JPH10101407A - 炉底電極用アルミナ−マグネシア−カーボン耐火物 - Google Patents
炉底電極用アルミナ−マグネシア−カーボン耐火物Info
- Publication number
- JPH10101407A JPH10101407A JP8281825A JP28182596A JPH10101407A JP H10101407 A JPH10101407 A JP H10101407A JP 8281825 A JP8281825 A JP 8281825A JP 28182596 A JP28182596 A JP 28182596A JP H10101407 A JPH10101407 A JP H10101407A
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- Japan
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- alumina
- refractory
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 製鋼用直流電気炉の炉底電極用れんがの耐用
延長を図る。 【構成】 炉底電極部分にマルチピンおよびビレットを
使用する製鋼用直流電気炉の炉底電極用れんがとして、
アルミナ50〜90重量%、マグネシア5〜30重量%、カー
ボン5〜20重量%および酸化防止剤を含有する、耐摩耗
性、耐酸化性に優れたアルミナ−マグネシア−カーボン
れんがを使用することにより、電極れんがの損耗を軽減
し炉底電極の耐用を大幅に向上させることができた。
延長を図る。 【構成】 炉底電極部分にマルチピンおよびビレットを
使用する製鋼用直流電気炉の炉底電極用れんがとして、
アルミナ50〜90重量%、マグネシア5〜30重量%、カー
ボン5〜20重量%および酸化防止剤を含有する、耐摩耗
性、耐酸化性に優れたアルミナ−マグネシア−カーボン
れんがを使用することにより、電極れんがの損耗を軽減
し炉底電極の耐用を大幅に向上させることができた。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製鋼用直流電気炉の炉
底電極に使用される耐火物に関するものである。
底電極に使用される耐火物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】炉底電極のマルチピンまたはビレット周
辺の炉材としては当初、マグネシア質スタンプ材または
マグネシア−ドロマイト質スタンプ材といった不定形耐
火物が使用されていたが、剥離・溶損等が激しく、耐用
回数も200〜400回と低いものであった。これに代
わって耐スポーリング性,耐食性等に優れたマグネシア
−カーボン質れんがが使用されるようになり、600〜
1200回と耐用の向上がはかれたが、近年、生産量の
増加、鋼種の高級化に伴って操業条件の過酷化が進み、
さらなる耐用向上が要求されている。
辺の炉材としては当初、マグネシア質スタンプ材または
マグネシア−ドロマイト質スタンプ材といった不定形耐
火物が使用されていたが、剥離・溶損等が激しく、耐用
回数も200〜400回と低いものであった。これに代
わって耐スポーリング性,耐食性等に優れたマグネシア
−カーボン質れんがが使用されるようになり、600〜
1200回と耐用の向上がはかれたが、近年、生産量の
増加、鋼種の高級化に伴って操業条件の過酷化が進み、
さらなる耐用向上が要求されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、炉底電
極れんがの稼働面側は溶鋼の流動による摩耗損傷と吹錬
中の酸素によるカーボンの酸化にさらされており、耐用
向上のためにはこれらに対して抵抗力の強い耐火物が必
要となる。
極れんがの稼働面側は溶鋼の流動による摩耗損傷と吹錬
中の酸素によるカーボンの酸化にさらされており、耐用
向上のためにはこれらに対して抵抗力の強い耐火物が必
要となる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明においては、炉底
電極れんがをアルミナ50〜90重量%,マグネシア5
〜30重量%,カーボン5〜20重量%の割合で配合さ
れたアルミナ−マグネシア−カーボン質れんがとするこ
とにより、れんが内部にある気孔が閉塞して緻密化し溶
鋼による摩耗とカーボンの酸化を抑制できることを見い
だした。
電極れんがをアルミナ50〜90重量%,マグネシア5
〜30重量%,カーボン5〜20重量%の割合で配合さ
れたアルミナ−マグネシア−カーボン質れんがとするこ
とにより、れんが内部にある気孔が閉塞して緻密化し溶
鋼による摩耗とカーボンの酸化を抑制できることを見い
だした。
【0005】
【作用】本発明は、アルミナ質原料にマグネシア質原料
およびカーボンを添加した耐火物に関するものであり、
アルミナ質原料とマグネシア質原料の反応による体積膨
張により気孔が閉塞し外部より耐火物への空気の流入を
遮断し、耐火物中の構成成分であるカーボンの酸化を防
止すると同時に耐火物が緻密化を起こし、溶鋼の流れに
よる摩耗を防止する。
およびカーボンを添加した耐火物に関するものであり、
アルミナ質原料とマグネシア質原料の反応による体積膨
張により気孔が閉塞し外部より耐火物への空気の流入を
遮断し、耐火物中の構成成分であるカーボンの酸化を防
止すると同時に耐火物が緻密化を起こし、溶鋼の流れに
よる摩耗を防止する。
【0006】またカーボン添加量によりアルミナ−マグ
ネシア−カーボンれんがの焼結層の厚さの調整が可能で
あるが、カーボン添加量を多くすると耐スポーリング性
には優れるが、耐摩耗性,耐酸化性が劣るため操業条件
に合わせて調整する必要がある。
ネシア−カーボンれんがの焼結層の厚さの調整が可能で
あるが、カーボン添加量を多くすると耐スポーリング性
には優れるが、耐摩耗性,耐酸化性が劣るため操業条件
に合わせて調整する必要がある。
【0007】本発明に用いられるアルミナ原料は電融ア
ルミナ,焼結アルミナ,ボーキサイトおよびアルミナ含
有量60重量%以上のクリンカーおよびマグネシア原料
として電融マグネシア,海水および天然マグネシアクリ
ンカーの使用が可能である。
ルミナ,焼結アルミナ,ボーキサイトおよびアルミナ含
有量60重量%以上のクリンカーおよびマグネシア原料
として電融マグネシア,海水および天然マグネシアクリ
ンカーの使用が可能である。
【0008】マグネシア添加量は5〜30重量%であ
り、5重量%未満では膨張が少なく気孔の閉塞が不充分
であり、30重量%より多いと膨張が大きくなりすぎ、
組織劣化が起こり耐摩耗性に劣る。
り、5重量%未満では膨張が少なく気孔の閉塞が不充分
であり、30重量%より多いと膨張が大きくなりすぎ、
組織劣化が起こり耐摩耗性に劣る。
【0009】カーボン原料は天然黒鉛,人造黒鉛,電極
屑およびコークスカーボンブラック等の使用が可能であ
るが、高温における耐食性の点から天然黒鉛,人造黒鉛
のような高純度で結晶の発達したものがより好ましく、
特にリン状黒鉛は成形時の充填性の点からも優れてい
る。
屑およびコークスカーボンブラック等の使用が可能であ
るが、高温における耐食性の点から天然黒鉛,人造黒鉛
のような高純度で結晶の発達したものがより好ましく、
特にリン状黒鉛は成形時の充填性の点からも優れてい
る。
【0010】上記の原料を加えた配合に樹脂系結合剤を
添加して混練し、成形後熱処理をして不焼成れんがを得
る。樹脂系結合剤は熱処理によって硬化するものであれ
ば、よく、特に限定するものではないが、フェノール樹
脂などを使用するのがが好ましい。
添加して混練し、成形後熱処理をして不焼成れんがを得
る。樹脂系結合剤は熱処理によって硬化するものであれ
ば、よく、特に限定するものではないが、フェノール樹
脂などを使用するのがが好ましい。
【0011】なお酸化防止策として、アルミニウム粉
末,マグネシウム粉末,シリコン金属粉末またはそれら
の合金粉末より選ばれた1種または2種以上の組み合わ
せ0.5〜10重量%を使用してもよい。
末,マグネシウム粉末,シリコン金属粉末またはそれら
の合金粉末より選ばれた1種または2種以上の組み合わ
せ0.5〜10重量%を使用してもよい。
【0012】
【実施例1】表1に示す配合物を混練した坏土をフリク
ションプレスにより成形し、300℃で12時間の熱処
理を行なって不焼成れんがを得た。
ションプレスにより成形し、300℃で12時間の熱処
理を行なって不焼成れんがを得た。
【0013】損傷状況の評価は回転浸食試験法で行い、
表2に示す組成のスラグを用いて1600℃〜1650
℃の温度で10時間浸食試験を実施し、溶損量を比較し
た。
表2に示す組成のスラグを用いて1600℃〜1650
℃の温度で10時間浸食試験を実施し、溶損量を比較し
た。
【0014】酸化試験は炭化珪素発熱体電気炉を用い、
大気雰囲気中で1400℃で3時間加熱した後、炉外に
取り出して冷却、切断後酸化層の断面積を測定比較し
た。なお浸食試験結果、酸化試験結果については表1の
比較例7を100とした指数によって表示した。
大気雰囲気中で1400℃で3時間加熱した後、炉外に
取り出して冷却、切断後酸化層の断面積を測定比較し
た。なお浸食試験結果、酸化試験結果については表1の
比較例7を100とした指数によって表示した。
【0015】
【実施例2】本発明のアルミナ−マグネシア−カーボン
質れんが(実施例1の本発明2)を炉底電極れんがとして
160t/チャージ当たり出鋼する製鋼用直流電気炉に
使用した。その結果、従来使用していたマグネシア−カ
ーボン質れんがの炉底電極れんがは耐用回数1100
回,溶損量0.75mm/チャージであるのに対して、
本発明品の炉底電極れんがは、耐用回数1500回で溶
損量0.50mm/チャージと大巾に耐用が向上した。
質れんが(実施例1の本発明2)を炉底電極れんがとして
160t/チャージ当たり出鋼する製鋼用直流電気炉に
使用した。その結果、従来使用していたマグネシア−カ
ーボン質れんがの炉底電極れんがは耐用回数1100
回,溶損量0.75mm/チャージであるのに対して、
本発明品の炉底電極れんがは、耐用回数1500回で溶
損量0.50mm/チャージと大巾に耐用が向上した。
【0016】
【発明の効果】本発明品の炉底電極れんがを使用するこ
とにより、従来のマグネシア−カーボンれんがを炉底電
極れんがとした場合より、約1.4倍の耐用延長が達成
した。また炉底電極の交換時期が延長し、取り替え回数
が減少することによる作業環境の改善も図れた。
とにより、従来のマグネシア−カーボンれんがを炉底電
極れんがとした場合より、約1.4倍の耐用延長が達成
した。また炉底電極の交換時期が延長し、取り替え回数
が減少することによる作業環境の改善も図れた。
【表1】
【表2】
Claims (3)
- 【請求項1】 炉底電極のマルチピンまたはビレットの
周辺に使用される耐火物(以下炉底電極れんがと称する)
において、アルミナ50〜90重量%,マグネシア5〜
30重量%,カーボン5〜20重量%を含有し、フェノ
ール樹脂または他の有機樹脂系バインダーおよびその組
み合わせを使用してなることを特徴とする不焼成アルミ
ナ−マグネシア−カーボンれんが。 - 【請求項2】 請求項1の耐火材料100重量%に対し
て、酸化防止剤としてアルミニウム粉末,マグネシウム
粉末,シリコン粉末,またはこれらの合金粉末より選ば
れた1種または2種以上を組み合わせた粉末を合計で
0.5〜10重量%使用した炉底電極れんが。 - 【請求項3】 炉底電極にマルチピンまたはビレットを
使用する製鋼用直流電気炉において、請求項1,2の耐
火物を炉底電極れんがとして使用することを特徴とした
製鋼用直流電気炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8281825A JPH10101407A (ja) | 1996-10-02 | 1996-10-02 | 炉底電極用アルミナ−マグネシア−カーボン耐火物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8281825A JPH10101407A (ja) | 1996-10-02 | 1996-10-02 | 炉底電極用アルミナ−マグネシア−カーボン耐火物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10101407A true JPH10101407A (ja) | 1998-04-21 |
Family
ID=17644531
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8281825A Pending JPH10101407A (ja) | 1996-10-02 | 1996-10-02 | 炉底電極用アルミナ−マグネシア−カーボン耐火物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10101407A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1052233A1 (en) * | 1998-01-28 | 2000-11-15 | Krosaki Corporation | Alumina-magnesia-graphite type refractory |
-
1996
- 1996-10-02 JP JP8281825A patent/JPH10101407A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1052233A1 (en) * | 1998-01-28 | 2000-11-15 | Krosaki Corporation | Alumina-magnesia-graphite type refractory |
EP1052233A4 (en) * | 1998-01-28 | 2004-11-03 | Krosaki Corp | REFRACTORY MATERIAL OF THE ALUMINA-MAGNESIA-GRAPHITE TYPE |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060523 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060606 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20061017 |