JP5435245B2 - 往復圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、水素ステーションなどに用いられ水素ガスなどを高圧ないし超高圧に圧縮する往復圧縮機に関する。
一般に、ガスを高圧に圧縮する往復圧縮機は、2段又はそれ以上の複数段の圧縮部を有し、低段側の圧縮部で圧縮されたガスを高段側の圧縮部に順次送って圧縮を繰り返し行うようになっている。また、他の圧縮機と組み合わせて使用し、低段側である他の圧縮機で圧縮されたガスを圧縮部に吸い込んで一段高圧に圧縮するようにすることもある。
そして、このような往復圧縮機の圧縮部の構造は、例えば特許文献1に開示されているように、低段側の圧縮部に連通された圧縮室を有するシリンダと、このシリンダ内に往復摺動可能に配置されたピストンと、このピストンの基端に連結されたクロスヘッドと、一端がクロスヘッドに、他端がクランク軸にそれぞれ連結された連接棒とを備え、クランク軸の回転運動をクロスヘッド及びピストンの往復運動に変換し、ピストンの往復運動によりシリンダの圧縮室内にガスを吸い込んで圧縮するようになっている。この場合、ピストンの外周面に複数の環状のピストンリング溝を設け、その各ピストンリング溝にそれぞれピストンリングを装着して、シリンダの圧縮室の気密性を確保するようになっている。
また、特許文献1には、各ピストンリングのシリンダ内面に接する押し当て力を均一にするために、ピストンリング溝のうち、ピストンの先端部(つまり圧縮室)に近い複数のピストンリング溝からそれぞれピストン先端側の圧縮室に連通する第1の連通孔を設けるとともに、ピストン先端のトップ側から遠いピストンリング溝に通じる第1の連通孔ほどその連通孔のガス流通抵抗が大きくなるように形成するなどの連通孔の構造を採用することと併せて、ピストンの外周面に多数のピストンリングを装着するに当たり、互いに所定距離離間する2以上のピストンリング群に分けて装着する一方、2つのピストンリング群の間に対応するシリンダ内面とピストンとの隙間にガス導入手段によりシリンダの圧縮室内に吸い込まれる圧縮ガスよりも低い所定圧の圧縮ガスを導入する構成を採用することが記載されている。
ところで、従来の往復圧縮機、特に、水素ステーションに用いられ水素ガスを1000気圧(100MPa)程度の超高圧に圧縮する往復圧縮機の場合、ピストンリングとしては、合口を有する単一の部材からなるものが使用されている。このピストンリングの合口は、ピストンリングを装着したピストンがシリンダ内に配置された組み付け状態で略閉じる大きさに設定されている。また、ピストンリングは、自己潤滑性を有する合成樹脂製のものが多く使用されている。
しかしながら、このものでは、ピストンリングの外周面が摩耗してピストンリングの肉厚が薄くなる従ってピストンリングの合口が次第に開いて来るため、その合口を通って圧縮ガスがシリンダの圧縮室側からクランク室側に漏れることになる。この漏れた圧縮ガスは、低段側の圧縮部の吸込み側に戻されるが、その量が多いと低段側の圧縮部での圧縮率の実質的な低下を来すことになるので、圧縮ガスの漏れ量を低減することが要請されている。この要請に応えるために、ピストンリングの合口が大きく開く前の早い時期にピストンリングを交換する必要があり、その分ピストンリングの実際上の寿命が短くなるという問題がある。
一方、ピストンリングの合口からの圧縮ガスの漏れ量を低減するためのいわゆるノンリーク型のピストンリングが種々提案され、実用化されている。例えば特許文献2には、ピストンリングを、段付き状の合口を有するシーリングと、このシーリングの内周面に接しかつ合口を有するバックアップリングとで構成し、シーリングの合口とバックアップリングの合口とが半径方向に重なり合わない状態に両リングを係合してなるものが開示されている。また、特許文献3には、ピストンリングを、合口を有する横断面がL字形の第1の部分リングと、この第1の部分リングのL字形の横断面に嵌め込まれかつ合口を有する第2の部分リングとで構成し、第1の部分リングの合口と第2の部分リングの合口とが半径方向に重なり合わない状態に両部分リングを係合してなるものが開示されている。
特開2006−37789号公報 特開2001−32935号公報 特開2005−83578号公報
そこで、本発明者らは、先ず、このようなノンリーク型のピストンリングを、超高圧に圧縮する往復圧縮機に用いることを考え、種々実験を行ったところ、以下のような知見を得た。すなわち、ノンリーク型のピストンリングでは、耐久性に問題がある。その原因としては、高段側の圧縮部の圧縮室ではガス圧が吸込み圧力と吐出圧力とで60MPa程度変動するが、ノンリーク型のピストンリングは、複数の部品からなりかつ合口を塞ぐ構成になっていることから、圧力変動に追従することができず、破損や劣化などが生じ易くなるものと考えられる。
本発明はかかる点に鑑みてなされものであり、その課題とするところは、特に、上記の知見とガス導入手段により2つのピストンリング群の間に対応するシリンダ内面とピストンとの隙間にガス導入手段により所定圧の圧縮ガスを導入する構成に着目し、この2つのピストンリング群にそれぞれ合口を有する単一の部材からなる通常のピストンリングとノンリーク型のピストンリングとを適切に使い分けて用いることにより、圧縮ガスの漏れ量を有効に低減できるとともに、ピストンリングの長寿命化を図り得る往復圧縮機を提供せんとするものである。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明は、低段側の圧縮部に連通された圧縮室を有するシリンダと、このシリンダ内に往復摺動可能に配置されたピストンとを備え、低段側の圧縮部から吐出された圧縮ガスをピストンの往復摺動によりシリンダの圧縮室内に吸い込んで一段高圧に圧縮するように構成された往復圧縮機において、上記ピストンの外周面に、多数のピストンリングを2つのピストンリング群に分けて装着し、同一のピストンリング群では隣接するピストンリング同士をピストンの軸方向に近接して設け、異なるピストンリング群同士は所定距離離間して設ける。上記2つのピストンリング群の間に対応するシリンダ内面とピストン外周面との隙間に上記圧縮室内に吸い込まれる圧縮ガスと同一又はそれよりも低い所定圧の圧縮ガスを導入するガス導入手段を更に備える。そして、上記2つのピストンリング群のうち、ピストン先端側のピストンリング群の各ピストンリングを、合口を有する単一の部材で構成する一方、ピストン基端側のピストンリング群の各ピストンリングを、少なくとも、合口を有する第1の部材と、この第1の部材の合口を内側より覆う第2の部材とを備える構成にする。
この構成では、ピストンの外周面に装着される多数のピストンリングのうち、ガス導入手段により所定圧の圧縮ガスが導入されるシリンダ内面とピストン外周面との隙間を挟んでシリンダの圧縮室寄りであるピストン先端側のピストンリング群の各ピストンリングは、合口を有する単一の部材からなるため、シリンダの圧縮室内のガス圧が吸込み圧力と吐出圧力とで大きく変動するときでも破損や劣化などを生じることはない。このため、ピストン先端側のピストンリング群の各ピストンリングは、その外周面が摩耗して肉厚が使用限度寸法になるまで使用することができる。一方、ピストン基端側のピストンリング群の各ピストンリングは、少なくとも、合口を有する第1の部材と、この第1の部材の合口を内側より覆う第2の部材とを備えたいわゆるノンリーク型のピストンリングであるため、これらのピストンリングにより圧縮ガスがシリンダ室側にまで漏れるのを可及的に低減することができる。しかも、ピストン基端側のピストンリング群の各ピストンリングは、ガス導入手段により導入される所定圧の圧縮ガスに晒されるだけであるため、耐久性が問題となることはない。以上のことから、圧縮ガスの漏れ量を可及的に低減することができるとともに、ピストン先端側のピストンリング群のピストンリング及びピストン基端側のピストンリング群のピストンリングの両方つまりピストンに装着される全てのピストンリングの寿命を延長させることができる。
請求項2に係る発明は、請求項1記載の往復圧縮機において、上記ピストン先端側のピストンリング群の各ピストンリング及びこの各ピストンリングを装着するピストンのピストンリング溝の好ましい形態を提供するものである。すなわち、上記ピストン先端側のピストンリング群の各ピストンリングは、内周面幅が外周面幅よりも小さくなるように一側面が段差状に形成され、この各ピストンリングを装着するピストンのピストンリング溝は、ピストンリングの断面形状に対応してピストン先端に近い側の側壁面が段差状に形成される構成にする。
この構成では、ピストン先端側のピストンリング群の各ピストンリングを装着するピストンのピストンリング溝は、ピストンリングの内周面幅が外周面幅よりも小さくなるように一側面が段差状に形成されたピストンリングの断面形状に対応してピストン先端に近い側の側壁面が段差状に形成され、その段差部によりピストンの強度が高くなるため、隣接するピストンリング溝同士の間隔をその分短くすることができる。しかも、シリンダ内面に接するピストンリングの外周面を大きく確保することができるだけでなく、圧縮室側からのガス圧によりピストンリング溝の反圧縮室側(ピストン先端から遠い側)の側壁面に接するピストンリングの側面の接触面積であるシール面積を大きく確保することができるので、圧縮ガスの漏れ量をより低減することができる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2記載の往復圧縮機において、上記ピストン基端側のピストンリング群の各ピストンリングの好ましい形態を提供するものである。すなわち、上記ピストン基端側のピストンリング群の各ピストンリングは、その第1の部材が2つの半円弧状の部材からなり、この2つの半円弧状の部材は、それぞれ両端部がステップカットされ、そのステップカット面同士を互いに重ね合わせて合口を構成するようになっている。また、第2の部材は、上記第1の部材の各合口に対応して配置された2つの部分裏当てと、上記第1の部材の内側に隙間を有した状態で嵌合されかつ上記各部分裏当てを第1の部材の合口に向かって進退移動可能にガイドするガイドリングとからなる。そして、上記第1の部材に、合口以外の箇所で半円弧状の部材毎に1つずつ一側面を凹陥してなる計2つの凹部を設けるとともに、この凹部及び合口以外の箇所でかつ円周方向に沿って所定間隔毎に半径方向に貫通する複数の圧力バランス孔を設け、上記第2の部材のガイドリングに、上記各凹部にそれぞれ嵌合する2つの凸部を設ける構成にする。
この構成では、ピストン基端側のピストンリング群の各ピストンリングにおける、合口を有する第1の部材は、2つの半円弧状の部材からなり、かつこの半円弧状の部材の両端部に形成したステップカット面同士を互いに重ね合わせて合口を構成するようになっており、この合口を内側より覆う第2の部材は、第1の部材の各合口に対応して配置された2つの部分裏当てと、第1の部材の内側に隙間を有した状態で嵌合されかつ上記各部分裏当てを第1の部材の合口に向かって進退移動可能にガイドするガイドリングとからなるため、第1の部材のシリンダ内面に対する密着性を高めることができるとともに、この第1の部材の合口からのガス漏れを部分裏当てにより効果的に低減することができる。しかも、第1の部材の2つの半円弧状の部材と第2の部材のガイドリングとは、ガイドリングに設けた凸部が半円弧状の部材に設けた凹部に嵌合して両者の円周方向の相対的な位置関係がずれないようになっているため、部分裏当てによる第1の部材の合口からのガス漏れの低減化をより効果的に図ることができる。また、各ピストンリングの内側に圧縮室側からの圧縮ガスが流入し、このガス圧により各ピストンリングの第1の部材の外周面がシリンダ内面に押し当てられるが、第1の部材に、隙間箇所である凹部及び合口以外の箇所でかつ円周方向に沿って所定間隔毎に半径方向に貫通する複数の圧力バランス孔が設けられ、これらの圧力バランス孔により第1の部材のシリンダ内面に対する押し当て力が低減調整されるため、第1の部材の摩耗を抑制することができ、ピストン基端側のピストンリング群の各ピストンリングの寿命をより延長することができる。
請求項4に係る発明は、請求項1ないし請求項3のいずれか一つに記載の往復圧縮機において、上記ピストン基端側のピストンリング群の各ピストンリングは、隣接する他のピストンリングとの間に介在される第1のディスタンスリングと、ピストンの心棒の外周面との間に介在される第2のディスタンスリングと共に1つのユニットを構成し、このユニットを多数ピストンの心棒の外周面に積層状態に装着してピストンリング群を構成する。この構成では、各ピストンリングをピストンのピストンリング溝に嵌め込む作業が不要になるため、その分組み立て作業が簡易なものになる。
以上のように、本発明の往復圧縮機によれば、ピストン先端側のピストンリング群の各ピストンリングが合口を有する単一の部材からなり、ピストン基端側のピストンリング群の各ピストンリングが、少なくとも、合口を有する第1の部材と、この第1の部材の合口を内側より覆う第2の部材とを備えてなるため、圧縮ガスの漏れ量を可及的に低減することができるとともに、ピストン先端側のピストンリング群のピストンリング及びピストン基端側のピストンリング群のピストンリングの両方つまりピストンに装着される全てのピストンリングの寿命を延長させることができ、その長寿命化を図ることができる。
特に、請求項2に係る発明では、ピストン先端側のピストンリング群の各ピストンリングを装着するピストンのピストンリング溝はピストン先端に近い側の側壁面が段差状に形成され、その段差部によりピストンの強度が高くなるため、隣接するピストンリング溝同士の間隔をその分短くすることができ、ピストンの小型化などに寄与することができる。しかも、シリンダ内面に接するピストンリングの外周面を大きく確保することができるだけでなく、圧縮室側からのガス圧によりピストンリング溝の反圧縮室側の側壁面に接するピストンリングの側面の接触面積であるシール面積を大きく確保することができるので、圧縮ガスの漏れ量の低減化をより図ることができる。
また、請求項3に係る発明では、ピストン基端側のピストンリング群の各ピストンリングにおける第1の部材のシリンダ内面に対する密着性を高めることができるとともに、第1の部材の合口からのガス漏れを第2の部材を構成する部分裏当てにより効果的に抑制することができるので、圧縮ガスの漏れ量の低減化をより一層図ることができる。しかも、第1の部材に、隙間箇所である凹部及び合口以外の箇所でかつ円周方向に沿って所定間隔毎に半径方向に貫通する複数の圧力バランス孔が設けられ、これらの圧力バランス孔により第1の部材のシリンダ内面に対する押し当て力が低減調整されるため、第1の部材の摩耗を抑制することができ、ピストン基端側のピストンリング群の各ピストンリングの長寿命化をより図ることができる。
さらに、請求項4に係る発明では、ピストン基端側のピストンリング群の各ピストンリングは、隣接する他のピストンリングとの間に介在される第1のディスタンスリングと、ピストンの心棒の外周面との間に介在される第2のディスタンスリングと共に1つのユニットを構成し、このユニットを多数ピストンの心棒の外周面に積層状態に装着してピストンリング群が構成されるため、各ピストンリングをピストンのリング溝に嵌め込む作業が不要になり、その分組み立て作業の簡易化を図ることができるという効果を併有する。
図1は本発明の一実施形態に係る2段式往復圧縮機の配管系統図である。 図2は上記往復圧縮機の高段側圧縮部の構造を示す縦断側面図である。 図3は図2のX付近の拡大図である。 図4は図3のY付近の拡大図である。 図5はピストン先端側のピストンリング群の1つのピストンリングの斜視図である。 図6はピストンの基端側ピストン部付近の縦断側面図である。 図7はピストン基端側のピストンリング群の1つのピストンリングの分解斜視図である。 図8は上記ピストンリングの一構成部材である第1の部材を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のZ−Z線における断面図である。 図9は同じくピストンリングの一構成部材であるガイドリングを示し、(a)は平面図、(b)は(a)のE−E線における断面図、(c)は底面図である。 図10は同じくピストンリングの一構成部材である部分裏当てを示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。 図11は同じくピストンリングの一構成部材である第3の部材を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のF−F線における断面図である。 図12は第1のディスタンスリングを示し、(a)は平面図、(b)は(a)のG−G線における断面図である。 図13は第2のディスタンスリングを示し、(a)は平面図、(b)は(a)のH−H線における断面図である。 図14はエンドリングを示し、(a)は平面図、(b)は(a)のI−I線における断面図である。
以下、本発明を実施するための形態である実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る2段式往復圧縮機Aの全体構成を示し、この往復圧縮機Aは、低段側の圧縮部1と、高段側の圧縮部2とを備えている。この両圧縮部1,2は、同一の又は別々の駆動部3により駆動される。
上記低段側の圧縮部1は、圧縮室11を有するシリンダ12と、このシリンダ12内に往復摺動可能に配置されたピストン13とを備え、このピストン13の往復摺動によりシリンダ12の圧縮室11内にガスを吸い込んで所定圧に圧縮するようになっている。この低段側の圧縮部1で圧縮されたガスは、連絡通路14を通してタンク15内に貯留され、所定圧(例えば35MPa)に維持される。
上記高段側の圧縮部2は、上記タンク15に連絡通路16を介して連通された圧縮室21を有するシリンダ22と、このシリンダ22内に往復摺動可能に配置されたピストン23とを備え、低段側の圧縮部1から吐出されタンク15内に貯留された圧縮ガスをピストン23の往復摺動によりシリンダ22の圧縮室21内に吸い込んで一段高圧(例えば100MPa)に圧縮するように構成されている。この高圧側の圧縮部2で圧縮された圧縮ガスは、送出通路24を通して送出されるようになっており、この送出通路24には圧縮部2で圧縮された圧縮ガスを冷却するためのクーラ25が設けられている。
上記駆動部3は、図1に示す高段側の圧縮部2を駆動するものの場合、ピストン23の基端に一端が連結されたピストンロッド31と、このピストンロッド31の他端が連結されかつガイドシリンダ32内に往復摺動可能に配置されたクロスヘッド33と、このクロスヘッド33に一端が連結された連接棒34と、この連接棒34の他端が連結されかつクランクケース35に回転自在に支持されたクランクシャフト36と、このクランクシャフト36にプーリとベルトとからなる動力伝達機構37を通して動力伝達可能に連結された駆動モータ38とを備え、駆動モータ38の回転力によりクランクシャフト36の回転及びガイドシリンダ32内でのクロスヘッド33の往復摺動を引き起こし、最終的にシリンダ22内でのピストン23の往復摺動を引き起こすようになっている。
上記高段側の圧縮部2のケース構造は、図2に示すように、クランクケース35にディタンスピース41を介在してシリンダ22が取り付けられ、このシリンダ22の先端(上端)にシリンダヘッド42が取り付けられている。ディスタンスピース41内にはピストンロッド31が軸方向に摺動自在に配置されているとともに、このピストンロッド31の外周に圧縮ガスのクランクケース35への漏れを阻止するためのガスシール部43が形成されている。シリンダ22の圧縮室21側からディスタンスピース41内にまで漏れた圧縮ガスは、ディスタンスピース41に設けた戻し口46から戻し通路47(図1参照)を通して低段側の圧縮部1の吸込み側に戻されるようになっている。尚、図1中、48は戻し通路47に設けられたフィルタである。
上記シリンダ22の内面にはその軸方向の略全長に亘って延びる円筒状のシリンダライナ51が嵌め込んで固着され、このシリンダライナ51内をピストン23が往復摺動するようになっている。ピストン23は、ピストンロッド31よりも直径が小さい棒状のものであり、その基端はピストンロッド31の一端と同一軸線上に連結されている。このピストン23の外周面には多数のピストンリング52,52,…及び53,53,…が2つのピストンリング群54,55に分かれて装着され、同一のピストンリング群54,55では隣接するピストンリング52,52又は53,53同士がピストン23の軸方向に近接して設けられ、異なるピストンリング群54,55同士は所定距離離間して設けられている。
一方、上記2つのピストンリング群54,55の間に対応するシリンダ22内面(詳しくはシリンダライナ51内面)とピストン23外周面との隙間には、図1に示す如くタンク15に一端が接続されたガス導入手段としてのガス導入通路56の他端が連通され、タンク15内の所定圧のガスが導入されるようになっている。ここで、タンク15内のガス圧は、本実施形態の場合、高段側の圧縮部2の圧縮室21内に吸い込まれる圧縮ガスと同一圧力であるが、ガス導入通路56に減圧弁を設けて、高段側の圧縮部2の圧縮室21内に吸い込まれる圧縮ガスよりも低い所定圧(例えば30MPa)に設定するようにしてもよい。
そして、上記ピストン23は、図3及び図6に拡大詳示するように、その先端側のピストンリング群54の各ピストンリング52が装着される先端側ビストン部23aと、基端側のピストンリング群55の各ピストンリング53が装着される基端側ピストン部23bとで構成され、この両ピストン部23a,23b同士は、ネジ部57により結合されている。
上記先端側ピストン部23aは、図3に示すように、1つの部材からなり、その外周面には多数の環状のピストンリング溝61,61,…が軸方向に所定間隔毎に設けられ、この各ピストンリング溝61にピストン23先端側のピストンリング群54の1つずつのピストンリング52が装着されている。このピストンリング52は、図5に示すように、1箇所に合口62を有する単一の部材からなり、ピストンリング52の合口62は、ピストンリング52を装着したピストン23がシリンダ22内に配置された組み付け状態で略閉じる大きさに設定されている。また、ピストンリング52の材質は、自己潤滑性を有するPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)や二流化モリブデン、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)などの合成樹脂又はこれらの樹脂とカーボンやカーボン繊維などとの複合材である。
また、上記ピストンリング52は、図4に拡大詳示するように、内周面幅B1が外周面幅B2よりも小さくなるように一側面が段差状に形成されている。このピストンリング52の断面形状に対応して、上記ピストンリング溝61は、ピストン23先端に近い側の側壁面61aが段差状に形成されている。尚、先端側ピストン部23aには、図示していないが、各ピストンリング52のシリンダ22内面に接する押し当て力を均一にするために、多数のピストンリング溝61,61,…のうち、先端側ピストン部23aの先端に近い複数のピストンリング溝61,61,…からそれぞれ先端側ピストン部23aの先端側の圧縮室21に連通する第1の連通孔が設けられ、この第1の連通孔は、先端側ピストン23aの先端から遠いピストンリング溝61に通じるものほどそのガス流通抵抗が大きくなるように形成されている。また、先端側ピストン部23aには、基端側ピストン部23bとの結合部に近い複数のピストンリング溝61,61,…からそれぞれ先端側ピストン部23aと基端側ピストン部23bとの結合部の隙間ひいてはシリンダ22内面とピストン23との間の隙間に連通する第2の連通孔が設けられ,この第2の連通孔は、先端側ピストン部23aと基端側ピストン部23bとの結合部から遠いピストンリング溝61に通じるものほどそのガス流通抵抗が大きくなるように形成されている。
一方、上記基端側ピストン部23bは、図6に示すように、先端部にネジ部57が形成された心棒71と、この心棒71の外周に装着されたピストン23基端側のピストンリング群55と、このピストンリング群55を挟んで心棒71の先端部外周及び基端部外周にそれぞれ嵌着されたエンドパイプ72,73とを備えてなる。
上記ピストン23基端側のピストンリング群55の各ピストンリング53は、図7に詳示するように、2箇所にそれぞれ合口74を有する第1の部材75と、この第1の部材75の各合口74を内側より覆う第2の部材76と、上記第1の部材75の変形を防止するために第1の部材75の反圧縮室側側面に接して配置された第3の部材77とからなる。
上記第1の部材75は、図8にも示すように、2つの半円弧状の部材78,78からなり、この2つの半円弧状の部材78,78は、それぞれ両端部がステップカットされ、そのステップカット面78a,78a同士を互いに重ね合わせて合口74を構成するようになっている。この第1の部材75には、合口74以外の箇所で半円弧状の部材78毎に1つずつその円周方向略中央部に圧縮室側側面を凹陥してなる計2つの凹部79,79が設けられているとともに、この凹部79及び合口74以外の箇所でかつ円周方向に沿って所定間隔毎に半径方向に貫通する複数の圧力バランス孔80,80,…が設けられている。第1の部材75の材質は、自己潤滑性を有するPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)や二流化モリブデン、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)などの合成樹脂又はこれらの樹脂とカーボンやカーボン繊維などとの複合材である。
上記第2の部材76は、上記第1の部材75の各合口74に対応して配置された2つの部分裏当て81,81と、上記第1の部材75の内側に隙間を有した状態で嵌合されかつ上記各部分裏当て81を第1の部材75の合口74に向かって進退移動可能にガイドするガイドリング82とからなる。ガイドリング82には、図9にも示すように、中心線を挟んで相対する2箇所にそれぞれ反圧縮室側側面より正面視で矩形状に切り欠いてなるガイド部83が設けられているとともに、このガイド部83と円周方向に90度程離れた2箇所にそれぞれ圧縮室側側面と面一で半径方向外側に突出しかつ上記第1の部材75の対応する凹部79に嵌合する凸部84が設けられている。部分裏当て81は、図10に拡大詳示するように、ガイドリング82のガイド部83に対応して円弧状に形成され、その両端は、互いに平行な面にカットされている。第2の部材76のうち、部分裏当て81の材質は、第1の部材75のそれと同じく、自己潤滑性を有する合成樹脂又はそれとカーボンやカーボン繊維などとの複合材であるが、ガイドリング82の材質は、ステンレス鋼などの金属である。
上記第3の部材77は、図11にも示すように、合口のない平板リング状のものであり、その内径は、上記ガイドリング82の内径と略同一に設定され、外径はシリンダ22(詳しくはシリンダライナ51)の内径よりも若干小さく設定されている。この第3の部材77の材質は、第1の部材75のそれと同じく、自己潤滑性を有する合成樹脂又はそれとカーボンやカーボン繊維などとの複合材である。
そして、上記ピストン23基端側のピストンリング群55の各ピストンリング53は、その構成部材である第1〜第3の部材75〜77の外に、隣接する他のピストンリング53との間に介在される図12に示す如き平板リング状の第1のディスタンスリング86と、ピストン23の心棒71の外周面との間に介在される図13に示す如き筒形リング状の第2のディスタンスリング87と共に1つのユニット88を構成し、このユニット88を多数ピストン23の心棒71の外周面に積層状態に装着するとともに、最下層のユニット88とエンドパイプ73との間及び最上層のユニット88とエンドパイプ72との間にそれぞれ図14に示す如き平板リング状のエンドリング89をピストン23の心棒71の外周面に装着した状態で配置することでピストン23基端側のピストンリング群55が構成されている。
上記基端側ピストン部23bには、各ピストンリング53のシリンダ22内面に接する押し当て力を均一にするための連通路91が形成されている。この連通路91は、エンドリング89の外周面から半径方向内側に向かって設けられた2つの横穴92,92と、この各横穴92の内側端にそれぞれエンドリング89のピストンリング側側面から連通して設けられた2つの縦孔93,93と、第2のディスタンスリング87の外周面と各ピストンリング53のガイドリング82の内周面との隙間と、第1のディスタンスリング86に設けられた連通孔94とにより構成されている。第1のディスタンスリング86に設けられる連通孔94の個数は、エンドリング89に近い第1のディスタンスリング86の場合図12に示す如く4つであるが、エンドリング89から離れた第1のディスタンスリング86の場合2つ又は1つである。このことなどから、連通路91のガス流通抵抗は、エンドリング89から遠く離れるほど大きくなるように設けられている。
次に、上記実施形態の作用効果について説明するに、ピストン23の外周面に装着される多数のピストンリング52,52,…及び53,53,…のうち、ガス導入通路56によりタンク15内の所定圧の圧縮ガスが導入されるシリンダ22内面とピストン23外周面との隙間を挟んでシリンダ22の圧縮室21寄りであるピストン23先端側のピストンリング群54の各ピストンリング52は、合口62を有する単一の部材からなるため、シリンダ22の圧縮室21内のガス圧が吸込み圧力と吐出圧力とで大きく変動するときでも破損や劣化などを生じることはない。このため、ピストン23先端側のピストンリング群54の各ピストンリング52は、その外周面が摩耗して肉厚が使用限度寸法になるまで使用することができる。
一方、ピストン23基端側のピストンリング群55の各ピストンリング53は、合口74を有する第1の部材75と、この第1の部材75の合口74を内側より覆う第2の部材76と、上記第1の部材75の変形を防止するために第1の部材75の反圧縮室側側面に接して配置された第3の部材77とかなるいわゆるノンリーク型のピストンリングであるため、これらのピストンリング53,53,…により圧縮ガスがディスタンスピース41側にまで漏れるのを可及的に低減することができる。しかも、ピストン23基端側のピストンリング群55の各ピストンリング53は、ガス導入通路56により導入されるタンク15内の所定圧の圧縮ガスに晒されるだけであるため、耐久性が問題となることはない。
以上のことから、圧縮ガスの漏れ量を可及的に低減することができるとともに、ピストン23先端側のピストンリング群54のピストンリング52及びピストン23基端側のピストンリング群55のピストンリング53の両方つまりピストン23に装着される全てのピストンリング52,53の寿命を延長させることができ、その長寿命化を図ることができる。
特に、本実施形態の場合、上記ピストン23先端側のピストンリング群54の各ピストンリング52を装着するピストン23のピストンリング溝61は、ピストンリング52の内周面幅B1が外周面幅B2よりも小さくなるように一側面が段差状に形成されたピストンリング52の断面形状に対応してピストン先端に近い側の側壁面61aが段差状に形成され、その段差部によりピストン22の強度が高くなるため、隣接するピストンリング溝61,61同士の間隔をその分短くすることができ、ピストン23の小型化などに寄与することができる。しかも、シリンダ22内面に接するピストンリング52の外周面を大きく確保することができるだけでなく、圧縮室側からのガス圧によりピストンリング溝61の反圧縮室側(ピストン先端から遠い側)の側壁面61bに接するピストンリング52の側面の接触面積であるシール面積を大きく確保することができるので、圧縮ガスの漏れ量をより低減することができる。
また、上記ピストン23基端側のピストンリング群55の各ピストンリング53における、合口62を有する第1の部材75は、2つの半円弧状の部材78,78からなり、かつこの半円弧状の部材78,78の両端部に形成したステップカット面78a,78a同士を互いに重ね合わせて合口62を構成するようになっており、この合口62を内側より覆う第2の部材76は、第1の部材75の各合口74に対応して配置された2つの部分裏当て81,81と、第1の部材75の内側に隙間を有した状態で嵌合されかつ上記各部分裏当て81を第1の部材75の合口74に向かって進退移動可能にガイドするガイドリング82とからなるため、第1の部材75のシリンダ22内面に対する密着性を高めることができるとともに、この第1の部材75の合口74からのガス漏れを部分裏当て81により効果的に低減することができる。しかも、第1の部材75の2つの半円弧状の部材78,78と第2の部材78のガイドリング82とは、ガイドリング82に設けた凸部84が半円弧状の部材78に設けた凹部79に嵌合して両者の円周方向の相対的な位置関係がずれないようになっているため、部分裏当て81による第1の部材75の合口74からのガス漏れの低減化をより効果的に図ることができる。また、各ピストンリング53の内側に圧縮室側からの圧縮ガスが連通路91や隙間を通して流入し、このガス圧により各ピストンリング53の第1の部材75の外周面がシリンダ22内面に押し当てられるが、第1の部材75に、隙間箇所である凹部79及び合口74以外の箇所でかつ円周方向に沿って所定間隔毎に半径方向に貫通する複数の圧力バランス孔80,80,…が設けられ、これらの圧力バランス孔80,80,…により第1の部材75のシリンダ22内面に対する押し当て力が低減調整されるため、第1の部材75の摩耗を抑制することができ、ピストン23基端側のピストンリング群55の各ピストンリング53の寿命をより延長することができる。
さらに、上記ピストン23基端側のピストンリング群55の各ピストンリング53は、隣接する他のピストンリング53との間に介在される第1のディスタンスリング86と、ピストン23の心棒71の外周面との間に介在される第2のディスタンスリング87と共に1つのユニット88を構成し、このユニット88を多数ピストン23の心棒71の外周面に積層状態に装着してピストンリング群55を構成しているため、各ピストンリング53をピストン23のピストンリング溝に嵌め込む作業が不要になり、その分組み立て作業の簡易化を図ることができる。
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく,その他種々の形態を包含するものである。例えば上記実施形態では、2段式往復圧縮機Aに適用した場合について述べたが、本発明は、2段式往復圧縮機Aに限らず、多段式往復圧縮機に広く適用することができる。この場合、上記実施形態では、低段側の圧縮部1で圧縮されたガスを、一旦タンク15内に貯留し、このタンク15内の所定圧のガスを、連絡通路16を通して高段側の圧縮部2の圧縮室21に導くとともに、ガス導入通路56を通してピストン23の2つのピストンリング群54,55の間に対応するシリンダ22内面とピストン23外周面との隙間に導入するように構成したが、この構成の代わりに、低段側の圧縮部で圧縮されたガスを、直接高段側の圧縮部の圧縮室に導くとともに、分岐通路などを介してピストンの2つのピストンリング群の間に対応するシリンダ内面とピストン外周面との隙間に導入するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、ピストン23の外周面に多数のピストンリング52,52,…及び53,53,…を2つのピストンリング群54,55に分けて装着するに当たり、ピストン23先端側のピストンリング群54の各ピストンリング52を、ピストン23(詳しくは先端側ピストン部23a)の外周面に設けたピストンリング溝61に装着する一方、ピストン23基端側のピストンリング群55の各ピストンリング53を、隣接する他のピストンリング53との間に介在される第1のディスタンスリング86と、ピストン23(詳しくは基端側ピストン部23b)の心棒71の外周面との間に介在される第2のディスタンスリング87と共に1つのユニット88を構成し、このユニット88を多数ピストン23の心棒71の外周面に積層状態に装着してピストンリング群55を構成するようにしたが、本発明は、ピストン23基端側のピストンリング群55の各ピストンリング53を、ピストン23先端側のピストンリング群54の各ピストンリング52の場合と同じく、ピストン23の外周面に設けたピストンリング溝に装着する構成にしてもよいのは勿論である。
さらに、上記実施形態では、ピストン23基端側のピストンリング群55の各ピストンリング53を、2箇所にそれぞれ合口74を有する第1の部材75と、この第1の部材75の各合口74を内側より覆う第2の部材76と、上記第1の部材75の変形を防止するために第1の部材75の反圧縮室側側面に接して配置された第3の部材77とによって構成した場合について述べたが、本発明は、ピストン23基端側のピストンリング群55の各ピストンリング53として、このものに限らず、例えば圧縮ガスの圧力が低い場合には上記第3の部材77を省略してなるもの、あるいは合口を有する第1の部材と、この第1の部材の合口を内側より覆う第2の部材とを備えた他の従来公知のいわゆるノンリーク型のピストンリングを用いたものでもよい。
A 2段式往復圧縮機
B1 内周面幅
B2 外周面幅
1 低段側の圧縮部
2 高段側の圧縮部
21 圧縮室
22 シリンダ
23 ピストン
52,53 ピストンリング
54,55 ピストンリング群
56 ガス導入通路(ガス導入手段)
61 ピストンリング溝
61a 側壁面
62,74 合口
71 心棒
75 第1の部材
76 第2の部材
78 半円弧状の部材
78a ステップカット面
79 凹部
80 圧力バランス孔
81 部分裏当て
82 ガイドリング
84 凸部
86 第1のディスタンスリング
87 第2のディスタンスリング
88 ユニット

Claims (4)

  1. 低段側の圧縮部に連通された圧縮室を有するシリンダと、このシリンダ内に往復摺動可能に配置されたピストンとを備え、低段側の圧縮部から吐出された圧縮ガスをピストンの往復摺動によりシリンダの圧縮室内に吸い込んで一段高圧に圧縮するように構成された往復圧縮機において、
    上記ピストンの外周面には多数のピストンリングが2つのピストンリング群に分かれて装着され、同一のピストンリング群では隣接するピストンリング同士がピストンの軸方向に近接して設けられ、異なるピストンリング群同士は所定距離離間して設けられており、
    上記2つのピストンリング群の間に対応するシリンダ内面とピストン外周面との隙間に上記圧縮室内に吸い込まれる圧縮ガスと同一又はそれよりも低い所定圧の圧縮ガスを導入するガス導入手段を更に備えており、
    上記2つのピストンリング群のうち、ピストン先端側のピストンリング群の各ピストンリングは、合口を有する単一の部材からなる一方、ピストン基端側のピストンリング群の各ピストンリングは、少なくとも、合口を有する第1の部材と、この第1の部材の合口を内側より覆う第2の部材とを備えてなることを特徴する往復圧縮機。
  2. 上記ピストン先端側のピストンリング群の各ピストンリングは、内周面幅が外周面幅よりも小さくなるように一側面が段差状に形成されており、この各ピストンリングを装着するピストンのピストンリング溝は、ピストンリングの断面形状に対応してピストン先端に近い側の側壁面が段差状に形成されている請求項1記載の往復圧縮機。
  3. 上記ピストン基端側のピストンリング群の各ピストンリングは、その第1の部材が2つの半円弧状の部材からなり、この2つの半円弧状の部材は、それぞれ両端部がステップカットされ、そのステップカット面同士を互いに重ね合わせて合口を構成するようになっており、第2の部材は、上記第1の部材の各合口に対応して配置された2つの部分裏当てと、上記第1の部材の内側に隙間を有した状態で嵌合されかつ上記各部分裏当てを第1の部材の合口に向かって進退移動可能にガイドするガイドリングとからなり、
    上記第1の部材には、合口以外の箇所で半円弧状の部材毎に1つずつ一側面を凹陥してなる計2つの凹部が設けられているとともに、この凹部及び合口以外の箇所でかつ円周方向に沿って所定間隔毎に半径方向に貫通する複数の圧力バランス孔が設けられており、上記第2の部材のガイドリングには、上記各凹部にそれぞれ嵌合する2つの凸部が設けられている請求項1又は2記載の往復圧縮機。
  4. 上記ピストン基端側のピストンリング群の各ピストンリングは、隣接する他のピストンリングとの間に介在される第1のディスタンスリングと、ピストンの心棒の外周面との間に介在される第2のディスタンスリングと共に1つのユニットを構成し、このユニットを多数ピストンの心棒の外周面に積層状態に装着してピストンリング群が構成されている請求項1ないし請求項3のいずれか一つに記載の往復圧縮機。
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