JPH10102013A - 粘着剤付き面ファスナ雌材およびそれを利用した使い捨ておむつ - Google Patents

粘着剤付き面ファスナ雌材およびそれを利用した使い捨ておむつ

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JPH10102013A
JPH10102013A JP8260532A JP26053296A JPH10102013A JP H10102013 A JPH10102013 A JP H10102013A JP 8260532 A JP8260532 A JP 8260532A JP 26053296 A JP26053296 A JP 26053296A JP H10102013 A JPH10102013 A JP H10102013A
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JP
Japan
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fastener
female
loop
silicone
hook
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Application number
JP8260532A
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English (en)
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Hiroshi Nagami
永海  洋
Sadaji Sakashita
貞二 阪下
Katsumi Hori
勝美 堀
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Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非ファスナ面に粘着剤層を有する面ファスナ
雌材を、その粘着剤層を剥離紙で保護することなく巻回
したり、積層することができ、巻回体や積層体からの巻
き戻しや分離をスムーズに行うことのできる粘着剤付き
面ファスナ雌材を提供する。 【解決手段】 面ファスナ雌材の非ファスナ面に粘着剤
層を形成し、ファスナ面に電離性放射線硬化型シリコー
ンが硬化した剥離部を形成させて粘着剤付き面ファスナ
雌材を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、面ファスナ雌材を
粘着剤を介して他の物品へ固定する粘着剤付き面ファス
ナ雌材に関し、さらに詳しくは、非ファスナ面に粘着剤
層を有する面ファスナ雌材を、剥離紙を使用することな
く巻回することができる粘着剤付き面ファスナ雌材に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、使い捨ておむつなどの使い捨て物
品のファスニングシステムとして、ループ状やコイル状
の係合素子を有する面ファスナ雌材と、面ファスナ雌材
の係合素子と係合することができるフック状やキノコ状
の係合素子を有する面ファスナ雄材とからなる面ファス
ナが利用されている。例えば、使い捨ておむつ(以下、
単におむつということがある。)の場合は、おむつを着
用者に固定する手段として面ファスナが使用されてお
り、おむつ前部(腹部)の表面シート上に面ファスナ雌
材が固定され、ウエスト端部に面ファスナ雄材が固定さ
れてファスニングシステムを構成している。このとき、
面ファスナ雌材は、通常、その非ファスナ面(ループ状
等の係合素子が形成されていない面)に粘着剤層を形成
し、かかる粘着剤層を介して、面ファスナ雌材をおむつ
へ固定している。この場合、面ファスナ雌材をおむつの
製造ラインへ連続的に供給するために、粘着剤層を設け
た面ファスナ雌材を長尺化させる必要があり、さらに、
コンパクト化のために、長尺化させた粘着剤付き面ファ
スナ雌材を巻回する必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、非ファ
スナ面に粘着剤層を設けた面ファスナ雌材をそのまま巻
回すると、粘着剤層が面ファスナ雌材のファスナ面(ル
ープ状等の係合素子が形成されている面)と接着し、巻
き戻すことができなくなるため、粘着剤層を剥離紙等で
保護した状態で面ファスナ雌材を巻回する必要がある。
上記のように、粘着剤層を剥離紙で保護した状態で巻回
させた面ファスナ雌材を、おむつの製造ラインで使用し
た場合、面ファスナ雌材の取り付け工程では、面ファス
ナ雌材から剥離紙を取り除くための工程が必要となりお
むつの生産性が低下する。さらに取り除かれた剥離紙に
よって廃棄物が発生するという問題がある。
【0004】本発明は、上記従来の事情に鑑み、粘着剤
付きの面ファスナ雌材を、その粘着剤層を剥離紙で保護
することなく巻回することができると共に、巻回体から
の巻き戻しをスムーズに行うことができ、例えば使い捨
ておむつのような使い捨て物品の製造ラインにおいて、
面ファスナ雌材を取り付ける工程の作業効率を向上させ
ることができる粘着剤付き面ファスナ雌材を提供するこ
とを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の問題
点を解決するために鋭意研究した結果、非ファスナ面に
粘着剤層が設けられた面ファスナ雌材のファスナ面に電
離性放射線硬化型シリコーンからなる剥離部を形成する
ことにより、上記問題点が解消された極めて実用性の高
い、粘着剤付き面ファスナ雌材が得られることを知り、
本発明を完成するに至ったものである。
【0006】即ち本発明は、基材が面ファスナ雌材であ
り、前記面ファスナ雌材の非ファスナ面に粘着剤層が設
けられ、前記面ファスナ雌材のファスナ面に電離性放射
線硬化型シリコーンが硬化した剥離部が設けられている
ことを特徴とする粘着剤付き面ファスナ雌材に関するも
のである。
【0007】さらに本発明は、前記の粘着剤付き面ファ
スナ雌材を使い捨てオムツのファスニング部材として使
用している使い捨ておむつに関する。
【0008】
【作用】前記した本発明の構成によれば、非ファスナ面
に粘着剤層を有する面ファスナ雌材を、その粘着剤層を
剥離紙で保護することなく巻回した場合でも、ファスナ
面に形成された剥離部によって粘着剤層とファスナ面が
接着されることがないため、巻回体から面ファスナ雌材
をスムーズに巻き戻すことができる。また、ファスナ面
に設けられている剥離部は、電離性放射線によって硬化
するシリコーン剥離剤によって形成されており、かかる
シリコーン剥離剤は、ファスナ面へシリコーン剥離剤を
付与させた後、瞬時に硬化させることができるので、シ
リコーン剥離剤が面ファスナ雌材の係合素子内部へ浸透
することがなく、ファスナ面に形成されている係合素子
の係合性能に影響を与えることがない。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の粘着剤付き面ファ
スナ雌材を図面に基づいて説明する。
【0010】図1は、本発明の粘着剤付き面ファスナ雌
材の断面図である。面ファスナ雌材からなる基材1の非
ファスナ面に粘着剤層2が形成され、ループ状またはコ
イル状の係合素子3を有するファスナ面の表面に剥離部
4が形成されている。
【0011】図2は、非ファスナ面に粘着剤層2を形成
し、ファスナ面に剥離部4を有する本発明の面ファスナ
雌材Aを巻回した状態を示す斜視図である。
【0012】図3は、本発明の面ファスナ雌材Aを使い
捨ておむつのファスニング部材として使用したときの状
態を示す概略図である。図中、面ファスナ雌材Aは、使
い捨ておむつの腹部の表面シート上に粘着剤層を介して
貼り付けられている。そして面ファスナ雌材Aは、おむ
つのウエスト端部に設けられた面ファスナ雄材Bと共に
ファスニングシステムを構成している。
【0013】本発明において、基材として使用される面
ファスナ雌材は、面ファスナ雄材のフック状やキノコ状
等の係合素子との係合機能を有するものであれば良く、
例えば、織物、編物、不織布等をベースとする公知の面
ファスナ雌材をいずれも使用することができる。特に使
い捨ておむつのファスニング部材として使用する場合
は、表面部分の繊維をループ状やコイル状に加工した起
毛部を有するトリコット(編織物)が、柔軟性の点から
特に好ましく使用される。トリコットの材質としては、
ポリエステル繊維やナイロン繊維等の合成繊維が好まし
く利用される。また、トリコットの坪量は20〜150
g/m2 、好ましくは40〜120g/m2 であること
が望ましい。トリコットの坪量が20g/m2 未満では
表面部分の繊維をループ状やコイル状に加工する際の加
工性が悪くなる傾向がある。
【0014】本発明においては、上記面ファスナ雌材の
ファスナ面(ループ状やコイル状の係合素子を有する
面)に電離性放射線硬化型シリコーンからなる剥離部が
形成され、非ファスナ面すなわち係合素子を有しない面
に、粘着剤層を設けるものである。
【0015】本発明において、使用される電離性放射線
硬化型シリコーン(以下、シリコーンと称す。)として
は、基材である面ファスナ雌材のファスナ面に塗布した
後に、電子線や紫外線などの電離性放射線を照射するこ
とによりシリコーンが硬化(架橋)するものであれば何
ら限定されず、公知のシリコーンが適宜使用できる。
【0016】かかるシリコーンとしては、例えば、メチ
ル基等の炭素数1〜20のアルキル基、シクロアルキル
基、アリール基、アラルキル基などの適宜な有機基を有
するオルガノシロキサンであり、さらに電離性放射線を
照射することによって架橋反応を起こすことのできる官
能基を分子中に有するものが使用できる。ここで、電離
性放射線を照射することによって架橋反応を起こすこと
のできる官能基としては、アクリロイル基、メタクリロ
イル基、エポキシ基、メルカプト基、ビニル基などがあ
る。本発明においては、前記官能基がオルガノシロキサ
ン1分子当たり1個以上導入されているものが好まし
い。
【0017】シリコーンを紫外線で硬化させる場合は、
反応効率を高める為にベンゾフェノン、アセトフェノン
等の光重合開始剤や、ジアゾニウム塩、スルホニウム
塩、ヨードニウム塩等のオニウム塩系硬化触媒をシリコ
ーンに添加することができる。
【0018】本発明において使用されるシリコーンは、
シリコーンを有機溶剤等で希釈しない無溶剤型のシリコ
ーンが好ましく使用される。無溶剤型のシリコーンを使
用することにより、面ファスナ雌材に剥離処理を施す工
程から、加熱を伴う工程を除くことができ、加熱による
面ファスナ雌材の係合素子への影響を防ぐことができ
る。
【0019】また本発明において使用されるシリコーン
は、シリコーンを面ファスナ雌材のファスナ面に塗布し
た際、シリコーンが係合素子内部へ浸透し、係合素子の
性能を低下させることを防止する観点から、25℃にお
けるシリコーンの動粘度が、50〜700mm2/s 、好ま
しくは、100〜400mm2/s であることが望ましい。
シリコーンの動粘度が50mm2/s よりも低い場合は、シ
リコーンを面ファスナ雌材のファスナ面に塗布した直後
に、シリコーンがループ状やコイル状の係合素子の空隙
に浸透し、面ファスナ雄材との係合性能が低下する傾向
がある。また、シリコーンの動粘度が700mm2/s より
も高くなると、ファスナ面に塗布されるシリコーンの塗
布量が多くなり、係合性能が低下する傾向がある。
【0020】本発明においてシリコーンの動粘度とは、
JIS K 2283に準じて測定したものである。
【0021】面ファスナ雌材のファスナ面に剥離部を形
成する方法としては、例えばシリコーンをスクイズコー
ター、グラビアコーター、ロールコーター等の塗工装置
を用いて塗布したり、あるいは、シリコーンをスプレー
等で噴霧させて塗布した後、電子線や紫外線などの電離
性放射線を照射してシリコーンを硬化させる方法があ
る。
【0022】シリコーンを硬化するために使用する紫外
線としては、例えば有電極の高圧水銀ランプやメタルハ
ライドランプ、無電極のマイクロウェーブランプなどの
公知の紫外線ランプを適宜選択して使用することができ
る。また、電子線でシリコーンを硬化させる場合は、例
えば低電圧電子線加速器等を使用することができる。
【0023】面ファスナ雌材のファスナ面に塗布される
シリコーンの塗布量は、好ましくは0.2〜2g/m2
である。
【0024】本発明において、面ファスナ雌材の非ファ
スナ面に設けられる粘着剤としては、その種類は何ら限
定されず、ゴム系粘着剤やアクリル系粘着剤等の公知の
粘着剤を適宜選択して使用することができる。
【0025】中でも、SIS系、SBS系、SEBS系
等の合成ゴムをベースポリマーとし、かかる合成ゴム系
のベースポリマーに粘着付与剤や軟化剤等の添加剤成分
を配合したホットメルト型粘着剤が加工性や経済性の点
から好ましく使用される。
【0026】面ファスナ雌材の非ファスナ面への粘着剤
層の形成方法は特に限定されないが、例えば離型紙に粘
着剤を塗布し、乾燥させた後、面ファスナ雌材の非ファ
スナ面へ貼り合わせる転写法、あるいは、ホットメルト
型粘着剤をメルトブロー方式やカーテンスプレー方式等
の塗工方式で塗工し、粘着剤を繊維状に塗布する方法が
好ましい。また粘着剤は面ファスナ雌材の非ファスナ面
の全面に形成したり、部分的に形成することもできる。
【0027】粘着剤層の厚さは特に限定されず、通常1
0〜60μmである。
【0028】本発明の面ファスナ雌材は、ファスナ面に
剥離部を形成し、非ファスナ面に粘着剤層を形成させた
後、紙管やプラスチック管等の巻心に巻回される。ま
た、シート状に切断した複数の面ファスナ雌材を、一方
の面ファスナ雌材の粘着剤層と他方の面ファスナ雌材の
剥離部が重なり合うようにして積層することもできる。
【0029】本発明の面ファスナ雌材を使い捨ておむつ
のファスニング部材として使用する場合、面ファスナ雌
材はその非ファスナ面に形成された粘着剤層を介して使
い捨ておむつへ貼り付けられる。使い捨ておむつへの面
ファスナ雌材の貼り付け部位は、通常、おむつ前部(腹
部)の表面シート面であるが、特に限定されるものでは
ない。
【0030】本発明の面ファスナ雌材がファスニング部
材として取り付けられた使い捨ておむつは、別に取り付
けられる面ファスナ雄材と共に、使い捨ておむつのファ
スニングシステムを構成する。そして、面ファスナ雄材
の係合素子を面ファスナ雌材のファスナ面へ接触させる
ことによって、おむつを着用者へ固定することができ
る。
【0031】
【実施例】以下に具体的実施例を挙げて本発明を説明す
るが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものでは
ない。
【0032】(実施例1)基材である面ファスナ雌材と
して、片面に起毛部(ファスナ面)を有する坪量50g
/m2 のポリエステル製トリコットを使用し、前記トリ
コットの起毛部側に、紫外線硬化型シリコーン(商品
名:X−62−7619、信越化学工業株式会社製、動
粘度250 mm2/s〔25℃〕)を0.6g/m2 塗布
し、紫外線を照射してシリコーンを硬化させ剥離部を形
成させた。剥離部を形成させた前記トリコットの反対面
にホットメルト型粘着剤をメルトブロー方式にて繊維状
に塗布し(坪量30g/m2 )、紙管に巻き取り本発明
の粘着剤付き面ファスナ雌材を作成した。
【0033】(実施例2)紫外線硬化型シリコーンの塗
布量を1.5g/m2 に変更した以外は実施例1と同様
にして粘着剤付き面ファスナ雌材を作製した。
【0034】(比較例1)実施例1と同様のトリコット
の起毛部側に、無溶剤系熱硬化型シリコーン(商品名:
KNS−305、信越化学工業株式会社製)を0.6g
/m2 塗布し、加熱硬化させた後、前記トリコットの反
対面に、実施例1と同様の粘着剤を30g/m2 塗布
し、紙管に巻き取り粘着剤付き面ファスナ雌材を作成し
た。
【0035】(比較例2)実施例1と同様のトリコット
の起毛部側に、溶剤系熱硬化型シリコーン(商品名:K
S−3703、信越化学工業株式会社製)を0.6g/
2 塗布し、加熱硬化させた後、前記トリコットの反対
面に、実施例1と同様の粘着剤を30g/m2 塗布し、
紙管に巻き取り粘着剤付き面ファスナ雌材を作成した。
【0036】(比較例3)実施例1と同様のトリコット
の起毛部側へは剥離部を形成せず、反対面に実施例1と
同様の粘着剤を30g/m2 塗布し、紙管に巻き取り粘
着剤付き面ファスナ雌材を作成した。
【0037】実施例および比較例で得られた粘着剤付き
面ファスナ雌材について以下に記載した評価を行った。
【0038】〔巻き戻し性〕紙管に巻き取った粘着剤付
き面ファスナ雌材から面ファスナ雌材を巻き戻した時
に、非ファスナ面に形成された粘着剤層が、反対面のフ
ァスナ面へ転写(糊取られ)されるか否かを目視にて観
察した。この時、粘着剤がファスナ面に転写されなかっ
た場合を○、粘着剤が少しファスナ面に転写された場合
を△、粘着剤が完全にファスナ面に転写された場合を×
として評価を行った。
【0039】〔巻き戻し力〕紙管に巻き取った粘着剤付
き面ファスナ雌材(幅200mm)を、引張試験機を使用
して引張速度300mm/min で巻き戻した時の巻き戻し
力を測定した。
【0040】〔面ファスナの係合性能〕粘着剤付き面フ
ァスナ雌材を市販の使い捨ておむつの腹部の表面シート
上に貼り付け、面ファスナ雄材をウエスト端部に設けら
れているファスニングテープ(粘着テープ)に取り付け
て評価用の使い捨ておむつを作製した。上記評価用の使
い捨ておむつについて、面ファスナ雄材を面ファスナ雌
材と接触させた時の係合性能を、ファスナ面に剥離部を
形成していない面ファスナ雌材(ブランク)の係合性能
と比較した。この時、面ファスナの雌材と雄材の係合性
能がブランクと差がなく、強固であったものを○、係合
性能が低下していたものを△、全く係合しなかったもの
を×として評価を行った。
【0041】上記の評価結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】表1からも明らかなように、剥離部に紫外
線硬化型シリコーンを使用した実施例1および実施例2
の面ファスナ雌材は、巻回体からの巻き戻し性も良好
で、面ファスナとしての係合性能も優れていることがわ
かる。一方、熱硬化型シリコーンを使用した比較例1お
よび比較例2の面ファスナ雌材は、非ファスナ面に形成
された粘着剤が巻き戻し時にファスナ面へ転写されやす
い傾向がある。これは、熱硬化型シリコーンの場合、硬
化するまでに要する時間が紫外線硬化型シリコーンより
も長く、硬化するまでにシリコーンが面ファスナ雌材の
内部へ浸透して反対側にまで到達(裏抜け)してしまっ
た結果、非ファスナ面と粘着剤層との接着性(投錨性)
が低下することによるものであると推測している。ま
た、剥離部を形成していない面ファスナ雌材の場合、巻
き戻し力が著しく高くなり、巻き戻し時に係合素子が破
壊され、面ファスナ雄材との係合性能が低下することが
わかる。
【0044】
【発明の効果】本発明の面ファスナ雌材は、上記した構
成を有するので、面ファスナ雌材の非ファスナ面に形成
させた粘着剤層を剥離紙等で保護することなく巻回した
り積層したりすることができる。従って、粘着テープの
如く、巻回体から巻き戻すだけで、他の物品へ面ファス
ナ雌材を貼り付けることができるので、例えば使い捨て
おむつのファスニング部材の取り付け工程の作業時間を
短縮することができ、使い捨ておむつの生産性を向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粘着剤付き面ファスナ雌材の断面を示
す概略図である。
【図2】本発明の粘着剤付き面ファスナ雌材を巻回した
状態を示す概略図である。
【図3】本発明の粘着剤付き面ファスナ雌材をファスニ
ング部材として使用した使い捨ておむつの概略図であ
る。
【符号の説明】
1 基材 2 粘着剤層 3 係合素子 4 剥離部 A 面ファスナ雌材 B 面ファスナ雄材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材が面ファスナ雌材であり、前記面フ
    ァスナ雌材の非ファスナ面に粘着剤層が設けられ、前記
    面ファスナ雌材のファスナ面に電離性放射線硬化型シリ
    コーンが硬化した剥離部が設けられていることを特徴と
    する粘着剤付き面ファスナ雌材。
  2. 【請求項2】 面ファスナ雌材が、一方の表面にファス
    ナ面として機能するループ状またはコイル状の起毛部を
    有するトリコットからなる請求項1記載の粘着剤付き面
    ファスナ雌材。
  3. 【請求項3】 剥離部を形成する電離性放射線硬化型シ
    リコーンの動粘度が、50〜700 mm2/s(25℃)
    である請求項1記載の粘着剤付き面ファスナ雌材。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の粘着剤付き面ファスナ雌
    材を、使い捨ておむつのファスニング部材として使用し
    た使い捨ておむつ。
JP8260532A 1996-10-01 1996-10-01 粘着剤付き面ファスナ雌材およびそれを利用した使い捨ておむつ Pending JPH10102013A (ja)

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