JPH10101468A - 化合物半導体結晶の育成方法及びその装置 - Google Patents
化合物半導体結晶の育成方法及びその装置Info
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- JPH10101468A JPH10101468A JP26100896A JP26100896A JPH10101468A JP H10101468 A JPH10101468 A JP H10101468A JP 26100896 A JP26100896 A JP 26100896A JP 26100896 A JP26100896 A JP 26100896A JP H10101468 A JPH10101468 A JP H10101468A
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Abstract
フリージング法で水平隔壁と成長界面の間のゾーン部を
狭い一定の間隔に保持しながら化合物半導体結晶を育成
する方法及びその装置を提供しようとするものである。 【解決手段】 縦型容器に原料融液を収容し、成長界面
に対向して隔壁を水平に保持し、底部より化合物半導体
結晶を育成する方法において、隔壁から超音波を発振さ
せ、成長界面で反射した超音波を隔壁で受信して隔壁と
成長界面との距離を測定し、その測定値で隔壁の昇降速
度及び/又は縦型容器の昇降速度を制御して、隔壁と成
長界面との距離を一定に保持することを特徴とする化合
物半導体結晶の育成方法、及び、その装置である。
Description
等の化合物半導体基板に用いる化合物半導体結晶を垂直
ブリッジマン法又は垂直グラディエントフリージング法
で育成する方法及びその装置に関する。
平ブリッジマン法、垂直ブリッジマン法、水平グラディ
エントフリージング法、垂直グラディエントフリージン
グ法等により育成される。しかし、多元混晶や不純物を
ドープした結晶を育成するときには、偏析現象(平衡す
る融液組成と結晶組成が異なることによる)の影響で成
長結晶の組成や不純物濃度が成長軸に沿って変化してし
まう。
に、垂直ブリッジマン法又は垂直グラディエントフリー
ジング法で結晶を育成するときに、原料融液中に水平な
隔壁を浸漬し、成長界面と隔壁との距離を一定に保持す
ることにより、均一な組成又は均一な不純物濃度を有す
る結晶を育成する方法を先に提案した(特開平3−20
5391号公報参照)。
同じであり、図5のInGaAs系の状態図を参考にし
てInGaAs結晶の育成をみると、目的結晶の組成X
C と同じ組成の原料融液を用いて育成を行うと、組成X
C の結晶が成長するときには、図6のように、融液組成
は成長界面近傍でXL (XC の固相に平衡する液相組
成)、隔壁近傍ではXC となり、隔壁と成長界面の間
(以下、ゾーン部という)は拡散による溶質(この場合
はGa)の輸送と結晶の成長による溶質の取り込みが平
衡している(図5参照)。
初期は組成が変化する(初期遷移領域)が、その後は均
一な組成の結晶が成長する。そして、ゾーン部の長さを
小さくする程、初期遷移領域が小さくなり、均一領域が
長くなる。この方法で、不純物濃度又は組成を均一にす
るために、育成中にゾーン部の長さの変動を無くすこと
が重要である。
には、縦型容器を下降させ、隔壁を固定して結晶を成長
させることができるが、結晶が成長するとともに熱環境
が変化して成長界面の位置(容器の外から見た成長界面
の位置)が変動し、ゾーン部の長さが変化するため、ゾ
ーン部の溶質又は不純物の輸送を定常状態に保てなくな
り、その結果、不純物濃度又は組成の均一な結晶を得る
ことが困難になるという問題があった。
で結晶を育成するときには、容器及び加熱炉をを固定
し、加熱炉の出力を制御して温度勾配を移動し、結晶を
成長させる。隔壁は、成長界面位置を予測して隔壁を移
動するが、成長界面の位置を正確に予測することができ
ないため、ゾーン部の長さを一定に保持することが困難
である。その結果、ゾーン部の長さが変化するため、ゾ
ーン部の溶質又は不純物の輸送を定常状態に保てなくな
り、その結果、不純物濃度又は組成の均一な結晶を得る
ことが困難になるという問題があった。
記の問題点を解消し、垂直ブリッジマン法又は垂直グラ
ディエントフリージング法で水平隔壁と成長界面の間の
ゾーン部を狭い一定の間隔に保持しながら化合物半導体
結晶を育成する方法及びその装置を提供しようとするも
のである。
採用することにより、上記の課題の解決を可能にしたも
のである。 (1) 縦型容器に原料融液を収容し、成長界面に対向して
隔壁を水平に保持し、成長方向に温度勾配を形成し、上
記縦型容器の底部より原料融液を冷却固化して化合物半
導体結晶を育成する方法において、上記隔壁から超音波
を発振させ、成長界面で反射した超音波を上記隔壁で受
信して上記隔壁と成長界面との距離を測定し、その測定
値により、上記隔壁の昇降速度、上記縦型容器の昇降速
度及び/又は上記温度勾配の移動速度を制御して、上記
隔壁と成長界面との距離を一定に保持することを特徴と
する化合物半導体結晶の育成方法。
型容器の底部より原料融液を冷却固化するための、成長
方向に温度勾配を設ける炉と、ロッドの下端で保持する
水平な障壁と、該ロッドを昇降させる手段、上記縦型容
器を昇降させる手段及び/又は温度勾配を移動するため
の加熱出力を制御する手段を備えた化合物半導体結晶の
育成装置において、上記隔壁と成長界面との距離を測定
するための、超音波発振器と超音波受信器からなるセン
サーを上記ロッドに付設し、該センサーからの信号で上
記ロッドの昇降速度、上記縦型容器を昇降速度及び/又
は上記温度勾配の移動速度を制御して、上記隔壁と成長
結晶との距離を一定に保持することを可能にしたことを
特徴とする化合物半導体結晶の育成装置。
い、上記隔壁として該円筒形縦型容器の内壁に近接する
円板状のものを用い、上記ロッド及び/又は上記縦型容
器を回転させる手段を設けたことを特徴とする上記(2)
記載の化合物半導体結晶の育成装置。
ことを特徴とする上記(3) 記載の化合物半導体結晶の育
成装置。
部を形成したことを特徴とする上記(3) 又は(4) 記載の
化合物半導体結晶の育成装置。
を特徴とする上記(3) 〜(5) のいずれか1つに記載の化
合物半導体結晶の育成装置。
具体例である垂直ブリッジマン装置の断面をである。下
軸に支持されたサセプタ6内にルツボ5を配置し、ルツ
ボ底部には種結晶4を置き、原料融液2中に水平隔壁1
を浸漬し、水平隔壁1を昇降させるロッド11に、超音
波発振器と超音波受信器からなるセンサー12を付設
し、ルツボ5の周囲には、温度勾配を形成するためのヒ
ータ7,8及び9が配置されている。これらの装置は外
部容器10内に置かれている。なお、本図には示されて
いないが、GaAs,InP等のIII-V族化合物半導体
結晶や、ZnTe,CdTe等のII−VI族化合物半導体
結晶を育成する場合には、原料融液をB2 O3 等の液体
封止剤で封止することも可能である。
し、上記ヒータにより図2に示すような温度勾配を形成
し、ルツボ5を徐々に降下させることにより、種結晶4
から単結晶3を育成する。その間、センサー12の超音
波発振器からの超音波はロッド11を介して水平隔壁1
から発振して成長界面で反射し、水平隔壁1で受けセン
サー12の超音波受信器で受信することにより、水平隔
壁1と成長界面の間の距離を測定し、この距離を当初設
定した値に保持するように、結晶成長とともにロッド1
1及び又はルツボ5の昇降速度を調整する。
からの反射波の時間差ΔTを測定し、L=(1/2)Δ
T・V(V:融液中の超音波の速度)の式より、隔壁と
成長界面との距離を算出する。この超音波を用いた距離
測定は、測定が容易であり、その精度が極めて高いた
め、水平隔壁と成長界面との間のゾーン部の長さの変化
を正確に検知することができ、その測定値によりルツボ
の移動速度、隔壁移動速度及び/又は温度勾配の移動速
度にフィードバックしてゾーン部の長さを一定になるよ
うに制御しながら結晶を育成する。その結果、ゾーン部
を狭い一定の間隔に安定して保持することができるた
め、水平隔壁と成長界面との間の原料融液量が限定さ
れ、原料融液の不純物濃度や原料融液の組成を容易に均
一に保持することができるので、不純物濃度や組成の均
一な単結晶を再現性よく高い歩留りで育成することが可
能になった。
を支持するロッドに回転機構を設け、円筒形の縦型容器
内で該隔壁を回転させ、原料融液を攪拌して不純物濃度
や組成を一層均一にすることも可能である。また、円板
状隔壁の外周後方に円筒部を形成し、ゾーン部内外の不
純物又は溶質の拡散を抑制することも可能である。
隔壁と成長界面との間のゾーン部に原料融液の補給を容
易にすることも可能である。以上、垂直ブリッジマン装
置について説明したが、垂直グラディエントフリージン
グ装置においても、上記水平隔壁を同様に適用すること
ができ、同様の効果を得ることができる。
As多結晶と10wtppmのSiをルツボにチャージ
し、直径45mmの水平隔壁を原料融液中に浸漬して、
SiをドープしたGaAs単結晶を育成した。水平隔壁
を支持するロッドの上端に超音波振動子と超音波検出器
を設置し、隔壁と成長界面との間のゾーン部の幅を検知
し、ゾーン部の長さが1cmになるように、ルツボの下
降速度を制御しながら、結晶の育成を行った。なお、育
成中は水平隔壁は全く動かさなかった。得られた結晶
は、直径が2インチで長さが15cmあり、成長軸方向
のSi濃度を調べたところ、図3のようになり、初期遷
移領域後はSi濃度の均一な領域が得られた。
のロッドに付設した超音波振動子を稼働させずに、水平
隔壁と成長界面との間のゾーン部の長さを1cmに保持
するように水平隔壁をセットし、その後は水平隔壁は固
定し、ルツボを一定の速度で下降させ、他の条件は実施
例1と同様にしてSiドープGaAs単結晶を育成し
た。得られた結晶は、実施例1とほぼ同じ大きさのもの
が得られたが、成長軸方向のSi濃度は、図4のよう
に、初期遷移領域は実施例1の結果とほぼ同じであった
が、その後はSi濃度が均一にならず、減少傾向を示し
た。この結果より、育成途中から成長界面が下がり始
め、ゾーン部の長さが徐々に増加したものと推定され
る。
より、垂直ブリッジマン法又は垂直グラディエントフリ
ージング法における、水平隔壁と成長界面の間のゾーン
部の長さを正確に測定することが可能になり、その結
果、該ゾーン部を狭い一定の間隔に保持しながら化合物
半導体結晶を育成することができるため、不純物濃度や
組成の均一な化合物半導体結晶を再現性よく育成できる
ようになった。
の概念図である。
る。
の成長軸方向のSi濃度分布を示したグラフである。
の成長軸方向のSi濃度分布を示したグラフである。
晶を成長するときの、成長軸方向の結晶組成と原料融液
の組成を示した図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 縦型容器に原料融液を収容し、成長界面
に対向して隔壁を水平に保持し、成長方向に温度勾配を
形成し、上記縦型容器の底部より原料融液を冷却固化し
て化合物半導体結晶を育成する方法において、上記隔壁
から超音波を発振させ、成長界面で反射した超音波を上
記隔壁で受信して上記隔壁と成長界面との距離を測定
し、その測定値により、上記隔壁の昇降速度、上記縦型
容器の昇降速度及び/又は上記温度勾配の移動速度を制
御して、上記隔壁と成長界面との距離を一定に保持する
ことを特徴とする化合物半導体結晶の育成方法。 - 【請求項2】 原料融液を収容する縦型容器と、該縦型
容器の底部より原料融液を冷却固化するための、成長方
向に温度勾配を設ける炉と、ロッドの下端で保持する水
平な障壁と、該ロッドを昇降させる手段、上記縦型容器
を昇降させる手段及び/又は温度勾配を移動するための
加熱出力を制御する手段を備えた化合物半導体結晶の育
成装置において、上記隔壁と成長界面との距離を測定す
るための、超音波発振器と超音波受信器からなるセンサ
ーを上記ロッドに付設し、該センサーからの信号で上記
ロッドの昇降速度、上記縦型容器を昇降速度及び/又は
上記温度勾配の移動速度を制御して、上記隔壁と成長結
晶との距離を一定に保持することを可能にしたことを特
徴とする化合物半導体結晶の育成装置。 - 【請求項3】 上記縦型容器として円筒形のものを用
い、上記隔壁として該円筒形縦型容器の内壁に近接する
円板状のものを用い、上記ロッド及び/又は上記縦型容
器を回転させる手段を設けたことを特徴とする請求項2
記載の化合物半導体結晶の育成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26100896A JPH10101468A (ja) | 1996-10-01 | 1996-10-01 | 化合物半導体結晶の育成方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26100896A JPH10101468A (ja) | 1996-10-01 | 1996-10-01 | 化合物半導体結晶の育成方法及びその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10101468A true JPH10101468A (ja) | 1998-04-21 |
Family
ID=17355781
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26100896A Pending JPH10101468A (ja) | 1996-10-01 | 1996-10-01 | 化合物半導体結晶の育成方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10101468A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002053388A (ja) * | 2000-08-03 | 2002-02-19 | Natl Space Development Agency Of Japan | 結晶成長方法 |
CN114908424A (zh) * | 2022-04-29 | 2022-08-16 | 合肥天曜新材料科技有限公司 | 一种高阻碲锌镉晶体制备装置及方法 |
-
1996
- 1996-10-01 JP JP26100896A patent/JPH10101468A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002053388A (ja) * | 2000-08-03 | 2002-02-19 | Natl Space Development Agency Of Japan | 結晶成長方法 |
CN114908424A (zh) * | 2022-04-29 | 2022-08-16 | 合肥天曜新材料科技有限公司 | 一种高阻碲锌镉晶体制备装置及方法 |
CN114908424B (zh) * | 2022-04-29 | 2023-10-20 | 合肥天曜新材料科技有限公司 | 一种高阻碲锌镉晶体制备装置及方法 |
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