JP2021004567A - 圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】周期的に高くなるガス圧環境下でピストンリングのシール性能を長期間に亘って維持することを可能にする技術を提供することを目的とする。【解決手段】本出願は、ガスを圧縮する圧縮機を開示する。圧縮機はシリンダと、前記ガスが圧縮される圧縮室を前記シリンダ内で形成するように前記シリンダ内に配置され、前記圧縮室内の前記ガスを圧縮するピストンと、前記圧縮室側において前記ピストンの外周部に装着されているとともにポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド及びポリベンゾイミダゾールからなる群から選択された少なくとも一種を主成分として形成された第1シール部と、前記第1シール部よりも前記圧縮室から離れた位置で前記ピストンの前記外周部に装着されているとともに前記第1シール部以下の硬さの第2シール部とを備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、ガスを圧縮する圧縮機に関する。
従来、シリンダ内でピストンを往復動させシリンダ内に形成された圧縮室に導入されたガスを圧縮するように構成された圧縮機が知られている。圧縮室内で得られた圧縮ガスがピストンの外周部とシリンダの内周面との間の空隙を通じて漏出することを防止するために、ピストンの外周部には複数のピストンリングがシリンダの軸方向に整列するように装着されている(特許文献1及び2を参照)。
特開2015−40519号公報 国際公開第2016/208698号
圧縮室においてガスの吸込及び吐出が繰り返されるので、圧縮室内部の圧力が周期的に変動し、圧縮室の近くのピストンリングに対して大きな衝撃力が周期的に加わる。衝撃力がピストンリングに周期的に作用する結果、ピストンリングは、衝撃力の作用方向に経時的に変形することがある。ピストンリングの経時的な変形の結果、ピストンリングの外周部がシリンダの内周面から離れると、変形したピストンリングは、ピストンリングに対して期待されているシール性能を失う。また、ロッドパッキンについても、同様の課題を有する場合がある。
本発明は、圧縮機のシール性能を長期間に亘って維持することを可能にする技術を提供することを目的とする。
本発明の一の局面に係る圧縮機は、ガスを圧縮するように構成されている。圧縮機は、シリンダ部と、前記ガスが圧縮される圧縮室を前記シリンダ部内で形成するように前記シリンダ部内に配置され、前記圧縮室内の前記ガスを圧縮するピストンと、前記ピストンの外周部に装着されているとともにポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド及びポリベンゾイミダゾールからなる群から選択された少なくとも一種を主成分として形成された第1シール部と、前記第1シール部よりも前記圧縮室から離れた位置で前記ピストンの前記外周部に装着されているとともに前記第1シール部以下の硬さの第2シール部と、を備えている。
上記の構成によれば、第1シール部及び第2シール部は、これらに期待されているシール性能を長期間に亘って保持することができる。
上記の構成に関して、圧縮機は、前記シリンダ部の軸方向において前記第2シール部について前記第1シール部とは反対側で前記ピストンの前記外周部に装着された第3シール部を更に備えていてもよい。前記ピストン及び前記シリンダ部は、前記ピストンについて前記圧縮室とは反対側の非圧縮室を形成していてもよい。前記第3シール部は前記第2シール部よりも前記非圧縮室の近くに位置しているとともに、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド及びポリベンゾイミダゾールからなる群から選択された少なくとも一種を主成分として形成されていてもよい。
上記の構成によれば、第3シール部は第3シール部に期待されているシール性能を長期間に亘って保持することができる。
上記の構成に関して、前記第1シール部は、前記ピストンの前記外周部に沿って周方向にそれぞれ延設された2つのリング要素を含んでいてもよい。前記2つのリング要素それぞれには、前記2つのリング要素それぞれの外周部から内周部に延設された合口部が形成されていてもよい。前記2つのリング要素の前記合口部が重ならないように、前記2つのリング要素は、前記シリンダ部の軸方向において重ねられて前記ピストンの前記外周部に装着されていてもよい。
上記の構成によれば、圧縮室から離れた位置のリング要素は圧縮室に近いリング要素の合口部を通じたガスの通過を抑制することができる。
上記の構成に関して、前記第2シール部は、ポリテトラフルオロエチレン及び変性ポリテトラフルオロエチレンからなる群から選択された少なくとも一種を主成分として形成された軟質リング要素と、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド及びポリベンゾイミダゾールからなる群から選択された少なくとも一種を主成分として形成されているとともに前記圧縮室とは反対側から前記軟質リング要素に重ねられた硬質リング要素とを含んでいてもよい。前記第2シール部は、前記第1シール部以下の硬さであってもよい。
上記の構成によれば、硬質リング要素は、軟質リング要素を介してガス圧を受けても変形しにくいので、軟質リング要素の変形を抑制することができる。
上記の構成に関して、前記ピストン及び前記シリンダ部は、前記圧縮室として第1圧縮室と前記シリンダ部の軸方向において前記第1圧縮室とは反対側の第2圧縮室とを形成していてもよい。前記第1シール部は、前記第2シール部よりも前記第1圧縮室及び前記第2圧縮室の近くの位置で、前記ピストンの前記外周部に装着されていてもよい。
上記の構成によれば、第1シール部及び第2シール部は、これらに期待されているシール性能を長期間に亘って保持することができる。
上記の構成に関して、圧縮機は、前記ピストンを前記シリンダ部内で往復動させるように形成されたクランク機構を更に備えていてもよい。
上記の構成によれば、クランク機構によって駆動されたピストンの往復動によって生じた衝撃力の存在下においても、第1シール部及び第2シール部は、これらに期待されているシール性能を長期間に亘って保持することができる。
上記の構成に関して、圧縮機は、前記クランク機構の駆動力を前記ピストンへ伝達するピストンロッドと、前記シリンダ部と前記ピストンロッドの外周部との間をシールする第1パッキン部と、前記第1パッキン部に対して前記クランク機構側でシールする第2パッキン部と、を備えていてもよい。前記第1パッキン部は、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド及びポリベンゾイミダゾールからなる群から選択された少なくとも一種を主成分として形成されてもよい。前記第2パッキン部は、前記第1パッキン部よりも軟質であってもよい。
上記の構成によれば、第1パッキン部及び第2パッキン部は、これらに期待されているシール性能を長期間に亘って保持することができる。
上述の技術は、圧縮機のシール性能を長期間に亘って維持することを可能にする。
第1実施形態の往復動圧縮機の概略的な断面図である。 往復動圧縮機のピストンの概略的な断面図である。 往復動圧縮機のリング要素の概略的な平面図である。 往復動圧縮機のリング要素の概略的な平面図である。 第2実施形態の往復動圧縮機の概略的な断面図である。 第3実施形態の往復動圧縮機の概略的な断面図である。 第4実施形態の往復動圧縮機の概略的な断面図である。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態の往復動圧縮機(以下「圧縮機100」と称される)の概略的な断面図である。図1を参照して、圧縮機100が説明される。以下の説明において、「上」や「下」といった方向指標が用いられる。これらの方向指標は、説明の明瞭化のみを目的としており、限定的に解釈されるべきではない。
圧縮機100は、シリンダ構造110と、シリンダ構造110の下方に配置されたクランクケース111と、クランクケース111内に収容されたクランク機構とを備えている。
シリンダ構造110は、シリンダ121と、シリンダ121の上端及び下端にそれぞれ固定された一対のシリンダヘッド122,123とを含むシリンダ部120を有している。シリンダ121の上端の近くには流入口126及び流出口127が形成され、流入口126及び流出口127は、シリンダ121内へのガスの流入出を許容する。図1において、上側のシリンダヘッド122は、シリンダ121の上端の開口部を閉じている。下側のシリンダヘッド123には、中心軸CAXに沿って形成された貫通孔124が形成されている。下側のシリンダヘッド123の内周面には、中心軸CAXの延設方向に間隔を空けて並ぶように形成された複数の環状溝125が形成されている。中心軸CAXの延設方向は、以下の説明において「軸方向」と称される。シリンダ121及びシリンダヘッド122,123によって囲まれた空間は、以下の説明において「内部空間」と称される。
シリンダ構造110は、内部空間内に配置されたピストン128と、ピストン128の下端面から中心軸CAXに沿って下方に延設されたピストンロッド129とを更に含んでいる。図2は、ピストン128の概略的な断面図である。図1及び図2を参照して、ピストン128及びピストンロッド129が説明される。
ピストン128は、シリンダ121と同軸に配置されている。ピストン128の軸長は、シリンダ121の軸長よりも短い。したがって、内部空間は、ピストン128の上側の空間と下側の空間とに分けられる。上側の空間は、以下の説明において「圧縮室131」と称される。下側の空間は、以下の説明において「非圧縮室132」と称される。非圧縮室132は、外部タンク(図示せず)と接続され、外部タンクは、シリンダ121の吸込側の流路に接続されている。
圧縮室131は、流入口126及び流出口127に繋がっている。流入口126及び流出口127にそれぞれ対応して逆止弁(図示せず)が取り付けられている。流入口126用の逆止弁は、圧縮室131へのガスの流入を許容する一方で、圧縮室131からのガスの流出を許容しない。流出口127用の逆止弁は、圧縮室131内のガスの圧力が所定の閾値を超えたときに、圧縮室131からのガスの流出を許容する一方で、圧縮室131へのガスの流入を許容しない。圧縮室131内においてガスの圧縮処理が行われる。
ピストン128の外径は、シリンダ121の内径よりも小さい。したがって、ピストン128の外周部とシリンダ121の内周面との間には、環状の隙間が形成されている。なお、図1等では、当該隙間を実際よりも誇張して表現している。
ピストン128の外周部には、ピストン128の周方向に延設された複数の環状溝225が形成されている。これらの環状溝225それぞれの中心は、中心軸CAXに略一致している。これらの環状溝225は、軸方向において間隔を空けて形成されている。
ピストンロッド129は、下側のシリンダヘッド123の貫通孔124を通じて、シリンダヘッド123を貫通し、下方に延設されている。ピストンロッド129の下端は、クランクケース111内のクランク機構に接続されている。クランク機構の駆動力は、ピストンロッド129を通じて、ピストン128へ伝達される。
シリンダ構造110は、圧縮室131内のガスがクランクケース111へ漏出することを抑制する部位を更に含んでいる。シリンダ構造110は、圧縮室131から非圧縮室132へのガスの漏出を抑制する部位として、ピストン128の外周部に装着された第1シール部145乃至第3シール部147を有している。シリンダ構造110は、非圧縮室132からクランクケース111へのガスの漏出を抑制する部位として、下側のシリンダヘッド123の環状溝125内に配置された複数のロッドパッキンを有している。これらのロッドパッキンは、第1パッキン部151、第2パッキン部152及び第3パッキン部153を構成している。
第1シール部145は、第1シール部145乃至第3シール部147の中で最も上側に配置された(すなわち、最も圧縮室131側に配置された)1つのピストンリングによって構成されている。第1シール部145を構成しているピストンリングは、略矩形状の断面及び200℃以上の耐熱温度を有している。第1シール部145のピストンリングは、当該ピストンリングの下面が環状溝225の側部を形成しているピストン128の溝側面に当接するように、ピストン128の外周部の環状溝225に嵌め込まれている。第1シール部145のピストンリングは、ピストン128の外周面から外方に突出している。第1シール部145のピストンリングの外周面は、シリンダ121の内周面に当接している。第1シール部145のピストンリングの内径は、環状溝225の底部の外径よりも大きな値に設定されている。したがって、第1シール部145のピストンリングの内周面と環状溝225の底部との間には空隙が形成されている。第1シール部145のピストンリングの厚さは、複数の環状溝225の溝幅よりも小さくてもよい。したがって、環状溝225内において、第1シール部145のピストンリングの上面上には、空隙が形成されている。
第1シール部145のピストンリングは、軸方向に重ねられた一対のリング要素241,242から構成されている。リング要素241は、リング要素242よりも圧縮室131の近くに配置されている。第1シール部145のリング要素241,242は、環状溝225に嵌め込まれている。上側のリング要素241の概略的な平面図が図3Aに示され、下側のリング要素242の概略的な平面図が図3Bに示されている。リング要素241は、リング要素242よりも圧縮室131の近くに配置されている。リング要素241,242それぞれは、シール材料から形成されている。
リング要素241,242それぞれは、環状の帯板部材である。リング要素241,242それぞれには、リング要素241,242それぞれの外周部から内周部に延設された合口部148が形成されている。したがって、リング要素241,242それぞれは、無端のリング部材とは異なり、合口部148を挟んで隣り合う第1端部143及び第2端部144を有している。リング要素241,242それぞれは、第1端部143から第2端部144までの円弧状の周区間に亘って、ピストン128の外周部に沿って周方向に延設されている。
第2端部144は、第1端部143から僅かに離間している。第1端部143と第2端部144との間の合口部148は、シール材料が連続的に円弧状に延びる周区間よりもシール性能において劣っている。
リング要素241の合口部148の周方向における位置は、リング要素242の合口部148の周方向における位置とは相違している。すなわち、これらのリング要素241,242の向きは、これらの合口部148が重ならないように設定されている。たとえば、図3A及び図3Bに示されているように、これらのリング要素241,242の向きは、これらの合口部148が中心軸CAX周りに約180°だけ異なるように設定されていてもよい。
第1シール部145は、硬質のシール材料から形成されている。硬度は、JIS K7202−2やJIS Z2245に準拠した方法に基づいて得られたロックウェル硬さを用いて評価されてもよいし、JIS K6253やJIS K7215に準拠した方法に基づいて得られたデュロメータ硬さを用いて評価されてもよい。代替的に、ビッカース硬さや他の硬度試験によって硬度が評価されてもよい。
リング要素241,242それぞれは、熱硬化性又は熱可塑性のポリイミド(以下「PI」と称される)、ポリエーテルエーテルケトン(以下「PEEK」と称される)及びポリベンゾイミダゾール(以下「PBI」と称される)から選択された少なくとも一種のシール材料を主成分として形成されている。リング要素241,242それぞれは、これらの引張強度が30MPa以上になるように形成されている。主成分として選択されたシール材料は、これらの材料のうち1つであってもよいし、これらの材料の組み合わせであってもよい。
リング要素241,242の主成分として用いられるシール材料は、同一であってもよいし、相違していてもよい。たとえば、リング要素241,242の主成分はともに、PI及びPEEKの組み合わせであってもよい。あるいは、上側のリング要素241の主成分がPI及びPEEKの組み合わせである一方で、下側のリング要素242の組み合わせは、PEEK及びPBIの組み合わせであってもよい。
リング要素241,242には添加剤が添加されている。「主成分」との用語は、主成分として選択されたシール材料がリング要素241,242それぞれに占める割合がリング要素241,242それぞれの中に添加された添加剤の割合よりも多いことを意味している。複数のシール材料が主成分として選択されるならば、「主成分」との用語は、選択されたこれらのシール材料がリング要素241,242それぞれに占める割合の合計が、リング要素241,242それぞれの中に添加された添加剤の割合よりも多いことを意味している。
添加剤は、第1シール部145の潤滑性及び/又は成型性を向上させるために、リング要素241,242それぞれに添加されている。潤滑性を向上させる添加剤としてカーボンフィラーが好適に利用可能である。カーボンフィラーは、グラファイトであってもよいし、カーボンファイバーであってもよい。カーボンファイバーは、ポリアクリロニトリル(Polyacrylonitrile)系であってもよいし、ピッチ(PITCH)系であってもよい。カーボンフィラーは、5質量%以上40質量%以下の範囲で、リング要素241,242それぞれに添加されている。成型性を向上させる添加剤として、ポリアミドイミドが用いられていてもよい。2種以上の添加剤が添加されるならば、「添加剤の割合」との用語は、これらの添加剤の合計が、リング要素241,242それぞれに占める割合を意味している。
第3シール部147は、第1シール部145乃至第3シール部147の中で最も下側に配置された1つのピストンリングによって構成されている。第3シール部147を構成しているピストンリングは、非圧縮室132に臨んでいる。第3シール部147のピストンリングの構造は、第1シール部145のピストンリングの構造と共通している。第1シール部145のピストンリングの構造に関する説明は、第3シール部147のピストンリングに援用される。
第3シール部147のピストンリングのリング要素の材質に関して、第3シール部147のリング要素は、第1シール部145のリング要素241,242と同様である。すなわち、第3シール部147のリング要素は、PI、PEEK及びPBIから選択された少なくとも一種のシール材料を主成分として形成されている。第3シール部147のリング要素は、第1シール部145のリング要素241,242と同一の組成であってもよいし、異なる組成であってもよい。たとえば、第1シール部145のリング要素241,242の主成分としてPIが選択されているときに、第3シール部147のリング要素の主成分としてPIが選択されてもよいし、PBIが選択されてもよい。
第2シール部146は、第1シール部145と第3シール部147との間で軸方向に間隔を空けて並べられた複数のピストンリングによって構成されている。すなわち、第2シール部146は、第1シール部145及び第3シール部147よりも圧縮室131及び非圧縮室132からそれぞれ離れた位置で配置されている。第2シール部146のピストンリングは、第1シール部145及び第3シール部147のピストンリングと構造的に共通しているけれども、材質において相違している。
第2シール部146のピストンリングは、全体として、第1シール部145及び第3シール部147のピストンリングよりも軟質である。第2シール部146のピストンリングの上側のリング要素は、以下の説明において、「軟質リング要素243」と称される。第2シール部146のピストンリングの下側のリング要素は、以下の説明において、「硬質リング要素244」と称される。軟質リング要素243は、硬質リング要素244よりも圧縮室131の近くでピストン128の外周部に装着されている。軟質リング要素243は、硬質リング要素244よりも柔らかい材料であってもよいし、圧力に十分に耐えうる場合には、硬質リング要素244と同じ材料であってもよい。
軟質リング要素243は、ポリテトラフルオロエチレン(以下「PTFE」と称される)及び変性ポリテトラフルオロエチレン(以下「変性PTFE」と称される)から選択された少なくとも一種のシール材料を主成分として形成されている。変性PTFEは、PTFEのフッ素が所定の官能基により置換された材料である。主成分として選択されたシール材料は、これらの材料のうち1つであってもよいし、これらの材料の組み合わせであってもよい。
第2シール部146の硬質リング要素244の主成分は、第1シール部145のリング要素241,242の主成分と同様に、PI、PEEK及びPBIのうち少なくとも一種である。リング要素241,242の組成に関する説明は、硬質リング要素244に援用される。
軟質リング要素243及び硬質リング要素244にも、添加剤が配合されている。第1シール部145の添加剤に関する説明は、軟質リング要素243及び硬質リング要素244に援用される。
第1パッキン部151は、第1パッキン部151乃至第3パッキン部153の中で最も上側に配置された1つのロッドパッキンによって構成されている。第1パッキン部151のロッドパッキンは、ロッドパッキンの内周部がピストンロッド129の外周面に接触するように形成されている。第1パッキン部151のロッドパッキンは、ロッドパッキンの下面がシリンダヘッド123の環状溝125の側部を形成する溝側面に当接するように環状溝125に嵌め込まれている。第1パッキン部151のロッドパッキンの厚さは、環状溝125の幅よりも小さな値に設定されている。第1パッキン部151のロッドパッキンの外径は、環状溝125の外径よりも小さな値に設定されている。
第1パッキン部151のロッドパッキンは、内径及び外径において、第1シール部145のピストンリングとは相違しているけれども、構造及び材質において、第1シール部145のピストンリングと共通している。第1シール部145のピストンリングの構造及び材質に関する説明は、第1パッキン部151のロッドパッキンに援用される。
第3パッキン部153は、第1パッキン部151乃至第3パッキン部153の中で最も下側に配置された1つのロッドパッキンによって構成されている。第3パッキン部153のロッドパッキンは、構造及び材質において、第1パッキン部151のロッドパッキンと共通している。
第2パッキン部152は、第1パッキン部151と第3パッキン部153との間に配置された複数のロッドパッキンによって構成されている。第2パッキン部152は、第1パッキン部151よりもクランク機構側に配置されている。第3パッキン部153は、第2パッキン部152よりもクランク機構側に配置されている。
第2パッキン部152を構成しているロッドパッキンは、内径及び外径において、第2シール部146のピストンリングとは相違しているけれども、構造及び材質において、第2シール部146のピストンリングと共通している。第2シール部146のピストンリングの構造及び材質に関する説明は、第2パッキン部152を構成しているロッドパッキンに援用される。
クランク機構は、クランクシャフト(図示せず)やコネクティングロッド(図示せず)を用いてクランクケース111内で構成されている。クランク機構は、クランクシャフトの回転運動を鉛直方向の直線的な往復動に変換するように構成されている。クランク機構は、ピストンロッド129の下端に接続されている。したがって、クランク機構によって作り出された往復動は、ピストンロッド129に伝達される。
ピストンロッド129が往復動をすると、ピストンロッド129の上端に連なるピストン128も往復動する。ピストン128が上死点から下死点に向かっている期間中に、流入口126を通じて圧縮室131にガスが充填される。その後、ピストン128が上死点に向けて移動し、圧縮室131内に充填されたガスが圧縮される。
ピストン128が上死点と下死点との間で往復動している間、ピストン128の外周部に装着された第1シール部145乃至第3シール部147は、シリンダ121の内周面に摺接される。このとき、上述の添加剤として用いられるカーボンフィラーは、低い摩擦係数の膜をシリンダ121の内周面上に形成する。
ピストン128が上死点に向けて移動しているとき、非圧縮室132は大きくなる。したがって、非圧縮室132内の圧力は、第2シール部146と第3シール部147との間の空間内の圧力と較べて大幅に低くなる。
第1シール部145乃至第3シール部147のシール性能の維持機能が以下に説明される。
第1シール部145は、最も大きな力(ガス圧)を受ける。第1シール部145は、比較的硬質のシール材料を主成分として形成されているので、大きな力が繰り返し作用しても変形しにくい。したがって、第1シール部145は、第1シール部145の外周部が全体的にシリンダ121の内周面に摺接されるシール形状を長期間に亘って維持することができる。すなわち、第1シール部145は、第1シール部145に期待されるシール性能を長期間に亘って発揮することができる。
第1シール部145がシール形状を維持している間、第1シール部145を通過するガスの流量は小さい。したがって、第1シール部145の下方に配置された第2シール部146を構成している複数のピストンリングの間に形成された複数の空間内の圧力は、過度に高くならない。これらのピストンリングの過度の変形は生じず、これらのピストンリングは、シール形状を維持することができる。
第2シール部146の軟質リング要素243は、比較的軟質のシール材料を主成分としているので、軟質リング要素243の外周部は、シリンダ121の内周面に密着することができる。したがって、第2シール部146は、第1シール部145よりも優れたシール性能を発揮することができる。
軟質リング要素243は、優れたシール性能に貢献する一方で変形しやすい。しかしながら、軟質リング要素243の下面に硬質リング要素244が重ねられているので、軟質リング要素243の変形は抑制される。軟質リング要素243が下方に作用するガス圧を受けると、軟質リング要素243は、硬質リング要素244に押し付けられる。硬質リング要素244は、第1シール部145と同様に、硬質のシール材料を主成分としているので変形しにくく、軟質リング要素243の変形を抑制することができる。したがって、第2シール部146も、第1シール部145と同様に、ガス圧に抗してシール形状を長期間に亘って維持することができる。
第3シール部147の上面は、第1シール部145及び第2シール部146を順次通過したガスの圧力に曝される。一方、第3シール部147の下面は、非圧縮室132内の低圧環境に曝される。したがって、第3シール部147の上面及び下面の間で生ずる圧力差は、第2シール部146を構成しているピストンリングの上面及び下面間で生ずる圧力差よりも大きくなる。この結果、第3シール部147には、第2シール部146よりも下向きの大きな力が作用する。しかしながら、第3シール部147は、第1シール部145と同様に硬質のシール材料から形成されているので、圧力差に起因する大きな力に長期間に亘って抗することができる。すなわち、第3シール部147は、第1シール部145と同様に、シール形状を長期間に亘って維持することができる。
第1シール部145乃至第3シール部147のリング要素それぞれは、無端のリング部材とは異なり、第1端部143及び第2端部144を有している。第2端部144が第1端部143から離れるようにリング要素が変形されると、リング要素の内径が大きくなり、リング要素は、ピストン128の環状溝225に容易に嵌め込まれる。
上側のリング要素の合口部148には、高圧のガスが入り込もうとする。下側のリング要素の合口部148は、上側のリング要素の合口部148に対して周方向においてずれた位置に配置されているので、上側のリング要素の合口部148は、下側のリング要素によって軸方向において塞がれている。したがって、下側のリング要素は、上側のリング要素の合口部148を通じたガスの漏出を抑制する機能を果たす。
これらのリング要素の主成分として選択され得るPI、PEEK、PBI、PTFE、変性PTFEは、硫黄を含有していない。したがって、ガスへの硫黄の混入が好ましくない技術分野(たとえば、燃料電池車への水素の供給)に、圧縮機100は、好適に利用可能である。すなわち、圧縮機100は、燃料電池車に水素を供給する水素ステーションに好適に搭載され得る。この場合、圧縮機100によって圧縮されるガスは、水素ガスである。しかしながら、圧縮機100は、他の種類のガスの圧縮に利用されてもよい。
これらのリング要素の潤滑性の添加剤として用いられ得るカーボンフィラーの添加量は、5質量%以上40質量%以下の範囲である。
添加剤としてポリアミドイミドがリングが添加されると、これらのリング要素は、容易に成型され得る。
第1パッキン部151乃至第3パッキン部153間の硬度及び材質の関係は、第1シール部145乃至第3シール部147と共通している。したがって、第1シール部145乃至第3シール部147と同様に、第1パッキン部151乃至第3パッキン部153も長期間に亘って優れたシール性能を発揮することができる。
上述の実施形態に関して、第1シール部145乃至第3シール部147は、合計で8つのピストンリングによって構成されている。いくつのピストンリングがピストン128の外周部に装着されるかは、想定される最大のガス圧に基づいて決定されてもよい。したがって、いくつのピストンリングがピストン128の外周部に装着されるかは限定的に解釈されるべきではない。
上述の実施形態に関して、第1シール部145及び第3シール部147それぞれは、複数のピストンリングによって構成されてもよい。しかしながら、いくつのピストンリングが、第1シール部145乃至第3シール部147それぞれを構成するかは、想定される最大のガス圧に基づいて決定されてもよい。
上述の実施形態に関して、第1パッキン部151乃至第3パッキン部153が用いられている。しかしながら、第3パッキン部153に代えて、第2パッキン部152が用いられてもよい。
上述の実施形態に関して、材質及び硬度において異なるロッドパッキンが、第1パッキン部151乃至第3パッキン部153として用いられている。しかしながら、材質及び硬度において等しいロッドパッキンが用いられてもよい。
<第2実施形態>
図4は、第2実施形態の往復動圧縮機(以下「圧縮機100A」と称される)の概略的な断面図である。圧縮機100Aは、第1実施形態に関連して説明された第3シール部147を備えていない点においてのみ、第1実施形態の圧縮機100とは相違している。図4を参照して、圧縮機100Aが説明される。
圧縮機100Aのシリンダ構造110Aに関して、第1実施形態に関連して説明された第3シール部147に代えて、第2シール部146がピストン128の外周部に装着されている。
圧縮されるガスの圧力があまり高くないならば、第2シール部146を構成している複数のピストンリングの中で最も下のピストンリングの上面及び下面間の圧力差もあまり大きくならない。この場合、比較的軟質の第2シール部146が第3シール部147に代えて利用可能である。第2シール部146は、第3シール部147よりもシール性能において優れているので、非圧縮室132へのガスの漏出が効果的に抑制される。
なお、第1実施形態に関連して説明された第1パッキン部151乃至第3パッキン部153は、圧縮機100Aに適用可能である。
<第3実施形態>
図5は、第3実施形態の往復動圧縮機(以下「圧縮機100B」と称される)の概略的な断面図である。圧縮機100Bは、2つの圧縮室を備えている。図5を参照して、圧縮機100Bが説明される。
圧縮機100Bのシリンダ構造110Bは、シリンダ121に代えて、シリンダ121Bを有している。シリンダ121B及びピストン128は、2つの圧縮室を形成している。ピストン128の上側に形成された圧縮室は、以下の説明において「第1圧縮室131C」と称される。第1圧縮室131Cは、第1実施形態に関連して説明された圧縮室131に相当する空間である。圧縮室131に関する説明は、第1圧縮室131Cに援用される。ピストン128の下側に形成された圧縮室は、以下の説明において「第2圧縮室132C」と称される。
シリンダ121Bには、シリンダ121Bの下端の近くに流入口226及び流出口227が形成されている。流入口226及び流出口227は、第2圧縮室132Cに連通している。流入口226及び流出口227は、第2圧縮室132Cへのガスの供給及び第2圧縮室132Cからのガスの排出に用いられる。流入口226及び流出口227にそれぞれ対応して逆止弁(図示せず)が取り付けられている。流入口226用の逆止弁は、第2圧縮室132Cへのガスの流入を許容する一方で、第2圧縮室132Cからのガスの流出を許容しない。流出口227用の逆止弁は、第2圧縮室132C内の圧力が所定の閾値を超えたときに、第2圧縮室132Cからのガスの流出を許容する一方で、第2圧縮室132Cへのガスの流入を許容しない。第2圧縮室132Cに供給されたガスは、下死点に向かって移動するピストン128によって圧縮される。
最も上のピストンリング(すなわち、最も第1圧縮室131C側に配置されたピストンリング)は、他のピストンリングよりも第1圧縮室131Cに近い位置でピストン138の外周部に装着されている。最も下のピストンリング(すなわち、最も第2圧縮室132C側に配置されたピストンリング)は、他のピストンリングよりも第2圧縮室132Cに近い位置でピストン138の外周部に装着されている。ピストンリングの列の両端をなすこれらのピストンリングは、上述の第1シール部145として形成されている。残りのピストンリングは、上述の第2シール部146として形成されている。
ピストン138の両側に2つの圧縮室131C,132Cが形成されているので、圧縮ガスが効率的に作り出される。
第1圧縮室131C及び第2圧縮室132Cの近くに配置された2つの第1シール部145は、比較的硬質であるので、第1圧縮室131C及び第2圧縮室132Cでのガスの圧縮に起因する衝撃力に抗し、シール形状を長期間に亘って維持することができる。これらの第1シール部145の間で整列された第2シール部146は、これらの第1シール部145によって、上述の衝撃力から保護されるので、第1シール部145ほどは大きな衝撃力を受けない。したがって、第2シール部146もシール形状を長期間に亘って維持することができる。
圧縮機100Cは、第1実施形態の圧縮機100よりも多くの第2シール部146を有している。第2シール部146は、優れたシール性能を有しているので、第1圧縮室131Cと第2圧縮室132Cとの間でのガスの往来が効果的に抑制される。
<第4実施形態>
図6は、第4実施形態の往復動圧縮機(以下「圧縮機100C」と称される)の概略的な断面図である。圧縮機100Cは、ピストンリング構造においてのみ、第1実施形態の圧縮機100とは相違している。図6を参照して、圧縮機100Cが説明される。
圧縮機100Cのシリンダ構造110Cのピストンリングは、2層構造を有している上述のピストンリングとは異なり、単層構造を有している。すなわち、シリンダ構造110Cのピストンリングは、2つのリング要素に分離可能ではなく一体的な構造を有している。
最も上のピストンリングは、第1シール部145の主成分として選択され得るシール材料を主成分として形成された第1シール部145Cである。最も下のピストンリングは、第3シール部147の主成分として選択され得るシール材料を主成分として形成された第3シール部147Cである。残りのピストンリングは、軟質リング要素243の主成分として選択され得るシール材料を主成分として形成された第2シール部146Cである。
圧縮室131及び非圧縮室132の近くに配置された第1シール部145C及び第3シール部147Cは、硬質であるので、第1シール部145C及び第3シール部147Cに期待されるシール性能を長期間に亘って保持することができる。第2シール部146Cは、比較的軟質であるので、シリンダ121の内周面に密着し高いシール性能を保持する。
上述の実施形態に関連して説明された構造は例示的であり、制限的に解釈されるべきではない。上述の実施形態に関連して説明された構造に対して様々な変更や改良が加えられてもよい。
上述の実施形態に関連して説明された技術は、ガスの圧縮が必要とされる様々な技術分野に好適に利用される。
100,100A,100B,100C・・・・・圧縮機
110,110A,110B,110C・・・・・シリンダ構造
121,121B・・・・・・・・・・・・・・・シリンダ
128・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ピストン
131・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・圧縮室
132・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・非圧縮室
131C・・・・・・・・・・・・・・・・・・・第1圧縮室
132C・・・・・・・・・・・・・・・・・・・第2圧縮室
145・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・第1シール部
146・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・第2シール部
147・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・第3シール部
148・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・合口部
241,242・・・・・・・・・・・・・・・・リング要素
243・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・軟質リング要素
244・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・硬質リング要素

Claims (7)

  1. ガスを圧縮する圧縮機であって、
    シリンダ部と、
    前記ガスが圧縮される圧縮室を前記シリンダ部内で形成するように前記シリンダ部内に配置され、前記圧縮室内の前記ガスを圧縮するピストンと、
    前記ピストンの外周部に装着されているとともにポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド及びポリベンゾイミダゾールからなる群から選択された少なくとも一種を主成分として形成された第1シール部と、
    前記第1シール部よりも前記圧縮室から離れた位置で前記ピストンの前記外周部に装着されているとともに前記第1シール部以下の硬さの第2シール部と、を備えている
    圧縮機。
  2. 前記シリンダ部の軸方向において前記第2シール部について前記第1シール部とは反対側で前記ピストンの前記外周部に装着された第3シール部を更に備え、
    前記ピストン及び前記シリンダ部は、前記ピストンについて前記圧縮室とは反対側の非圧縮室を形成し、
    前記第3シール部は前記第2シール部よりも前記非圧縮室の近くに位置しているとともに、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド及びポリベンゾイミダゾールからなる群から選択された少なくとも一種を主成分として形成されている
    請求項1に記載の圧縮機。
  3. 前記第1シール部は、前記ピストンの前記外周部に沿って周方向にそれぞれ延設された2つのリング要素を含み、
    前記2つのリング要素それぞれには、前記2つのリング要素それぞれの外周部から内周部に延設された合口部が形成され、
    前記2つのリング要素の前記合口部が重ならないように、前記2つのリング要素は、前記シリンダ部の軸方向において重ねられて前記ピストンの前記外周部に装着されている
    請求項1又は2に記載の圧縮機。
  4. 前記第2シール部はポリテトラフルオロエチレン及び変性ポリテトラフルオロエチレンからなる群から選択された少なくとも一種を主成分として形成された軟質リング要素と、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド及びポリベンゾイミダゾールからなる群から選択された少なくとも一種を主成分として形成されているとともに前記圧縮室とは反対側から前記軟質リング要素に重ねられた硬質リング要素とを含み、
    前記第2シール部は前記第1シール部以下の硬さである
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の圧縮機。
  5. 前記ピストン及び前記シリンダ部は前記圧縮室として第1圧縮室と前記シリンダ部の軸方向において前記第1圧縮室とは反対側の第2圧縮室とを形成し、
    前記第1シール部は、前記第2シール部よりも前記第1圧縮室及び前記第2圧縮室の近くの位置で、前記ピストンの前記外周部に装着されている
    請求項1又は2に記載の圧縮機。
  6. 前記ピストンを前記シリンダ部内で往復動させるように形成されたクランク機構を更に備えている
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載の圧縮機。
  7. 前記クランク機構の駆動力を前記ピストンへ伝達するピストンロッドと、
    前記シリンダ部と前記ピストンロッドの外周部との間をシールする第1パッキン部と、
    前記第1パッキン部に対して前記クランク機構側でシールする第2パッキン部と、を備え、
    前記第1パッキン部は、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド及びポリベンゾイミダゾールからなる群から選択された少なくとも一種を主成分として形成され、
    前記第2パッキン部は、前記第1パッキン部よりも軟質である
    請求項6に記載の圧縮機。
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