JPH10101906A - 液状エポキシ樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

液状エポキシ樹脂組成物の製造方法

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JPH10101906A
JPH10101906A JP28174896A JP28174896A JPH10101906A JP H10101906 A JPH10101906 A JP H10101906A JP 28174896 A JP28174896 A JP 28174896A JP 28174896 A JP28174896 A JP 28174896A JP H10101906 A JPH10101906 A JP H10101906A
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epoxy resin
inorganic filler
weight
resin composition
curing agent
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JP28174896A
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English (en)
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Kazumasa Sumida
和昌 隅田
Toshio Shiobara
利夫 塩原
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多量の無機質充填剤を配合しても低粘度で薄
膜(隙間)侵入性に優れ、半導体装置のフリップチップ
用アンダーフィル材等として好適な液状エポキシ樹脂組
成物を工業的に有利に得る。 【解決手段】 エポキシ樹脂、硬化剤、無機質充填剤を
必須成分とし、無機質充填剤中に比表面積が4m2/g
以上の微細な無機質充填剤が5〜30重量%含有され、
かつ全無機質充填剤の含有量が組成物全体の60重量%
以上である液状エポキシ樹脂組成物を製造するに際し、
予め比表面積が4m2/g以上の微細な無機質充填剤の
含有比率が50重量%以上となるように調製した無機質
充填剤にエポキシ樹脂の一部又はエポキシ樹脂と硬化剤
との混合物の一部を無機質充填剤含有量が50重量%以
上となるように混練する第1工程を行って樹脂組成物を
得た後、第2工程として該樹脂組成物に残りの無機質充
填剤、エポキシ樹脂、硬化剤を添加、混練する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多量の無機質充填
剤を配合しても低粘度で隙間侵入性に優れ、半導体装置
のフリップチップ用アンダーフィル材等として好適な液
状エポキシ樹脂組成物を得ることができる液状エポキシ
樹脂組成物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
特に半導体装置のフリップチップ用アンダーフィル材と
して使用される液状エポキシ樹脂組成物としては、無機
質充填剤の含有量が60重量%以下のものが使用されて
いた。ところが、最近では、チップや基板、半田バンプ
と膨張係数を一致させるため多量の無機質充填剤を配合
する手法が主流となってきている。このような充填剤を
高充填したフリップチップ用アンダーフィル材において
は、応力特性においては何ら問題はなくなってきている
が、一方では充填剤の高充填化により粘度が高くなり、
チップと基板の隙間に侵入する速度が著しく低下し、生
産性が非常に悪くなるといった問題点が提示されてお
り、この問題点の改善が望まれる。
【0003】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
多量の無機質充填剤を配合しても低粘度で隙間侵入性に
優れた液状エポキシ樹脂組成物を生産性よく製造するこ
とができる液状エポキシ樹脂組成物の製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結
果、エポキシ樹脂、硬化剤、無機質充填剤を必須成分と
し、無機質充填剤中に比表面積が4m2/g以上の微細
な無機質充填剤が5〜30重量%含有され、かつ全無機
質充填剤の含有量が組成物全体の60重量%以上である
液状エポキシ樹脂組成物を製造する際、予め比表面積が
4m2/g以上の微細な無機質充填剤の含有比率が50
重量%以上である無機質充填剤を調製し、これにエポキ
シ樹脂の一部又はエポキシ樹脂と硬化剤との混合物の一
部を全無機質充填剤含有量が50重量%以上となるよう
に混練する第1工程を行った後、第2工程として第1工
程で得られた樹脂組成物に残りの無機質充填剤、エポキ
シ樹脂、硬化剤等の成分を添加、混練することにより、
上記したような微細な無機質充填剤と樹脂を十分かつ均
一に濡らすことが可能となり、多量の無機質充填剤を配
合しても低粘度で薄膜侵入性(隙間侵入性)に優れた液
状エポキシ樹脂組成物が得られることを見出した。
【0005】従来、アンダーフィル材としての液状エポ
キシ樹脂組成物においては、侵入性の向上と低膨張化の
両立を図るため非常に細かな、平均粒径が1ミクロン以
下、とりわけ0.5ミクロン以下の充填剤を多量に添加
する傾向にある。このため、充填剤の比表面積が従来品
に比べ非常に大きくなり、樹脂と充填剤界面の濡れが著
しく悪くなり、その結果として組成物の粘度が異常に高
くなり侵入性の低下となってきている。この現象は組成
物の混練時にも起こっており、充填剤の配合量が70重
量%以上の場合には、時によっては堅くて製造できない
場合もある。
【0006】即ち、比表面積の大きな微細な充填剤が多
量含まれる低粘度な液状エポキシ樹脂組成物において
は、樹脂と充填剤表面の濡れを改善できない上、微細な
充填剤が凝集しやすい。そのため、最終製品においては
組成物の粘度が特に低剪断速度領域で非常に高くなり、
流動性が伴わず、ボイドや未充填の原因となる。また、
凝集物がほぐれない場合は、充填剤が凝集したまま狭い
隙間に侵入することから、充填剤の流動性が阻害され、
硬化物が不均一なものとなったり、ボイドとなってしま
う。このため、いかに微細な充填物を個々の粒子として
組成物中に分散させるか、更に微細粒子表面をいかに樹
脂で均一に濡らすかが重要な技術となる。本発明におい
ては、このいかに個々の粒子を組成物中に分散させるか
を検討した結果、上記したように無機質充填剤とエポキ
シ樹脂、硬化剤等の成分とを二工程に分けて混練するこ
とで上記問題が解決し、アンダーフィル材として好適な
液状エポキシ樹脂組成物が得られることを知見し、本発
明をなすに至った。
【0007】従って、本発明は、エポキシ樹脂、硬化
剤、無機質充填剤を必須成分とし、無機質充填剤中に比
表面積が4m2/g以上の微細な無機質充填剤が5〜3
0重量%含有され、かつ全無機質充填剤の含有量が組成
物全体の60重量%以上である液状エポキシ樹脂組成物
を製造するに際し、予め比表面積が4m2/g以上の微
細な無機質充填剤の含有比率が50重量%以上となるよ
うに調製した無機質充填剤にエポキシ樹脂の一部又はエ
ポキシ樹脂と硬化剤との混合物の一部を無機質充填剤含
有量が50重量%以上となるように混練する第1工程を
行って樹脂組成物を得た後、第2工程として該樹脂組成
物に残りの無機質充填剤、エポキシ樹脂、硬化剤を添
加、混練することを特徴とする液状エポキシ樹脂組成物
の製造方法を提供する。
【0008】以下、本発明につき更に詳細に説明する
と、本発明に係る液状エポキシ樹脂組成物は、エポキシ
樹脂、硬化剤、無機質充填剤等を配合してなるものであ
る。
【0009】本発明で使用するエポキシ樹脂としては、
従来から公知の1分子あたり2個以上のエポキシ基をも
ったものであればいかなるものでも使用することがで
き、具体的にはビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビス
フェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型
エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、
ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹
脂、シクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリフェノー
ルアルカン型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エ
ポキシ樹脂などが例示される。これらエポキシ樹脂の中
では、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノー
ルF型エポキシ樹脂が望ましい。
【0010】エポキシ樹脂の全塩素含有量は、1,50
0ppm以下、特に1,000ppm以下が好適であ
る。また、120℃で50%エポキシ樹脂濃度における
20時間での抽出水塩素が5ppm以下であることが好
ましい。全塩素含有量が1,500ppmを超え、抽出
水塩素が5ppmを超えると、半導体の耐湿信頼性が低
下する場合がある。
【0011】更に、本発明の組成物には、従来から公知
のシリコーンゴムやゲルなどの粉末、メタクリル酸メチ
ル−ブタジエン−スチレンよりなる熱可塑性樹脂などを
低応力化剤として添加してもよい。
【0012】上記エポキシ樹脂の硬化剤としては、メチ
ルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水
フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルハイ
ミック酸などの酸無水物、また硬化剤もしくは硬化促進
剤として2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メ
チルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミ
ダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチル
イミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロ
キシメチルイミダゾールなどのイミダゾール誘導体、リ
ン系、シクロアミジン系誘導体を使用することができ
る。
【0013】硬化剤としての酸無水物の配合量は、エポ
キシ樹脂中のエポキシ基1モルに対して0.3〜0.7
モル、特に0.4〜0.6モルが好ましい。配合量が
0.3モル未満では硬化性が不十分となる場合があり、
0.7モルを超えると、未反応の酸無水物が残存しガラ
ス転移温度の低下となる場合がある。
【0014】また、イミダゾール誘導体は、酸無水物系
硬化剤の硬化促進剤として、更にはエポキシ樹脂の硬化
剤としても使用できる。硬化促進剤として使用する場合
は、エポキシ樹脂と硬化剤の合計量100重量部に対
し、0.01〜10重量部、特に0.5〜5重量部が好
適である。0.01重量部未満では硬化性が低下する場
合があり、10重量部を超えると、硬化性に優れるが保
存性が低下する場合がある。
【0015】更に、硬化剤としては、ジシアンジアミ
ド、アジピン酸ヒドラジド、イソフタル酸ヒドラジドな
どのカルボン酸ヒドラジドも使用することができる。硬
化剤としてのカルボン酸ヒドラジドの使用量は1〜30
重量部、特に5〜15重量部が好ましい。この使用量が
1重量部未満では硬化性が十分でない場合があり、30
重量部を超えると硬化性が高すぎて著しく保存性が低下
する場合がある。
【0016】本発明には、膨張係数を小さくする目的か
ら従来より知られている各種の無機質充填剤を添加す
る。無機質充填剤としては、溶融シリカ、結晶シリカ、
アルミナ、ボロンナイトライド、窒化アルミ、窒化珪
素、マグネシア、マグネシウムシリケートなどが使用さ
れる。半導体素子が発熱の大きい素子の場合、熱伝導率
ができるだけ大きく、かつ膨張係数の小さなアルミナ、
ボロンナイトライド、窒化アルミ、窒化珪素などを充填
剤として使用することが望ましい。また、溶融シリカな
どとブレンドして使用してもよい。
【0017】充填剤の形状には特に限定はなく、フレー
ク状、樹枝状、球状等のフィラーを単独で又は混合して
用いることができる。とりわけ充填剤の形状としては、
球状のものが低粘度化や流動性の面より望ましいもので
ある。
【0018】無機質充填剤の粒径は、チップと基板の隙
間に依存するが、平均粒径が2〜30ミクロンで、最大
粒径が74ミクロン以下、特に50ミクロン以下が好適
である。この隙間と充填剤の最大粒径との関係は、本発
明者の実験によれば隙間の1/2以下であれば生産性の
良好なアンダーフィル材が得られることを見出してい
る。そのため、アンダーフィル材の低粘度化のため、更
には生産速度の向上のため充填剤の粒度分布としては、
最小粒径として0.1ミクロン以下のものから最大粒径
が隙間の1/2以下であるものが最も望ましいものであ
る。
【0019】更に、本発明では、無機質充填剤中に比表
面積が4m2/g以上、即ち平均粒径が1ミクロン以下
の微細な無機質充填剤を5〜30重量%、好ましくは1
0〜20重量%配合することが必要である。含有量が5
重量%未満では組成物の粘度が高く、隙間侵入性が著し
く低下し、30重量%を超えると特に低シェア下での粘
度が高くなり侵入性が著しく低下する。
【0020】無機質充填剤の使用量は、エポキシ樹脂と
硬化剤の総量100重量部に対し、好ましくは150〜
500重量部、或いは組成物全体に対し、好ましくは6
0重量%以上、より好ましくは60〜83重量%程度で
ある。150重量部未満、或いは60重量%未満では、
膨張係数を十分に下げることができない上、吸水率も多
くなり、基板との接着性が悪くなるばかりか、温度サイ
クル等で基板やチップと樹脂の間で剥離したり、半田バ
ンプを断線させるといった問題が発生する場合があり、
500重量部を超えると、或いは83重量%を超える
と、粘度が高くなりすぎて樹脂の侵入速度が大幅に低下
し、生産性が悪くなる場合がある。
【0021】また、上記無機質充填剤と共に、チクソ性
付与のためアエロジルなどの超微粒子シリカを添加する
こともできる。これらの充填剤は予めシランカップリン
グ剤やチタン系カップリング剤で表面処理したものを使
用することがよい。
【0022】更に、本発明の液状エポキシ樹脂組成物に
は、必要に応じて応力特性を向上させる目的でオルガノ
ハイドロジェンポリシロキサンとアルケニル基含有フェ
ノール樹脂又はアルケニル基含有エポキシ樹脂との共重
合体であるシリコーン変性樹脂を配合することが好まし
い。この場合、上記シリコーン変性樹脂は既に公知であ
り(特公昭63−60069号、同63−60070号
公報)、エポキシ樹脂部の構造とシリコーン部の構造と
を適宜目的に合わせて組み替えることで、応力特性が良
好で最適な構造を有する共重合体を得ることができ、か
かる公知の共重合体を使用することができる。
【0023】このシリコーン変性樹脂としては、例えば
アルケニル基含有エポキシ樹脂又はアルケニル基含有フ
ェノール樹脂のアルケニル基と下記平均組成式(1)で
示される1分子中の珪素原子の数が20〜400であ
り、SiH基の数が1〜5であるオルガノハイドロジェ
ンポリシロキサンのSiH基との付加反応により得られ
た共重合体を挙げることができる。 Ha1 bSiO[4-(a+b)]/2 (1) (但し、式中R1 は置換又は非置換の一価炭化水素基を
示し、a,bは0.002≦a≦0.1、1.8≦b≦
2.2、1.8<a+b≦2.3を満足する数であ
る。)
【0024】この共重合体に用いられるアルケニル基含
有フェノール樹脂又はアルケニル基含有エポキシ樹脂と
しては、特に下記式で示されるものが好適である。
【0025】
【化1】
【0026】
【化2】 (p,qは通常1≦p≦20、好ましくは1≦p≦1
0、1≦q≦5、好ましくは1≦q≦3で表わされる数
である。)
【0027】一方、上記式(1)のオルガノハイドロジ
ェンポリシロキサンにおいて、R1 は通常、炭素数1〜
12、特に炭素数1〜10で、好ましくは脂肪族不飽和
結合を除く、置換もしくは非置換の一価炭化水素基であ
り、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、2−エチルブチル基、オクチル基などのアルキル
基、ビニル基、アリル基、ヘキセニル基等のアルケニル
基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等のシクロア
ルキル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、ベン
ジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基、これらの
基の炭素原子に結合する水素原子の一部又は全部がハロ
ゲン原子或いはシアノ基などで置換されたクロロメチル
基、ブロモエチル基、トリフルオロプロピル基、シアノ
エチル基などが挙げられる。また、a,bはそれぞれ
0.002≦a≦0.1、好ましくは0.01≦a≦
0.05、1.8≦b≦2.2、好ましくは1.8≦b
≦2.0、1.8<a+b≦2.3、好ましくは1.8
1≦a+b≦2.1の範囲の数である。
【0028】また、オルガノハイドロジェンポリシロキ
サンの1分子中の珪素原子の数は20〜400であり、
特に40〜200、とりわけ80〜150程度であるこ
とが好ましい。20より少ないと、このシリコーン変性
樹脂がエポキシ樹脂に溶解してしまい、エポキシ樹脂を
マトリックスとする微細な海−島構造をとれなくなり、
その結果、十分な耐衝撃性が得られず、低応力性に欠け
たものとなる場合があり、400より多くなると、この
シリコーン変性樹脂がエポキシ樹脂と相分離してしまい
硬化物の強度が弱くなったり、また、得られる組成物に
チクソ性が生じて、流動性を要求される場合には問題と
なる場合がある。
【0029】このオルガノハイドロジェンポリシロキサ
ンは基本的に直鎖状のものであることが好ましいが、こ
れは一部に分岐状の構造を含んだものであってもよい。
【0030】本発明で使用するシリコーン変性樹脂の代
表的な例としては下記構造式で示されるものが挙げられ
る。
【0031】
【化3】
【0032】
【化4】
【0033】このシリコーン変性樹脂の配合量は、シリ
コーン変性樹脂、エポキシ樹脂、及び硬化剤の合計量1
00重量部に対して、該シリコーン変性樹脂(例えば上
記の共重合体)中におけるオルガノポリシロキサンの量
として20重量部以下、特に0〜20重量部、好ましく
は0.5〜20重量部、より好ましくは1〜10重量部
とすることができる。配合量が0.5重量部より少ない
と十分な低応力性を付与できない場合があり、20重量
部より多くなると低応力性は付与できるが、粘度が非常
に高くなり作業性が悪くなる上、強度も弱くなるといっ
た欠点が生じる場合がある。
【0034】本発明の液状エポキシ樹脂組成物には、そ
の他の任意成分として例えばγ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシ
ラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のシラ
ンカップリング剤、チタン系カップリング剤、アルミニ
ウム系カップリング剤などのカップリング剤やカーボン
ブラックなどの着色剤、ノニオン系界面活性剤、フッ素
系界面活性剤、シリコーンオイルなどの濡れ向上剤や消
泡剤なども場合によっては添加することができる。な
お、これらの任意成分の添加量は、本発明の効果を妨げ
ない範囲で通常量とすることができるが、シランカップ
リング剤の添加量は、無機質充填剤の0.1〜3重量
%、特に0.3〜1.5重量%が好適である。0.1重
量%未満では充填剤表面を全部覆うには不十分な量であ
り、補強性を維持することができない場合があり、3重
量%を超えると、逆に多すぎて硬化物表面に滲みだし外
観不良の原因となる場合がある。
【0035】而して、本発明では、上記した液状エポキ
シ樹脂組成物を製造するに際し、予め比表面積が4m2
/g以上の微細な無機質充填剤の含有比率が50重量%
以上となるように調製した無機質充填剤にエポキシ樹脂
の一部又はエポキシ樹脂と硬化剤との混合物の一部を無
機質充填剤含有量が50重量%以上となるように混練す
る第1工程を行って樹脂組成物を得た後、第2工程とし
て該樹脂組成物に残りの無機質充填剤、エポキシ樹脂、
硬化剤を添加、混練するものである。
【0036】この場合、第1工程において比表面積4m
2/g以上の微細な無機質充填剤の含有比率は、第1工
程で使用する無機質充填剤の50重量%以上、好ましく
は70〜100重量%、より好ましくは100重量%で
あり、50重量%未満では微細な無機質充填剤表面を十
分に濡らすことができない。
【0037】第1工程で上記無機質充填剤に添加・混練
するエポキシ樹脂、硬化剤の使用量は、第1工程で使用
する無機質充填剤の含有量が50重量%以上、好ましく
は70〜80重量%となる範囲であり、50重量%未満
ではシェアがかからず、充填剤の表面を十分に濡らすこ
とができない。
【0038】第1工程では、予め微細な粒子単独、或い
は無機質充填剤中の微細粒子の比率を50重量%以上と
した充填剤とエポキシ樹脂、或いはエポキシ樹脂と硬化
剤の混合物を充填剤割合が50重量%以上となるように
加圧ニーダー、二本ロール、三本ロールなどのような圧
力と温度を同時に加えられる混練装置にとり、加圧下、
望ましくは温度をかけながら混練する。混練の温度は、
好ましくは10〜50℃、より好ましくは20〜30℃
である。10℃未満では樹脂粘度が十分に下がらず充填
剤表面を濡らすのに不十分となる場合があり、50℃を
超えると温度が高くなりすぎ、シェアがかからず凝集を
ほぐすことができない場合がある。混練時間は、加圧混
練後5〜120分、特に30〜90分が好適である。
【0039】本発明では、このようにして微細充填剤を
主成分とする混練第1工程で得られる樹脂組成物に、残
りの無機質充填剤、エポキシ樹脂、硬化剤、上記シリコ
ーン変性樹脂等を計量配合し、混合装置で混合、混練
し、最終製品となる。なお第2工程の混練条件は、第1
工程と同様とすることができる。
【0040】また、本発明では、この第2工程で上記し
たシリコーン変性樹脂を添加することが好適である。
【0041】更に、第2工程で粘度を下げる目的のため
に、従来より公知のn−ブチルグリシジルエーテル、フ
ェニルグリシジルエーテル、スチレンオキサイド、t−
ブチルフェニルグリシジルエーテル、ジシクロペンタジ
エンジエポキシドのようなエポキシ基を有する希釈剤を
添加することができる。
【0042】なお、本発明で得られる液状エポキシ樹脂
組成物の粘度は特に制限されないが、25℃において1
0〜5,000p、好ましくは20〜3,000pであ
ることがよい。
【0043】
【発明の効果】本発明の液状エポキシ樹脂組成物の製造
方法によれば、多量の無機質充填剤を配合しても低粘度
で、かつ薄膜(隙間)侵入性に優れた液状エポキシ樹脂
組成物を工業的に有利に製造することができ、得られた
液状エポキシ樹脂組成物は、半導体装置のフリップチッ
プ用アンダーフィル材として好適に使用することができ
る。
【0044】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示して本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。
【0045】[実施例1〜3、比較例1,2]ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂(RE410S、日本化薬社
製)、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(RE303S
L、日本化薬社製)、平均粒径0.5ミクロンで比表面
積が7m2/gの球状シリカ(SO25R、アドマテッ
クス社製)、平均粒径8ミクロンで比表面積が1.2m
2/gの球状シリカ(SE8、徳山ソーダ社製)、シラ
ンカップリング剤(γ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシラン、KBM403、信越化学工業社製)を表1
で示される量秤とり、加圧ニーダーで温度25℃で15
kg/cm2の圧力を加えながら60分間混練した。
【0046】次に、得られたマスター樹脂組成物及び他
の成分をそれぞれ表2に示される量で正確に秤量し、ゲ
ートミキサーで混合、混練し、液状エポキシ樹脂組成物
を得た。
【0047】得られた液状エポキシ樹脂組成物の評価を
下記方法で行った。結果を表2に併記する。 ゲル化時間:175℃に熱したホットプレートに試料を
のせ、ストップウォッチでゲル化したときの時間を測定
した。 粘度:BH型回転粘度計を用いて4rpmの回転数で2
5℃における粘度を測定した。 侵入時間:30×50×1mmの2枚のスライドガラス
の間に約80ミクロンのスペンサーを築き、隙間をつく
り、このテストピースを100℃のホットプレートにお
き、この隙間にエポキシ樹脂を薄膜侵入させ、20mm
までの時間を測定した。
【0048】Tg、線膨張係数α1:5×5×15mm
の試験片を用いて、TMAにより毎分5℃の速さで昇温
したときの値を測定した。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】表2の結果より、本発明の製造方法により
得られた液状エポキシ樹脂組成物(実施例1〜3)は、
低粘度で薄膜(隙間)侵入速度が速いことが確認され
た。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 83:04)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂、硬化剤、無機質充填剤を
    必須成分とし、無機質充填剤中に比表面積が4m2/g
    以上の微細な無機質充填剤が5〜30重量%含有され、
    かつ全無機質充填剤の含有量が組成物全体の60重量%
    以上である液状エポキシ樹脂組成物を製造するに際し、
    予め比表面積が4m2/g以上の微細な無機質充填剤の
    含有比率が50重量%以上となるように調製した無機質
    充填剤にエポキシ樹脂の一部又はエポキシ樹脂と硬化剤
    との混合物の一部を無機質充填剤含有量が50重量%以
    上となるように混練する第1工程を行って樹脂組成物を
    得た後、第2工程として該樹脂組成物に残りの無機質充
    填剤、エポキシ樹脂、硬化剤を添加、混練することを特
    徴とする液状エポキシ樹脂組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】 シリコーン変性樹脂を第2工程で添加し
    た請求項1記載の液状エポキシ樹脂組成物の製造方法。
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