JPH10246098A - セグメント組立装置 - Google Patents

セグメント組立装置

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JPH10246098A
JPH10246098A JP9050018A JP5001897A JPH10246098A JP H10246098 A JPH10246098 A JP H10246098A JP 9050018 A JP9050018 A JP 9050018A JP 5001897 A JP5001897 A JP 5001897A JP H10246098 A JPH10246098 A JP H10246098A
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JP
Japan
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valve
command value
servo valve
segment
hydraulic actuator
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Application number
JP9050018A
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English (en)
Inventor
Hisanori Hashimoto
久儀 橋本
Yukihisa Hirasawa
幸久 平沢
Yasuo Mori
泰雄 森
Takaki Kusaki
貴己 草木
Takeshi Kamei
亀井  健
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セグメント組立装置において、低コストで油
圧アクチュエータを高速駆動させることができ、かつ高
精度なセグメント把持部の位置決めを可能にする。 【解決手段】 油圧ポンプ111と旋回モータ11との
間には大流量用の電磁比例流量制御弁112と小流量用
のサーボ弁113とが並列に接続されている。制御演算
部100は、サーボ弁113よりも電磁比例流量制御弁
112を先に閉じるような電磁比例流量制御弁112及
びサーボ弁113の指令値を生成し、この指令値をアン
プ100J,100J*で駆動信号に変換して電磁比例
流量制御弁112及びサーボ弁113にそれぞれ出力す
る。この時、圧力センサ95a,95bを用いて旋回モ
ータ11の前後差圧の変動成分を検出し、この変動成分
をアンプ100J,100J*の入力部にネガティブに
フィードバックさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シールド掘進機に
設けられたセグメント組立装置に係り、特に、シールド
掘進機内に搬入されたトンネル覆工用の組立セグメント
を既設セグメントの位置、姿勢に合わせてリング状に組
み立てるセグメント組立装置に関する。
【0002】
【従来の技術】シールド掘進機により軟弱地盤を掘削し
てトンネルを構築するシールド工法においては、トンネ
ル覆工用の組立セグメントをシールド掘進機内に搬入し
た後、セグメント組立装置により組立セグメントを既設
セグメントの位置、姿勢に合わせてリング状に組み立て
る。
【0003】セグメント組立装置は、例えば、セグメン
トを把持するセグメント把持部と、セグメント把持部を
トンネル周方向に移動させる旋回モータ、セグメント把
持部をトンネル径方向に移動させる押付ジャッキ、セグ
メント把持部をトンネル軸方向に移動させる前後ジャッ
キを含む複数のアクチュエータとを有し、セグメント把
持部で組立セグメントを把持した後、それらアクチュエ
ータを駆動してセグメント把持部をセグメント組立位置
に移動させ、組立セグメントを既設セグメントに対して
粗位置決めし、続いて組立セグメントと既設セグメント
とのずれを検出し、その検出データに基づいてそれらア
クチュエータを駆動して組立セグメントを既設セグメン
トに対して微位置決めし組み立てる。
【0004】近年では、上記セグメント組立装置による
セグメント組立時間の短縮を目指して、大幅な改良が進
められている。例えば旋回モータの回転速度を上げた
り、押付ジャッキのストローク速度を上げることによっ
て、組立セグメントを粗位置決めする時間を短縮でき
る。このとき、使用するアクチュエータを油圧アクチュ
エータとした場合、油圧アクチュエータを高速駆動させ
るには油圧アクチュエータに大流量を送る必要があるた
め、油圧ポンプと油圧アクチュエータとの間に大流量用
の流量制御弁を配置する。この大流量用の流量制御弁と
しては安価な電磁比例流量制御弁を使用することもある
が、電磁比例流量制御弁ではセグメント把持部の位置決
め精度を十分に確保できないので、通常は位置決め精度
の確保のために大流量用のサーボ弁を使用していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように流量制御弁を大流量用のサーボ弁とした場合は、
サーボ弁自体が非常に大きくなるので、大流量用の電磁
比例流量制御弁に比べて高コストになる。また、サーボ
弁は所定の流量を出すための前後差圧が大きいので、通
過抵抗が大きくなる。このため、組立セグメントの粗位
置決め時にセグメント把持部がセグメント組立位置に移
動している途中のようなそれほど高い精度の位置決め制
御を必要としない場合でも油温が上がりやすくなり、こ
れを防止するための冷却用の設備が過大になり、この点
でも高コストになる。
【0006】本発明の目的は、低コストで油圧アクチュ
エータを高速駆動させることができ、かつ高精度なセグ
メント把持部の位置決めを可能にするセグメント組立装
置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1)上記の目的を達成するため、本発明は、セグメン
トを把持するセグメント把持部と、油圧ポンプからの圧
油により前記セグメント把持部を駆動する油圧アクチュ
エータと、前記油圧ポンプと油圧アクチュエータとの間
に接続され、油圧アクチュエータに供給される圧油の流
量を制御するサーボ弁とを有するセグメント組立装置に
おいて、前記油圧ポンプと前記油圧アクチュエータとの
間に前記サーボ弁と並列に接続され、油圧アクチュエー
タに供給される圧油の流量を制御する電磁比例流量制御
弁と、前記サーボ弁と電磁比例流量制御弁に指令値を与
える指令値演算手段と、前記指令値を入力し前記サーボ
弁と電磁比例流量制御弁の駆動信号を生成するそれぞれ
の出力演算手段と、前記サーボ弁よりも電磁比例流量制
御弁を先に閉じるようサーボ弁と電磁比例流量制御弁の
閉弁タイミングを制御する閉弁タイミング制御手段と、
前記油圧アクチュエータの推力の変動成分を検出する検
出手段と、前記検出手段により検出した油圧アクチュエ
ータの推力の変動成分を前記電磁比例流量制御弁の出力
演算手段にネガティブにフィードバックさせる第1推力
フィードバック手段とを備える。
【0008】以上のように構成した本発明のセグメント
組立装置においては、油圧ポンプと油圧アクチュエータ
との間にサーボ弁と並列に電磁比例流量制御弁を接続す
ることにより、油圧アクチュエータを高速で動かす場
合、サーボ弁をセグメント把持部の位置決めに必要な流
量の出せるものとし、電磁比例流量制御弁を大流量の出
せるものとすると、サーボ弁自体及び油温上昇を防止す
るための冷却設備が小型で済むため、低コストで油圧ア
クチュエータを高速駆動できる。また、閉弁タイミング
制御手段によりサーボ弁よりも電磁比例流量制御弁を先
に閉じるようサーボ弁と電磁比例流量制御弁の閉弁タイ
ミングを制御することにより、セグメント把持部が目標
位置に達する手前からはサーボ弁のみ駆動されることに
なり、セグメント把持部を目標位置に精度良く位置決め
することができる。
【0009】また、油圧アクチュエータを高速で動かす
場合には、セグメント組立装置及びセグメントの重量の
慣性と圧油のバネ作用とにより油圧アクチュエータの推
力に変動が生じ、この推力の変動により油圧アクチュエ
ータの動作が不安定になり、最悪の場合にはハンチング
等が発生することがある。本発明のセグメント組立装置
では、検出手段で油圧アクチュエータの推力の変動成分
を検出し、この推力の変動成分を第1推力フィードバッ
ク手段により電磁比例流量制御弁の出力演算手段にネガ
ティブにフィードバックさせることにより、電磁比例流
量制御弁の出力演算手段においては油圧アクチュエータ
の推力の変動成分を考慮した電磁比例流量制御弁の駆動
信号が生成されることになり、これにより、油圧アクチ
ュエータを高速駆動する場合でも油圧アクチュエータの
動作が安定し、ハンチングの発生を防止できる。
【0010】(2)上記(1)において、好ましくは、
前記電磁比例流量制御弁の指令値が予め設定した値を越
えたときのみ、前記第1推力フィードバック手段を機能
させる第1切換手段を更に備える。
【0011】上記(1)で述べたように、セグメント把
持部の位置決め最終段階では、閉弁タイミング制御手段
により電磁比例流量制御弁を先に閉じ、サーボ弁のみが
駆動される。このとき、指令値演算手段により電磁比例
流量制御弁に与えられる指令値はゼロとなるので、第1
切換手段は第1推力フィードバック手段を機能させない
ように動作し、油圧アクチュエータの推力の変動成分が
電磁比例流量制御弁の出力演算手段にフィードバックさ
れなくなる。このため、サーボ弁のみが駆動される位置
決め最終段階で第1推力フィードバック手段により電磁
比例流量制御弁が開いてしまうことが防止され、サーボ
弁による精度の良い位置決め制御を確保できる。
【0012】(3)上記(1)又は(2)において、好
ましくは、オペレータの操作で前記第1推力フィードバ
ック手段を機能させるかどうかを選択する選択手段を更
に備える。
【0013】これにより、オペレータの判断で油圧アク
チュエータの動作の安定性等その時の状況に応じて第1
推力フィードバック手段を機能させたり、機能させない
ようにすることができる。
【0014】(4)また、上記(1)において、好まし
くは、前記検出手段は、前記油圧アクチュエータの推力
を検出するセンサと、このセンサの検出値の高周波成分
を通過させるフィルタ手段とを含む。
【0015】(5)更に、上記(1)において、好まし
くは、前記検出手段は、前記油圧アクチュエータの推力
の変動成分として油圧アクチュエータの前後差圧の変動
成分を検出する。
【0016】(6)また、上記(1)において、好まし
くは、前記検出手段により検出した油圧アクチュエータ
の推力の変動成分を前記サーボ弁の出力演算手段にネガ
ティブにフィードバックさせる第2推力フィードバック
手段を更に備える。
【0017】(7)上記(6)において、好ましくは、
前記サーボ弁の指令値が予め設定した値を越えたときの
み、前記第2推力フィードバック手段を機能させる第2
切換手段を更に備える。
【0018】(8)また、上記(1)において、好まし
くは、前記電磁比例流量制御弁の出力演算手段は前記指
令値演算手段からの指令値が入力され、この指令値を駆
動信号に変換するアンプを有し、前記第1推力フィード
バック手段は前記推力の変動成分を前記アンプの入力部
にフィードバックする。
【0019】(9)また、上記(6)において、好まし
くは、前記サーボ弁の出力演算手段は前記油圧アクチュ
エータの位置信号がフィードバックされ、前記指令値演
算手段からの指令値とその位置信号とで位置フィードバ
ック制御用の指令値を生成する位置決め演算部と、この
位置フィードバック制御用の指令値が入力され、この指
令値を駆動信号に変換するアンプとを有し、前記第2推
力フィードバック手段は前記推力の変動成分を前記アン
プの入力部にフィードバックする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。まず、本発明の第1の実施形態を図
1〜図10により説明する。図1及び図2において、本
実施形態のセグメント組立装置はエレクタ2を有し、こ
のエレクタ2はシールド掘進機10のシールド本体1の
後部に配置されている。シールド本体1のリングガータ
部1aにはブラケット1bが取り付けられ、このブラケ
ット1bには複数個のローラ12が支持されている。
【0021】エレクタ2はエレクタリング31を有し、
このエレクタリング31は矩形断面のリングであり、ロ
ーラ12に旋回自在に支持されている。また、エレクタ
リング31は、シールド本体1の内殻部材1cに取り付
けられた油圧式の旋回モータ11の駆動により、その旋
回モータ11の出力軸に取り付けたピニオン13及び旋
回モータ11の内径部に取り付けられた図示しないギヤ
を介して旋回する。また、旋回モータ11の出力軸には
この旋回モータ11の回転数を計測する回転センサ91
が設けられている。
【0022】エレクタリング31のテール側端面には矩
形断面の左右一対のアーム32がトンネル後方に突き出
して取り付けられ、アーム32にはロッドガイド36が
取り付けられている。ロッドガイド36にはロッド35
が押し付け方向(トンネル径方向)に摺動自在に設置さ
れ、ロッド41の一端には略門型の吊りビーム37が取
り付けられている。吊りビーム37及びロッドガイド3
6のテール側端部には油圧式の押付ジャッキ40が取り
付けられ、この押付ジャッキ40により吊りビーム37
は押し付け方向に摺動する。また、押付ジャッキ40に
はストローク位置を計測するストロークセンサ92が内
蔵されている。
【0023】吊りビーム37の下面にはセグメント把持
部50が取り付けられ、このセグメント把持部50は油
圧式の前後ジャッキ51によりトンネル前後方向(トン
ネル軸方向)に摺動する。また、前後ジャッキ51には
ストローク位置を計測するストロークセンサ93が内蔵
されている。セグメント把持部50の下部にはセグメン
ト6を吊る為の部材である把持用ネジ38が設けられ、
この把持用ネジ38はセグメント6の中心位置に形成さ
れているグラウト穴6aに合致し、吊りビーム37の内
部に取り付けられた図示しない駆動モータによりグラウ
ト穴6aにねじ込まれる。また、吊りビーム37の下面
には吊り下げたセグメント6の荷ぶれを防ぐ振れ止め材
41が取り付けられている。
【0024】また、本実施形態のセグメント組立装置
は、図3に示すように、入力装置101と、選択スイッ
チ120と、圧力センサ95a,95bと、制御装置1
10と、旋回モータ駆動装置103と、押付ジャッキ駆
動装置104と、前後ジャッキ駆動装置105とを有し
ている。入力装置101は例えばパソコンである。選択
スイッチ120は例えばペンダントスイッチであり、オ
ペレータの操作で後述する圧力フィードバック回路を機
能させるかどうかを選択するスイッチである。圧力セン
サ95a,95bは、旋回モータ11の圧油供給側の圧
力及び圧油戻り側の圧力をそれぞれ検出する。制御装置
110は、回転センサ91、ストロークセンサ92,9
3及び圧力センサ95a,95bの計測値と入力装置1
01及び選択スイッチ120からの信号とに基づいて所
定の処理を行い、その結果を駆動信号として出力する。
旋回モータ駆動装置103、押付ジャッキ駆動装置10
4、前後ジャッキ駆動装置105は、制御装置110か
らの駆動信号に応じてそれぞれ旋回モータ11、押付ジ
ャッキ40、前後ジャッキ51を駆動する。
【0025】図4に入力装置101及び制御装置110
のうち旋回モータ11に係わる制御演算部100のみと
旋回モータ駆動装置103の詳細を示す。なお、図示は
しないが、押付ジャッキ40及び前後ジャッキ51は従
来の構成により制御される。
【0026】図4において、旋回モータ駆動装置103
は、油圧ポンプ111と、油圧ポンプ111と旋回モー
タ11とを接続する配管96a,96bに配置され、旋
回モータ11に供給される圧油の流量を制御する電磁比
例流量制御弁(以下、略して電磁比例弁という)112
と、油圧ポンプ111と配管96a,96bとを接続す
る配管97a,97bに配置され、旋回モータ11に供
給される圧油の流量を制御するサーボ弁113とを有し
ている。ここで、電磁比例弁112は大流量の出せる大
流量用のバルブであり、サーボ弁113は位置決めに必
要な程度の流量(例えば最大通過流量が電磁比例弁11
2の1/5程度のもの)だけ出せばよい小流量用のバル
ブである。以上のように油圧ポンプ111と旋回モータ
11との間に大流量用の電磁比例弁112及び小流量用
のサーボ弁113を並列に接続したので、サーボ弁11
3自体や油温上昇を防止するための冷却設備が小型で済
む。また、圧力センサ95a,95bは配管96a,9
6bにそれぞれ接続されている。
【0027】入力装置101は操作部101Aと演算部
101Bとを有している。操作部101Aは例えばキー
ボードであり、オペレータはこれにより旋回モータ11
の位置決め制御に関するパラメータ(後述)の入力や起
動等の指示を行う。演算部101Bは操作部101A及
び制御演算部100からの指示により、操作部101A
で入力されたパラメータを含む位置決め制御に必要なパ
ラメータを出力する。制御演算部100は、演算部10
0Aと、変換部100Bと、位置決め演算部100C
と、差圧演算部100Dと、ハイパスフィルタ100E
と、アンプ100F,100F*と、切換部100G
と、切換部100Kと、比較部100Iと、偏差演算部
100H,100H*と、アンプ100J,100J*
とを有している。
【0028】演算部100Aは、入力装置101から送
られてきた電磁比例弁112の駆動に必要なパラメータ
を用いて電磁比例弁112のオープン制御用のバルブ指
令値(後述)を生成し、このバルブ指令値を偏差演算部
100Hに出力するとともに、回転センサ91の計測値
に基づいてサーボ弁113の駆動に必要なパラメータの
送出を入力装置101に指示し、入力装置101からそ
のパラメータが送られてくると、それを用いて旋回モー
タ11の目標回転数の増分(後述)を計算し、この増分
をサーボ弁113の指令値として位置決め演算部100
Cに出力する。
【0029】変換部100Bは、回転センサ91の計測
値を入力し、これを単位時間当たりの変化量即ち増分に
変換する等の処理を行う。位置決め演算部100Cは、
演算部100Aで求めたサーボ弁113の指令値(目標
回転数の増分)と変換部100Bで変換された計測値の
増分との偏差を求め、その偏差に基づいて比例、微分、
積分などの演算(PID制御演算)を行いサーボ弁11
3の位置フィードバック用のバルブ指令値を求める。
【0030】差圧演算部100Dは、圧力センサ95
a,95bの計測値をそれぞれ入力し、旋回モータ11
の駆動圧力として旋回モータ11の前後差圧を演算す
る。ここでは、圧力センサ95a,95bと差圧演算部
100Dとにより旋回モータ11の前後差圧を検出して
いるが、圧力センサの代わりに差圧センサ設け、制御演
算部100を介さずに直接旋回モータ11の前後差圧を
検出するようにしてもよい。
【0031】ハイパスフィルタ100Eは、旋回モータ
11の前後差圧の低周波成分をカットして高周波成分の
みを通過させる。これにより、図5(a)に示すような
旋回モータ11の前後差圧は、ハイパスフィルタ100
Eを通すと、図5(b)に示すように前後差圧の直流分
がカットされ変動成分のみが取り出される。ハイパスフ
ィルタ100Eの遮断周波数は、駆動系の固有振動数お
よび動作時の油圧波形により決定し、例えば2Hz以上
とする。ここでは、旋回モータ11の前後差圧の低周波
成分をカットするフィルタ手段としてハイパスフィルタ
を用いているが、特にこれに限らずバンドパスフィルタ
を用いてもよい。アンプ100F,100F*は、ハイ
パスフィルタ100Eを通過した旋回モータ11の前後
差圧の変動成分に適当なゲインをかけて信号レベルを調
整する。
【0032】切換部100Gは比較部100Iからの指
示に応じてオン/オフが切り換わり、切換部100Kは
選択スイッチ120からの指示に応じてオン/オフが切
り換わる。
【0033】比較部100Iは、切換部100Kがオン
のときに、予め設定されたしきい値と演算部100Aで
生成した電磁比例弁112のオープン制御用のバルブ指
令値とを比較し、電磁比例弁112のオープン制御用の
バルブ指令値がしきい値を越えたときは切換部100G
をオンにし、そうでないときは切換部100Gをオフに
する。
【0034】偏差演算部100Hは、演算部100Aで
生成した電磁比例弁112のオープン制御用のバルブ指
令値とアンプ100Fで求めた旋回モータ11の前後差
圧の変動成分信号との偏差を求め、偏差演算部100H
*は、位置決め演算部100Cで生成したサーボ弁11
3の位置フィードバック制御用のバルブ指令値とアンプ
100F*で求めた旋回モータ11の前後差圧の変動成
分信号との偏差を求める。
【0035】アンプ100J,100J*は、偏差演算
部100H,100H*で演算した偏差(電圧値)を予
め決められた電圧−電流特性に従って駆動信号(電流
値)にそれぞれ変換し、電磁比例弁112及びサーボ弁
113にそれぞれ出力する。ここで、アンプ100Jの
電圧−電流特性は、図4に示すように原点に対してずら
したいわゆるオフセット調整された特性となっている
が、これは電磁比例弁112が持つ入力電流に対する出
力流量の不感帯を考慮したものである。一方、サーボ弁
113もそのような不感帯を持っているが、サーボ弁1
13の持つ不感帯は微小であるため、アンプ100J*
の電圧−電流特性はオフセット調整していない特性とな
っている。
【0036】次に、入力装置101の演算部101B及
び制御演算部100の演算部100Aの演算処理の詳細
を図6〜図10を用いて説明しつつ、旋回モータ11を
高速駆動してセグメント把持部50を目標位置(セグメ
ント目標組立旋回位置)に位置決めする動作を説明す
る。ここで、制御演算部100の切換部100Kは、操
作スイッチ120によりオン状態となっている。
【0037】図6は入力装置101の演算部101Bの
処理の詳細を示すものである。まず、オペレータは操作
部(キーボード)101Aを用い、前述したように旋回
モータ11の位置決め制御用のパラメータを入力する。
このパラメータには、図7に示すような電磁比例弁11
2の駆動による旋回モータ11の目標立上速度変化率
(目標加速度)P1、目標速度Q1、目標立下速度変化率
(目標減速度)R1、サーボ弁113の駆動による旋回
モータ11の目標加速度P2、目標速度Q2、目標減速度
2、セグメント目標組立旋回位置に対応する旋回モー
タ11の組立目標回転数Sからどの位手前の位置で電磁
比例弁112を閉じるかの目標減速距離Xが含まれる。
また、セグメント目標組立旋回位置は設計値または一工
程前のセグメント組立制御の演算情報として予め求めら
れており、旋回モータ11の組立目標回転数Sは事前に
この値から計算して求めておく。これらの入力値及び計
算値は演算部101Bのメモリ(図示せず)に記憶して
おく。
【0038】まず手順301において、操作部101A
の起動用キーが押されたかどうかを判断し、起動用キー
が押されたと判断されたときは手順302に進み、予め
メモリに記憶しておいた目標加速度P1、目標速度Q1
目標減速度R1、組立目標回転数S、目標減速距離Xの
各種パラメータを制御演算部100に出力する。手順3
01で起動用キーが押されていないと判断されたときは
手順303において、制御演算部100からのパラメー
タ送出指示信号を入力したかどうかを判断し、パラメー
タ送出指示信号を入力したと判断されたときは手順30
4に進み、予めメモリに記憶しておいた目標加速度
2、目標速度Q2、目標減速度R2の各種パラメータを
制御演算部100に出力する。
【0039】図8に制御演算部100の演算部100A
の処理の詳細を示す。まず手順311において、入力装
置101から目標加速度P1、目標速度Q1、目標減速度
1、組立目標回転数S、目標減速距離Xの各種パラメ
ータを入力したかどうかを判断し、これらを入力したと
判断されると手順312に進み、目標加速度P1、目標
速度Q1、目標減速度R1に対応する図9(a)で示すよ
うな電磁比例弁112のオープン制御用の加速制御用バ
ルブ指令値Va1、定速制御用バルブ指令値Va2、減速制
御用バルブ指令値Va3のパターン信号を生成するととも
に、電磁比例弁112の立下減速開始目標回転数V(図
7参照)を計算する。図9(a)から分かるように、加
速制御用バルブ指令値Va1は時間Tの経過とともに増加
する値であり、定速制御用バルブ指令値Va2は時間Tの
経過に対して一定の値(=V00)であり、減速制御用バ
ルブ指令値Va3は時間Tの経過とともに減少する値であ
る。なお、バルブ指令値Va1〜Va3をまとめてバルブ指
令値Vaとする。また、電磁比例弁112の立下減速開
始目標回転数Vは、組立目標回転数Sから目標減速距離
Xを減ずることによって求められる。
【0040】続いて手順313において、バルブ指令値
a1が一定値V00以下であるかどうかを判断し、一定値
00以下であれば加速制御であるので、手順314にお
いてバルブ指令値Va1を偏差演算部100Hに出力す
る。
【0041】手順313でバルブ指令値Va1が一定値V
00以下でないと判断されると、定速制御に移行すべく手
順315に進み、回転センサ91の計測値Wを入力し、
続いて手順316において、計測値Wが立下減速開始目
標回転数Vに達したかどうかを判断し、立下減速開始目
標回転数Vに達していなければ、手順317においてバ
ルブ指令値Va2(=一定値V00)を偏差演算部100H
に出力する。
【0042】手順316で計測値Wが立下減速開始目標
回転数Vに達したと判断されると、減速制御に移行すべ
く手順318に進み、バルブ指令値Va3を偏差演算部1
00Hに出力する。続いて手順319において、バルブ
指令値Va3が0になったかどうかを判断し、0になった
と判断されると、手順320でパラメータ送出指示信号
を入力装置101に出力する。
【0043】続いて手順331において、入力装置10
1から目標加速度P2、目標速度Q2、目標減速度R2
各種パラメータを入力したかどうかを判断し、これらを
入力したと判断されると手順332に進み、目標加速度
2、目標速度Q2、目標減速度R2を用いて位置決め演
算用の加速制御用指令値Aa、定速制御用指令値Ab、
減速制御用指令値Acを計算するとともに、サーボ弁1
13の立下減速開始目標回転数U(図7参照)を計算す
る。この詳細を以下に説明する。
【0044】まず、目標加速度P2を積分して速度を求
め、この速度に単位時間ΔTを乗じて単位時間当たりの
目標回転数の変化量(増分)ΔS1を求め、この増分Δ
1をサーボ弁113の加速制御用指令値Aaとする。
この増分ΔS1の指令値Aaは、図10に示すように時
間Tの経過とともに増加する値である。また、目標速度
2に単位時間ΔTを乗じて単位時間当たりの目標回転
数の変化量(増分)ΔS2を求め、この増分ΔS2をサー
ボ弁113の定速制御用指令値Abとする。この増分Δ
2の指令値Abは、図10に示すように時間Tの経過
に対して一定の値である。更に、目標減速度R2を積分
して速度を求め、この速度に単位時間ΔTを乗じて単位
時間当たりの目標回転数の変化量(増分)ΔS3を求
め、この増分ΔS3をサーボ弁113の減速制御用指令
値Acとする。この増分ΔS3の指令値Acは、図10
に示すように時間Tの経過とともに減少する値である。
以上において、増分ΔS1,ΔS2,ΔS3(指令値A
a,Ab,Ac)は単位時間当たりの位置変化量なの
で、速度のパラメータとなる。
【0045】また、サーボ弁113の立下減速開始目標
回転数Uは、増分ΔS3を積分して図7に示す減速距離
Yを求め、組立目標回転数Sからその減速距離Yを減ず
ることによって求まる。
【0046】図8に戻り、続いて手順333において、
指令値Aaが目標速度Q2以下であるかどうかを判断
し、目標速度Q2以下であれば加速制御であるので、手
順334において指令値Aaを位置決め演算部100C
に出力する。
【0047】手順333で指令値Aaが目標速度Q2
下でないと判断されると、定速制御に移行すべく手順3
35に進み、増分ΔS1,ΔS2を積分して求めた積算距
離が立下減速開始目標数Uに達したかどうかを判断し、
立下減速開始目標数Uに達していなければ、手順336
において指令値Abを位置決め演算部100Cに出力す
る。
【0048】手順335で積算距離が立下減速開始目標
数Uに達したと判断されると、減速速制御に移行すべく
手順337に進み、指令値Acを位置決め演算部100
Cに出力する。続いて手順338において、増分ΔS1
〜ΔS3を積分して求めた積算距離が組立目標回転数S
に達したかどうかを判断し、組立目標回転数Sに達した
と判断されると制御を終了する。
【0049】以上のような処理により、まず時間Tの経
過に伴って図9(a)で示されるような電磁比例弁11
2のオープン制御用のバルブ指令値Va1〜Va3が出力さ
れ、バルブ指令値Va3が0になると、時間Tの経過に伴
って図10で示されるようなサーボ弁113の指令値
(目標回転数の増分)Aa〜Acが出力される。つま
り、上記の処理は、サーボ弁113よりも電磁比例弁1
12を先に閉じるようサーボ弁113と電磁比例弁11
2の閉弁タイミングを制御する閉弁タイミング制御手段
を含んでいる。図9(a)中、T1は電磁比例弁112
の制御が加速制御から定速制御に移行する時刻、T2
電磁比例弁112の制御が定速制御から減速制御に移行
する時刻、T3は電磁比例弁112の減速制御が終了す
る時刻であり、図10中、T4はサーボ弁113の加速
制御を開始する時刻、T5はサーボ弁113の制御が加
速制御から定速制御に移行する時刻、T6はサーボ弁1
13の制御が定速制御から減速制御に移行する時刻、T
7はサーボ弁113の制御が終了する時刻である。
【0050】演算部100aから電磁比例弁112のオ
ープン制御用のバルブ指令値Va1〜Va3が出力される
と、比較部100Iはそのバルブ指令値Va1〜Va3を入
力し、バルブ指令値Va1〜Va3がしきい値(図9のV
f)を越えたときのみ切換部100Gをオンにし、電磁
比例弁112の圧力フィードバック回路(圧力センサ9
5a,95b、差圧演算部100D、ハイパスフィルタ
100E、アンプ100F、切換部100G、偏差演算
部100H)を機能させる。そして、偏差演算部100
Hはバルブ指令値Va1〜Va3と旋回モータ11の前後差
圧の変動成分信号との偏差を求め、その結果をバルブ指
令値Va*としてアンプ100Jに出力する。このバル
ブ指令値Va*を図9(b)に示す。
【0051】アンプ100Jは、偏差演算部100Hで
求めたバルブ指令値Va*を駆動信号Iaに変換して電
磁比例弁112に出力する。この駆動信号Iaを図11
(a)に示す。
【0052】電磁比例弁112の制御が終了すると、今
度は演算部100aから上述したサーボ弁113の指令
値(目標回転数の増分)Aa〜Acが出力される。位置
決め演算部100Cはこの指令値Aa〜Acを入力し、
回転センサ91の計測値の増分との偏差を計算し、この
偏差が0になるようPID制御演算によりサーボ弁11
3の位置フィードバック用のバルブ指令値Vbを生成
し、偏差演算部100H*に出力する。このバルブ指令
値Vbを図9(a)で示す。この図から分かるように、
バルブ指令値VbはVb1,Vb2,Vb3からなり、演算部
100Aから出力された指令値Aa〜Acに相似のパタ
ーンとなる。
【0053】偏差演算部100H*は、位置決め演算部
100Cで生成したバルブ指令値Vb1〜Vb3と旋回モー
タ11の前後差圧の変動成分信号との偏差を求め、その
結果をバルブ指令値Vb*としてアンプ100J*に出
力する。このバルブ指令値Vb*を図9(b)に示す。
【0054】アンプ100J*は、偏差演算部100H
*で求めたバルブ指令値Vb*を駆動信号Ibに変換し
てサーボ弁113に出力する。この駆動信号Ibを図1
1(a)で示す。
【0055】以上のようにサーボ弁113の指令値(目
標回転数の増分)Aa〜Ac、電磁比例弁112及びサ
ーボ弁113のバルブ指令値Va,Vbを求め、旋回モ
ータ11の前後差圧の変動成分をネガティブにフィード
バックして電磁比例弁112及びサーボ弁113のバル
ブ指令値Va*,Vb*を求め、このバルブ指令値Va
*,Vb*に応じた駆動信号Ia,Ibにより電磁比例
弁112及びサーボ弁113を駆動する結果、電磁比例
弁112及びサーボ弁113を通過する流量は図11
(b)に示すようになる。
【0056】まず図11(b)のZaで示す電磁比例弁
112が開弁し、旋回モータ11に圧油が供給されて旋
回モータ11が駆動する。この時、電磁比例弁112の
制御は加速制御であるため、電磁比例弁112の出力流
量Zaが増加していく。そして時刻T1になり、電磁比
例弁112の制御が加速制御から定速制御に移行する
と、電磁比例弁112の出力流量Zaがほぼ一定とな
り、旋回モータ11はほぼ一定の速度で回転する。ここ
で、電磁比例弁112は大流量用のバルブであるため、
旋回モータ11は高速に回転する。その後時刻T2にな
り、電磁比例弁112の制御が定速制御から減速制御に
移行すると、電磁比例弁112の出力流量Zaが減少し
ていく。そして時刻T3になると、電磁比例弁112の
減速制御が終了し、電磁比例弁112は閉弁する。ただ
し、電磁比例弁112は応答性の遅いため、しばらくし
てから全閉状態となる。
【0057】電磁比例弁112の減速制御が終了した直
後の時刻T4には、図11(b)のZbで示す小流量用
のサーボ弁113が開弁し、旋回モータ11が駆動す
る。この時、サーボ弁113の制御は加速制御であるた
め、サーボ弁113の出力流量Zbが増加していく。そ
して時刻T5になり、サーボ弁113の制御が定速制御
に移行すると、サーボ弁113の出力流量Zaがほぼ一
定となり、旋回モータ11はほぼ一定の速度で回転す
る。その後時刻T6になり、サーボ弁113の制御が減
速制御に移行すると、サーボ弁113の出力流量Zbが
減少していく。そして時刻T7になると、旋回モータ1
1が目標回転数に達し、サーボ弁113の減速制御が終
了し、応答性の速いサーボ弁113は直ちに閉弁する。
【0058】以上のように旋回モータ11を駆動する
際、まず電磁比例弁112のみを開弁し、旋回モータ1
1が目標回転数に近づくと、電磁比例弁112を閉弁し
サーボ弁113を開弁するので、旋回モータ11が目標
回転数に達する手前からはサーボ弁113のみが駆動さ
れ、精度の良い位置決め制御が行える。
【0059】また、以上のように旋回モータ11を高速
回転させる場合、エレクタ2及びセグメント6の重量の
慣性と圧油のバネ作用とにより旋回モータ11の推力に
変動が生じ、この推力の変動により旋回モータ11の動
作が不安定になることがある。特に、旋回モータ11の
起動時やエレクタ2がセグメント6を把持して下方に旋
回する場合に、旋回モータ11の動作が不安定になりや
すく、場合によってはハンチングに発展することがあ
る。
【0060】本実施形態では、旋回モータ11の前後差
圧の変動成分を検出し、この検出値を制御演算部100
のアンプ100J,100J*の入力部にネガティブに
フィードバックし、その変動成分が小さくなるような駆
動信号を生成し電磁比例弁112及びサーボ弁113を
駆動しているので、旋回モータ11の推力の変動が抑え
られ、旋回モータ11の動作が安定化し、ハンチングの
発生を防止できる。
【0061】また、上述したようなサーボ弁113のみ
が駆動される位置決め最終段階において、電磁比例弁1
12の圧力フィードバック回路が機能していると、制御
演算部100の演算部100Aからバルブ指令値Va1
a3が出力されていなくても旋回モータ11の前後差圧
の変動成分がフィードバックされるため、アンプ100
Jから電磁比例弁112に微小の駆動信号が出力され、
電磁比例弁112が開いてしまう。電磁比例弁112は
大流量用のバルブなので、少しの開度でも大流量が出力
され、その結果サーボ弁113の位置決め制御に影響を
与えてしまう。
【0062】本実施形態では、制御演算部100に比較
部100Iを設け、演算部100Aで生成したバルブ指
令値Va1〜Va3がしきい値Vfを越えたときのみ切換部
100Gをオンにし電磁比例弁112の圧力フィードバ
ック回路が機能するようにしている。このため、位置決
め最終段階では電磁比例弁112の圧力フィードバック
回路が機能しなくなり、電磁比例弁112には微小の駆
動信号も出力されず、これにより電磁比例弁112が開
いてしまうことが防止され、サーボ弁113による精度
の良い位置決め制御を確保できる。
【0063】以上のように本実施形態によれば、旋回モ
ータ11の前後差圧の変動成分をアンプ100J,10
0J*の入力部にネガティブにフィードバックし、その
変動成分が小さくなるような駆動信号を電磁比例弁11
2及びサーボ弁113に出力するので、旋回モータ11
の推力の変動が抑えられ、旋回モータ11の動作が安定
化し、ハンチングの発生を防止することができる。
【0064】また、演算部100Aで生成したバルブ指
令値Va1〜Va3がしきい値Vfを越えたときのみ電磁比
例弁112の圧力フィードバック回路を機能させるよう
にしたので、位置決め最終段階で電磁比例弁112の圧
力フィードバック回路が働くことはなく、これにより電
磁比例弁112が開いてしまうことが防止され、サーボ
弁113による精度の良い位置決め制御を確保でき、セ
グメント把持部50を目標位置に高精度に位置決めでき
る。
【0065】また、本実施形態においては、油圧ポンプ
111と旋回モータ11との間に大流量用の電磁比例弁
112及び小流量用のサーボ弁113を並列に接続した
ので、サーボ弁113自体や油温上昇を防止するための
冷却設備が小型で済み、これにより低コストで旋回モー
タ11を高速駆動させることができる。
【0066】また、サーボ弁113は小流量用のバルブ
であるため、大流量用のものに比べて所定の流量を出す
ための前後差圧が小さくて済み、セグメント把持部50
をセグメント組立装置に移動させる途中等それほど高い
位置決め精度を必要としない場合に、無駄なエネルギー
を消費することがない。
【0067】更に、オペレータの操作で電磁比例弁11
2の圧力フィードバック回路を機能させるかどうかを選
択する選択スイッチ120を設けたので、オペレータの
判断で旋回モータ11の動作の安定性等その時の状況に
応じて電磁比例弁112の圧力フィードバック回路を機
能させたり、機能させないようにすることができる。
【0068】また、本実施形態のような慣性が大きく固
有振動数の低いエレクタ2を位置フィードバック制御に
より高速で回転させようとすると、フィードバックルー
プのループゲインとの関係からハンチングが発生しやす
くなるが、本実施形態では旋回モータ11を高速回転さ
せるための大流量用の電磁比例弁112の駆動を位置フ
ィードバック制御ではなくオープン制御により行うの
で、旋回モータ11を高速回転させてもハンチングが発
生することはほとんど無い。また、旋回モータ11を高
速で駆動するため、セグメント組立時間を短縮できる。
【0069】本発明の第2の実施形態を図12により説
明する。図中、図4と同等のものには同じ符号を付し、
その説明を省略する。図12において、本実施形態のセ
グメント組立装置における制御演算部100*は、図4
で示した制御演算部100の機能の他に、切換部100
G*、切換部100K*及び比較部100I*を有して
いる。切換部100G*は比較部100I*からの指示
に応じてオン/オフが切り換わり、切換部100K*は
選択スイッチ120からの指示に応じてオン/オフが切
り換わる。
【0070】比較部100I*は、切換部100K*が
オンのときに、予め設定されたしきい値と演算部100
Aで生成したサーボ弁113の指令値(目標回転数の増
分)Aa〜Acとを比較し、サーボ弁113の指令値A
a〜Acがしきい値を越えたときは切換部100G*を
オンにし、そうでないときは切換部100G*をオフに
する。その他については図4に示すものと同じである。
【0071】図4においてはサーボ弁113の圧力フィ
ードバック回路を常時機能させているが、図4の構成で
サーボ弁113に容量の大きいもの(例えば最大通過流
量が電磁比例弁112の1/2程度のもの)を使用する
と、以下のような問題が生じることがある。
【0072】まず、電磁比例弁112により旋回モータ
11を駆動する際、電磁比例弁112の圧力フィードバ
ック回路を機能させることにより、旋回モータ11の推
力の変動を小さくし旋回モータ11の動作を安定させよ
うとしているが、サーボ弁113の圧力フィードバック
回路が働いていると、演算部100Aからサーボ弁11
3の指令値Aa〜Acが出力されていなくても旋回モー
タ11の推力の変動がフィードバックされ、アンプ10
0J*からサーボ弁113に微小の駆動信号が出力さ
れ、サーボ弁113の周期的な開閉が繰り返される。こ
のとき、サーボ弁113の容量が大きいと、サーボ弁1
13の流量が電磁比例弁112の流量に加算され、脈動
が発生するおそれがある。この場合、電磁比例弁112
の圧力フィードバック回路により旋回モータ11の不安
定動作を抑えようとしているにもかかわらず、結果とし
てその不安定動作を抑えることができなくなる。
【0073】また、サーボ弁113による位置決め制御
終了後に、サーボ弁113の圧力フィードバック回路が
働いていると、旋回モータ11が目標回転数に達してい
るにもかかわらず、旋回モータ11の推力の変動がフィ
ードバックされることによってサーボ弁113が開いて
しまうため、位置決め制御に影響を与える。
【0074】本実施形態では、比較部100I*により
サーボ弁113の指令値Aa〜Acがしきい値を越えた
ときのみサーボ弁113の圧力フィードバック回路を機
能させるようにしたので、電磁比例弁112を駆動する
ときは、サーボ弁113の指令値Aa〜Acはゼロとな
り、サーボ弁113の圧力フィードバック回路は機能せ
ず、サーボ弁113が開くことはなく、これにより電磁
比例弁112の圧力フィードバック回路により旋回モー
タ11の不安定動作を確実に抑えることができる。
【0075】また、サーボ弁113による位置決め終了
直前には、サーボ弁113の指令値Aa〜Acはゼロと
なり、サーボ弁113の圧力フィードバック回路は機能
しなくなるので、位置決め制御終了後にサーボ弁113
が開くことが防止され、位置決め制御に影響を与えるこ
とはない。
【0076】なお、以上説明してきた2つの実施形態で
は、大流量用の電磁比例弁112側及び小流量用のサー
ボ弁113側の両方に圧力フィードバック回路を設ける
構成としたが、サーボ弁113の容量が小さい場合や、
旋回モータ11の動作が不安定になる現象がおさまるよ
うな場合には、特にサーボ弁113側には圧力フィード
バック回路を設けなくてもよい。
【0077】また、旋回モータ11を高速に回転させる
際、まず電磁比例弁112を開弁し、旋回モータ11が
目標回転数の手前に達すると電磁比例弁112を閉弁し
サーボ弁113を開弁し、旋回モータ11が目標回転数
に達するとサーボ弁113を閉弁するものとしたが、特
にこれに限らず、サーボ弁113よりも先に電磁比例弁
112を閉弁するのであれば、電磁比例弁112及びサ
ーボ弁113を例えば同時に開弁してもよい。また、電
磁比例弁112及びサーボ弁113の閉弁タイミングを
ずらす手段についても、アンプ100J,100J*の
電圧−電流特性をずらしたり、電磁比例弁112及びサ
ーボ弁113の持つ不感帯を変えるようにしてもよい。
【0078】更に、電磁比例弁112はオープン制御に
より駆動するものとしたが、サーボ弁113と同様に位
置フィードバック制御により駆動させてもよい。また、
本実施形態では旋回モータ11について説明したが、押
付ジャッキ40を駆動する場合にも本発明を適用でき
る。
【0079】
【発明の効果】本発明によれば、油圧アクチュエータの
高速駆動を安価に達成することができ、かつセグメント
把持部を目標位置に精度良く位置決めすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態によるセグメント組立
装置を搭載したシールド掘進機の断面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図1に示すアクチュエータの制御系構成図であ
る。
【図4】図3に示す入力装置、制御演算部及び旋回モー
タ駆動装置の詳細構成図である。
【図5】図4に示すハイパスフィルタの特性を示すであ
る。
【図6】図4に示す入力装置の演算部の演算処理の詳細
を示すフローチャートである。
【図7】図4に示す旋回モータの位置決め制御用のパラ
メータを示す図である。
【図8】図4に示す制御演算部の演算部の処理の詳細を
示すフローチャートである。
【図9】図4に示す電磁比例流量制御弁及びサーボ弁の
バルブ指令値を示す図である。
【図10】図4に示す制御演算部の演算部が演算する旋
回モータの目標回転数増分(指令値)を示す図である。
【図11】図4に示す電磁比例流量制御弁及びサーボ弁
への駆動信号、電磁比例流量制御弁及びサーボ弁の出力
流量が時間とともに変化する様子を示す図である。
【図12】本発明の第2の実施形態によるセグメント組
立装置の入力装置、制御演算部及び旋回モータ駆動装置
の詳細構成図である。
【符号の説明】 2 エレクタ 6 セグメント 11 旋回モータ 50 セグメント把持部 91 回転センサ 95a,95b 圧力センサ(検出手段) 100 制御演算部 100* 制御演算部 100A 演算部(指令値演算手段) 100B 変換部(出力演算手段) 100C 位置決め演算部(出力演算手段) 100D 差圧演算部(検出手段) 100E ハイパスフィルタ(検出手段) 100F アンプ(第1推力フィードバック手段) 100F* アンプ(第2推力フィードバック手段) 100G 切換部(第1切換手段) 100G* 切換部(第2切換手段) 100H 偏差演算部(第1推力フィードバック手段) 100H* 偏差演算部(第2推力フィードバック手
段) 100I 比較部(第1切換手段) 100I* 比較部(第2切換手段) 100J アンプ(電磁比例流量制御弁の出力演算手
段) 100J* アンプ(サーボ弁の出力演算手段) 100K 切換部(選択手段) 100K* 切換部(選択手段) 101 入力装置 101A 操作部 101B 演算部 103 旋回モータ駆動装置 111 油圧ポンプ 112 電磁比例流量制御弁 113 サーボ弁 120 選択スイッチ(選択手段)
フロントページの続き (72)発明者 草木 貴己 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 亀井 健 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セグメントを把持するセグメント把持部
    と、油圧ポンプからの圧油により前記セグメント把持部
    を駆動する油圧アクチュエータと、前記油圧ポンプと油
    圧アクチュエータとの間に接続され、油圧アクチュエー
    タに供給される圧油の流量を制御するサーボ弁とを有す
    るセグメント組立装置において、 前記油圧ポンプと前記油圧アクチュエータとの間に前記
    サーボ弁と並列に接続され、油圧アクチュエータに供給
    される圧油の流量を制御する電磁比例流量制御弁と、 前記サーボ弁と電磁比例流量制御弁に指令値を与える指
    令値演算手段と、 前記指令値を入力し前記サーボ弁と電磁比例流量制御弁
    の駆動信号を生成するそれぞれの出力演算手段と、 前記サーボ弁よりも電磁比例流量制御弁を先に閉じるよ
    うサーボ弁と電磁比例流量制御弁の閉弁タイミングを制
    御する閉弁タイミング制御手段と、 前記油圧アクチュエータの推力の変動成分を検出する検
    出手段と、 前記検出手段により検出した油圧アクチュエータの推力
    の変動成分を前記電磁比例流量制御弁の出力演算手段に
    ネガティブにフィードバックさせる第1推力フィードバ
    ック手段とを備えることを特徴とするセグメント組立装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のセグメント組立装置におい
    て、前記電磁比例流量制御弁の指令値が予め設定した値
    を越えたときのみ、前記第1推力フィードバック手段を
    機能させる第1切換手段を更に備えることを特徴とする
    セグメント組立装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載のセグメント組立装置
    において、オペレータの操作で前記第1推力フィードバ
    ック手段を機能させるかどうかを選択する選択手段を更
    に備えることを特徴とするセグメント組立装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載のセグメント組立装置におい
    て、前記検出手段は、前記油圧アクチュエータの推力を
    検出するセンサと、このセンサの検出値の高周波成分を
    通過させるフィルタ手段とを含むことを特徴とするセグ
    メント組立装置。
  5. 【請求項5】請求項1記載のセグメント組立装置におい
    て、前記検出手段は、前記油圧アクチュエータの推力の
    変動成分として油圧アクチュエータの前後差圧の変動成
    分を検出することを特徴とするセグメント組立装置。
  6. 【請求項6】請求項1記載のセグメント組立装置におい
    て、前記検出手段により検出した油圧アクチュエータの
    推力の変動成分を前記サーボ弁の出力演算手段にネガテ
    ィブにフィードバックさせる第2推力フィードバック手
    段を更に備えることを特徴とするセグメント組立装置。
  7. 【請求項7】請求項6記載のセグメント組立装置におい
    て、前記サーボ弁の指令値が予め設定した値を越えたと
    きのみ、前記第2推力フィードバック手段を機能させる
    第2切換手段を更に備えることを特徴とするセグメント
    組立装置。
  8. 【請求項8】請求項1記載のセグメント組立装置におい
    て、前記電磁比例流量制御弁の出力演算手段は前記指令
    値演算手段からの指令値が入力され、この指令値を駆動
    信号に変換するアンプを有し、前記第1推力フィードバ
    ック手段は前記推力の変動成分を前記アンプの入力部に
    フィードバックすることを特徴とするセグメント組立装
    置。
  9. 【請求項9】請求項6記載のセグメント組立装置におい
    て、前記サーボ弁の出力演算手段は前記油圧アクチュエ
    ータの位置信号がフィードバックされ、前記指令値演算
    手段からの指令値とその位置信号とで位置フィードバッ
    ク制御用の指令値を生成する位置決め演算部と、この位
    置フィードバック制御用の指令値が入力され、この指令
    値を駆動信号に変換するアンプとを有し、前記第2推力
    フィードバック手段は前記推力の変動成分を前記アンプ
    の入力部にフィードバックすることを特徴とするセグメ
    ント組立装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103032397A (zh) * 2013-01-06 2013-04-10 浙江大学 多自由度并行管片拼装定位电液控制系统及其方法
CN109406182A (zh) * 2018-11-06 2019-03-01 宁波大学 一种模拟隧道与土体相互作用的管片荷载控制系统

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