社神戸製鋼所 圧縮機

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