JPH10102997A - セグメント組立装置 - Google Patents

セグメント組立装置

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JPH10102997A
JPH10102997A JP9038152A JP3815297A JPH10102997A JP H10102997 A JPH10102997 A JP H10102997A JP 9038152 A JP9038152 A JP 9038152A JP 3815297 A JP3815297 A JP 3815297A JP H10102997 A JPH10102997 A JP H10102997A
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久儀 橋本
Yukihisa Hirasawa
幸久 平沢
Yasuo Mori
泰雄 森
Takaki Kusaki
貴己 草木
Takeshi Kamei
亀井  健
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セグメント組立装置において、低コストで油
圧アクチュエータを高速駆動させることができ、かつ精
度の良いセグメント位置決めを可能にする。 【解決手段】 油圧ポンプ111と押付ジャッキ40と
の間には、押付ジャッキ40に供給される圧油の流量を
制御する大流量用の電磁比例流量制御弁112と小流量
用のサーボ弁113とが並列に接続されている。制御演
算部100は、ストロークセンサ92の計測値に基づい
て、押付ジャッキ40が目標ストローク位置より手前の
ストローク位置に達すると電磁比例流量制御弁112を
閉弁するようなバルブ指令値を求め、このバルブ指令値
に応じた制御信号を電磁比例流量制御弁112に出力
し、押付ジャッキ40が目標ストローク位置に達すると
サーボ弁113を閉弁するようなバルブ指令値を求め、
このバルブ指令値に応じた制御信号をサーボ弁113に
出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シールド掘進機に
設けられたセグメント組立装置に係り、特に、シールド
掘進機内に搬入されたトンネル覆工用の組立セグメント
を既設セグメントの位置、姿勢に合わせてリング状に組
み立てるセグメント組立装置に関する。
【0002】
【従来の技術】シールド掘進機により軟弱地盤を掘削し
てトンネルを構築するシールド工法においては、トンネ
ル覆工用の組立セグメントをシールド掘進機内に搬入し
た後、セグメント組立装置により組立セグメントを既設
セグメントの位置、姿勢に合わせてリング状に組み立て
る。
【0003】セグメント組立装置は、例えば、セグメン
トを把持するセグメント把持部と、セグメント把持部を
トンネル周方向に移動させる旋回モータ、セグメント把
持部をトンネル径方向に移動させる押付ジャッキ、セグ
メント把持部をトンネル軸方向に移動させる前後ジャッ
キを含む複数のアクチュエータとを有し、セグメント把
持部で組立セグメントを把持した後、それらアクチュエ
ータを駆動してセグメント把持部をセグメント組立位置
に移動させ、組立セグメントを既設セグメントに対して
粗位置決めし、続いて組立セグメントと既設セグメント
とのずれを検出し、その検出データに基づいてそれらア
クチュエータを駆動して組立セグメントを既設セグメン
トに対して微位置決めし組み立てる。
【0004】近年のセグメント組立装置では、セグメン
ト組立時間の短縮を目指して、大幅な改良が進められて
いる。例えば旋回モータの旋回速度を上げたり、押付ジ
ャッキのストローク速度を上げることによって、組立セ
グメントを粗位置決めする時間を短縮できる。このと
き、使用するアクチュエータを油圧アクチュエータとし
た場合、油圧アクチュエータを高速駆動させるには油圧
アクチュエータに大流量を送る必要があるため、油圧ポ
ンプと油圧アクチュエータとの間に大流量用の流量制御
弁を配置する。この大流量用の流量制御弁としては安価
な電磁比例流量制御弁を使用することもあるが、電磁比
例流量制御弁ではセグメント把持部の位置決め精度を十
分に確保できないので、通常は位置決め精度の確保のた
めに大流量用のサーボ弁を使用していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように流量制御弁を大流量用のサーボ弁とした場合は、
サーボ弁自体が非常に大きくなるので、大流量用の電磁
比例流量制御弁に比べて高コストになる。また、サーボ
弁は所定の流量を出すための前後差圧が大きいので、通
過抵抗が大きくなる。このため、組立セグメントの粗位
置決め時にセグメント把持部がセグメント組立位置に移
動している途中のようなそれほど高い精度の位置決め制
御を必要としない場合でも油温が上がりやすくなり、こ
れを防止するための冷却用の設備が過大になり、この点
でも高コストになる。
【0006】本発明の目的は、低コストで油圧アクチュ
エータを高速駆動させることができ、かつ高精度なセグ
メント把持部の位置決めを可能にするセグメント組立装
置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1)上記の目的を達成するため、本発明は、セグメン
トを把持するセグメント把持部と、油圧ポンプからの圧
油により前記セグメント把持部を駆動する油圧アクチュ
エータと、前記油圧ポンプと油圧アクチュエータとの間
に接続され、油圧アクチュエータに供給される圧油の流
量を制御するサーボ弁とを有するセグメント組立装置に
おいて、前記油圧ポンプと前記油圧アクチュエータとの
間に前記サーボ弁と並列に接続され、油圧アクチュエー
タに供給される圧油の流量を制御する電磁比例流量制御
弁と、前記セグメント把持部が目標位置に近づくと、ま
ず前記電磁比例流量制御弁を閉弁し、次いで前記サーボ
弁を閉弁する時間差閉弁手段とを有する構成とする。
【0008】以上のように構成した本発明のセグメント
組立装置においては、油圧ポンプと油圧アクチュエータ
との間にサーボ弁と並列に電磁比例流量制御弁を接続す
ることにより、油圧アクチュエータを高速で動かす場
合、サーボ弁をセグメント把持部の位置決めに必要な流
量の出せるものとし、電磁比例流量制御弁を大流量の出
せるものとすればよく、この場合はサーボ弁自体及び油
温上昇を防止するための冷却設備が小型で済み、これに
より低コストで油圧アクチュエータを高速駆動させるこ
とができる。また、時間差閉弁手段は、セグメント把持
部が目標位置に近づくと、まず電磁比例流量制御弁を閉
弁し、続いてサーボ弁を閉弁することにより、セグメン
ト把持部が目標位置に達する直前からはサーボ弁のみが
駆動され、これによりセグメント把持部を目標位置に精
度良く位置決めすることができる。
【0009】(2)上記(1)において、好ましくは、
前記セグメント把持部の位置を計測する位置計測手段
と、この位置計測手段の計測値を入力し、所定の演算処
理を行い、前記サーボ弁及び電磁比例流量制御弁に制御
信号を出力する制御手段とを更に有し、前記時間差閉弁
手段は、前記制御手段の一部として構成され、前記セグ
メント把持部が前記目標位置より手前の位置に達すると
前記電磁比例流量制御弁を閉弁し、前記セグメント把持
部が前記目標位置に達すると前記サーボ弁を閉弁するよ
う前記サーボ弁及び電磁比例流量制御弁に出力する制御
信号の出力タイミングを違える。
【0010】(3)上記(2)において、好ましくは、
前記制御手段は、前記サーボ弁及び電磁比例流量制御弁
の指令値をそれぞれ演算する指令演算手段と、この指令
演算手段で演算した指令値をそれぞれ前記制御信号に変
換して出力する指令実行手段とを有し、前記時間差閉弁
手段は、前記指令演算手段の一部として構成され、前記
サーボ弁の指令値と前記電磁比例流量制御弁の指令値と
で閉弁するタイミングを違えることにより、前記制御信
号の出力タイミングを違える。
【0011】(4)また、上記(2)において、好まし
くは、前記制御手段は、前記サーボ弁及び電磁比例流量
制御弁の指令値をそれぞれ演算する指令演算手段と、こ
の指令演算手段で演算した指令値をそれぞれ前記制御信
号に変換して出力する指令実行手段とを有し、前記時間
差閉弁手段は、前記指令実行手段の一部として構成さ
れ、前記サーボ弁の指令値を制御信号に変換する特性と
前記電磁比例流量制御弁の指令値を制御信号に変換する
特性とに所定の関係を持たせることにより、前記制御信
号の出力タイミングを違える。
【0012】(5)また、上記(1)において、好まし
くは、前記時間差閉弁手段は、前記サーボ弁及び電磁比
例流量制御弁の一部として構成され、これらの入力電流
に対する不感帯に所定の関係を持たせることにより閉弁
タイミングを違える。
【0013】(6)また、上記(2)において、好まし
くは、前記制御手段は、前記位置計測手段の計測値と目
標位置の差を計算し、この差により前記サーボ弁に対す
るフィードバック制御の指令値を演算し、サーボ弁の閉
弁するタイミングを決定すると共に、前記電磁比例流量
制御弁に対してはオープン制御の指令値を演算する指令
演算手段と、この指令演算手段で演算した指令値をそれ
ぞれ前記制御信号に変換して出力する指令実行手段とを
有し、前記時間差閉弁手段は、前記指令演算手段の一部
として構成され、前記サーボ弁の指令値と前記電磁比例
流量制御弁の指令値とで閉弁するタイミングを違えるこ
とにより、前記制御信号の出力タイミングを違える。
【0014】(7)上記(6)において、好ましくは、
前記時間差閉弁手段は、前記電磁比例流量制御弁の閉弁
するタイミングを前記位置計測手段の計測値により決定
する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照して説明する。まず本発明の第1の実施形態を図
1〜図11により説明する。図1及び図2において、本
実施形態のセグメント組立装置はエレクタ2を有し、こ
のエレクタ2はシールド掘進機10のシールド本体1の
後部に配置されている。シールド本体1のリングガータ
部1aにはブラケット1bが取り付けられ、このブラケ
ット1bには複数個のローラ12が支持されている。
【0016】エレクタ2はエレクタリング31を有し、
このエレクタリング31は矩形断面のリングであり、ロ
ーラ12に旋回自在に支持されている。また、エレクタ
リング31は、シールド本体1の内殻部材1cに取り付
けられた油圧式の旋回モータ11の駆動により、その旋
回モータ11の出力軸に取り付けたピニオン13及び旋
回モータ11の内径部に取り付けられた図示しないギヤ
を介して旋回する。また、旋回モータ11の出力軸には
旋回モータ11の回転数を計測する回転センサ91が設
けられている。
【0017】エレクタリング31のテール側端面には矩
形断面の左右一対のアーム32がトンネル後方に突き出
して取り付けられ、アーム32にはロッドガイド36が
取り付けられている。ロッドガイド36にはロッド35
が押し付け方向(トンネル径方向)に摺動自在に設置さ
れ、ロッド35の一端には略門型の吊りビーム37が取
り付けられている。吊りビーム37及びロッドガイド3
6のテール側端部には油圧式の押付ジャッキ40が取り
付けられ、この押付ジャッキ40により吊りビーム37
は押し付け方向に摺動する。また、押付ジャッキ40に
はストローク位置を計測するストロークセンサ92が内
蔵されている。
【0018】吊りビーム37の下面にはセグメント把持
部50が取り付けられ、このセグメント把持部50は油
圧式の前後ジャッキ51によりトンネル前後方向(トン
ネル軸方向)に摺動する。また、前後ジャッキ51には
ストローク位置を計測するストロークセンサ93が内蔵
されている。セグメント把持部50の下部にはセグメン
ト6を吊る為の部材である把持用ネジ38が設けられ、
この把持用ネジ38はセグメント6の中心位置に形成さ
れているグラウト穴6aに合致し、吊りビーム37の内
部に取り付けられた図示しない駆動モータによりグラウ
ト穴6aにねじ込まれる。また、吊りビーム37の下面
には吊り下げたセグメント6の荷ぶれを防ぐ振れ止め材
41が取り付けられている。
【0019】また、本実施形態のセグメント組立装置
は、図3に示すように、入力装置101と、制御装置1
10と、旋回モータ駆動装置103と、押付ジャッキ駆
動装置104と、前後ジャッキ駆動装置105とを有し
ている。入力装置101は例えばパソコンである。制御
装置110は回転センサ91、ストロークセンサ92,
93の計測値及び入力装置101からの信号に基づいて
所定の処理を行い、その結果を制御信号として出力す
る。旋回モータ駆動装置103、押付ジャッキ駆動装置
104、前後ジャッキ駆動装置105は、制御装置11
0の制御信号に応じて旋回モータ11、押付ジャッキ4
0、前後ジャッキ51をそれぞれ駆動する。
【0020】図4に入力装置101及び制御装置110
のうち押付ジャッキ40に係わる部分のみと、押付ジャ
ッキ駆動装置104の詳細を示す。図示はしないが、旋
回モータ11も上記と同様な構成により制御される(後
述)。また、前後ジャッキ51は従来の構成により制御
される。
【0021】図4において、押付ジャッキ駆動装置10
4は、油圧ポンプ111と、油圧ポンプ111と押付ジ
ャッキ40との間に接続され、押付ジャッキ40に供給
される圧油の流量を制御する電磁比例流量制御弁(以
下、略して電磁比例弁という)112と、油圧ポンプ1
11と押付ジャッキ40との間に電磁比例弁112と並
列に接続され、押付ジャッキ40に供給される圧油の流
量を制御するサーボ弁113とを有している。ここで、
電磁比例弁112は大流量の出せる大流量用のバルブで
あり、サーボ弁113は位置決めに必要な程度の流量
(例えば電磁比例弁112の約1/5から1/2の流
量)だけ出せばよい小流量用のバルブである。
【0022】入力装置101は操作部101Aと演算部
101Bとを有している。操作部101Aは例えばキー
ボードであり、オペレータはこれにより押付ジャッキ4
0の位置決め制御に関するパラメータ(後述)の入力や
起動等の指示を行う。演算部101Bは操作部101A
からの起動の指示により、操作部101Aで入力された
パラメータを含む位置決め制御に必要なパラメータを出
力する。
【0023】100は制御装置110に含まれる押付ジ
ャッキ40に係わる制御演算部であり、この制御演算部
100は、演算部100Aと、変換部100Bと、電磁
比例弁用位置決め演算部100Cと、サーボ弁用位置決
め演算部100Dと、電磁比例弁用アンプ100Eと、
サーボ弁用アンプ100Fとを有している。
【0024】演算部100Aは、入力装置101から送
られてきたパラメータを用いて押付ジャッキ40の目標
ストローク位置の増分(後述)を計算し、この増分を電
磁比例弁112及びサーボ弁113の指令値として所定
のタイミングで電磁比例弁用位置決め演算部100C及
びサーボ弁用位置決め演算部100Dにそれぞれ出力す
る。変換部100Bは、ストロークセンサ92の計測値
を入力し、これを単位時間当たりの変化量即ち増分に変
換する等の処理を行う。電磁比例弁用位置決め演算部1
00Cは、演算部100Aで求めた電磁比例弁112の
指令値(目標ストローク位置の増分)と変換部100B
で変換された計測値の増分との偏差を求め、その偏差に
基づいて比例、微分、積分などの演算(PID制御演
算)を行い電磁比例弁112用のバルブ指令値を求め
る。サーボ弁用位置決め演算部100Dも電磁比例弁用
位置決め演算部100Cと同様にしてサーボ弁113用
のバルブ指令値を求める。
【0025】電磁比例弁用アンプ100Eは電磁比例弁
用位置決め演算部100Cで求めた電磁比例弁112用
のバルブ指令値(電圧値)を変換特性(電圧−電流特
性)に従って制御信号(電流値)に変換して出力し、サ
ーボ弁用アンプ100Fはサーボ弁用位置決め演算部1
00Dで求めたサーボ弁113用のバルブ指令値を変換
特性に従って制御信号に変換して出力する。
【0026】図5に電磁比例弁112及びサーボ弁11
3の一般的な起動特性を示す。この図5において、
(a)が立ち上がり特性、(b)が立ち下がり特性を表
しており、また、(a)の線図Auが電磁比例弁112
の特性、線図Buがサーボ弁113の特性を表し、
(b)の線図Adが電磁比例弁112の特性、線図Bd
がサーボ弁113の特性を表している。(a)から分か
るように、バルブ開度が0%〜100%になるまでに要
する時間は、サーボ弁113がT1時間、電磁比例弁1
12はT2時間となっており、サーボ弁113は電磁比
例弁112に比べてかなり立ち上がりが早い。また、
(b)から分かるように、バルブ開度が100%〜0%
になるまでに要する時間は、サーボ弁113がT3時
間、電磁比例弁112はT4時間となっており、サーボ
弁113は電磁比例弁112に比べてかなり立ち下がり
が早い。
【0027】図6に電磁比例弁112の電流−流量特性
(実線の線図C1,C2)及びサーボ弁113の電流−
流量特性(点線の線図D)を示す。この図から分かるよ
うに、電磁比例弁112は線図C1,C2の特性を持つ
2つの電磁弁を組み合わせたものであり、それぞれ不感
帯ΔI(通常は200mA程度)を持っている。ここ
で、線図C1は電磁比例弁112のA操作部(図4参
照)側の特性であり、線図C2は電磁比例弁112のB
操作部(図4参照)側の特性である。また、図6ではサ
ーボ弁113を不感帯なしとして示しているが、実際に
はサーボ弁113も微小の不感帯を持っている。更に、
電磁比例弁112にはヒステリシスがあり、立ち上がり
時と立ち下がり時の不感帯が多少異なることが多い。
【0028】本実施形態では、電磁比例弁112の不感
帯ΔIを微少にし操作性を向上させるために、図4の電
磁比例弁用アンプ100Eで示すように、電圧−電流特
性をずらすオフセット調整を行っている。このようにオ
フセット調整された電磁比例弁用位置決め演算部100
Cのバルブ指令値に対する電磁比例弁112の流量特性
は図7に示すようになる。
【0029】以上のようにオフセット調整した場合、電
磁比例弁用アンプ100E及びサーボ弁用アンプ100
Fに同じバルブ指令値を同時に与えると、電磁比例弁1
12及びサーボ弁113への制御信号の出力タイミング
が同じになる。しかし、前述したように電磁比例弁11
2の立ち下がり特性はサーボ弁113に比べてかなり遅
いため、電磁比例弁112及びサーボ弁113の閉弁時
にはそれらの干渉が起きることが考えられる。すなわ
ち、押付ジャッキ40が目標ストローク位置に達する
と、電磁比例弁112を閉弁するための制御信号(電流
値I0)とサーボ弁113を閉弁するための制御信号
(電流値ほぼ0)が同時に出力され、サーボ弁113は
応答性が速いためすぐに全閉状態になるが、電磁比例弁
112は応答性が遅いため油を予定以上に流れてしま
う。このため、位置決め精度が悪くなり、場合によって
はハンチングを起こす。
【0030】上記のような不具合を防止するため、本実
施形態では、電磁比例弁112用のバルブ指令値とサー
ボ弁113用のバルブ指令値とで閉弁するタイミングを
違えることにより、電磁比例弁112を閉弁するための
制御信号がサーボ弁113を閉弁するための制御信号よ
りも早く出力されるようにしている。
【0031】以上のような動作を行うための入力装置1
01の演算部101B及び制御部100の演算部100
Aの処理の詳細を図8〜図11を用いて説明する。
【0032】図8は入力装置101の演算部101Bの
処理の詳細を示すものである。まず、オペレータは操作
部(キーボード)101Aを用い、前述したように押付
ジャッキ40の位置決め制御用のパラメータを入力す
る。このパラメータには、図9に示すような押付ジャッ
キ40の目標立上速度変化率(目標加速度)P、目標速
度Q、目標立下速度変化率(目標減速度)R、セグメン
ト6の目標組立押付位置に対応する押付ジャッキ40の
組立目標ストローク位置Sからどの位手前の位置で電磁
比例弁112を閉じるかの目標減速距離Xが含まれる。
また、セグメント目標組立押付位置は設計値または一工
程前のセグメント組立制御の演算情報として予め求めら
れており、組立目標ストローク位置Sは事前にこの値か
ら計算して求めておく。これらの入力値及び計算値は演
算部101Bのメモリ(図示せず)に記憶しておく。
【0033】まず手順201において、操作部(キーボ
ード)101Aの起動用キーが押されたかどうかを判断
し、起動用キーが押されたと判断されたときは手順20
2に進み、予めメモリに記憶しておいた目標加速度P、
目標速度Q、目標減速度R、組立目標ストローク位置
S、目標減速距離Xの各種パラメータを制御演算部10
0に出力する。
【0034】制御演算部100の演算部100Aでは、
図10に示すように、まず手順211において、入力装
置101から目標加速度P、目標速度Q、目標減速度
R、組立目標ストローク位置S、目標減速距離Xの各種
パラメータを入力したかどうかを判断し、これらを入力
したと判断されると手順212に進み、目標加速度P、
目標速度Q、目標減速度Rを用いて加速制御用指令値A
a、定速制御用指令値Ab、減速制御用指令値Acを計
算するとともに、電磁比例弁112の立下減速開始目標
ストローク位置V及びサーボ弁113の立下減速開始目
標ストローク位置Uを計算する。この詳細を以下に説明
する。
【0035】まず、目標加速度Pを積分して速度を求
め、この速度に単位時間ΔTを乗じて単位時間当たりの
目標ストローク位置の変化量(増分)ΔS1を求め、こ
の増分ΔS1を加速制御用指令値Aaとする。この増分
ΔS1の指令値Aaは、図11に示すように時間Tの経
過とともに増加する値である。また、目標速度Qに単位
時間ΔTを乗じて単位時間当たりの目標ストローク位置
の変化量(増分)ΔS2を求め、この増分ΔS2を定速制
御用指令値Abとする。この増分ΔS2の指令値Ab
は、図11に示すように時間Tの経過に対して一定の値
である。更に、目標減速度Rを積分して速度を求め、こ
の速度に単位時間ΔTを乗じて単位時間当たりの目標ス
トローク位置の変化量(増分)ΔS3を求め、この増分
ΔS3を減速制御用指令値Acとする。この増分ΔS3
指令値Acは、図11に示すように時間Tの経過ととも
に減少する値である。以上において、増分ΔS1,Δ
2,ΔS3(指令値Aa,Ab,Ac)は単位時間当た
りの位置変化量なので、速度のパラメータとなる。
【0036】また、電磁比例弁112の立下減速開始目
標ストローク位置Vは、組立目標ストローク位置Sから
目標減速距離Xを減ずることによって求まり、サーボ弁
113の立下減速開始目標ストローク位置Uは、増分Δ
3を積分して図9に示す減速距離Yを求め、組立目標
ストローク位置Sからその減速距離Yを減ずることによ
って求まる。
【0037】続いて手順213において、指令値Aa
(増分ΔS1)が目標速度Q以下であるかどうかを判断
し、指令値Aaが目標速度Q以下であれば加速制御であ
るので、手順214で指令値Aaを電磁比例弁用位置決
め演算部100C及びサーボ弁用位置決め演算部100
Dにそれぞれ出力する。
【0038】手順213で指令値Aaが目標速度Q以下
でないと判断されると、定速制御に移行すべく手順21
5に進み、増分ΔS1,ΔS2を積分して求めた積算距離
が電磁比例弁112の立下減速開始目標ストローク位置
Vに達したかどうかを判断し、積算距離が立下減速開始
目標ストローク位置Vに達していなければ、手順216
で指令値Abを電磁比例弁用位置決め演算部100C及
びサーボ弁用位置決め演算部100Dにそれぞれ出力す
る。
【0039】手順215で積算距離が立下減速開始目標
ストローク位置Vに達したと判断されると、電磁比例弁
112を先行して閉じるべく手順217に進み、上記積
算距離がサーボ弁113の立下減速開始目標ストローク
位置Uに達したかどうかを判断し、積算距離が立下減速
開始目標ストローク位置Uに達していなければ、手順2
18で指令値Acを電磁比例弁用位置決め演算部100
Cに出力し、指令値Abをサーボ弁用位置決め演算部1
00Dに出力する。
【0040】手順217で積算距離が立下減速開始目標
ストローク位置Uに達したと判断されると、電磁比例弁
112及びサーボ弁113の両方を閉じるべく手順21
9に進み、指令値Acを電磁比例弁用位置決め演算部1
00C及びサーボ弁用位置決め演算部100Dの両方に
出力し、続いて手順220において、増分ΔS1〜ΔS3
を積分して求めた積算距離が組立目標ストローク位置S
に達したかどうかを判断し、積算距離が組立目標ストロ
ーク位置Sに達したと判断されると制御を終了する。
【0041】以上のように電磁比例弁用位置決め演算部
100C及びサーボ弁用位置決め演算部100Dに指令
値Aa〜Acが出力される結果、電磁比例弁用位置決め
演算部100Cに対しては時間Tの経過に伴って図11
のA1で示されるような指令値が出力され、サーボ弁用
位置決め演算部100Dに対しては時間Tの経過に伴っ
て図11のA0で示されるような指令値が出力される。
図11中、T1は加速制御用指令値Aaが目標速度Qに
達した時刻、T2は増分ΔS1,ΔS2を積分して求めた
積算距離が電磁比例弁112の立下減速開始目標ストロ
ーク位置Vに達した時刻、T3は増分ΔS1,ΔS2を積
分して求めた積算距離がサーボ弁113の立下減速開始
目標ストローク位置Uに達した時刻、T4は電磁比例弁
112の減速制御用指令値Acが0になる時刻、T5
サーボ弁113の減速制御用指令値Acが0になる時刻
である。
【0042】電磁比例弁用位置決め演算部100Cは指
令値A1(Aa〜Ac)を入力し、ストロークセンサ9
2の計測値の増分との偏差を計算し、この偏差が0にな
るようPID制御演算によりバルブ指令値Vaを計算
し、電磁比例弁用アンプ100Eに出力する。このバル
ブ指令値Vaを図12(a)の実線で示す。この図から
分かるように、バルブ指令値Vaも指令値A1に相似の
パターンとなる。電磁比例弁用アンプ100Eは、その
バルブ指令値Vaを制御信号Iaに変換し、電磁比例弁
112に出力する。この制御信号Iaを図12(b)の
実線で示す。
【0043】サーボ弁用位置決め演算部100Dは指令
値A0(Aa〜Ac)を入力し、上記と同様にしてバル
ブ指令値Vbを計算し、サーボ弁用アンプ100Fに出
力する。このバルブ指令値Vbを図12(a)の点線で
示す。なお、時刻T2までのバルブ指令値Vbはバルブ
指令値Vaと同じである。サーボ弁用アンプ100F
は、そのバルブ指令値Vbを制御信号Ibに変換し、サ
ーボ弁113に出力する。この制御信号Ibを図12
(b)の点線で示す。
【0044】以上のように指令値(目標ストローク位置
の増分)A1,A0及びバルブ指令値Va,Vbを求め、
制御信号Ia,Ibにより電磁比例弁112及びサーボ
弁113を制御する結果、電磁比例弁112及びサーボ
弁113を通過する流量は図12(c)に示すようにな
る。
【0045】まず加速制御時は、図12(c)の点線Z
bで示すように応答性の速いサーボ弁113が最初に開
弁し、次いで実線Zaで示すように応答性の遅い電磁比
例弁112が開弁し、押付ジャッキ40にそれらの流量
を合計した流量Zが供給され、押付ジャッキ40が駆動
し始める。
【0046】時刻T1になると、バルブ指令値Va,V
bがともに定速制御時のものとなるため、電磁比例弁1
12の出力流量Za及びサーボ弁113の出力流量Zb
がともにほぼ一定となり、合計の出力流量Zも所定値Z
0に保持され、押付ジャッキ40は一定の速度でストロ
ークする。ここで、電磁比例弁112は大流量用のバル
ブであるため、押付ジャッキ40は高速でストロークす
る。
【0047】その後時刻T2になると、電磁比例弁11
2のバルブ指令値Vaは減速制御時のものとなるため、
電磁比例弁112の出力流量Zaが減少していく。そし
て時刻T3に達すると、サーボ弁113のバルブ指令値
Vbも減速制御時のものとなり、時刻T4でバルブ指令
値Vbが所定レベル以下になるとサーボ弁113のの出
力流量Zbも減少し始める。
【0048】一方、時刻T4となり、押付ジャッキ40
が組立目標ストローク位置SよりXだけ手前のストロー
ク位置に達すると、電磁比例弁112のバルブ指令値V
aが0になり、電磁比例弁112は閉弁する。ただし、
上述したように電磁比例弁112は応答性の遅いため、
しばらくしてから全閉状態となる。そして時刻T5にな
り、押付ジャッキ40が組立目標ストローク位置Sに達
すると、サーボ弁113のバルブ指令値Vbも0にな
り、応答性の速いサーボ弁113はすぐに全閉状態とな
る。
【0049】以上において、ストロークセンサ92はセ
グメント把持部50のトンネル径方向の位置を計測する
位置計測手段を構成し、回転センサ91はセグメント把
持部50のトンネル周方向の位置を計測する位置計測手
段を構成する。制御演算部100の演算部100A、変
換部100B、電磁比例弁用位置決め演算部100C、
サーボ弁用位置決め演算部100Dは、サーボ弁113
及び電磁比例弁112のバルブ指令値をそれぞれ演算す
る指令演算手段を構成し、電磁比例弁用アンプ100E
及びサーボ弁用アンプ100Fは、指令演算手段で演算
したバルブ指令値をそれぞれ制御信号に変換して出力す
る指令実行手段を構成する。制御演算部100の演算部
100Aの手順215〜220、変換部100B、電磁
比例弁用位置決め演算部100C、サーボ弁用位置決め
演算部100Dは、指令演算手段の一部として構成さ
れ、サーボ弁113のバルブ指令値と電磁比例弁112
のバルブ指令値とで閉弁するタイミングを違えることに
より、制御信号の出力タイミングを違える時間差閉弁手
段を構成する。
【0050】以上のように構成した本実施形態によれ
ば、油圧ポンプ111と押付ジャッキ40との間に、大
流量を出せる大流量用の電磁比例弁112及び位置決め
に必要な流量だけ出せる小流量用のサーボ弁113を並
列に接続したので、サーボ弁113自体や油温上昇を防
止するための冷却設備も小型で済む。また、制御演算部
100は、押付ジャッキ40が組立目標ストローク位置
より手前のストローク位置に達すると、電磁比例弁11
2を閉弁するので、その後はサーボ弁113のみにより
押付ジャッキ40を確実に組立目標ストローク位置に到
達させることができる。以上により、低コストで押付ジ
ャッキ40を高速駆動することができ、かつセグメント
把持部50をトンネル径方向の目標位置に精度良く位置
決めすることができる。また、旋回モータ11も押付ジ
ャッキ40と同様な構成により駆動するので、低コスト
で旋回モータ11を高速駆動することができ、かつセグ
メント把持部50をトンネル周方向の目標位置に精度良
く位置決めすることができる。
【0051】また、サーボ弁113は小流量用のバルブ
であるため、大流量用のものに比べて所定の流量を出す
ためのエネルギーが小さくて済み、セグメント把持部5
0をセグメント組立装置に移動させる途中等それほど高
い位置決め精度を必要としない場合に、無駄なエネルギ
ーを消費することがない。また、押付ジャッキ40及び
旋回モータ11を高速で駆動するため、セグメント組立
時間を短縮できる。
【0052】本発明の第2の実施形態を図13〜図17
により説明する。本実施形態は、第1の実施形態におい
て電磁比例弁用アンプ100Eの変換特性とサーボ弁用
アンプ100Fの変換特性との関係により制御信号の出
力タイミングを違えるようにするものである。図中、第
1の実施形態と同等の部材及び手順には同じ符号を付
し、その説明を省略する。
【0053】図13において、本実施形態の制御演算部
100αは、演算部100Aαと、変換部100Bと、
位置決め演算部100Dαと、電磁比例弁用アンプ10
0Eαと、サーボ弁用アンプ100Fとを有している。
演算部100Aαは、入力装置101から送られてきた
パラメータ(ここでは、目標加速度P、目標速度Q、目
標減速度R、組立目標ストローク位置S)を用いて押付
ジャッキ40の目標ストローク位置の増分を計算し、こ
の増分を電磁比例弁112及びサーボ弁113の指令値
として位置決め演算部100Dαに出力する。この演算
部100Aαの演算処理の詳細については後述する。
【0054】位置決め演算部100Dαは、演算部10
0Aαで求めた指令値(目標ストローク位置の増分)と
変換部100Bで変換された計測値の増分との偏差を求
め、その偏差に基づいてPID制御演算を行い電磁比例
弁112及びサーボ弁113のバルブ指令値を求め、こ
れを電磁比例弁用アンプ100Eα及びサーボ弁用アン
プ100Fの両方に出力する。
【0055】電磁比例弁用アンプ100Eαは、前述し
たオフセット調整を行わずに、電磁比例弁112の不感
帯ΔI(図6参照)をそのまま残した変換特性(電圧−
電流特性)を有している。そのため、位置決め演算部1
00Dαで演算したバルブ指令値に対する電磁比例弁1
12の流量特性は図14に示すようになり、立ち上がり
時はバルブ指令値がV0(この時の制御信号はI0)にな
るまでは電磁比例弁112は開弁せず、立ち下がり時は
バルブ指令値がV0になると電磁比例弁112は閉弁す
る。なお、電磁比例弁用アンプ100Eαの変換特性
は、特に図13で示すようなものに限らず状況に応じて
ずらせばよい。変換部100B及びサーボ弁用アンプ1
00Fは、いずれも図4で示したものと同じである。
【0056】演算部100Aαでは、図15に示すよう
に、まず手順211*において、入力装置101から目
標加速度P、目標速度Q、目標減速度R、組立目標スト
ローク位置Sの各種パラメータを入力したかどうかを判
断し、これらを入力したと判断されると手順212*に
進み、目標加速度P、目標速度Q、目標減速度Rを用い
て加速制御用指令値Aa、定速制御用指令値Ab、減速
制御用指令値Acを計算するとともに、電磁比例弁11
2及びサーボ弁113の立下減速開始目標ストローク位
置Uを計算する。これらの計算は、図10の手順212
と同じようにして行う。
【0057】そして、手順213で指令値Aaが目標速
度Q以下であると判断されると、手順214*で指令値
Aaを位置決め演算部100Dαに出力し、手順213
で指令値Aaが目標速度Q以下でないと判断されると、
手順217に進む。手順217で増分ΔS1,ΔS2(前
述)を積分して求めた積算距離が立下減速開始目標スト
ローク位置Uに達していないと判断されると、手順21
6*で指令値Abを位置決め演算部100Dαに出力
し、積算距離が立下減速開始目標ストローク位置Uに達
したと判断されると、手順219*で指令値Acを位置
決め演算部100Dαに出力する。この後の処理は、図
10と同じである。
【0058】以上のような処理により、位置決め演算部
100Dαには時間Tの経過に伴って図16で示される
ような指令値(ストローク位置の増分)Aa〜Acが出
力される。図16中、T1αは加速制御用指令値Aaが
目標速度Qに達した時刻、T2αは増分ΔS1,ΔS2
積分して求めた積算距離が立下減速開始目標ストローク
位置Uに達した時刻、T3αは減速制御用指令値Acが
0になる時刻である。
【0059】位置決め演算部100Dαは指令値Aa〜
Acを入力し、ストロークセンサ92の計測値の増分と
の偏差を計算し、この偏差が0になるようPID制御演
算によりバルブ指令値Vabを計算し、電磁比例弁用アン
プ100E*及びサーボ弁用アンプ100Fに出力す
る。このバルブ指令値Vabを図17(a)に示す。電磁
比例弁用アンプ100E*は、そのバルブ指令値Vab
図17(b)の実線で示すような制御信号Iaに変換
し、電磁比例弁112に出力する。サーボ弁用アンプ1
00Fは、そのバルブ指令値Vabを図17(b)の点線
で示すような制御信号Ibに変換し、サーボ弁113に
出力する。これらの制御信号Ia,Ibにより電磁比例
弁112及びサーボ弁113を制御する結果、電磁比例
弁112及びサーボ弁113を通過する流量は図17
(c)に示すようになる。
【0060】まず加速制御時は、図17(c)の点線Z
bで示すようにサーボ弁113が最初に開弁する。一
方、実線Zaで示す電磁比例弁112は不感帯ΔIを持
っているため、バルブ指令値Vabが所定値V0になる時
刻Tuになったときに開弁する。 時刻T1αになる
と、バルブ指令値Vabが定速制御時のものとなるため、
電磁比例弁112の出力流量Za及びサーボ弁113の
出力流量Zbがともにほぼ一定となり、合計の出力流量
Zも所定値Z0に保持され、押付ジャッキ40は一定の
速度でストロークする。
【0061】その後時刻T2αになると、バルブ指令値
abは減速制御時のものとなるため、電磁比例弁112
の出力流量Zaが減少していく。そして時刻Tdにバル
ブ指令値Vabが所定値V0になると、サーボ弁113の
出力流量Zbも減少し始めるとともに、電磁比例弁11
2の不感帯ΔIが利いて電磁比例弁112は閉弁する。
【0062】そして時刻T3αになり、押付ジャッキ4
0が組立目標ストローク位置Sに達すると、サーボ弁1
13のバルブ指令値Vabが0になり、サーボ弁113が
閉弁する。
【0063】以上のように構成した本実施形態によれ
ば、電磁比例弁用アンプ100Eαの変換特性とサーボ
弁用アンプ100Fの変換特性との関係により、電磁比
例弁112の不感帯ΔIを生かして電磁比例弁112を
サーボ弁113よりも先に閉弁させるので、第1の実施
形態と同様に、低コストで押付ジャッキ40及び旋回モ
ータ11を高速駆動でき、かつセグメント把持部50を
目標位置に精度良く位置決めできる。
【0064】また、位置決め演算部100Dαで演算し
たバルブ指令値を電磁比例弁用アンプ100Eα及びサ
ーボ弁用アンプ100Fの両方に同時に出力するので、
位置決め演算部100Dαに出力する指令値(ストロー
ク位置の増分)Aa〜Acを演算する演算部100Aα
の処理が簡単になる。
【0065】本発明の第3の実施形態を図18〜図20
により説明する。本実施形態は、第2の実施形態におい
て電磁比例弁112の不感帯を変えることにより電磁比
例弁112及びサーボ弁113の閉弁タイミングを違え
るようにしたものである。図中、第1及び第2の実施形
態と同等の部材及び手順には同じ符号を付し、その説明
を省略する。
【0066】図18において、本実施形態の押付ジャッ
キ駆動装置104*の電磁比例弁112*は、図19の
実線図C1*,C2*で示すような変換特性(電流−流
量特性)を持っており、入力電流に対する不感帯ΔI*
が第1の実施形態(一点鎖線図C1,C2)における電
磁比例弁112の不感帯ΔIよりも大きい。この不感帯
は、例えば電磁比例弁に設けられたバネの強さを変えた
り、電磁比例弁のスプールに設けられたノッチの先端位
置を変えることにより設定することができる。なお、こ
こでは電磁比例弁112*の不感帯をΔI*としたが、
特にこれに限らず状況に応じて設定すればよい。
【0067】本実施形態の制御演算部100α*は、図
13に示す制御演算部100αにおいて電磁比例弁用ア
ンプ100Eαを図4に示す電磁比例弁用アンプ100
Eとしたものであり、それ以外は制御演算部100αと
同じであり、演算部100Aαも図15に示すフローチ
ャートに従って演算処理する。これにより、位置決め演
算部100Dαから出力されるバルブ指令値Vabは図2
0(a)に示すようになり、電磁比例弁用アンプ100
E及びサーボ弁用アンプ100Fから出力される制御信
号Ia,Ibは図20(b)に示すようになる。
【0068】以上のように電磁比例弁112*の不感帯
をΔIより大きいΔI*とするとともに、電磁比例弁1
12及びサーボ弁113のバルブ指令値Vabを求め、制
御信号Ia,Ibにより電磁比例弁112及びサーボ弁
113を制御する結果、電磁比例弁112及びサーボ弁
113を通過する流量は図20(c)に示すようにな
る。図20において、時刻Tdにバルブ指令値Vabが所
定値V0になると、電磁比例弁112への制御信号がI1
になり、電磁比例弁112の不感帯ΔI*が利いて電磁
比例弁112は閉弁する。そして時刻T3αになり、押
付ジャッキ40が組立目標ストローク位置Sに達する
と、サーボ弁113のバルブ指令値Vabが0になり、サ
ーボ弁113が閉弁する。
【0069】以上のように本実施形態によれば、電磁比
例弁112*の不感帯ΔI*とサーボ弁113の不感帯
(微小)との関係により、電磁比例弁112*の不感帯
ΔI*を利用して電磁比例弁112をサーボ弁113よ
りも先に閉弁させるようにしたので、第1の実施形態と
同様に、低コストで押付ジャッキ40及び旋回モータ1
1を高速駆動でき、かつセグメント把持部50を目標位
置に精度良く位置決めできる。
【0070】なお、以上説明した第1〜第3の実施形態
においては、電磁比例弁112及びサーボ弁113は同
時に開弁するものとしたが、特にこれに限らず、まず電
磁比例弁112を先に開弁し、その後電磁比例弁112
が閉弁する前にサーボ弁113を開弁するようにしても
よい。
【0071】本発明の第4の実施形態を図21〜図25
により説明する。上述した第1〜第3の実施形態は旋回
モータ11を押付ジャッキ40と同様に駆動させるもの
としたが、本実施形態は大口径シールド用のエレクタ2
を高速で旋回させる際に生じる不具合を解消するように
旋回モータ11を駆動するものである。図中、第1の実
施形態と同等の部材及び手順には同じ符号を付し、その
説明を省略する。
【0072】大口径シールド用のエレクタ2ではセグメ
ント6のセグメント径が大きいため、旋回モータ11に
は重い負荷(例えば、直径10mクラスのトンネル施工
に用いられるセグメントで約4.8トン)がかかり、油
圧回路における圧油のバネ作用によりエレクタ2の旋回
に関する固有振動数が低くなる。この様な慣性が大きく
固有振動数の低い制御対称を上記第1〜第3の実施形態
のようにフィードバック制御により高速で回転させよう
とすると、フィードバックループのループゲインが大き
くなり、ハンチングが発生しやすくなる。そこで、本実
施形態では、旋回モータ11を高速回転させるために大
流量を出す電磁比例弁112はフィードバック制御せず
にオープン制御し、位置決め制御に必要な流量だけを出
すサーボ弁113のみフィードバック制御する。
【0073】図21に入力装置101及び制御装置11
0(図3参照)のうち旋回モータ11に係わる部分(制
御演算部100βとする)のみと、旋回モータ駆動装置
103の詳細を示す。旋回モータ駆動装置103の構成
は、図4に示す押付ジャッキ駆動装置104と同じであ
る。入力装置101は、演算部101B*の機能が図4
に示す演算部101Bと異なり、その演算部101B*
は操作部101Aからの起動の指示及び制御演算部10
0βからのパラメータ送出の指示により、旋回モータ1
1の位置決め制御に必要なパラメータを出力する。
【0074】制御演算部100βは、演算部100Aβ
と、変換部100Bβと、位置決め演算部100Dβ
と、電磁比例弁用アンプ100Eβと、サーボ弁用アン
プ100Fβとを有している。
【0075】演算部100Aβは、入力装置101から
送られてきた電磁比例弁112の駆動に必要なパラメー
タを用いて電磁比例弁112用のオープン制御のバルブ
指令値を生成し、このバルブ指令値を電磁比例弁用アン
プ100Eβに出力するとともに、サーボ弁113の駆
動に必要なパラメータの送出を入力装置101に指示
し、そのパラメータを用いて旋回モータ11の目標回転
数の増分(後述)を計算し、この増分をサーボ弁113
の位置決め演算のための指令値として位置決め演算部1
00Dβに出力する。変換部100Bβは、回転センサ
91の計測値を入力し、これを単位時間当たりの変化量
(増分)に変換する等の処理を行う。位置決め演算部1
00Dβは、演算部100Aβで求めたサーボ弁113
の指令値(目標回転数の増分)と変換部100Bβで変
換された計測値の増分との偏差を求め、その偏差に基づ
いてPID制御演算を行いサーボ弁113用のフィード
バック制御のバルブ指令値を求める。
【0076】電磁比例弁用アンプ100Eβは演算部1
00Aβで生成した電磁比例弁112用のバルブ指令値
を変換特性に従って制御信号に変換して出力し、サーボ
弁用アンプ100Fβは位置決め演算部100Dβで求
めたサーボ弁113用のバルブ指令値を変換特性に従っ
て制御信号に変換して出力する。なお、電磁比例弁用ア
ンプ100Eβ及びサーボ弁用アンプ100Fβの変換
特性は、それぞれ、図4で示した電磁比例弁用アンプ1
00E及びサーボ弁用アンプ100Fの変換特性と同じ
である。
【0077】図22に入力装置101の演算部101B
*の処理の詳細を示す。演算部101B*のメモリ(図
示せず)には前述した旋回モータ11の位置決め制御用
のパラメータが記憶されている。このパラメータには、
図23に示すような電磁比例弁112の駆動による旋回
モータ11の目標加速度P1、目標速度Q1、目標減速度
1、サーボ弁113の駆動による旋回モータ11の目
標加速度P2、目標速度Q2、目標減速度R2、セグメン
ト6の目標組立旋回位置に対応する旋回モータ11の組
立目標回転数S*、この組立目標回転数S*からどの位
手前の位置で電磁比例弁112を閉じるかの目標減速距
離X*が含まれる。
【0078】まず手順301において、操作部101A
の起動用キーが押されたかどうかを判断し、起動用キー
が押されたと判断されたときは手順302に進み、予め
メモリに記憶しておいた目標加速度P1、目標速度Q1
目標減速度R1、組立目標回転数S*、目標減速距離X
*の各種パラメータを制御演算部100βに出力する。
手順301で起動用キーが押されていないと判断された
ときは手順303において、制御演算部100βからの
パラメータ送出指示信号を入力したかどうかを判断し、
パラメータ送出指示信号を入力したと判断されたときは
手順304に進み、予めメモリに記憶しておいた目標加
速度P2、目標速度Q2、目標減速度R2の各種パラメー
タを制御演算部100βに出力する。
【0079】図24に制御演算部100βの演算部10
0Aβの処理の詳細を示す。まず手順311において、
入力装置101から目標加速度P1、目標速度Q1、目標
減速度R1、組立目標回転数S*、目標減速距離X*の
各種パラメータを入力したかどうかを判断し、これらを
入力したと判断されると手順312に進み、目標加速度
1、目標速度Q1、目標減速度R1に対応する電磁比例
弁112のオープン制御の加速制御用バルブ指令値
a1、定速制御用バルブ指令値Va2、減速制御用バルブ
指令値Va3のパターン信号を生成するとともに、組立目
標回転数S*から目標減速距離X*を減ずることによっ
て電磁比例弁112の立下減速開始目標回転数V*を計
算する。バルブ指令値Va1〜Va3のパターン信号を図2
5(a)に示す。ここで、定速制御用バルブ指令値Va2
は所定値V00である。また、バルブ指令値Va1〜Va3
まとめてバルブ指令値Vaとする。
【0080】続いて手順313において、バルブ指令値
a1が所定値V00以下であるかどうかを判断し、所定値
00以下であれば加速制御であるので、手順314でバ
ルブ指令値Va1を電磁比例弁用アンプ100Eβに出力
する。
【0081】手順313でバルブ指令値Va1が所定値V
00以下でないと判断されると、定速制御に移行すべく手
順315に進み、回転センサ91の計測値Wを入力し、
続いて手順316において、計測値Wが立下減速開始目
標回転数V*に達したかどうかを判断し、立下減速開始
目標回転数V*に達していなければ、手順317でバル
ブ指令値Va2(=所定値V00)を電磁比例弁用アンプ1
00Eβに出力する。
【0082】手順316で計測値Wが立下減速開始目標
回転数V*に達したと判断されると、減速制御に移行す
べく手順318に進み、バルブ指令値Va3を電磁比例弁
用アンプ100Eβに出力する。その後手順319にお
いて、バルブ指令値Va3が0になったかどうかを判断
し、バルブ指令値Va3が0になると手順320でパラメ
ータ送出指示信号を入力装置101に出力する。
【0083】続いて手順331において、入力装置10
1から目標加速度P2、目標速度Q2、目標減速度R2
各種パラメータを入力したかどうかを判断し、これらを
入力したと判断されると手順332に進み、目標加速度
2、目標速度Q2、目標減速度R2を用いて位置決め演
算用の加速制御用指令値Aa、定速制御用指令値Ab、
減速制御用指令値Acを計算するとともに、サーボ弁1
13の立下減速開始目標回転数U*を計算する。この計
算処理の詳細については、図10の手順212と同じな
ので省略する。
【0084】続いて手順333において、指令値Aaが
目標速度Q2以下であるかどうかを判断し、指令値Aa
が目標速度Q2以下であれば加速制御であるので、手順
334で指令値Aaを位置決め演算部100Dβに出力
する。手順333で指令値Aaが目標速度Q2以下でな
いと判断されると、定速制御に移行すべく手順335に
進み、前述した増分ΔS1,ΔS2を積分して求めた積算
距離が立下減速開始目標数U*に達したかどうかを判断
し、立下減速開始目標数U*に達していなければ、手順
336で指令値Abを位置決め演算部100Dβに出力
する。手順335で積算距離が立下減速開始目標数U*
に達したと判断されると、減速速制御に移行すべく手順
337に進み、指令値Acを位置決め演算部100Dβ
に出力する。続いて手順338において、前述した増分
ΔS1〜ΔS3を積分して求めた積算距離が組立目標回転
数S*に達したかどうかを判断し、組立目標回転数S*
に達したと判断されると制御を終了する。
【0085】位置決め演算部100Dβは演算部100
Aβで求めた指令値(目標回転数の増分)Aa〜Acを
入力し、回転センサ91の計測値の増分との偏差を計算
し、この偏差が0になるようPID制御演算によりサー
ボ弁113用のフィードバック制御のバルブ指令値Vb
を計算し、サーボ弁用アンプ100Fに出力する。この
バルブ指令値Vbを図25(a)に示す。なお、図25
中、T1βは前述した電磁比例弁112の加速制御用バ
ルブ指令値Va1が所定値V00に達した時刻、T2βは回
転センサ91の計測値Wが立下減速開始目標回転数V*
に達した時刻、T3βは電磁比例弁112の減速制御用
バルブ指令値Va3が0になる時刻、T4βはサーボ弁1
13のバルブ指令値Vbが0になる時刻である。
【0086】電磁比例弁用アンプ100E及びサーボ弁
用アンプ100Fは、バルブ指令値Va,Vbを制御信
号Ia,Ibにそれぞれ変換し、電磁比例弁112及び
サーボ弁113にそれぞれ出力する。これらの制御信号
Ia,Ibを図25(b)に示す。
【0087】以上のようにバルブ指令値Va,Vbを求
め、制御信号Ia,Ibにより電磁比例弁112及びサ
ーボ弁113を制御する結果、電磁比例弁112及びサ
ーボ弁113を通過する流量は図25(c)に示すよう
になる。
【0088】まず図25(c)の実線Zaで示すよう
に、大流量用の電磁比例弁112が開弁し、旋回モータ
11に圧油が供給され旋回モータ11が駆動し始め、時
刻T1βになると、電磁比例弁112のバルブ指令値V
aは所定値V00になるため、電磁比例弁112の出力流
量Zaがほぼ一定となり、旋回モータ11は高速で回転
する。その後時刻T2βになると、電磁比例弁112の
バルブ指令値Vaは減速制御時のものとなるため、電磁
比例弁112の出力流量Zaが減少していく。そして時
刻T3βになると、電磁比例弁112のバルブ指令値V
aが0になり、電磁比例弁112は閉弁する。ただし、
上述したように電磁比例弁112は応答性の遅いため、
しばらくしてから全閉状態となる。
【0089】一方、時刻T3βでは、図25(c)の点
線Zbで示すように小流量用のサーボ弁113が開弁
し、旋回モータ11が駆動し、その後時刻T4βにな
り、旋回モータ11が組立目標回転数S*に達すると、
サーボ弁113のバルブ指令値Vbが0になり、サーボ
弁113は閉弁する。
【0090】以上において、制御演算部100βの演算
部100Aβ、変換部100Bβ、位置決め演算部10
0Dβは、位置計測手段91の計測値と目標位置の差を
計算し、この差によりサーボ弁113に対するフィード
バック制御のバルブ指令値を演算し、サーボ弁113の
閉弁するタイミングを決定すると共に、電磁比例弁11
2に対してはオープン制御のバルブ指令値を演算する指
令演算手段を構成し、電磁比例弁用アンプ100Eβ及
びサーボ弁用アンプ100Fβは、この指令演算手段で
演算したバルブ指令値をそれぞれ制御信号に変換して出
力する指令実行手段を構成する。制御演算部100βの
演算部100Aβの手順315〜319及び手順335
〜338、変換部100Bβ、位置決め演算部100D
βは、指令演算手段の一部として構成され、サーボ弁1
13のバルブ指令値と電磁比例弁112のバルブ指令値
とで閉弁するタイミングを違えることにより、制御信号
の出力タイミングを違える時間差閉弁手段を構成する。
【0091】以上のように構成した本実施形態によれ
ば、最初に電磁比例弁112のみ開弁し、旋回モータ1
1が目標回転数に近づいたところで、電磁比例弁112
を閉弁すると共にサーボ弁113を開弁し、その後はサ
ーボ弁113のみにより位置決め制御を行うので、旋回
モータ11を確実に目標回転数に到達させることができ
る。従って、第1の実施形態と同様に、低コストで旋回
モータ11を高速駆動でき、かつセグメント把持部50
をトンネル周方向の目標位置に精度良く位置決めするこ
とができる。
【0092】また、上述したように慣性が大きく固有振
動数の低いエレクタ2をフィードバック制御により高速
で回転させようとすると、フィードバックループのルー
プゲインとの関係からハンチングが発生しやすくなる
が、本実施形態では旋回モータ11を高速回転させるた
めの大流量用の電磁比例弁112の駆動をフィードバッ
ク制御ではなくオープン制御により行うので、旋回モー
タ11を高速回転させる場合に発生するハンチングを防
止できる。
【0093】本発明の第5の実施形態を図26及び図2
7により説明する。本実施形態は、第4の実施形態にお
いてサーボ弁113を開弁するタイミングを早くしたも
のである。図中、第4の実施形態と同等の部材及び手順
には同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0094】本実施形態における制御演算部100βの
演算部100Aβの演算処理の詳細を図26に示す。こ
の図26において、手順316で回転センサ91の計測
値Wが立下減速開始目標回転数V*に達したと判断され
ると、手順318でバルブ指令値Va3を電磁比例弁用ア
ンプ100Eβに出力するとともに、手順320でパラ
メータ送出指示信号を入力装置101に出力する。そし
て、手順319でバルブ指令値Va3が0になったと判断
されると、電磁比例弁112のバルブ指令値Vaの出力
を終了する。これ以外の処理は、図24で示したものと
同じである。
【0095】以上のように構成した場合は、図27に示
すように、時刻T2βになると、電磁比例弁112の出
力流量Zaが減少していくとともに、サーボ弁113の
加速制御処理が開始されるためサーボ弁113が開弁す
る。そして、時刻T4βより早い時刻T4*βになると、
旋回モータ11が組立目標回転数S*に達し、サーボ弁
113のバルブ指令値Vbが0になり、サーボ弁113
は閉弁する。
【0096】本実施形態によれば、電磁比例弁112の
減速制御と同時にサーボ弁113の加速制御を開始させ
るので、第4の実施形態のものよりも位置決め制御時間
を短縮できる。
【0097】なお、本実施形態では、電磁比例弁112
の減速制御開始と同時にサーボ弁113の加速制御を開
始させるものとしたが、サーボ弁113の加速制御開始
のタイミングはそれよりも前にしても良い。その場合
は、セグメント把持部50の位置決め状態を見ながら決
める必要がある。また、第4及び第5の実施形態では、
旋回モータ11についてのみ説明したが、押付ジャッキ
40を旋回モータ11と同様に駆動してもよい。
【0098】
【発明の効果】本発明によれば、油圧アクチュエータの
高速駆動を安価に達成することができ、かつセグメント
把持部を目標位置に精度良く位置決めすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態によるセグメント組立
装置を搭載したシールド掘進機の断面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図1に示すアクチュエータの制御系構成図であ
る。
【図4】図3に示す入力装置、制御装置及び押付ジャッ
キ駆動装置の詳細構成図である。
【図5】図4に示す電磁比例流量制御弁及びサーボ弁の
応答特性図である。
【図6】図4に示す電磁比例流量制御弁及びサーボ弁の
電流−流量特性図である。
【図7】図4に示す電磁比例流量制御弁のバルブ指令値
−流量特性図である。
【図8】図4に示す入力装置の演算部の演算処理の詳細
を示すフローチャートである。
【図9】図4に示す押付ジャッキの位置決め制御用のパ
ラメータを示す図である。
【図10】図4に示す演算部の処理の詳細を示すフロー
チャートである。
【図11】図4に示す演算部が演算する押付ジャッキの
目標ストローク位置増分(指令値)を示す図である。
【図12】図4に示す位置決め演算部のバルブ指令値、
アンプの制御信号、電磁比例流量制御弁及びサーボ弁の
出力流量が時間とともに変化する様子を示す図である。
【図13】本発明の第2の実施形態によるセグメント組
立装置の入力装置、制御装置及び押付ジャッキ駆動装置
の詳細構成図である。
【図14】図13に示す電磁比例流量制御弁のバルブ指
令値−流量特性図である。
【図15】図13に示す演算部の演算処理の詳細を示す
フローチャートである。
【図16】図13に示す演算部が演算する押付ジャッキ
の目標ストローク位置増分(指令値)を示す図である。
【図17】図13に示す位置決め演算部のバルブ指令
値、アンプの制御信号、電磁比例流量制御弁及びサーボ
弁の出力流量が時間とともに変化する様子を示す図であ
る。
【図18】本発明の第3の実施形態によるセグメント組
立装置の入力装置、制御装置及び押付ジャッキ駆動装置
の詳細構成図である。
【図19】図18に示す電磁比例流量制御弁の応答特性
図である。
【図20】図18に示す位置決め演算部のバルブ指令
値、アンプの制御信号、電磁比例流量制御弁及びサーボ
弁の出力流量が時間とともに変化する様子を示す図であ
る。
【図21】本発明の第4の実施形態によるセグメント組
立装置の入力装置、制御装置及び旋回モータ駆動装置の
詳細構成図である。
【図22】図21に示す入力装置の演算部の演算処理の
詳細を示すフローチャートである。
【図23】図21に示す旋回モータの位置決め制御用の
パラメータを示す図である。
【図24】図21に示す演算部の演算処理の詳細を示す
フローチャートである。
【図25】図21に示す位置決め演算部のバルブ指令
値、アンプの制御信号、電磁比例流量制御弁及びサーボ
弁の出力流量が時間とともに変化する様子を示す図であ
る。
【図26】本発明の第5の実施形態によるセグメント組
立装置の制御装置の演算部の演算処理の詳細を示すフロ
ーチャートである。
【図27】図26に示す演算処理の実行による、位置決
め演算部のバルブ指令値、アンプの制御信号、電磁比例
流量制御弁及びサーボ弁の出力流量が時間とともに変化
する様子を示す図である。
【符号の説明】
2 エレクタ 6 セグメント 11 旋回モータ 40 押付ジャッキ 50 セグメント把持部 91 回転センサ 92 ストロークセンサ 100,100α,100α*,100β 制御演算部 100A,100Aα,100Aβ 演算部 100B,100Bα,100Bβ 変換部 100C 電磁比例弁用位置決め演算部 100D サーボ弁用位置決め演算部 100Dα,100Dβ 位置決め演算部 100E,100Eα,100Eβ 電磁比例流量制御
弁用アンプ 100F,100Fβ サーボ弁用アンプ 101 入力装置 101A 操作部 101B,101Bβ 演算部 103 旋回モータ駆動装置 104 押付ジャッキ駆動装置 111 油圧ポンプ 112 電磁比例流量制御弁 113 サーボ弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 草木 貴己 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 亀井 健 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セグメントを把持するセグメント把持部
    と、油圧ポンプからの圧油により前記セグメント把持部
    を駆動する油圧アクチュエータと、前記油圧ポンプと油
    圧アクチュエータとの間に接続され、油圧アクチュエー
    タに供給される圧油の流量を制御するサーボ弁とを有す
    るセグメント組立装置において、 前記油圧ポンプと前記油圧アクチュエータとの間に前記
    サーボ弁と並列に接続され、油圧アクチュエータに供給
    される圧油の流量を制御する電磁比例流量制御弁と、 前記セグメント把持部が目標位置に近づくと、まず前記
    電磁比例流量制御弁を閉弁し、次いで前記サーボ弁を閉
    弁する時間差閉弁手段とを有することを特徴とするセグ
    メント組立装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のセグメント組立装置におい
    て、 前記セグメント把持部の位置を計測する位置計測手段
    と、この位置計測手段の計測値を入力し、所定の演算処
    理を行い、前記サーボ弁及び電磁比例流量制御弁に制御
    信号を出力する制御手段とを更に有し、 前記時間差閉弁手段は、前記制御手段の一部として構成
    され、前記セグメント把持部が前記目標位置より手前の
    位置に達すると前記電磁比例流量制御弁を閉弁し、前記
    セグメント把持部が前記目標位置に達すると前記サーボ
    弁を閉弁するよう前記サーボ弁及び電磁比例流量制御弁
    に出力する制御信号の出力タイミングを違えることを特
    徴とするセグメント組立装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載のセグメント組立装置におい
    て、 前記制御手段は、前記サーボ弁及び電磁比例流量制御弁
    の指令値をそれぞれ演算する指令演算手段と、この指令
    演算手段で演算した指令値をそれぞれ前記制御信号に変
    換して出力する指令実行手段とを有し、 前記時間差閉弁手段は、前記指令演算手段の一部として
    構成され、前記サーボ弁の指令値と前記電磁比例流量制
    御弁の指令値とで閉弁するタイミングを違えることによ
    り、前記制御信号の出力タイミングを違えることを特徴
    とするセグメント組立装置。
  4. 【請求項4】請求項2記載のセグメント組立装置におい
    て、 前記制御手段は、前記サーボ弁及び電磁比例流量制御弁
    の指令値をそれぞれ演算する指令演算手段と、この指令
    演算手段で演算した指令値をそれぞれ前記制御信号に変
    換して出力する指令実行手段とを有し、 前記時間差閉弁手段は、前記指令実行手段の一部として
    構成され、前記サーボ弁の指令値を制御信号に変換する
    特性と前記電磁比例流量制御弁の指令値を制御信号に変
    換する特性とに所定の関係を持たせることにより、前記
    制御信号の出力タイミングを違えることを特徴とするセ
    グメント組立装置。
  5. 【請求項5】請求項1記載のセグメント組立装置におい
    て、 前記時間差閉弁手段は、前記サーボ弁及び電磁比例流量
    制御弁の一部として構成され、これらの入力電流に対す
    る不感帯に所定の関係を持たせることにより閉弁タイミ
    ングを違えることを特徴とするセグメント組立装置。
  6. 【請求項6】請求項2記載のセグメント組立装置におい
    て、 前記制御手段は、前記位置計測手段の計測値と目標位置
    の差を計算し、この差により前記サーボ弁に対するフィ
    ードバック制御の指令値を演算し、サーボ弁の閉弁する
    タイミングを決定すると共に、前記電磁比例流量制御弁
    に対してはオープン制御の指令値を演算する指令演算手
    段と、この指令演算手段で演算した指令値をそれぞれ前
    記制御信号に変換して出力する指令実行手段とを有し、 前記時間差閉弁手段は、前記指令演算手段の一部として
    構成され、前記サーボ弁の指令値と前記電磁比例流量制
    御弁の指令値とで閉弁するタイミングを違えることによ
    り、前記制御信号の出力タイミングを違えることを特徴
    とするセグメント組立装置。
  7. 【請求項7】請求項6記載のセグメント組立装置におい
    て、 前記時間差閉弁手段は、前記電磁比例流量制御弁の閉弁
    するタイミングを前記位置計測手段の計測値により決定
    することを特徴とするセグメント組立装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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