JPH10102420A - 道路橋等の橋面防水工法 - Google Patents
道路橋等の橋面防水工法Info
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- JPH10102420A JPH10102420A JP8273943A JP27394396A JPH10102420A JP H10102420 A JPH10102420 A JP H10102420A JP 8273943 A JP8273943 A JP 8273943A JP 27394396 A JP27394396 A JP 27394396A JP H10102420 A JPH10102420 A JP H10102420A
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Abstract
強度に優れた防水層を構築する橋面防水方法を適用す
る。 【解決手段】 繊維材料とアスファルト乳剤とを、施工
現場において、床版上に敷きならし、施工現場において
両者の含浸、混合を行わせることにより、防水性並びに
強度に優れた防水層を構築する。常温施工としたことに
より、作業安全性が高められる。
Description
橋、高架駐車場、屋上駐車場等の床版の防水工法に関
し、更に詳しくは、道路橋等の床版上に防水層を構築す
る橋面防水工法に関する。
際しては、舗装に先立って床版面上に防水層を構築した
後、舗装を施すのが通例となっている。これは、雨水等
の浸透によって、鋼床版の場合、床版面が発錆、腐蝕す
るのを防止したり、あるいは、コンクリート製の床版の
場合には、同じく浸透してきた雨水が、さらに床版中の
微細なひび割れを伝わって、補強等の目的で埋設されて
いる床版中の鉄筋等を発錆、腐蝕させたりするのを防止
する為である。
よるもの、合成ゴム系塗膜防水材によるもの、アスファ
ルト系塗膜防水材によるもの、あるいは、舗装系防水材
によるものなどがあり、これらの防水材が、単層、また
は、積層されて使用されている。
を用いる場合には、アスファルトを230℃〜250℃
に加熱して使用することが多く、塗布量を均一に保つに
は、温度に依存して変化するアスファルトの粘度に配慮
する必要があり、温度管理に神経を使う必要があった。
また、作業員の火傷や、周辺材料への引火による火災の
発生など、現場での事故が多く問題であった。しかも、
アスファルト系塗膜防水材を用いた防水層の場合には、
シート系防水材と比較して防水性や防水層自体の強度が
やや劣る傾向がある。
トを含浸させたシート系防水材の場合には、防水性や防
水層自体の強度の点では、良好な結果が得られるもの
の、施工に際しては相当の熟練が要求され、不慣れな作
業員の場合には、シートを均一に敷き均すことが困難
で、シートにいわゆる“しわしわ現象”が発生すること
が多かった。また、シート系防水材の床版上への貼り付
けには、やはり加熱されたアスファルトが使用されるの
で、温度管理の問題や、火傷、火災等の危険がつきまと
うという欠点があった。
な従来技術の欠点を解決するために為されたもので、加
熱することなく常温での施工が可能で、温度管理の必要
や、火傷や火災等の危険がなく、しかも、防水性並びに
強度に優れた防水層を構築することができる橋面防水工
法を提供することを課題とするものである。
版上に防水層を構築するにあたり、床版上にプライマー
を施した後、アスファルト乳剤及び繊維材料を、両者同
時に及び/または相前後して、床版上に敷きならし、施
工現場にて、繊維材料にアスファルト乳剤を含浸させ
て、あるいは両者を混合させて、防水層とすることで、
上記課題を解決した。
で、床版上への散布或いは塗布を常温で行うことがで
き、したがって、従来のシート系防水材やアスファルト
系塗膜防水材を使用する場合のように、アスファルトを
加熱する必要がない。しかも、繊維材料にアスファルト
乳剤を施工現場にて含浸させ、あるいは両者を混合させ
ることによって、強度並びに防水性に優れた防水層を得
ることができる。また、繊維材料とアスファルト乳剤と
を、作業車に搭載し、作業車から両者を敷きならすよう
にしたので、作業効率が向上する。
例えば、道路橋、高架道路橋、高架駐車場、屋上駐車場
等の、アスファルト舗装を施される床版を対象とし、床
版の種類としては、RCコンクリート床版、PCコンク
リート床版、鋼床版のいずれであっても構わない。
ず、プライマが施される。本発明で使用されるプライマ
としては、舗装タールやストレートアスファルト、カッ
トバックアスファルト、アスファルト乳剤など、通常プ
ライマとして使用されているものなら、どのようなもの
でも使用できるが、中でも、ゴム瀝青物系プライマが好
ましく用いられる。ゴム瀝青物系プライマとは、瀝青物
にゴム、あるいは、ゴムと合成樹脂とを添加し、溶剤に
溶解したものである。また、瀝青物としてタールを用
い、ゴムとしてニトリルゴムを用いるものもある。プラ
イマの塗布量は、通常、0.2リットル/m2 〜0.6
リットル/m2 、好ましくは、0.35リットル/m2
〜0.45リットル/m2 である。
リエステル、ポリアミド、芳香族ポリアミド、ポリプロ
ピレン、ビニロン、アクリル、ポリ塩化ビニリデン等の
合成繊維、または半合成繊維、天然繊維、ガラス繊維、
再生繊維、炭素繊維、金属繊維等、種々のものが用いら
れるが、中でも、ポリエステル繊維が好ましい。
短繊維として用いることもできるが、モノフィラメント
や、モノフィラメントを多数集束させたマルチフィラメ
ントとしても、あるいは、紡績糸や撚糸としても用いる
ことが可能であり、さらには、不織布、織布、編布とし
てシート状にして用いることも可能である。
いは後に、エアー式噴射装置から噴射されて床版上に敷
きならされても良いが、瀝青質材料と短繊維とが空中で
混合されるようにするのが好ましい。
短いと繊維による防水層の強度維持や防水性能、およ
び、ひび割れ追従性等に効果がないので、1.5mm以
上のもの、好ましくは5mm〜70mmのものが好まし
い。
ントなどのフィラメント、あるいは、紡績糸、撚糸を用
いる場合には、それらをエアー式噴射装置からランダム
な方向に噴射して、床版上にランダムに配列させること
もできるし、一定方向に噴射して、特定方向に揃えた
り、あるいは、2種のノズルから互いに直行する方向に
噴射して、床版上でほぼ直行した配列をとるようにして
も良い。
る場合には、それらのシート状繊維材料は、ロール状に
巻かれて作業車に搭載され、施工現場において、床版上
に順次、展開、敷設され、敷きならされる。
短繊維、モノフィラメントやマルチフィラメントなどの
フィラメント、紡績糸、撚糸の場合には、ある程度均一
に堆積させることを言い、シート状の不織布、織布、編
布の場合には、床版上で敷き広げることを言う。また、
後述するアスファルト乳剤を、噴射、散布、塗布等する
場合にも同様であって、用いられる材料が後の作業に支
障のない範囲で、ほぼ均一に床版上に分布させられてい
れば良い。単に、噴射や塗布、あるいは敷き広げただけ
では、均一性に問題がある場合には、敷き均しレバー等
の公知の手段を併用しても良いことは勿論である。
は、レーキアスファルト等の天然アスファルト、ストレ
ートアスファルトやブローンアスファルト、セミブロー
ンアスファルト等の石油アスファルト、重油、タール、
ピッチ等の1種、または2種以上を混合した瀝青物を、
各種界面活性剤やクレー(例えばベントナイト)などの
乳化剤を用い、さらには、アルカリ、酸、塩、分散剤、
保護コロイドなどを必要に応じて添加して、コロイドミ
ル、ホモジナイザー、ホモミキサーなどの適当な乳化機
によって、水中に乳化させたものである。
ニオン系のいずれをも用いることができる。
しては、長鎖アルキル基を有する脂肪族あるいは脂環族
のモノアミン、ジアミン、トリアミン、アミドアミン、
ポリアミノエチルイミダゾリン、長鎖ヒドロキシアルキ
ルジアミン、ロジンアミン、これらアミン類の酸化エチ
レン付加物、アミンオキサイド、または、これらのアミ
ン系界面活性剤に塩酸、スルファミン酸、酢酸などの酸
を作用させた水溶性ないし水分散性の塩、さらには、こ
れらのアミン系界面活性剤の第四級アンモニウム塩等が
挙げられる。また、これらの界面活性剤と共に、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンア
ルキルアリルエーテル、オキシエチレン・オキシプロピ
レンブロックコーポリマーなどのノニオン系界面活性剤
を併用することもできる。
しては、高級アルコール硫酸エステル、アルキルアリル
スルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、αオレ
フィンスルホン酸塩、高級アルコールエトオキシレー
ト、高級アルコールエトオキシレートサルフェート、石
鹸、ナフタリンスルホン酸塩およびホルマリン変性物、
アルカリリグニン塩、リグニンスルホン酸塩、カゼイン
のアルカリ塩、ポリアクリル酸塩等が挙げられる。
は、アルキルフェノール、モノおよび多価アルコール
酸、脂肪族類、脂肪族アミン類、脂肪族アミド類、エタ
ノールアミン類等のアルキレンオキシドの付加物、など
が挙げられる。
れる分散剤や保護コロイドとしては、ナフタリンスルホ
ン酸ソーダ、カゼイン、アルギン酸、ゼラチン、カルボ
キシメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリ
ル酸ソーダ、リグニンスルホン酸塩、ニトロフミン酸塩
等が挙げられる。
いては、上記乳化分散される瀝青物に、天然ゴムまたは
各種合成ゴムを単独あるいは併用の形で用いることがで
きる。合成ゴムとしては、クロロプレンゴム、スチレン
・イソプレン共重合体ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリ
ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエン共重合体ゴムな
どの各種合成ゴムが、単独あるいは併用の形で用いられ
る。特に、クロロプレンゴム、スチレン・イソプレン共
重合体ゴムを用いた場合には、高温ならびに低温におけ
る特性が改善されて好ましい。また、ムーニー粘度が、
固形またはラテックスタイプのもので、10〜100程
度のものが良い結果が得られて好ましい。
青物にゴムの他に下記ポリマーを添加して改質アスファ
ルトとし、これを乳化してアスファルト乳剤としたもの
も含まれる。すなわち、添加されるポリマーとしては、
エチレン酢酸ビニール共重合体、ポリエチルアクリレー
ト、ポリメチルアクリレート、ポリアクリル酸、ポリ塩
化ビニールなどの合成高分子重合樹脂、クマロン樹脂、
石炭酸樹脂、キシレン樹脂、尿素ホルマリン樹脂、アル
キッド樹脂などの合成樹脂、ロジン、テルペン樹脂など
の天然樹脂などが挙げられる。
性向上や、紫外線等による劣化防止、作業性向上、並び
に接着性向上等の目的で、紫外線吸収剤や、各種添加
剤、粘度調整剤などを添加しても良い。
有量は、50〜80重量%の範囲が好ましい。固形分の
含有量が50重量%未満では、防水層に所要の防水性や
粘弾性を付与することができない。一方、固形分の含有
量が80重量%を越えると、粘性が増大して、良好な施
工性が維持できなくなる。
剤の場合には、ゴムまたはポリマーの固形分の量は、5
〜20重量%の範囲が好ましい。ゴムまたはポリマーの
固形分の含有量が5重量%未満では、防水層に所要の防
水性や粘弾性を付与することができない。一方、ゴムま
たはポリマーの固形分の含有量が20重量%を越える
と、粘性が増大して、良好な施工性が維持できなくな
る。
のが一般的であるが、場合によっては分解剤を使用して
強制分解させても良い。
施工現場において、散布、噴射、塗布などの方法によっ
て、床版上に敷きならされる。
良いが、図1に示すような、専用の作業車を用いる方が
有利である。
の図の場合は自走式のものを示すが、牽引式のものであ
っても良い。2は、アスファルト乳剤を保持するタンク
を示す。3は、加熱装置であるが、常温施工の場合には
使用しない。タンク2内に保持されているアスファルト
乳剤は、施工時には、ポンプ4によって送り出され、輸
送パイプ5を通って、前部スプレイバー6Aに取り付け
られた前部ノズル7Aから、および/または、後部スプ
レイバー6Bに取り付けられた後部ノズル7Bから、床
版17に向かって噴射もしくは散布される。前部ノズル
7Aから噴射もしくは散布させるか、或いは、後部ノズ
ル7Bから噴射もしくは散布させるかは、適宜切り替え
可能であり、また、必要に応じて、前部ノズル7Aと後
部ノズル7Bの両方から同時に噴射もしくは散布させる
ことも可能である。なお、図面では、ノズル7A、7B
は1つしか示していないが、作業車の車幅に沿って複数
のノズル7A、7Bがスプレイバー6A、6Bに取付け
られており、所要の施工幅が得られるようになってい
る。このスプレイバー6A、6Bの幅は施工幅に合わせ
て自由に調節が可能であり、それでもなお不足する場合
には、図示しない補助スプレイバーの取付けにより、作
業車の車幅よりも更に広い幅での施工が可能である。
常、固形分で、1.0〜3.0kg/m2 が好ましく、
特に好ましくは、1.5〜2.0kg/m2 である。
シート状繊維材料10の収納装置を示し、シート状繊維
材料10がロール状に巻かれて保持されている。このシ
ート状繊維材料10は、送り出し装置9によって送り出
され、床版上に敷き広げられる。11は、送り出された
シート状繊維材料10を床版上に密着させる押えローラ
ーである。
ィラメント、紡績糸、撚糸等の繊維材料の収納装置を示
し、収納されている繊維材料13は噴射装置15によっ
て、繊維材料噴射ノズル16からランダムな方向に、あ
るいは一定の方向に噴射されるようになっている。ま
た、この繊維材料収納装置12には、短繊維14を合わ
せて収納することができ、短繊維14も噴射装置15に
よって、繊維材料噴射ノズル16から噴射されるように
なっている。この繊維材料噴射ノズル16も図では1つ
しか示していないが、作業車の車幅に沿って複数の繊維
材料噴射ノズルが設けられており、それによって、必要
な施工幅が確保されている。
メント、マルチフィラメント、紡績糸、撚糸等の繊維材
料を作業車の車幅方向に向かって噴射するノズルを別途
設けることも可能であり、この図示しないノズルによっ
て繊維材料を作業車の車幅方向に噴射するとともに、繊
維材料噴射ノズル16から繊維材料を作業車の進行方向
と平行に噴射することによって、床版上で同種または異
種の繊維材料を互いに直行する方向に堆積させることも
可能である。
8とが、同時に噴射されて空中で混合する様子を示す図
である。短繊維14を噴射する繊維材料噴射ノズル16
とアスファルト乳剤18を噴射する噴射ノズル7とが近
接配置され、繊維材料噴射ノズル16から噴射された短
繊維14と、噴射ノズル7から噴射されたアスファルト
乳剤18とが、図に示すように空中で混じり合い、床版
上に堆積し、防水層を形成する。このようにすると、短
繊維14とアスファルト乳剤18との混合が、より均一
になり、防水層として、均一かつ緻密なものが得られる
という利点がある。なお、このような防水層は複数層に
構築しても良いことは勿論である。
料の床版上での形態を模式的に示したもので、この場合
は繊維材料として用いられたマルチフィラメント19が
ランダムに重なり合っているのが見て取れる。個々のマ
ルチフィラメント19は、図3に示すように、多数本の
モノフィラメント20から構成されている。このマルチ
フィラメント等の繊維材料は、前述したように、一定方
向に揃って床版上に堆積するように繊維材料噴射ノズル
16から噴射されても良いし、互いに直交して床版上に
堆積するように、2種の繊維材料噴射ノズルから互いに
直交する方向に噴射されても良い。いずれの場合にも、
使用される繊維の量は、目付量で、通常、25g/m2
〜150g/m2 であるが、好ましくは、50g/m2
〜120g/m2 である。
た繊維材料の床版上での形態を模式的に示したもので、
図3と相違するところは、繊維材料としてモノフィラメ
ント20が使用されている点である。このモノフィラメ
ント20も、前述したように、一定方向に揃って床版上
に堆積するように繊維材料噴射ノズル16から噴射され
ても良いし、互いに直交して床版上に堆積するように、
2種の繊維材料噴射ノズルから互いに直交する方向に噴
射されても良い。
築された防水層21を、舗装層22並びに床版17と共
に示す断面図である。図において、防水層21は、繊維
材料13(この場合はランダム方向に噴射されたもの)
と、繊維材料13間に含浸したアスファルト乳剤18と
で構成されている。なお、23はプライマである。
ば、繊維材料と常温保持されたアスファルト乳剤とは、
施工現場において床版上に敷きならされ、その場におい
て、繊維材料に対するアスファルト乳剤の含浸や、両者
の混合が進行し、防水層が構築される。このように常温
施工であるため、特別の加熱装置や保温装置を必要とせ
ず、施工が簡単になるだけでなく、火傷や火災の危険性
もなく、極めて安全に施工できる。その上、工場等にお
いて、合成繊維の不織布にゴムアスファルトを予め含浸
させたシート系防水材を使用する場合に比べて、施工が
簡単になるだけでなく、より高いひびわれ追従性や接着
強度が得られるものである。その理由は、特に、補修橋
等で床版に凹凸がある場合には、シート系防水材はシー
トを均一に敷き均すのに熟練を要するとともに、予めゴ
ムアスファルトが含浸させられているためシート自体の
柔軟性が劣り、床版の凹凸に十分追従することができ
ず、床版との接着性を十分に確保することが比較的困難
であるためと考えられる。
は、施工現場でアスファルト乳剤を繊維材料に含浸、あ
るいは両者を混合させるので、アスファルト乳剤が防水
層の上面にもある程度存在し、防水層自体に、その上に
構築される舗装層との接着層としての機能を持たせるこ
とができるという利点もある。とはいえ、必要があれ
ば、防水層と舗装層との間に、別途、タックコートを設
けても良いのは勿論である。
繊維材料10あるいは繊維材料13が敷きならされる前
または後にアスファルト乳剤18が前部ノズル7Aまた
は後部ノズル7Bから噴射もしくは散布されて敷きなら
されるようにるように構成されているが、ノズル7A、
7Bや繊維材料噴射ノズル16の位置を適当に変えて、
シート状繊維材料10あるいは繊維材料13と、アスフ
ァルト乳剤18とが同時に敷きならされるようにしても
良い。
布だけでなく、塗布等の手段によっても良いことは勿論
であり、フィラメントや紡績糸、撚糸等の繊維材料13
の敷きならしも、噴射以外の手段、例えば、単なる繰り
出し等によっても良い。
が、本発明はこれに限られるものではない。
防水工法に基づいて、以下のように防水層を構築した。
して、アスファルト系ゴム入り溶剤型接着剤(カチコー
トR(ニチレキ株式会社製))を、ロールばけを使用し
て塗布し、均一な面を確保した。塗布量は、約0.4リ
ットル/m2 であった。散布幅は、10mの舗装幅員の
全幅いっぱいに塗布し、縦断方向に基点から終点に向け
て行った。次に、繊維材料およびアスファルト乳剤を搭
載した作業車を、プライマを行った床版上に誘導した。
回の敷きならしを2.5mとし、片側2車線の施工を終
了後、直ちに反対車線の5.0mを施工した。作業車が
通常、噴射できる最大有効幅員は2.1mであるので、
約50cmの補助スプレイバーを本体スプレイバーに合
着し、施工幅員がちょうど2.6mになるように調整
し、重ね幅を10cmとした。
ィラメントの、ポリエステルマルチフィラメントで構成
されたシート状の不織布を使用した。
ファルト乳剤を使用した。ゴムとしては、スチレン・イ
ソプレン共重合体ゴムを使用した。使用したゴム入りア
スファルト乳剤の特性を表1に示す。
車から引き出し、施工基点から0.5m上流側でアンカ
ーにより固定した。シート状繊維材料としては、2.2
m幅のものと、0.5m幅のものとを並列にし、10c
mの重ね幅をとった。
ら、作業車を終点側に向けて移動させ、シート状繊維材
料の敷設を行いながら、アスファルト乳剤の噴射、散布
を開始した。シート状繊維材料の目付量は、100g/
m2 であり、アスファルト乳剤の散布量は、固形分で、
1.5kg/m2 であった。なお、作業車の移動速度
は、5km/hであった。
ト状繊維材料が敷設され、次々と防水層が構築されてい
った。作業員の人数は3人で、2000m2 を約2時間
で終了した。
テストピース用のコンクリートブロックを、その上に構
築された防水層ごと取り出して、防水性等の試験に供し
た。同時に、合成繊維不織布にゴムアスファルトを含浸
させた従来のシート系防水材を使用したもの、および、
アスファルト系の塗膜防水材を使用したもの、および、
本発明の実施例において、アスファルト乳剤の代わり
に、ポリマー入りの加熱アスファルトを使用した以外
は、本発明実施例と同様にして防水層を構築したものか
ら、それぞれ比較試験片を作製し、同様に試験した。比
較に用いた加熱アスファルトの特性を表2に示す。
た。
た防水層は、従来のシート系防水材や塗膜系防水材に比
べて、高い追従限界ひび割れ幅(19.0mm)を示し
た。また、この値は、加熱アスファルトを用いたものよ
りも優れている。防水性試験の結果を表4に示す。
た防水層は、塗膜系防水材より優れた防水性を示し、従
来のシート系防水材を使用したもの、あるいは、加熱ア
スファルトを使用したものに比べても遜色のない防水性
を示した。接着性試験の結果を表5に示す。
成された防水層は、せん断試験においては、従来のシー
ト系防水材や、加熱アスファルトを使用したものに比べ
て同等以上の接着強度を示し、また、引張接着試験にお
いては、水浸7日後の強度維持率において、加熱アスフ
ァルトを使用したものには劣るものの、従来のシート系
防水材および塗膜系防水材と比較して同等以上の優れた
結果を示した。
工法によれば、従来の工法によって作成された防水層に
比べて、より簡単な施工作業で、防水性並びに強度とも
に優れた防水層を構築することができ、作業効率の向上
が図れ、かつ、床版の長寿命化といった優れた効果がも
たらされる。また、常温施工であるので、火傷や火災と
いった危険性から作業員を解放することが可能となり、
実用上も極めて効果のある発明である。
図である。
される状態を示す図である。
の堆積状態を示す図である。
堆積状態を示す図である。
層の断面説明図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 道路橋等の床版上に防水層を構築するに
あたり、床版上にプライマーを施した後、アスファルト
乳剤及び繊維材料を、両者同時に及び/または相前後し
て、敷きならし、施工現場にて、繊維材料にアスファル
ト乳剤を含浸させて、あるいは両者を混合させて防水層
を構築することを特徴とする道路橋等の橋面防水工法。 - 【請求項2】 敷きならされる繊維材料が、フィラメン
トである請求項1記載の橋面防水工法。 - 【請求項3】 敷きならされる繊維材料が、短繊維であ
る請求項1記載の橋面防水工法。 - 【請求項4】 敷きならしが、ノズルから繊維材料を噴
射することによって行われる請求項2または3記載の橋
面防水工法。 - 【請求項5】 敷きならされる繊維材料が、シート状の
不織布、織布、または編布である請求項1記載の橋面防
水工法。 - 【請求項6】 防水層が、防水層上部に隣接する舗装層
を接合する接着層としての機能をも有する請求項1、
2、3、4または5記載の橋面防水工法。 - 【請求項7】 繊維材料およびアスファルト乳剤が、作
業車に搭載され、作業車から敷きならされることを特徴
とする請求項1、2、3、4、5または6記載の橋面防
水工法。
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JP08273943A JP3114112B2 (ja) | 1996-09-26 | 1996-09-26 | 道路橋等の橋面防水工法 |
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JPH10102420A true JPH10102420A (ja) | 1998-04-21 |
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Country Status (1)
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---|---|---|---|---|
JP2019157448A (ja) * | 2018-03-12 | 2019-09-19 | オリエンタル白石株式会社 | 床版防水層施工システム及び床版防水層施工方法 |
KR20210059555A (ko) * | 2019-11-15 | 2021-05-25 | 한국건설기술연구원 | 텍스타일 보강 콘크리트 도로포장 포설 장치 및 이를 이용한 콘크리트 도로포장 보수 방법 |
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- 1996-09-26 JP JP08273943A patent/JP3114112B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP3114112B2 (ja) | 2000-12-04 |
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