JPH10102617A - 防音壁 - Google Patents

防音壁

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JPH10102617A
JPH10102617A JP35558096A JP35558096A JPH10102617A JP H10102617 A JPH10102617 A JP H10102617A JP 35558096 A JP35558096 A JP 35558096A JP 35558096 A JP35558096 A JP 35558096A JP H10102617 A JPH10102617 A JP H10102617A
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JP
Japan
Prior art keywords
soundproof wall
noise
sound
main body
wall
Prior art date
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Pending
Application number
JP35558096A
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English (en)
Inventor
Kenshi Oumi
憲仕 近江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 壁の高さを高くすることなく高い防音効果を
得る。 【解決手段】 鉄道や道路等の騒音源の周囲に設置され
る防音壁であって、防音壁は軌道又は道路の床面から上
方に延びた防音壁本体1と、防音壁本体1の床面から所
定高さに反騒音源側に窪む凹部2とを有するものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、道路,鉄道,工
場等より発生する騒音を低減させるために設けられる防
音壁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、道路,鉄道,工場等より発生する
騒音の防止対策としては、騒音発生源より直接的に騒音
が伝播するのを防止するため、防音壁を設置することが
広く採用されている。これは、各種騒音防止対策の中で
防音壁が対策費用が比較的安く、しかも、種々の騒音発
生源に対し効果的であるためである。騒音低減効果をよ
り大きくするためには、防音壁の高さを高くすることが
必要である。しかし防音壁を高くすると、コストアップ
になる(高さが高くなればなるほど施工費等が増し、コ
ストアップになる)。また、日照,景観,眺望,圧迫
感,通風,電波障害,耐風圧荷重等多くの問題がある。
【0003】さらには直壁だけでは、騒音低減効果が不
十分な場合、防音壁の先端部を騒音発生源側に「く」の
字に折り曲げた先折れ型防音壁や防音壁の先端部を騒音
発生源側に湾曲した湾曲型防音壁があるが、これらは直
壁以上に、前述の事項がより問題となる。
【0004】最近交通量の増加、車両の高速化に伴い、
環境騒音問題が深刻になり、他に対応策がないので、前
記の問題点を犠牲にして5m,7m,10mといった高
さの直壁型防音壁、さらには先折れ型防音壁、湾曲型防
音壁が使われている。
【0005】しかし、これらの防音壁を用いてもこれら
は防音壁の高さに見合った効果しか期待できない。一般
に、遠方(防音壁より20m程度離れたところ)の位置
では、防音壁の高さを1m増すことにより得られる騒音
低減効果は約1dBである。
【0006】これら直壁や湾曲型防音壁は、壁を回り込
む(回折)音が多いため、十分な防音効果が得られてい
ないのが現状である。
【0007】図17は、従来の鉄道車両100の騒音防
止を図った一例を示し、防音壁(直壁)101の高さを
2mとし、この防音壁101から鉄道軌道までを2mと
し、鉄道車両100の騒音発生源を軌道面から1mの高
さとしたものである。この従来の防音対策を基にして、
直壁に対して250Hzのオクターブバンドの音のエネ
ルギーの流れ(音響インテンシティ)を境界要素法を用
いて計算した結果を図18に示す。図19はこのときの
音圧分布を示す。図中 (a) の領域の音圧が最も高く、
(b) 〜 (g) に至ると音圧が低くなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図18の結果から、防
音壁に沿って進んできた音は防音壁を乗り越えてエネル
ギーの大きな音が外部へ伝わることがわかる。図中矢印
の向きは音のエネルギーの流れの方向を示し、矢印の長
さが長いほど音のエネルギーが大きいことを示す。
【0009】そこで、この発明は、上記の防音壁を回り
込んで進む音の流れと音圧とを効果的に防止し壁の高さ
を高くすることなくしかも複雑な構造とせず安価に施工
でき、高い防音効果が得られる防音壁を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、この発明は、鉄道や道路等の騒音源の周囲に設置さ
れる防音壁であって、該防音壁は軌道又は道路の床面か
ら上方に延びた防音壁本体と、防音壁本体の床面から所
定高さに反騒音源側に窪む凹部とを有するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の好適な実施例
を図面に基づいて説明する。
【0012】図1は鉄道車両Tが発生する騒音を防止す
るために設けた防音壁を示し、軌道の床面Rに対して防
音壁本体1を垂直に設け、防音壁本体1の軌道の床面か
ら所定高さに反騒音源側に窪む凹部2を設けてある。凹
部2はこの実施例にあっては騒音源側に拡開するV型の
凹部2としている。
【0013】図2は、図1に示す実施例の具体例を示
し、防音壁本体1の高さを2000mm、凹部2のV字型
の開口角度を105°、凹部2の設定個所を450mmの
高さ位置から800mmにわたって設けてある。
【0014】図3は防音壁本体1の上端に軌道側に向け
てひさし壁3が設けられ、さらに防音壁本体1の上端に
軌道側と反対側に斜め上向きに傾斜壁4が設けられてい
る。又傾斜壁4の先端には軌道側に向けて突出する再分
岐壁5が設けられている。
【0015】図3に示す実施例のひさし壁3は軌道側に
向けて水平にのびる水平部3aとこの水平部3aの先端
から軌道床面Rに向けて垂下する垂下部3bとによって
形成されている。
【0016】図4はひさし壁3の垂下部3bが無く水平
部3aのみによって形成された例を示す。
【0017】図5は図4に示す実施例の具体例を示し、
防音壁本体1の高さを2450mm、凹部2の設定は図2
と同様とし、ひさし壁3の長さを375mmとした。
【0018】図6は図1及び図2に示す実施例の防音壁
に対して250Hzのオクターブバンドの音のエネルギ
ーの流れ(音響インテンシティ)を境界要素法を用いて
計算した結果を示す図であり、凹部2の個所において音
の流れの渦が生じている。また、この図6の状態におけ
る音圧分布を図7に示す。図7においても図中 (a)の
領域の音圧が最も高く、 (b) 〜 (g) に至るに従って
低くなる。図7と図19とを比較すると明らかなよう
に、この発明の実施例では防音壁内部の音圧が下がって
いる。図6及び図7の結果から音圧の低減は、凹部2の
個所における音の流れの渦の発生に起因している。防音
壁内部の音圧が下がることにより25m評価点(後述す
る)の音圧も下がる。
【0019】図3ないし図5の実施例のようにひさし壁
3が存在するものでは、図6に示す凹部2より上方の防
音壁本体1に沿って上昇する音の流れをさえぎることが
でき、さらに騒音の低減効果が高められる。
【0020】図8は防音壁本体1が凹部2と、この凹部
2の上端に傾斜部6a及び垂直部6bからなる防音壁上
部6とで形成され、この防音壁上部6の先端にひさし壁
3及び傾斜壁4が設けられている。
【0021】図9に示すグラフは、高さ2mの直壁タイ
プの従来例をXとし、同じ高さの図1に示す実施例をA
とし、図4に示す実施例をBとして、1/3オクターブ
バンドレベルで防音壁から反音源側に25m離れた地点
で各周波数の騒音レベル(dB)を騒音計で測定した結
果を示す。符号A,Bで示すこの発明の実施例は、従来
の直壁タイプの防音壁よりも騒音低減効果がみられる。
【0022】図9のグラフ中符号A,Bで示す実施例が
従来例Xに比較して各周波数でどの程度の減音量(d
B)が認められたか(直壁対比減音量)を次の表1に示
す。
【0023】
【表1】
【0024】図10ないし図12は実施例C〜Eを示
し、寸法を示す数値の単位はmmである。凹部2を有する
防音壁本体1の高さはいずれの実施例も2mとした。こ
れら実施例C〜Eの1/3オクターブバンドレベルで2
5m評価点での測定結果は、図13に示すグラフの通り
であった。なお、音源は防音壁から2m離れ、高さ85
0mmの位置に設定し、防音壁から反音源側に25m離れ
た地点で測定した。
【0025】図13から明らかなように、音源と同一高
さのレベルに凹部2を設けたものが騒音低減効果に優れ
ていた。また、凹部2の開口角度105°±20°の範
囲内が良好な結果をもたらした。
【0026】図14ないし図16は、凹部2の形状を夫
々ドーム状、台形状、矩形状に形成した例を示す。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、防音壁の高さを高くすることなく騒音低減効果が著
しく向上するとともに、構造も簡単で施工も容易とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の好適な実施例を示す側断面図。
【図2】図1に示す実施例の具体例を示す側面図。
【図3】他の実施例の防音壁のみを示す側面図。
【図4】別の実施例の防音壁のみを示す側面図。
【図5】図4に示す実施例の具体例を示す側面図。
【図6】図1に示す実施例の音響インテンシティを示す
図。
【図7】図1に示す実施例の音圧分布を示す図。
【図8】さらに他の実施例の防音壁のみを示す側面図。
【図9】従来例と実施例における周波数と騒音レベルの
関係を示すグラフ。
【図10】凹部を音源より上方に設けた実施例の側面
図。
【図11】凹部と音源との高さを同一レベルとした実施
例の側面図。
【図12】凹部を音源より下方に設けた実施例の側面
図。
【図13】図10〜図12に示す実施例における周波数と騒
音レベルの関係を示すグラフ。
【図14】凹部の形状を変えた実施例を示す側面図。
【図15】凹部の形状をさらに変えた実施例を示す側面
図。
【図16】凹部の形状の別例を示す側面図。
【図17】従来例を示す図。
【図18】従来例の音響インテンシティを示す図。
【図19】従来例の音圧分布を示す図。
【符号の説明】
1 防音壁本体 2 凹部 R 軌道の床面

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄道や道路等の騒音源の周囲に設置され
    る防音壁であって、 該防音壁は軌道又は道路の床面から上方に延びた防音壁
    本体と、 防音壁本体の床面から所定高さに反騒音源側に窪む凹部
    とを有することを特徴とする防音壁。
JP35558096A 1996-08-06 1996-12-24 防音壁 Pending JPH10102617A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35558096A JPH10102617A (ja) 1996-08-06 1996-12-24 防音壁

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8-223201 1996-08-06
JP22320196 1996-08-06
JP35558096A JPH10102617A (ja) 1996-08-06 1996-12-24 防音壁

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10102617A true JPH10102617A (ja) 1998-04-21

Family

ID=26525329

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35558096A Pending JPH10102617A (ja) 1996-08-06 1996-12-24 防音壁

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JP (1) JPH10102617A (ja)

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