JP2015040519A - ピストン及びレシプロ圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】高圧側にシングル型ピストンリングは配置され、低圧側に複数型ピストンリングが配置されたピストンにおいて、複数型ピストンリングの負荷を低減する。
【解決手段】ピストンリングとして、複数の環状部材が一体化されてなる複数型ピストンリングと、単一の環状部材からなると共に複数型ピストンリングよりも高圧端寄りに配置される高圧側シングル型ピストンリングと、単一の環状部材からなると共に複数型ピストンリングよりも低圧端寄りに配置される低圧側シングル型ピストンリングとを備える。
【選択図】図4
【解決手段】ピストンリングとして、複数の環状部材が一体化されてなる複数型ピストンリングと、単一の環状部材からなると共に複数型ピストンリングよりも高圧端寄りに配置される高圧側シングル型ピストンリングと、単一の環状部材からなると共に複数型ピストンリングよりも低圧端寄りに配置される低圧側シングル型ピストンリングとを備える。
【選択図】図4
Description
本発明は、ピストン及びレシプロ圧縮機に関するものである。
周知のように、レシプロ圧縮機等では、シリンダ内において往復動されるピストンを備えている。このピストンには、ピストンヘッドやピストンロッドの他に、ピストンヘッドの周囲における気体漏れを抑止するためのピストンリングが設けられている。このようなピストンリングとしては、例えば特許文献1に示すように、一部が切断された単一の環状部材からなるシングル型ピストンリングや、2つの上記環状部材を一体化させてなるダブル型ピストンリングが用いられている。
シングル型ピストンリングは、一部が切断された環状部材からなるため、切断箇所で気体が漏れやすく単体でのシール性能は低い。また、ダブル型ピストンリングは、上記環状部材が切断された位置をずらして一体化されていることからシール性能が高い。特許文献1では、ピストンの高圧側にシングル型ピストンリングを設置し、ピストンの低圧側にダブル型ピストンリングを設置することによって、ピストンリングの摩耗を抑制している。
特許文献1によれば、複数設置されるシングル型ピストンリングによって、低圧側に向けて徐々に圧力が低下することから各ピストンリングでの高圧側と低圧側との差圧が小さくなり、ピストンリングの摩耗を抑制する点において効果が認められる。しかしながら、ピストンヘッドの長さは限られ、シングル型ピストンリングの設置個数も限られることから、ピストンの高圧側と低圧側との差圧が大きい場合、シングル型ピストンリングが配列された領域で十分に圧力を低下させることができない。このため、ダブル型ピストンリングにおける高圧側と低圧側との差圧が大きくなる。ダブル型ピストンリングは上述のようにシール性が高いことから、上記差圧が大きい場合には、ダブル側ピストンリングに対して大きな圧力が作用することなる。このため、ダブル型ピストンリングに対する負荷が大きくなり、ダブル型ピストンリングの寿命の低下を招くことから、メンテナンスの頻度を高くする要因となる。
なお、ダブル型ピストンリングに限らず、3つ以上の上記環状部材を一体化させたピストンリングでも同様の問題が生じるものと考えられる。つまり、複数の環状部材を一体化させたピストンリング(複数型ピストンリング)を用いた場合に、同様に、複数型ピストンリングの負荷が高くなると考えられる。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、高圧側にシングル型ピストンリングは配置され、低圧側に複数型ピストンリングが配置されたピストンにおいて、複数型ピストンリングの負荷を低減することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
第1の発明は、一端側が他端側よりも高圧な空間に晒される高圧端であり他端側が低圧端であるピストンヘッドと、上記ピストンヘッドが固定されるピストンロッドと、上記ピストンヘッドの周面に設けられるピストンリングとを備えるピストンであって、上記ピストンリングとして、複数の環状部材が一体化されてなる複数型ピストンリングと、単一の環状部材からなると共に上記複数型ピストンリングよりも上記高圧端寄りに配置される高圧側シングル型ピストンリングと、単一の環状部材からなると共に上記複数型ピストンリングよりも上記低圧端寄りに配置される低圧側シングル型ピストンリングとを備えるという構成を採用する。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記低圧端同士が離間されて対向配置される2つのピストンヘッドを備えるという構成を採用する。
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、上記高圧側シングル型ピストンリング、及び、上記低圧側シングル型ピストンリングは、各々が上記ピストンロッドの軸方向に複数設けられているという構成を採用する。
第4の発明は、内部に気体が取り込まれるシリンダと、上記シリンダの内部で往復動されるピストンとを備えるレシプロ圧縮機であって、上記ピストンとして、上記第1〜第3いずれかの発明であるピストンを備えるという構成を採用する。
本発明によれば、複数型ピストンリングよりもさらに低圧端寄りに、単一の環状部材からなる低圧側シングル型ピストンリングが配置されている。低圧側シングル型ピストンリングが複数型ピストンリングとピストンヘッドの低圧端との間に設置されることになるため、複数型ピストンリングの低圧側の圧力が直ぐにピストンヘッドの低圧端の圧力となることを防ぐことができる。したがって、低圧側シングル型ピストンリングが配置されていない場合と比較して、複数型ピストンリングにおける高圧側と低圧側との差圧を小さくすることができ、複数型ピストンリングの負荷を低減することができる。
以下、図面を参照して、本発明に係るピストン及びレシプロ圧縮機の一実施形態について説明する。なお、以下の図面においては、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
図1は、本実施形態のピストンを備えるレシプロ圧縮機1を模式的に示す平面図である。また、図2は、上記レシプロ圧縮機1の縦断面図である。レシプロ圧縮機1は、いわゆる三段圧縮機であり、図1に示すように、圧縮機本体2と、主電動機3と、カップリング4とを備えている。このようなレシプロ圧縮機1は、主電動機3で生成された動力を、カップリング4を介して圧縮機本体2に伝達し、圧縮機本体において空気等の気体を圧縮する。なお、図1においては、配管等の図示は省略している。
図2に示すように、圧縮機本体2は、ケーシング5と、一段シリンダ6と、二段シリンダ7と、三段シリンダ8と、第1ガス供給配管9と、第1ガス吐出配管10と、第2ガス供給配管11と、第2ガス吐出配管12と、バランス室接続配管13と、第3ガス供給配管14と、第3ガス吐出配管15と、クランクシャフト16と、第1コネクティングロッド17と、第2コネクティングロッド18と、第1ピストン20と、第2ピストン30とを備えている。
ケーシング5は、クランクシャフト16、第1コネクティングロッド17、及び第2コネクティングロッド18を収容しており、圧縮機本体2の中央部に配置されている。また、ケーシング5は、第1ピストン20が備える後述のピストンロッド21、及び、第2ピストン30が備える後述のピストンロッド31を摺動可能に支持する。
一段シリンダ6は、図2においてケーシング5の左側に取り付けられている。この一段シリンダ6は、全部で3段階に分けて圧縮される気体に対して第1段階の圧縮が行われる容器である。二段シリンダ7は、図2においてケーシング5の右側に取り付けられている。この二段シリンダ7は、一段シリンダ6から吐出された気体を取り込み、この気体に対して第2段階の圧縮を行うための容器である。三段シリンダ8は、二段シリンダ7のさらに右側に取り付けられている。この三段シリンダ8は、二段シリンダ7から吐出された気体を取り込み、この気体に対して第3段階の圧縮を行うための容器である。
第1ガス供給配管9は、一段シリンダ6に対して接続されており、外部から供給される気体を一段シリンダ6の内部に供給する。第1ガス吐出配管10は、一段シリンダ6に対して接続されており、一段シリンダ6内において圧縮されて排出される気体を案内するための配管である。
第2ガス供給配管11は、第1ガス吐出配管10及び二段シリンダ7に対して接続されており、二段シリンダ7内の後述する昇圧室S2に対して一段シリンダ6から吐出された気体を供給する。第2ガス吐出配管12は、二段シリンダ7に対して接続されており、二段シリンダ7内において圧縮されて排出される気体を案内するための配管である。
バランス室接続配管13は、第1ガス吐出配管10及び二段シリンダ7に対して接続されており、二段シリンダ7に設けられる後述のバランス室S3に対して接続されている。このバランス室接続配管13は、バランス室S3に対して出入りする気体を案内する。
第3ガス供給配管14は、第2ガス吐出配管12及び三段シリンダ8に対して接続されており、三段シリンダ8内の後述する昇圧室S4に対して二段シリンダ7から吐出された気体を供給する。第3ガス吐出配管15は、三段シリンダ8に対して接続されており、三段シリンダ8内において圧縮されて排出される気体を案内するための配管である。
なお、ここでは説明の便宜上、第1ガス吐出配管10と第2ガス供給配管11とが別部材であるものとして説明しているが、これらの配管は一体とされていても良い。また、第2ガス吐出配管12と第3ガス供給配管14とが別部材であるものとして説明しているが、これらの配管も一体とされていても良い。
クランクシャフト16は、図1に示すカップリング4と接続されており、カップリング4を介して主電動機3から伝達される回転動力によって回転される。第1コネクティングロッド17は、クランクシャフト16と第1ピストン20とに接続されている。この第1コネクティングロッド17は、図2においてクランクシャフト16の左側に配置されており、クランクシャフト16の回転動力を直線動力に変換して第1ピストン20に伝達する。第2コネクティングロッド18は、クランクシャフト16と第2ピストン30とに接続されている。この第2コネクティングロッド18は、図2においてクランクシャフト16の右側に配置されており、クランクシャフト16の回転動力を直線動力に変換して第2ピストン30に伝達する。
図3は、第1ピストン20の拡大図である。この図に示すように、第1ピストン20は、ピストンロッド21と、ピストンヘッド22と、ダブル型ピストンリング23と、ライダリング24とを備えている。ピストンロッド21は、一端が第1クロスヘッド38に接続されると共に他端がピストンヘッド22と接続された直線状の棒部材である。ピストンヘッド22は、図2に示すように、一段シリンダ6の内部に収容されており、一段シリンダ6の内径よりも僅かに小さい外径とされた円筒部材である。このピストンヘッド22は、図3に示す左端部と右端部との両側において気体を圧縮する。このようなピストンヘッド22を収容する一段シリンダ6の内部は、図2に示すように、ピストンヘッド22の左側の空間と右側の空間とが両方とも昇圧室S1とされている。
図3に示すように、ダブル型ピストンリング23は、ピストンヘッド22の周面に対して設けられており、ピストンロッド21の軸方向に配列されて3つ設けられている。このダブル型ピストンリング23は、ピストンヘッド22の周面において気体が漏れることを防ぐものである。なお、このダブル型ピストンリング23は、径を除いて、後述の第2ピストン30のダブル型ピストンリング35と同一の構成を有している。ライダリング24は、ピストンヘッド22の周面に対して設けられており、一段シリンダ6の内壁面に摺動可能に当接してピストンヘッド22の重量を支える。なお、このライダリング24は、例えば気体が通過できる溝等が設けられており、シール性は有していない。
第2ピストン30は、本発明のピストンであり、二段シリンダ7及び三段シリンダ8の内部にて往復動されることで気体を圧縮する。図4は、第2ピストン30の拡大図である。この図に示すように、第2ピストン30は、ピストンロッド31と、第1ピストンヘッド32と、第2ピストンヘッド33と、高圧側シングル型ピストンリング34と、ダブル型ピストンリング35(複数型ピストンリング)と、低圧側シングル型ピストンリング36と、ライダリング37とを備えている。
ピストンロッド31は、一端が第2クロスヘッド39に接続されると共に他端が第2ピストンヘッド33と接続された直線状の棒部材である。第1ピストンヘッド32は、図2に示すように、二段シリンダ7の内部に収容されており、二段シリンダ7の内径よりも僅かに小さい外径とされた円筒部材である。この第1ピストンヘッド32は、第2ピストンヘッド33よりも第2コネクティングロッド18側においてピストンロッド31に固定されている。第1ピストンヘッド32は、図4に示す左端部においてのみ気体を圧縮する。このような第1ピストンヘッド32を収容する二段シリンダ7の内部は、図2に示すように、第1ピストンヘッド32の左側の空間のみが昇圧室S2とされている。
一方、二段シリンダ7の内部であって、第1ピストンヘッド32の右側の空間は、バランス室S3とされている。このバランス室S3には、上述のように、バランス室接続配管13によって、一段シリンダ6から排出された気体が出入りする。このため、本実施形態においては、第1ピストンヘッド32の左側端が右側端よりも高圧な空間(昇圧室S2)に晒される高圧端32aとなり、右側端が低圧端32bとなっている。
第2ピストンヘッド33は、図2に示すように、三段シリンダ8の内部に収容されており、三段シリンダ8の内径よりも僅かに小さい外径とされた円筒部材である。この第2ピストンヘッド33は、第1ピストンヘッド32よりも小径とされている。第2ピストンヘッド33は、図4に示す右端部においてのみ気体を圧縮する。このような第2ピストンヘッド33を収容する三段シリンダ8の内部は、図2に示すように、第2ピストンヘッド33の右側の空間のみが昇圧室S4とされている。
また、第2ピストンヘッド33の左端部は、上記バランス室S3に臨んでいる。このため、本実施形態においては、第2ピストンヘッド33の右側端が左側端よりも高圧な空間(昇圧室S4)に晒される高圧端33aとなり、左側端が低圧端33bとなっている。
このように、本実施形態においては、第2ピストン30は、低圧端32bと低圧端33bとが(低圧端同士)が離間されて対向配置された2つのピストンヘッド(第1ピストンヘッド32及び第2ピストンヘッド33)を備える、いわゆるタンデム型のピストンとされている。
図4に示すように、第1ピストンヘッド32及び第2ピストンヘッド33の周面には、高圧側シングル型ピストンリング34と、ダブル型ピストンリング35と、低圧側シングル型ピストンリング36と、ライダリング37とが設けられている。
図5(a)は、高圧側シングル型ピストンリング34と、低圧側シングル型ピストンリング36との正面図である。この図に示すように、高圧側シングル型ピストンリング34と、低圧側シングル型ピストンリング36とは、同一の部材であり、一部が切断された単一の環状部材からなる。なお、図4に示すように、第1ピストンヘッド32に設けられる高圧側シングル型ピストンリング34及び低圧側シングル型ピストンリング36と、第2ピストンヘッド33に設けられる高圧側シングル型ピストンリング34及び低圧側シングル型ピストンリング36とは、径が異なっている。このような高圧側シングル型ピストンリング34と、低圧側シングル型ピストンリング36とは、一部が切断されて、この切断部位から気体が抜けるため、シール性が低い。
図5(b)は、ダブル型ピストンリング35の正面図である。この図に示すように、ダブル型ピストンリング35は、一部が切断された2つの環状部材が切断位置のずれた状態で一体化されてなる部材である。なお、図4に示すように、第1ピストンヘッド32に設けられるダブル型ピストンリング35と、第2ピストンヘッド33に設けられるダブル型ピストンリング35とは、径が異なっている。このようなダブル型ピストンリング35は、気体が抜ける部位がないことからシール性が高い。
図4に示すように、第2ピストンヘッド33においては、高圧端33a側である右側に5つの高圧側シングル型ピストンリング34が配置され、次に5つのダブル型ピストンリング35が配置され、低圧端33b側である左側に2つの低圧側シングル型ピストンリング36が配置されている。
また、第1ピストンヘッド32においては、高圧端32a側である左側に2つの高圧側シングル型ピストンリング34が配置され、次に3つのダブル型ピストンリング35が配置され、低圧端32b側である右側に2つの低圧側シングル型ピストンリング36が配置されている。なお、高圧側シングル型ピストンリング34、ダブル型ピストンリング35、及び、低圧側シングル型ピストンリング36の設置個数は、高圧側と低圧側との差圧に基づいて設定する。例えば、シール性を確保するために必要なダブル型ピストンリング35の数を最初に決め、これらのダブル型ピストンリング35における高圧側の圧力と低圧側の圧力とが、設定値となるように高圧側シングル型ピストンリング34と低圧側シングル型ピストンリング36との設置個数を決定する。
このように第2ピストン30は、各ピストンヘッドに対して設けられるピストンリングとして、2つの環状部材が一体化されてなるダブル型ピストンリング35と、単一の環状部材からなると共にダブル型ピストンリング35よりも高圧端寄りに配置される高圧側シングル型ピストンリング34と、単一の環状部材からなると共にダブル型ピストンリング35よりも低圧端寄りに配置される低圧側シングル型ピストンリング36とを備えている。
ライダリング37は、第1ピストンヘッド32及び第2ピストンヘッド33の周面に対して設けられており、二段シリンダ7あるいは三段シリンダ8の内壁面に摺動可能に当接して第1ピストンヘッド32あるいは第2ピストンヘッド33の重量を支える。なお、このライダリング37は、例えば気体が通過できる溝等が設けられており、シール性は有していない。
このような構成を有する圧縮機本体2では、第1ピストン20及び第2ピストン30が往復動されると、気体が、第1ピストン20のピストンヘッド22によって一段階目の圧縮がされ、第2ピストン30の第1ピストンヘッド32によって二段階目の圧縮がされ、第2ピストン30の第2ピストンヘッド33によって三段階目の圧縮がされて排出される。
ここで、本実施形態の第2ピストン30によれば、ダブル型ピストンリング35よりもさらに低圧端寄りに、単一の環状部材からなる低圧側シングル型ピストンリング36が配置されている。図6は、第2ピストン30の第2ピストンヘッド33における圧力変化をグラフ化した図である。この図に示すように、低圧側シングル型ピストンリング36がダブル型ピストンリング35と第2ピストンヘッド33の低圧端33bとの間に設置されることになるため、ダブル型ピストンリング35の低圧側の圧力が直ぐに第2ピストンヘッド33の低圧端33bの圧力(すなわちバランス室圧力)となることを防ぐことができる。したがって、低圧側シングル型ピストンリング36が配置されていない場合と比較して、ダブル型ピストンリング35における高圧側と低圧側との差圧を小さくすることができ、ダブル型ピストンリング35の負荷を低減することができる。また、第1ピストンヘッド32においても同様に、ダブル型ピストンリング35の負荷を低減することができる。
また、本実施形態の第2ピストン30は、低圧端32bと低圧端33bとが(低圧端同士)が離間されて対向配置された2つのピストンヘッド(第1ピストンヘッド32及び第2ピストンヘッド33)を備える、いわゆるタンデム型のピストンである。このようなタンデム型のピストンでは、2つのピストンヘッドの間が一般的にバランス室となり、低圧な領域となることから、低圧側シングル型ピストンリング36を設置することによる、ダブル型ピストンリング35の負荷低減効果が高い。
また、本実施形態の第2ピストン30においては、高圧側シングル型ピストンリング34、及び、低圧側シングル型ピストンリング36の各々が、ピストンロッド31の軸方向に複数設けられている。このため、ダブル型ピストンリング35における高圧側と低圧側との差圧を、これらの個数によって調整することができ、ダブル型ピストンリング35の負荷を調整することが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態においては、本発明のピストンを三段圧縮機のレシプロ圧縮機1に用いる構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、他の圧縮機のピストンとして用いることが可能である。さらには、内燃機関のピストンに適用することも可能である。
また、上記実施形態においては、本発明のピストンがタンデム型のピストンである構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、単一のピストンヘッドを備えるピストンに適用することも可能である。
また、上記実施形態においては、高圧側シングル型ピストンリング34、及び、低圧側シングル型ピストンリング36の各々が、ピストンロッド31の軸方向に複数設けられている構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、高圧側シングル型ピストンリング34、及び、低圧側シングル型ピストンリング36のいずれかが1つである構成を採用することも可能である。
1……レシプロ圧縮機、2……圧縮機本体、3……主電動機、4……カップリング、5……ケーシング、6……一段シリンダ、7……二段シリンダ、8……三段シリンダ、9……第1ガス供給配管、10……第1ガス吐出配管、11……第2ガス供給配管、12……第2ガス吐出配管、13……バランス室接続配管、14……第3ガス供給配管、15……第3ガス吐出配管、16……クランクシャフト、17……第1コネクティングロッド、18……第2コネクティングロッド、20……第1ピストン、21……ピストンロッド、22……ピストンヘッド、23……ダブル型ピストンリング、24……ライダリング、30……第2ピストン(ピストン)、31……ピストンロッド、32……第1ピストンヘッド(ピストンヘッド)、32a……高圧端、32b……低圧端、33……第2ピストンヘッド(ピストンヘッド)、33a……高圧端、33b……低圧端、34……高圧側シングル型ピストンリング、35……ダブル型ピストンリング、36……低圧側シングル型ピストンリング、37……ライダリング、38……第1クロスヘッド、39……第2クロスヘッド、S1……昇圧室、S2……昇圧室、S3……バランス室、S4……昇圧室
Claims (4)
- 一端側が他端側よりも高圧な空間に晒される高圧端であり他端側が低圧端であるピストンヘッドと、前記ピストンヘッドが固定されるピストンロッドと、前記ピストンヘッドの周面に設けられるピストンリングとを備えるピストンであって、
前記ピストンリングとして、
複数の環状部材が一体化されてなる複数型ピストンリングと、
単一の環状部材からなると共に前記複数型ピストンリングよりも前記高圧端寄りに配置される高圧側シングル型ピストンリングと、
単一の環状部材からなると共に前記複数型ピストンリングよりも前記低圧端寄りに配置される低圧側シングル型ピストンリングと
を備えることを特徴とするピストン。 - 前記低圧端同士が離間されて対向配置される2つのピストンヘッドを備えることを特徴とする請求項1記載のピストン。
- 前記高圧側シングル型ピストンリング、及び、前記低圧側シングル型ピストンリングは、各々が前記ピストンロッドの軸方向に複数設けられていることを特徴とする請求項1または2記載のピストン。
- 内部に気体が取り込まれるシリンダと、前記シリンダの内部で往復動されるピストンとを備えるレシプロ圧縮機であって、
前記ピストンとして、請求項1〜3いずれかに記載のピストンを備えることを特徴とするレシプロ圧縮機。
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